2012年11月15日木曜日

2012.11.15 わが友に贈る

信心は絶対勝利の力。
乗り越えられない
壁など何一つない!
広布と人生の最高峰へ
まず祈りから出発だ!

四条金吾殿御返事 P1186
『李広将軍と申せしつはものは虎に母を食れて虎に似たる石を射しかば其の矢羽ぶくらまでせめぬ、後に石と見ては立つ事なし、後には石虎将軍と申しき』

◇希望の明日へ
小さな自分の殻に閉じこもった生命−−そこには、躍動がない。真の創造も喜びもない。ゆえに生きた知性の深まりも、価値ある行動の広がりもないであろう。ところが一歩、人間への行動を起こす。友と会い、語る。一緒に悩み、考える。すると心中には、かぎりない慈しみと知恵がわく。それが思い切った実践となっていく。いつしか生命は、ダイナミックに回転を始める。友情が、生命にみずみずしい触発を与えていくのだ。
平2・1・21

☆第7回池田思想国際シンポジウムのメッセージ「教育で創造性を開花」
◇教育で平和の種子を植える
第二に確認し今いたいことは、多元文化の融合を通して、「生命尊厳」の連帯を拡大するという点であります。
私は、中国教育学会の指導者であられる顧明遠会長と、3年にわたる対話を重ね、共に対談集『平和の架け橋−−人間教育を語る』を発刊いたしました。
顧会長は、国際会議の席上、21世紀に入ってから人類が遭遇している危機は、いわゆる「文明の衝突」の理論では、その原因を明らかにはできず、ましてや危機を回避することはできないと鋭く指摘しながら、論じられております。
「人類は、文化は多元的であり、相互に受容し合い、相互に意思疎通を図り、相互に理解し合うものであってこそ、共存できることを認識しなければなりません」と。
そして、「教育はコミュニケーションと理解の絶好の方途であり、平和の種子なのです」と結論されておりました。
私も、全面的に賛同いたします。
教育は、人間の生命という最も普遍的な次元に光を当てております。ゆえに、そこには多元的な文化を包括して、それぞれの多様性を尊重しながら、青年の成長と連帯のために生かしていける地平がおのずから開かれているのであります。
それは、いかなる差異も超えた「生命の尊厳」という根源の大地であります。

貴国で漢訳された大乗仏典の精髄「法華経」の見宝塔品では、地球規模の、巨大にして、金・銀・瑠璃・真珠などの七宝で荘厳された宝塔が出現します。それは、何を表象しているか。
貴国そして日本の仏法探究の洞察によれば、この宝塔とは、無上の生命の尊厳を表し、さらに宝塔を彩る七宝とは、人間完成のために必要な七つの要素「聞」「信」「戒」「定」「進」「捨」「慚」を表していると説いております。
敷衍して申し上げるならば−−
「聞」は、正しい真理を聞いていく求道心。他者の言説に耳を傾けること。
「信」は、生命の尊厳を信じ、人間への信頼を決して手放さないこと。
「戒」は、自分を律すること。倫理性を重んずること。
「定」は、心を定め、何ものにも紛動されないこと。
「進」は、たゆみなき精進、努力。
「捨」は、煩悩に執着しないこと。偏見や差別にとらわれないこと。
「慚」は、謙虚に自身を見つめ、反省し、向上を続けること−−であります。
ここには、それぞれの文化が、多彩な表現で強調している「人間としての振る舞い」が端的に集約されているといってもよいでありましょう。人間性こそ、この世の第一の宝であるという価値観であります。
私には、深い出会いを結ばせていただいた、人民の大指導者・周恩来総理と、人民の母・�穎超先生の人間性に満ち溢れた尊容が彷彿として蘇ってくるのであります。
いずれにしても人類は、「生命の尊厳」を根底として、多様な学識も科学技術も、一切を自他共の幸福、社会の発展、世界の平和のために生かし合いながら、山積する地球的問題群に力を合わせて挑んでいくべき段階に入っているといってよいでありましょう。