詐欺に厳重注意!
急な電話・訪問等による
依頼・勧誘には即答せず
身近な人に確認・相談を。
声を掛け合い油断なく!
一昨日御書 P183
『彼の太公が殷の国に入りしは西伯の礼に依り張良が秦朝を量りしは漢王の誠を感ずればなり、是れ皆時に当つて賞を得謀を帷帳の中に回らし勝つことを千里の外に決せし者なり』
【通解】
かの太公望が殷の国に攻め入ったのは、西伯(文王)が礼をもって迎えたからであり、張良が謀をめぐらして秦の国を滅ぼしたのは、漢の高祖(劉邦)の誠意に感じたからである。これらの人は皆、その当時にあって賞を得ている。謀を帷帳(幕を張り作戦計画を練る場所)の中にめぐらし、千里の外に勝利を決した者である。
名字の言 11月30日は「人生会議の日」 2021年11月30日
その壮年は、壁掛けの「日めくりカレンダー」を長年愛用している。365日分の分厚いもの。取材で訪ねた際に理由を教えてくれた▼一般的な月めくりカレンダーも併用する一方で、一日一枚ずつ破っていく手触りから感じられる何かがあるという。カレンダーの量が"減っていく"のも目に見えて分かる。「今年の"残り時間"を実感できるからでしょうか。一日一日を全力で生きようと思えるんです」▼人の一生に通じる話かもしれない。きょう11月30日は厚生労働省が定めた「人生会議の日」。「いい看取り・看取られ」の語呂に合わせたものだという。自分がもしもの時に、どのようなケアを受けたいか。これからどのように生き、どのような最期を迎えたいか。家族や大切な人と語り合うきっかけにと、同省は呼び掛けている▼「先臨終の事を習うて後に他事を習うべし」(御書1404ページ)。「死」から目を背けるのではなく、真っすぐ見つめてこそ人生は限りあるものと自覚できる。「真に価値あるもの」や「永遠なるもの」を求める心も生まれよう▼御聖訓には「一日の命は三千界の財にもすぎて候」(同986ページ)とも仰せだ。はや今年も残り1カ月。何ものにも勝る宝の一日一日を大切に、真剣に。
寸鉄 2021年11月30日
「抜苦与楽の真心で折伏するのである」牧口先生。友の幸願う慈悲の祈りで
儀典部の日。友人葬は時代の先端と共感広がる。皆様の尊き献身に感謝!
真に偉大な人間になる道は何度も苦難に遭う事—科学者。全て鍛えの糧と
社会的孤立は死亡リスク高める—研究。地域の絆結ぶ励まし運動を一段と
幼児が小型磁石を誤飲する事故多発。内臓傷つく恐れも。手の届かぬ所に
☆「世界を照らす太陽の仏法」に学ぶ 第18回 人の振る舞い
◇崇峻天皇御書
『一代の肝心は法華経・法華経の修行の肝心は不軽品にて候なり、不軽菩薩の人を敬いしは・いかなる事ぞ教主釈尊の出世の本懐は人の振舞にて候けるぞ、穴賢・穴賢、賢きを人と云いはかなきを畜といふ』(御書1174ページ14行目〜15行目)
★池田先生の講義から
なぜ大聖人が、「人の振る舞い」こそ、釈尊の出世の本懐であるとまで仰せになったのか。その根底には、法華経に脈打つ生命尊厳、万人尊敬の思想があると拝察されます。(中略)万人の仏性を信じ抜くがゆえに、どのような相手であっても「人を敬う」という「振る舞い」に徹するのであり、その振る舞いそのものが、成仏の根本因となるのです。
◆◇◆
一人一人の無限の可能性を信じる。
目の前の一人を徹底して大切にする。
そして共に偉大な力を発揮していく。
この仏法の本義に則った学会員の誉れの生き方は、一人から一人へ、人間尊敬の波動を広げてきました。自らの主体的意志によって強く賢く、幸福と勝利の道を切り開いていけることを、日本のみならず、世界の民衆に示し切ってきたのです。これこそ、形骸化し、権威主義化した仏教観を晴れやかに打ち破った、まさに現代における「宗教改革」にほかならないと、私たちは声を大にして宣言したいのです。
(『調和と希望の仏法——「人間の宗教」の時代へ』から)
清水信次 SGI副教学部長
◇人間尊敬の波動は全地球へ!
創価学会が「魂の独立」を果たしてから、30周年を迎えます。
邪宗門の鉄鎖を断ち切り、学会は世界宗教へと大きく飛翔しました。
池田先生が、「崇峻天皇御書」の一節を通して、創価の宗教改革の意義を教えてくださった講義を学び合い、創立100周年への世界広布の新たな大前進を開始していきましょう。
◇正義の連帯は80倍に
池田先生は「仏教は、どこまでも『人間の宗教』です。『仏』とは、『法』を身に体現した一人の『人間』にほかなりません。現実の人間の行動を離れて、別の場所に『法』が存在することはないのです。それゆえに、『人の振る舞い』『人の境涯』を、仏法はどこまでも重視します」と教えてくださっています。
第2次宗門事件の渦中の30年前、私はスペインにいました。同国は海外で最も宗門に苦しめられた国の一つです。当時の幹部が宗門の悪侶と結託し、組織破壊に狂奔したのです。
攪乱の首謀者たちは、あたかも"日蓮仏法の正統"であるかのような虚言を弄し、家族や友情を大切にするスペインの人々の心の豊かさを逆手に取って、言葉巧みに情に訴え、惑わし、分断を図りました。しかし、その発端は彼らの信心と生活の堕落でした。会員と組織に多大な迷惑を掛けた自らの不始末を、"衣の権威"を借りて覆い隠し、一方で宗門は彼らを取り込んで、学会破壊に利用したというのが実態です。
謀略の輩は、まさしく「人の振る舞い」において破綻していました。先生は『法華経の智慧』の中で、「人間革命——(戸田)先生はこの一言に、宗教がおちいりやすい独善の罠を打ちくだいて、仏法の最高の智慧と、人間の最高の生き方と、社会の最善の道とを、見事に合致させたのです」と語られています。
どれほど高尚な教義を説いても、それが人格と振る舞いになって表れなければ無価値に等しい。邪宗門と退転反逆の徒は、人間革命という絶えざる自己変革の努力を怠り、まさに「独善の罠」に落ちたのです。
反対に、池田先生という希有の人間主義の指導者を師匠と定めたSGIの同志は、障魔が競えば競うほど、異体同心の絆を強めました。正義の連帯は飛躍的に拡大。スペインは現在、当時の80倍近い陣列へと発展し、太陽の仏法が社会を赫々と照らしています。
◇慈悲が根幹に
日蓮大聖人は、民衆一人一人を温かく包容された一方で、人々を不幸へ陥れる思想や勢力とは毅然として戦われました。このことについて先生は、「いずれも慈悲が根幹にあるからです」と述べられ、「大聖人が範を示してくださった『人の振る舞い』を現代に受け継ぎ、日々の生活の上で実践しているのが、創価の師弟です」とつづられています。
私自身、極悪との攻防の中で、先生から幾度も励ましをいただきました。
ある時は、「正しいからこそ、勝たねばならない」と、悪に打ち克つ魂を打ち込んでいただきました。またある時は、病と闘う私の家族を"これほどまでに"と思うほど気遣い、真心の伝言を下さったこともありました。
「仏法は勝負」との正義と確信によって立つ峻厳なる信心。と同時に、弟子の人生そのものに深く関わり、励まし続ける同苦の心——厳しくも温かな師に包まれ、何度も奮い立つことができました。これこそ、仏法の精髄が"人の振る舞い"にまで昇華された創価の人間主義の実像なのです。
◇希望の鼓動
コロナ禍にあって、世界中に広がる創価の「人間尊敬の振る舞い」は、いっそう輝きを増しています。会合や訪問ができない中でも、オンラインという新たなツールを駆使し、励ましの輪を広げてきました。それは、一対一の激励から、五大州130万人以上が集った昨年9月の「世界青年部総会」まで、草の根から地球規模に及びます。
本紙連載の「世界の友は今」を読んでいても、感染症拡大の厳しい現実が伝えられる一方で、行間から必ず"希望の鼓動"が聞こえるのです。それは、人類的試練に直面してなお、前に進む勇気を与えてくれる師匠がいるという喜びと感謝であり、その師の生き方に学び、立ち上がる海外の友の雄々しい姿です。
「一人一人の無限の可能性を信じる。目の前の一人を徹底して大切にする。そして共に偉大な力を発揮していく。この仏法の本義に則った学会員の誉れの生き方は、一人から一人へ、人間尊敬の波動を広げてきました」
この講義の通りに、不惜身命で万人尊敬の振る舞いを示してこられた池田先生。その師匠を範として、不断の人間革命に挑戦しながら、地域・社会に貢献するSGIの連帯は全地球に躍動しています。
"魂の独立"から30年。宗門事件は、正師と邪師を明らかにしました。創価の師弟の勝利は、満天下に証明されました。さあ、明「青年・飛躍の年」へ、師弟の誓願を、わが胸中にいや増して燃え上がらせ、世界広布の大海原へ、堂々と船出していこうではありませんか!
◇メモ
「崇峻天皇御書」は、建治3年(1277年)9月、四条金吾に与えられたお手紙である。当時、主君の江間氏を折伏したために不興を買った金吾は、江間氏から、信仰を捨てなければ所領を没収すると迫られていた。しかし、その後、江間氏が疫病に倒れ、医術の心得のあった金吾が治療に当たり、信頼が回復する。本抄はその報告への返信である。本抄で大聖人は、金吾に対して同僚からの怨嫉が強まることを心配されて事細かな注意を与えられるなど、人としての振る舞い、信仰者としての行動原理を一貫して示されている。
2021年11月30日火曜日
2021年11月29日月曜日
2021.11.29 わが友に贈る
◇今週のことば
未来部は宝の中の宝なり。
「心の思いを響かして」
希望をともす励ましを!
受験生の友へも
温かな応援をこまやかに。
2021年11月29日
当体義抄 P512
『所詮妙法蓮華の当体とは法華経を信ずる日蓮が弟子檀那等の父母所生の肉身是なり、正直に方便を捨て但法華経を信じ南無妙法蓮華経と唱うる人は煩悩業苦の三道法身般若解脱の三徳と転じて三観三諦即一心に顕われ其の人の所住の処は常寂光土なり』
【通解】
所詮、妙法蓮華の当体とは、法華経を信ずる日蓮の弟子檀那等の、父母から生じた肉身そのものをいうのである。正直に方便の教えを捨て、ただ法華経を信じ、南無妙法蓮華経と唱える人は、煩悩・業・苦の三道が、法身(仏が証得した真理)・般若(真理を悟る智慧)・解脱(生死の苦悩から脱却した真の自由な境地)の三徳と転じて、三観(三つの観点から法を観ずること)・三諦(究極の真理を三つの側面から捉えたもの)が、そのまま一心にあらわれ、その人が住するところは常寂光土となるのである。
名字の言 読書とは?——ツヴァイクの考察 2021年11月29日
オーストリアの作家・ツヴァイクが20代だったある日、こんなことを試みた。"文字、とりわけ書物から得たものを一切抜きに自分の生活を想像してみよう"と。結果は何も想像できなかった▼「どんな対象を考えようとしても、本のおかげで得た思い出や経験が結びついてこないところは、どこにもなかった」(秋山英夫訳)。ツヴァイクにとって「読書」は、他者の生活や思考を内面的に共にすることであり、より大きな自分を築きたいという心の欲求を満たすものだった▼約50年前に池田先生が「山梨読書研究会」と命名した人材育成グループ。山梨の女子部(当時)の友が、教学研さんと並んで良書を読み、感想文を書いた。それを読んだ先生が励ましを送ることもあった▼同グループの1人は結婚後、学会活動の傍ら、地域活動にも全力。複雑多岐の課題に思慮深い言動と人柄の良さで対応した。信頼され、多い時は地域の要職を17も兼任した。人の気持ちを理解し、同苦し、自身も成長していく。いわば「自他共の幸福」を築く上で"読書"が極めて大きな力になったことを、彼女は師の薫陶から痛感したという▼「心に読書と思索の暇をつくれ」——恩師の訴えは、人材育成における永遠の指針であろう。
寸鉄 2021年11月29日
学会には己の価値や生きがいを見出せる信仰が—博士。人間革命の道、皆で
「広宣流布は女性の力で成し遂げられる」恩師。麗しい絆で新たな歴史を
「苦楽ともに思い合せて」御書。どんな悩みも祈りに。ここに境涯開く要諦
急激な寒暖差は血圧変動の因と。入浴や外出時は注意。暖房や上着を賢く
政府、コロナの新変異株で水際対策強化。我らはマスク着用等を引き続き
☆魂の独立から30年 師弟正義の連帯が地球を照らす
本年は日蓮大聖人の御聖誕800年。今月18日には『日蓮大聖人御書全集 新版』が発刊された。「大聖人直結」「御書根本」の信心を貫いてきた仏意仏勅の創価学会によって、太陽の仏法は世界192カ国・地域に広がり、地涌の人華の輝きは全地球を照らしている。この大いなる飛躍への転換点こそ、時代錯誤の権威主義、差別主義に固執し、広布を阻む障魔と化した邪宗門との決別だった。きょう11月28日は「魂の独立」から30周年。創価の師弟による正義の闘争の歴史を確認したい。
◇池田先生の指揮で世界広布は実現 学会こそ仏意仏勅の唯一の教団
1990年12月、宗門は突如、学会に「お尋ね」なる文書を突き付けてきた。同年11月の本部幹部会での池田先生のスピーチに対して、"ベートーベンの「歓喜の歌」をドイツ語で歌うのは外道礼讃"等と言い掛かりを付けるもの。宗門は学会が求める対話を拒絶し、12月27日、大功労者の池田先生を「法華講総講頭」から罷免。創価の師弟を分断しようと、かねて謀議を巡らせてきた「C作戦」(創価学会分離作戦)を強行したのである。
しかし、学会の世界広布への前進は、池田先生を先頭に、瞬時も止まることはなかった。先生は年が明けた91年、香港・マカオ(1〜2月)、フィリピン(4月)、欧州(6〜7月)を歴訪。ドイツのヴァイツゼッカー大統領と会見するなど、冷戦終結後の平和創出の対話に奔走する。その間、5月には小説『人間革命』の本紙連載を11年ぶりに再開。9月から10月には米国を訪れ、ハーバード大学で講演した。
一方の宗門は、学会伝統の登山会の廃止、学会からの脱会を迫る檀徒作りなど、広布破壊に狂奔した。
だが、「魔競はずは正法と知るべからず」(御書1087ページ)である。こうした暴挙は三類の強敵の出現であり、学会こそ仏意仏勅の団体である証明にほかならないことを学んだ同志は、微動だにしなかった。
◇91年12月に記された書「日蓮世界宗創価学会」
当初の目論見が破綻した宗門は91年11月28日付で、滑稽にも学会に「破門通告書」なる文書を送付。逆に学会は、これを"宗門が大聖人から破門された"と捉え、この日を「魂の独立記念日」として祝賀した。
通告書が学会本部に届いた29日、新たな船出を寿ぐように、在東京アフリカ外交団26カ国の総意として、池田先生に「教育・文化・人道貢献賞」が贈られた。人間主義の新世紀を開きゆく、世界的なリーダーシップをたたえた顕彰である。
12月15日、池田先生は東京・大田池田文化会館で開かれた神奈川・川崎の音楽祭に出席。同日、「日蓮世界宗創価学会」としたためた。これは、大聖人の仏法を世界に広宣流布する、唯一の仏意仏勅の教団が創価学会であることを再確認する意味を込めて、後世のために書き記されたものである。
学会の根本規範である「創価学会会憲」の「前文」には、こう明記されている。「池田先生は、創価学会の本地と使命を『日蓮世界宗創価学会』と揮毫されて、創価学会が日蓮大聖人の仏法を唯一世界に広宣流布しゆく仏意仏勅の教団であることを明示された」
「魂の独立」から30星霜——。今月18日の本部幹部会では、併せて90年11月の池田先生のスピーチを視聴し、全世界の青年部代表と音楽隊による「歓喜の歌」の調べが響き渡った。
当時115カ国・地域だった創価の連帯は192カ国・地域に拡大。地涌の青年を先頭に、いよいよ世界教団として飛躍する。
「道理証文よりも現証にはすぎず」(御書1468ページ)——師弟正義の旭日は高々と昇り、地球社会を晴れやかに照らしている。
◇欧州の友が歌う「歓喜の歌」
本年6月に行われた欧州誓願総会の掉尾を飾った、欧州の友による「歓喜の歌」の合唱動画を、こちらから視聴できます。
https://youtu.be/vs9ya_tMG5k
☆桂冠詩人40周年 勇気の舞 凱歌の行進 第17回 女性部の友へ〈上〉
本年は、「桂冠詩人」の称号が池田先生に贈られてから40周年。連載企画「勇気の舞 凱歌の行進」では、先生がつづった長編詩を紹介します。第17回は、「美しき『女性の世紀』の夜明け」(2002年)です。
◇愉快に勝ち進む「幸福博士」
私の精神は
生き生きと
未来を見つめる。
喜び勇んで
燦々と輝く太陽と共に
生まれた世界を愛する。
今日も
明るい力が漲り
世界は
こんなに広いのだ
人生は
こんなに愉快なのだと
思いながら
芳香が漂う幸福のために
正義と平和のために
私たちは凜々しく
立ち上がったのだ。
どこまでも
目を凝らしながら
大切な今日一日も
私は
私の使命と建設のために
歩み抜いてゆくのだ。
私は負けない。
幸福とは
まず負けないことだ。
私の道は
正しい幸福への道だ。
そのために
より高いものへと
到達しゆく歩みだ。
◆◇◆
「心こそ大切なれ」
真実の幸福と勝利は
貴女自身の胸中で
決定されるのだ。
この真実は
未来永劫に変わらざる
不朽の鉄則であるからだ。
貴賤 貧富!
毀誉褒貶に囚われて
自分で
自分自身を蔑むのは
最も愚である。
今いる場所で
自分自身に負けず
勝ち抜き
人と比べることなく
自分自身の
誇り高き使命の道を
実直に戦い進む人が
幸福者であり
人間としての勝利者だ。
◆◇◆
仏法では
「女子は門をひらく」と
説かれる。
家庭にあっても
職場にあっても
地域にあっても
社会にあっても
世界にあっても
一人の信念の女性が
無量無辺の
幸福の門を開き
和楽の門を開き
繁栄の門を開き
希望の門を開き
平和の門を開く。
健康であれ!
聡明であれ!
絶対の幸福を築くために
決して崩れることのなき
大福運の境涯のために
生命の法則たる
因果の理法の仏法に
生き抜くことだ。
大仏法の信仰を
行じゆくことだ。
◆◇◆
何の報酬もなく
そして
何の褒賞もなく
あまりにも健気に
ある時は
寒風の道を
紅の頬を輝かせながら
また ある時は
熱風の道を
銀の汗を流しながら
歩みゆく貴女よ。
御本仏 大聖人も
最極の弟子よと
いかばかり讃え
衣で覆い包まれんことか。
朝の光に照らされて
他の誰人よりも
尊き使命と人生を
意義深く
楽しみゆく貴女よ!
そして
日々 新鮮な魂で
喜び舞いゆく貴女よ!
悲しむこともなく
負けることもなく
今日も
愉快に勝ち進む
貴女の名は
「幸福博士」だ。
未来部は宝の中の宝なり。
「心の思いを響かして」
希望をともす励ましを!
受験生の友へも
温かな応援をこまやかに。
2021年11月29日
当体義抄 P512
『所詮妙法蓮華の当体とは法華経を信ずる日蓮が弟子檀那等の父母所生の肉身是なり、正直に方便を捨て但法華経を信じ南無妙法蓮華経と唱うる人は煩悩業苦の三道法身般若解脱の三徳と転じて三観三諦即一心に顕われ其の人の所住の処は常寂光土なり』
【通解】
所詮、妙法蓮華の当体とは、法華経を信ずる日蓮の弟子檀那等の、父母から生じた肉身そのものをいうのである。正直に方便の教えを捨て、ただ法華経を信じ、南無妙法蓮華経と唱える人は、煩悩・業・苦の三道が、法身(仏が証得した真理)・般若(真理を悟る智慧)・解脱(生死の苦悩から脱却した真の自由な境地)の三徳と転じて、三観(三つの観点から法を観ずること)・三諦(究極の真理を三つの側面から捉えたもの)が、そのまま一心にあらわれ、その人が住するところは常寂光土となるのである。
名字の言 読書とは?——ツヴァイクの考察 2021年11月29日
オーストリアの作家・ツヴァイクが20代だったある日、こんなことを試みた。"文字、とりわけ書物から得たものを一切抜きに自分の生活を想像してみよう"と。結果は何も想像できなかった▼「どんな対象を考えようとしても、本のおかげで得た思い出や経験が結びついてこないところは、どこにもなかった」(秋山英夫訳)。ツヴァイクにとって「読書」は、他者の生活や思考を内面的に共にすることであり、より大きな自分を築きたいという心の欲求を満たすものだった▼約50年前に池田先生が「山梨読書研究会」と命名した人材育成グループ。山梨の女子部(当時)の友が、教学研さんと並んで良書を読み、感想文を書いた。それを読んだ先生が励ましを送ることもあった▼同グループの1人は結婚後、学会活動の傍ら、地域活動にも全力。複雑多岐の課題に思慮深い言動と人柄の良さで対応した。信頼され、多い時は地域の要職を17も兼任した。人の気持ちを理解し、同苦し、自身も成長していく。いわば「自他共の幸福」を築く上で"読書"が極めて大きな力になったことを、彼女は師の薫陶から痛感したという▼「心に読書と思索の暇をつくれ」——恩師の訴えは、人材育成における永遠の指針であろう。
寸鉄 2021年11月29日
学会には己の価値や生きがいを見出せる信仰が—博士。人間革命の道、皆で
「広宣流布は女性の力で成し遂げられる」恩師。麗しい絆で新たな歴史を
「苦楽ともに思い合せて」御書。どんな悩みも祈りに。ここに境涯開く要諦
急激な寒暖差は血圧変動の因と。入浴や外出時は注意。暖房や上着を賢く
政府、コロナの新変異株で水際対策強化。我らはマスク着用等を引き続き
☆魂の独立から30年 師弟正義の連帯が地球を照らす
本年は日蓮大聖人の御聖誕800年。今月18日には『日蓮大聖人御書全集 新版』が発刊された。「大聖人直結」「御書根本」の信心を貫いてきた仏意仏勅の創価学会によって、太陽の仏法は世界192カ国・地域に広がり、地涌の人華の輝きは全地球を照らしている。この大いなる飛躍への転換点こそ、時代錯誤の権威主義、差別主義に固執し、広布を阻む障魔と化した邪宗門との決別だった。きょう11月28日は「魂の独立」から30周年。創価の師弟による正義の闘争の歴史を確認したい。
◇池田先生の指揮で世界広布は実現 学会こそ仏意仏勅の唯一の教団
1990年12月、宗門は突如、学会に「お尋ね」なる文書を突き付けてきた。同年11月の本部幹部会での池田先生のスピーチに対して、"ベートーベンの「歓喜の歌」をドイツ語で歌うのは外道礼讃"等と言い掛かりを付けるもの。宗門は学会が求める対話を拒絶し、12月27日、大功労者の池田先生を「法華講総講頭」から罷免。創価の師弟を分断しようと、かねて謀議を巡らせてきた「C作戦」(創価学会分離作戦)を強行したのである。
しかし、学会の世界広布への前進は、池田先生を先頭に、瞬時も止まることはなかった。先生は年が明けた91年、香港・マカオ(1〜2月)、フィリピン(4月)、欧州(6〜7月)を歴訪。ドイツのヴァイツゼッカー大統領と会見するなど、冷戦終結後の平和創出の対話に奔走する。その間、5月には小説『人間革命』の本紙連載を11年ぶりに再開。9月から10月には米国を訪れ、ハーバード大学で講演した。
一方の宗門は、学会伝統の登山会の廃止、学会からの脱会を迫る檀徒作りなど、広布破壊に狂奔した。
だが、「魔競はずは正法と知るべからず」(御書1087ページ)である。こうした暴挙は三類の強敵の出現であり、学会こそ仏意仏勅の団体である証明にほかならないことを学んだ同志は、微動だにしなかった。
◇91年12月に記された書「日蓮世界宗創価学会」
当初の目論見が破綻した宗門は91年11月28日付で、滑稽にも学会に「破門通告書」なる文書を送付。逆に学会は、これを"宗門が大聖人から破門された"と捉え、この日を「魂の独立記念日」として祝賀した。
通告書が学会本部に届いた29日、新たな船出を寿ぐように、在東京アフリカ外交団26カ国の総意として、池田先生に「教育・文化・人道貢献賞」が贈られた。人間主義の新世紀を開きゆく、世界的なリーダーシップをたたえた顕彰である。
12月15日、池田先生は東京・大田池田文化会館で開かれた神奈川・川崎の音楽祭に出席。同日、「日蓮世界宗創価学会」としたためた。これは、大聖人の仏法を世界に広宣流布する、唯一の仏意仏勅の教団が創価学会であることを再確認する意味を込めて、後世のために書き記されたものである。
学会の根本規範である「創価学会会憲」の「前文」には、こう明記されている。「池田先生は、創価学会の本地と使命を『日蓮世界宗創価学会』と揮毫されて、創価学会が日蓮大聖人の仏法を唯一世界に広宣流布しゆく仏意仏勅の教団であることを明示された」
「魂の独立」から30星霜——。今月18日の本部幹部会では、併せて90年11月の池田先生のスピーチを視聴し、全世界の青年部代表と音楽隊による「歓喜の歌」の調べが響き渡った。
当時115カ国・地域だった創価の連帯は192カ国・地域に拡大。地涌の青年を先頭に、いよいよ世界教団として飛躍する。
「道理証文よりも現証にはすぎず」(御書1468ページ)——師弟正義の旭日は高々と昇り、地球社会を晴れやかに照らしている。
◇欧州の友が歌う「歓喜の歌」
本年6月に行われた欧州誓願総会の掉尾を飾った、欧州の友による「歓喜の歌」の合唱動画を、こちらから視聴できます。
https://youtu.be/vs9ya_tMG5k
☆桂冠詩人40周年 勇気の舞 凱歌の行進 第17回 女性部の友へ〈上〉
本年は、「桂冠詩人」の称号が池田先生に贈られてから40周年。連載企画「勇気の舞 凱歌の行進」では、先生がつづった長編詩を紹介します。第17回は、「美しき『女性の世紀』の夜明け」(2002年)です。
◇愉快に勝ち進む「幸福博士」
私の精神は
生き生きと
未来を見つめる。
喜び勇んで
燦々と輝く太陽と共に
生まれた世界を愛する。
今日も
明るい力が漲り
世界は
こんなに広いのだ
人生は
こんなに愉快なのだと
思いながら
芳香が漂う幸福のために
正義と平和のために
私たちは凜々しく
立ち上がったのだ。
どこまでも
目を凝らしながら
大切な今日一日も
私は
私の使命と建設のために
歩み抜いてゆくのだ。
私は負けない。
幸福とは
まず負けないことだ。
私の道は
正しい幸福への道だ。
そのために
より高いものへと
到達しゆく歩みだ。
◆◇◆
「心こそ大切なれ」
真実の幸福と勝利は
貴女自身の胸中で
決定されるのだ。
この真実は
未来永劫に変わらざる
不朽の鉄則であるからだ。
貴賤 貧富!
毀誉褒貶に囚われて
自分で
自分自身を蔑むのは
最も愚である。
今いる場所で
自分自身に負けず
勝ち抜き
人と比べることなく
自分自身の
誇り高き使命の道を
実直に戦い進む人が
幸福者であり
人間としての勝利者だ。
◆◇◆
仏法では
「女子は門をひらく」と
説かれる。
家庭にあっても
職場にあっても
地域にあっても
社会にあっても
世界にあっても
一人の信念の女性が
無量無辺の
幸福の門を開き
和楽の門を開き
繁栄の門を開き
希望の門を開き
平和の門を開く。
健康であれ!
聡明であれ!
絶対の幸福を築くために
決して崩れることのなき
大福運の境涯のために
生命の法則たる
因果の理法の仏法に
生き抜くことだ。
大仏法の信仰を
行じゆくことだ。
◆◇◆
何の報酬もなく
そして
何の褒賞もなく
あまりにも健気に
ある時は
寒風の道を
紅の頬を輝かせながら
また ある時は
熱風の道を
銀の汗を流しながら
歩みゆく貴女よ。
御本仏 大聖人も
最極の弟子よと
いかばかり讃え
衣で覆い包まれんことか。
朝の光に照らされて
他の誰人よりも
尊き使命と人生を
意義深く
楽しみゆく貴女よ!
そして
日々 新鮮な魂で
喜び舞いゆく貴女よ!
悲しむこともなく
負けることもなく
今日も
愉快に勝ち進む
貴女の名は
「幸福博士」だ。
2021年11月28日日曜日
2021.11.28 わが友に贈る
「仏の如く互に敬うべし」
広布の同志を尊敬し
心から称え合おう!
麗しき創価家族の絆を
一段と地域へ社会へ!
四条金吾殿御返事 P1149
『仏言わく我が滅後末法に入つて又調達がやうなるたうとく五法を行ずる者国土に充満して悪王をかたらせて但一人あらん智者を或はのり或はうち或は流罪或は死に及ぼさん時昔にもすぐれてあらん天変地夭大風飢饉疫癘年年にありて他国より責べしと説かれて候、守護経と申す経の第十の巻の心なり。当時の世にすこしもたがはず、然るに日蓮は此の一分にあたれり』
【通解】
釈尊が言われるには、「わが滅後、末法に入って、尊げな姿をして五法という戒律を行ずる提婆達多のような者が国土に充満して、悪王を味方にして、正法を弘めるただ一人の智者を、あるいはののしり、あるいは打ち、あるいは流罪にし、あるいは死にいたらせようとする。この時、昔にも増してより以上の、天変、地夭、大風、飢饉、疫病が年々に起こり、他国からその国を攻めるであろう」と説かれている。これは守護国界主陀羅尼経という経の第十の巻の心である。この経文の示すところは、今の世と少しも違わない。そして日蓮は「ただ一人の智者」の一分に当たっている。
名字の言 ソクラテスが残した対話における三つの条件 2021年11月28日
対話が成立する条件は何か。哲学者の岸見一郎氏はプラトンが記したソクラテスの言葉に、三つの条件が示されていると言う▼「知識」「率直さ」、そして「好意」である。とりわけ、「好意」を欠くと、相手との意見の相違が、人格批判に至る場合がある。氏は「批判するとすれば、考えそのものを批判するのであり、人を批判するのではない」と(『怒る勇気』河出新書)▼ギリシャ人の王と仏教僧ナーガセーナの対話録『ミリンダ王の問い』にも、対話の条件が示される。ナーガセーナは王に、主張に従わない者に罰を加えるような「王者の論」でなく、対等な立場で語り、批判や修正に対しても公正で寛大な「賢者の論」を交わすよう提唱している▼日蓮大聖人の「立正安国論」も対話形式で記された。それは、共に社会の荒廃を憂い、解決策を求める客と主人の「賢者の論」そのものである▼学会の"魂の独立"から30年。仏教者の伝統であるべき対話を拒否し、権威をかさに着て学会を破門した宗門は衰亡の一途をたどった。一方、宗門の鉄鎖を断ち、池田先生を先頭に文明間・宗教間の開かれた対話に打って出た創価学会は世界宗教へと飛翔した。それは人類の精神史に照らし、必然の結果だったのである。
寸鉄 2021年11月28日
学会は権威権力の宗門と別れたから発展—識者。「魂の独立」30周年万歳!
我らは勝った!正義の旗持つ静岡・富士宮が歓喜の幹部会。皆に福徳燦然
信越女性部が「誓いの日」20周年。さあ希望の対話拡大へ!太陽の連帯固く
高齢者のスマホ依存増加と。不眠・体調不良になることも。使い過ぎに注意
笑いは認知機能を改善しストレスも抑制—研究。今日も逞しき楽観主義で
☆創価学園「英知の日」記念の集い 池田先生のメッセージ
◇学びの発見、創造、連帯を!
尊き青春を乱舞する、わが学園生の皆さん、伝統光る「英知の日」、おめでとう!
この一年、ずっと我慢や不自由が強いられる中、みんな、本当によく頑張ってくれました。
一人一人、一段とたくましく成長した姿が、何よりもうれしい。
今日は一点、「学びの『発見』と『創造』そして『連帯』を楽しく誇らかに!」とエールを送ります。
「学びの発見と創造そして連帯」とは、創価教育の創始者である牧口・戸田両先生が、平和と正義の信念のゆえに弾圧された獄中でも貫き通された道であります。この精神を受け継ぎ、私自身たゆまず学び続けながら、皆さんの創立者として、世界へ対話を広げ、未来へ対談集を残してきました。
その出発点となったのが、「ヨーロッパ統合の父」と謳われるクーデンホーフ・カレルギー伯爵との対談集です。
◇伯爵と初めてお会いして明年で55年。
再会の折には創価学園で講演してくださり、「こんなに凜々しく瞳の輝く、素晴らしい学園生がいて、創立者は本当に幸せですね」と祝福していただいたことが懐かしく蘇ります。
伯爵も、オーストリアの国際的な名門校に学んだ、ご自分の学園時代を、生涯、大切にされていました。しかし、親元を離れて、多様な友人と共同生活をする在学中は、決して楽しい日々とは思えなかった。馴染めずに苦労し、困難で窮屈に感ずることが多かったようです。悪戦苦闘を突き抜けてこそ、青春の飛躍があります。
若き日の伯爵は、苦しい中でも、学びの「発見」の喜びをつかんでいきます。古典の文化に親しみつつ、卑しい生き方ではなく、歴史上の英雄たちの如く誇り高く生きることを心掛けていくのです。
また、世界の名著に挑み、体系的に読破していくことを通し、どんな環境にも振り回されず、どんな人たちとも聡明に忍耐強く調和をとれる自分自身を「創造」していきました。さらに、良き学友と互いに啓発し、向上し合いながら、社会に貢献しゆく「連帯」を鍛え築いていったのです。
伯爵は、やがて極悪のナチスと毅然と対峙し、戦争と分断に苦しんできたヨーロッパの平和統合に奔走していきます。そして、この伯爵が、世界平和の達成のため、21世紀の大指導者に成長してほしいと願い、英知の翼を託した鳳雛こそ、創価学園生なのです。
◇人間を強く自由にする知性を楽しく磨きゆけ
伯爵は語っています。
「知性は人間を強く、かつ偉大にし、自由にし、調和的にするものである」(鹿島守之助訳『クーデンホーフ・カレルギー全集3』鹿島研究所出版会)と。
この知性の真髄の力を、いよいよ楽しく誇らかに磨き、発揮していってください。私は毎日、愛する学園生を一人一人、見守り、健康と前進を祈り抜いています。
皆、親孝行を忘れずに! 青春を謳歌しゆく明朗王、努力王、勝利王たれ!
☆勝ちゆく君へ 第23回 「行学の二道」を共に楽しく
◇華陽姉妹の新出発を祝福
「広宣流布は女性で決まる」と戸田先生は宣言されました。
わが華陽姉妹は、尊き地涌の使命を自覚し、日本でも世界でも、溌剌と躍動しています。
「凱歌の秋」を飾り、女性部として新たに出発する皆さん一人一人に、私は妻と祝福の大拍手を送ります。おめでとう!
日蓮大聖人は女性の門下へ、一切衆生は各々、姿も心も異なるとされつつ、「此の経をきく人は一人もかけず仏になる」(御書1319ページ)と仰せられました。
多様化の時代だからこそ、万人成仏の妙法で結ばれた「桜梅桃李」のスクラムが光ります。
賢く明るく伸びやかに、一人ももれなく幸の舞を頼みます。
◇月月・日日に御書を拝し
「教学で立つ」若人が、より親しめるよう編集された、新版の御書全集が発刊されます。
邪宗門の鉄鎖を断って30年。創価の師弟は、御書根本に嵐を越え、大聖人正統の信心の血脈で、世界192カ国・地域に正法を弘め抜いてきました。
「行学たへなば仏法はあるべからず、我もいたし人をも教化候へ、行学は信心よりをこるべく候」(同1361ページ)です。
本門の青年部は、世界第一の「生命尊厳の哲学」を学び、行じ、平和と共生の地球社会を創造してもらいたい。
月月・日日に「行学の二道」に励み、善友と「人間革命」即「立正安国」の大行進を!
(創価新報2021年11月17日付より)
広布の同志を尊敬し
心から称え合おう!
麗しき創価家族の絆を
一段と地域へ社会へ!
四条金吾殿御返事 P1149
『仏言わく我が滅後末法に入つて又調達がやうなるたうとく五法を行ずる者国土に充満して悪王をかたらせて但一人あらん智者を或はのり或はうち或は流罪或は死に及ぼさん時昔にもすぐれてあらん天変地夭大風飢饉疫癘年年にありて他国より責べしと説かれて候、守護経と申す経の第十の巻の心なり。当時の世にすこしもたがはず、然るに日蓮は此の一分にあたれり』
【通解】
釈尊が言われるには、「わが滅後、末法に入って、尊げな姿をして五法という戒律を行ずる提婆達多のような者が国土に充満して、悪王を味方にして、正法を弘めるただ一人の智者を、あるいはののしり、あるいは打ち、あるいは流罪にし、あるいは死にいたらせようとする。この時、昔にも増してより以上の、天変、地夭、大風、飢饉、疫病が年々に起こり、他国からその国を攻めるであろう」と説かれている。これは守護国界主陀羅尼経という経の第十の巻の心である。この経文の示すところは、今の世と少しも違わない。そして日蓮は「ただ一人の智者」の一分に当たっている。
名字の言 ソクラテスが残した対話における三つの条件 2021年11月28日
対話が成立する条件は何か。哲学者の岸見一郎氏はプラトンが記したソクラテスの言葉に、三つの条件が示されていると言う▼「知識」「率直さ」、そして「好意」である。とりわけ、「好意」を欠くと、相手との意見の相違が、人格批判に至る場合がある。氏は「批判するとすれば、考えそのものを批判するのであり、人を批判するのではない」と(『怒る勇気』河出新書)▼ギリシャ人の王と仏教僧ナーガセーナの対話録『ミリンダ王の問い』にも、対話の条件が示される。ナーガセーナは王に、主張に従わない者に罰を加えるような「王者の論」でなく、対等な立場で語り、批判や修正に対しても公正で寛大な「賢者の論」を交わすよう提唱している▼日蓮大聖人の「立正安国論」も対話形式で記された。それは、共に社会の荒廃を憂い、解決策を求める客と主人の「賢者の論」そのものである▼学会の"魂の独立"から30年。仏教者の伝統であるべき対話を拒否し、権威をかさに着て学会を破門した宗門は衰亡の一途をたどった。一方、宗門の鉄鎖を断ち、池田先生を先頭に文明間・宗教間の開かれた対話に打って出た創価学会は世界宗教へと飛翔した。それは人類の精神史に照らし、必然の結果だったのである。
寸鉄 2021年11月28日
学会は権威権力の宗門と別れたから発展—識者。「魂の独立」30周年万歳!
