◇今週のことば
尊き民衆の凱歌、万歳!
戦い勝った真金の賢人を
御本仏もご照覧なり。
日本の柱は威風も堂々
福運安穏の社会を更に!
2019年7月22日
生死一大事血脈抄 P1337
『金は大火にも焼けず大水にも漂わず朽ちず鉄は水火共に堪えず賢人は金の如く愚人は鉄の如し貴辺豈真金に非ずや法華経の金を持つ故か』
【通解】
金は大火にも焼けないし、大水にも流されず、朽ちることもない。鉄は水にも火にも、ともに耐えることができない。賢人は金のようであり、愚人は鉄のようなものである。あなたは、法華経の金をたもつゆえに、まさしく真金の人である。
〈寸鉄〉 2019年7月22日
列島に翻る立正安国の旗一人一人の激闘が不滅の金字塔に!全同志に感謝
妙法の偉大な力は何も遮ることはできない—恩師信心の勝者に福徳は厳然
「青年部教学試験2級」の申し込み8月12日まで。智勇兼備の若人育む夏に
鼓笛隊の日。心を磨き幸の妙音奏でる青春の道。平和の旗手に栄冠あれ!
公明よ支持者の献身絶対忘るな。ここからが真の勝負。大衆の為に死力を
☆負けじ魂ここにあり わが生命の学園生 第20回 関西校 1997〜99年度
◇さあ、進もう! 「勝利の扉」を開くため。
◇決められた決勝点は取り消すことができないのだ。
開校から25年となる1997年、関西創価学園に新たなシンボルが誕生した。
敢然と前を向き、帽子を手に一歩を踏み出す雄姿——アメリカの民衆詩人ウォルト・ホイットマンの立像である。
除幕されたのは9月30日。池田講堂のロビーに生き生きと現れた大詩人の姿に、生徒たちは瞳を輝かせた。
創立者・池田先生は、ホイットマンの言葉を学園生に贈り、祝福した。
「さあ、出発しよう! 悪戦苦闘をつき抜けて! 決められた決勝点は取り消すことができないのだ」(富田砕花訳『詩集 草の葉』第三文明社)
◇何度も立ち上がれ
カーン、カーン、カーン……。
錦秋の彩りに包まれたキャンパスに、来賓の訪れを告げる鐘の音が鳴り響く。
97年11月20日、午後2時過ぎ。万雷の拍手の中、車から姿を現したのは、ゴルバチョフ元ソ連大統領とライサ夫人。
「素晴らしいところですね!」
ゴルバチョフ氏は、学園生らと共に出迎えた池田先生に笑顔で語った。
この日、氏に「創価大学名誉教授」称号が、夫人に「創価学園最高栄誉賞」が贈られることになっていた。
盛大に授与式が行われた池田講堂。学園生が見つめる中、まずライサ夫人が謝辞を述べた。
「最後に勝利する人とは、たとえ転んでも、立ち上がり、再び前へ進む人です。そして、そういう闘いを貫いていけるかは、『心』いかんによるのです」
次いで、ゴルバチョフ氏が登壇する。
「皆さまに、ロシア人として感謝申し上げたい。というのも、ここで行われている出来事は小さなことかもしれませんが、ロシアと日本の未来の関係をつくる——『未来という建物』をつくるための『礎石』であるからです」
20世紀の"世界史的巨人"の言葉に、大きな拍手が湧き起こる。
祝辞に立った先生は冒頭、こう呼び掛けた。
「ご夫妻への『祝福』と『栄光』と『勝利』のしるしの"儀式"をやろう!」
喜んで立ち上がり、学園生が上着を脱ぐ。
ワン、ツー、スリー!
