師弟こそ仏法の魂。
不二の心で進めば
無限の力が湧く。
その実践を貫く中に
幸福への道は開ける!
持妙法華問答抄 P463
『只須く汝仏にならんと思はば慢のはたほこをたをし忿りの杖をすてて偏に一乗に帰すべし、名聞名利は今生のかざり我慢偏執は後生のほだしなり』
【通解】
あなたが仏になろうと思うならば、慢心のはたほこ(軍の指揮に用いる旗)を倒し、いかりの杖を捨てて、ひとえに一乗の法華経に帰依しなさい。名聞名利は今生だけの飾りであり、我慢や偏執は後世の成仏を妨げる足かせである。
名字の言 創価大学を卒業した女性が手にしていた1枚の写真 2022年4月2日
先月18日、卒業式が行われた創価大学で、記念写真を撮る一組の家族がいた。場所は創立者が寄贈したブロンズ像の前。卒業生である女性の手には、1枚の写真が。写っていたのは同じ場所に立つ彼女の娘だった▼女性は震災で娘と義母を失った。娘は当時、創大の通信教育部生。言語教育を学び、将来は人を笑顔にできる俳優や声優になるのが夢だった。悲しみの中、女性は"娘の分まで私がやり遂げたい"と通教への入学を決意。困難にも負けず地道に単位を取得してきた▼娘と歩んだ11年。学んだ法律を生かして人の役に立ちたいという彼女は、一昨日放送のNHK番組で「ここまで頑張らせてくれてありがたいな」と娘への感謝を語った。一家の絆の物語は、本紙連載「ストーリーズ」(2月20日付)でも紹介され、反響を呼んだ▼誰かのために生きる時、人は一歩ずつでも前に進むことができる。その誰かが心の支えとなるからだ。亡くなった大切な人も胸中で生き、支え続けてくれる——母子の勝利劇に感動が込み上げた▼桜花の創大キャンパスは今年も新入生を迎える。「英知を磨くは何のため 君よそれを忘るるな」。ブロンズ像の台座に刻まれた言葉は、私たちに美しい生き方を教えてくれる。
寸鉄 2022年4月2日
桜花爛漫の「4・2」から「5・3」へ!広布の誓願に燃えて一日一日を勝利
第2総東京の日。立正安国の祈り強く前進!青年を先頭に対話の輪を拡大
心の財をつませ給うべし—御書。信心は幸の軌道。苦労し動いた分、福徳が(新1596・全1173)
家庭に良書があれば子は育つ—識者。共々に繙こう。国際子どもの本の日
公明が政府に経済対策の緊急提言。断固、国民生活守れ!死力尽くして戦え
〈社説〉 2022・4・2 新出発を迎える未来部の友へ
◇可能性の"花"咲かす励ましを
進級・進学・就職の時季を迎えた。誰もが、新しい環境にあっては、不安と緊張を抱えるものだ。宝の人材、後継の友を、温かく励ましていきたい。
時を同じくして、自然はにぎやかな表情を見せる。4月5日は二十四節気の「清明」。花が咲き、空は青く澄み渡り、爽やかな風が吹く、良い季節である。
この時節になると思い出す童話がある。児童文学作家・斎藤隆介さんの『花さき山』(岩崎書店)という作品。
誰も知らない山奥の花さき山では、麓の人間が優しいことをするたびに1輪の花が咲く。
主人公の10歳の女の子・あやは、妹が着物を買ってほしいとねだる姿を見て「おらは いらねえから そよ(妹)サ かってやれ」と貧しい母と妹を思いやった。その優しさが美しい花を咲かせた。
ある少女部員は、コロナ禍の影響で休校となった時期から、母親と勤行を続けていた。そんな時、母親から地区の女性部の友が、がんを患ったと聞く。
少女と、その女性部員はSNSで連絡を取り始めた。2人はそれぞれの悩みに向き合いながら、少女が学校生活を元気に過ごせるように、女性部員が病に負けないようにと、互いに祈り、メッセージを送り続けた。
その後、女性部員は抗がん剤治療を無事に終えることができ、少女は勉強と習い事を両立し、吹奏楽のコンクールで全県大会への出場を果たした。この春、少女は地区の同志との絆を糧に中学校生活をスタートする。