我らは勝った!正義の旗持つ静岡・富士宮が歓喜の幹部会。皆に福徳燦然
信越女性部が「誓いの日」20周年。さあ希望の対話拡大へ!太陽の連帯固く
高齢者のスマホ依存増加と。不眠・体調不良になることも。使い過ぎに注意
笑いは認知機能を改善しストレスも抑制—研究。今日も逞しき楽観主義で
☆創価学園「英知の日」記念の集い 池田先生のメッセージ
◇学びの発見、創造、連帯を!
尊き青春を乱舞する、わが学園生の皆さん、伝統光る「英知の日」、おめでとう!
この一年、ずっと我慢や不自由が強いられる中、みんな、本当によく頑張ってくれました。
一人一人、一段とたくましく成長した姿が、何よりもうれしい。
今日は一点、「学びの『発見』と『創造』そして『連帯』を楽しく誇らかに!」とエールを送ります。
「学びの発見と創造そして連帯」とは、創価教育の創始者である牧口・戸田両先生が、平和と正義の信念のゆえに弾圧された獄中でも貫き通された道であります。この精神を受け継ぎ、私自身たゆまず学び続けながら、皆さんの創立者として、世界へ対話を広げ、未来へ対談集を残してきました。
その出発点となったのが、「ヨーロッパ統合の父」と謳われるクーデンホーフ・カレルギー伯爵との対談集です。
◇伯爵と初めてお会いして明年で55年。
再会の折には創価学園で講演してくださり、「こんなに凜々しく瞳の輝く、素晴らしい学園生がいて、創立者は本当に幸せですね」と祝福していただいたことが懐かしく蘇ります。
伯爵も、オーストリアの国際的な名門校に学んだ、ご自分の学園時代を、生涯、大切にされていました。しかし、親元を離れて、多様な友人と共同生活をする在学中は、決して楽しい日々とは思えなかった。馴染めずに苦労し、困難で窮屈に感ずることが多かったようです。悪戦苦闘を突き抜けてこそ、青春の飛躍があります。
若き日の伯爵は、苦しい中でも、学びの「発見」の喜びをつかんでいきます。古典の文化に親しみつつ、卑しい生き方ではなく、歴史上の英雄たちの如く誇り高く生きることを心掛けていくのです。
また、世界の名著に挑み、体系的に読破していくことを通し、どんな環境にも振り回されず、どんな人たちとも聡明に忍耐強く調和をとれる自分自身を「創造」していきました。さらに、良き学友と互いに啓発し、向上し合いながら、社会に貢献しゆく「連帯」を鍛え築いていったのです。
伯爵は、やがて極悪のナチスと毅然と対峙し、戦争と分断に苦しんできたヨーロッパの平和統合に奔走していきます。そして、この伯爵が、世界平和の達成のため、21世紀の大指導者に成長してほしいと願い、英知の翼を託した鳳雛こそ、創価学園生なのです。
◇人間を強く自由にする知性を楽しく磨きゆけ
伯爵は語っています。
「知性は人間を強く、かつ偉大にし、自由にし、調和的にするものである」(鹿島守之助訳『クーデンホーフ・カレルギー全集3』鹿島研究所出版会)と。
この知性の真髄の力を、いよいよ楽しく誇らかに磨き、発揮していってください。私は毎日、愛する学園生を一人一人、見守り、健康と前進を祈り抜いています。
皆、親孝行を忘れずに! 青春を謳歌しゆく明朗王、努力王、勝利王たれ!
☆勝ちゆく君へ 第23回 「行学の二道」を共に楽しく
◇華陽姉妹の新出発を祝福
「広宣流布は女性で決まる」と戸田先生は宣言されました。
わが華陽姉妹は、尊き地涌の使命を自覚し、日本でも世界でも、溌剌と躍動しています。
「凱歌の秋」を飾り、女性部として新たに出発する皆さん一人一人に、私は妻と祝福の大拍手を送ります。おめでとう!
日蓮大聖人は女性の門下へ、一切衆生は各々、姿も心も異なるとされつつ、「此の経をきく人は一人もかけず仏になる」(御書1319ページ)と仰せられました。
多様化の時代だからこそ、万人成仏の妙法で結ばれた「桜梅桃李」のスクラムが光ります。
賢く明るく伸びやかに、一人ももれなく幸の舞を頼みます。
◇月月・日日に御書を拝し
「教学で立つ」若人が、より親しめるよう編集された、新版の御書全集が発刊されます。
邪宗門の鉄鎖を断って30年。創価の師弟は、御書根本に嵐を越え、大聖人正統の信心の血脈で、世界192カ国・地域に正法を弘め抜いてきました。
「行学たへなば仏法はあるべからず、我もいたし人をも教化候へ、行学は信心よりをこるべく候」(同1361ページ)です。
本門の青年部は、世界第一の「生命尊厳の哲学」を学び、行じ、平和と共生の地球社会を創造してもらいたい。
月月・日日に「行学の二道」に励み、善友と「人間革命」即「立正安国」の大行進を!
(創価新報2021年11月17日付より)
2021年11月27日土曜日
2021.11.27 わが友に贈る
寒気の接近に伴う
気温・天候の急変に警戒!
体調を崩さぬよう
事前の備えを万全に。
健康勝利の日々を!
四条金吾殿御返事 P1192
『これにつけてもいよいよ強盛に大信力をいだし給へ、我が運命つきて諸天守護なしとうらむる事あるべからず』
【通解】
これにつけても、いよいよ妙法に対する強盛なる大信力を出していきなさい。自分の福運が尽きてしまったのに、諸天善神の守護がないといって恨むようなことがあってはいけない。
名字の言 ナンダ博士が両親から学んだ謙虚さと寛容の精神 2021年11月27日
米国・デンバー大学のナンダ博士は子どもの頃、インド独立に端を発した宗教戦争を経験した。命の危険の中、何日も歩き続けた。対立や分断の惨劇を知るからこそ、謙虚さと寛容の精神の尊さを、学生たちに訴え続けた▼博士は苦難に屈しない心を両親に学んだ。戦渦の中でも、父は声を荒らげて叱ることはなく、母は"どんな人にも必ず良いところがある。私たちにそれが見えないだけ"と諭した▼14歳の時、妹の病死を機に母と入会した沖縄の壮年がいる。沖縄戦を生き、宿命と戦う母の背中に信心を学んだ。1974年に来島した池田先生の"苦難に挑む人生を"との励ましを胸に創価大学へ。教師として帰郷した後、幾多の試練が訪れる▼生まれた長男には視覚障がいがあり、心臓病の幼い次男は他界。不登校を乗り越えた長女が関西創価高校に進んだ後、妻が病で急逝した。試練に遭うたび、師との誓いを思い返しては、教育現場で奮闘を重ねた。自らの心臓の病も克服し、校長職を全う。使命に生きる父の姿に、全盲の長男は自他共の幸福に尽くす生き方を継ぎ、長女は教師の道へ進んだ▼創価教育の原点は「子どもの幸福」。その実現は、子を100%信じ、共に試練へ向かう大人の挑戦にある。
寸鉄 2021年11月27日
まず自分自身が変わる事だ—戸田先生。広宣流布は幹部率先の挑戦から!
各地で11・18記念表彰。"創価家族"の尊き献身に大拍手!共に次なる峰へ
「私は常に仕事をする」英雄。青年とは"行動者"の異名なり。今日も一歩
妊婦の3人に1人が鬱の疑いと。周囲の理解と心配りが重要。支え合いを
咳止等の大量摂取で依存症の若者増と。麻薬に似た成分含む物も。要注意
〈社説〉 2021・11・27 あす「魂の独立」から30年
◇権威の鉄鎖断ち世界宗教に
あす28日は、創価学会が日蓮正宗(日顕宗)と決別した「魂の独立」から30年の節目である。
1991年11月28日、学会は、宗門からの「破門」通告を退け、人間を隷属させる時代錯誤の"権威の宗教"の鉄鎖を断ち切った。そして、迫害をも飛躍のばねとし、破竹の勢いで発展を遂げた。当時115カ国・地域だった妙法の連帯は、今や192カ国・地域へと拡大。「新しき人間主義の哲理」を確立し、仏教史に刻まれる未曽有の世界広布新時代を迎えた。
対照的に、仏意仏勅の学会を陥れ、創価の師弟の分断を画策した宗門は、没落の一途。全国に600ある末寺のうち約3割が、本山の援助なしでは成り立たない困窮寺へと転落。宗門の将来を悲観し、還俗、隠居する坊主も後を絶たない。まさに、「終にほろびざるは候はず」(御書1190ページ)の哀れな末路をたどっている。
日蓮大聖人の平等大慧の大仏法を否定し、"法主に信伏随従しなければ罪障消滅できない"などと、いまだに、御書にない邪義で信者を抑圧する宗門に、未来はない。
経文には、「当起遠迎当如敬仏」と説かれている。大聖人は、広宣流布に励む信徒を、仏を敬うがごとく大切にすることが「最上第一の相伝」(同781ページ)であると御教示されている。
目の前の一人と同苦し、共に祈り、語り、宿命転換の歓喜を分かち合う。その幸福勝利の一波を千波万波と地域へ、社会へ、世界へと広げていく。これが学会の一貫して崩れざる広布の方程式であった。
そして、コロナ禍が、いまだ世界を覆う中、学会は、日蓮仏法の生命尊厳の理念を基調とした平和・文化・教育の運動を広げ、ますます果敢に、人類的諸課題の解決に挑んでいく。
デニス・ジラ博士(パリ・カトリック大学「宗教科学神学研究所」元副所長)は、「日蓮仏法は、地球規模の危機にある社会を照らす、希望の哲学」と語っている。世界市民の連帯が、より一層、希求される今、世界宗教へと飛躍した学会の使命は大きい。
大聖人は、「軍やむ事なし」(同502ページ)と仰せである。正義の大連帯を構築することは、悪の根を絶つ最善の方策ともいえよう。
権威に固執し、広布の使命を忘失した宗門を悠然と見下ろしながら、今日も、勇気の語らいで、広布の新たな歴史を開きゆこう。
☆御書に学ぶ御供養の精神
◇門下の尊い真心を最大に賛嘆
"師匠に喜んでいただきたい"——日蓮大聖人のもとには日頃、門下から白米や大根、串柿などの食べ物をはじめ、酢筒・油筒や紙、帷(単衣の着物)など、さまざまな御供養が届けられました。ここでは、そうした門下の真心を賛嘆する大聖人の御聖訓を拝して、御供養の精神を学びます。
◇小説「新・人間革命」第4巻「凱旋」の章から
——山本伸一が、日蓮大聖人から南条時光に与えられた「上野殿御返事」(御書1574ページ)を拝し、御供養の意義を思索します。
当時、時光は、熱原の法難によって、夫役の人手などを過重に負担させられ、経済的に苦境に立たされていた。自分が乗る馬も、妻子が着るべき着物もないなかで、身延で冬を過ごされる大聖人の身の上を案じて、鵞目(銭)一貫文を供養したことに対する御手紙である。
諸御抄に記された時光の供養の品々を見ると、多くは食べ物である。しかし、この時、銭を送っているのは、大聖人に供養する物が、もはや、何もなくなってしまったからではないだろうか。おそらく、いざという時のために取っておいた銭を、供養したのであろう。大聖人は、その真心を尊び、絶讃されたのである。
時光の身なりは貧しくとも、その心は気高く、金色の光を放っている。供養の根本は、どこまでも信心の志にある。
◇御文
『凡夫は志ざしと申す文字を心へて仏になり候なり』(白米一俵御書、御書1596ページ)
◇通解
凡夫は「志」という文字を心得て仏になるのである。
◇広布への志が根本
「白米一俵御書」は、信徒が日蓮大聖人のもとに、白米をはじめとする真心の御供養をお届けしたことに対してのお手紙です。
本抄で大聖人は、命こそ「第一の財」であり、いにしえの聖人や賢人は、その命を仏にささげることで成仏したと述べられます。
さらに、鬼神にわが身をささげて仏法を習った雪山童子などの例を挙げた上で、"命をつなぐ食べ物を供養した功徳は、これらの聖人・賢人が仏法のために命をささげた功徳にも劣らない"と、たたえられました。末法の凡夫にとっては、命をささげるような思いで御供養する「志」にこそ、無量の福徳が輝くことを教えられているのです。
ほかにも、御書の冒頭に御供養の品々を挙げて、それらをお届けした門下の志を称賛された御聖訓も数多くあります。
「白小袖一・薄墨染衣一・同色の袈裟一帖・鵞目一貫文給び候、今に始めざる御志言を以て宣べがたし」(御書987ページ)
「八木二俵送り給び候い畢んぬ、度度の御志申し尽し難く候」(同1547ページ)
御供養の品の一つ一つに込められた、"何としても師匠を支えたい"という弟子の真心をくみ取り、最大に賛嘆された大聖人。
御供養の根本精神は、どこまでも広布を願う純真な志にあることを、深く確信していきましょう。
☆桂冠詩人40周年 勇気の舞 凱歌の行進 第16回 創価の創立記念日
本年は、「桂冠詩人」の称号が池田先生に贈られてから40周年。連載企画「勇気の舞 凱歌の行進」では、先生がつづった長編詩を紹介します。第16回は、創価学会創立記念日に詠んだ「創立の十一月十八日を讃う」(2003年)です。
◇勝利と栄光の11月18日 万歳!
我らの
十一月十八日!
晴天であった。
日本晴れであった。
日本中の友が
天を見上げた。
世界中の同志が
妙法を唱えた。
十一月十八日!
この日は
我らの
決意の誕生日!
世界平和を誓い
祈りゆく
わが創価の
創立の日である。
我らの胸に
抱いているものは
名誉心でもなく
ただひたすらに
広宣流布!
我らには
大げさな話も必要ない。
人々から
いかなる非難を受けても
動揺しない。
胸の奥底には
強い深い
決心があるからだ。
我らは
荒れ狂う暴風雨にも
負けなかった。
我らは
あの凄まじき大豪雨にも
怯まなかった。
我らの前途には
常に大難を乗り越える
壮大な勝利の
輝く太陽が待っている。
我らの永遠の道は
英雄の道であり
師子の道であり
勝利の道である。
◆◇◆
我々には
常に豊かな
活気に満ちた前途が
待っている。
つまらぬ悪評など
眼中におかない。
法華経の安楽行品には
「智者は是の如く
善く其の心を修せば
能く安楽に住する……
其の人の功徳は
千万億劫に
算数譬喩もて 説くとも
尽くすこと能わじ」と。
我々同志の交わりは
いよいよ強く深く
天上のごとく広々と
調和していくばかりだ。
◆◇◆
法華経二十八品の
結びである普賢品には
濁悪の世に
広宣流布しゆく
わが尊極の同志を讃えて
こう記されている。
「願う所は
虚しからじ。
亦た現世に於いて
其の福報を得ん」
「若し是の経典を
受持せん者を見ば
当に起って
遠く迎うべきこと
当に仏を
敬うが如くすべし」
◆◇◆
我らの創立の精神は
世界の平和のためにある。
世界の人類の
連帯のためにある。
そして
晴れ晴れとした
人間主義の勝利である。
十一月十八日は
仏意仏勅の
創価の誕生日!
我らの
十一月十八日、万歳!
勝利と栄光の
十一月十八日、万歳!
親愛なる尊き同志の
十一月十八日、万歳!
気温・天候の急変に警戒!
体調を崩さぬよう
事前の備えを万全に。
健康勝利の日々を!
四条金吾殿御返事 P1192
『これにつけてもいよいよ強盛に大信力をいだし給へ、我が運命つきて諸天守護なしとうらむる事あるべからず』
【通解】
これにつけても、いよいよ妙法に対する強盛なる大信力を出していきなさい。自分の福運が尽きてしまったのに、諸天善神の守護がないといって恨むようなことがあってはいけない。
名字の言 ナンダ博士が両親から学んだ謙虚さと寛容の精神 2021年11月27日
米国・デンバー大学のナンダ博士は子どもの頃、インド独立に端を発した宗教戦争を経験した。命の危険の中、何日も歩き続けた。対立や分断の惨劇を知るからこそ、謙虚さと寛容の精神の尊さを、学生たちに訴え続けた▼博士は苦難に屈しない心を両親に学んだ。戦渦の中でも、父は声を荒らげて叱ることはなく、母は"どんな人にも必ず良いところがある。私たちにそれが見えないだけ"と諭した▼14歳の時、妹の病死を機に母と入会した沖縄の壮年がいる。沖縄戦を生き、宿命と戦う母の背中に信心を学んだ。1974年に来島した池田先生の"苦難に挑む人生を"との励ましを胸に創価大学へ。教師として帰郷した後、幾多の試練が訪れる▼生まれた長男には視覚障がいがあり、心臓病の幼い次男は他界。不登校を乗り越えた長女が関西創価高校に進んだ後、妻が病で急逝した。試練に遭うたび、師との誓いを思い返しては、教育現場で奮闘を重ねた。自らの心臓の病も克服し、校長職を全う。使命に生きる父の姿に、全盲の長男は自他共の幸福に尽くす生き方を継ぎ、長女は教師の道へ進んだ▼創価教育の原点は「子どもの幸福」。その実現は、子を100%信じ、共に試練へ向かう大人の挑戦にある。
寸鉄 2021年11月27日
まず自分自身が変わる事だ—戸田先生。広宣流布は幹部率先の挑戦から!
各地で11・18記念表彰。"創価家族"の尊き献身に大拍手!共に次なる峰へ
「私は常に仕事をする」英雄。青年とは"行動者"の異名なり。今日も一歩
妊婦の3人に1人が鬱の疑いと。周囲の理解と心配りが重要。支え合いを
咳止等の大量摂取で依存症の若者増と。麻薬に似た成分含む物も。要注意
〈社説〉 2021・11・27 あす「魂の独立」から30年
◇権威の鉄鎖断ち世界宗教に
あす28日は、創価学会が日蓮正宗(日顕宗)と決別した「魂の独立」から30年の節目である。
1991年11月28日、学会は、宗門からの「破門」通告を退け、人間を隷属させる時代錯誤の"権威の宗教"の鉄鎖を断ち切った。そして、迫害をも飛躍のばねとし、破竹の勢いで発展を遂げた。当時115カ国・地域だった妙法の連帯は、今や192カ国・地域へと拡大。「新しき人間主義の哲理」を確立し、仏教史に刻まれる未曽有の世界広布新時代を迎えた。
対照的に、仏意仏勅の学会を陥れ、創価の師弟の分断を画策した宗門は、没落の一途。全国に600ある末寺のうち約3割が、本山の援助なしでは成り立たない困窮寺へと転落。宗門の将来を悲観し、還俗、隠居する坊主も後を絶たない。まさに、「終にほろびざるは候はず」(御書1190ページ)の哀れな末路をたどっている。
日蓮大聖人の平等大慧の大仏法を否定し、"法主に信伏随従しなければ罪障消滅できない"などと、いまだに、御書にない邪義で信者を抑圧する宗門に、未来はない。
経文には、「当起遠迎当如敬仏」と説かれている。大聖人は、広宣流布に励む信徒を、仏を敬うがごとく大切にすることが「最上第一の相伝」(同781ページ)であると御教示されている。
目の前の一人と同苦し、共に祈り、語り、宿命転換の歓喜を分かち合う。その幸福勝利の一波を千波万波と地域へ、社会へ、世界へと広げていく。これが学会の一貫して崩れざる広布の方程式であった。
そして、コロナ禍が、いまだ世界を覆う中、学会は、日蓮仏法の生命尊厳の理念を基調とした平和・文化・教育の運動を広げ、ますます果敢に、人類的諸課題の解決に挑んでいく。
デニス・ジラ博士(パリ・カトリック大学「宗教科学神学研究所」元副所長)は、「日蓮仏法は、地球規模の危機にある社会を照らす、希望の哲学」と語っている。世界市民の連帯が、より一層、希求される今、世界宗教へと飛躍した学会の使命は大きい。
大聖人は、「軍やむ事なし」(同502ページ)と仰せである。正義の大連帯を構築することは、悪の根を絶つ最善の方策ともいえよう。
権威に固執し、広布の使命を忘失した宗門を悠然と見下ろしながら、今日も、勇気の語らいで、広布の新たな歴史を開きゆこう。
☆御書に学ぶ御供養の精神
◇門下の尊い真心を最大に賛嘆
"師匠に喜んでいただきたい"——日蓮大聖人のもとには日頃、門下から白米や大根、串柿などの食べ物をはじめ、酢筒・油筒や紙、帷(単衣の着物)など、さまざまな御供養が届けられました。ここでは、そうした門下の真心を賛嘆する大聖人の御聖訓を拝して、御供養の精神を学びます。
◇小説「新・人間革命」第4巻「凱旋」の章から
——山本伸一が、日蓮大聖人から南条時光に与えられた「上野殿御返事」(御書1574ページ)を拝し、御供養の意義を思索します。
当時、時光は、熱原の法難によって、夫役の人手などを過重に負担させられ、経済的に苦境に立たされていた。自分が乗る馬も、妻子が着るべき着物もないなかで、身延で冬を過ごされる大聖人の身の上を案じて、鵞目(銭)一貫文を供養したことに対する御手紙である。
諸御抄に記された時光の供養の品々を見ると、多くは食べ物である。しかし、この時、銭を送っているのは、大聖人に供養する物が、もはや、何もなくなってしまったからではないだろうか。おそらく、いざという時のために取っておいた銭を、供養したのであろう。大聖人は、その真心を尊び、絶讃されたのである。
時光の身なりは貧しくとも、その心は気高く、金色の光を放っている。供養の根本は、どこまでも信心の志にある。
◇御文
『凡夫は志ざしと申す文字を心へて仏になり候なり』(白米一俵御書、御書1596ページ)
◇通解
凡夫は「志」という文字を心得て仏になるのである。
◇広布への志が根本
「白米一俵御書」は、信徒が日蓮大聖人のもとに、白米をはじめとする真心の御供養をお届けしたことに対してのお手紙です。
本抄で大聖人は、命こそ「第一の財」であり、いにしえの聖人や賢人は、その命を仏にささげることで成仏したと述べられます。
さらに、鬼神にわが身をささげて仏法を習った雪山童子などの例を挙げた上で、"命をつなぐ食べ物を供養した功徳は、これらの聖人・賢人が仏法のために命をささげた功徳にも劣らない"と、たたえられました。末法の凡夫にとっては、命をささげるような思いで御供養する「志」にこそ、無量の福徳が輝くことを教えられているのです。
ほかにも、御書の冒頭に御供養の品々を挙げて、それらをお届けした門下の志を称賛された御聖訓も数多くあります。
「白小袖一・薄墨染衣一・同色の袈裟一帖・鵞目一貫文給び候、今に始めざる御志言を以て宣べがたし」(御書987ページ)
「八木二俵送り給び候い畢んぬ、度度の御志申し尽し難く候」(同1547ページ)
御供養の品の一つ一つに込められた、"何としても師匠を支えたい"という弟子の真心をくみ取り、最大に賛嘆された大聖人。
御供養の根本精神は、どこまでも広布を願う純真な志にあることを、深く確信していきましょう。
☆桂冠詩人40周年 勇気の舞 凱歌の行進 第16回 創価の創立記念日
本年は、「桂冠詩人」の称号が池田先生に贈られてから40周年。連載企画「勇気の舞 凱歌の行進」では、先生がつづった長編詩を紹介します。第16回は、創価学会創立記念日に詠んだ「創立の十一月十八日を讃う」(2003年)です。
◇勝利と栄光の11月18日 万歳!
我らの
十一月十八日!
晴天であった。
日本晴れであった。
日本中の友が
天を見上げた。
世界中の同志が
妙法を唱えた。
十一月十八日!
この日は
我らの
決意の誕生日!
世界平和を誓い
祈りゆく
わが創価の
創立の日である。
我らの胸に
抱いているものは
名誉心でもなく
ただひたすらに
広宣流布!
我らには
大げさな話も必要ない。
人々から
いかなる非難を受けても
動揺しない。
胸の奥底には
強い深い
決心があるからだ。
我らは
荒れ狂う暴風雨にも
負けなかった。
我らは
あの凄まじき大豪雨にも
怯まなかった。
我らの前途には
常に大難を乗り越える
壮大な勝利の
輝く太陽が待っている。
我らの永遠の道は
英雄の道であり
師子の道であり
勝利の道である。
◆◇◆
我々には
常に豊かな
活気に満ちた前途が
待っている。
つまらぬ悪評など
眼中におかない。
法華経の安楽行品には
「智者は是の如く
善く其の心を修せば
能く安楽に住する……
其の人の功徳は
千万億劫に
算数譬喩もて 説くとも
尽くすこと能わじ」と。
我々同志の交わりは
いよいよ強く深く
天上のごとく広々と
調和していくばかりだ。
◆◇◆
法華経二十八品の
結びである普賢品には
濁悪の世に
広宣流布しゆく
わが尊極の同志を讃えて
こう記されている。
「願う所は
虚しからじ。
亦た現世に於いて
其の福報を得ん」
「若し是の経典を
受持せん者を見ば
当に起って
遠く迎うべきこと
当に仏を
敬うが如くすべし」
◆◇◆
我らの創立の精神は
世界の平和のためにある。
世界の人類の
連帯のためにある。
そして
晴れ晴れとした
人間主義の勝利である。
十一月十八日は
仏意仏勅の
創価の誕生日!
我らの
十一月十八日、万歳!
勝利と栄光の
十一月十八日、万歳!
親愛なる尊き同志の
十一月十八日、万歳!
2021年11月26日金曜日
2021.11.26 わが友に贈る
会合を支える役員や
会場提供者に感謝!
皆様ありて学会は
希望と幸福の安全地帯。
陰の労苦に福徳は燦然!
種種御振舞御書 P911
『わづかの小島のぬしらがをどさんををぢては閻魔王のせめをばいかんがすべき、仏の御使となのりながらをくせんは無下の人人なり』
【通解】
わずかばかりの小島である日本の国の主(執権)等がおどすのを恐れているようでは、退転して地獄に堕ちたときに閻魔王に責められたならばいったいどうするのですか。仏の御使いと名乗っておきながら、今さら臆病になったら、それはもっともいやしい人々です。
名字の言 逆境を力に変えた母娘のドラマ 2021年11月26日
空港の展望デッキで若い父子を見掛けた。聞こえてくる会話から、少年は北海道へ帰る祖母を見送りに来たらしい。滑走路から同じ方向へ離陸していく全ての機体に手を振る少年が父に聞いた。「全部、北海道に行くの?」▼飛行機は風上に向かって滑走し、翼が風を受けて生じる揚力で空高く舞い上がる。だから、飛び立つ方向と目的地の方角は、必ずしも一致しない。そう思うと、"逆風に向かって進め!"という逆境と戦う人へのエールにも感じられる▼ある女性部員は病の影響で右半身にまひが残ってしまい、元気をなくしていた。ある日、娘が言った。「お母さん、一緒に教学試験に挑戦しようよ」。母は奮起し、"病魔に負けるものか"と受験を決意した▼「南無妙法蓮華経は師子吼の如し・いかなる病さはりをなすべきや」(御書1124ページ)——"その通りだ!"。御聖訓を学ぶほどに母は生命力を湧かせていった。試験当日、つえを突いて会場入りし、震える手で解答を書き続けた。結果、母娘で合格。信心が強くある限り、人生は勝利できるとの確信もつかんだ▼今はこの一年の総仕上げをするとともに、明「青年・飛躍の年」への助走に弾みをつける時期。さらなる境涯の高みを目指そう。
寸鉄 2021年11月26日
会長の人間主義を明快な形で未来へ伝えるべき—博士。われら弟子の責務
山口女性の日。皆が新たな共戦譜綴る主役!桜梅桃李の連帯で励まし拡大
仏法はすべて証拠主義—恩師。青年よ断じて勝利の歴史を!後継の証刻め
自転車事故多し。携帯操作・イヤホン使用などは厳禁。車両の緊張感持ち
石油給湯器の経年劣化に注意。油漏れ等で火災の因に。確実に法定点検を
☆御書の旭光を 第62回 「創立の月」から新たな飛翔
〈御文〉
『釈尊御入滅の後二千余年が間に如説修行の行者は釈尊・天台・伝教の三人は・さてをき候ぬ、末法に入っては日蓮並びに弟子檀那等是なり』(如説修行抄、504ページ)
〈通解〉
釈尊滅後の二千余年の間で、如説修行の行者は、釈尊・天台大師・伝教大師の三人はさておいて、末法に入ってからは日蓮ならびにその弟子檀那だけである。
〈池田先生が贈る指針〉
日蓮大聖人の直系として、学会は「説の如く修行」を貫いてきた。
三類の強敵の迫害を勝ち越えて、正法正義を全世界に流布したのだ。釈尊・天台・伝教の喝采もいかばかりか。
大仏法の正統は創価にあり。異体同心の我らの本流に行き詰まりはない。創立の師父の志を漲らせ、天下万民の幸と安穏へ、いやまし前進を!
☆県長・県女性部長会での原田会長の指導
◇さあ! 11・18から「青年・飛躍の年」へ 対話と励ましで「広布を拡大」「人材を拡大」
一、改めまして、10月31日に行われた衆院選で、公明党は公示前から3議席増の32議席という大勝利を収めることができました。
全方面・全同志の大奮闘に、心から厚く御礼を申し上げます。本当にありがとうございました!
9小選挙区完勝、比例区も前回から13万票以上を増やして711万4282票。この勝利の結果があってこそ、公明党が訴えた政策が、実現に向けて着々と前進しております。
公明党の全議員には、支持者の血のにじむような大奮闘を片時も忘れず、衆望に応える戦いに全力で取り組んでもらいたい。
自公間の連立政権合意に「国民の声を聞き、謙虚な姿勢で真摯な政権運営に努め」と明記されたように、国民の声により耳を傾け、より発信力を高めて、庶民のためのさらなる政策実現をと、切に願うものであります。
◇歴史に刻む創立日
一、本日の県長・県女性部長会から、次なる戦いへの前進を開始したい。
明2022年のテーマは「青年・飛躍の年」と決まりました。一人一人が青年の心で飛躍する。全地区が青年を育み飛躍する。この決意で、明年も連続勝利の飛躍の歴史を開いてまいりたい。
「11・18」を記念して、学会史に刻まれる重要な出来事が3点あります。
1点目に『日蓮大聖人御書全集 新版』の発刊、2点目に「創価学会社会憲章」の制定、3点目に「女性部」の新出発です。
まず池田先生にご監修いただき、序文まで頂戴した御書新版が発刊されました。大聖人御聖誕800年のこの秋、新版の御書全集が完成した意義は、甚深であります。
池田先生がご指導されたように、御書のままに戦い、御書のままに団結し、御書のままに「仏法即社会」「仏法勝負」の大果報を全世界に示し切っていこうではありませんか。
「御書根本」こそ、三代会長が貫かれてきた学会の永遠の指針です。そして一人一人の信心の飛躍台は、教学研さんにあります。私たちは「賢者はよろこび愚者は退く」の御金言通り、広布への前進を貫いてまいりたい。
御書新版では、これまでより文字が大きく、改行や句読点も増え、現代仮名遣いが用いられるなど、青年世代をはじめ、現代の人々が読みやすくなるよう工夫されています。
また、一回り小さく、持ち運びに便利な「分冊」も、御書新版と同時刊行される第1巻から順次、全4巻が発刊されます。
その内容も、池上兄弟の弟・宗長に宛てた新たな御抄や、安房の女性門下「出雲尼」へのお手紙など、今の御書全集発刊後に発見・公開された御書32編が新たに収録されます。
一方で、各人が長きにわたり読み親しんできた御書を今後も使っていただけるよう、「大白蓮華」明年1月号や聖教新聞には、新版とこれまでの御書全集の「ページ対照表」も掲載する予定です。
学会がさらなる飛躍を期すために、これまで以上に日々、御書を拝し、心肝に染めながら、皆で「実践の教学」に挑戦したい。
一、2点目に、「創価学会社会憲章」の制定について申し上げます。
1995年11月、「SGI憲章」が採択されました。SGIの理念と行動規範が明文化され、それを実践に移すことによって、平和の連帯は着実に築かれてきました。
一方で、同憲章の採択から四半世紀が経過する中、社会は大きく変化し、価値観も多様化し、新たな課題も生まれています。
さらに2017年の「創価学会会憲」制定により、世界教団としての宗教的独自性を明確にして、新たな前進を開始しました。
こうした状況を鑑みて、世界の平和と文化の向上を目指す世界教団・創価学会として、改めて社会における自らの存在意義、活動理念、行動規範を明示すべく、このたび「SGI憲章」を改定し、「創価学会社会憲章」を制定することになりました。
私たちは、創価学会の一員であることに一層の誇りと責任感をもち、この憲章の理念を、それぞれの場所で実践しながら、草の根の社会貢献活動を進めていきたいと思います。
一、3点目に、創立記念日をもって、女子部も含めて女性部となり、新たに出発することになります。女性部・女子部の皆さん、大変におめでとうございます!(拍手)
09年6月4日、池田先生が初訪問され、魂魄をとどめてくださった「創価女子会館」は、女性部の会館として、このたび名称を新たに「創価池田華陽会館」とすることが決定しました(拍手)。
改めての確認となりますが、今回の女性部結成の眼目は、これまで以上に「一人一人が力を発揮できる」体制をつくること、そして、同世代で触発し合い、また、幅広い世代が協力して励まし合いながら、「新しい人材」を増やしていくことにあります。
20代までの池田華陽会、30代・40代のヤング白ゆり世代への励ましに力を注ぎ、新しい人材をどんどん伸ばしていきたい。
◇「3・16」目指し
一、本年の、創立100周年への初陣の大勝利を飛躍台として、明年は学会がさらに大きく発展する年としたい。
学会の大いなる飛躍のために、3・16「広宣流布記念の日」を目指して、三つを柱に、活動に取り組んでまいります。
第1は「青年を先頭に、着実な折伏・弘教」です。明年は「二月闘争」70周年、先生とトインビー博士との対談開始50周年。師の戦いを範として、一人一人が"10人の本当の友人づくり"を目指し、本年、大きく広げた人脈をより大切に、学会への理解と共感を広げる対話に挑戦したい。
年末年始友好期間は、「ふるさと交流期間」とします。最近は帰省もままならず、なかなか直接会えない状況も続きましたので、年末年始を有意義に活用して、親戚との交流などにも力を入れていきたい。
また来月には、創価学会の公式ウェブサイト「SOKAnet」が全面的にリニューアルします。
1月には、昨年好評を博した『ワールド セイキョウ』の第2弾も発刊予定です。これらも大いに活用して、学会理解を着実に広げていきたいと思います。
第2は「聖教新聞の拡大」です。皆さんも実感されている通り、コロナ禍の中で、聖教新聞こそが学会精神を深め、励ましを広げる最大の糧となりました。紙面の刷新も目覚ましく、さらに「聖教電子版」の内容も充実しています。
好評を博している「セイキョウ ギフト」の紙面も、毎月、原則第1日曜日の中面で継続します。聖教拡大に挑戦する人を増やしながら、「新規購読」「長期購読」を積極的に進めていきたいと思います。
第3は「訪問・激励、個人指導の強化」です。大切なことは、「幅広い世代の協力」であり、「正役職と副役職の協力」であります。団結強き"総合力"で前進したい。
「一人ひとりを心から大切にし、親身になって、地道な対話と激励を重ねていく」ことが、新しい飛躍の要諦であるとの指針を生命に刻み、全リーダーが「訪問・激励」「個人指導」に総力を挙げて、新しい人材の発掘・育成に取り組んでいきたい。
一、今月末からは、財務納金が始まります。コロナ禍で社会的にも、経済的にも大きな影響がある中、広布部員の皆さまの赤誠に深く感謝いたします。その福徳が燦然と輝くことは間違いありません。絶対無事故で、功徳あふれる財務となるよう、真剣に祈ってまいります。改めて詐欺や事故などには十分、注意したいと思います。
なお、感染状況は落ち着いてきてはいるものの、皆で集まっての勤行・唱題は行わないという原則を踏まえて、明年の新年勤行会は各家庭で行うこととし、会館での新年勤行会は行いません。「大白蓮華」明年1月号に「記念カード」を掲載します。
一、本年11月は「魂の独立」から30周年。創価学会は池田先生との師弟共戦で障魔を乗り越え、世界宗教へと飛躍しました。「11・18」から、池田先生と呼吸を合わせ、「青年・飛躍の年」への前進を開始してまいりたい。
本日も、若き新リーダーが数多く誕生しました。各組織にあっても、「青年・飛躍」の名の通り、特に青年層の拡大と人材育成に力を入れていきたい。
そして、本部幹部会を師弟勝利のリズムとして、皆が青年の息吹で、大いなる飛躍を遂げていこうではありませんか!
会場提供者に感謝!
皆様ありて学会は
希望と幸福の安全地帯。
陰の労苦に福徳は燦然!
種種御振舞御書 P911
『わづかの小島のぬしらがをどさんををぢては閻魔王のせめをばいかんがすべき、仏の御使となのりながらをくせんは無下の人人なり』
【通解】
わずかばかりの小島である日本の国の主(執権)等がおどすのを恐れているようでは、退転して地獄に堕ちたときに閻魔王に責められたならばいったいどうするのですか。仏の御使いと名乗っておきながら、今さら臆病になったら、それはもっともいやしい人々です。
名字の言 逆境を力に変えた母娘のドラマ 2021年11月26日
空港の展望デッキで若い父子を見掛けた。聞こえてくる会話から、少年は北海道へ帰る祖母を見送りに来たらしい。滑走路から同じ方向へ離陸していく全ての機体に手を振る少年が父に聞いた。「全部、北海道に行くの?」▼飛行機は風上に向かって滑走し、翼が風を受けて生じる揚力で空高く舞い上がる。だから、飛び立つ方向と目的地の方角は、必ずしも一致しない。そう思うと、"逆風に向かって進め!"という逆境と戦う人へのエールにも感じられる▼ある女性部員は病の影響で右半身にまひが残ってしまい、元気をなくしていた。ある日、娘が言った。「お母さん、一緒に教学試験に挑戦しようよ」。母は奮起し、"病魔に負けるものか"と受験を決意した▼「南無妙法蓮華経は師子吼の如し・いかなる病さはりをなすべきや」(御書1124ページ)——"その通りだ!"。御聖訓を学ぶほどに母は生命力を湧かせていった。試験当日、つえを突いて会場入りし、震える手で解答を書き続けた。結果、母娘で合格。信心が強くある限り、人生は勝利できるとの確信もつかんだ▼今はこの一年の総仕上げをするとともに、明「青年・飛躍の年」への助走に弾みをつける時期。さらなる境涯の高みを目指そう。
寸鉄 2021年11月26日
会長の人間主義を明快な形で未来へ伝えるべき—博士。われら弟子の責務
山口女性の日。皆が新たな共戦譜綴る主役!桜梅桃李の連帯で励まし拡大
仏法はすべて証拠主義—恩師。青年よ断じて勝利の歴史を!後継の証刻め
自転車事故多し。携帯操作・イヤホン使用などは厳禁。車両の緊張感持ち
石油給湯器の経年劣化に注意。油漏れ等で火災の因に。確実に法定点検を
☆御書の旭光を 第62回 「創立の月」から新たな飛翔
〈御文〉
『釈尊御入滅の後二千余年が間に如説修行の行者は釈尊・天台・伝教の三人は・さてをき候ぬ、末法に入っては日蓮並びに弟子檀那等是なり』(如説修行抄、504ページ)
〈通解〉
釈尊滅後の二千余年の間で、如説修行の行者は、釈尊・天台大師・伝教大師の三人はさておいて、末法に入ってからは日蓮ならびにその弟子檀那だけである。
〈池田先生が贈る指針〉
日蓮大聖人の直系として、学会は「説の如く修行」を貫いてきた。
三類の強敵の迫害を勝ち越えて、正法正義を全世界に流布したのだ。釈尊・天台・伝教の喝采もいかばかりか。
大仏法の正統は創価にあり。異体同心の我らの本流に行き詰まりはない。創立の師父の志を漲らせ、天下万民の幸と安穏へ、いやまし前進を!
