生命が躍動する春。
清々しい息吹と決意で
朗らかに出発しよう!
伸びゆく青年と共に!
若々しい青年の心で!
上野殿御返事 P1565
『我等は法華経をたのみまいらせて候へばあさきふちに魚のすむが天くもりて雨のふらんとするを魚のよろこぶがごとし。』
【通解】
われらは法華経を信じているから、浅い淵にすんでいる魚が、天が曇って雨が降ろうとするのを喜ぶようなものである
【先生の指導から】
今は難を受けて苦しんでいても、正しい信仰によって、必ず乗り越えていけると励ましておられるのである。
信仰は一切の勝利の源泉である。
水たまりのように浅い淵にすんでいる魚は、いつ水が枯れてしまうか、不安で不安で仕方がない。いな、そういう危険と隣り合わせであることも知らず、とりあえず、今を生きられればいいと思っているかもしれない。多くの場合、人間も同じである。
御本尊を持ち、信心に巡り合えたことは、水が枯れて死ぬかもしれない不安のところへ、まさに天の恵みの雨が降らんとするのを魚が喜ぶようなものなのである。
(中略)皆さまの人生の旅の途上に、いかなる苦しみ、悩みがあろうとも、それを全部、最後は「楽しみ」に変えていける。この極意が信心なのである。
また、これは、社会にあふれるさまざまな問題に目をつぶり、人々の苦悩から遊離して、自分たちだけが幸福になるという利己主義的な生き方を教えているのではない。いかなる社会的な試練、外的な不幸の嵐が襲ってきても微動だにしない、金剛不壊なる自分自身を確立していくのが信心だということだ。
名字の言 幸福感や満足度が持続する要因とは? 2022年4月1日
オランダの心理学者たちが、こんな実験を行った。大学生を二つのグループに分け、一つのグループには毎日、身近な人への感謝を書き続けてもらう。別のグループには、毎日五つ、人に親切を行う。それぞれ内容や実感などを1週間記録した▼幸福感や満足度などが高まる効果はどちらも同じ。異なっていたのは、その気持ちの持続だった。感謝の手紙を書いたグループは幸福感がすぐに無くなったのに対し、親切を行ったグループはポジティブな感情が続く傾向にあった(山口創著『人は皮膚から癒される』草思社文庫)。この実験が示す一つは、日常の生活において、「人と触れ合う」ことで得るものの大きさだ▼日本赤十字社が昨年12月に実施した調査では、およそ3人に1人の高校・大学生が将来の社会生活の不安に関して「新しい人間関係を築くのが困難」と答えた▼SNSなどを活用する若者の間にもコロナ禍で孤立・孤独が広がる。日本赤十字社は「必要な経験が得にくい環境であったことを周囲の人々が考慮し、寄り添いながら見守っていく」ことの大切さを指摘する▼進学・進級のシーズン。期待と不安が入り交じる季節でもある。新しい環境へ一歩踏み出す友に、真心のエールを送りたい。
寸鉄 2022年4月1日
飛躍の4月。新生の心で進もう。進学や就職など転機の同志にエールを!
各地で"壮男一体"の取り組み光る。世代を超えた絆で広布の推進力は倍加
「心は大いに歓喜して」法華経。弾む命で友の中へ!対話の万波を私から
取引先や知人装った偽メールの被害多し。添付開くと感染。用心幾重にも
18歳から"大人"に—成人年齢引き下げ。社会担う一員との自覚一段と深く
〈社説〉 2022・4・1 明日から「発達障害啓発週間」
◇自分の"ふつう"を問い直す
明日から「発達障害啓発週間」(8日まで)。発達障がいは、生まれながらの脳の特徴により、発達に偏りがある状態のこと。広い意味では「個性」といえる。
自閉スペクトラム症(ASD)、注意欠陥多動性障害(ADHD)、学習障害(LD)、チック症など、発達障がい者はその特性ゆえに周囲から誤解を受けやすく、悪意がないのに結果的にトラブルにつながってしまうことは珍しくない。
一見、"障がい者の言動で周囲の人が困っている"構図になりがちだが、一番困っているのは障がい者自身であり、その家族である。
世界の人口の15%、約12億人が何らかの障がいと共に生きている。2006年に国連で採択された「障害者権利条約」には、障がいは個人の問題ではなく、社会の側が変わらねばならない課題であるとの視座が打ち出されている。
「障害と経済」をテーマに研究を続ける東京大学大学院の松井彰彦教授は、日常生活における「ものの見方」について、"ふつう"を問い直す重要性を訴える。
「社会のきまりも、"平均的な人"に向けてつくられたものばかりであり、そのきまりに適応できない人が『障害者』等と認識される」と述べ、制度上は「障害者/非障害者」という基準で線引きされる場面もあるが、私たちの見方や考え方までもが、二分法になってはならないと警鐘を鳴らす。そして「たとえ同じ人であっても、"この場面では問題ないけれども、別の場面ではサポートが必要だな"というように、柔軟に捉えていく視点が大切」と語る(本紙21年6月18日付)。
