朗々たる唱題こそ
一切の勝利の源泉!
策ではなく祈りだ。
はち切れるような
生命力で勝ち開け!
聖人御難事 P1191
『をくびやう物をぼへずよくふかくうたがい多き者どもはぬれるうるしに水をかけそらをきりたるやうに候ぞ』
◇希望の明日へ
一生成仏のための信心である。ゆえに、絶対に焦る必要はない。着実に、弛みなく、持続していくことが大事なのである。長い目で見ていけば、たとえ途中で、苦難の山や嵐があったとしても、必ず幸福の軌道に入っていくことは間違いない。それを確信して、自分らしく堅実な前進をお願いしたい。
☆青年たちよ!もっと夢を持て(2005.03.16 千葉日報)
現在、私は、パグウォシュ会議の名誉会長でノーベル平和賞を受賞されたロートブラット博士とも、対話を重ねている。博士は、アインシュタイン博士等の心を受け継ぎ、戦争と核兵器の廃絶の為に戦い抜いてこられた。今年、九十七歳になられる。
この博士が、少年の日のかけがえのない思い出として振り返っておられた事がある。それは「読書」の喜びである。
博士はポーランドの工場主の家に生まれた。第一次世界大戦が勃発したのは、五歳の時である。一家は家財を全て奪われ、没落。一日にパンが二切れだけと言う、どん底の生活を強いられた。そんな悲惨な時代だからこそ、若き博士は良書を次々に読破して、「夢」を広げていったと言う。そして、働きながら苦学を続け、世界的な科学者となっていかれた。
学ぶ事は、青年としても最も崇高な権利であり、喜びである。強い心があればどんな厳しい現実にも押し潰されない。新たな理想の世界に向かって、自分自身を跳躍させる事が出来る。そのバネとなるのが、読書であり、勉学である。
千葉県は、「朝の読書運動」の発祥の地である。十七年前、生徒の心の荒れに胸を痛めた高校の先生方が「学ぶ意欲」を取り戻してもらいたいと始められたと伺っている。
それが、今日では、全国の二万近くの小中高校で実地される広がりとなった。各地で、「朝の読書があるから、学校が楽しい」等の嬉しい声が聞かれる。良き活字文化の興隆こそ野蛮な暴力の蔓延を食い止める砦となる。その意味において、千葉日報社が主催される「千葉児童文学賞」や「千葉ジュニア文学賞」も、誠に貴重な取り組みであると、私は注目する一人である。