☆県長・県女性部長会での原田会長の指導
◇さあ! 11・18から「青年・飛躍の年」へ 対話と励ましで「広布を拡大」「人材を拡大」
一、改めまして、10月31日に行われた衆院選で、公明党は公示前から3議席増の32議席という大勝利を収めることができました。
全方面・全同志の大奮闘に、心から厚く御礼を申し上げます。本当にありがとうございました!
9小選挙区完勝、比例区も前回から13万票以上を増やして711万4282票。この勝利の結果があってこそ、公明党が訴えた政策が、実現に向けて着々と前進しております。
公明党の全議員には、支持者の血のにじむような大奮闘を片時も忘れず、衆望に応える戦いに全力で取り組んでもらいたい。
自公間の連立政権合意に「国民の声を聞き、謙虚な姿勢で真摯な政権運営に努め」と明記されたように、国民の声により耳を傾け、より発信力を高めて、庶民のためのさらなる政策実現をと、切に願うものであります。
◇歴史に刻む創立日
一、本日の県長・県女性部長会から、次なる戦いへの前進を開始したい。
明2022年のテーマは「青年・飛躍の年」と決まりました。一人一人が青年の心で飛躍する。全地区が青年を育み飛躍する。この決意で、明年も連続勝利の飛躍の歴史を開いてまいりたい。
「11・18」を記念して、学会史に刻まれる重要な出来事が3点あります。
1点目に『日蓮大聖人御書全集 新版』の発刊、2点目に「創価学会社会憲章」の制定、3点目に「女性部」の新出発です。
まず池田先生にご監修いただき、序文まで頂戴した御書新版が発刊されました。大聖人御聖誕800年のこの秋、新版の御書全集が完成した意義は、甚深であります。
池田先生がご指導されたように、御書のままに戦い、御書のままに団結し、御書のままに「仏法即社会」「仏法勝負」の大果報を全世界に示し切っていこうではありませんか。
「御書根本」こそ、三代会長が貫かれてきた学会の永遠の指針です。そして一人一人の信心の飛躍台は、教学研さんにあります。私たちは「賢者はよろこび愚者は退く」の御金言通り、広布への前進を貫いてまいりたい。
御書新版では、これまでより文字が大きく、改行や句読点も増え、現代仮名遣いが用いられるなど、青年世代をはじめ、現代の人々が読みやすくなるよう工夫されています。
また、一回り小さく、持ち運びに便利な「分冊」も、御書新版と同時刊行される第1巻から順次、全4巻が発刊されます。
その内容も、池上兄弟の弟・宗長に宛てた新たな御抄や、安房の女性門下「出雲尼」へのお手紙など、今の御書全集発刊後に発見・公開された御書32編が新たに収録されます。
一方で、各人が長きにわたり読み親しんできた御書を今後も使っていただけるよう、「大白蓮華」明年1月号や聖教新聞には、新版とこれまでの御書全集の「ページ対照表」も掲載する予定です。
学会がさらなる飛躍を期すために、これまで以上に日々、御書を拝し、心肝に染めながら、皆で「実践の教学」に挑戦したい。
一、2点目に、「創価学会社会憲章」の制定について申し上げます。
1995年11月、「SGI憲章」が採択されました。SGIの理念と行動規範が明文化され、それを実践に移すことによって、平和の連帯は着実に築かれてきました。
一方で、同憲章の採択から四半世紀が経過する中、社会は大きく変化し、価値観も多様化し、新たな課題も生まれています。
さらに2017年の「創価学会会憲」制定により、世界教団としての宗教的独自性を明確にして、新たな前進を開始しました。
こうした状況を鑑みて、世界の平和と文化の向上を目指す世界教団・創価学会として、改めて社会における自らの存在意義、活動理念、行動規範を明示すべく、このたび「SGI憲章」を改定し、「創価学会社会憲章」を制定することになりました。
私たちは、創価学会の一員であることに一層の誇りと責任感をもち、この憲章の理念を、それぞれの場所で実践しながら、草の根の社会貢献活動を進めていきたいと思います。
一、3点目に、創立記念日をもって、女子部も含めて女性部となり、新たに出発することになります。女性部・女子部の皆さん、大変におめでとうございます!(拍手)
09年6月4日、池田先生が初訪問され、魂魄をとどめてくださった「創価女子会館」は、女性部の会館として、このたび名称を新たに「創価池田華陽会館」とすることが決定しました(拍手)。
改めての確認となりますが、今回の女性部結成の眼目は、これまで以上に「一人一人が力を発揮できる」体制をつくること、そして、同世代で触発し合い、また、幅広い世代が協力して励まし合いながら、「新しい人材」を増やしていくことにあります。
20代までの池田華陽会、30代・40代のヤング白ゆり世代への励ましに力を注ぎ、新しい人材をどんどん伸ばしていきたい。
◇「3・16」目指し
一、本年の、創立100周年への初陣の大勝利を飛躍台として、明年は学会がさらに大きく発展する年としたい。
学会の大いなる飛躍のために、3・16「広宣流布記念の日」を目指して、三つを柱に、活動に取り組んでまいります。
第1は「青年を先頭に、着実な折伏・弘教」です。明年は「二月闘争」70周年、先生とトインビー博士との対談開始50周年。師の戦いを範として、一人一人が"10人の本当の友人づくり"を目指し、本年、大きく広げた人脈をより大切に、学会への理解と共感を広げる対話に挑戦したい。
年末年始友好期間は、「ふるさと交流期間」とします。最近は帰省もままならず、なかなか直接会えない状況も続きましたので、年末年始を有意義に活用して、親戚との交流などにも力を入れていきたい。
また来月には、創価学会の公式ウェブサイト「SOKAnet」が全面的にリニューアルします。
1月には、昨年好評を博した『ワールド セイキョウ』の第2弾も発刊予定です。これらも大いに活用して、学会理解を着実に広げていきたいと思います。
第2は「聖教新聞の拡大」です。皆さんも実感されている通り、コロナ禍の中で、聖教新聞こそが学会精神を深め、励ましを広げる最大の糧となりました。紙面の刷新も目覚ましく、さらに「聖教電子版」の内容も充実しています。
好評を博している「セイキョウ ギフト」の紙面も、毎月、原則第1日曜日の中面で継続します。聖教拡大に挑戦する人を増やしながら、「新規購読」「長期購読」を積極的に進めていきたいと思います。
第3は「訪問・激励、個人指導の強化」です。大切なことは、「幅広い世代の協力」であり、「正役職と副役職の協力」であります。団結強き"総合力"で前進したい。
「一人ひとりを心から大切にし、親身になって、地道な対話と激励を重ねていく」ことが、新しい飛躍の要諦であるとの指針を生命に刻み、全リーダーが「訪問・激励」「個人指導」に総力を挙げて、新しい人材の発掘・育成に取り組んでいきたい。
一、今月末からは、財務納金が始まります。コロナ禍で社会的にも、経済的にも大きな影響がある中、広布部員の皆さまの赤誠に深く感謝いたします。その福徳が燦然と輝くことは間違いありません。絶対無事故で、功徳あふれる財務となるよう、真剣に祈ってまいります。改めて詐欺や事故などには十分、注意したいと思います。
なお、感染状況は落ち着いてきてはいるものの、皆で集まっての勤行・唱題は行わないという原則を踏まえて、明年の新年勤行会は各家庭で行うこととし、会館での新年勤行会は行いません。「大白蓮華」明年1月号に「記念カード」を掲載します。
一、本年11月は「魂の独立」から30周年。創価学会は池田先生との師弟共戦で障魔を乗り越え、世界宗教へと飛躍しました。「11・18」から、池田先生と呼吸を合わせ、「青年・飛躍の年」への前進を開始してまいりたい。
本日も、若き新リーダーが数多く誕生しました。各組織にあっても、「青年・飛躍」の名の通り、特に青年層の拡大と人材育成に力を入れていきたい。
そして、本部幹部会を師弟勝利のリズムとして、皆が青年の息吹で、大いなる飛躍を遂げていこうではありませんか!
2021年11月25日木曜日
2021.11.25 わが友に贈る
事故を起こさないことが
幸福・勝利の基盤だ。
魔を寄せ付けない
強き祈りと深き用心で
安全第一に徹しよう!
立正安国論 P31
『但し人の心は時に随つて移り物の性は境に依つて改まる』
【通解】
ただし、人の心は時にしたがって移り、物の性分はその環境によって改まるものです。
名字の言 本紙連載中の「"育自"日記ポエム編」から 2021年11月25日
「洗濯」という題名の詩がある。本紙連載中の「"育自"日記ポエム編」に50代の男性が投稿した。「妻が亡くなって3カ月」と書き出し、洗濯した息子の服からティッシュやお菓子が出てきた時の心境をこうつづった。「誰のせい?」「誰のせいでもない!」と▼この2行に詩人の浜文子さんは「現実への達観、深い受容の境地を読み取りました」とコメントした。詩は「妻は偉い」との言葉で締めくくられている。苦難を真正面で捉えてこそ、新たな発見があることを教わった▼広島で本紙通信員を務める壮年部員は、仕事で多忙な日々。妻は「お風呂には子どもと一緒に入って」と常々。そこに深い意味は考えなかった▼42歳の時、妻が亡くなった。悲哀と向き合い、真剣に祈る中で気付いた。自分でシャンプーできたこと、「10」まで数えられたこと……。4人の幼い子の小さな成長に確かな喜びがあった。何げない日常に、何より亡き妻に感謝が湧いた。そんな彼の写真が本年、通信員を対象にした写真顕彰で最優秀賞に輝いた▼仏法は「難即悟達」の法理を説く。苦難に敢然と立ち向かう格闘が、そのまま成仏の因となる。悩みを乗り越えた先ではなく、苦闘のただ中にあって、人は生きる意味を知る。
寸鉄 2021年11月25日
学会員は「行動する仏教」を体現—博士。実践が魂。今日も希望の対話を拡大
御書「面にあらずば申しつくしがたし」。直接会えば心が通う。団結の要
国連「女性に対する暴力撤廃の国際デー」。絶対に終止符を!許さぬ思潮を
手足口病流行の兆しと。タオルを共有しない、入念な手洗いなど対策徹底
若者が政治に期待するのは主義より課題解決と。公明よ実現力で勝負せよ
〈社説〉 2021・11・25 「女性部」の友が新たな出発
◇一人も残らず大歓喜の舞を!
2000年12月、池田大作先生は、20世紀最後の本部幹部会で、「女性の世紀」の開幕を告げる重要なスピーチを行った。
「広宣流布の永遠の前進にあって、『福徳の門』を開き、『希望の門』を開き、『常勝の門』を開くのは、女性です」
全国各地に「女性最高協議会」が設置され、本格的に"婦女一体"の大行進が始まって約20年。本年5月3日に「女性部」が発足し、11月18日には、女子部も一体となって新出発した。
女性部の結成の眼目は、これまで以上に「一人一人が力を発揮できる」体制をつくることにある。21世紀になり、共働き世帯は大幅に増え、働く高齢者も増加するなど、女性を取り巻く社会やライフスタイルの多様化は大きく進んだ。
女性部の特徴となる同世代の触発と幅広い世代の協力により、とりわけ、20代までの池田華陽会、30代・40代のヤング白ゆり世代の友が、伸びやかに活躍し、桜梅桃李の使命の花を咲かせられるよう、皆でエールを送りたい。
日蓮大聖人は、「女子は門をひらく」(御書1566ページ)と強調され、封建的な鎌倉時代にあっても「男女はきらふべからず」(同1360ページ)と、広宣流布への女性の使命を重んじられた。
創価三代の会長も同じである。
初代会長・牧口常三郎先生は、女性の活躍の広がりが、人類の幸福と平和に直結することを確信し、20世紀初頭にいち早く"女性のための通信教育機関"を創立。第2代会長・戸田城聖先生は「広宣流布の実現は、女性の力で決まる」との信念で、70年前の6月10日、他の部に先駆けて婦人部を、さらに7月19日には女子部を結成した。
その全てを受け継いだ池田先生と創価の女性の「師弟の絆」が、192カ国・地域へと仏法を広める力となり、"世界一の女性のスクラム"の構築につながった。
池田先生は新出発の女性部に限りない期待を寄せた。「女性部の皆さんは、何があっても題目を唱え抜き、一人も残らず『幸福の天使』として、また『平和の天女』として、『歓喜の中の大歓喜』の舞を、楽しく仲良く伸びやかに繰り広げていってください」
コロナ禍という未聞の試練が続く社会。その中にあって、創価の太陽たる女性部の笑顔が、励ましが、新たな時代を晴れやかに照らし、切り開くに違いない。
☆第5回本部幹部会への池田先生のメッセージ
一、多難なこの一年、全世界の創価家族が、まさに「苦楽ともに思い合わせて」妙法流布に戦い抜き、「創立の日」、そしてまた創立の父・牧口常三郎先生の「殉教の日」を、異体同心で勝ち飾ることができました。
誠におめでとう!
本当にありがとう!
御本仏は「妙法の五字を弘め給わん智者をば、いかに賤しくとも、上行菩薩の化身か、また釈迦如来の御使いかと思うべし」(御書新版694ページ・御書全集550ページ)と仰せであります。学会員の一人一人が、どれほど偉大であるか。その福徳が、どれほど絶大であるか。なかんずく、多宝会・宝寿会・錦宝会をはじめ労苦を惜しまぬ宝友の尊き奮闘に最敬礼します。
一、きょうは、全同志へ感謝と讃嘆を込め、三つの書をお贈りしたい。
最初に、このたびの『日蓮大聖人御書全集 新版』の発刊を記念して、「教学材宝(財宝)」であります。
思えば1952年、立宗700年の大佳節に完成した創価学会版・御書全集の発刊の辞に、戸田城聖先生は「今後の補正に最善の努力を尽さん」と記されました。その恩師の誓いを受け継ぎ、御本仏の御聖誕800年のこの年この秋、従藍而青の俊英たちと実現できたことは、大いなる報恩の誠であります。
「教学」は、まさしく私たちの人生の「財宝」であるとともに、全人類にとって、かけがえのない「財宝」にほかなりません。
コロナ禍にあっても創意工夫しつつ、各国各地でたゆみなく、教学の研鑽が進められたことは、なんと気高い求道でしょうか。
地球文明の針路を示す確固たる希望の聖典が求められてやまない今こそ、教学という最も普遍的な生命尊厳の哲理を掲げて、世界市民の大連帯をいよいよ広範に築いていく時であります。
◇女性部の1期生は一人も残らず幸福に
一、次に、わが女子部が女性部の誉れの第1期生として羽ばたきゆくことを祝して、「栄光天使空」であります。
「創立の日」のきょう、御書新版の発刊と同時に、女性部が新出発することは、華陽の乙女たちに「教学で立て」と望まれていた恩師もきっと笑顔で見守っておられることでしょう。
とともに、恩師が創価の愛娘たちに念願されたことは、「一人も残らず幸福に」ということでありました。
御書には、「この経(法華経)は女人成仏を手本としてとかれたり」(御書新版1738ページ・御書全集1311ページ)と仰せです。
どうか、女性部の皆さんは、何があっても題目を唱え抜き、一人も残らず「幸福の天使」として、また「平和の天女」として、「歓喜の中の大歓喜」の舞を、楽しく仲良く伸びやかに繰り広げていってください。そして家族や友人を大切に、心広々と新しい地涌の仲間を創り、皆を栄光の大空へいざなっていただきたいのであります。
◇王者の誇りで人間革命へ飛躍
一、最後に、新たな「青年・飛躍の年」の開幕に当たり、「英知広布翼」であります。
大宇宙の森羅万象は、瞬時も止まることなく、生成流転を続けています。その一切をよりよく変転させていく究極の法則が妙法であります。この力を自他共に発揮して、「月々日々に」惰性を打ち破り、目覚ましい生命の飛躍を成し遂げ、よりよき社会を創造していけるのが、人間革命の大仏法なのであります。
大聖人は、「にくまばにくめ」という毅然たる信心を貫き、同志を護り、後継を育てている健気な千日尼に示されました。
「この経文は一切経に勝れたり。地走る者の王たり、師子王のごとし。空飛ぶ者の王たり、鷲のごとし」(御書新版1737ページ・御書全集1310ページ)と。
明年は、師恩に報いようと広布拡大の飛躍を果たした「二月闘争」から70周年——。共々に、正義と勇気の師弟不二の師子吼を混迷の世に放ち、悩める友を包み励ます慈悲と英知の翼を大きく広げながら、威風堂々と王者の誇りで飛躍しようではありませんか!
一、70年前、師弟の力で完成した御書全集に、恩師は和歌を認め、私に贈ってくださいました。
その信頼の一首を、愛する不二の青年に、そして青年の心で立つ全宝友に贈り、私のメッセージとします。
山を抜く
力はみちたり
若き身に
励み闘へ
妙法の途に
日本のため、世界のため、未来のために、創価は勝ち進もう!
☆御書カフェ 華陽姉妹の語らい 女子は門をひらく 2021年11月14日
◇御文
『女子は門をひらく』(上野殿御返事、1566ページ)
◇通解
女性は門を開く。
◇教えて
決意新たに勝利の青春を歩んでいきます!
★池田先生の指導
「門を開く」——この短い一言から、女性に寄せられる、日蓮大聖人の甚深の御期待が拝されてならない。(中略)
今の皆さん方が、青春の、わが誓いを果たし抜いていくなかで、いかに壮大な広宣流布の勝利の劇が織り成されていくことか。
そして、皆さんの「青春のスクラム」が、未来永遠の希望の鑑として仰がれていくことは、絶対に間違いないのである。(『華陽の誓い』)
◇ ◆ ◇
何があろうと、この妙法を唱え抜いていくならば、どんな悩みも新しい前進のエネルギーに変え、どんな苦難も新しい創造の知恵に変えることができます。
仕事でも生活でも地域でも、断じて勝利の花、幸福の花を咲かせていけるのです。
皆さんには、この世界一の幸福の哲学があります。そして、共に実践する最高の同志がいます。創価家族がいます。
どこまでも、学会の良き先輩や仲間と支え合い、大地のように、大海のように、心広々と、希望と平和のスクラムを輝かせていってください。(2020・7・20付、「女子部結成記念大会への池田先生のメッセージ」)
幸福・勝利の基盤だ。
魔を寄せ付けない
強き祈りと深き用心で
安全第一に徹しよう!
立正安国論 P31
『但し人の心は時に随つて移り物の性は境に依つて改まる』
【通解】
ただし、人の心は時にしたがって移り、物の性分はその環境によって改まるものです。
名字の言 本紙連載中の「"育自"日記ポエム編」から 2021年11月25日
「洗濯」という題名の詩がある。本紙連載中の「"育自"日記ポエム編」に50代の男性が投稿した。「妻が亡くなって3カ月」と書き出し、洗濯した息子の服からティッシュやお菓子が出てきた時の心境をこうつづった。「誰のせい?」「誰のせいでもない!」と▼この2行に詩人の浜文子さんは「現実への達観、深い受容の境地を読み取りました」とコメントした。詩は「妻は偉い」との言葉で締めくくられている。苦難を真正面で捉えてこそ、新たな発見があることを教わった▼広島で本紙通信員を務める壮年部員は、仕事で多忙な日々。妻は「お風呂には子どもと一緒に入って」と常々。そこに深い意味は考えなかった▼42歳の時、妻が亡くなった。悲哀と向き合い、真剣に祈る中で気付いた。自分でシャンプーできたこと、「10」まで数えられたこと……。4人の幼い子の小さな成長に確かな喜びがあった。何げない日常に、何より亡き妻に感謝が湧いた。そんな彼の写真が本年、通信員を対象にした写真顕彰で最優秀賞に輝いた▼仏法は「難即悟達」の法理を説く。苦難に敢然と立ち向かう格闘が、そのまま成仏の因となる。悩みを乗り越えた先ではなく、苦闘のただ中にあって、人は生きる意味を知る。
寸鉄 2021年11月25日
学会員は「行動する仏教」を体現—博士。実践が魂。今日も希望の対話を拡大
御書「面にあらずば申しつくしがたし」。直接会えば心が通う。団結の要
国連「女性に対する暴力撤廃の国際デー」。絶対に終止符を!許さぬ思潮を
手足口病流行の兆しと。タオルを共有しない、入念な手洗いなど対策徹底
若者が政治に期待するのは主義より課題解決と。公明よ実現力で勝負せよ
〈社説〉 2021・11・25 「女性部」の友が新たな出発
◇一人も残らず大歓喜の舞を!
2000年12月、池田大作先生は、20世紀最後の本部幹部会で、「女性の世紀」の開幕を告げる重要なスピーチを行った。
「広宣流布の永遠の前進にあって、『福徳の門』を開き、『希望の門』を開き、『常勝の門』を開くのは、女性です」
全国各地に「女性最高協議会」が設置され、本格的に"婦女一体"の大行進が始まって約20年。本年5月3日に「女性部」が発足し、11月18日には、女子部も一体となって新出発した。
女性部の結成の眼目は、これまで以上に「一人一人が力を発揮できる」体制をつくることにある。21世紀になり、共働き世帯は大幅に増え、働く高齢者も増加するなど、女性を取り巻く社会やライフスタイルの多様化は大きく進んだ。
女性部の特徴となる同世代の触発と幅広い世代の協力により、とりわけ、20代までの池田華陽会、30代・40代のヤング白ゆり世代の友が、伸びやかに活躍し、桜梅桃李の使命の花を咲かせられるよう、皆でエールを送りたい。
日蓮大聖人は、「女子は門をひらく」(御書1566ページ)と強調され、封建的な鎌倉時代にあっても「男女はきらふべからず」(同1360ページ)と、広宣流布への女性の使命を重んじられた。
創価三代の会長も同じである。
初代会長・牧口常三郎先生は、女性の活躍の広がりが、人類の幸福と平和に直結することを確信し、20世紀初頭にいち早く"女性のための通信教育機関"を創立。第2代会長・戸田城聖先生は「広宣流布の実現は、女性の力で決まる」との信念で、70年前の6月10日、他の部に先駆けて婦人部を、さらに7月19日には女子部を結成した。
その全てを受け継いだ池田先生と創価の女性の「師弟の絆」が、192カ国・地域へと仏法を広める力となり、"世界一の女性のスクラム"の構築につながった。
池田先生は新出発の女性部に限りない期待を寄せた。「女性部の皆さんは、何があっても題目を唱え抜き、一人も残らず『幸福の天使』として、また『平和の天女』として、『歓喜の中の大歓喜』の舞を、楽しく仲良く伸びやかに繰り広げていってください」
コロナ禍という未聞の試練が続く社会。その中にあって、創価の太陽たる女性部の笑顔が、励ましが、新たな時代を晴れやかに照らし、切り開くに違いない。
☆第5回本部幹部会への池田先生のメッセージ
一、多難なこの一年、全世界の創価家族が、まさに「苦楽ともに思い合わせて」妙法流布に戦い抜き、「創立の日」、そしてまた創立の父・牧口常三郎先生の「殉教の日」を、異体同心で勝ち飾ることができました。
誠におめでとう!
本当にありがとう!
御本仏は「妙法の五字を弘め給わん智者をば、いかに賤しくとも、上行菩薩の化身か、また釈迦如来の御使いかと思うべし」(御書新版694ページ・御書全集550ページ)と仰せであります。学会員の一人一人が、どれほど偉大であるか。その福徳が、どれほど絶大であるか。なかんずく、多宝会・宝寿会・錦宝会をはじめ労苦を惜しまぬ宝友の尊き奮闘に最敬礼します。
一、きょうは、全同志へ感謝と讃嘆を込め、三つの書をお贈りしたい。
最初に、このたびの『日蓮大聖人御書全集 新版』の発刊を記念して、「教学材宝(財宝)」であります。
思えば1952年、立宗700年の大佳節に完成した創価学会版・御書全集の発刊の辞に、戸田城聖先生は「今後の補正に最善の努力を尽さん」と記されました。その恩師の誓いを受け継ぎ、御本仏の御聖誕800年のこの年この秋、従藍而青の俊英たちと実現できたことは、大いなる報恩の誠であります。
「教学」は、まさしく私たちの人生の「財宝」であるとともに、全人類にとって、かけがえのない「財宝」にほかなりません。
コロナ禍にあっても創意工夫しつつ、各国各地でたゆみなく、教学の研鑽が進められたことは、なんと気高い求道でしょうか。
地球文明の針路を示す確固たる希望の聖典が求められてやまない今こそ、教学という最も普遍的な生命尊厳の哲理を掲げて、世界市民の大連帯をいよいよ広範に築いていく時であります。
◇女性部の1期生は一人も残らず幸福に
一、次に、わが女子部が女性部の誉れの第1期生として羽ばたきゆくことを祝して、「栄光天使空」であります。
「創立の日」のきょう、御書新版の発刊と同時に、女性部が新出発することは、華陽の乙女たちに「教学で立て」と望まれていた恩師もきっと笑顔で見守っておられることでしょう。
とともに、恩師が創価の愛娘たちに念願されたことは、「一人も残らず幸福に」ということでありました。
御書には、「この経(法華経)は女人成仏を手本としてとかれたり」(御書新版1738ページ・御書全集1311ページ)と仰せです。
どうか、女性部の皆さんは、何があっても題目を唱え抜き、一人も残らず「幸福の天使」として、また「平和の天女」として、「歓喜の中の大歓喜」の舞を、楽しく仲良く伸びやかに繰り広げていってください。そして家族や友人を大切に、心広々と新しい地涌の仲間を創り、皆を栄光の大空へいざなっていただきたいのであります。
◇王者の誇りで人間革命へ飛躍
一、最後に、新たな「青年・飛躍の年」の開幕に当たり、「英知広布翼」であります。
大宇宙の森羅万象は、瞬時も止まることなく、生成流転を続けています。その一切をよりよく変転させていく究極の法則が妙法であります。この力を自他共に発揮して、「月々日々に」惰性を打ち破り、目覚ましい生命の飛躍を成し遂げ、よりよき社会を創造していけるのが、人間革命の大仏法なのであります。
大聖人は、「にくまばにくめ」という毅然たる信心を貫き、同志を護り、後継を育てている健気な千日尼に示されました。
「この経文は一切経に勝れたり。地走る者の王たり、師子王のごとし。空飛ぶ者の王たり、鷲のごとし」(御書新版1737ページ・御書全集1310ページ)と。
明年は、師恩に報いようと広布拡大の飛躍を果たした「二月闘争」から70周年——。共々に、正義と勇気の師弟不二の師子吼を混迷の世に放ち、悩める友を包み励ます慈悲と英知の翼を大きく広げながら、威風堂々と王者の誇りで飛躍しようではありませんか!
一、70年前、師弟の力で完成した御書全集に、恩師は和歌を認め、私に贈ってくださいました。
その信頼の一首を、愛する不二の青年に、そして青年の心で立つ全宝友に贈り、私のメッセージとします。
山を抜く
力はみちたり
若き身に
励み闘へ
妙法の途に
日本のため、世界のため、未来のために、創価は勝ち進もう!
☆御書カフェ 華陽姉妹の語らい 女子は門をひらく 2021年11月14日
◇御文
『女子は門をひらく』(上野殿御返事、1566ページ)
◇通解
女性は門を開く。
◇教えて
決意新たに勝利の青春を歩んでいきます!
★池田先生の指導
「門を開く」——この短い一言から、女性に寄せられる、日蓮大聖人の甚深の御期待が拝されてならない。(中略)
今の皆さん方が、青春の、わが誓いを果たし抜いていくなかで、いかに壮大な広宣流布の勝利の劇が織り成されていくことか。
そして、皆さんの「青春のスクラム」が、未来永遠の希望の鑑として仰がれていくことは、絶対に間違いないのである。(『華陽の誓い』)
◇ ◆ ◇
何があろうと、この妙法を唱え抜いていくならば、どんな悩みも新しい前進のエネルギーに変え、どんな苦難も新しい創造の知恵に変えることができます。
仕事でも生活でも地域でも、断じて勝利の花、幸福の花を咲かせていけるのです。
皆さんには、この世界一の幸福の哲学があります。そして、共に実践する最高の同志がいます。創価家族がいます。
どこまでも、学会の良き先輩や仲間と支え合い、大地のように、大海のように、心広々と、希望と平和のスクラムを輝かせていってください。(2020・7・20付、「女子部結成記念大会への池田先生のメッセージ」)
2021年11月24日水曜日
2021.11.24 わが友に贈る
一人一人の清新な決意が
「飛躍」への原動力となる。
地涌の同志と共に
本部幹部会を視聴し
勇気みなぎる出発を!
乙御前御消息 P1219
『犬は師子をほうれば腸くさる修羅は日輪を射奉れば頭七分に破る』
【通解】
犬は、師子に向かって吠えれば腸がくさり、阿修羅は日輪(太陽)を矢で射れば、頭が七分に破れる。
名字の言 信心の大先輩の心意気 2021年11月24日
「今年の夏は、コロナでなかなか人に会えないから、暑中お見舞いを200枚以上書きました。92歳ですから、ボケ防止のためですよ」。そう言って朗らかに笑う信心の大先輩の体験が、東京女性部の会合で話題になった▼満州(現在の中国東北部)生まれ。敗戦後は岩手に移り住み、台風に2度も家を流され辛酸をなめた。やがて創価学会に巡り合う▼1979年(昭和54年)、池田先生が会長辞任を余儀なくされた嵐の日々に八王子の圏婦人部長(当時)として東奔西走。御本尊流布は100世帯を超え、今もさっそうと歩き、はきはきと妙法の力を語る▼「ブラボーわが人生」をはじめ、本紙の体験談に登場される方々の"笑顔皺"を拝見するたびに「自分を鍛え抜く」努力を思う。「そりゃあ浮き沈みはあるわいね。負けちゃーおられませんよね」(95歳、広島)、「いろんな苦労しましたけど、やっぱり最後は題目なんですね、これが」(92歳、北海道)。全国各地の大先輩たちから学ぶべきことは多い▼「小雪」を迎え、そろそろ年賀状の宛先を思い浮かべる季節。この一年の自分史を振り返る好機でもある。はがきで、スマホで、友に贈る一言が、また一言を考えるひとときが、自分の心を豊かにする。
寸鉄 2021年11月24日
「信心強盛にして唯余念無く」御書。今日も唱題を朗々と!これ常勝の軌道
岩手支部結成の日。共々に広布の新たな前進を!開拓魂に燃えて友情拡大
一人の行動が皆に連動していくのだ—戸田先生。故にまず己に勝つ挑戦を
今後は孤立対策のために対面で交流する場が必要—専門家。地区でも工夫
子を乗せた自転車の転倒事故、多くが停車中に親が離れた時に。油断禁物
☆『日蓮大聖人御書全集 新版』 池田先生の序文
◇地球社会の平和と共生へ限りない価値創造の大光を
我ら創価学会は、永遠に「御書根本」の大道を歩む。
末法の御本仏・日蓮大聖人が一切衆生のために留め置いてくださった、この不滅の宝典を拝し、「慈折広宣流布」の大願を貫き果たしていくのである。
御書根本なるゆえに、いかなる三障四魔、三類の強敵にも屈せず、「賢者はよろこび」と、前進を止めない。
御書根本なるゆえに、「桜梅桃李」の多様性を尊重し、互いに仏の如く敬いながら、「異体同心」の団結で万事を成ずる。
御書根本なるゆえに、「生命の尊厳と平等」「民衆の幸福と安穏」そして「地球社会の平和と共生」へ、限りない価値創造の大光を放ちゆくのだ。
◇学会は永遠に「御書根本」
立宗七百年を慶祝して、一九五二年(昭和二十七年)の四月二十八日に出版された創価学会版『日蓮大聖人御書全集』の「発刊の辞」で、第二代会長・戸田城聖先生は、冒頭に「諸法実相抄」の結文を引用された。
「行学の二道をはげみ候べし。行学たえなば仏法はあるべからず。我もいたし、人をも教化候え。行学は信心よりおこるべく候。力あらば一文一句なりともかたらせ給うべし」
それは、大聖人の仰せ通りに、御書を学ぶことはもとより、何よりも行じ、語り、弘め抜いていくとの宣言にほかならなかった。
実は、この御金言は、初代会長・牧口常三郎先生が御書(当時の霊艮閣版御書)に線を引かれ、身読され切った一節である。牧口先生は、戦時中の弾圧で投獄されても、家族に宛てられた手紙に「災難と云うても、大聖人様の九牛の一毛(=ほんのわずか)です」等と綴り、訊問でも毅然として、日蓮仏法は「人間の生活の最も価値のある無上最大の法」であると主張されている。
法難の只中にあって、御聖訓の如く「師子王の心」で「不惜身命」「死身弘法」の鑑を残すと同時に、創価学会の伝統たる「信心即生活」「仏法即社会」の規範を確立されたのである。
殉教の先師の後を継いだ恩師・戸田先生は、獄中で悟達した「我、地涌の菩薩なり」との大確信を燃え上がらせ、戦後の曠野に一人立って、妙法流布の大願の旗を掲げられた。
そして、学会再建への試練を勝ち越えて、第二代会長に就任した先生が直ちに着手された事業こそ、まさしく御書全集の刊行であった。
この御書を抱きしめながら、創価の師弟は一丸となって「行学の二道」に邁進し、悩み苦しむ庶民一人一人の心に「人間革命」と「宿命転換」への無限の希望と勇気の灯をともしてきたのである。
とともに、「立正安国」の実現のため、民衆奉仕、社会貢献、平和創出の信念の人材群を育成し、各界へ澎湃と送り出してきた。
二十世紀最高峰の歴史家アーノルド・J・トインビー博士は、「創価学会が遂げた驚異的な戦後の復興は、経済分野における日本国民の物質的成功に匹敵する精神的偉業であった」と評価してくださっている。
この「精神的偉業」の原動力となった宝書こそ御書なのである。
◇仏法西還は創価の誉れ
御書に展望された「仏法西還」さらに「一閻浮提広宣流布」の未来記を遂行してきたことは、創価の師弟の誉れである。
御書の翻訳は世界十言語を超えた。今や日本はもとより世界五大州のいずこでも、老若男女が喜々として御書を研鑽し合い励まし合う光景が、日常茶飯となっている。
文明も国籍も、人種も民族も、文化も言語も超えて広く拝読され、家庭で地域で社会で生き生きと行動に移され、良き世界市民の連帯が広がっているのだ。
この事実こそ、日蓮仏法の普遍性と正統性を物語る一大実証と確信するものである。
世界宗教に共通する特色の一つは、聖典を根幹とし、誇りとして、信仰の礎にしている点にあるからだ。
「この貴重なる大経典が全東洋へ、全世界へ、と流布して行く事をひたすら祈念して止まぬものである」と、発刊に際して記された恩師の念願は、まさに現実のものとなった。
先師と恩師が微笑み合われる会心の笑顔が、私の胸に迫ってならない。
◇常楽我浄の活路開く宝書
御書は「希望と正義の経典」であり、「民衆の幸福の聖典」である。
御書は「師弟の誓いの経典」であり、「青年の勝利の聖典」である。
御書は「智慧と勇気の経典」であり、「地球民族の平和の聖典」である。
御書を開けば、民衆を苦しめる一切の魔性を打ち破りゆく師子吼が轟いてくる。
御書を繙けば、正しき人生を求める若人を包み導く、師の大慈悲の心音が伝わってくる。
御書を拝せば、人類の生命が具えている宇宙大の可能性への自覚と信頼が込み上げてくる。
一人の人間が、どれほど強く深く偉大になれるか。
生命と生命は、どれほど温かく美しく結び合えるか。
社会も国土も、どれほど賢く豊かに栄えさせていけるか。
大聖人は、「十界互具」「一念三千」また「煩悩即菩提」「変毒為薬」さらに「自他不二」「依正不二」等々、甚深の法理に照らし、そして御自身の究極の「人の振る舞い」と門下一同の「仏法勝負」の現証の上から、尽きることのない激励を送ってくださっている。
ゆえに、どんなに厳しい「生老病死」の苦に直面しても、御書に触れれば、「胸中の肉団」から元初の太陽が赫々と昇り、「冬は必ず春となる」との希望の指針のままに、「常楽我浄」へ蘇生の活路を開きゆけるのだ。
◇万年の未来へ不二の旅
戸田先生が御書発刊を発願されてから七十年。先生は「発刊の辞」に「今後の補正に最善の努力を尽さんことを誓う」と綴られていた。
奇しくも、日蓮大聖人の御聖誕八百年にして、竜の口の法難の発迹顕本から七百五十周年の佳節を迎えた今この時に、万機が熟して、恩師との約束を果たし、御書の「新版」を刊行する運びとなったことは慶賀に堪えない。
今回の「新版」にあたり、最優秀の英才が集った刊行委員会に、「正確さ」「読みやすさ」「学会の伝統」を踏まえた編集をお願いした。こまやかな心配りのおかげで、活字は大きく、振り仮名(ルビ)も多く、改行や句読点を増やし、漢字や仮名遣い等を現代表記に改めるなど、皆が一段と親しみやすい御書になった。
また、御真筆や写本などの尊き学問的研究が大きく進んでいることから、確かな成果なども反映されている。そして、七十年前には未公開、未発見等であった御書も、新たに三十二編、収録することができた。
将来、文献的研究について炯眼の学者による新しい成果が表れる可能性は十分にあるであろうし、期待してもいる。さらに新しい御遺文が発見されることもあるかもしれない。それらの採否については、従藍而青の後継に託したい。
「一切衆生の平等」を謳い上げ、共生と調和、慈悲と寛容の哲学が説き明かされた御書は、人類全体を結び合い高めながら、戦乱・疫病・貧困、また自然災害、気候変動など地球的問題群に挑む「随縁真如の智」を引き出す無窮の宝庫といっても過言ではない。この一書とともに、「立正安国」「立正安世界」へ、「万年の外未来までも」、地涌の宝友が師弟誓願の不二の旅を歓喜踊躍して進みゆかれることを、私は心から願うものである。
結びに、「新版」の発刊に尽力してくださった全ての皆様方に、満腔の感謝の意を表したい。
二〇二一年五月三日
恩師の会長就任満七十年の日に
池田 大作
☆池田華陽会御書30編 研さんのために 報恩抄(下)
◇賑やかな新時代の行進を
今月は「報恩抄」の後半を学びます。池田先生はつづられました。
「どのような時代の転変、社会の振幅があろうとも、大聖人の仏法が一閻浮提へ広宣流布していくことは断じて間違いない。(中略)それはなぜか。絶対に尽きることのない『源』があるからです。この『源』から滾々と湧き出ずる妙法流布の清流は、永劫に止まることはありません」
未来永遠に、全人類を幸福にしゆく偉大な妙法を、不惜身命で弘通された日蓮大聖人の御闘争を学び、凱歌の「11・18」から、新たな勝利の前進を開始しましょう。(拝読範囲は御書310ページ12行目「外典に云く」〜329ページ本抄末尾です)
◇本抄について
本抄は、旧師・道善房の逝去の知らせを聞かれた日蓮大聖人が、建治2年(1276年)7月、身延で認められた御書です。修学時代の兄弟子である浄顕房と義浄房に「本抄を道善房の墓前でも読むように」との伝言を添え、託されました。
道善房は、大聖人が若き日、安房国(千葉県南部)の清澄寺で仏教を学んだ時に、師匠となった人物です。
本抄で大聖人は、師匠への報恩として、御自身の求道と弘教の御生涯を示されます。そして、「三大秘法の南無妙法蓮華経」の無量の功徳を明かされ、人類の未来を救う道を開いたことを宣言されます。
◇御文
『日蓮が慈悲曠大ならば南無妙法蓮華経は万年の外・未来までもながるべし、日本国の一切衆生の盲目をひらける功徳あり、無間地獄の道をふさぎぬ、此の功徳は伝教・天台にも超へ竜樹・迦葉にもすぐれたり、極楽百年の修行は穢土の一日の功徳に及ばず、正像二千年の弘通は末法の一時に劣るか、是れひとへに日蓮が智のかしこきには・あらず時のしからしむる耳、春は花さき秋は菓なる夏は・あたたかに冬は・つめたし時のしからしむるに有らずや』(御書329ページ3行目〜7行目)
◇通解
日蓮の慈悲が広大であるならば、南無妙法蓮華経は、万年のほか、永遠の未来までも流布するであろう。日本国の一切衆生の盲目を開く功徳がある。無間地獄の道をふさいだのである。
この功徳は伝教大師・天台大師も超え、竜樹・迦葉よりも勝れている。
極楽における百年の修行は、穢土における一日の修行の功徳に及ばない。正法・像法二千年の弘通は、末法の一時の弘通に劣るのである。
これは、ひとえに日蓮の智慧が勝れているからではなく、時がきたからである。春には花が咲き、秋は果実がなる。夏は暖かく、冬は冷たい。すべて時がそのようにさせているものではないか。
◇解説
日蓮大聖人は本抄の後半で、御自身が迫害を覚悟の上で妙法の弘通を開始し、伊豆流罪、竜の口の法難、佐渡流罪と、命に及ぶ大難と戦ってきたことを述べられます。
さらに、佐渡から鎌倉へ戻った後、3度目の国主諫暁を行い、これを幕府が用いなかったため、身延に入山したことをつづられ、立宗以来の闘争について「ひとへに父母の恩・師匠の恩・三宝の恩・国恩をほうぜんがため」(御書323ページ)であったことを示されました。
続いて、仏法探求の結論として、釈尊一代の教えで最も優れている法華経の"肝心"こそ、「南無妙法蓮華経」の題目であることを述べられます。
さらに、この卓越した法である妙法が、それまで弘められなかった意味を明らかにするため、かつて正法時代には、竜樹・天親らによって大乗経が弘められ、次の像法時代には、天台・伝教が法華経を最第一と立てたことを確認されます。
そして「末法に近づくにつれて、人の智慧は浅く、(教え弘めるべき)仏の教えは深くなる」(同328ページ、通解)と述べ、末法の今、妙法を人々に弘めるべき時が到来したことを明かされました。
続いて「根ふかければ枝しげし源遠ければ流ながし」(同329ページ)との天台の言葉を引き、"教えが深ければ深いほど、長い期間にわたって、多くの人々を救うことができる"との道理を示されます。それを踏まえて述べられるのが拝読御文です。
はじめに、大聖人の不惜身命の闘争によって、妙法が永遠に流布し、すべての民衆を救っていくことは間違いないと仰せです。
妙法は宇宙と生命の根源の法であり、未来永遠にわたって、いかなる人も救いゆく偉大な力があります。
あらゆる大難を乗り越え、この妙法を弘通した大慈悲の闘争をもって、大聖人は「一切衆生の盲目」、すなわち人々の生命の根源的な迷いである「元品の無明」を打ち破り、民衆が不幸へ転落する「無間地獄の道」をふさがれたのです。
続いて、「極楽」のように理想の場所で百年修行するよりも、苦難が絶えない現実世界である「穢土」で一日修行する功徳は、はるかに大きいと述べられ、末法の弘通がどれほど尊い戦いであるかを教えられています。そして、御自身が末法万年にわたる広宣流布の大法を確立したことについて「時がそうさせるのである」と述べ、仏法における「時」の重要性を強調されました。
この大聖人の御精神を現代に受け継ぎ、世界広宣流布の「時」を創ってきたのが創価の師弟です。誇りを胸に、勇気凜々と題目を唱え、従藍而青の使命に舞いゆく歓喜の人生を勝ち進んでいきましょう。
★池田先生の指針から
日蓮仏法は、その深遠なる哲学性のゆえに、国家や民族など、諸々の差異を超えて、全人類の心を潤すことができる。(中略)どんな試練が行く手を阻もうとも、この題目を唱えれば、久遠元初の大生命に立ち返ることができる。その瞬間から、新しい勝利勝利の旭日が燦然と輝き始めるのです。(『御書と師弟』第3巻)
◇ ◆ ◇
今、世界の地涌の同志の活躍によって、大聖人の大慈大悲の陽光が地球を包む時代になりました。
仏の「慈悲曠大」を体現するゆえに「創価学会仏」です。偉大な仏の力と福徳が、わが同志の一人一人に漲っていかないわけがありません。
であるからこそ、学会精神を、青年から青年へ脈動させ、万代にまで流れ通わせ、広宣流布の運動を永遠に継承しゆく軌道を確立することが、今、最重要のテーマであります。仏意仏勅の教団である創価学会の前進なくして、末法万年にわたる日蓮仏法の世界広宣流布はないからです。(中略)わが創価の報恩の人生を、いやまして力強く歩み抜きましょう! さあ、賑やかな新時代の行進を世界の友と!(『世界広布新時代の指針』)
◇研さんのために
○…『勝利の経典「御書」に学ぶ』第22巻(聖教新聞社)
「飛躍」への原動力となる。
地涌の同志と共に
本部幹部会を視聴し
勇気みなぎる出発を!