顔や体形、性格など、人それぞれ。一人として同じ人間はいない。池田先生は述べている。
「その違いを、『排除しようとする方向』ではなく、『認め合う方向』へと『心のベクトル(方向性)』を変えていくことが大切だね。『みんな〈違う〉って、すばらしい!』ということを教えていかねばならない。多様性があってこそ、社会は、さまざまに力を発揮するのです」
学校や仕事の成績には順番があるかもしれない。しかし、生命に序列はつけられない。誰しもが「一番」なのである。この人間主義の哲学を根本に、思いやる心を広げていけば、もっと優しい社会になるだろう。
☆大白蓮華巻頭言2022年4月号 信頼の大地に幸の花園を
法華経の薬草喩品に、「人華」という美しい一語がある。
アフリカの人道の巌窟王ネルソン・マンデラ翁を五百人の青年たちと熱烈に歓迎した折、この言葉を通して語り合った。
−−色とりどりの花々のごとく、「人華」という人間性の花が個性豊かにして平等に、繚乱と咲き誇る未来を共々に!と。
深く頷かれた、あのマンデラ・スマイルが温かく蘇る。
薬草喩品では、あらゆる草木に分け隔てなく降り注ぐ慈雨のように、妙法の大功力は「無数千万億種の衆生」を差別なく潤し、仏の生命を平等に開花させていくと明かされている。
多様性の尊重と共生という人類の課題を照らす光である。
七十年前、戸田先生が「地球民族主義」の理念を提唱された当時、先生と一緒に深く拝した御聖訓の一節がある。
「我が身に本より、自の仏界、一切衆生の他の仏界、我が身に具せり」−−わが身には、もともと、自分自身の仏界とともに、一切衆生の仏界までも具わっているのである、と。
一人一人の生命が、どれほど尊厳であり、どれほど壮大な広がりを持っていることか。全民衆、全人類、そして全宇宙の仏性ともつながっている。創価の地球民族主義は、かくも深遠な、かくも確固たる生命観に依って立つのである。
ゆえに、いかなる事態にも、我らは怯まず諦めず、自行化他の題目を唱え抜き、立正安国の対話を貫くのだ。仏界の命を呼び顕し、結び合い、地球上に仏国土を築きゆくために!
妙法の慈雨を浴び、変わっていかない人はいない。反発さえも、仏の種が芽吹き、幸の花が育っていく兆しといえる。
今いずこにも、尊き広布の父母たちが汗と涙で耕してきた信頼の大地が広がり、新たな地涌の人華が咲き誇っている。
「信心のこころ全ければ、平等大慧の智水乾くことなし」
大きな大きな賢者の心で、友の生命を満々と潤す対話を!
仏種を蒔く
誇りに燃えて
語り切れ
いまだこりずと
明日の人華へ
☆2022 4月の学会史
◎4・2「第2代会長・戸田城聖先生命日」
1958年(昭和33年)4月2日、第2代会長の戸田城聖先生が広布の一切の願業を成就し、58年の尊い生涯を閉じた。戦後の焦土に一人立ち、初代会長の牧口常三郎先生の遺志を継いで、学会の再建と75万世帯の折伏を達成した戸田先生。その偉大な足跡は、広布史に不滅の光彩を放っている。
※参考資料=小説『人間革命』第12巻「寂光」「新・黎明」、『新・人間革命』第4巻「春嵐」
◎4・2「創価大学開学の日」
1950年(昭和25年)11月、戸田先生は自らの会社が経営不振に陥るなどの窮地にあったが、池田大作先生に、創価大学の設立の希望を語り、その実現を託した。池田先生は師の構想の実現に全生命を注ぎ、71年4月2日、創価大学は開学した。
※参考資料=『新・人間革命』第15巻「創価大学」
◎4・2「第2総東京の日」
幾重にも意義を刻む4月2日は、「第2総東京の日」に定められている。
◎4・8「関西の日」
1956年(昭和31年)4月8日に行われた、大阪・堺2支部連合総会が淵源。池田先生の指揮のもと、1万1111世帯の弘教と「まさかが実現」の勝利史を刻む「大阪の戦い」は、ここからさらに勢いを増した。
※参考資料=『人間革命』第10巻「跳躍」
◎4・20「聖教新聞創刊記念日」
1951年(昭和26年)4月20日、聖教新聞が発行部数5000部、旬刊2ページ建てで創刊。65年7月に日刊化し、71年1月から現在の日刊12ページ建てに。聖教電子版には現在、210カ国・地域からアクセスがあるなど大きく発展した。
※参考資料=『新・人間革命』第10巻「言論城」、第14巻「大河」、第18巻「師子吼」
◎4・28「立宗の日」
1253年(建長5年)4月28日、日蓮大聖人が32歳の時、末法の全民衆を救う根本の法である「南無妙法蓮華経」を唱え、立宗宣言した。
※参考資料=『人間革命』第6巻「七百年祭」
◎4・28『日蓮大聖人御書全集』発刊70周年
1952年(昭和27年)4月28日、戸田先生の発願により『日蓮大聖人御書全集』が発刊され、本年で70周年となる。2021年11月18日には『日蓮大聖人御書全集 新版』が刊行された。
※参考資料=『人間革命』第5巻「随喜」、第6巻「七百年祭」