共に働き 共に語る。
ここから人材は育つ。
リーダーは喜び勇んで
青年の弘教の応援を!
未来部の育成を!
撰時抄 P266
『日蓮は閻浮第一の法華経の行者なり此れをそしり此れをあだむ人を結構せん人は閻浮第一の大難にあうべし』
◇希望の明日へ
人間の心は微妙である。常識から冷静に考えると、あたりまえの事件であっても、ふとしたことから動揺する。その意味で、やはり知性を鍛えておかなければならない。知性が弱いと信仰を一生涯、持続していくことも難しくなる。
☆青年たちよ!もっと夢を持て(2005.03.16 千葉日報)
十代は、人間の「根っこ」を作る時である。
野菜の生産高が「連続日本一」の千葉県。その豊かな大地で活躍する農村の青年から、キャベツの「苗作り」の苦心を聞いた事がある。
例えば、与える水は出来るだけ少なくすると言う。それは、何故か。その方が、自分の力で土から水分を吸収しようと、しっかり「根っこ」を張っていくからである。また、冬でも苗にビニールなどは張らない。目の粗い寒冷紗を二枚かけるだけ。冷気にさらされてこそ実の締まったキャベツが育つからだ。
人間も同じであろう。何もかも恵まれ、甘やかされていては、人格の芯は鍛えられない。青春時代、貧しい事は、むしろ誇りである。労苦こそが、宝なのである。
それは、終戦後間もなく、私が十七歳の時であった。食料の不足が深刻で、人々が買い出しに奔走した時代である。私も満員電車に乗って、美しい田園と青い海が広がる幕張へ行った。そこで、お会いした農家の婦人が、実に親切な方であった。肺結核で痩せていた私を案じ、サツマイモを六貫目(約22.5Kg)も、快く分けて下さったのである。
このお宅でも、戦地へ行ったまま帰らぬ息子さんを待っておられるように見えた。我が家も長兄が戦死である。母達の悲しみは、余りにも深かった。
戦争ほど残酷なものはない。けなげな庶民が、幸福に、そして平和に暮らしていける世界を必ず創らねばならないと、若き私は深く心に刻んだ。