乙御前御消息 P1219
『犬は師子をほうれば腸くさる修羅は日輪を射奉れば頭七分に破る』
【通解】
犬は、師子に向かって吠えれば腸がくさり、阿修羅は日輪(太陽)を矢で射れば、頭が七分に破れる。
名字の言 信心の大先輩の心意気 2021年11月24日
「今年の夏は、コロナでなかなか人に会えないから、暑中お見舞いを200枚以上書きました。92歳ですから、ボケ防止のためですよ」。そう言って朗らかに笑う信心の大先輩の体験が、東京女性部の会合で話題になった▼満州(現在の中国東北部)生まれ。敗戦後は岩手に移り住み、台風に2度も家を流され辛酸をなめた。やがて創価学会に巡り合う▼1979年(昭和54年)、池田先生が会長辞任を余儀なくされた嵐の日々に八王子の圏婦人部長(当時)として東奔西走。御本尊流布は100世帯を超え、今もさっそうと歩き、はきはきと妙法の力を語る▼「ブラボーわが人生」をはじめ、本紙の体験談に登場される方々の"笑顔皺"を拝見するたびに「自分を鍛え抜く」努力を思う。「そりゃあ浮き沈みはあるわいね。負けちゃーおられませんよね」(95歳、広島)、「いろんな苦労しましたけど、やっぱり最後は題目なんですね、これが」(92歳、北海道)。全国各地の大先輩たちから学ぶべきことは多い▼「小雪」を迎え、そろそろ年賀状の宛先を思い浮かべる季節。この一年の自分史を振り返る好機でもある。はがきで、スマホで、友に贈る一言が、また一言を考えるひとときが、自分の心を豊かにする。
寸鉄 2021年11月24日
「信心強盛にして唯余念無く」御書。今日も唱題を朗々と!これ常勝の軌道
岩手支部結成の日。共々に広布の新たな前進を!開拓魂に燃えて友情拡大
一人の行動が皆に連動していくのだ—戸田先生。故にまず己に勝つ挑戦を
今後は孤立対策のために対面で交流する場が必要—専門家。地区でも工夫
子を乗せた自転車の転倒事故、多くが停車中に親が離れた時に。油断禁物
☆『日蓮大聖人御書全集 新版』 池田先生の序文
◇地球社会の平和と共生へ限りない価値創造の大光を
我ら創価学会は、永遠に「御書根本」の大道を歩む。
末法の御本仏・日蓮大聖人が一切衆生のために留め置いてくださった、この不滅の宝典を拝し、「慈折広宣流布」の大願を貫き果たしていくのである。
御書根本なるゆえに、いかなる三障四魔、三類の強敵にも屈せず、「賢者はよろこび」と、前進を止めない。
御書根本なるゆえに、「桜梅桃李」の多様性を尊重し、互いに仏の如く敬いながら、「異体同心」の団結で万事を成ずる。
御書根本なるゆえに、「生命の尊厳と平等」「民衆の幸福と安穏」そして「地球社会の平和と共生」へ、限りない価値創造の大光を放ちゆくのだ。
◇学会は永遠に「御書根本」
立宗七百年を慶祝して、一九五二年(昭和二十七年)の四月二十八日に出版された創価学会版『日蓮大聖人御書全集』の「発刊の辞」で、第二代会長・戸田城聖先生は、冒頭に「諸法実相抄」の結文を引用された。
「行学の二道をはげみ候べし。行学たえなば仏法はあるべからず。我もいたし、人をも教化候え。行学は信心よりおこるべく候。力あらば一文一句なりともかたらせ給うべし」
それは、大聖人の仰せ通りに、御書を学ぶことはもとより、何よりも行じ、語り、弘め抜いていくとの宣言にほかならなかった。
実は、この御金言は、初代会長・牧口常三郎先生が御書(当時の霊艮閣版御書)に線を引かれ、身読され切った一節である。牧口先生は、戦時中の弾圧で投獄されても、家族に宛てられた手紙に「災難と云うても、大聖人様の九牛の一毛(=ほんのわずか)です」等と綴り、訊問でも毅然として、日蓮仏法は「人間の生活の最も価値のある無上最大の法」であると主張されている。
法難の只中にあって、御聖訓の如く「師子王の心」で「不惜身命」「死身弘法」の鑑を残すと同時に、創価学会の伝統たる「信心即生活」「仏法即社会」の規範を確立されたのである。
殉教の先師の後を継いだ恩師・戸田先生は、獄中で悟達した「我、地涌の菩薩なり」との大確信を燃え上がらせ、戦後の曠野に一人立って、妙法流布の大願の旗を掲げられた。
そして、学会再建への試練を勝ち越えて、第二代会長に就任した先生が直ちに着手された事業こそ、まさしく御書全集の刊行であった。
この御書を抱きしめながら、創価の師弟は一丸となって「行学の二道」に邁進し、悩み苦しむ庶民一人一人の心に「人間革命」と「宿命転換」への無限の希望と勇気の灯をともしてきたのである。
とともに、「立正安国」の実現のため、民衆奉仕、社会貢献、平和創出の信念の人材群を育成し、各界へ澎湃と送り出してきた。
二十世紀最高峰の歴史家アーノルド・J・トインビー博士は、「創価学会が遂げた驚異的な戦後の復興は、経済分野における日本国民の物質的成功に匹敵する精神的偉業であった」と評価してくださっている。
この「精神的偉業」の原動力となった宝書こそ御書なのである。
◇仏法西還は創価の誉れ
御書に展望された「仏法西還」さらに「一閻浮提広宣流布」の未来記を遂行してきたことは、創価の師弟の誉れである。
御書の翻訳は世界十言語を超えた。今や日本はもとより世界五大州のいずこでも、老若男女が喜々として御書を研鑽し合い励まし合う光景が、日常茶飯となっている。
文明も国籍も、人種も民族も、文化も言語も超えて広く拝読され、家庭で地域で社会で生き生きと行動に移され、良き世界市民の連帯が広がっているのだ。
この事実こそ、日蓮仏法の普遍性と正統性を物語る一大実証と確信するものである。
世界宗教に共通する特色の一つは、聖典を根幹とし、誇りとして、信仰の礎にしている点にあるからだ。
「この貴重なる大経典が全東洋へ、全世界へ、と流布して行く事をひたすら祈念して止まぬものである」と、発刊に際して記された恩師の念願は、まさに現実のものとなった。
先師と恩師が微笑み合われる会心の笑顔が、私の胸に迫ってならない。
◇常楽我浄の活路開く宝書
御書は「希望と正義の経典」であり、「民衆の幸福の聖典」である。
御書は「師弟の誓いの経典」であり、「青年の勝利の聖典」である。
御書は「智慧と勇気の経典」であり、「地球民族の平和の聖典」である。
御書を開けば、民衆を苦しめる一切の魔性を打ち破りゆく師子吼が轟いてくる。
御書を繙けば、正しき人生を求める若人を包み導く、師の大慈悲の心音が伝わってくる。
御書を拝せば、人類の生命が具えている宇宙大の可能性への自覚と信頼が込み上げてくる。
一人の人間が、どれほど強く深く偉大になれるか。
生命と生命は、どれほど温かく美しく結び合えるか。
社会も国土も、どれほど賢く豊かに栄えさせていけるか。
大聖人は、「十界互具」「一念三千」また「煩悩即菩提」「変毒為薬」さらに「自他不二」「依正不二」等々、甚深の法理に照らし、そして御自身の究極の「人の振る舞い」と門下一同の「仏法勝負」の現証の上から、尽きることのない激励を送ってくださっている。
ゆえに、どんなに厳しい「生老病死」の苦に直面しても、御書に触れれば、「胸中の肉団」から元初の太陽が赫々と昇り、「冬は必ず春となる」との希望の指針のままに、「常楽我浄」へ蘇生の活路を開きゆけるのだ。
◇万年の未来へ不二の旅
戸田先生が御書発刊を発願されてから七十年。先生は「発刊の辞」に「今後の補正に最善の努力を尽さんことを誓う」と綴られていた。
奇しくも、日蓮大聖人の御聖誕八百年にして、竜の口の法難の発迹顕本から七百五十周年の佳節を迎えた今この時に、万機が熟して、恩師との約束を果たし、御書の「新版」を刊行する運びとなったことは慶賀に堪えない。
今回の「新版」にあたり、最優秀の英才が集った刊行委員会に、「正確さ」「読みやすさ」「学会の伝統」を踏まえた編集をお願いした。こまやかな心配りのおかげで、活字は大きく、振り仮名(ルビ)も多く、改行や句読点を増やし、漢字や仮名遣い等を現代表記に改めるなど、皆が一段と親しみやすい御書になった。
また、御真筆や写本などの尊き学問的研究が大きく進んでいることから、確かな成果なども反映されている。そして、七十年前には未公開、未発見等であった御書も、新たに三十二編、収録することができた。
将来、文献的研究について炯眼の学者による新しい成果が表れる可能性は十分にあるであろうし、期待してもいる。さらに新しい御遺文が発見されることもあるかもしれない。それらの採否については、従藍而青の後継に託したい。
「一切衆生の平等」を謳い上げ、共生と調和、慈悲と寛容の哲学が説き明かされた御書は、人類全体を結び合い高めながら、戦乱・疫病・貧困、また自然災害、気候変動など地球的問題群に挑む「随縁真如の智」を引き出す無窮の宝庫といっても過言ではない。この一書とともに、「立正安国」「立正安世界」へ、「万年の外未来までも」、地涌の宝友が師弟誓願の不二の旅を歓喜踊躍して進みゆかれることを、私は心から願うものである。
結びに、「新版」の発刊に尽力してくださった全ての皆様方に、満腔の感謝の意を表したい。
二〇二一年五月三日
恩師の会長就任満七十年の日に
池田 大作
☆池田華陽会御書30編 研さんのために 報恩抄(下)
◇賑やかな新時代の行進を
今月は「報恩抄」の後半を学びます。池田先生はつづられました。
「どのような時代の転変、社会の振幅があろうとも、大聖人の仏法が一閻浮提へ広宣流布していくことは断じて間違いない。(中略)それはなぜか。絶対に尽きることのない『源』があるからです。この『源』から滾々と湧き出ずる妙法流布の清流は、永劫に止まることはありません」
未来永遠に、全人類を幸福にしゆく偉大な妙法を、不惜身命で弘通された日蓮大聖人の御闘争を学び、凱歌の「11・18」から、新たな勝利の前進を開始しましょう。(拝読範囲は御書310ページ12行目「外典に云く」〜329ページ本抄末尾です)
◇本抄について
本抄は、旧師・道善房の逝去の知らせを聞かれた日蓮大聖人が、建治2年(1276年)7月、身延で認められた御書です。修学時代の兄弟子である浄顕房と義浄房に「本抄を道善房の墓前でも読むように」との伝言を添え、託されました。
道善房は、大聖人が若き日、安房国(千葉県南部)の清澄寺で仏教を学んだ時に、師匠となった人物です。
本抄で大聖人は、師匠への報恩として、御自身の求道と弘教の御生涯を示されます。そして、「三大秘法の南無妙法蓮華経」の無量の功徳を明かされ、人類の未来を救う道を開いたことを宣言されます。
◇御文
『日蓮が慈悲曠大ならば南無妙法蓮華経は万年の外・未来までもながるべし、日本国の一切衆生の盲目をひらける功徳あり、無間地獄の道をふさぎぬ、此の功徳は伝教・天台にも超へ竜樹・迦葉にもすぐれたり、極楽百年の修行は穢土の一日の功徳に及ばず、正像二千年の弘通は末法の一時に劣るか、是れひとへに日蓮が智のかしこきには・あらず時のしからしむる耳、春は花さき秋は菓なる夏は・あたたかに冬は・つめたし時のしからしむるに有らずや』(御書329ページ3行目〜7行目)
◇通解
日蓮の慈悲が広大であるならば、南無妙法蓮華経は、万年のほか、永遠の未来までも流布するであろう。日本国の一切衆生の盲目を開く功徳がある。無間地獄の道をふさいだのである。
この功徳は伝教大師・天台大師も超え、竜樹・迦葉よりも勝れている。
極楽における百年の修行は、穢土における一日の修行の功徳に及ばない。正法・像法二千年の弘通は、末法の一時の弘通に劣るのである。
これは、ひとえに日蓮の智慧が勝れているからではなく、時がきたからである。春には花が咲き、秋は果実がなる。夏は暖かく、冬は冷たい。すべて時がそのようにさせているものではないか。
◇解説
日蓮大聖人は本抄の後半で、御自身が迫害を覚悟の上で妙法の弘通を開始し、伊豆流罪、竜の口の法難、佐渡流罪と、命に及ぶ大難と戦ってきたことを述べられます。
さらに、佐渡から鎌倉へ戻った後、3度目の国主諫暁を行い、これを幕府が用いなかったため、身延に入山したことをつづられ、立宗以来の闘争について「ひとへに父母の恩・師匠の恩・三宝の恩・国恩をほうぜんがため」(御書323ページ)であったことを示されました。
続いて、仏法探求の結論として、釈尊一代の教えで最も優れている法華経の"肝心"こそ、「南無妙法蓮華経」の題目であることを述べられます。
さらに、この卓越した法である妙法が、それまで弘められなかった意味を明らかにするため、かつて正法時代には、竜樹・天親らによって大乗経が弘められ、次の像法時代には、天台・伝教が法華経を最第一と立てたことを確認されます。
そして「末法に近づくにつれて、人の智慧は浅く、(教え弘めるべき)仏の教えは深くなる」(同328ページ、通解)と述べ、末法の今、妙法を人々に弘めるべき時が到来したことを明かされました。
続いて「根ふかければ枝しげし源遠ければ流ながし」(同329ページ)との天台の言葉を引き、"教えが深ければ深いほど、長い期間にわたって、多くの人々を救うことができる"との道理を示されます。それを踏まえて述べられるのが拝読御文です。
はじめに、大聖人の不惜身命の闘争によって、妙法が永遠に流布し、すべての民衆を救っていくことは間違いないと仰せです。
妙法は宇宙と生命の根源の法であり、未来永遠にわたって、いかなる人も救いゆく偉大な力があります。
あらゆる大難を乗り越え、この妙法を弘通した大慈悲の闘争をもって、大聖人は「一切衆生の盲目」、すなわち人々の生命の根源的な迷いである「元品の無明」を打ち破り、民衆が不幸へ転落する「無間地獄の道」をふさがれたのです。
続いて、「極楽」のように理想の場所で百年修行するよりも、苦難が絶えない現実世界である「穢土」で一日修行する功徳は、はるかに大きいと述べられ、末法の弘通がどれほど尊い戦いであるかを教えられています。そして、御自身が末法万年にわたる広宣流布の大法を確立したことについて「時がそうさせるのである」と述べ、仏法における「時」の重要性を強調されました。
この大聖人の御精神を現代に受け継ぎ、世界広宣流布の「時」を創ってきたのが創価の師弟です。誇りを胸に、勇気凜々と題目を唱え、従藍而青の使命に舞いゆく歓喜の人生を勝ち進んでいきましょう。
★池田先生の指針から
日蓮仏法は、その深遠なる哲学性のゆえに、国家や民族など、諸々の差異を超えて、全人類の心を潤すことができる。(中略)どんな試練が行く手を阻もうとも、この題目を唱えれば、久遠元初の大生命に立ち返ることができる。その瞬間から、新しい勝利勝利の旭日が燦然と輝き始めるのです。(『御書と師弟』第3巻)
◇ ◆ ◇
今、世界の地涌の同志の活躍によって、大聖人の大慈大悲の陽光が地球を包む時代になりました。
仏の「慈悲曠大」を体現するゆえに「創価学会仏」です。偉大な仏の力と福徳が、わが同志の一人一人に漲っていかないわけがありません。
であるからこそ、学会精神を、青年から青年へ脈動させ、万代にまで流れ通わせ、広宣流布の運動を永遠に継承しゆく軌道を確立することが、今、最重要のテーマであります。仏意仏勅の教団である創価学会の前進なくして、末法万年にわたる日蓮仏法の世界広宣流布はないからです。(中略)わが創価の報恩の人生を、いやまして力強く歩み抜きましょう! さあ、賑やかな新時代の行進を世界の友と!(『世界広布新時代の指針』)
◇研さんのために
○…『勝利の経典「御書」に学ぶ』第22巻(聖教新聞社)
2021年11月23日火曜日
2021.11.23 わが友に贈る
「仏法を学せん人・
知恩報恩なかるべしや」
皆に感謝していくのが
信仰者の生き方だ。
そこに偉大な人格が輝く。
兄弟抄 P1086
『未来までのものがたりなに事かこれにすぎ候べき』
【通解】
あなた方、兄弟二人の信心は)未来までの物語として、これ以上のものはないであろう。
名字の言 新入会の女性部員が感じた学会の魅力 2021年11月23日
「私の魂は怯懦ではない、この世に吹きすさぶ嵐に戦くような、そんな魂ではない」(平井正穂訳)。イギリスの女性作家エミリー・ブロンテが自らの心情を詠んだ詩だ。「青年の心」そのものを表現していよう▼18歳で信心を始めた沖縄の女性部員。彼女は入会して感じた学会の魅力を、「皆が"青春"していること」と語った。同世代の女性が、それぞれの弱さや悩みを赤裸々に語り、新たな決意で夢や目標に向かっていく。その仲間の輪にいる時、「"私、青春してる!"っていう感動があるんです」と▼彼女の地域には、直面する試練や逆境に負けず、人生の勝利を目指す壮年・婦人が数多くいる。人生の先輩たちの姿を通して「青春=年齢」ではなく、「青春=心」であることも学んだという▼作家の新井満氏が示したユニークな方程式がある。「夢×情熱=青春度」。加齢による体の衰えは万人共通だ。だが、心はそうではない。夢を持ち、その実現へ向けて情熱を燃やす人は、青春を生きている。「青年の心」とは、この魂の躍動にあろう▼明年のテーマは「青年・飛躍の年」。「飛躍」には力強い助走が不可欠である。一人一人がみずみずしい「青年の心」で、本年の総仕上げへ勢いよく走り抜こう。
寸鉄 2021年11月23日
本部幹部会の配信が開始 轟く歓喜の歌声!青年の心で飛躍の年へダッシュ
東京・江戸川の日50周年。「全てに第一」の誓いで新たな民衆勝利の劇を!
東京・品川の日。創価源流の地に光る賢者の大陣列 正義の対話の新風起こせ
折伏精神以外に信心はない—恩師。断固、友を幸福に!強き祈りから勇気が
学歴不問で宇宙飛行士募集と。我らも曇りなき眼で人材を見つけ育てよう
◇第5回本部幹部会 配信スタート
第5回本部幹部会の全国配信が、SOKAチャンネルVOD(ビデオ・オン・デマンド)で、きょうから始まった。会館や個人会場(配信の会場と時間等は各県・区で決定)に加え、「モバイルSTB」でも視聴可能(インターネットを通してダウンロードが必要)。
また創価学会公式ホームページ「SOKAnet」でも視聴できる。こちらからアクセス可能。SOKAnetでの配信期間は、きょう午後4時から28日(日)まで。
※スマートフォンやタブレットを利用する際は、ご契約の通信プランによって、別途、通信料金がかかる場合があります。ご注意ください。
◆SOKAチャンネルVOD スピーチ番組が追加
SOKAチャンネルVODに、池田先生のスピーチを収録した番組「苦悩を突き抜けて歓喜に至れ!」(9分、番組コード=AB15)が加わった。第5回本部幹部会で上映されたもの。
※VODが利用できる会館等や「SOKAチャンネル モバイルSTB」で視聴可能。モバイルSTBで視聴する際は、インターネットを通してダウンロードが必要です。「SOKAnet」では、VODの同番組は視聴できません。
☆四季の励まし 広布の志の人は「福運の勝者」 2021年11月14日
◇池田先生の言葉
仏法の世界には、
一切、
無意味なことはない。
最も大変なところで
苦労した人に、
最も功徳が薫る。
最も地味な
陰の努力に徹した人に、
最も栄光が輝く。
これが「冥の照覧」である。
大事なのは、
わが一念が、
どこを向いているかだ。
「何のため」という
根本目標を定めることだ。
私たちで言えば、
自身の一念を御本尊に、
広宣流布に
向けていくことである。
「志ざし」は
目には見えないが、
「志ざし」の力によって、
勝利の方向へ、
幸福の方向へ
向けていくことができる。
皆さまの広布への献身は、
仏への最大の供養である。
妙法のために
行動した功徳は、
自分だけでなく、
父母、兄弟など、
すべての縁ある人々の
成仏への力となっていく。
皆を幸福の方向へ
向かわせてあげられる。
信心の「心」の
微妙な違いが、
時とともに大きな
境涯の差となって表れる。
日蓮大聖人の仰せ通りに、
世界広宣流布へ、
「大善」の心を重ねる
皆さま方は、
三世にわたって
「生命の長者」
「福運の勝者」
「希望の王者」と
輝くことは、
間違いない。
さあ、わが友よ!
共戦の同志よ!
今日から始めよう。
永遠なる
創価の師弟の旅を!
人間革命の
勝利と栄光の旅を!
今再び、広宣流布の
誓願を燃やして出発だ!
【写真説明】金色に輝くイチョウには、爽やかな青空がよく似合う。池田大作先生が今月、東京・信濃町の総本部周辺でカメラに収めた。
秋の深まりとともに、自らを黄金に染め上げるイチョウ。その姿は、"さあ、総仕上げの時ですよ"と問い掛けてくるようだ。
御書には「志をかさぬれば・他人よりも色まさり利生もあるべきなり」(1221ページ)と。広宣流布の志高く前進する時、私たちの生命は輝きを増し、揺るがぬ幸福境涯を開くことができる。
学会創立の日「11・18」が巡り来る。師弟に生きる人生への感謝とともに、「創価」という黄金の幸福道を貫く誓いを新たにしよう。
知恩報恩なかるべしや」
皆に感謝していくのが
信仰者の生き方だ。
そこに偉大な人格が輝く。
兄弟抄 P1086
『未来までのものがたりなに事かこれにすぎ候べき』
【通解】
あなた方、兄弟二人の信心は)未来までの物語として、これ以上のものはないであろう。
名字の言 新入会の女性部員が感じた学会の魅力 2021年11月23日
「私の魂は怯懦ではない、この世に吹きすさぶ嵐に戦くような、そんな魂ではない」(平井正穂訳)。イギリスの女性作家エミリー・ブロンテが自らの心情を詠んだ詩だ。「青年の心」そのものを表現していよう▼18歳で信心を始めた沖縄の女性部員。彼女は入会して感じた学会の魅力を、「皆が"青春"していること」と語った。同世代の女性が、それぞれの弱さや悩みを赤裸々に語り、新たな決意で夢や目標に向かっていく。その仲間の輪にいる時、「"私、青春してる!"っていう感動があるんです」と▼彼女の地域には、直面する試練や逆境に負けず、人生の勝利を目指す壮年・婦人が数多くいる。人生の先輩たちの姿を通して「青春=年齢」ではなく、「青春=心」であることも学んだという▼作家の新井満氏が示したユニークな方程式がある。「夢×情熱=青春度」。加齢による体の衰えは万人共通だ。だが、心はそうではない。夢を持ち、その実現へ向けて情熱を燃やす人は、青春を生きている。「青年の心」とは、この魂の躍動にあろう▼明年のテーマは「青年・飛躍の年」。「飛躍」には力強い助走が不可欠である。一人一人がみずみずしい「青年の心」で、本年の総仕上げへ勢いよく走り抜こう。
寸鉄 2021年11月23日
本部幹部会の配信が開始 轟く歓喜の歌声!青年の心で飛躍の年へダッシュ
東京・江戸川の日50周年。「全てに第一」の誓いで新たな民衆勝利の劇を!
東京・品川の日。創価源流の地に光る賢者の大陣列 正義の対話の新風起こせ
折伏精神以外に信心はない—恩師。断固、友を幸福に!強き祈りから勇気が
学歴不問で宇宙飛行士募集と。我らも曇りなき眼で人材を見つけ育てよう
◇第5回本部幹部会 配信スタート
第5回本部幹部会の全国配信が、SOKAチャンネルVOD(ビデオ・オン・デマンド)で、きょうから始まった。会館や個人会場(配信の会場と時間等は各県・区で決定)に加え、「モバイルSTB」でも視聴可能(インターネットを通してダウンロードが必要)。
また創価学会公式ホームページ「SOKAnet」でも視聴できる。こちらからアクセス可能。SOKAnetでの配信期間は、きょう午後4時から28日(日)まで。
※スマートフォンやタブレットを利用する際は、ご契約の通信プランによって、別途、通信料金がかかる場合があります。ご注意ください。
◆SOKAチャンネルVOD スピーチ番組が追加
SOKAチャンネルVODに、池田先生のスピーチを収録した番組「苦悩を突き抜けて歓喜に至れ!」(9分、番組コード=AB15)が加わった。第5回本部幹部会で上映されたもの。
※VODが利用できる会館等や「SOKAチャンネル モバイルSTB」で視聴可能。モバイルSTBで視聴する際は、インターネットを通してダウンロードが必要です。「SOKAnet」では、VODの同番組は視聴できません。
☆四季の励まし 広布の志の人は「福運の勝者」 2021年11月14日
◇池田先生の言葉
仏法の世界には、
一切、
無意味なことはない。
最も大変なところで
苦労した人に、
最も功徳が薫る。
最も地味な
陰の努力に徹した人に、
最も栄光が輝く。
これが「冥の照覧」である。
大事なのは、
わが一念が、
どこを向いているかだ。
「何のため」という
根本目標を定めることだ。
私たちで言えば、
自身の一念を御本尊に、
広宣流布に
向けていくことである。
「志ざし」は
目には見えないが、
「志ざし」の力によって、
勝利の方向へ、
幸福の方向へ
向けていくことができる。
皆さまの広布への献身は、
仏への最大の供養である。
妙法のために
行動した功徳は、
自分だけでなく、
父母、兄弟など、
すべての縁ある人々の
成仏への力となっていく。
皆を幸福の方向へ
向かわせてあげられる。
信心の「心」の
微妙な違いが、
時とともに大きな
境涯の差となって表れる。
日蓮大聖人の仰せ通りに、
世界広宣流布へ、
「大善」の心を重ねる
皆さま方は、
三世にわたって
「生命の長者」
「福運の勝者」
「希望の王者」と
輝くことは、
間違いない。
さあ、わが友よ!
共戦の同志よ!
今日から始めよう。
永遠なる
創価の師弟の旅を!
人間革命の
勝利と栄光の旅を!
今再び、広宣流布の
誓願を燃やして出発だ!
【写真説明】金色に輝くイチョウには、爽やかな青空がよく似合う。池田大作先生が今月、東京・信濃町の総本部周辺でカメラに収めた。
秋の深まりとともに、自らを黄金に染め上げるイチョウ。その姿は、"さあ、総仕上げの時ですよ"と問い掛けてくるようだ。
御書には「志をかさぬれば・他人よりも色まさり利生もあるべきなり」(1221ページ)と。広宣流布の志高く前進する時、私たちの生命は輝きを増し、揺るがぬ幸福境涯を開くことができる。
学会創立の日「11・18」が巡り来る。師弟に生きる人生への感謝とともに、「創価」という黄金の幸福道を貫く誓いを新たにしよう。
2021年11月22日月曜日
2021.11.22 わが友に贈る
◇今週のことば
きょうも御書と共に!
「一文一句なりとも
かたらせ給うべし」
最極の慈悲と智慧の光で
生活を 社会を照らせ!
2021年11月22日
開目抄下 P230
『仏と提婆とは身と影とのごとし生生にはなれず聖徳太子と守屋とは蓮華の花菓同時なるがごとし、法華経の行者あらば必ず三類の怨敵あるべし、三類はすでにあり法華経の行者は誰なるらむ、求めて師とすべし一眼の亀の浮木に値うなるべし』
【通解】
仏と提婆とは身と影のようである。三世永遠に離れない。聖徳太子の時には物部守屋がいた。蓮華が花と実を同時にそなえるようなものである。法華経の行者がいれば必ず三類の仏敵が現れる。三類はすでに現れた。法華経の行者は誰なのか。求めて師とすべきである。一眼の亀が浮き木に巡り合うようなことである。
名字の言 11月22日は「いい夫婦の日」 2021年11月22日
山本周五郎の小説『ながい坂』で、主人公の武士が妻を隣にこう思う。「伴れ添う者に身も心も任せ、安心して幸不幸をともにしようとする女の姿ほどいじらしく愛らしいものはない。この平凡な、わかりきったところから、男のもっとも男らしいはたらきが生れるのだ」▼夫婦の在り方は時代で変わる。だが伴侶がわが人生に多大な影響を与えることは変わらない▼ある壮年部員の夫人が今年、霊山へ。広布の苦楽を共にした妻との別離に悲痛の日々。ある日、1人の女性が壮年を訪ねてきた。彼女は夫人が入院した病院の看護助手だった▼彼女は夫人から「あなたの看護は慈愛にあふれていますね」と常に言われたとのこと。その激励に一念発起した彼女は看護学校へ進学。来春から先の病院の看護師になるという。「今の私があるのは奥さんのおかげです」との言葉に、壮年は"妻は今も周囲に希望を届けている"と涙し、再起を誓った▼壮年が題目を唱え抜く中で出あった池田先生の指針がある。「永遠に消えない幸福の思い出——それが唱題である。折伏である。広宣流布である」。現在、壮年は妻から継いだ「無冠の友」として本紙の配達に走る。胸中の妻と広布の旅路は続く。きょう22日は「いい夫婦の日」。
寸鉄 2021年11月22日
学会は励まし合いの世界広げる団体—博士。絆が希薄な今こそ声掛け更に
山形支部結成の日。青年と共に希望の対話拡大!広布の理想郷建設へ勇躍
御書「仏の御定を用いよ」新版を手に喜びの声続々—永遠に行学二道を邁進
いい夫婦の日。日頃から感謝伝え合う家庭は円満と。ありがとうの一言を
メタボ患者、コロナ前後で倍増傾向と。定期的に健診を。食事・運動も賢く
〈社説〉 2021・11・22 あす23日は「勤労感謝の日」
◇"社会の灯台たらん"と誇り胸に
健康なまま、120歳まで生きられる時代が近づいている——。昨年、老化研究の第一人者、デビッド・A・シンクレア氏の著書『LIFE SPAN 老いなき世界』(東洋経済新報社)が話題に。
日本は健康寿命が世界一の長寿社会を迎え、「人生100年時代」を見据えた社会システムの構築が求められている。だが近い将来、それを上回る「人生120年時代」が到来するかもしれない。
そうなれば、生涯の労働年数はどう変わるのか。あす23日は「勤労感謝の日」。働く人を尊び、皆で感謝し合うとともに、将来の労働について考える機会としたい。
世界で最も少子高齢化が進む日本では、政府が働き方改革を主導し、長時間労働の是正やパートタイムの賞与増加など改善が図られてきた。だが一方、コロナ禍で女性の非正規雇用が減少するなど、厳しい状況に立たされているという(「選択する未来2・0」まとめ)。
窮地にある現役世代への支援は当然急務だが、労働人口の先細りを考えれば、幅広い世代が生き生きと働ける社会づくりを並行させる必要があろう。特に、働く意思のある高齢者が社会参画できなくては、日本の先行きは不安である。
今年、江戸時代に初の実測日本地図を手掛けた伊能忠敬の新地図が、福岡県で見つかった。地理学者として名高い彼だが、元は農民、在野で活躍した商人である。驚くのは、50歳を過ぎて本格的に天文学を学び、55歳から地図製作を始めたことだ。当時の寿命を考えれば晩年も晩年。実測にいそしんだ原動力について、伊能忠敬研究で著名な川村優氏はこう分析する。
�商才を発揮する中、天文・測量への関心が膨らんだ�窮乏と混乱を解決する立場にあり、災害の打開策が最大の関心事に�天文方・高橋至時の門下となり、良師良友を持った(東京書店『伊能忠敬 見事なり、二度の人生』、趣旨)。
「学び続けること」を信念とし、「良師良友」の存在を力に変え、過酷を極めた労作業に挑み続けた。彼の死後、その生き方を目の当たりにしてきた弟子たちにより、地図は完成を見た。以来、200年がたつが、彼の人生は今も不滅の輝きを放っている。
老いも若きも「生涯挑戦」の気概を忘れまい。"社会の灯台たらん"と貢献の人生を目指してきた創価学会員こそ、その誇りを胸に、日々堅実な一歩一歩で前進したい。
☆11・18「創価学会創立の日」記念特集 桂冠詩人40周年(下) "人間主義の大宣言"を世界が賞讃
◇インドの詩人スリニバス氏「池田氏の詩には幾つものエベレストが!」
「ヒマラヤ山脈には、エベレストはひとつしかない。しかし、池田大作氏の詩には、幾つものエベレスト(最高峰)が見られる」(世界詩歌協会のスリニバス会長)、「池田博士の詩は、平和と情熱と希望と人間主義の大宣言」(ロイヤル・ネパール・アカデミーのコイララ副総裁)——世界の識者は池田先生への讃辞を惜しまない。「創価学会創立の日」記念特集�では、桂冠詩人である先生の詩業に対する顕彰や賞讃の声などを紹介する。<肩書は全て当時>
◇ドイツ ワイマール・ゲーテ協会「特別顕彰」
協会顧問「先生はゲーテの心を体現する最大の理解者」
ドイツのワイマール・ゲーテ協会「特別顕彰」が池田先生に。ゲーテの依頼で1816年に制作された「ゲーテ・メダル」が贈られた。
オステン顧問は「池田先生がゲーテの最大の理解者であることを存じております。貴殿はご自身の人生の中で、幾多の行動と言論を通して、常にそのことを証明してこられました」と。
◇モンゴル文化詩歌アカデミー「天の駿馬」賞
総裁「自然や人々を愛し、平和を尊重する芸術」
モンゴル文化詩歌アカデミーのメンドオーヨ総裁は、池田先生の詩と文学を「自然や人々を愛し、平和を尊重する卓越した芸術作品」と賞讃。
「天の駿馬」賞の授与式では、先生の詩などをモンゴル文字で自筆した書を贈呈した。
◇世界詩歌協会 国際詩人アカデミー アミールディン会長
「宇宙とのつながりを感じる作品」
池田博士が紡ぎ出す言葉は、憎悪や苦悩の闇から人々を救い出したいとの熱い思いにあふれています。
恒久平和の実現へ全精魂を注いでこられた博士の、不断の闘争の結晶に思えてなりません。
池田博士の作品は、私たちの内にある聖なるものに気付かせ、宇宙とのつながりを感じさせてくれます。人間の苦しみや悲しみを描きながら、それをいかにして転換することができるか、その方途を示されているのです。
壮大なビジョンを持ちながら、その焦点は常に"一人の変革"に向けられています。
個々人の智慧を開発し、持てる力を引き出すことによって、世界を平和へ、調和へ、繁栄へと導こうとしておられるのです。
◇ケニア作家協会 インダンガシ会長
「表現の奥に豊かな生命と精神性」
池田氏の詩は"民衆詩"と呼ぶことができると思います。
氏は詩をその起源ともいうべき、民衆に親しみやすいものへと再生したのです。
「親しみやすさ」「受け入れやすさ」というのは、「高尚さを欠く」ことと同義ではありません。
だれが民衆の詩を「洗練されていない」などと言うでしょうか。氏のもつ簡潔さと明快さは、単に芸術的であるだけでなく、倫理的な理念にあふれているのです。
いくつかの表現は、表面的には平易なものに見えますが、その背後にある精神性からは、純粋さや誠実さ、温かさがにじみ出ているのです。詩とは生命であり、池田氏の詩は最高に豊かな生命なのです。
◇各国に立つ「詩碑」
・ドイツのライン川を望む景勝の地にある池田先生の詩碑。ビンゲン市の市立庭園に立つ。その銘板には「花に花を重ね 思い出に思い出を重ねて この一生を爛漫と飾りたい 我が友も かくあれと私は祈る 花の王 桜は『生き抜く王者』の象徴である」との言葉が
・アメリカ・グレンコーブ市の市立公園に設置されている詩碑。1981年に池田先生が発表した長編詩「我が愛するアメリカの地涌の若人に贈る」の一節が刻まれている。同市は同長編詩の誕生から40周年を祝賀して、本年6月20日を「桂冠詩人・池田大作の日」と宣言した
◇ドバイでは毎年「詩人の集い」
アラブ首長国連邦(UAE)のドバイでは、池田先生の人間讃歌の詩に共鳴する詩人や学識者、学生らが集い、自作の詩を披露する「詩人の集い」が行われている。先生の中東初訪問50周年となった2012年以来、毎年、開かれており、第10回となった本年2月の集いはオンラインを活用し、約6万8000人が視聴した
☆Switch——共育のまなざし 「開かれた心」を育むために
◇みんなが「違う」から、すばらしい!
