2022年7月13日水曜日

2022.07.13 わが友に贈る

感染症対策を万全に!
手洗い・消毒・換気等の
基本を徹底しよう。
油断することなく
賢く価値創造の日々を!

上野殿御消息 P1527
『劣れる者に慈悲あれとは我より劣りたらん人をば我が子の如く思いて一切あはれみ慈悲あるべし』

【通解】
劣った者に慈悲を持てとあるのは、自分より弱い人には、我が子のように思ってすべてをいとおしみ、慈悲をそそぐべきであるということである。

名字の言 『大漢和辞典』の諸橋轍次博士が再起した理由 2022年7月13日
『大漢和辞典』は、"世界最大の漢和辞典"として名高い。その完成までに、漢学者の諸橋轍次博士は30年以上の歳月を費やした。この間、博士は何度も苦境に立たされる▼1945年2月、東京への空襲により、1万5千ページ分の版と資料が一瞬にして灰となった。追い打ちをかけるように、右目を失明。編纂を共に進めていた4人の友が亡くなった。妻も失い、編纂事業から一時、距離を置いた▼博士が再び編纂を開始する力となったのは、友の存在だった。大修館書店を創業した鈴木一平氏は、会社を挙げて事業に取り組む決心を博士に伝えた。写真植字の技術を発明した石井茂吉氏も、協力を申し出た。こうした人々の支えによって、辞典は完成した(『私の履歴書24』日本経済新聞社)▼大望を抱く者には必ず、それを共に進める友の存在がある。御聖訓に「異体同心なればかちぬ」(新2054・全1463)と。大きな理想の実現は、一人ではできない。創価の運動も、幾多の同志の献身によって、地域・社会へと大きく広がってきた▼この上半期、誰しもお世話になった人がいるに違いない。たとえ一本の電話でも、その人へ心からの御礼を伝えたい。感謝の心から、新たな前進の力は生まれる。

寸鉄 2022年7月13日
「仏法は、皆、師より習い伝え給えり」御書。我らは偉大な師と共に勇躍前進(新1710・全1240)
妙法を信じ、行動する人に不幸はない—戸田先生 確信の祈りで今日も出発
足をしっかり大地につけていけ—文豪ゲーテ。わが地域に信頼の根を深く、広く
豪雨など天気急変に注意を。外出前には最新予報を確認。「前々の用心」で
夏の省エネ運動期間。熱中症に十分注意し、不要な照明などを聡明に節電

〈社説〉 2022・7・13 大学は可能性の扉を開く場所
◇今夏はオープンキャンパスへ
作家の佐藤優氏は大学で講義を行った際、あるテレビドラマを学生に見せたという。
大学卒業後の就職に失敗し、仕方なく大学院に進学する主人公。その後、勤めた職場からは"派遣切り"に遭ってしまうという内容だ。
何のために大学で学んだのか——この問いを学生に考えさせるためである。
大学教育の役割とは何か。『大学の使命』(井上正訳)を著したスペインの哲学者オルテガ・イ・ガセットが、最も重視したのは「各時代における諸理念の生きた体系」、すなわち「教養」だった。
それは密林の中に道を見いだそうと努力するもので、生の難破を防ぐものであり、いかに知識を蓄えても、教養なき人間は"新しい野蛮人"にすぎないと結論づけている。
人間の幸福につながる哲学がなければ、高度な知識があっても迷走しかねない。ゆえに大学の真価は、教養を備えた社会貢献の人材を、いかに輩出できるかにある。
どの大学も目指すべき人材像を掲げる。これは受験生にとっては、自らが描く未来との結び付きを吟味し、志望校を選ぶうえで重要になるだろう。
本年度の京都大学の入学式の席上、同大学の湊長博総長は、新入生の出発を「『自己発見』と『自己表現』に向けての本格的な旅立ち」と形容した。
新たな出会いや気付き、努力の積み重ねによる思いがけない可能性の扉を開くチャンスが、大学には転がっている。
だが、数ある大学の中から自身に合う場所を見つけるのは容易ではない。
加えてコロナ禍の影響で、受験生が各大学に関する情報を得にくくなっており、最近では名前の知られた有名大学や地元大学への志向がより一層強まっているという。
進学後のイメージを膨らませるためにも、大学での学びを入学前に体感できるオープンキャンパスは貴重な機会だ。まさに「百聞は一見にしかず」である。
この夏、各大学とも、バーチャルツアーなどオンラインでの企画に工夫を凝らす。さらに足を運ぶ来場型の開催も増えている。
自身で直接触れ、肌で感じるキャンパスの雰囲気や学生の熱意が、進学の決め手になることも少なくない。それは「百考は一行にしかず」とも言えようか。
未来を思い描く夏。自らの目と足を使って、"一日大学生"を体験してみてはいかがだろうか。

☆御書と未来へ 第27回 「叶わざるなし」の壮大な祈りを
〈御文〉
『日月天の四天下をめぐり給うは、仏法の力なり。』〈四条金吾釈迦仏供養事、新1557・全1146〉

〈通解〉
日天(太陽)と月天(月)が、この世界を巡るのは、仏法の力によるのである。

〈池田先生が贈る指針〉
妙法広布に生きゆく我らは、大宇宙の運行のリズムに則り、壮大なる生命力を涌現できる。ゆえに「祈りとして叶わざるなし」なのだ。
民衆の幸福と社会の繁栄を願う立正安国の祈りと行動は、宇宙の本源の慈悲と合致している。わが色心を日月天のごとく冴え光らせ、地球をも照らす一念で大きく明るく連帯拡大を!

