現実の苦闘の中で
生命は鍛えられる。
後継の青年部の友よ
今日も新たな挑戦を!
わが舞台で勝ち光れ!
善無畏三蔵抄 P890
『仮令強言なれども人をたすくれば実語軟語なるべし、設ひ軟語なれども人を損ずるは妄語強言なり、当世学匠等の法門は軟語実語と人人は思食したれども皆強言妄語なり、仏の本意たる法華経に背く故なるべし』
◇希望の明日へ
一概には言えないが、女性の資質のなかには、清浄さへの憧れと、潔癖さがあり、同時に、生活に根ざした現実主義の強さがあるのではないだろうか。日本でも、古代においては女性のリーダーが社会の中心となって活躍した時期がある。指導者としての資質は、男性と比べて、決して劣るものではない。これからの「非暴力と文化の時代」においては、いよいよ女性への期待は高まるであろう。
平3・4・22
☆女性に贈ることば 五月二十三日
笑顔はいわば、ふくよかに香る心の花である。
☆今日のことば 五月二十三日
漠然とした一日一日を私は避ける
短いこの世にあって 怠惰を乗り越え
人々に感銘を与えながら
この新たなる人生を終わりたい
☆学園抄 第3回 大宇宙のロマン
◇人類を照らせ! 英知の光で
創価学園が、一日で最もにぎやかになる放課後。
バイバイ! 元気に手を振り、部活へ急ぐ。本を小脇に図書館を目指す。箒で廊下を掃く生徒。教員と談笑する姿もある。
4月下旬、陽光が包む関西創価中学・高校(大阪・交野市)。いつもの放課後風景のなか、コンピューター教室に集まり、画面を見て会話する生徒がいた。
「ロンドン撮れてた?」
「ガーナはどこや」
誰かが「『浸食』つて英語で……」とつぶやくと、「erosion!」と返ってきた。
アメリカ航空宇宙局(NASA)の教育プログラム「アースカム」。地上400キロを周回する国際宇宙ステーション(ISS)のカメラを遠隔操作し、地表を撮影する。
いわば、教室から、宇宙の眼で、地球を見る。
「Orbitの軌道)」
「GMT(グリニッジ標準時)」
「Latitude(緯度)」
「Longitude(経度)」
「Reason and description(撮影理由と説明)」
これらの項目で指示を出すと後日、撮影画像を見られる。作業は全て英語だ。
初参加の中学1年生は「楽しい」と□を揃える。
ヨーロッパを撮ろうと目を輝かせていた女子生徒。
「ジャンヌ・ダルクの本を読んで好きになったフランスを、宇宙から見られるのがすごいです!」
◇広々とした心を
1993年9月19日、ジリジリと日が差すアメリカ創価大学ロサンゼルス・キャンパス(当時)。
創立者・池田名誉会長が一人の紳士を出迎えた。
ロバート・ジャストロウ博士。月面着陸を果たした「アポロ計画」の理論面の中心者で、宇宙の膨張の証拠が発見されたウィルソン山天文台の所長である。
「仏法哲学に基づいた宇宙論をお伺いしたい」
博士が切り出し、会見が始まった。
生命とは。人生とは。宇宙と仏法の智慧が、豊かに重なり合う。
身を乗り出して語る博士から提案があった。
「天文台と学校をつなぐ教育プログラムを始めようとしています。ぜひ、創価学園と一緒にやりたい」
「やりましょう! 未来のために絶対に大事です」
−−創立者は学園生に"宇宙のように広い心を"と語ってきた。NASAから贈られた宇宙の記録映画を一緒に見たり、天体望遠鏡やスペースシャトルの模型をプレゼントしたり、"夢"を与えてきた。関西校男子卒業生の集いを「金星会」と名付けている。
博士に、教育者としての思いを伝えた。
「天文学は人間の心を大きくさせる。青少年にとって、これほどの大ロマンはありません」
94年9月。学園教職員と卒業生、アメリカ創価大学関係者の奮闘で、関西校と天文台の交信が実現した。