10月16日付の「Switch——共育のまなざし」では、生まれつき障がいのある女子部員と、彼女を支える家族、また共に励まし学び合う同志への取材を通して、共生社会の未来について考えました。今回は、かつて池田先生が創価の教育者や女性リーダーたちと「開かれた心」を巡って語り合った内容から、励ましの言葉を抜粋して紹介します。(編集・構成=大宮将之)
◇幸福と共生の方向へ
<科学技術の進歩による現代社会の変化のスピードは、すさまじいものがあります。一方で、豊かな自然との触れ合いや、生身の人間との関わりが希薄になってしまってはいないか。池田先生は訴えました>
今は物を買うにしても、自動販売機や通信販売など、人を介さないで手に入れることができる。パソコンなどを利用した情報通信網の発達も日進月歩です。
だからこそ、いのちの通い合う「ぬくもり」が、いっそう大切になってきます。いじめや暴力に歯止めがなくなっているのも、人間が"物"のようにしか見えていないからでしょう。生命の重さに対して、鈍感になってしまっています。
<なぜ、いじめや差別が起きてしまうのか。ある小学校教員が、自分の経験を踏まえて述懐しました。髪の毛の色が違ったり、手足が不自由だったりしても、初めからそれを排除しようとする子はいない。子どもたちは幼ければ幼いほど、「髪の毛の色」や「手足の不自由」も、単に個性と受け止めているし、一緒に仲良く遊べる。ところがいつの間にか、そうした違いを差別しようとする多数の側に、正義があるように錯覚してしまう。大人社会の風潮に染まっていくからなのか、差異を差異として、ありのままに認めず、偏見をもって対処してしまう……。
池田先生は語りました>
大人は、すぐに人を上下で見る。平等に見られない。それが、子どもにも、投影されている。弱い者に対しては、優越感をもとうと、おごり高ぶる。強い者に対してはへつらう。まさに修羅界の生命、畜生界の生命そのものです。
<牧口先生は大著『人生地理学』の中で、日本の「閉ざされた島国根性」を厳しく批判しました。度量が狭く、排他的で、ぬきん出た人を妬み、足を引っ張る。外には尊大で、内心は臆病である——と>
子どもが、そのようになったら大変です。弱者に対する思いやりを育むことが、教育の最大の目的の一つです。それと、国際化の進む現在だけに、島国根性は、乗り越えないといけない。そのためにも、異質なものを認める寛容の心を育みたいものです。
◆◇◆
学校にもいろいろな友だちがいる。社会には、もっとさまざまな人がいます。仏法では「衆生世間」と説くけれど、「世間」とはそもそも差別・違いという意味で、「多様性」のことを示しています。その「多様性」を調和させながら、みんなを「幸福」の方向へ、「共生」の方向へと向けていくのが、人間教育ともいえる。
◇鏡に礼拝する姿
<みんな、顔・形も性格や得意なことも違う。それが、むしろ自然です。一人として同じ人はいない。みんな違います>
その違いを、「排除しようとする方向」ではなく、「認め合う方向」へと「心のベクトル(方向性)」を変えていくことが大切だね。「みんな『違う』って、すばらしい!」ということを教えていかねばならない。多様性があってこそ、社会は、さまざまに力を発揮するのです。
この春(1996年3月)、お会いした、現代中国語文学の最高峰である文豪の金庸氏は、次のように語っていました。「真の『21世紀人』になるには、まず胸襟を大きく開き、自分と違ったところのある人に、差別や偏見の心を持たないことだと思います」と。
<アメリカでは、「個性」とは「人と違う」ということ、人とは違うからこそ「自分はすばらしい」ということを、幼児の頃から徹底して教えられるそうです。そこから「他者もすばらしい」と尊重する姿勢も芽生えてくる。本来、異質なのに同質であろうとするからこそ、ひずみが生じてしまうのかもしれません>
仏典には、「鏡に向かって礼拝すれば、映る姿もまた、私自身を礼拝するのである」という詩的な譬えがあります(御書769ページ、通解)。他者の生命への尊敬が、そのまま鏡に映るように、自身の生命を荘厳していく。この法理は、お互いの違うところを尊重し合いながら、自らの「個性」が磨かれていくことを教えているね。人を尊敬できる人は、人からも尊敬されます。
相手を尊重すれば自分の個性が磨かれる
人を尊敬できる人が人からも尊敬される
◇伸びやかな環境こそ
<かつて池田先生が語った「だれびとにも尊い一個の人格がある。その『自尊心』を絶対に傷つけてはならない」との言葉を、ある創価の教育者は胸に刻んでいるそうです>
日本では、「個人」を確立するような教育は目指されていません。むしろ、平等という名のもとに、「みんなが同じ」であることが要求されます。「個性」を尊重していくことよりも、「集団の中での振る舞い方」のほうが優先されています。牧口先生は、教育の画一化を厳しく指摘された。軍国主義教育の結果が、あの戦争でした。
<小学校教員を務める友が、教育現場における実感を語りました。「とにかく子どもたちは一日中、走り回ってはエネルギーを発散しています(笑い)。座りなさいと言っても座らないのが子どもたちです。静かにしなさいと言っても静かにしないのが子どもたちです(笑い)。それを、一つの枠にはめようとしているのですから、どだい無理です。同質化の元凶です(笑い)」と>
子どもたちへの過剰な管理は、考えものです。本来、子どもは、伸びやかな環境の中でこそ、すこやかに育つのです。
学校で管理され、塾で管理され、習いごとで抑圧され……。子どもたちを取り巻く環境からストレスが生まれ、いじめにつながっているとしたら、まさに大人の側の責任です。
◇真の「やさしさ」とは
<関西創価学園の指針には「他人の不幸の上に、自分の幸福を築くことはしない」とあります。今ほどこの指針が大切になっている時は、ないでしょう>
「自分がしてほしくないことを、他人にしてはいけない」という心が育てば、それを糸口に、友だちを思いやる心も大きく培われていくでしょうね。
現代っ子は、概して「やさしい」と言われます。しかし、仲がよい間柄でも、相手が困った時に、相談相手になったり、積極的にかかわろうとしない傾向が見受けられる。子どもだけじゃなく大人も、かかわりを恐れる、勇気のない社会になっているね。それを放っておくと、深刻ないじめになる可能性もあります。
牧口先生が指摘された「島国根性」も、「島国」が自然に「島国根性」をつくった面もあろうが、「島国根性」がさらに「閉鎖的な島国」をつくった。つまり、海を"壁"と見るか、それとも"わが庭"と見るか。「心」のあり方で、180度、変わるのです。牧口先生が一貫して育まれようとしたのも、「開かれた心」でした。未来を潤す「開かれた心」。それを育てる"母なる海"こそ「教育」だね。
◆◇◆
教育は「心」で決まります。教育者は「時代の毒」と戦わねばなりません。いじめの問題も、結局は「心」です。「心」を育て、鍛えるには、「心」しかありません。「心」が通えば、「力」に変わる。「力」を出せば、必ず「道」は開けてきます。
◆◇◆
教育とは、学校で教わったことをすべて忘れた後に、なお残るものだ——と言った科学者がいますが、深くかみしめたいものです。
きょうも御書と共に!
「一文一句なりとも
かたらせ給うべし」
最極の慈悲と智慧の光で
生活を 社会を照らせ!
2021年11月22日
開目抄下 P230
『仏と提婆とは身と影とのごとし生生にはなれず聖徳太子と守屋とは蓮華の花菓同時なるがごとし、法華経の行者あらば必ず三類の怨敵あるべし、三類はすでにあり法華経の行者は誰なるらむ、求めて師とすべし一眼の亀の浮木に値うなるべし』
【通解】
仏と提婆とは身と影のようである。三世永遠に離れない。聖徳太子の時には物部守屋がいた。蓮華が花と実を同時にそなえるようなものである。法華経の行者がいれば必ず三類の仏敵が現れる。三類はすでに現れた。法華経の行者は誰なのか。求めて師とすべきである。一眼の亀が浮き木に巡り合うようなことである。
名字の言 11月22日は「いい夫婦の日」 2021年11月22日
山本周五郎の小説『ながい坂』で、主人公の武士が妻を隣にこう思う。「伴れ添う者に身も心も任せ、安心して幸不幸をともにしようとする女の姿ほどいじらしく愛らしいものはない。この平凡な、わかりきったところから、男のもっとも男らしいはたらきが生れるのだ」▼夫婦の在り方は時代で変わる。だが伴侶がわが人生に多大な影響を与えることは変わらない▼ある壮年部員の夫人が今年、霊山へ。広布の苦楽を共にした妻との別離に悲痛の日々。ある日、1人の女性が壮年を訪ねてきた。彼女は夫人が入院した病院の看護助手だった▼彼女は夫人から「あなたの看護は慈愛にあふれていますね」と常に言われたとのこと。その激励に一念発起した彼女は看護学校へ進学。来春から先の病院の看護師になるという。「今の私があるのは奥さんのおかげです」との言葉に、壮年は"妻は今も周囲に希望を届けている"と涙し、再起を誓った▼壮年が題目を唱え抜く中で出あった池田先生の指針がある。「永遠に消えない幸福の思い出——それが唱題である。折伏である。広宣流布である」。現在、壮年は妻から継いだ「無冠の友」として本紙の配達に走る。胸中の妻と広布の旅路は続く。きょう22日は「いい夫婦の日」。
寸鉄 2021年11月22日
学会は励まし合いの世界広げる団体—博士。絆が希薄な今こそ声掛け更に
山形支部結成の日。青年と共に希望の対話拡大!広布の理想郷建設へ勇躍
御書「仏の御定を用いよ」新版を手に喜びの声続々—永遠に行学二道を邁進
いい夫婦の日。日頃から感謝伝え合う家庭は円満と。ありがとうの一言を
メタボ患者、コロナ前後で倍増傾向と。定期的に健診を。食事・運動も賢く
〈社説〉 2021・11・22 あす23日は「勤労感謝の日」
◇"社会の灯台たらん"と誇り胸に
健康なまま、120歳まで生きられる時代が近づいている——。昨年、老化研究の第一人者、デビッド・A・シンクレア氏の著書『LIFE SPAN 老いなき世界』(東洋経済新報社)が話題に。
日本は健康寿命が世界一の長寿社会を迎え、「人生100年時代」を見据えた社会システムの構築が求められている。だが近い将来、それを上回る「人生120年時代」が到来するかもしれない。
そうなれば、生涯の労働年数はどう変わるのか。あす23日は「勤労感謝の日」。働く人を尊び、皆で感謝し合うとともに、将来の労働について考える機会としたい。
世界で最も少子高齢化が進む日本では、政府が働き方改革を主導し、長時間労働の是正やパートタイムの賞与増加など改善が図られてきた。だが一方、コロナ禍で女性の非正規雇用が減少するなど、厳しい状況に立たされているという(「選択する未来2・0」まとめ)。
窮地にある現役世代への支援は当然急務だが、労働人口の先細りを考えれば、幅広い世代が生き生きと働ける社会づくりを並行させる必要があろう。特に、働く意思のある高齢者が社会参画できなくては、日本の先行きは不安である。
今年、江戸時代に初の実測日本地図を手掛けた伊能忠敬の新地図が、福岡県で見つかった。地理学者として名高い彼だが、元は農民、在野で活躍した商人である。驚くのは、50歳を過ぎて本格的に天文学を学び、55歳から地図製作を始めたことだ。当時の寿命を考えれば晩年も晩年。実測にいそしんだ原動力について、伊能忠敬研究で著名な川村優氏はこう分析する。
�商才を発揮する中、天文・測量への関心が膨らんだ�窮乏と混乱を解決する立場にあり、災害の打開策が最大の関心事に�天文方・高橋至時の門下となり、良師良友を持った(東京書店『伊能忠敬 見事なり、二度の人生』、趣旨)。
「学び続けること」を信念とし、「良師良友」の存在を力に変え、過酷を極めた労作業に挑み続けた。彼の死後、その生き方を目の当たりにしてきた弟子たちにより、地図は完成を見た。以来、200年がたつが、彼の人生は今も不滅の輝きを放っている。
老いも若きも「生涯挑戦」の気概を忘れまい。"社会の灯台たらん"と貢献の人生を目指してきた創価学会員こそ、その誇りを胸に、日々堅実な一歩一歩で前進したい。
☆11・18「創価学会創立の日」記念特集 桂冠詩人40周年(下) "人間主義の大宣言"を世界が賞讃
◇インドの詩人スリニバス氏「池田氏の詩には幾つものエベレストが!」
「ヒマラヤ山脈には、エベレストはひとつしかない。しかし、池田大作氏の詩には、幾つものエベレスト(最高峰)が見られる」(世界詩歌協会のスリニバス会長)、「池田博士の詩は、平和と情熱と希望と人間主義の大宣言」(ロイヤル・ネパール・アカデミーのコイララ副総裁)——世界の識者は池田先生への讃辞を惜しまない。「創価学会創立の日」記念特集�では、桂冠詩人である先生の詩業に対する顕彰や賞讃の声などを紹介する。<肩書は全て当時>
◇ドイツ ワイマール・ゲーテ協会「特別顕彰」
協会顧問「先生はゲーテの心を体現する最大の理解者」
ドイツのワイマール・ゲーテ協会「特別顕彰」が池田先生に。ゲーテの依頼で1816年に制作された「ゲーテ・メダル」が贈られた。
オステン顧問は「池田先生がゲーテの最大の理解者であることを存じております。貴殿はご自身の人生の中で、幾多の行動と言論を通して、常にそのことを証明してこられました」と。
◇モンゴル文化詩歌アカデミー「天の駿馬」賞
総裁「自然や人々を愛し、平和を尊重する芸術」
モンゴル文化詩歌アカデミーのメンドオーヨ総裁は、池田先生の詩と文学を「自然や人々を愛し、平和を尊重する卓越した芸術作品」と賞讃。
「天の駿馬」賞の授与式では、先生の詩などをモンゴル文字で自筆した書を贈呈した。
◇世界詩歌協会 国際詩人アカデミー アミールディン会長
「宇宙とのつながりを感じる作品」
池田博士が紡ぎ出す言葉は、憎悪や苦悩の闇から人々を救い出したいとの熱い思いにあふれています。
恒久平和の実現へ全精魂を注いでこられた博士の、不断の闘争の結晶に思えてなりません。
池田博士の作品は、私たちの内にある聖なるものに気付かせ、宇宙とのつながりを感じさせてくれます。人間の苦しみや悲しみを描きながら、それをいかにして転換することができるか、その方途を示されているのです。
壮大なビジョンを持ちながら、その焦点は常に"一人の変革"に向けられています。
個々人の智慧を開発し、持てる力を引き出すことによって、世界を平和へ、調和へ、繁栄へと導こうとしておられるのです。
◇ケニア作家協会 インダンガシ会長
「表現の奥に豊かな生命と精神性」
池田氏の詩は"民衆詩"と呼ぶことができると思います。
氏は詩をその起源ともいうべき、民衆に親しみやすいものへと再生したのです。
「親しみやすさ」「受け入れやすさ」というのは、「高尚さを欠く」ことと同義ではありません。
だれが民衆の詩を「洗練されていない」などと言うでしょうか。氏のもつ簡潔さと明快さは、単に芸術的であるだけでなく、倫理的な理念にあふれているのです。
いくつかの表現は、表面的には平易なものに見えますが、その背後にある精神性からは、純粋さや誠実さ、温かさがにじみ出ているのです。詩とは生命であり、池田氏の詩は最高に豊かな生命なのです。
◇各国に立つ「詩碑」
・ドイツのライン川を望む景勝の地にある池田先生の詩碑。ビンゲン市の市立庭園に立つ。その銘板には「花に花を重ね 思い出に思い出を重ねて この一生を爛漫と飾りたい 我が友も かくあれと私は祈る 花の王 桜は『生き抜く王者』の象徴である」との言葉が
・アメリカ・グレンコーブ市の市立公園に設置されている詩碑。1981年に池田先生が発表した長編詩「我が愛するアメリカの地涌の若人に贈る」の一節が刻まれている。同市は同長編詩の誕生から40周年を祝賀して、本年6月20日を「桂冠詩人・池田大作の日」と宣言した
◇ドバイでは毎年「詩人の集い」
アラブ首長国連邦(UAE)のドバイでは、池田先生の人間讃歌の詩に共鳴する詩人や学識者、学生らが集い、自作の詩を披露する「詩人の集い」が行われている。先生の中東初訪問50周年となった2012年以来、毎年、開かれており、第10回となった本年2月の集いはオンラインを活用し、約6万8000人が視聴した
☆Switch——共育のまなざし 「開かれた心」を育むために
◇みんなが「違う」から、すばらしい!
10月16日付の「Switch——共育のまなざし」では、生まれつき障がいのある女子部員と、彼女を支える家族、また共に励まし学び合う同志への取材を通して、共生社会の未来について考えました。今回は、かつて池田先生が創価の教育者や女性リーダーたちと「開かれた心」を巡って語り合った内容から、励ましの言葉を抜粋して紹介します。(編集・構成=大宮将之)
◇幸福と共生の方向へ
<科学技術の進歩による現代社会の変化のスピードは、すさまじいものがあります。一方で、豊かな自然との触れ合いや、生身の人間との関わりが希薄になってしまってはいないか。池田先生は訴えました>
今は物を買うにしても、自動販売機や通信販売など、人を介さないで手に入れることができる。パソコンなどを利用した情報通信網の発達も日進月歩です。
だからこそ、いのちの通い合う「ぬくもり」が、いっそう大切になってきます。いじめや暴力に歯止めがなくなっているのも、人間が"物"のようにしか見えていないからでしょう。生命の重さに対して、鈍感になってしまっています。
<なぜ、いじめや差別が起きてしまうのか。ある小学校教員が、自分の経験を踏まえて述懐しました。髪の毛の色が違ったり、手足が不自由だったりしても、初めからそれを排除しようとする子はいない。子どもたちは幼ければ幼いほど、「髪の毛の色」や「手足の不自由」も、単に個性と受け止めているし、一緒に仲良く遊べる。ところがいつの間にか、そうした違いを差別しようとする多数の側に、正義があるように錯覚してしまう。大人社会の風潮に染まっていくからなのか、差異を差異として、ありのままに認めず、偏見をもって対処してしまう……。
池田先生は語りました>
大人は、すぐに人を上下で見る。平等に見られない。それが、子どもにも、投影されている。弱い者に対しては、優越感をもとうと、おごり高ぶる。強い者に対してはへつらう。まさに修羅界の生命、畜生界の生命そのものです。
<牧口先生は大著『人生地理学』の中で、日本の「閉ざされた島国根性」を厳しく批判しました。度量が狭く、排他的で、ぬきん出た人を妬み、足を引っ張る。外には尊大で、内心は臆病である——と>
子どもが、そのようになったら大変です。弱者に対する思いやりを育むことが、教育の最大の目的の一つです。それと、国際化の進む現在だけに、島国根性は、乗り越えないといけない。そのためにも、異質なものを認める寛容の心を育みたいものです。
◆◇◆
学校にもいろいろな友だちがいる。社会には、もっとさまざまな人がいます。仏法では「衆生世間」と説くけれど、「世間」とはそもそも差別・違いという意味で、「多様性」のことを示しています。その「多様性」を調和させながら、みんなを「幸福」の方向へ、「共生」の方向へと向けていくのが、人間教育ともいえる。
◇鏡に礼拝する姿
<みんな、顔・形も性格や得意なことも違う。それが、むしろ自然です。一人として同じ人はいない。みんな違います>
その違いを、「排除しようとする方向」ではなく、「認め合う方向」へと「心のベクトル(方向性)」を変えていくことが大切だね。「みんな『違う』って、すばらしい!」ということを教えていかねばならない。多様性があってこそ、社会は、さまざまに力を発揮するのです。
この春(1996年3月)、お会いした、現代中国語文学の最高峰である文豪の金庸氏は、次のように語っていました。「真の『21世紀人』になるには、まず胸襟を大きく開き、自分と違ったところのある人に、差別や偏見の心を持たないことだと思います」と。
<アメリカでは、「個性」とは「人と違う」ということ、人とは違うからこそ「自分はすばらしい」ということを、幼児の頃から徹底して教えられるそうです。そこから「他者もすばらしい」と尊重する姿勢も芽生えてくる。本来、異質なのに同質であろうとするからこそ、ひずみが生じてしまうのかもしれません>
仏典には、「鏡に向かって礼拝すれば、映る姿もまた、私自身を礼拝するのである」という詩的な譬えがあります(御書769ページ、通解)。他者の生命への尊敬が、そのまま鏡に映るように、自身の生命を荘厳していく。この法理は、お互いの違うところを尊重し合いながら、自らの「個性」が磨かれていくことを教えているね。人を尊敬できる人は、人からも尊敬されます。
相手を尊重すれば自分の個性が磨かれる
人を尊敬できる人が人からも尊敬される
◇伸びやかな環境こそ
<かつて池田先生が語った「だれびとにも尊い一個の人格がある。その『自尊心』を絶対に傷つけてはならない」との言葉を、ある創価の教育者は胸に刻んでいるそうです>
日本では、「個人」を確立するような教育は目指されていません。むしろ、平等という名のもとに、「みんなが同じ」であることが要求されます。「個性」を尊重していくことよりも、「集団の中での振る舞い方」のほうが優先されています。牧口先生は、教育の画一化を厳しく指摘された。軍国主義教育の結果が、あの戦争でした。
<小学校教員を務める友が、教育現場における実感を語りました。「とにかく子どもたちは一日中、走り回ってはエネルギーを発散しています(笑い)。座りなさいと言っても座らないのが子どもたちです。静かにしなさいと言っても静かにしないのが子どもたちです(笑い)。それを、一つの枠にはめようとしているのですから、どだい無理です。同質化の元凶です(笑い)」と>
子どもたちへの過剰な管理は、考えものです。本来、子どもは、伸びやかな環境の中でこそ、すこやかに育つのです。
学校で管理され、塾で管理され、習いごとで抑圧され……。子どもたちを取り巻く環境からストレスが生まれ、いじめにつながっているとしたら、まさに大人の側の責任です。
◇真の「やさしさ」とは
<関西創価学園の指針には「他人の不幸の上に、自分の幸福を築くことはしない」とあります。今ほどこの指針が大切になっている時は、ないでしょう>
「自分がしてほしくないことを、他人にしてはいけない」という心が育てば、それを糸口に、友だちを思いやる心も大きく培われていくでしょうね。
現代っ子は、概して「やさしい」と言われます。しかし、仲がよい間柄でも、相手が困った時に、相談相手になったり、積極的にかかわろうとしない傾向が見受けられる。子どもだけじゃなく大人も、かかわりを恐れる、勇気のない社会になっているね。それを放っておくと、深刻ないじめになる可能性もあります。
牧口先生が指摘された「島国根性」も、「島国」が自然に「島国根性」をつくった面もあろうが、「島国根性」がさらに「閉鎖的な島国」をつくった。つまり、海を"壁"と見るか、それとも"わが庭"と見るか。「心」のあり方で、180度、変わるのです。牧口先生が一貫して育まれようとしたのも、「開かれた心」でした。未来を潤す「開かれた心」。それを育てる"母なる海"こそ「教育」だね。
◆◇◆
教育は「心」で決まります。教育者は「時代の毒」と戦わねばなりません。いじめの問題も、結局は「心」です。「心」を育て、鍛えるには、「心」しかありません。「心」が通えば、「力」に変わる。「力」を出せば、必ず「道」は開けてきます。
◆◇◆
教育とは、学校で教わったことをすべて忘れた後に、なお残るものだ——と言った科学者がいますが、深くかみしめたいものです。
2021年11月21日日曜日
2021.11.21 わが友に贈る
笑顔があふれるところに
希望と歓喜が生まれる。
朗らかな振る舞いで
家庭に 職場に 地域に
「幸の花園」を広げよう!
妙法比丘尼御返事 P1412
『法華経のかたきを見て世をはばかり恐れて申さずば、釈迦仏の御敵いかなる智人善人なりとも必ず無間地獄に堕つべし』
【通解】
法華経の敵を見て、世をはばかり、世を恐れて黙っていたら、釈尊の敵となってしまう。どんな智人・善人でも必ず無間地獄に堕ちる。
名字の言 板垣退助とビクトル・ユゴー 2021年11月21日
今から約140年前、自由民権運動の旗手の一人、板垣退助がフランスで尋ねた。「日本のような後進国の国民に広く自由民権の思想を普及するには、どうしたらいいでしょう」▼「それは適当な小説を読ませるのが一番」。こう語ったのは、晩年の文豪ビクトル・ユゴー。板垣がこの発言に面食らっていると、自身最後の小説『九十三年』を薦めたという。板垣が帰国した時、船荷には西洋の小説が大量に積まれていた(木村毅著『日本翻訳史概観』)▼ユゴーは政治家でもあった。貧困の克服、教育権の独立、自由民権の擁護などのため、火を吐くような言論をもって戦った。しかし、ナポレオン3世と政治的に対立し、約19年間の亡命生活を強いられる。この間、『レ・ミゼラブル』など代表作の大半が生まれ、『九十三年』の構想も練られた▼革命期の混乱する社会を舞台に、人間愛の精神を高らかにうたい上げた『九十三年』。若き池田先生が恩師・戸田先生の厳命で同志と共に読み、「わが青春時代の、戦い生き抜く力となった大切な書」と述懐する一冊である▼ペンは剣よりも強し——ナポレオン3世が倒れ、亡命先からパリに凱旋したユゴーは、民衆に熱狂的に迎えられた。読書の秋、魂を揺さぶる一書を見つけたい。
寸鉄 2021年11月21日
人類を融和させる活動が学会にある—博士。心結ぶ対話で平和の連帯更に
男子部・学生部が誓いの船出。広布の主役は若き熱と力!飛躍の新章節を
人を育てよう!それが何よりも勝利の道だ—恩師 さあ地道な励まし今日も
世界ハロー・デー。豊かな人間関係は挨拶から。爽やかな声で周囲明るく
「050」で始まる番号から詐欺電話が急増と。知らぬ番号は警戒怠らず
〈社説〉2021・11・21 巧妙化する特殊詐欺に注意
◇身近な人に必ず相談を!
手元にある自身のスマートフォン。久しぶりに電子メールアプリの迷惑メールフォルダをのぞいてみた。そこには、相も変わらず、1日に何十件もの迷惑メールが届いていた。
「10億円の当選おめでとうございます。当選金の受け取りはこちら」「いい出会いにつながればうれしいです。一度でいいから会ってみませんか」「久しぶり! アドレス変えたから、ここから登録しておいてね」。高額当選や出会い系など、一見して詐欺だと分かるものがほとんど。
ところが、中には「在宅ワークスタッフ募集」「働き方改革! 副業に最適」「荷物をお届けしましたが不在でした」などといった件名のメールもちらほら。もしも、こうしたメールが、迷惑メールと判断されることなく、受信フォルダにまぎれていたら、それほど警戒心を抱くことなく、簡単に開いてしまうかもしれない。
いまだ多くの方が被害に遭っている特殊詐欺。警察庁の発表によると、昨年1年間の認知件数は1万3550件、合計被害額は285億2000万円を超えている。
息子や孫などを装って電話をかけ、お金を要求するといった「オレオレ詐欺」だけでなく、近年は、手口も非常に巧妙化。
未払いの料金があるなどといって金銭等をだまし取る「架空料金請求詐欺」、税金の還付等に必要な手続きを装って現金自動預払機(ATM)を操作させ、口座送金をさせる「還付金詐欺」、未公開株や社債への投資や商品購入に関するパンフレットや、はがきが突然届き、その後、犯人から電話がかかってくる「金融商品詐欺」など多様だ。
特に、本年に入ってから増えているのが、新型コロナウイルス感染症への対策に便乗した、給付金や還付金があると偽った詐欺だ。
さまざまな詐欺の手口を知るとともに、「絶対に自分はだまされない」といった思い込みは排し、常に備えておくことが大切だ。「お金」の話が出たら、たとえ公的機関の名前を出されても、信用してはいけない。動転して、相手の要求にすぐに応じてもならない。一呼吸おいて、必ず家族や身近な人に相談してほしい。警察相談専用窓口の「#9110」、消費者ホットライン「188」を利用してもよい。こうした冷静な対応が被害を防ぐことになる。
☆11・18「創価学会創立の日」記念特集 桂冠詩人40周年(中) 古今東西の詩人・識者と魂の交流
◇「詩心」で分かち合える精神の連帯を
「詩心」の現代的意義とは——桂冠詩人の池田先生は「国境を超えて、民族を超えて、言語を超えて、『詩心』で分かち合える世界は、宇宙大に広がる『精神の連帯』を築き上げる」と述べ、「平和と非暴力の世紀」を実現するエネルギーこそ「詩心の復権」にあると訴えた。11・18「創価学会創立の日」記念特集�では、古今東西の詩人や識者との詩心を通した交流の軌跡を紹介する。
池田先生は海外歴訪の激務の合間を縫って、不滅の傑作を残した詩人の"創造の源"に思いをはせてきた。
1981年6月1日、イタリア・フィレンツェにある詩聖ダンテの生家へ。
死後の世界の旅を通して"いかに生きるべきか"を大胆な筆致で描き切った『神曲』で知られるダンテ。先生は、生家の外壁に飾られた彼の胸像を見ながら、対話するように詩人の波乱の生涯を回想。付近の店舗の店員やフィレンツェの大学の学生らと、ダンテや詩を巡って語り合った。
同月20日には、アメリカ・ニューヨーク州のロングアイランドに立つ民衆詩人ホイットマンの生家に足を運んだ。
詩集『草の葉』などで全ての人間の尊さを謳い上げたホイットマン。先生は直筆原稿のコピーや日記、肖像画などを丹念に見つめ、ウォルト・ホイットマン生家協会の関係者とも語らいを。生家のノートに「我が青春の新鮮なる心を/いやがうえにも燃え上げた/ホイットマン生誕の家に今来る/詩人とは 詩心とはを/今再び/自然の心に戻りて/思索の一時を送る」と記した。
先生はホイットマン没後100年に際し、92年3月に長編詩「昇りゆく太陽のように」を発表。ホイットマンの研究者から「互いに腕を組み、共に信じるものを守りゆこうと、ホイットマンに語り掛けているかのよう」と賛辞が寄せられた。
このほか先生は、ゲーテの家などを訪問。そして、折あるごとに詩人の残した精神的遺産について語り、つづっている。
創価大学での特別文化講座「人間ゲーテを語る」(2003年3月)では、厳しい薫陶や苦難に負けずに"精神の王者"を目指した偉人ゲーテのごとく、徹底して学び抜いてほしいとエールを。
08年4、5月には「大詩人ダンテを語る」と題する創価学園「特別文化講座」を本紙上で発表。卑劣な迫害に遭おうとも、人々の幸福のために筆を振るったダンテの姿を紹介し、人生の勝利者にと望んだ。
国家指導者、各界の識者、文化人と公式なものだけでも1600回を超える語らいを重ねてきた池田先生。その中で友情を深めるきっかけとなったのが、詩心の交流であった。
1991年4月、先生はソ連大統領のミハイル・ゴルバチョフ氏と東京の迎賓館で会見した。ソ連の国家元首として初の訪日——これは、前年のモスクワでの出会いの際に交わした約束であった。先生は「私も一つ約束を果たさせていただきたい」と、長編詩「誇り高き魂の詩」を献呈した。
「あなたのなした偉業は/人類の歴史に燦然と輝き/後世 永遠に/人間凱歌の不滅の光を放ちゆこう」
氏は応じた。
「『友人としての真心』の作品として、ありがたく受け取らせていただきます」
その後、両者は人類の未来を展望する対話を重ね、対談集も発刊。麗しき友情の交流は今も続いている。
90年10月、後に南アフリカ大統領となるネルソン・マンデラ氏を旧・聖教新聞本社で歓迎。先生はアパルトヘイト(人種隔離)と戦い抜く氏の偉大な精神闘争をたたえ、長編詩「人道の旗 正義の道」を贈った。
氏は言った。
「私たちがきょう、ここで得た最大の"収穫"は、池田名誉会長の英知の言葉です。勲章は、いつか壊れてしまうかもしれない。賞状も、いつか焼けてしまうかもしれない。なくしたり、盗まれてしまうかもしれない。しかし、英知の言葉は不変です。その意味で私たちは、勲章や賞状以上の贈り物をいただきました」
このほか先生は、ドイツのリヒャルト・フォン・ヴァイツゼッカー大統領、フランスの美術史家ルネ・ユイグ氏、世界的な作家チンギス・アイトマートフ氏、デンマークの桂冠詩人エスター・グレース氏らにも献詩。
87年4月、中国の周恩来総理の妻である�穎超氏に贈ったのが、夫妻との友誼を詠んだ「縁の桜」。この詩をもとにした曲「桜花縁」は友好の象徴として歌い継がれている。
ブラジルを代表する詩人チアゴ・デ・メロ氏とは、97年4月に旧・本社で懇談し、互いに詩を贈り合った。メロ氏が"池田会長の詩は私を何十年ぶりかに感動させ、蘇生させました"と語れば、先生は"苦闘の中で生まれたメロ先生の詩は、机上の作文ではなく魂の叫び"とたたえた。
世界に平和と希望の連帯を広げてきた詩心の交流の劇は、不滅の光彩を放っている。
☆忘れ得ぬ旅 太陽の心で 第16回 イスタンブール
月刊誌「パンプキン」誌上の池田先生の連載エッセー「忘れ得ぬ旅 太陽の心で」を紹介する本企画。今回は「イスタンブール——命がつなぐ歴史と希望」〈2013年5月号〉を掲載する(潮出版社刊の同名のエッセー集から抜粋)。トルコ最大の都市イスタンブールは、2000年以上の歴史を誇る。時代の流れの中で、三つの帝国の首都としても栄えた。多彩な文化を受け入れてきた"歴史の街"に息づく、調和の心に学び、一人一人が輝く未来を創っていきたい。
チューリップ
色とりどりの
友たちと
ならんで咲きゆく
おとぎの国かな
美しき「人類の古都」イスタンブールで迎えてくれたのは、なんとも愛らしいチューリップの花々でした。一九九二年の六月に訪れた時のことです。
日本の幼子たちが一番はじめに描く花はチューリップが多いと聞いたことがあります。誰からも親しまれ、可憐ななかに凜々しさを湛えた、この花の故郷こそ、トルコであると言われます。
富山県や新潟県の県花であるチューリップは、トルコでは国花として愛でられているのです。
チューリップの「博愛」との花言葉は、古来、世界中から多くの民族を迎え入れてきたイスタンブールの温もりを象徴しているかのようです。
そもそも、この「花言葉」という文化自体、トルコで生まれました。相手に対する自分の思いを花に託して伝える風習が、世界に広がったのです。
イスタンブールは、二千数百年もの歴史を誇ります。その名をビザンチウム、コンスタンチノープル、イスタンブールと順々に変えながら、三つの大帝国の首都として、ギリシャ・ローマ文化、キリスト教文化、イスラーム文化の要衝となって栄えてきました。
さらに、ここを出発して、ユーラシア大陸を横断する「絹の道(シルクロード)」、大海を越える「海の道(マリンロード)」は、日本にもつながっていたのです。
様々な人や文化が往来し、息づく、この世界都市を支えてきた精神とは、何か——。
イスタンブールの指導者が私に語られたのは、常に「人間」として「人間の価値」を第一に考えることです。異なる民族と文化、すべてを平等に尊重することです。
多彩なチューリップの花咲く都は、朗らかに「まず人間であれ」そして「自分らしくあれ」と励ましてくれているのです。
◇誉め称える
〈ボスポラス海峡を挟んでアジアと欧州にまたがるイスタンブール。池田先生はさまざまな出会いを振り返りつつ、東西の交差路に脈打つ"相手を尊重する精神性"をたたえる〉
美しき
心の都を
日々 築け
私は、イスタンブール出身の高名な人類学者ヤーマン博士(ハーバード大学名誉教授)と、『今日の世界 明日の文明』と題する対談集を発刊しました。
博士は私に、「『共感』は真の人間らしさを示す特質である」と強調されたことがあります。
すなわち、積極的に他者と対話し、交流し、悲しみや喜びを分かち合い、他者の生き方に深く配慮していく「共感」を育むことです。
その根幹には、他者の生命への尊敬が自身の生命を荘厳することだという哲学があります。
十三世紀、トルコゆかりの大詩人ルーミーは、「誰かが誰かのことを良く言う時、その善果は自分自身に戻ってくる。実は始めから自分自身のことを褒め讃えるようなものだ」と謳いました。
日々の生活のなかでも、陰の労苦や真心の献身を誉め讃え、ねぎらう言葉がもっと増えたら、お互いが、どれほど心豊かに光り輝いていくことでしょうか。
トルコの多彩な音楽文化は世界に知られています。
国境を超えて愛された国民的歌手バルシュ・マンチョさん夫妻との出会いは、今も胸から離れません。
第二次世界大戦中に生まれた氏を、父母は、当時トルコ語圏では珍しい「バルシュ(平和)」と名づけました。何かの道で「平和の大使」となり、世界で多くの人々に友情を広げるよう願っていたといいます。
十五歳の時、父を失い、経済的にも苦労が重なりましたが、トルコで特別に奨学生に選ばれて学び抜き、力を磨いて、平和のために世界の舞台で活躍していきました。自身を育ててくれた父母と祖国への恩返しとして、そして「ふるさとは『世界』」と高らかに歌いながら——。
氏は強く語っていました。
「私は『この地球上に生まれて、意味のない人はいない』と信じています。何のために皆、生まれてきたのか。自分以外の人の『喜び』を創造するためだ、と私は思います。むろん『悲しみ』ではなく」
なかんずく、「大人の心」よりも、大きく純粋で率直な「子どもの心」へ、平和のメッセージを伝えるために奔走されてきたのです。
◇次の世代のために
〈池田先生は結びに、92年に記念講演を行った名門アンカラ大学の創立者であり、トルコの「建国の父」であるケマル・アタチュルク初代大統領の言葉を紹介。未来に向かって貢献の歩みを進めよう、と呼び掛ける〉
アタチュルク初代大統領は、教育に力を注ぐとともに、一九三四年に女性参政権も確立しています。そして「あらゆる人間にとって、生きることの喜びと幸福とを感じるために必要なことは、人が自分のためだけではなく、自分につづく世代のために働くことである」と語っていました。イスタンブールで国家建設の指揮を執り、最晩年もこの都で戦い生きました。
次の世代のために、今できることを、誠心誠意、やり切っていく。その心にこそ、尽きることのない歓喜の都が築かれていくのではないでしょうか。
崩れざる
永遠の都の
道ひらく
希望に満ちて
いざや征かなむ
(『忘れ得ぬ旅 太陽の心で』第2巻所収)
希望と歓喜が生まれる。
朗らかな振る舞いで
家庭に 職場に 地域に
「幸の花園」を広げよう!