☆7月度座談会拝読御書 四条金吾殿御返事(世雄御書)
◇御文
『日蓮は少きより今生のいのりなし。ただ仏にならんとおもうばかりなり。されども、殿の御事をば、ひまなく法華経・釈迦仏・日天に申すなり。その故は、法華経の命を継ぐ人なればと思うなり。』(御書新版1590ページ14行目〜15行目、御書全集1169ページ8行目〜9行目)

◇[池田先生の指針から]妙法の「師弟の道」を
皆、今世に妙法の力を涌現して宿命転換し、幸福の大境涯を開いて、活躍する使命がある。皆、広宣流布の誓願のままに、悪世末法に生まれてきた地涌の菩薩である。その人でなければ果たせぬ尊極の使命があるのだ。
良き友人となり、温かく接し、見守っていくことだ。自らが受けた恩と励ましを何倍にも変え、後輩に注いでいくことだ。手作りで「法華経の命を継ぐ人」を育てていくのである。
学会員に尽くすことは、広宣流布に尽くすことであり、仏に尽くすことだ。
まず、自ら一人立て! そして人材を育て、人材と共に進みゆけ!
君が開きゆく勇敢な勝利劇の舞台にこそ、一人また一人と、頼もしき人材が陸続と躍り出てゆくのだ!(『随筆 我らの勝利の大道』)
◇ ◇ ◇
人生の勝負は、長い目で見なければ分からない。ましてや、仏法という永遠の次元から見れば、移ろいゆく、さまざまな評価など、どれも、はかないものである。
我らの広宣流布は、人類の幸福の大道を開きゆく永遠の大事業である。この広布に生き抜く創価の師弟こそ、永遠の栄光と福徳に包まれる、生命の大勝利者なのである。(中略)
一日一日、生まれ変わったように生きる。その人生には感傷もない。愚痴もない。堅実な一歩一歩が、必ず偉大な使命の人生となっていく。これが「創価の道」であり、妙法の「師弟の道」である。(2009年9月、新時代第32回本部幹部会でのスピーチ)

◇信心を貫き通し幸福勝利の人生に
[キーワード�]大願に生き抜く
本抄が送られる直前の建治3年(1277年)6月、四条金吾は、周囲からの讒言や中傷を信じた、主君の江間氏から"法華経の信仰を捨てなければ、所領を没収する"と命じられました。
今回の拝読御文の直前で、日蓮大聖人は、門下が大弾圧を受けた時も、一歩も引かずに戦い続けた金吾に、あえて「以前よりも、百千万億倍、用心していきなさい」(新1590・全1169、通解)と、所領を惜しむのではなく、強盛な信心に立つように教えられています。
信心を貫き通すことで、ものごとの道理として、必ず勝利していくことができるからです。
「ただ仏にならんとおもうばかりなり」とは、どこまでも万人の成仏を願われた、大聖人の誓願です。
目先の毀誉褒貶にとらわれず、師と同じ広宣流布の大願に立つならば、自身の悩みや願いなど「今生のいのり」も全て包み込むように叶えていくことができる——。弟子である金吾のために、呼び掛けられていると拝することができます。
池田先生は「自身の宿命転換を願い、広宣流布の実現を祈って、身命を惜しまず戦うところに、必ず幸福勝利の人生を開くことができる。生涯、素直に信心を貫き通した人が勝利の人です。最後に勝つ人です。ここに信心の極意があります」とつづっています。
師の教えの通りに仏法の実践を貫いた金吾は、「仏法は勝負」と仰せの通り、主君からの信頼を回復し、新たな所領を得ることになるのです。

[キーワード�]皆が"宝の存在"
どんな時も信じてくれる壮年部、女性部の同志が支えになった——。
未来部・青年部時代に、そういった経験をした学会員は、多いのではないでしょうか。
日蓮大聖人は本抄で、苦闘する四条金吾のことを"絶えず祈っている"と仰せです。何があっても弟子の勝利を信じ、祈ってくださる師匠の存在に、金吾はどれほど感動し、心強く思ったことか、計り知れません。
末法に妙法を弘め、一切衆生の成仏の道を開かれた大聖人は、万人の幸福を実現するという"仏の願い"をよみがえらせました。その大聖人のお心を拝していく時、仏法に縁するだれもが、「法華経の命を継ぐ人」であるといえます。
大聖人の御精神に連なる創価三代の師弟も、"だれもが宝の存在"と、眼前の一人を大切にし、世界中に地涌の連帯を広げてきました。どこまでも「一人」の可能性を信じ、励まし、見守り続けることが大切です。
真心を込めた祈りは、たとえ時間がかかったとしても、必ず伝わります。その思いに立ち上がった同志の体験は、枚挙にいとまがありません。
池田先生は「たとえ諸君が、自分なんかダメだと思っても、私はそう思わない。私は信じている。私は諸君を尊敬している。必ず、あなたにしかできない使命をもった人だと信じている」と語っています。
師の心をわが心とし、未来部・青年部をはじめとした後継の友が、"自分自身が宝の存在"と、希望の前進ができるよう、励ましを送っていきましょう。