先生の掛け声とともに「ワーッ!」と歓声が広がり、無数の制服が宙を舞う。元大統領夫妻も満面の笑みに。
先生は、祝辞の中でトルストイの寓話『若き皇帝』を紹介した。
——巨大な権力の座に就いた若き皇帝に、三つの声が呼び掛ける。
まず第一の声は言った。"あなたの責任は、ただ自分に与えられた権力を維持していくことだけだ"
次に第二の声は言った。"あなたは、自分の責任を上手に回避していけばよい"と。
最後に、第三の声は言った。"汝は、「皇帝」よりはるかに大きい存在である。つまり、汝は「人間」である。ゆえに、「皇帝」としてではなく、「人間」としての責任を果たせ! 苦しむ民衆を救うために、行動せよ!"と——。
そして、先生は力を込めた。「第三の『人間指導者』の道を選択した勇者こそ、ゴルバチョフ博士であると、私は断言したいのであります」
式典終了直後、ゴルバチョフ氏は、天井を指さして言った。
「あの飛んでしまった服は、きょうの出会いの思い出の"旗"のようです!」
講堂の天井には、2階席の生徒が投げ上げた上着が三つ、ぶら下がっていた。場内に、温かな笑いが広がった。
上着を引っ掛けてしまった一人、北東華子さん(高校24期)。
「天井を見ながら"どうしようか"と焦っていましたが(笑い)、元大統領がユーモアで包んでくださり、池田先生から激励の声を掛けていただき、生涯の思い出になりました」
女子剣道部の主将を務めていた北東さんは"勝利の結果で先生に応えよう"と奮起。翌年、創部以来初となる近畿大会3位入賞を果たす。
だが大学では人間関係の悩みから体調を崩し、教員や警察官など、志望していた進路を断念。就職活動も挫折が続いた。
苦難の中で心に浮かんだのは、学園時代に受けた先生からの激励。そして、あの日のライサ夫人の言葉だった。
"たとえ転んでも、何度でも立ち上がろう"。諦めずに挑戦を続けた結果、地元関西で就職を勝ち取った。
現在は結婚し、兵庫県尼崎市に。4人の子どもを育て、長女は関西創価小学校の2年生だ。
◇「誠実」こそ大事
「池田先生の夢は何ですか?」
2000年2月28日、神戸市内で行われた卒業予定者との記念撮影会での一こま。池田先生は、学園生の率直な質問に丁寧に応じつつ、懇談的に語った。
「私の夢は、戸田先生の夢を実現することです」
「『本当の夢』には幸福がある。正義がある。人のためになる。平和がある。『幸福』『正義』『人のため』『平和』——この延長線上につくり上げたもの、描いたものが、本当の夢なんです」
先生の一言一言に、学園生は皆、真剣に耳を傾けた。
広島出身の福島優子さん(高校25期)は当時、高校3年生。親元を離れ、中学から6年間、「暁寮」で下宿生活をしながら学園に学んだ。
"お世話になった方々に感謝を表すときに、心掛けなければならないことは何でしょうか"
福島さんの問いに、先生は寮や下宿の関係者へ感謝を述べつつ、言葉を継いだ。
「陰に陽に面倒を見てくださった寮の方々に、どう感謝を表すか——それは『誠実』しかありません。『人間として一番大事なものは誠実である』。これが私の信念です。『誠実』にかなうものはありません」
その後、創価大学を卒業した福島さんは、大手通信会社の本社に勤務。専門知識や交渉力が求められる法務関連の部署で活躍する。「複雑な案件でも、『納得の対話』と『相談者と共に解決策を考えること』を心掛けています」。創立者、両親はじめ支えてくれた全ての人たちに感謝し、誠実一路の人生を歩む。
鎌田真由美さん(高校28期)は、この記念撮影会に参加した中学3年生の一人。「将来、先生のご期待に応えられる自分に成長しようと、深く心に決意しました」
学園から奈良女子大学に進学し、情報科学の修士課程を修了。京都大学大学院に進んだ。
博士課程2年目に壁にぶつかり、学究の道を断念しようと考えたことがあった。その時、学園時代の友人が、かつて何度も学び合った先生の言葉を思い出させてくれた。
「いったん決めたら、『続ける』ことである。目標を達成するまで、忍耐し、努力し続けることである。叩き続ければ必ず『勝利の扉』は開かれる」
鎌田さんは、再び熱意を取り戻し、目標としていた3年間で博士号を取得。現在、国立大学の准教授として、生命情報科学の分野で先進医療の発展に尽くす。
——2000年の記念撮影会で、池田先生は呼び掛けた。
「本当の勝利とは、『自分自身の心に勝つ』ことです」「『自分は、自分らしい人生を勝ち取った!』『私は魂の王者なんだ!』——そう言い切れる人が、『勝った人間』なんです」
◎2019少し肌寒い夏の大勝利、おめでとうございます(^^♪