2012年11月25日日曜日

2012.11.24 わが友に贈る

堅塁・大中部よ
日本の中心から
民衆の凱歌をあげよ!
誓願の「この道」を
忍耐と執念で突き進め!

兄弟抄 P1083
『過去の謗法の罪を滅せんとて邪見の父母にせめられさせ給う、又法華経の行者をあだむ国主にあへり経文明明たり経文赫赫たり、我身は過去に謗法の者なりける事疑い給うことなかれ』

◇希望の明日へ
若い時の夢、若い時の希望を手放すな、とは戸田先生の指針である。この両者を手放しては、人間としてはなんの意味もない。どこまでも夢と希望をもち続け、そのすべてを実現していく−−ここに人生と信仰の、すばらしき"ロマン"があるからである。
昭63・9・17

☆アメリカ創価大学第12回学生祭への創立者のメッセージ
◇「創価」とは不屈と勇気の精神
わが宝の中の宝である、アメリカ創価大学生の皆さん!
麗しき友情と建学の息吹みなぎる第12回「学生祭」の開催、誠におめでとうございます!
アメリカ創価大学は、旭日の如き大発展を続けてくれております。世界の多くの識者や教育界のかたがた方々からの感嘆の声、絶賛の声が、私のところにも、毎日のように届いています。
皆さん方が、また卒業した先輩たちが、「わが大学を世界一に!」との気概とスクラムで、真剣に粘り強く奮闘してくれていることを、私は最大の喜びと感謝の念を持って、見守り続けております。

皆さんが、学生祭の日に選んだ「11月18日」は、82年前、世界恐慌の嵐の時代に、創価教育が出発した原点の日です。
そしてまた68年前、戦禍の只中で、創価教育の創始者・牧口常三郎先生が平和のために戦い抜き、獄中で逝去された日であります。
まさしく命を賭して、人類の平和と共生を願い、「創価」の旗を高らかに掲げ抜いてこられた創立の父が、このSUAの英才たちの集いをどれほど喜んでくださるか。
私は胸が熱くなるのであります。
今日は、「創価」という命題について、第1に「たくましき不屈の探究心」、第2に「恐れなき師子王の勇気」、第3に「開かれた世界市民の精神」という3点から、簡潔にメッセージを送らせていただきます。

第1に、創価とは、たくましき不屈の探究心なり、と申し上げたい。
牧口先生は、少年時代から、貧窮のゆえに、思うように学校に通えない中、苦学を重ね、学んで学んで学び抜いて、教育者になりました。その歩みは「学ばずは卑し」「学は光」という信念に貫かれております。
戦時中は、人間性を抑圧する軍部政府と戦い、投獄されました。
その獄中にあっても、「独房で思索ができて、かえって良かった」と自身の境遇を悠然と笑い飛ばされながら、王者の如く信念を貫き通されたのであります。
ご家族に送られた最後の手紙には「カントの哲学を精読している」と綴られております。まさに逝去の直前まで、向学の志を燃やし続け、平和への精神闘争を貫かれたのであります。
人間の善性を信頼し、無限の可能性を輝かせゆく大いなる挑戦に、創価の心があります。
そのために、いかなる境遇にあろうとも、たくましき不屈の探究心を燃え上がらせて学び続ける。そこから、尽きることなく価値創造の光が放たれることを確認し合いたいのであります。

第2に申し上げたいことは、創価とは、恐れなき師子王の勇気なりということであります。
牧口先生は常々、「消極的な善良に甘んぜず、進んで積極的な善行を敢然となし得る気概の勇者でなければならない」と語っておりました。
第二次世界大戦中、軍国日本の悪名高き特高警察の監視下にありながら、平和と正義の主張を叫び切っていったことも、よく知られております。私の妻も、少女時代、実家での座談会で、牧口先生が刑事の居丈高な制止にも怯まず、悠々と、堂々と確信の対話を続けていかれた雄姿を命に刻みつけた一人であります。
この牧口先生の師子王の勇気を脈々と受け継いでいくのが、創価後継の若獅子たち、すなわち、皆さんであります。
私の大好きなアメリカの詩人ロングフェローは詠いました。
「大いなる人々の生涯は教えてくれる、
われらも生涯を気高くなして、
この世を去る時、時間の砂浜に
足跡を残していけることを」
「われら、奮起して励もう、
いかなる運命にも勇気をもって。
絶えず成し遂げ、絶えず追い求め、
刻苦してあとは待つことを学ぼう」(亀井俊介訳「人生讃歌」)
「一人の幸福」から「万人の幸福」へ、価値を創造し続ける限りなき闘争に立ち上がったのが、創価であります。その大闘争の未来を担い立つ誉れの皆さんは、あえて勇んで試練に立ち向かいながら、何ものにも負けぬ師子王の魂を鍛え上げていただきたいのであります。

最後に、創価とは、開かれた世界市民の精神なりと申し上げたい。
牧口先生が不二の弟子・戸田城聖先生と発刊された『創価教育学体系』は、開かれた世界市民の精神の結晶であり、そのスケールは「思想の交響楽」とも言われております。
27年半に及ぶ獄中闘争を耐え抜いた、人道の闘士マンデラ大統領の言葉が、私には、牧口先生の信条と響き合って迫ってきます。
「精神という武器はダイナミックなものです」
「強固な壁の後ろに閉じ込めることができるのは、私の肉体だけなのです。私は依然としてコスモポリタン的な考えを持っています。心の中では、ハヤブサのように自由なのです」(長田雅子訳ネルソン・マンデラ 私自身との対話』)
精神の自由の大きさも、人間の英知や思想の輝きも、環境や条件では決まらない。
逆境にあるほど、自身を磨き、自身の無限の尊厳性を輝かせながら、人類の勝利へ、新たな価値を創造できるのであります。

ともあれ、皆さんが学生愛唱歌「平和の大道」の中で高らかに歌うように、現在の一歩一歩の足跡が、未来の人類を照らし、勇気を送る平和の大道となります。
いかなる困難があろうとも、頭を上げて、「私の創価の生き方」を朗らかに貫く皆さんの姿が、千年の時を超えて輝きを放つ「希望の光」となることは間違いありません。
私は妻と共に、皆さんの健康と幸福を真剣に祈り、見守っております。
結びに、わがアメリカ創価大学生に栄光あれ、勝利あれ!──と申し上げ、メッセージといたします。
本日は、歴史的な学生祭の開催、本当におめでとう!