秋田県から、保育士になる夢を抱いて東京の専門学校へ進学する友がいる。自ら御本尊を受持し、新天地で広布の活動に挑む決意をし、飛躍を誓う。
幼い頃から、地域の同志たちが声を掛けてくれた。旅立つ彼女の脳裏には、昨年、亡くなった創価家族の顔も思い浮かぶ。厳しい過疎化が進む地域だからこそ、一人一人の未来部員をわが子のように育んでくれた。
"成長した姿で恩返しをしたい"——同志の真心が友の誓いにつながっていた。
池田先生は「子どもたちの胸中にある"心田"に可能性の花々が咲き誇ることを信じ、祈るような思いを込めて種をまく行為に、教育の眼目はある」とつづった。
世代を超えた交流を通して、未来部員にも、エールを送る人の心にも、喜びと成長の花が咲く。励ましの春風が薫る季節にしたい。
☆御書と未来へ 第10回 "賢者の信心"で崩れぬ和楽を
〈御文〉
『末代なれどもかしこき上、欲なき身と生まれて、三人ともに仏になり給い、ちちかた、ははかたのるいをもすくい給う人となり候いぬ。また、とのの御子息等も、すえの代はさかうべしとおぼしめせ。』〈兵衛志殿御返事(一族末代栄えの事)、新1498※新規収録〉
〈通解〉
末法の世ではあるけれども、(あなた〈池上宗長〉は)賢い上、欲のない身に生まれて、(父、兄、自身の)3人とも仏になられ、父方・母方の親類をも救う人になられたのです。また、あなたのご子息らも末代まで永く栄えるであろうと思いなさい。
〈池田先生が贈る指針〉
度重なる兄・宗仲の勘当の中、弟・宗長は日蓮大聖人の厳愛の御指導を受け切り、圧迫にも誘惑にも屈しなかった。悪侶に誑かされた父を、兄弟・夫妻で団結して正法に導いたのだ。
大変な時こそ永遠に崩れぬ福徳が積める。賢者の信心に立つ一人がいれば一家の暗雲も必ず晴らせる。勇敢に聡明に忍耐強く、和楽の凱歌を!]
☆御書根本の大道 池田大作先生の講義に学ぶ 第6回 桜梅桃李
◇御義口伝
『桜梅桃李の己々の当体を改めずして無作の三身と開見すれば、これ即ち「量」の義なり。今、日蓮等の類い、南無妙法蓮華経と唱え奉る者は、無作の三身の本主なり云々。』(新1090・全784)
◇勇気の指標——著作から
妙法によってこそ、一切衆生は仏界の生命を現実に開き現せる。全ての人間が、その身のままで尊極の無作三身の仏として、最大に輝くことができるのです。
◆◇◆
無作三身の働きとは、個々の人間の差異が一人一人の個性となっていくものです。こうした「一人」の根源的な生命の変革——「人間革命」の思想こそが、人類総体の境涯を高めていくのではないでしょうか。
この生命尊厳の思想が世界に広まり、人間の生き方の根底が変わっていくならば、人々がいがみ合い、憎しみ合う悲劇を無くす道も開かれる。(中略)今この時、私たちが全世界の同志と共に、大聖人の人間主義の仏法を語り広める重要な意義は、ここにあります。
◆◇◆
「末法に入って法華経を持つ男女の・すがたより外には宝塔なきなり」(全1304・新1732)です。法華経見宝塔品第十一に涌出する、七宝で荘厳された偉大な宝の塔とは、末法で妙法を持った衆生そのものなのです。ゆえに、御本仏と同じ広布大願に生き抜く学会員は、一人ももれなく尊き宝塔です。
その使命深き皆さま方を、諸仏・諸天が讃嘆し、守護しないわけがありません。
◇生命の最高無上の開花を 山岡玲子 第2総東京女性部長
広布後継の「3・16」を、青年部を先頭に弘教の上げ潮で勝ち飾り、いよいよ希望の春へ!
第2総東京女性部は今、桜梅桃李のスクラム固く、対話拡大へと前進しています。
今回、「御義口伝」を改めて拝し、一人一人がその身そのままで輝いていける仏法の人間主義の哲理を学んでいきましょう。
◇信じ抜く!