妙法比丘尼御返事 P1412
『法華経のかたきを見て世をはばかり恐れて申さずば、釈迦仏の御敵いかなる智人善人なりとも必ず無間地獄に堕つべし』
【通解】
法華経の敵を見て、世をはばかり、世を恐れて黙っていたら、釈尊の敵となってしまう。どんな智人・善人でも必ず無間地獄に堕ちる。
名字の言 板垣退助とビクトル・ユゴー 2021年11月21日
今から約140年前、自由民権運動の旗手の一人、板垣退助がフランスで尋ねた。「日本のような後進国の国民に広く自由民権の思想を普及するには、どうしたらいいでしょう」▼「それは適当な小説を読ませるのが一番」。こう語ったのは、晩年の文豪ビクトル・ユゴー。板垣がこの発言に面食らっていると、自身最後の小説『九十三年』を薦めたという。板垣が帰国した時、船荷には西洋の小説が大量に積まれていた(木村毅著『日本翻訳史概観』)▼ユゴーは政治家でもあった。貧困の克服、教育権の独立、自由民権の擁護などのため、火を吐くような言論をもって戦った。しかし、ナポレオン3世と政治的に対立し、約19年間の亡命生活を強いられる。この間、『レ・ミゼラブル』など代表作の大半が生まれ、『九十三年』の構想も練られた▼革命期の混乱する社会を舞台に、人間愛の精神を高らかにうたい上げた『九十三年』。若き池田先生が恩師・戸田先生の厳命で同志と共に読み、「わが青春時代の、戦い生き抜く力となった大切な書」と述懐する一冊である▼ペンは剣よりも強し——ナポレオン3世が倒れ、亡命先からパリに凱旋したユゴーは、民衆に熱狂的に迎えられた。読書の秋、魂を揺さぶる一書を見つけたい。
寸鉄 2021年11月21日
人類を融和させる活動が学会にある—博士。心結ぶ対話で平和の連帯更に
男子部・学生部が誓いの船出。広布の主役は若き熱と力!飛躍の新章節を
人を育てよう!それが何よりも勝利の道だ—恩師 さあ地道な励まし今日も
世界ハロー・デー。豊かな人間関係は挨拶から。爽やかな声で周囲明るく
「050」で始まる番号から詐欺電話が急増と。知らぬ番号は警戒怠らず
〈社説〉2021・11・21 巧妙化する特殊詐欺に注意
◇身近な人に必ず相談を!
手元にある自身のスマートフォン。久しぶりに電子メールアプリの迷惑メールフォルダをのぞいてみた。そこには、相も変わらず、1日に何十件もの迷惑メールが届いていた。
「10億円の当選おめでとうございます。当選金の受け取りはこちら」「いい出会いにつながればうれしいです。一度でいいから会ってみませんか」「久しぶり! アドレス変えたから、ここから登録しておいてね」。高額当選や出会い系など、一見して詐欺だと分かるものがほとんど。
ところが、中には「在宅ワークスタッフ募集」「働き方改革! 副業に最適」「荷物をお届けしましたが不在でした」などといった件名のメールもちらほら。もしも、こうしたメールが、迷惑メールと判断されることなく、受信フォルダにまぎれていたら、それほど警戒心を抱くことなく、簡単に開いてしまうかもしれない。
いまだ多くの方が被害に遭っている特殊詐欺。警察庁の発表によると、昨年1年間の認知件数は1万3550件、合計被害額は285億2000万円を超えている。
息子や孫などを装って電話をかけ、お金を要求するといった「オレオレ詐欺」だけでなく、近年は、手口も非常に巧妙化。
未払いの料金があるなどといって金銭等をだまし取る「架空料金請求詐欺」、税金の還付等に必要な手続きを装って現金自動預払機(ATM)を操作させ、口座送金をさせる「還付金詐欺」、未公開株や社債への投資や商品購入に関するパンフレットや、はがきが突然届き、その後、犯人から電話がかかってくる「金融商品詐欺」など多様だ。
特に、本年に入ってから増えているのが、新型コロナウイルス感染症への対策に便乗した、給付金や還付金があると偽った詐欺だ。
さまざまな詐欺の手口を知るとともに、「絶対に自分はだまされない」といった思い込みは排し、常に備えておくことが大切だ。「お金」の話が出たら、たとえ公的機関の名前を出されても、信用してはいけない。動転して、相手の要求にすぐに応じてもならない。一呼吸おいて、必ず家族や身近な人に相談してほしい。警察相談専用窓口の「#9110」、消費者ホットライン「188」を利用してもよい。こうした冷静な対応が被害を防ぐことになる。
☆11・18「創価学会創立の日」記念特集 桂冠詩人40周年(中) 古今東西の詩人・識者と魂の交流
◇「詩心」で分かち合える精神の連帯を
「詩心」の現代的意義とは——桂冠詩人の池田先生は「国境を超えて、民族を超えて、言語を超えて、『詩心』で分かち合える世界は、宇宙大に広がる『精神の連帯』を築き上げる」と述べ、「平和と非暴力の世紀」を実現するエネルギーこそ「詩心の復権」にあると訴えた。11・18「創価学会創立の日」記念特集�では、古今東西の詩人や識者との詩心を通した交流の軌跡を紹介する。
池田先生は海外歴訪の激務の合間を縫って、不滅の傑作を残した詩人の"創造の源"に思いをはせてきた。
1981年6月1日、イタリア・フィレンツェにある詩聖ダンテの生家へ。
死後の世界の旅を通して"いかに生きるべきか"を大胆な筆致で描き切った『神曲』で知られるダンテ。先生は、生家の外壁に飾られた彼の胸像を見ながら、対話するように詩人の波乱の生涯を回想。付近の店舗の店員やフィレンツェの大学の学生らと、ダンテや詩を巡って語り合った。
同月20日には、アメリカ・ニューヨーク州のロングアイランドに立つ民衆詩人ホイットマンの生家に足を運んだ。
詩集『草の葉』などで全ての人間の尊さを謳い上げたホイットマン。先生は直筆原稿のコピーや日記、肖像画などを丹念に見つめ、ウォルト・ホイットマン生家協会の関係者とも語らいを。生家のノートに「我が青春の新鮮なる心を/いやがうえにも燃え上げた/ホイットマン生誕の家に今来る/詩人とは 詩心とはを/今再び/自然の心に戻りて/思索の一時を送る」と記した。
先生はホイットマン没後100年に際し、92年3月に長編詩「昇りゆく太陽のように」を発表。ホイットマンの研究者から「互いに腕を組み、共に信じるものを守りゆこうと、ホイットマンに語り掛けているかのよう」と賛辞が寄せられた。
このほか先生は、ゲーテの家などを訪問。そして、折あるごとに詩人の残した精神的遺産について語り、つづっている。
創価大学での特別文化講座「人間ゲーテを語る」(2003年3月)では、厳しい薫陶や苦難に負けずに"精神の王者"を目指した偉人ゲーテのごとく、徹底して学び抜いてほしいとエールを。
08年4、5月には「大詩人ダンテを語る」と題する創価学園「特別文化講座」を本紙上で発表。卑劣な迫害に遭おうとも、人々の幸福のために筆を振るったダンテの姿を紹介し、人生の勝利者にと望んだ。
国家指導者、各界の識者、文化人と公式なものだけでも1600回を超える語らいを重ねてきた池田先生。その中で友情を深めるきっかけとなったのが、詩心の交流であった。
1991年4月、先生はソ連大統領のミハイル・ゴルバチョフ氏と東京の迎賓館で会見した。ソ連の国家元首として初の訪日——これは、前年のモスクワでの出会いの際に交わした約束であった。先生は「私も一つ約束を果たさせていただきたい」と、長編詩「誇り高き魂の詩」を献呈した。
「あなたのなした偉業は/人類の歴史に燦然と輝き/後世 永遠に/人間凱歌の不滅の光を放ちゆこう」
氏は応じた。
「『友人としての真心』の作品として、ありがたく受け取らせていただきます」
その後、両者は人類の未来を展望する対話を重ね、対談集も発刊。麗しき友情の交流は今も続いている。
90年10月、後に南アフリカ大統領となるネルソン・マンデラ氏を旧・聖教新聞本社で歓迎。先生はアパルトヘイト(人種隔離)と戦い抜く氏の偉大な精神闘争をたたえ、長編詩「人道の旗 正義の道」を贈った。
氏は言った。
「私たちがきょう、ここで得た最大の"収穫"は、池田名誉会長の英知の言葉です。勲章は、いつか壊れてしまうかもしれない。賞状も、いつか焼けてしまうかもしれない。なくしたり、盗まれてしまうかもしれない。しかし、英知の言葉は不変です。その意味で私たちは、勲章や賞状以上の贈り物をいただきました」
このほか先生は、ドイツのリヒャルト・フォン・ヴァイツゼッカー大統領、フランスの美術史家ルネ・ユイグ氏、世界的な作家チンギス・アイトマートフ氏、デンマークの桂冠詩人エスター・グレース氏らにも献詩。
87年4月、中国の周恩来総理の妻である�穎超氏に贈ったのが、夫妻との友誼を詠んだ「縁の桜」。この詩をもとにした曲「桜花縁」は友好の象徴として歌い継がれている。
ブラジルを代表する詩人チアゴ・デ・メロ氏とは、97年4月に旧・本社で懇談し、互いに詩を贈り合った。メロ氏が"池田会長の詩は私を何十年ぶりかに感動させ、蘇生させました"と語れば、先生は"苦闘の中で生まれたメロ先生の詩は、机上の作文ではなく魂の叫び"とたたえた。
世界に平和と希望の連帯を広げてきた詩心の交流の劇は、不滅の光彩を放っている。
☆忘れ得ぬ旅 太陽の心で 第16回 イスタンブール
月刊誌「パンプキン」誌上の池田先生の連載エッセー「忘れ得ぬ旅 太陽の心で」を紹介する本企画。今回は「イスタンブール——命がつなぐ歴史と希望」〈2013年5月号〉を掲載する(潮出版社刊の同名のエッセー集から抜粋)。トルコ最大の都市イスタンブールは、2000年以上の歴史を誇る。時代の流れの中で、三つの帝国の首都としても栄えた。多彩な文化を受け入れてきた"歴史の街"に息づく、調和の心に学び、一人一人が輝く未来を創っていきたい。
チューリップ
色とりどりの
友たちと
ならんで咲きゆく
おとぎの国かな
美しき「人類の古都」イスタンブールで迎えてくれたのは、なんとも愛らしいチューリップの花々でした。一九九二年の六月に訪れた時のことです。
日本の幼子たちが一番はじめに描く花はチューリップが多いと聞いたことがあります。誰からも親しまれ、可憐ななかに凜々しさを湛えた、この花の故郷こそ、トルコであると言われます。
富山県や新潟県の県花であるチューリップは、トルコでは国花として愛でられているのです。
チューリップの「博愛」との花言葉は、古来、世界中から多くの民族を迎え入れてきたイスタンブールの温もりを象徴しているかのようです。
そもそも、この「花言葉」という文化自体、トルコで生まれました。相手に対する自分の思いを花に託して伝える風習が、世界に広がったのです。
イスタンブールは、二千数百年もの歴史を誇ります。その名をビザンチウム、コンスタンチノープル、イスタンブールと順々に変えながら、三つの大帝国の首都として、ギリシャ・ローマ文化、キリスト教文化、イスラーム文化の要衝となって栄えてきました。
さらに、ここを出発して、ユーラシア大陸を横断する「絹の道(シルクロード)」、大海を越える「海の道(マリンロード)」は、日本にもつながっていたのです。
様々な人や文化が往来し、息づく、この世界都市を支えてきた精神とは、何か——。
イスタンブールの指導者が私に語られたのは、常に「人間」として「人間の価値」を第一に考えることです。異なる民族と文化、すべてを平等に尊重することです。
多彩なチューリップの花咲く都は、朗らかに「まず人間であれ」そして「自分らしくあれ」と励ましてくれているのです。
◇誉め称える
〈ボスポラス海峡を挟んでアジアと欧州にまたがるイスタンブール。池田先生はさまざまな出会いを振り返りつつ、東西の交差路に脈打つ"相手を尊重する精神性"をたたえる〉
美しき
心の都を
日々 築け
私は、イスタンブール出身の高名な人類学者ヤーマン博士(ハーバード大学名誉教授)と、『今日の世界 明日の文明』と題する対談集を発刊しました。
博士は私に、「『共感』は真の人間らしさを示す特質である」と強調されたことがあります。
すなわち、積極的に他者と対話し、交流し、悲しみや喜びを分かち合い、他者の生き方に深く配慮していく「共感」を育むことです。
その根幹には、他者の生命への尊敬が自身の生命を荘厳することだという哲学があります。
十三世紀、トルコゆかりの大詩人ルーミーは、「誰かが誰かのことを良く言う時、その善果は自分自身に戻ってくる。実は始めから自分自身のことを褒め讃えるようなものだ」と謳いました。
日々の生活のなかでも、陰の労苦や真心の献身を誉め讃え、ねぎらう言葉がもっと増えたら、お互いが、どれほど心豊かに光り輝いていくことでしょうか。
トルコの多彩な音楽文化は世界に知られています。
国境を超えて愛された国民的歌手バルシュ・マンチョさん夫妻との出会いは、今も胸から離れません。
第二次世界大戦中に生まれた氏を、父母は、当時トルコ語圏では珍しい「バルシュ(平和)」と名づけました。何かの道で「平和の大使」となり、世界で多くの人々に友情を広げるよう願っていたといいます。
十五歳の時、父を失い、経済的にも苦労が重なりましたが、トルコで特別に奨学生に選ばれて学び抜き、力を磨いて、平和のために世界の舞台で活躍していきました。自身を育ててくれた父母と祖国への恩返しとして、そして「ふるさとは『世界』」と高らかに歌いながら——。
氏は強く語っていました。
「私は『この地球上に生まれて、意味のない人はいない』と信じています。何のために皆、生まれてきたのか。自分以外の人の『喜び』を創造するためだ、と私は思います。むろん『悲しみ』ではなく」
なかんずく、「大人の心」よりも、大きく純粋で率直な「子どもの心」へ、平和のメッセージを伝えるために奔走されてきたのです。
◇次の世代のために
〈池田先生は結びに、92年に記念講演を行った名門アンカラ大学の創立者であり、トルコの「建国の父」であるケマル・アタチュルク初代大統領の言葉を紹介。未来に向かって貢献の歩みを進めよう、と呼び掛ける〉
アタチュルク初代大統領は、教育に力を注ぐとともに、一九三四年に女性参政権も確立しています。そして「あらゆる人間にとって、生きることの喜びと幸福とを感じるために必要なことは、人が自分のためだけではなく、自分につづく世代のために働くことである」と語っていました。イスタンブールで国家建設の指揮を執り、最晩年もこの都で戦い生きました。
次の世代のために、今できることを、誠心誠意、やり切っていく。その心にこそ、尽きることのない歓喜の都が築かれていくのではないでしょうか。
崩れざる
永遠の都の
道ひらく
希望に満ちて
いざや征かなむ
(『忘れ得ぬ旅 太陽の心で』第2巻所収)
2021年11月20日土曜日
2021.11.20 わが友に贈る
女性が生き生きと
活躍してこそ発展はある。
多様な声に耳を傾け
皆が力を出せるよう
全力で応援していこう!
薬王品得意抄 P1501
『法華経は闇夜の月のごとし法華経を信ずれども深く信ぜざる者は半月の闇夜を照すが如し深く信ずる者は満月の闇夜を照すが如し』
【通解】
法華経は、闇夜の月のようなものである。法華経を信じても、深く信じない人は、半月が闇夜を照らすようなものである。深く信じる人は、満月が闇夜を照らすようなものである。
名字の言 民衆の幸福と平和の金字塔 2021年11月20日
黄金色に輝くイチョウが、青く澄んだ秋空を突くように並んでいた。一本一本が"黄金のピラミッド"のようだった▼11月18日の創価学会創立記念日が巡り来ると、東京・神宮外苑のイチョウ並木に自然と足が向く。300メートルの直線道路の両側に植えられた146本のイチョウ。ピラミッドのように見えるのは、定期的に木の姿を円すい形に整えているからだ▼「そもそも、初めピラミッドは、どこに建っていただろうか」。池田先生はエジプトのピラミッドをテーマにしたエッセーで、こう問い掛けた。「設計者の胸の中である。断じて建てようという彼の一念のなかに、まず『金字塔』は建ったのだ」と。ピラミッドは側面から見ると「金」の字に似ていることから、別名を「金字塔」という▼"胸中のピラミッド"を具現するために立ち上がった最初の「一人」。その信念の炎が人々の心に燃え移り、皆が「必ず成し遂げてみせる!」と心一つに挑戦したからこそ、後世に残る金字塔は築かれた。広宣流布という「民衆の幸福と平和の金字塔」を建設する方程式も同じだろう▼明年のテーマが「青年・飛躍の年」と決まった。青年の心で自身の飛躍を固く誓い、力強く出発したい。私の飛躍が広布の飛躍である。
寸鉄 2021年11月20日
「善縁に遇えば悟と成る」御書。学会は大善の連帯。団結固く新たな峰を登攀
宮城・県の日。広宣流布の総仕上げは東北健児が!青年と共に"飛躍の年"へ
学会の社会的使命を示す「憲章」制定。貢献的日々歩む誇り胸に一層の実践
国連「世界子どもの日」。一人一人が使命ある宝の存在。慈愛の励まし皆で
ワクチンに関する偽情報5割超が見聞き—調査。何事も公的情報の確認を
☆11・18「創価学会創立の日」記念特集 桂冠詩人40周年(上) 平和と幸福のために! 迸る魂の声
◇600編 14万5000行の詩作——人間生命の尊厳への讃歌
本年は池田大作先生に「桂冠詩人」称号が贈られてから40周年。11・18「創価学会創立の日」記念特集では、3回にわたり、先生の詩人としての足跡を掲載する。�は、先生が詩作に込める心情などに迫る。
第2次世界大戦と戦後の荒廃の中で青春時代を過ごした池田先生。結核などにも苦しんだ。その心に活力を与えたのが詩の存在であった。ホイットマン、ユゴー、ダンテ、シラーらの詩集に触れ、好きな詩を暗唱し、口ずさみながら道を歩いたという。
終戦の年(1945年)の春、空襲で廃虚と化した街の一角に数本の桜が生き残り、美しい花盛りを見せた。17歳の先生は、その時の感懐を二十数行の詩にした。
「諸行は無常か 常住か/それも知らずに 散りゆくか/散る桜 残る桜よ 永遠に/春に 嵐と 咲き薫れ」と。
「正しい人生とは何か」を模索していた池田先生は、19歳で恩師・戸田先生と出会う。軍国主義と戦い、正義の信念を貫いた人格と思想に心を打たれた池田先生は、その感動を即興詩として詠んだ。
旅びとよ
いずこより来り
いずこへ往かんとするか
月は 沈みぬ
日 いまだ昇らず
夜明け前の混沌に
光 もとめて
われ 進みゆく
心の 暗雲をはらわんと
嵐に動かぬ大樹求めて
われ 地より湧き出でんとするか
二つの詩について、池田先生は述懐している。「ここに込めた自他の人生と平和に対する青春の問いかけが、それからの私の全人生を、すなわち詩人としての方向性を決定づけている」と。
◇池田先生「皆を励まし、鼓舞しようとするとき、無限の言葉溢れ出てくる。目にふれるもの、命にふれるものが、そのまま詩となっていく」
戸田先生を人生の師と定め、師弟に生き抜くと決めた池田先生は、日蓮大聖人の仏法を日本中、世界中に広めゆく闘争を開始。その激務の中で詩作を続けていく。
ある時は、苦悩する友を励ます慈愛の声として。
ある時は、生命尊厳と平和の尊さを謳う讃歌として。
ある時は、邪悪を破る正義の言論の剣として——。
先生は詩作に臨む心情をつづっている。
「皆を励まし、鼓舞しようとするとき、無限の言葉が溢れ出てくる。目にふれるもの、命にふれるものが、みな、そのまま詩となっていく」
紡ぎ出された幾多の詩は、民族、宗教、文化の壁を越えて人々の心を結んだ。
その功績に対し、1981年、世界芸術文化アカデミーから贈られたのが「桂冠詩人」称号である。「世界詩人会議」を主宰する同アカデミーが、最も傑出した詩人に贈る栄誉であり、日本人への初の授賞であった。
第1次宗門事件の余燼くすぶる時だった。先生は詩をもって反転攻勢へ打って出る。同年11月、四国の地で「紅の歌」を作詞。「邪悪の徒には 栄えなし」との一節に「正義が勝って、歴史を変えるのだ!」との魂を込めた。
翌12月には九州で長編詩「青年よ 21世紀の広布の山を登れ」を発表。「いかなる苦衷の最中に入っても/希望を失うな!/希望は無限の力である/これこそ信心であるからだ!」との呼び掛けに全国の友が奮い立った。
民衆の大地に根差した詩業に、その後も世界的な詩人団体から「国際優秀詩人」賞、「世界桂冠詩人賞」、「世界民衆詩人」称号、「世界平和詩人賞」などが授与された。
文豪セルバンテスの故郷であるスペインのアルカラ・デ・エナーレス市での「詩の朗読会」で池田先生の詩に触れた、アルカラ大学文学部のフランシスコ・ペーニャ教授は感激をもって語った。
「池田氏の詩は、庶民のことを考えて作られたものが多い」「氏の詩には苦しむ民衆を勇気づけ、励ます力があります。人々の繁栄のために心を尽くされていることが分かります」
池田先生の詩作は約600編、14万5000行に及ぶ。迸る魂の声は、時代を超えて人々の心を動かし、平和と幸福への羅針盤として輝きを増している。
〈桂冠詩人とは〉
古来、東西を問わず、詩人には特別の尊敬が寄せられてきた。
中国では、官吏の登用試験で詩を作らせていた。素晴らしい詩を作り、人格を修めていることが社会の指導者の要件であった。アラブ世界では、民族間で詩を競い合い、才能ある詩人を誇りとした。
古代ギリシャでは、音楽や詩歌を競う大会の勝者に、詩の守り神アポロンゆかりの月桂樹の枝を編んだ冠が授けられた。そこからヨーロッパでは、その時代の第一の詩人をたたえて「桂冠詩人」の称号を贈るようになったといわれる。ダンテ、ペトラルカといった名だたる詩人たちも桂冠詩人と呼ばれた。
イギリスでは17世紀、桂冠詩人は王室が任命する制度として定められ、国王チャールズ2世の時代には、ドライデンが桂冠詩人に任命された。桂冠詩人は「王の詩人」として、王室の祝い事や弔い事、また国家的な大行事がある際に詩を作り、それを荘厳する役割を担った。
第2次世界大戦後、米ソ冷戦時代が始まる中で、世界の詩人たちは"平和のために何かできないか"と国境を超えた連帯を推進。1969年、フィリピンのマニラで第1回「世界詩人会議」が開催された。その後、この会議は世界各都市で行われ、詩人たちの結集軸となっていった。
池田先生への「桂冠詩人」称号の授与は81年7月、米サンフランシスコで行われた第5回「世界詩人会議」の席上、決定されたものである。
☆紙上セミナー 仏法思想の輝き 邦楽演奏家 常磐津八重太夫
◇芸に王道なし
邦楽演奏家 常磐津八重太夫
【プロフィル】ときわず・やえたゆう 本名・石原高章。16代家元・常磐津文字太夫に15歳で師事。1992年(平成4年)、文化庁芸術祭賞受賞。2000年(同12年)、常磐津節重要無形文化財(総合認定)保持者。13年(同25年)、旭日双光章受章。80歳。1953年(昭和28年)入会。東京都小平市在住。副本部長。芸術部参与。
◇生涯、求道の心燃やして
秋も深まり、紅葉も見頃を迎えています。日頃忙しい方も、"芸術の秋"らしく、日本の古典芸能に触れてみてはいかがでしょうか。
申し遅れましたが、私、常磐津八重太夫と申します。「常磐津」は、三味線などに合わせて物語を"語る"、浄瑠璃の流派の一つです。私は"語り物"を専門にしている太夫です。274年続く常磐津の魅力は、心の機微を情感豊かに、三味線を奏でて語るところにあります。
今日は、自身の半生を弾き語らせていただきたいと思います。しばし、お付き合いください。
◇信心は素直に
"どうして自分は不幸なんだ? いつの日か群馬を出て海外に"——。私が2歳の時に両親が離婚しました。母は原因不明の皮膚病を患い、私たち親子に、周囲からの冷たい視線が向けられ、母は無理心中を考えるほど思い詰めていました。
小学生の頃、母と共に創価学会に入会しました。見る見る元気に変わる母の姿に、信心のすごさを感じました。
常磐津と出合ったのは、小学5年の時でした。常磐津を趣味にしていた叔父の勧めで、入門することに。やがて、物語の情景が心に広がる常磐津に魅了され、5年間、毎日欠かさず稽古に励みました。
ある発表会で偶然、東京から訪れていた家元に声を掛けられ、中学校卒業と同時に単身上京しました。しかし、弟子入りするも、稽古をつけてもらえません。内弟子としてのお使いや、重たい道具運び——雑用に追われながら、聞こえてくる音色を必死に学んでは、城跡の広場で一人、発声練習を繰り返しました。
しかし、そうした生活に疲れ果て、逃げるように帰郷しました。学会の先輩が"一度決めた道ならば、頑張れ!"と叱咤激励してくれました。やっぱり常磐津への思いを捨て切れず、家元の所に戻る決意をし、信心に励んでいくことを誓いました。
夜寝るためだけに与えてもらった3畳間で題目を唱えながら、修行を再開しました。学会活動にも熱を入れるようになると、家元から"芸と信心のどちらが大事なんだ!?"と叱責された時もありました。しかし、信心があるからこそ、芸への情熱をたぎらせ、精進してこられた確信を胸に、"自らの芸で分かってもらうんだ"と稽古を続けました。
やがて家元に認められ、19歳で独立することができました。
以来、61年——。振り返って思うことは、"信心も芸も、素直に尽きる"の一言です。
御書には、「一念に億劫の辛労を尽せば本来無作の三身念念に起るなり所謂南無妙法蓮華経は精進行なり」(790ページ)と仰せです。どこまでも心を尽くし、努力を重ね続ける「人間革命」への挑戦が、勝利の道です。
芸の道も、細部を怠っては大成しません。道具の扱いや、代々引き継がれてきた台本の管理も丁寧に行います。また、仕事関係者やお客さまとの出会いも大切にしてきました。
しかし人間は弱いもので、「今日はいいや」と怠惰に流されてしまいがちです。だからこそ、同志と共に自身を鍛え、人格を磨く学会活動に勇んで挑戦してきました。
信心の実践を通して、人間として強くなれたなという実感が、そのまま芸に生きてきました。48年前から始めた唱題表は、190枚を数えようとしています。
地道に精進を重ね、常磐津に欠かせない"カン"という、高い声が裏声を使わなくても出せるようになったことで芸域が広がり、仕事が増えました。
1968年(昭和43年)、それまでの努力と功績が認められ、江戸時代からの由緒ある「八重太夫」を襲名しました。82年(同57年)からは海外で公演する機会にも恵まれ、これまで20カ国以上を訪問しました。
信心に巡り合えたおかげで、幼い頃の願いがかなうだけでなく、思いもしなかった人生が開けたのです。
◇実はユーチューバー
ところがコロナ禍で公演が途絶え、弟子への稽古も激減しました。そこで昨年、"自分の弾き語りをYouTubeで配信しよう"と一念発起しました。80歳を前にパソコン教室に通って、撮影と動画の公開を一人でできるようになりました。
それではここで、動画で公開している、仏教説話をもとに創作した浄瑠璃「雪山童子」をお届けします。
♪雪山の山中吹き抜く風の音 天上善神帝釈天 姿を変えており来り——
帝釈天が、雪山で仏道修行をしている子どもを見つける。帝釈天は、「この子の求道心がどれほどのものか試してみよう」と、鬼に変化。鬼は子どもに「法を知りたければ身をささげよ」と迫る……。
続きが気になる方は、ぜひ動画(https://www.youtube.com/watch?v=b-9oi9x_czY)をご覧ください。
年齢を重ねても、信心には"引退"や"定年"はありません。"求道の心"こそ信心の根本です。芸の道も同様、"ここまでやればいいだろう"と満足してしまえば芸は伸びません。現在も、10回歌って「これだ」と思えるのは1回ほど。芸に王道なし。苦しみ抜く以外に上達の道はありません。
うれしいことに来月、公演が再開されることになりました。お客さまの心に響く歌声を磨いていきます。
◇[視点]阿吽の呼吸
八重太夫さんは、"浄瑠璃の舞台では、「語り」と「弾き」の絶妙な間が求められます。まさに「阿吽の呼吸」が大切です"と語っていました。
芸術の世界だけでなく、スポーツなどでも、相手に合わせようとしている間は、微妙なズレが生じてしまうといいます。矛盾するようでも、それぞれが自分の持てる力を出し切ることが呼吸を合わせるカギです。
「阿吽の呼吸」とは、相手が積み重ねてきた努力や挑戦、それらが凝縮した生き方への尊敬や信頼があってこそなせる業ともいえます。
同志の励ましの一言も、共に人間革命をかけて戦う日々を知っているからこそ「阿吽の呼吸」となって、壁を破る力を湧き立たせるのです。
活躍してこそ発展はある。
多様な声に耳を傾け
皆が力を出せるよう
全力で応援していこう!
