2012年4月10日火曜日

2012.04.10 わが友に贈る

座談会こそ
広布拡大の本舞台!
我が体験を語れ。
信心の歓喜を伝えよ。
皆で讃え合って勝利へ!

新池御書 P1440
始より終りまで弥信心をいたすべしさなくして後悔やあらんずらん、譬えば鎌倉より京へは十二日の道なり、それを十一日余り歩をはこびて今一日に成りて歩をさしをきては何として都の月をば詠め候べき

◇希望の明日へ
"努力の人""向上の人"は、いつもみずみずしい。謙虚である。勉強の成績も、調子が悪くなるときがある。叱られたり、悩んだりするかもしれない。しかし、そういうときがあっても、目標をもった人は「お父さん、また頑張るよ」「お母さん、心配しないでね」と言える、謙虚さがある。反対に、向上しなくなった人は、だんだん心がよどんで、いじけてしまう。すぐ他人のせいにしたり、倣慢に、人をバカにするようになってしまう。
平5.8.21

☆創価大学第42回・短大第28回入学式へのメッセージ
青春の希望に燃え立つ入学式、誠におめでとうございます。
創価大学第42期生の皆さん! 創価女子短大第28期生の皆さん! 大学院の皆さん! 通信教育部の皆さん!
そして世界24カ国・地域から、お迎えした最優秀の留学生の皆さん!
私の創立した創価の学舎に、よくぞ、集ってくれました。
ありがとう!
本当にありがとう!
また、厳しい経済状況の中、未曽有の大震災を乗り越えて、大切なお子さま方を送り出してくださった保護者の皆様方に、創立者として心より御礼を申し上げます。
教員の先生方!
職員の方々!
私の生命であり、人類の未来の希望である新入生の皆さんを、いよいよ冴えわたる英知の大人材へ、ダイヤモンドの如く、磨き上げてくださるように、どうか、よろしくお願いいたします。
そしてきょうは、中国、フランスをはじめ、多くのご来賓の先生方が、ご多忙のところ、温かく見守ってくださり、感謝に堪えません。誠にありがとうございます。

新入生の皆さんの晴れの門出に当たり、三つの指針を贈らせていただきたい。
第1に、「青春の誓いは時代を動かす」ということであります。
私たちが敬愛してやまぬ人民中国の大指導者・周恩来総理は、95年前、日本に留学されました。周総理が若き日、留学中に書き留められた忘れ得ぬ一文があります。
それは「人は定ず天に勝つ」(矢吹晋篇、鈴木博訳『周恩来「十九歳の東京日記」)と。
すなわち人生においても、社会においても、どんな過酷な運命に直面しようと、人間は、ただ翻弄される弱き存在ではない。努力によって必ず打ち勝つことができるとの揺るぎない信念であります。
これは、周総理の不屈のリーダーシップを貫く信条であったといっても、過言ではないでありましょう。
1974年の冬、周総理とお会いした折、総理は若い私に世界の前途を展望されつつ。
「すべての国が平等な立場で助け合わなければなりません」と強く語られました。
そこには、人類が宿命的な戦乱の悲劇を勝ち越えてゆくための「平和」と「共生」の道が明確に示されております。
そして周総理と語り合った翌年の春、この周総理のビジョンを自らの青春の誓いとして、わが創価大学に来られた第1期の留学生こそ、今日、皆さんを祝福してくださっている、大先輩の程永華大使なのであります。
じつは、程青年が、新中国から最初の留学生として日本へ派遣されることが決まったとき、悲惨な戦争を体験した周囲の方々からは、強い反対もあったとうかがっております。
しかし、程青年は、"だからこそ、中国と日本の平和と友好のために尽くしたい。そして何よりも、これは尊敬する周恩来総理の構想なのです"と志を貫き通されたのであります。
どれほど深く尊い誓いと決意を込めて、創価大学に来てくれたことか。
仏の胸には、あの程青年たち6人の留学生の燃え上がる瞳の輝きが焼きついて、今も離れません。
皆、この「平和のフォートレス(要塞)」たる創価大学で学びに学び抜いてくれました。努力に努力を重ねてくれました。
そして、心広々と創価の学友と語り合い、生涯にわたる友情を結んでくれました。

程大使は、「日本人よりも美しく流暢」と讃えられる日本語を自在に駆使されながら、今、中日友好、また平和外交の大舞台で、不滅の貢献を堂々と果たされています。
本日、あとに続く留学生の皆さんもはつらつと出席している式典において、程大使に、創価大学の卒業生として最初の名誉博士号をお贈りできることは、何とうれしい、何とロマン光る教育の劇でありましょうか!
誠に誠に、おめでとうございます。

第2に申し上げたいのは、「今日も粘り強く一歩前進を!」ということであります。
今、創価大学に隣接する東京富士美術館では、程大使をはじめ多くの方々のご尽力をいただいて、「北京・故宮博物院展」が盛大に開催されております。
今回の展示では、「女性の教養の美」とともに、「向学の深き心」に光が当てられています。
学術を大いに振興させた康煕帝の教えを、後継の雍正帝が書き残した格言の書も、出品されております。
その一節には、「学びゆく者、一日に必ず一歩進みて、はじめて時を虚しく過ごさざるなり」(趣意)とあります。
つまり、学問に取り組む者には、「一日に、たとえ一歩でも必ず前進してみせる」との気迫が求められるというのであります。
学ぶということは、いついかなる状況にあろうと、一歩前へ踏み出していく勇気であります。そして、新たな価値の創造を断じて止めない忍耐であり、執念であります。
このたゆみない「学びのリズム」を、新入生の皆さんは、誇りも高く、青春の生命に刻みつけていってください。
うれしいことに、創大・短大の先生方は、若き知性の皆さんに、世界水準の講義をもって、全力で応えゆく態勢を整えてくれております。

そして第3に、「自らのベストを引き出せ!」と申し上げたい。
今、私は、フィリピンの教育界を代表するアブエバ博士と、新たな対談を重ねております。
教育の目的について、博士は鋭く指摘されました。それは「その人自身が持っている"ベスト"を引き出すこと」であると言われているのであります。
私の人生の師であり、本日が命日でもある戸田城聖先生も、同じ教育哲学でありました。「どの青年の生命からも最善の可能性を引き出すのだ」という大情熱で、人間教育に臨まれたのであります。
わが創大・短大は、新人生の皆さんが、一人ももれなく、「自分の生命の中にある最高の智慧と力」を引き出していく、無限の啓発に満ちたキャンパスであります。
どうか、素晴らしい先生方と、真剣勝負の学問の打ち合いをお願いします。
また日本全国、世界覚知から集い来った良き学友たちと大いに切磋琢磨してください。自分のため、父母のため、人々のため、社会のため、そして人類のため、思う存分に活躍していける、最上の学識と人格と実力を鍛え抜いていただきたいのであります。
「偉大な時代は偉大な人間を産み出す。そして偉大な行動はお互いから相互的に生まれてくる」(大野一道訳『スピリディオン』)とは、フランスの行動する作家ジョルジュ・サンドの言葉であります。
私の心も常に皆さんと一緒です。
愛する皆さんが健康で無事故であるよう、そして、快活に世界と連帯を広げながら、楽しく充実した、偉大な黄金の学生時代を勝ち開くように、私は祈り、見守り続けてまいります。
わが人生の総仕上げにあって、最大の喜びは、皆さんの成長であり、栄光の晴れ姿だからであります。
最後に、わが誉れの英才に希望の翼あれ! 勇気の光あれ! そして、勝利の舞あれ!と叫んで、私の祝福のメッセージといたします。