私は新宿で生まれ育ち、関西の創価女子学園で学びました。当時は第1次宗門事件の嵐が吹き荒れていた頃。創立者・池田先生は激務の合間を縫って学園に足を運ばれ、一人一人と絆を結び、激励してくださいました。相手が子どもであっても、一人の人格として信じ抜き、徹底して励まされる池田先生の真心を命に刻みました。
結婚後、息子が学校に行けない時期があり、思い悩みました。最初は"なぜ? 育て方が悪かったのだろうか"と現実を受け止められない自分がいました。先輩から励ましをいただき、祈る中で、わが子のことを信じているようで、信じ切れていなかった自分に気付きました。
かつて池田先生が私たちのことを心から信じてくださったように、私もわが子を信じ抜こう!——そう心が定まると、状況は自然と好転していきました。現在、息子は使命の人生を歩み始めています。
たとえ今、どんな状況にあったとしても使命のない人はいない。そう信じて、温かな励ましを送ることを心掛けています。
◇各地に希望の花々
先生は講義の中で、「『桜梅桃李』の仏法の世界は、万人に広々と開かれています。一人の例外もなく、『人間革命』の大道に等しく参画でき、そして、いかなる人も、個性を最大に生かしつつ、生命の最高無上の開花が実現できるのです」と教えてくださっています。
今、子育てに奮闘する友や、社会で活躍するメンバーなど、さまざまな環境の友が触発し合い、新しい人材が人間革命の大道へとにぎやかに加わりながら、色とりどりの希望の花、勝利の花を各地に咲かせています。
調布総区のヤング白ゆり世代の友は、「創春ミーティング」を軸に、一人一人と絆を結ぶ思いで訪問・激励を継続。池田先生の指導や、女性部の活動の意義などを真心込めて丁寧に伝えてきました。その中で、初めて学会の会合に参加された方が増えるなど、希望の輪が飛躍的に拡大しています。
また、小金井総区のヤング白ゆり世代のある白ゆり長は、折伏に挑戦する同世代の友に触発を受け、広布拡大を決意。支部の座談会でご自身が体験発表をすることになり、"ママ友に聞いてもらいたい"と、たくさんの方に勇気を出して声を掛けました。
当日、1人のママ友が体験を聞きに会館まで足を運び、その白ゆり長の体験を涙を流して聞いてくれました。その後、誠実に対話を重ね、地域の皆さんの題目にも包まれる中、友人に晴れて御本尊を流布することができました。入会記念勤行会には、友人の夫と3人のお子さんも参加。「私も一家和楽の信心を」との友人の決意に、さわやかな感動が広がりました。
春が来ると花々が次々と開花していくように、一人の人間革命の挑戦が、周囲に希望の光彩を広げ、歓喜の連帯が広がっています。
◇祈りと団結で勝つ
先生はさらに、講義に次のようにつづられています。
「人は皆、だれもが本来、無作三身の当体です。その上で、末法の御本仏に連なり、南無妙法蓮華経の題目を唱える時に、現実のわが身に、仏界の境涯が開き現され、仏の智慧や慈悲を顕現できます」
「広宣流布のため」「立正安国のため」という大願を胸に、唱題に励み、学会活動に挑む時、ありのままの姿で、仏の偉大な境涯を開いていくことができます。
「祈りで勝つ! 団結で勝つ! 創価希望の太陽 第2総東京女性部」とのスローガンにもある通り、広布の祈りに徹する時、自己の個性を最大に発揮していける。そして、その桜梅桃李の連帯こそ、地域に、社会に確かな希望の光を送っていけると確信します。
さあ、百花繚乱の春到来です! 「3・16」から「第2総東京の日」である「4・2」へ、そして「5・3」へ。確信の祈りと団結で、人材の花、対話の花を大いに咲かせていこうではありませんか。
◇メモ
「御義口伝」は、日蓮大聖人が、身延で法華経の要文を講義され、それを日興上人が筆録したものと伝えられている。今回の御文は、「無量義」の中の、一切をはかり包含する「量」の字について教えられている。