薬王品得意抄 P1501
『法華経は闇夜の月のごとし法華経を信ずれども深く信ぜざる者は半月の闇夜を照すが如し深く信ずる者は満月の闇夜を照すが如し』
【通解】
法華経は、闇夜の月のようなものである。法華経を信じても、深く信じない人は、半月が闇夜を照らすようなものである。深く信じる人は、満月が闇夜を照らすようなものである。
名字の言 民衆の幸福と平和の金字塔 2021年11月20日
黄金色に輝くイチョウが、青く澄んだ秋空を突くように並んでいた。一本一本が"黄金のピラミッド"のようだった▼11月18日の創価学会創立記念日が巡り来ると、東京・神宮外苑のイチョウ並木に自然と足が向く。300メートルの直線道路の両側に植えられた146本のイチョウ。ピラミッドのように見えるのは、定期的に木の姿を円すい形に整えているからだ▼「そもそも、初めピラミッドは、どこに建っていただろうか」。池田先生はエジプトのピラミッドをテーマにしたエッセーで、こう問い掛けた。「設計者の胸の中である。断じて建てようという彼の一念のなかに、まず『金字塔』は建ったのだ」と。ピラミッドは側面から見ると「金」の字に似ていることから、別名を「金字塔」という▼"胸中のピラミッド"を具現するために立ち上がった最初の「一人」。その信念の炎が人々の心に燃え移り、皆が「必ず成し遂げてみせる!」と心一つに挑戦したからこそ、後世に残る金字塔は築かれた。広宣流布という「民衆の幸福と平和の金字塔」を建設する方程式も同じだろう▼明年のテーマが「青年・飛躍の年」と決まった。青年の心で自身の飛躍を固く誓い、力強く出発したい。私の飛躍が広布の飛躍である。
寸鉄 2021年11月20日
「善縁に遇えば悟と成る」御書。学会は大善の連帯。団結固く新たな峰を登攀
宮城・県の日。広宣流布の総仕上げは東北健児が!青年と共に"飛躍の年"へ
学会の社会的使命を示す「憲章」制定。貢献的日々歩む誇り胸に一層の実践
国連「世界子どもの日」。一人一人が使命ある宝の存在。慈愛の励まし皆で
ワクチンに関する偽情報5割超が見聞き—調査。何事も公的情報の確認を
☆11・18「創価学会創立の日」記念特集 桂冠詩人40周年(上) 平和と幸福のために! 迸る魂の声
◇600編 14万5000行の詩作——人間生命の尊厳への讃歌
本年は池田大作先生に「桂冠詩人」称号が贈られてから40周年。11・18「創価学会創立の日」記念特集では、3回にわたり、先生の詩人としての足跡を掲載する。�は、先生が詩作に込める心情などに迫る。
第2次世界大戦と戦後の荒廃の中で青春時代を過ごした池田先生。結核などにも苦しんだ。その心に活力を与えたのが詩の存在であった。ホイットマン、ユゴー、ダンテ、シラーらの詩集に触れ、好きな詩を暗唱し、口ずさみながら道を歩いたという。
終戦の年(1945年)の春、空襲で廃虚と化した街の一角に数本の桜が生き残り、美しい花盛りを見せた。17歳の先生は、その時の感懐を二十数行の詩にした。
「諸行は無常か 常住か/それも知らずに 散りゆくか/散る桜 残る桜よ 永遠に/春に 嵐と 咲き薫れ」と。
「正しい人生とは何か」を模索していた池田先生は、19歳で恩師・戸田先生と出会う。軍国主義と戦い、正義の信念を貫いた人格と思想に心を打たれた池田先生は、その感動を即興詩として詠んだ。
旅びとよ
いずこより来り
いずこへ往かんとするか
月は 沈みぬ
日 いまだ昇らず
夜明け前の混沌に
光 もとめて
われ 進みゆく
心の 暗雲をはらわんと
嵐に動かぬ大樹求めて
われ 地より湧き出でんとするか
二つの詩について、池田先生は述懐している。「ここに込めた自他の人生と平和に対する青春の問いかけが、それからの私の全人生を、すなわち詩人としての方向性を決定づけている」と。
◇池田先生「皆を励まし、鼓舞しようとするとき、無限の言葉溢れ出てくる。目にふれるもの、命にふれるものが、そのまま詩となっていく」
戸田先生を人生の師と定め、師弟に生き抜くと決めた池田先生は、日蓮大聖人の仏法を日本中、世界中に広めゆく闘争を開始。その激務の中で詩作を続けていく。
ある時は、苦悩する友を励ます慈愛の声として。
ある時は、生命尊厳と平和の尊さを謳う讃歌として。
ある時は、邪悪を破る正義の言論の剣として——。
先生は詩作に臨む心情をつづっている。
「皆を励まし、鼓舞しようとするとき、無限の言葉が溢れ出てくる。目にふれるもの、命にふれるものが、みな、そのまま詩となっていく」
紡ぎ出された幾多の詩は、民族、宗教、文化の壁を越えて人々の心を結んだ。
その功績に対し、1981年、世界芸術文化アカデミーから贈られたのが「桂冠詩人」称号である。「世界詩人会議」を主宰する同アカデミーが、最も傑出した詩人に贈る栄誉であり、日本人への初の授賞であった。
第1次宗門事件の余燼くすぶる時だった。先生は詩をもって反転攻勢へ打って出る。同年11月、四国の地で「紅の歌」を作詞。「邪悪の徒には 栄えなし」との一節に「正義が勝って、歴史を変えるのだ!」との魂を込めた。
翌12月には九州で長編詩「青年よ 21世紀の広布の山を登れ」を発表。「いかなる苦衷の最中に入っても/希望を失うな!/希望は無限の力である/これこそ信心であるからだ!」との呼び掛けに全国の友が奮い立った。
民衆の大地に根差した詩業に、その後も世界的な詩人団体から「国際優秀詩人」賞、「世界桂冠詩人賞」、「世界民衆詩人」称号、「世界平和詩人賞」などが授与された。
文豪セルバンテスの故郷であるスペインのアルカラ・デ・エナーレス市での「詩の朗読会」で池田先生の詩に触れた、アルカラ大学文学部のフランシスコ・ペーニャ教授は感激をもって語った。
「池田氏の詩は、庶民のことを考えて作られたものが多い」「氏の詩には苦しむ民衆を勇気づけ、励ます力があります。人々の繁栄のために心を尽くされていることが分かります」
池田先生の詩作は約600編、14万5000行に及ぶ。迸る魂の声は、時代を超えて人々の心を動かし、平和と幸福への羅針盤として輝きを増している。
〈桂冠詩人とは〉
古来、東西を問わず、詩人には特別の尊敬が寄せられてきた。
中国では、官吏の登用試験で詩を作らせていた。素晴らしい詩を作り、人格を修めていることが社会の指導者の要件であった。アラブ世界では、民族間で詩を競い合い、才能ある詩人を誇りとした。
古代ギリシャでは、音楽や詩歌を競う大会の勝者に、詩の守り神アポロンゆかりの月桂樹の枝を編んだ冠が授けられた。そこからヨーロッパでは、その時代の第一の詩人をたたえて「桂冠詩人」の称号を贈るようになったといわれる。ダンテ、ペトラルカといった名だたる詩人たちも桂冠詩人と呼ばれた。
イギリスでは17世紀、桂冠詩人は王室が任命する制度として定められ、国王チャールズ2世の時代には、ドライデンが桂冠詩人に任命された。桂冠詩人は「王の詩人」として、王室の祝い事や弔い事、また国家的な大行事がある際に詩を作り、それを荘厳する役割を担った。
第2次世界大戦後、米ソ冷戦時代が始まる中で、世界の詩人たちは"平和のために何かできないか"と国境を超えた連帯を推進。1969年、フィリピンのマニラで第1回「世界詩人会議」が開催された。その後、この会議は世界各都市で行われ、詩人たちの結集軸となっていった。
池田先生への「桂冠詩人」称号の授与は81年7月、米サンフランシスコで行われた第5回「世界詩人会議」の席上、決定されたものである。
☆紙上セミナー 仏法思想の輝き 邦楽演奏家 常磐津八重太夫
◇芸に王道なし
邦楽演奏家 常磐津八重太夫
【プロフィル】ときわず・やえたゆう 本名・石原高章。16代家元・常磐津文字太夫に15歳で師事。1992年(平成4年)、文化庁芸術祭賞受賞。2000年(同12年)、常磐津節重要無形文化財(総合認定)保持者。13年(同25年)、旭日双光章受章。80歳。1953年(昭和28年)入会。東京都小平市在住。副本部長。芸術部参与。
◇生涯、求道の心燃やして
秋も深まり、紅葉も見頃を迎えています。日頃忙しい方も、"芸術の秋"らしく、日本の古典芸能に触れてみてはいかがでしょうか。
申し遅れましたが、私、常磐津八重太夫と申します。「常磐津」は、三味線などに合わせて物語を"語る"、浄瑠璃の流派の一つです。私は"語り物"を専門にしている太夫です。274年続く常磐津の魅力は、心の機微を情感豊かに、三味線を奏でて語るところにあります。
今日は、自身の半生を弾き語らせていただきたいと思います。しばし、お付き合いください。
◇信心は素直に
"どうして自分は不幸なんだ? いつの日か群馬を出て海外に"——。私が2歳の時に両親が離婚しました。母は原因不明の皮膚病を患い、私たち親子に、周囲からの冷たい視線が向けられ、母は無理心中を考えるほど思い詰めていました。
小学生の頃、母と共に創価学会に入会しました。見る見る元気に変わる母の姿に、信心のすごさを感じました。
常磐津と出合ったのは、小学5年の時でした。常磐津を趣味にしていた叔父の勧めで、入門することに。やがて、物語の情景が心に広がる常磐津に魅了され、5年間、毎日欠かさず稽古に励みました。
ある発表会で偶然、東京から訪れていた家元に声を掛けられ、中学校卒業と同時に単身上京しました。しかし、弟子入りするも、稽古をつけてもらえません。内弟子としてのお使いや、重たい道具運び——雑用に追われながら、聞こえてくる音色を必死に学んでは、城跡の広場で一人、発声練習を繰り返しました。
しかし、そうした生活に疲れ果て、逃げるように帰郷しました。学会の先輩が"一度決めた道ならば、頑張れ!"と叱咤激励してくれました。やっぱり常磐津への思いを捨て切れず、家元の所に戻る決意をし、信心に励んでいくことを誓いました。
夜寝るためだけに与えてもらった3畳間で題目を唱えながら、修行を再開しました。学会活動にも熱を入れるようになると、家元から"芸と信心のどちらが大事なんだ!?"と叱責された時もありました。しかし、信心があるからこそ、芸への情熱をたぎらせ、精進してこられた確信を胸に、"自らの芸で分かってもらうんだ"と稽古を続けました。
やがて家元に認められ、19歳で独立することができました。
以来、61年——。振り返って思うことは、"信心も芸も、素直に尽きる"の一言です。
御書には、「一念に億劫の辛労を尽せば本来無作の三身念念に起るなり所謂南無妙法蓮華経は精進行なり」(790ページ)と仰せです。どこまでも心を尽くし、努力を重ね続ける「人間革命」への挑戦が、勝利の道です。
芸の道も、細部を怠っては大成しません。道具の扱いや、代々引き継がれてきた台本の管理も丁寧に行います。また、仕事関係者やお客さまとの出会いも大切にしてきました。
しかし人間は弱いもので、「今日はいいや」と怠惰に流されてしまいがちです。だからこそ、同志と共に自身を鍛え、人格を磨く学会活動に勇んで挑戦してきました。
信心の実践を通して、人間として強くなれたなという実感が、そのまま芸に生きてきました。48年前から始めた唱題表は、190枚を数えようとしています。
地道に精進を重ね、常磐津に欠かせない"カン"という、高い声が裏声を使わなくても出せるようになったことで芸域が広がり、仕事が増えました。
1968年(昭和43年)、それまでの努力と功績が認められ、江戸時代からの由緒ある「八重太夫」を襲名しました。82年(同57年)からは海外で公演する機会にも恵まれ、これまで20カ国以上を訪問しました。
信心に巡り合えたおかげで、幼い頃の願いがかなうだけでなく、思いもしなかった人生が開けたのです。
◇実はユーチューバー
ところがコロナ禍で公演が途絶え、弟子への稽古も激減しました。そこで昨年、"自分の弾き語りをYouTubeで配信しよう"と一念発起しました。80歳を前にパソコン教室に通って、撮影と動画の公開を一人でできるようになりました。
それではここで、動画で公開している、仏教説話をもとに創作した浄瑠璃「雪山童子」をお届けします。
♪雪山の山中吹き抜く風の音 天上善神帝釈天 姿を変えており来り——
帝釈天が、雪山で仏道修行をしている子どもを見つける。帝釈天は、「この子の求道心がどれほどのものか試してみよう」と、鬼に変化。鬼は子どもに「法を知りたければ身をささげよ」と迫る……。
続きが気になる方は、ぜひ動画(https://www.youtube.com/watch?v=b-9oi9x_czY)をご覧ください。
年齢を重ねても、信心には"引退"や"定年"はありません。"求道の心"こそ信心の根本です。芸の道も同様、"ここまでやればいいだろう"と満足してしまえば芸は伸びません。現在も、10回歌って「これだ」と思えるのは1回ほど。芸に王道なし。苦しみ抜く以外に上達の道はありません。
うれしいことに来月、公演が再開されることになりました。お客さまの心に響く歌声を磨いていきます。
◇[視点]阿吽の呼吸
八重太夫さんは、"浄瑠璃の舞台では、「語り」と「弾き」の絶妙な間が求められます。まさに「阿吽の呼吸」が大切です"と語っていました。
芸術の世界だけでなく、スポーツなどでも、相手に合わせようとしている間は、微妙なズレが生じてしまうといいます。矛盾するようでも、それぞれが自分の持てる力を出し切ることが呼吸を合わせるカギです。
「阿吽の呼吸」とは、相手が積み重ねてきた努力や挑戦、それらが凝縮した生き方への尊敬や信頼があってこそなせる業ともいえます。
同志の励ましの一言も、共に人間革命をかけて戦う日々を知っているからこそ「阿吽の呼吸」となって、壁を破る力を湧き立たせるのです。
2021年11月19日金曜日
2021.11.19 わが友に贈る
新たな歴史を開くには
わが境涯を開くことだ。
「人間革命してみせる!」
この誓いの祈りから
無限の力も湧き出る。
諫暁八幡抄 P5787
『此の経釈を案ずるに過去無量劫より已来師弟の契約有りしか、我等末法濁世に於て生を南閻浮提大日本国にうけ忝くも諸仏出世の本懐たる南無妙法蓮華経を口に唱へ心に信じ身に持ち手に翫ぶ事是れ偏に過去の宿習なるか。』
【通解】
この経や釈を考えてみるに、過去の計り知れない昔から師弟の約束があったのであろうか。我らが末法濁世において生を南閻浮提の大日本国に受け、恐れ多くも諸仏出世の本懐である南無妙法蓮華経を口に唱え、心に信じ、身にもてあそぶことは、ひとえに過去の宿習であろうか。
名字の言 きょう部分月食が各地で 2021年11月19日
古来、日本人は月に格別の思いを寄せてきた。一夜一夜と月が満ち、欠けていくまでの姿それぞれに呼び名を付けるほどに▼新月、三日月、小望月、満月、立待月、寝待月、更待月……月の満ち欠けは暦にも適用されていたから、古の人々は今よりもはるかに生活感をもって夜空を眺めていたに違いない。電気もない時代、夜の闇を照らす月明かりがどれほど貴重だったか▼月は仏典にも登場する。仏の力用を月に譬え、「月光が道行く人を照らして喜ばせるように、仏道を歩む人を照らして喜ばせる」「新月から満月へと成長するように、衆生を成仏へだんだん導いていく」等と説かれている▼きょう19日は満月。さらに、夕方から宵にかけて部分月食が全国各地で見られる。月食は、太陽と地球と月が一直線に並ぶことで、月が次第に欠けて見える現象だ。今回は月の直径の97・8%が地球の影に入り、ほぼ皆既月食の状態になる。数時間のうちに月の大きな満ち欠けを味わえる天体ショーとなろう▼学会創立記念日を経て、明「青年・飛躍の年」に向けて本格的な出発の時が来た。御聖訓に「月月・日日につより給へ」(御書1190ページ)と。一日一日、心を宇宙大に広げながら前進の節を刻んでいこう。
寸鉄 2021年11月19日
諸天舞う勝利の幹部会。さあ創立の月から新出発 皆が若人の心で飛躍を!
「いづれも功徳に・ならざるはなし」御書。広宣の尊き献身は三世に光る
山梨青年部の日。青春は鍛えの時。日々の挑戦で富士の如き自己を築け!
家族の週間。日頃の感謝は言葉にしてこそ。一家和楽の信心が一切の土台
火災に注意。暖房の使用開始時は清掃・点検を。火の元は必ず指差し確認
〈社説〉2021・11・19 21日は「世界ハロー・デー」
◇あいさつは心をつなぐ原動力
日々何げなく交わしているあいさつ。「こんにちは」の語源をたどると「今日はお元気ですか」といったあいさつの後半部分が略され、転じたものとされる。短い言葉だがあいさつをされると、人はさわやかな気持ちになれる。
21日は「世界ハロー・デー」。1973年の秋、エジプトとイスラエルが紛争(第4次中東戦争)に陥ったことを契機に提唱された。対話の重要性を世界の指導者たちに伝えようと、米国の学者らが「10人にあいさつ」運動を開始。以来、コミュニケーションの大切さを訴える日として世界に賛同者が広がってきたという。
あいさつは、人の心と心をつなぐキャッチボールともいえる。あいさつには「さよなら」などのように、短い言葉で具体的な内容を持たないものも多い。それだけに、その瞬間の心がそのまま相手に伝わってしまうのだ。
あいさつについて、組織を安定させる三つの重要な機能があるという。コミュニケーションを開始する機能、友好の証しを示す機能、それぞれの立場と互いが尊敬し合える関係であることを確かめる機能だ(山浦一保著『武器としての組織心理学』ダイヤモンド社)。
地域や社会で、人間関係の希薄化や孤立化が憂慮される現代社会にあって、日常のあいさつこそが、人と人とのつながりを広げていく原動力となろう。
あいさつが自身の状況を変えたエピソードは多い。今春、新社会人となった埼玉県に住む、ある学生部のリーダー。新人として言葉遣いに気を配りながら、慣れない仕事に四苦八苦する日々が続いたが、自身の一歩成長を決意し、朝から明るいあいさつを心掛けた。しばらくして、先輩や上司から「彼なら安心だ」と、責任ある仕事を任せてもらえるようになった。
池田先生は「黙っていては、何も起こらない。引っ込み思案で、縮こまっていたら、自分の世界も変わらない。声を届ける。それが『善縁の拡大』につながる」とつづっている。
簡単な言葉でいい。家族や友人へ、また職場で「おはようございます」「お元気ですか」といった、相手に元気を届けるあいさつを心掛けていきたい。そして一人の人を「仏性をもつ存在」として尊び、温かく明るいあいさつを通して、円滑で豊かな人間関係を築いていきたい。
☆「創立の日」記念第5回本部幹部会
◇「御書新版の発刊」「女性部の連帯」を全宝友で祝賀
第5回本部幹部会が91周年の「創価学会創立記念日」である18日の午後、巣鴨の東京戸田記念講堂で開催された。『日蓮大聖人御書全集 新版』の発刊と女性部の新出発を祝賀するもの。これには原田会長、長谷川理事長、永石女性部長が各部の代表と出席した。池田大作先生はメッセージを贈り、地球文明の針路と生命尊厳の哲理を示す希望の聖典と共に、世界市民の大連帯の建設をと強調。「幸福の天使」「平和の天女」たる女性部の出発を祝し、「歓喜の中の大歓喜」の舞を楽しく仲良く繰り広げようと呼び掛けた。(全国配信は23日から28日〈配信の会場と時間等は各県・区で決定〉。同期間中、「モバイルSTB」「SOKAnet」でも視聴可能)
◇池田先生がメッセージ 生命尊厳の哲理を掲げ 地球文明の建設へ
東天から赫々たる旭日が昇った栄光の「11・18」。
創立100周年への初陣を広宣流布の凱歌で飾り、師弟の殿堂・東京戸田記念講堂に集った友の表情は、マスク越しにも分かるほど、晴れ晴れと輝いていた。
池田先生はメッセージで、多難な一年を戦い抜き、異体同心で勝利した全世界の創価家族を心から賞讃。「きょうは、全同志へ感謝と讃嘆を込め、三つの書をお贈りしたい」と述べた。
壇上に墨痕鮮やかな大書が運ばれてきた。
最初に紹介されたのは「教学材宝(財宝)」。
御書新版の発刊を記念するものである。
次に掲げられたのは「栄光天使空」。
女性部の誉れの第1期生として羽ばたきゆく友への万感のエールである。
そして最後は「青年・飛躍の年」の開幕を祝した「英知広布翼」。
師の限りない期待に触れ、皆の瞳が決意に燃え光った。
さあ、希望の仏法哲理を心肝に染め、女性部と共に、青年を先頭に新たな広布旅を!
明2022年は「青年・飛躍の年」。一人一人が若人の心で立ち上がり、全地区が青年を励まし育てる"勝負の年"だ。
池田先生の入信75周年、若き先生が弘教拡大の金字塔を打ち立てた「二月闘争」70周年など、幾重にも重要な広布の節目を刻む一年である。
◇原田会長、永石女性部長が各部の代表と出席
幹部会では、はじめにデンマークのセシリア・エンゲン理事長のあいさつ動画が放映された。
先生が欧州広布の第一歩をデンマークにしるして、本年で60年。当時、一人もメンバーがいなかった同国に、堂々たる地涌の陣列が築かれた模様をはつらつと報告した。
池田主任副会長は池田先生のメッセージを紹介。
さらに、音楽隊・創価グロリア吹奏楽団による「戴冠式行進曲『王冠』」(ウィリアム・ウォルトン作曲)の祝賀演奏(事前収録)が披露された。同楽団は先月の全日本吹奏楽コンクールで、関西吹奏楽団と共に金賞を受賞。創立91周年と女性部の新出発を寿ぐ"日本一"のサウンドが高らかに響き渡った。
池田華陽会の林委員長が新任抱負を披歴。
西方男子部長は破邪顕正の言論を貫き、勝利で飾った11・5「男子部の日」60周年から次なる広布の峰へ進みゆく決意を語った。
永石女性部長は「創価の太陽」として、全世代にわたる女性のスクラムも固く、人々に「生きる力」を送る対話に挑もうと訴えた。
原田会長は「青年・飛躍の年」の意義に言及。「座談会」「教学の研鑽」「一対一の個人指導」を柱としつつ、時代の変化に対応する新たな挑戦で、新たな勝利への飛躍を開始しようと呼び掛けた。
そして「魂の独立」30周年を記念して、全世界の青年部と、音楽隊によるベートーベンの第九「歓喜の歌」が上映されると、参加者の熱気は最高潮に——。演奏が終わった瞬間、会場から嵐のような拍手が沸き起こった。
幹部会では、池田先生のスピーチ(1990年11月の第35回本部幹部会)を収録した、新しいVOD番組「苦悩を突き抜けて歓喜に至れ!」を皆で視聴した。
☆質問BOX わざわざ間違いを指摘しなくても……。
◇回答
牧口先生は、「鉄道の線路に石を置く。これはいうまでもなく悪いことである。しかし、石を置いてあるのを知っていて、それを取り除かない、つまり善いことをしなかったら、列車が転覆してしまう。結果的には、善いことをしないことは悪いことをしたのと同じである」との信念を貫かれました。
自分に被害がないとしても、間違った情報やウソは、放置することによって真実のように広まってしまいます。それでは、悪意がなくても、ウソやデマに加担することにつながってしまうのです。
創価学会は、民衆を不幸に導く悪とは徹底的に戦ってきました。それは、"なんとしても人々を幸福にしてみせる"という仏法の慈悲の精神が、学会に脈打っているからにほかなりません。
"見て見ぬふり"をせず、勇気を持って、正義の声を上げていきましょう。
☆みんなで学ぶ教学 第22回 破邪顕正
◇人々の幸福を願う"学会精神"
今回の「みんなで学ぶ教学」は、「破邪顕正」がテーマです。人々を惑わす悪を打ち破り、正義を明らかにする、仏法の精神を学んでいきましょう。スマートフォンを見て、気になることがあった新入会者のカツヤくんは、ユタカ支部長に何か相談しているようです。
ユタカ こんばんは。難しい顔をしてどうしたんだい?
カツヤ あ、ユタカ支部長。こんばんは。
実はインターネット上で間違った情報を流している友人を見つけたんですけど、本人は正しいと固く信じているようで……。止められなかったんです。"これで良かったのかな"と思って……。
ユタカ なるほど。確かに、相手の間違いを指摘することによって"けんかになってしまったらどうしよう"と考えると、なかなか言い出せなかったりするし、勇気がいるよね。
カツヤ そうなんです。なんか気が引けてしまって。僕が困るわけではないし、"波風を立てない方がいいのかな"と考えてしまいました。
ユタカ その気持ちはよく分かるけどね。カツヤくんは、「破邪顕正」という言葉は知っているかな?
カツヤ 男子部の会合で聞いたことがあります。どんな意味でしたっけ?
ユタカ 「邪を破し正を顕す」と読むんだ。「破邪」とは、人々を惑わす悪を打ち破ることで、「顕正」とは、正しい道理を明らかにすることなんだよ。
民衆を不幸にする悪と戦い抜いてきた創価学会にとって、大事な精神なんだ。
カツヤ そうなんですね。
ユタカ 確かに、反発を恐れて間違いを指摘するかどうか迷うことはあるよね。でも、自分に関係のあることだったらどうだろう。例えばSNSなどで、大好きなアイドルのデマ情報が流されていたとしたら、どうするかな?
カツヤ 間違いを指摘して正しい情報を伝えます! 変なイメージが独り歩きしてしまったら、真面目に努力しているアイドルがかわいそうですから。
ユタカ そうだよね。牧口先生は「『善いことをしない』のは『悪いことをする』のと、その結果において同じである」と語られたんだ。
間違いやデマをそのままにしていたら、それによって、真実が隠されて、結果的に人々を惑わせてしまうことにもなる。だからこそ、真実を明らかにしていくことが大事なんだよ。
カツヤ なるほど。その通りですね。
ユタカ 日蓮大聖人は、「彼が為に悪を除くは即ち是れ彼が親なり」(御書236ページ)、「慈無くして詐り親しむは是れ彼が怨なり」(同ページ)と示されているんだ。
民衆を不幸へと陥れる悪を打ち破っていくことは、人々を幸福に導くことと、"表裏一体"なんだよ。"悪は悪"と言い切っていくことが慈悲なんだ。そうしていくからこそ、正義がより明らかになっていくんだよ。
カツヤ とても大事なことだと分かりました。
ユタカ 池田先生は「心の底から民衆の幸福を思うからこそ、勇敢に邪悪と戦うのだ。戦わないのは無慈悲であり、戦えないのは臆病である。なぜ、学会が発展したか。悪と戦ったからだ。声も惜しまず、正義を叫んだからだ。その戦いで、現実に民衆を救ってきたからだ」とつづられているんだ。
この「破邪顕正」の精神は、特にカツヤくんたち青年に受け継いでいってほしいんだ。
カツヤ 分かりました。
友人への真心を持って、丁寧に間違いを指摘しようと思います。
ユタカ さすが「破邪顕正」の男子部だね!
わが境涯を開くことだ。
「人間革命してみせる!」
この誓いの祈りから
無限の力も湧き出る。
諫暁八幡抄 P5787
『此の経釈を案ずるに過去無量劫より已来師弟の契約有りしか、我等末法濁世に於て生を南閻浮提大日本国にうけ忝くも諸仏出世の本懐たる南無妙法蓮華経を口に唱へ心に信じ身に持ち手に翫ぶ事是れ偏に過去の宿習なるか。』
【通解】
この経や釈を考えてみるに、過去の計り知れない昔から師弟の約束があったのであろうか。我らが末法濁世において生を南閻浮提の大日本国に受け、恐れ多くも諸仏出世の本懐である南無妙法蓮華経を口に唱え、心に信じ、身にもてあそぶことは、ひとえに過去の宿習であろうか。
名字の言 きょう部分月食が各地で 2021年11月19日
古来、日本人は月に格別の思いを寄せてきた。一夜一夜と月が満ち、欠けていくまでの姿それぞれに呼び名を付けるほどに▼新月、三日月、小望月、満月、立待月、寝待月、更待月……月の満ち欠けは暦にも適用されていたから、古の人々は今よりもはるかに生活感をもって夜空を眺めていたに違いない。電気もない時代、夜の闇を照らす月明かりがどれほど貴重だったか▼月は仏典にも登場する。仏の力用を月に譬え、「月光が道行く人を照らして喜ばせるように、仏道を歩む人を照らして喜ばせる」「新月から満月へと成長するように、衆生を成仏へだんだん導いていく」等と説かれている▼きょう19日は満月。さらに、夕方から宵にかけて部分月食が全国各地で見られる。月食は、太陽と地球と月が一直線に並ぶことで、月が次第に欠けて見える現象だ。今回は月の直径の97・8%が地球の影に入り、ほぼ皆既月食の状態になる。数時間のうちに月の大きな満ち欠けを味わえる天体ショーとなろう▼学会創立記念日を経て、明「青年・飛躍の年」に向けて本格的な出発の時が来た。御聖訓に「月月・日日につより給へ」(御書1190ページ)と。一日一日、心を宇宙大に広げながら前進の節を刻んでいこう。
寸鉄 2021年11月19日
諸天舞う勝利の幹部会。さあ創立の月から新出発 皆が若人の心で飛躍を!
「いづれも功徳に・ならざるはなし」御書。広宣の尊き献身は三世に光る
山梨青年部の日。青春は鍛えの時。日々の挑戦で富士の如き自己を築け!
家族の週間。日頃の感謝は言葉にしてこそ。一家和楽の信心が一切の土台
火災に注意。暖房の使用開始時は清掃・点検を。火の元は必ず指差し確認
〈社説〉2021・11・19 21日は「世界ハロー・デー」
◇あいさつは心をつなぐ原動力
日々何げなく交わしているあいさつ。「こんにちは」の語源をたどると「今日はお元気ですか」といったあいさつの後半部分が略され、転じたものとされる。短い言葉だがあいさつをされると、人はさわやかな気持ちになれる。
21日は「世界ハロー・デー」。1973年の秋、エジプトとイスラエルが紛争(第4次中東戦争)に陥ったことを契機に提唱された。対話の重要性を世界の指導者たちに伝えようと、米国の学者らが「10人にあいさつ」運動を開始。以来、コミュニケーションの大切さを訴える日として世界に賛同者が広がってきたという。
あいさつは、人の心と心をつなぐキャッチボールともいえる。あいさつには「さよなら」などのように、短い言葉で具体的な内容を持たないものも多い。それだけに、その瞬間の心がそのまま相手に伝わってしまうのだ。
あいさつについて、組織を安定させる三つの重要な機能があるという。コミュニケーションを開始する機能、友好の証しを示す機能、それぞれの立場と互いが尊敬し合える関係であることを確かめる機能だ(山浦一保著『武器としての組織心理学』ダイヤモンド社)。
地域や社会で、人間関係の希薄化や孤立化が憂慮される現代社会にあって、日常のあいさつこそが、人と人とのつながりを広げていく原動力となろう。
あいさつが自身の状況を変えたエピソードは多い。今春、新社会人となった埼玉県に住む、ある学生部のリーダー。新人として言葉遣いに気を配りながら、慣れない仕事に四苦八苦する日々が続いたが、自身の一歩成長を決意し、朝から明るいあいさつを心掛けた。しばらくして、先輩や上司から「彼なら安心だ」と、責任ある仕事を任せてもらえるようになった。
池田先生は「黙っていては、何も起こらない。引っ込み思案で、縮こまっていたら、自分の世界も変わらない。声を届ける。それが『善縁の拡大』につながる」とつづっている。
簡単な言葉でいい。家族や友人へ、また職場で「おはようございます」「お元気ですか」といった、相手に元気を届けるあいさつを心掛けていきたい。そして一人の人を「仏性をもつ存在」として尊び、温かく明るいあいさつを通して、円滑で豊かな人間関係を築いていきたい。
☆「創立の日」記念第5回本部幹部会
◇「御書新版の発刊」「女性部の連帯」を全宝友で祝賀
第5回本部幹部会が91周年の「創価学会創立記念日」である18日の午後、巣鴨の東京戸田記念講堂で開催された。『日蓮大聖人御書全集 新版』の発刊と女性部の新出発を祝賀するもの。これには原田会長、長谷川理事長、永石女性部長が各部の代表と出席した。池田大作先生はメッセージを贈り、地球文明の針路と生命尊厳の哲理を示す希望の聖典と共に、世界市民の大連帯の建設をと強調。「幸福の天使」「平和の天女」たる女性部の出発を祝し、「歓喜の中の大歓喜」の舞を楽しく仲良く繰り広げようと呼び掛けた。(全国配信は23日から28日〈配信の会場と時間等は各県・区で決定〉。同期間中、「モバイルSTB」「SOKAnet」でも視聴可能)
◇池田先生がメッセージ 生命尊厳の哲理を掲げ 地球文明の建設へ
東天から赫々たる旭日が昇った栄光の「11・18」。
創立100周年への初陣を広宣流布の凱歌で飾り、師弟の殿堂・東京戸田記念講堂に集った友の表情は、マスク越しにも分かるほど、晴れ晴れと輝いていた。
池田先生はメッセージで、多難な一年を戦い抜き、異体同心で勝利した全世界の創価家族を心から賞讃。「きょうは、全同志へ感謝と讃嘆を込め、三つの書をお贈りしたい」と述べた。
壇上に墨痕鮮やかな大書が運ばれてきた。
最初に紹介されたのは「教学材宝(財宝)」。
御書新版の発刊を記念するものである。
次に掲げられたのは「栄光天使空」。
女性部の誉れの第1期生として羽ばたきゆく友への万感のエールである。
そして最後は「青年・飛躍の年」の開幕を祝した「英知広布翼」。
師の限りない期待に触れ、皆の瞳が決意に燃え光った。
さあ、希望の仏法哲理を心肝に染め、女性部と共に、青年を先頭に新たな広布旅を!
明2022年は「青年・飛躍の年」。一人一人が若人の心で立ち上がり、全地区が青年を励まし育てる"勝負の年"だ。
池田先生の入信75周年、若き先生が弘教拡大の金字塔を打ち立てた「二月闘争」70周年など、幾重にも重要な広布の節目を刻む一年である。
◇原田会長、永石女性部長が各部の代表と出席
幹部会では、はじめにデンマークのセシリア・エンゲン理事長のあいさつ動画が放映された。
先生が欧州広布の第一歩をデンマークにしるして、本年で60年。当時、一人もメンバーがいなかった同国に、堂々たる地涌の陣列が築かれた模様をはつらつと報告した。
池田主任副会長は池田先生のメッセージを紹介。
さらに、音楽隊・創価グロリア吹奏楽団による「戴冠式行進曲『王冠』」(ウィリアム・ウォルトン作曲)の祝賀演奏(事前収録)が披露された。同楽団は先月の全日本吹奏楽コンクールで、関西吹奏楽団と共に金賞を受賞。創立91周年と女性部の新出発を寿ぐ"日本一"のサウンドが高らかに響き渡った。
池田華陽会の林委員長が新任抱負を披歴。
西方男子部長は破邪顕正の言論を貫き、勝利で飾った11・5「男子部の日」60周年から次なる広布の峰へ進みゆく決意を語った。
永石女性部長は「創価の太陽」として、全世代にわたる女性のスクラムも固く、人々に「生きる力」を送る対話に挑もうと訴えた。
原田会長は「青年・飛躍の年」の意義に言及。「座談会」「教学の研鑽」「一対一の個人指導」を柱としつつ、時代の変化に対応する新たな挑戦で、新たな勝利への飛躍を開始しようと呼び掛けた。
そして「魂の独立」30周年を記念して、全世界の青年部と、音楽隊によるベートーベンの第九「歓喜の歌」が上映されると、参加者の熱気は最高潮に——。演奏が終わった瞬間、会場から嵐のような拍手が沸き起こった。
幹部会では、池田先生のスピーチ(1990年11月の第35回本部幹部会)を収録した、新しいVOD番組「苦悩を突き抜けて歓喜に至れ!」を皆で視聴した。
☆質問BOX わざわざ間違いを指摘しなくても……。
◇回答
牧口先生は、「鉄道の線路に石を置く。これはいうまでもなく悪いことである。しかし、石を置いてあるのを知っていて、それを取り除かない、つまり善いことをしなかったら、列車が転覆してしまう。結果的には、善いことをしないことは悪いことをしたのと同じである」との信念を貫かれました。
自分に被害がないとしても、間違った情報やウソは、放置することによって真実のように広まってしまいます。それでは、悪意がなくても、ウソやデマに加担することにつながってしまうのです。
創価学会は、民衆を不幸に導く悪とは徹底的に戦ってきました。それは、"なんとしても人々を幸福にしてみせる"という仏法の慈悲の精神が、学会に脈打っているからにほかなりません。
"見て見ぬふり"をせず、勇気を持って、正義の声を上げていきましょう。
☆みんなで学ぶ教学 第22回 破邪顕正
◇人々の幸福を願う"学会精神"
今回の「みんなで学ぶ教学」は、「破邪顕正」がテーマです。人々を惑わす悪を打ち破り、正義を明らかにする、仏法の精神を学んでいきましょう。スマートフォンを見て、気になることがあった新入会者のカツヤくんは、ユタカ支部長に何か相談しているようです。
ユタカ こんばんは。難しい顔をしてどうしたんだい?
カツヤ あ、ユタカ支部長。こんばんは。
実はインターネット上で間違った情報を流している友人を見つけたんですけど、本人は正しいと固く信じているようで……。止められなかったんです。"これで良かったのかな"と思って……。
ユタカ なるほど。確かに、相手の間違いを指摘することによって"けんかになってしまったらどうしよう"と考えると、なかなか言い出せなかったりするし、勇気がいるよね。
カツヤ そうなんです。なんか気が引けてしまって。僕が困るわけではないし、"波風を立てない方がいいのかな"と考えてしまいました。
ユタカ その気持ちはよく分かるけどね。カツヤくんは、「破邪顕正」という言葉は知っているかな?
カツヤ 男子部の会合で聞いたことがあります。どんな意味でしたっけ?
ユタカ 「邪を破し正を顕す」と読むんだ。「破邪」とは、人々を惑わす悪を打ち破ることで、「顕正」とは、正しい道理を明らかにすることなんだよ。
民衆を不幸にする悪と戦い抜いてきた創価学会にとって、大事な精神なんだ。
カツヤ そうなんですね。
ユタカ 確かに、反発を恐れて間違いを指摘するかどうか迷うことはあるよね。でも、自分に関係のあることだったらどうだろう。例えばSNSなどで、大好きなアイドルのデマ情報が流されていたとしたら、どうするかな?
カツヤ 間違いを指摘して正しい情報を伝えます! 変なイメージが独り歩きしてしまったら、真面目に努力しているアイドルがかわいそうですから。
ユタカ そうだよね。牧口先生は「『善いことをしない』のは『悪いことをする』のと、その結果において同じである」と語られたんだ。
間違いやデマをそのままにしていたら、それによって、真実が隠されて、結果的に人々を惑わせてしまうことにもなる。だからこそ、真実を明らかにしていくことが大事なんだよ。
カツヤ なるほど。その通りですね。
ユタカ 日蓮大聖人は、「彼が為に悪を除くは即ち是れ彼が親なり」(御書236ページ)、「慈無くして詐り親しむは是れ彼が怨なり」(同ページ)と示されているんだ。
民衆を不幸へと陥れる悪を打ち破っていくことは、人々を幸福に導くことと、"表裏一体"なんだよ。"悪は悪"と言い切っていくことが慈悲なんだ。そうしていくからこそ、正義がより明らかになっていくんだよ。
カツヤ とても大事なことだと分かりました。
ユタカ 池田先生は「心の底から民衆の幸福を思うからこそ、勇敢に邪悪と戦うのだ。戦わないのは無慈悲であり、戦えないのは臆病である。なぜ、学会が発展したか。悪と戦ったからだ。声も惜しまず、正義を叫んだからだ。その戦いで、現実に民衆を救ってきたからだ」とつづられているんだ。
この「破邪顕正」の精神は、特にカツヤくんたち青年に受け継いでいってほしいんだ。
カツヤ 分かりました。
友人への真心を持って、丁寧に間違いを指摘しようと思います。
ユタカ さすが「破邪顕正」の男子部だね!
2021年11月18日木曜日
2021.11.18 わが友に贈る
「我日本の柱とならむ」
御本仏の精神を受け継ぎ
広布の大願に生きよう!
"私自身が創価学会"との
燃え上がる決意を胸に!
御講聞書 P825
『三類の強敵来る来るを以て現世安穏の記文顕れたり、法華の行者なる事疑無きなり、法華の行者はかかる大難に値うべしと見えたり、大難に値うを以て後生善処の成仏は決定せり是れ豈現世にして安穏なるに非ずや』
【通解】
三類の強敵が来ることをもって「現世安穏」の経文は現れる。(三類の強敵を呼び起こした人が)法華経の行者であることは疑いない。法華経の行者は、このような大難にあうと(経文に)書かれている。大難にあうことをもって「後生善処(未来の世に必ず幸せな処に生まれてくる)」の成仏が決定したのである。これこそ、まさに現世において安穏であることではないか。
名字の言 どんな時も「御書根本」で 2021年11月18日
1957年(昭和32年)夏、「大阪事件」の渦中の出来事である。何人かの青年部員が、勾留中の池田先生は無事かと胸を痛め、いたたまれない思いで警察署の周りで立ち尽くしていた▼一台の護送の車が出てきた。先生の姿があった。赤信号で止まった車めがけて青年部員が「先生!」と駆け寄った。そのメンバーが後々まで覚えていたのは、笑顔の先生から「明日、教学の試験だね」と声を掛けられたことである。さらに「しっかりがんばるんだよ」と。心配していたつもりが、逆に励まされた。信号が青に変わり、動きだした車に泣きながら手を振った▼冤罪に陥れられ、自由を奪われた身で、恩師・戸田先生と学会をどう守るか。この逆境においてなお、池田先生は「青年がどう御書を学ぶか」に心を砕いていたのである。居合わせた一人は「先生は学会の教学を、こんなにも大切にされ、生命を打ち込んでおられるのだ」と深く深く感じたと述懐している▼きょう発刊された御書新版には、日蓮大聖人が北条時頼に直接会い、立正安国の対話に臨んだことを示す一節(2141ページ)をはじめ32編の新収録の御文がある▼どんな時も「御書根本」で。この原点を忘れず、新しい一歩を踏み出す創立記念日にしたい。
寸鉄 2021年11月18日
民衆凱歌の創立記念日。創価の師弟の大城は世界に燦然。不二の道勇んで
太陽の女性部が新出発!更に輝く幸と希望の連帯颯爽と励ましの絆を拡大
信仰とは無限の向上だ—戸田先生。惰性は停滞。日々新生の心意気で挑戦
専門部の日。信心の剣で一騎当千の世雄と光れ。今こそ一人立つ闘魂で!
コロナ飲み薬160万回分を確保。公明のリードで。命守る政策実現を一段と
☆池田先生が全同志に和歌
創価学会はきょう18日、凱歌の創立記念日を迎えた。殉教の初代会長・牧口常三郎先生の祥月命日でもある。この日を期して『日蓮大聖人御書全集 新版』が発刊。「創価学会社会憲章」が制定され、女子部が一体となった新・女性部が始動する。池田大作先生は幾重にも意義深き「11・18」を記念し、全同志に和歌を詠み贈った。
御書に生き
戦い勝ちたる
師弟旅
宝光かがやく
地涌の笑顔よ
閻浮一
人華のスクラム
天使かな
幸の大地に
平和の文化を
行学の
翼は自在と
若鷲は
大歓喜の飛躍を
世紀の大空へ
☆1991年11月16日 千葉文化友好祭 "魂の独立宣言"30周年
池田先生が出席された「千葉文化友好祭」から今月16日で30周年を迎える。「創価ルネサンス」が開幕した当時を振り返るとともに、連載「法華経に勝る兵法なし」(別掲)では"魂の独立宣言"ともいうべき、文化友好祭での先生のスピーチを抜粋して紹介する。
◇広布破壊の大難の渦中で
池田先生は「大白蓮華」11月号の講義「世界を照らす太陽の仏法」につづった。
「創価の師弟の信心が、御本仏直結の『正しい信心』であったがゆえに、『僭聖増上慢』、そして『第六天の魔王』の働きが現実に、紛然と競い起こったのです。それが、あの第2次宗門事件であったといってよい」
「創価ルネサンス」とは、仏法の本義に立ち返り、「権威のための宗教」から「人間のための宗教」へと転換する宗教改革。その革命の、のろしを上げるにふさわしい地として、先生が選んだのが千葉の天地だった。
1990年(平成2年)12月、嫉妬に狂った日顕が、宗門発展の大功労者である先生の法華講総講頭を一方的に罷免。かねて謀議を巡らせてきたC作戦(創価学会分離作戦)を実行に移した。この暴挙に対し、学会は話し合いでの解決を求めたが、宗門は拒否。翌91年(同3年)に入ると、極悪の本性を一段とあらわにし、広布破壊の謀略を次々に打ち出してきた。
しかし、日顕宗と化した宗門の圧迫など歯牙にもかけず、先生は平和・文化・教育の潮流を世界に広げていく。その激闘のさなか、心を配り続けたのが「千葉文化友好祭」。開催の報告に対して、「皆さんのお題目と真心で世界一の文化祭に」「楽しくやりなさい」と伝言を寄せ、「万里の創価人材山脈」のテーマを提案。
また、文化友好祭の成功を祈り、多宝の友が作成したアルバムを見て、「多宝会の方々は/三世にわたる/幸福長者の/集りである」と揮毫をしたためた他、青年部が届けたアルバムには、「現実に/勝ちゆく人のみが/人生を三倍も/愉快にする」と記し、千葉広布の伸展を念じた。
◇創価ルネサンスの夜明け
文化友好祭を目前にした11月7日、宗門が学会に解散勧告書を突き付けてきた。内容は法主絶対論を振りかざした支離滅裂なもので、もちろん法的効力はない。その後の破門通告書を正当化するためのステップであった。
この理不尽極まりない仕打ちに千葉の同志は憤怒し、日顕の法主退座を要求する署名運動を勢いよく展開していった。
迎えた「11・16」当日。先生は文化友好祭に先立ち、千葉文化会館を訪れ、各地の友の作品を丹念に見学。会場の千葉ポートアリーナでは、施設の職員に礼を尽くし、世界の来賓を丁重に歓迎した。
約6500人の出演者が、永遠に崩れない「万里の創価人材山脈」の凱歌を歌い上げた"大文化祭"。その模様は衛星中継で全国に伝えられ、先生は約15分間にわたりスピーチした。当時、「学会は、どうなるのか」と世間は注目し、多くの報道機関も取材に訪れた。そこで先生は師子吼する。「魂の世界は、いかなる権力も侵すことができない」——迫害に微動だにしない"魂の独立宣言"に、マスコミは驚嘆した。
後年、先生は文化友好祭を振り返った。
「時は/一九九一年十一月であった。/邪僧から解散勧告書が/送りつけられて一週間余。/日本中が注目するなか/あの千葉文化友好祭が/晴ればれと/鉄鎖を解き放って/創価ルネサンスの/夜明けを告げたのである」(長編詩「人間主義の 歓喜の旭日」、『池田大作全集』第44巻所収)。
間もなく「11・16」から30年。先生が示した「日蓮仏法の魂」を再び胸に刻み、新たな広布前進を期したい。
☆法華経に勝る兵法なし 千葉への指針から 第2回 時は今! 千葉は師弟で勝つ
◇"自分がやる"と動く人が勝利者
「一人」が、どれほど大事か。日蓮大聖人は「人数では決まらない。心で決まる」と何度も繰り返しておられる。大聖人の御言葉には深い意味がある。「日蓮は一人なれども」とも仰せである。
「日蓮をば日本国の上一人より下万民に至るまで一人もなくあや(失)またんと・せしかども・今までか(斯)うて候事は一人なれども心のつよき故なるべしと・おぼすべし」(御書一二二〇ページ)
——上は権力者から下は万人にいたるまで、だれもが日蓮をなきものにしようとした。しかし、今まで、こうして無事に生きぬいている。これは(敵が万軍であるのに対し)日蓮は、たった一人であっても、(法華経を信ずる)「心」が強かったからであると知りなさい——。
つまり、信心の「心」が強かったゆえに、万人を向こうに回しても殺されなかった、勝ったのだとの仰せである。
私には、この御文が深く胸に迫ってきてならない。
周りがどうかではない。たとえ敵は多くとも、一人、戦う。それでこそ、大聖人の弟子である。その人を、大聖人は必ず守られる。
大事なのは「強き心」である。「信心」である。「学会精神」である。
組織も、数に頼って「だれかが、やるだろう」という心があれば、もはや「心」が負けている。「心」が崩れている。そうではなく、たった一人であっても、「自分がやる!」と引き受ける人。その人こそ「勝利者」である。
「自分が動こう!」——この決心、この一念が「勝利に導く力」となる。それが「一念三千」の仏法である。(1998年1月、第6回千葉県総会でのスピーチ、『池田大作全集』第88巻所収)
◇相手の心動かす誠実・確信の声
声です。声が大事です。最近の青年は、おしゃべりは長いが、「正しいことを言いきる」強さがない——とも言われる。堂々と正義を、「いい声で」「人の胸の中に」入れなくてはいけない。
仏法では、「声仏事(=仏の仕事)を為す」(御書七〇八ページ)と説く。また、「言と云うは心の思いを響かして声を顕すを云うなり」(御書五六三ページ)と説いています。
わが「生命」それ自体が、妙なる音声を、朗々と、またりんりんと発しゆく尊貴な「楽器」であり、敵を打ち破る「大砲」なのであります。
誠実にして真剣なる「声の響き」が、人間の魂を、どれだけ揺り動かしていくか。ゆえに、「いい声」で明快に語ることである。
何を言っているのか、さっぱりわからない——そういう幹部であってはならない。
とくに末法は、いちばん乱れた時代であり、経文には「闘諍言訟」と説かれている。争いや論争が絶えない時代である。ゆえに強く、恐れなく、正義を叫び、真実を訴えきっていったほうが勝つ。おとなしく黙っていては敗北であります。
語りに語ることである。悪を打ち破ることである。人権弾圧の悪書を追放することである。
断じて軍国主義にさせない、平和主義へと変えていく戦いである。正義の声を出しきって、戦いましょう!(2000年1月、第7回千葉県総会でのスピーチ、『池田大作全集』第91巻所収)
◇「私は創価学会だ」と強気で前進
どうせ生きるなら、大目的に向かって、大確信をもって、自分自身の「栄光の山」を、悠然と、楽しみながら登りきることだ。
人生、弱くては、つまらない。「私は創価学会だ。だれが何と言おうが、偉大な創価学会の代表だ」。そのくらいの決心で、胸を張っていくべきだ。
自分は自分である。自分の人生である。だれがどうとか、どう見られるとか、そんな臆病な、畜生根性は捨てて、堂々と生きて生きて生きぬいていくことだ。
悪意の声には、厳然と、「信心して何が悪いんだ。憲法に書いてあるのか!」。(爆笑)
また「創価学会は、これだけ大勢の人を救いました。あなたは、どれだけのことをしたのですか」と聞いてみればよい。
強く、強く生きるべきである。人生、強くなければ損である。戸田先生も「強気でいけ」と、よくおっしゃられた。
これが信心である。もうこれ以上、強いものはない——「最強の力」が、信心なのである。(2001年3月、第1回千葉県総会でのスピーチ、『池田大作全集』第92巻所収)
◇最も戦いが大変な場所へ勇んで
「貧乏人と病人の集まり」——学会は、過去、どれだけこうした冷笑を浴びせられ続けたことか。しかし、我らは、その悪口罵詈をも笑い飛ばした。
苦悩の人を救うのが宗教の使命ではないか。最も不幸な人を幸福にしてこそ、力ある宗教ではないか! 学会の代名詞となった悪口さえも、我らは名誉の勲章として、叩かれれば叩かれるほど、いよいよ闘魂を燃やし、民衆の海の真っただ中へ飛び込んでいったのだ。
この誇りが学会魂だ! 我らは、常に誇り高く戦い、前進また前進してきたのだ。
戸田先生は言われた。
「自分が幸福になるぐらいは、なんでもない。簡単なことです。他人まで幸福にしていこうというのが信心の根底です」と。
その通りである。信心の炎は、自分のことだけで汲々とした小さな境涯を打ち破る。友の勝利が、わが勝利であり、わが勝利が友の勝利である。
どこそこで、あの友が苦しんでいる。かの地域で仲間が奮闘している。そう聞けば、わが事のように祈る! 自他共の完勝のため、そこへ駆けつけ、共に戦う!
この熱烈な同志愛があればこそ、あらゆる大難を乗り越え、学会は勝利し、また勝利してきたのだ。
私は知っている。
千葉の同志には、惜しみなく世界に光を送る、あの赫々たる太陽が燃えている。
最も戦いが大変な場所に、常に、勇んで駆けつけては、勝利の突破口を開いてこられたのが、千葉の皆様方であったからだ!(「随筆 新・人間革命」〈旭日の千葉の船出〉、『池田大作全集』第134巻所収)
御本仏の精神を受け継ぎ
広布の大願に生きよう!
"私自身が創価学会"との
燃え上がる決意を胸に!
御講聞書 P825
『三類の強敵来る来るを以て現世安穏の記文顕れたり、法華の行者なる事疑無きなり、法華の行者はかかる大難に値うべしと見えたり、大難に値うを以て後生善処の成仏は決定せり是れ豈現世にして安穏なるに非ずや』
【通解】
三類の強敵が来ることをもって「現世安穏」の経文は現れる。(三類の強敵を呼び起こした人が)法華経の行者であることは疑いない。法華経の行者は、このような大難にあうと(経文に)書かれている。大難にあうことをもって「後生善処(未来の世に必ず幸せな処に生まれてくる)」の成仏が決定したのである。これこそ、まさに現世において安穏であることではないか。
名字の言 どんな時も「御書根本」で 2021年11月18日
1957年(昭和32年)夏、「大阪事件」の渦中の出来事である。何人かの青年部員が、勾留中の池田先生は無事かと胸を痛め、いたたまれない思いで警察署の周りで立ち尽くしていた▼一台の護送の車が出てきた。先生の姿があった。赤信号で止まった車めがけて青年部員が「先生!」と駆け寄った。そのメンバーが後々まで覚えていたのは、笑顔の先生から「明日、教学の試験だね」と声を掛けられたことである。さらに「しっかりがんばるんだよ」と。心配していたつもりが、逆に励まされた。信号が青に変わり、動きだした車に泣きながら手を振った▼冤罪に陥れられ、自由を奪われた身で、恩師・戸田先生と学会をどう守るか。この逆境においてなお、池田先生は「青年がどう御書を学ぶか」に心を砕いていたのである。居合わせた一人は「先生は学会の教学を、こんなにも大切にされ、生命を打ち込んでおられるのだ」と深く深く感じたと述懐している▼きょう発刊された御書新版には、日蓮大聖人が北条時頼に直接会い、立正安国の対話に臨んだことを示す一節(2141ページ)をはじめ32編の新収録の御文がある▼どんな時も「御書根本」で。この原点を忘れず、新しい一歩を踏み出す創立記念日にしたい。
寸鉄 2021年11月18日
民衆凱歌の創立記念日。創価の師弟の大城は世界に燦然。不二の道勇んで
太陽の女性部が新出発!更に輝く幸と希望の連帯颯爽と励ましの絆を拡大
信仰とは無限の向上だ—戸田先生。惰性は停滞。日々新生の心意気で挑戦
専門部の日。信心の剣で一騎当千の世雄と光れ。今こそ一人立つ闘魂で!
コロナ飲み薬160万回分を確保。公明のリードで。命守る政策実現を一段と
☆池田先生が全同志に和歌
創価学会はきょう18日、凱歌の創立記念日を迎えた。殉教の初代会長・牧口常三郎先生の祥月命日でもある。この日を期して『日蓮大聖人御書全集 新版』が発刊。「創価学会社会憲章」が制定され、女子部が一体となった新・女性部が始動する。池田大作先生は幾重にも意義深き「11・18」を記念し、全同志に和歌を詠み贈った。
御書に生き
戦い勝ちたる
師弟旅
宝光かがやく
地涌の笑顔よ
閻浮一
人華のスクラム
天使かな
幸の大地に
平和の文化を
行学の
翼は自在と
若鷲は
大歓喜の飛躍を
世紀の大空へ
☆1991年11月16日 千葉文化友好祭 "魂の独立宣言"30周年
池田先生が出席された「千葉文化友好祭」から今月16日で30周年を迎える。「創価ルネサンス」が開幕した当時を振り返るとともに、連載「法華経に勝る兵法なし」(別掲)では"魂の独立宣言"ともいうべき、文化友好祭での先生のスピーチを抜粋して紹介する。
◇広布破壊の大難の渦中で
池田先生は「大白蓮華」11月号の講義「世界を照らす太陽の仏法」につづった。
「創価の師弟の信心が、御本仏直結の『正しい信心』であったがゆえに、『僭聖増上慢』、そして『第六天の魔王』の働きが現実に、紛然と競い起こったのです。それが、あの第2次宗門事件であったといってよい」
「創価ルネサンス」とは、仏法の本義に立ち返り、「権威のための宗教」から「人間のための宗教」へと転換する宗教改革。その革命の、のろしを上げるにふさわしい地として、先生が選んだのが千葉の天地だった。
1990年(平成2年)12月、嫉妬に狂った日顕が、宗門発展の大功労者である先生の法華講総講頭を一方的に罷免。かねて謀議を巡らせてきたC作戦(創価学会分離作戦)を実行に移した。この暴挙に対し、学会は話し合いでの解決を求めたが、宗門は拒否。翌91年(同3年)に入ると、極悪の本性を一段とあらわにし、広布破壊の謀略を次々に打ち出してきた。
しかし、日顕宗と化した宗門の圧迫など歯牙にもかけず、先生は平和・文化・教育の潮流を世界に広げていく。その激闘のさなか、心を配り続けたのが「千葉文化友好祭」。開催の報告に対して、「皆さんのお題目と真心で世界一の文化祭に」「楽しくやりなさい」と伝言を寄せ、「万里の創価人材山脈」のテーマを提案。
また、文化友好祭の成功を祈り、多宝の友が作成したアルバムを見て、「多宝会の方々は/三世にわたる/幸福長者の/集りである」と揮毫をしたためた他、青年部が届けたアルバムには、「現実に/勝ちゆく人のみが/人生を三倍も/愉快にする」と記し、千葉広布の伸展を念じた。
◇創価ルネサンスの夜明け
文化友好祭を目前にした11月7日、宗門が学会に解散勧告書を突き付けてきた。内容は法主絶対論を振りかざした支離滅裂なもので、もちろん法的効力はない。その後の破門通告書を正当化するためのステップであった。
この理不尽極まりない仕打ちに千葉の同志は憤怒し、日顕の法主退座を要求する署名運動を勢いよく展開していった。
迎えた「11・16」当日。先生は文化友好祭に先立ち、千葉文化会館を訪れ、各地の友の作品を丹念に見学。会場の千葉ポートアリーナでは、施設の職員に礼を尽くし、世界の来賓を丁重に歓迎した。
約6500人の出演者が、永遠に崩れない「万里の創価人材山脈」の凱歌を歌い上げた"大文化祭"。その模様は衛星中継で全国に伝えられ、先生は約15分間にわたりスピーチした。当時、「学会は、どうなるのか」と世間は注目し、多くの報道機関も取材に訪れた。そこで先生は師子吼する。「魂の世界は、いかなる権力も侵すことができない」——迫害に微動だにしない"魂の独立宣言"に、マスコミは驚嘆した。
後年、先生は文化友好祭を振り返った。
「時は/一九九一年十一月であった。/邪僧から解散勧告書が/送りつけられて一週間余。/日本中が注目するなか/あの千葉文化友好祭が/晴ればれと/鉄鎖を解き放って/創価ルネサンスの/夜明けを告げたのである」(長編詩「人間主義の 歓喜の旭日」、『池田大作全集』第44巻所収)。
間もなく「11・16」から30年。先生が示した「日蓮仏法の魂」を再び胸に刻み、新たな広布前進を期したい。
☆法華経に勝る兵法なし 千葉への指針から 第2回 時は今! 千葉は師弟で勝つ
◇"自分がやる"と動く人が勝利者
「一人」が、どれほど大事か。日蓮大聖人は「人数では決まらない。心で決まる」と何度も繰り返しておられる。大聖人の御言葉には深い意味がある。「日蓮は一人なれども」とも仰せである。
「日蓮をば日本国の上一人より下万民に至るまで一人もなくあや(失)またんと・せしかども・今までか(斯)うて候事は一人なれども心のつよき故なるべしと・おぼすべし」(御書一二二〇ページ)
——上は権力者から下は万人にいたるまで、だれもが日蓮をなきものにしようとした。しかし、今まで、こうして無事に生きぬいている。これは(敵が万軍であるのに対し)日蓮は、たった一人であっても、(法華経を信ずる)「心」が強かったからであると知りなさい——。
つまり、信心の「心」が強かったゆえに、万人を向こうに回しても殺されなかった、勝ったのだとの仰せである。
私には、この御文が深く胸に迫ってきてならない。
周りがどうかではない。たとえ敵は多くとも、一人、戦う。それでこそ、大聖人の弟子である。その人を、大聖人は必ず守られる。
大事なのは「強き心」である。「信心」である。「学会精神」である。
組織も、数に頼って「だれかが、やるだろう」という心があれば、もはや「心」が負けている。「心」が崩れている。そうではなく、たった一人であっても、「自分がやる!」と引き受ける人。その人こそ「勝利者」である。
「自分が動こう!」——この決心、この一念が「勝利に導く力」となる。それが「一念三千」の仏法である。(1998年1月、第6回千葉県総会でのスピーチ、『池田大作全集』第88巻所収)
◇相手の心動かす誠実・確信の声
声です。声が大事です。最近の青年は、おしゃべりは長いが、「正しいことを言いきる」強さがない——とも言われる。堂々と正義を、「いい声で」「人の胸の中に」入れなくてはいけない。
仏法では、「声仏事(=仏の仕事)を為す」(御書七〇八ページ)と説く。また、「言と云うは心の思いを響かして声を顕すを云うなり」(御書五六三ページ)と説いています。
わが「生命」それ自体が、妙なる音声を、朗々と、またりんりんと発しゆく尊貴な「楽器」であり、敵を打ち破る「大砲」なのであります。
誠実にして真剣なる「声の響き」が、人間の魂を、どれだけ揺り動かしていくか。ゆえに、「いい声」で明快に語ることである。
何を言っているのか、さっぱりわからない——そういう幹部であってはならない。
とくに末法は、いちばん乱れた時代であり、経文には「闘諍言訟」と説かれている。争いや論争が絶えない時代である。ゆえに強く、恐れなく、正義を叫び、真実を訴えきっていったほうが勝つ。おとなしく黙っていては敗北であります。
語りに語ることである。悪を打ち破ることである。人権弾圧の悪書を追放することである。
断じて軍国主義にさせない、平和主義へと変えていく戦いである。正義の声を出しきって、戦いましょう!(2000年1月、第7回千葉県総会でのスピーチ、『池田大作全集』第91巻所収)
◇「私は創価学会だ」と強気で前進
どうせ生きるなら、大目的に向かって、大確信をもって、自分自身の「栄光の山」を、悠然と、楽しみながら登りきることだ。
人生、弱くては、つまらない。「私は創価学会だ。だれが何と言おうが、偉大な創価学会の代表だ」。そのくらいの決心で、胸を張っていくべきだ。
自分は自分である。自分の人生である。だれがどうとか、どう見られるとか、そんな臆病な、畜生根性は捨てて、堂々と生きて生きて生きぬいていくことだ。
悪意の声には、厳然と、「信心して何が悪いんだ。憲法に書いてあるのか!」。(爆笑)
また「創価学会は、これだけ大勢の人を救いました。あなたは、どれだけのことをしたのですか」と聞いてみればよい。
強く、強く生きるべきである。人生、強くなければ損である。戸田先生も「強気でいけ」と、よくおっしゃられた。
これが信心である。もうこれ以上、強いものはない——「最強の力」が、信心なのである。(2001年3月、第1回千葉県総会でのスピーチ、『池田大作全集』第92巻所収)
◇最も戦いが大変な場所へ勇んで
「貧乏人と病人の集まり」——学会は、過去、どれだけこうした冷笑を浴びせられ続けたことか。しかし、我らは、その悪口罵詈をも笑い飛ばした。
苦悩の人を救うのが宗教の使命ではないか。最も不幸な人を幸福にしてこそ、力ある宗教ではないか! 学会の代名詞となった悪口さえも、我らは名誉の勲章として、叩かれれば叩かれるほど、いよいよ闘魂を燃やし、民衆の海の真っただ中へ飛び込んでいったのだ。
この誇りが学会魂だ! 我らは、常に誇り高く戦い、前進また前進してきたのだ。
戸田先生は言われた。
「自分が幸福になるぐらいは、なんでもない。簡単なことです。他人まで幸福にしていこうというのが信心の根底です」と。
その通りである。信心の炎は、自分のことだけで汲々とした小さな境涯を打ち破る。友の勝利が、わが勝利であり、わが勝利が友の勝利である。
どこそこで、あの友が苦しんでいる。かの地域で仲間が奮闘している。そう聞けば、わが事のように祈る! 自他共の完勝のため、そこへ駆けつけ、共に戦う!
この熱烈な同志愛があればこそ、あらゆる大難を乗り越え、学会は勝利し、また勝利してきたのだ。
私は知っている。
千葉の同志には、惜しみなく世界に光を送る、あの赫々たる太陽が燃えている。
最も戦いが大変な場所に、常に、勇んで駆けつけては、勝利の突破口を開いてこられたのが、千葉の皆様方であったからだ!(「随筆 新・人間革命」〈旭日の千葉の船出〉、『池田大作全集』第134巻所収)
2021年11月17日水曜日
2021.11.17 わが友に贈る
相手の仏性を信じ
誠実に語ることが
人間外交の要諦だ。
心の壁を取り払い
友情の輪を幾重にも!
一代五時鶏図 P631
『有縁の者何ぞ来らざるを得ん譬えば百川の海に潮す応須が如し縁に牽れて応生すること亦復是くの如し』
【通解】
縁ある者がどうして(同じ仏の世界に)生まれて来ない事があろうか。たとえば、百の川がすべて海に集まり注ぐようなものである。縁にひかれて、(同じ仏の世界に必ず)生まれてくることもまた、同じ原理である。
名字の言 利他の精神が脈打つ創価家族 2021年11月17日
今夏の豪雨災害で家を失い、故郷を離れて暮らす知人を訪ねた。元気そうで一安心。だが、じっくり話を聞くと、複雑な心中を打ち明けてくれた▼「多くの方から支援を受け、本当にありがたかった。でも、もうお断りしようと思う。何もお返しできないのが心苦しくて……」。大工職人として自分の腕一本で生きてきた彼にとって、助けられ続ける日々は、感謝しつつもつらかったのだと知り、胸が痛んだ▼心療内科医の友が言っていた。「人への思いやりは、間違いなく自分の心を癒やす効果があるんです」。不安やストレスに苦しむ人は、その苦しみを果てしなく考え続け、自分の中に閉じ込めてしまいがち。そこで集団の場を設けるなどして、他人のことを考えたり助けたりといった、エネルギーを外に向けさせる療法もあるという▼仏法では、全ての生命は、常に他のものと触発・影響し合いながら存在しているという「縁起」を説く。どんな人も必ず誰かに支えられ、自分も誰かの支えになっているはずだ▼支部や地区の活動に参加すると、ある時は励まされる側だった人が、別の日には励ます側になっていたりする。「一方通行」ではなく「双方向」の利他の精神が脈打つ創価家族の尊さを、改めて思う。
寸鉄 2021年11月17日
御書新版、あす発刊。教学は広布と人生の勝利学。創立100周年へ求道に燃え
御聖訓「須弥山に近づく鳥は金色となる」。学会と共に。この志に福徳必ず
肝心なのはスタートだ—文豪。明「青年・飛躍の年」へ後継が拡大で牽引を!
ヒトは触れ合いの中で進化してきた—学者。対策に留意しつつ会う機会を
公明の原点は「大衆福祉」「日本の柱」。死力尽くし国民を守れ!結党記念日
〈社説〉 2021・11・17 あす「創価学会創立記念日」
◇「御書」と共に新たな飛躍を
創価学会はあす18日、創立91周年を迎える。創立100周年への初陣と位置付けた「希望・勝利の年」から明2022年「青年・飛躍の年」へ、若き力を先頭に新たな出発を期す。
その時に合わせて、池田先生監修の『日蓮大聖人御書全集 新版』が「11・18」に発刊される。
「11・18」は、初代会長・牧口常三郎先生が正義の獄中闘争の末に殉教した日(1944年)。終焉の地となった巣鴨の東京拘置所に移された際、先生が真っ先に家族に所望したのは「御書」だった。
第2代会長・戸田城聖先生は戦後の学会再建へ一人立ち、『御書全集』を刊行。
先師・恩師の後を継いだ池田先生は「大聖人直結」「御書根本」を貫いて「実践の教学」の伝統を築き、学会は世界宗教として大きく飛翔を遂げた。
スペインにおける日本文学・文化研究の権威であるカルロス・ルビオ博士(スペイン語版「御書」総合監修者)は、世界宗教の条件に「普遍的な哲理」と「権力から独立した精神」を挙げ、御書には両方の特徴があると訴える。
そして、この二つの観点から見て、「民衆の救済を説く『御書』は、"第三の千年"を生きる人類に対し、聖書やコーランにも比肩しうる重大な影響を及ぼすでしょう」と力強く語った。
第三の千年が始まって21年。世界は今、コロナ禍という未曽有の危機に直面している。
誰もが不安を抱える中、妙法の希望の光で人類を照らし、現実の社会に安穏をもたらす。
ここに仏法者の使命がある。その根源の軌道を示すのは御書にほかならない。
御書新版は、皆が親しみをもって研さんできるよう、「正確さ」「読みやすさ」「学会の伝統」を踏まえて編集された。
決意も新たに御書をひもとき、大聖人の魂を心肝に染め、不動の信心を確立する。この永遠不変の根本精神を堅持し、自他共の幸福を目指す学会の挑戦は続く。
池田先生は呼び掛けた。「100周年への10年は、一人一人が『人間革命』の勝利の実証をいやまして打ち立て、いかなる『大悪』も『大善』に転じて、いよいよ人類の『宿命転換』を、断固として成し遂げていくべき勝負の時」と。
新たな一年も、師と共に、御書と共に広宣流布の凱歌を打ち立てよう。わが人間革命の勝利が、人類の宿命転換を開くと確信して!
☆法華経に勝る兵法なし 千葉への指針から 第3回 全てをプラスに転じる民衆の力
◇全てをプラスに転じる民衆の力
一年半ぶりに、千葉を訪れることができた。ご招待、ありがとう! 文化友好祭、おめでとう!(拍手)
(中略)
きょうは、イギリスのロンドンの話から始めたい。千葉のすばらしさは、今の舞台でよくわかったので。(爆笑、拍手)
第二次世界大戦。侵略者・独裁者のヒトラーから攻撃が始まる。大戦の初頭、ナチスはロンドンを大爆撃。多くの被害が出た。
あるデパートも、入り口の一部などを破壊された。あくる朝、その入り口のところに大きな看板が立っている。こう書いてあった。「本日より、入り口を拡大いたしました」と(爆笑)。かえって入り口が広がって、皆が入りやすくなりましたよ——というのである。
まさに庶民の力である。知恵である。凶暴なナチスに対して、庶民は"やるなら、やってみろ! 私たちは、断じて正義の戦いを勝ってみせる!"という心意気であった。
(中略)
朗らかな民衆にかなうものはない。どんな権力者も、民衆を抑えつけ、勝利したためしはない。これが歴史の教訓である。(拍手)
私どもにも、知らない間にずいぶん"空爆"がある。全部、不発のようだが(爆笑)。しかし、そうしたなかで、かえって窮屈な壁がなくなり、"暗闇"は明るくなり、急速に広々と楽しく、「自由」が広がってきた。(拍手)
何があろうと全部、笑いとばして、プラスに転じていく——これが庶民の力、民衆の力ではないだろうか。
◇仏法は人間の幸福のために
仏法は「一切衆生の恩」を説く。御聖訓には「生生世世に皆恩ある衆生なれば皆仏になれと思ふべきなり」(御書一五二七ページ)——生々世々に、皆、恩ある一切衆生であるから、「皆が仏になってほしい」と願うべきである——と。
「抜苦与楽」、すなわち「苦しみを抜き」「楽しみを与える」のが、仏の「慈悲」の働きである。
仏法は、人を苦しめるものでは絶対にない。人を幸福にするものである。「楽しき人生」「希望の人生」「平和な社会」をつくりゆくためのものである、と私どもは信ずる。(拍手)
仏法の世界は宇宙大の世界である。私どもは広々とした心で、世界を思い、人類の行く手を見つめながら、悠々と平和の行進を進めてまいりたい。(拍手)
(中略)
ともあれ、幸福になるための仏法であり、信仰である。そして、幸福になるのは、自分自身の権利である。この権利は、だれ人たりとも侵すことはできない。魂の世界は、いかなる権力も侵すことができない。
「心」は自由である。「心」は切れない。「心」強ければ、一切が喜びである。(拍手)
私どもは、この「魂の自由」を高らかに、これからも一緒に「楽しい人生」「価値創造の人生」を、堂々と進みましょう!
スピーチの引用は『池田大作全集』第79巻
☆桂冠詩人40周年 勇気の舞 凱歌の行進 第15回 青年部の友へ
本年は、「桂冠詩人」の称号が池田先生に贈られてから40周年。連載企画「勇気の舞 凱歌の行進」では、先生がつづった長編詩を紹介します。第15回は、男女青年部の結成50周年を記念して詠んだ「わが同志に捧げる詩」(2001年)です。
◇君と私は広宣流布の同志だ!
君と私は
広宣流布の同志だ。
君と私は
人生の目的が
一致した親友だ。
そして
君と私は
生死を共にした
不滅の価値ある
歴史を創出しゆく
人間主義の同志だ。
断じて
私は戦う
平和のために!
君も不退転で
断じて
勝利のために
共に戦いたまえ!
◆◇◆
大切な君よ
今日も勝利の
喜びの笑みを持て!
勝利の夢を持て!
そして
希望の朝の黎明の
あの荘厳なる彼方を
目指せ!
決して
憂鬱になるな!
決して
落胆する心になるな!
どこまでも
いついつまでも
「勝利」と「幸福」を
胸に抱きながら
君の瞳が
明るい炎に
燃え上がるごとく
明確に戦い進むのだ。
◆◇◆
未来の君の姿は
今にあるのだ。
永遠に未来の生命の
君の姿は
今世の戦いの中に
決まるのだ。
これが仏法である。
これが人生の法則だ。
この生きゆく社会は
生命の峻厳なる
戦いの決戦の舞台だ。
なれば 君よ!
一時の勝敗に
左右されるな!
一時の苦しみや悩みに
動ずるな!
最終絶対の勝利の
獲得のために
強固なる不変の魂を
持ち続けることだ。
それが
真実の信仰だ。
それは
人のため
社会のため
大法のために尽くし
貢献しゆかんとする
善の行為の
蓄積にあるのだ。
◆◇◆
君よ
勝つのだ!
そして
人生の尊貴なる高座に
登るのだ!
君よ
いかなる苦悩が
襲いかかっても
君の力ある確信で
悠々と乗り越えたまえ!
君の心には
広大なる
勝利する権利の魂が
強く正しく
名刀のごとく
光っていることを忘れまい。
君の人生の源泉を
絶対に毒されてはならない。
君よ
強くなれ!
弱さは不幸である。
常に
勝利の調べを高めていく
人生であれ!
いかなる
激痛を与える非難も
断固として跳ね返し
大きな勝利への旅路を
今日も続けたまえ!
誠実に語ることが
人間外交の要諦だ。
心の壁を取り払い
友情の輪を幾重にも!
一代五時鶏図 P631
『有縁の者何ぞ来らざるを得ん譬えば百川の海に潮す応須が如し縁に牽れて応生すること亦復是くの如し』
【通解】
縁ある者がどうして(同じ仏の世界に)生まれて来ない事があろうか。たとえば、百の川がすべて海に集まり注ぐようなものである。縁にひかれて、(同じ仏の世界に必ず)生まれてくることもまた、同じ原理である。
名字の言 利他の精神が脈打つ創価家族 2021年11月17日
今夏の豪雨災害で家を失い、故郷を離れて暮らす知人を訪ねた。元気そうで一安心。だが、じっくり話を聞くと、複雑な心中を打ち明けてくれた▼「多くの方から支援を受け、本当にありがたかった。でも、もうお断りしようと思う。何もお返しできないのが心苦しくて……」。大工職人として自分の腕一本で生きてきた彼にとって、助けられ続ける日々は、感謝しつつもつらかったのだと知り、胸が痛んだ▼心療内科医の友が言っていた。「人への思いやりは、間違いなく自分の心を癒やす効果があるんです」。不安やストレスに苦しむ人は、その苦しみを果てしなく考え続け、自分の中に閉じ込めてしまいがち。そこで集団の場を設けるなどして、他人のことを考えたり助けたりといった、エネルギーを外に向けさせる療法もあるという▼仏法では、全ての生命は、常に他のものと触発・影響し合いながら存在しているという「縁起」を説く。どんな人も必ず誰かに支えられ、自分も誰かの支えになっているはずだ▼支部や地区の活動に参加すると、ある時は励まされる側だった人が、別の日には励ます側になっていたりする。「一方通行」ではなく「双方向」の利他の精神が脈打つ創価家族の尊さを、改めて思う。
寸鉄 2021年11月17日
御書新版、あす発刊。教学は広布と人生の勝利学。創立100周年へ求道に燃え
御聖訓「須弥山に近づく鳥は金色となる」。学会と共に。この志に福徳必ず
肝心なのはスタートだ—文豪。明「青年・飛躍の年」へ後継が拡大で牽引を!
ヒトは触れ合いの中で進化してきた—学者。対策に留意しつつ会う機会を
公明の原点は「大衆福祉」「日本の柱」。死力尽くし国民を守れ!結党記念日
〈社説〉 2021・11・17 あす「創価学会創立記念日」
◇「御書」と共に新たな飛躍を
創価学会はあす18日、創立91周年を迎える。創立100周年への初陣と位置付けた「希望・勝利の年」から明2022年「青年・飛躍の年」へ、若き力を先頭に新たな出発を期す。
その時に合わせて、池田先生監修の『日蓮大聖人御書全集 新版』が「11・18」に発刊される。
「11・18」は、初代会長・牧口常三郎先生が正義の獄中闘争の末に殉教した日(1944年)。終焉の地となった巣鴨の東京拘置所に移された際、先生が真っ先に家族に所望したのは「御書」だった。
第2代会長・戸田城聖先生は戦後の学会再建へ一人立ち、『御書全集』を刊行。
先師・恩師の後を継いだ池田先生は「大聖人直結」「御書根本」を貫いて「実践の教学」の伝統を築き、学会は世界宗教として大きく飛翔を遂げた。
スペインにおける日本文学・文化研究の権威であるカルロス・ルビオ博士(スペイン語版「御書」総合監修者)は、世界宗教の条件に「普遍的な哲理」と「権力から独立した精神」を挙げ、御書には両方の特徴があると訴える。
そして、この二つの観点から見て、「民衆の救済を説く『御書』は、"第三の千年"を生きる人類に対し、聖書やコーランにも比肩しうる重大な影響を及ぼすでしょう」と力強く語った。
第三の千年が始まって21年。世界は今、コロナ禍という未曽有の危機に直面している。
誰もが不安を抱える中、妙法の希望の光で人類を照らし、現実の社会に安穏をもたらす。
ここに仏法者の使命がある。その根源の軌道を示すのは御書にほかならない。
御書新版は、皆が親しみをもって研さんできるよう、「正確さ」「読みやすさ」「学会の伝統」を踏まえて編集された。
決意も新たに御書をひもとき、大聖人の魂を心肝に染め、不動の信心を確立する。この永遠不変の根本精神を堅持し、自他共の幸福を目指す学会の挑戦は続く。
池田先生は呼び掛けた。「100周年への10年は、一人一人が『人間革命』の勝利の実証をいやまして打ち立て、いかなる『大悪』も『大善』に転じて、いよいよ人類の『宿命転換』を、断固として成し遂げていくべき勝負の時」と。
新たな一年も、師と共に、御書と共に広宣流布の凱歌を打ち立てよう。わが人間革命の勝利が、人類の宿命転換を開くと確信して!
☆法華経に勝る兵法なし 千葉への指針から 第3回 全てをプラスに転じる民衆の力
◇全てをプラスに転じる民衆の力
一年半ぶりに、千葉を訪れることができた。ご招待、ありがとう! 文化友好祭、おめでとう!(拍手)
(中略)
きょうは、イギリスのロンドンの話から始めたい。千葉のすばらしさは、今の舞台でよくわかったので。(爆笑、拍手)
第二次世界大戦。侵略者・独裁者のヒトラーから攻撃が始まる。大戦の初頭、ナチスはロンドンを大爆撃。多くの被害が出た。
あるデパートも、入り口の一部などを破壊された。あくる朝、その入り口のところに大きな看板が立っている。こう書いてあった。「本日より、入り口を拡大いたしました」と(爆笑)。かえって入り口が広がって、皆が入りやすくなりましたよ——というのである。
まさに庶民の力である。知恵である。凶暴なナチスに対して、庶民は"やるなら、やってみろ! 私たちは、断じて正義の戦いを勝ってみせる!"という心意気であった。
(中略)
朗らかな民衆にかなうものはない。どんな権力者も、民衆を抑えつけ、勝利したためしはない。これが歴史の教訓である。(拍手)
私どもにも、知らない間にずいぶん"空爆"がある。全部、不発のようだが(爆笑)。しかし、そうしたなかで、かえって窮屈な壁がなくなり、"暗闇"は明るくなり、急速に広々と楽しく、「自由」が広がってきた。(拍手)
何があろうと全部、笑いとばして、プラスに転じていく——これが庶民の力、民衆の力ではないだろうか。
◇仏法は人間の幸福のために
仏法は「一切衆生の恩」を説く。御聖訓には「生生世世に皆恩ある衆生なれば皆仏になれと思ふべきなり」(御書一五二七ページ)——生々世々に、皆、恩ある一切衆生であるから、「皆が仏になってほしい」と願うべきである——と。
「抜苦与楽」、すなわち「苦しみを抜き」「楽しみを与える」のが、仏の「慈悲」の働きである。
仏法は、人を苦しめるものでは絶対にない。人を幸福にするものである。「楽しき人生」「希望の人生」「平和な社会」をつくりゆくためのものである、と私どもは信ずる。(拍手)
仏法の世界は宇宙大の世界である。私どもは広々とした心で、世界を思い、人類の行く手を見つめながら、悠々と平和の行進を進めてまいりたい。(拍手)
(中略)
ともあれ、幸福になるための仏法であり、信仰である。そして、幸福になるのは、自分自身の権利である。この権利は、だれ人たりとも侵すことはできない。魂の世界は、いかなる権力も侵すことができない。
「心」は自由である。「心」は切れない。「心」強ければ、一切が喜びである。(拍手)
私どもは、この「魂の自由」を高らかに、これからも一緒に「楽しい人生」「価値創造の人生」を、堂々と進みましょう!
スピーチの引用は『池田大作全集』第79巻
☆桂冠詩人40周年 勇気の舞 凱歌の行進 第15回 青年部の友へ
本年は、「桂冠詩人」の称号が池田先生に贈られてから40周年。連載企画「勇気の舞 凱歌の行進」では、先生がつづった長編詩を紹介します。第15回は、男女青年部の結成50周年を記念して詠んだ「わが同志に捧げる詩」(2001年)です。
◇君と私は広宣流布の同志だ!
君と私は
広宣流布の同志だ。
君と私は
人生の目的が
一致した親友だ。
そして
君と私は
生死を共にした
不滅の価値ある
歴史を創出しゆく
人間主義の同志だ。
断じて
私は戦う
平和のために!
君も不退転で
断じて
勝利のために
共に戦いたまえ!
◆◇◆
大切な君よ
今日も勝利の
喜びの笑みを持て!
勝利の夢を持て!
そして
希望の朝の黎明の
あの荘厳なる彼方を
目指せ!
決して
憂鬱になるな!
決して
落胆する心になるな!
どこまでも
いついつまでも
「勝利」と「幸福」を
胸に抱きながら
君の瞳が
明るい炎に
燃え上がるごとく
明確に戦い進むのだ。
◆◇◆
未来の君の姿は
今にあるのだ。
永遠に未来の生命の
君の姿は
今世の戦いの中に
決まるのだ。
これが仏法である。
これが人生の法則だ。
この生きゆく社会は
生命の峻厳なる
戦いの決戦の舞台だ。
なれば 君よ!
一時の勝敗に
左右されるな!
一時の苦しみや悩みに
動ずるな!
最終絶対の勝利の
獲得のために
強固なる不変の魂を
持ち続けることだ。
それが
真実の信仰だ。
それは
人のため
社会のため
大法のために尽くし
貢献しゆかんとする
善の行為の
蓄積にあるのだ。
◆◇◆
君よ
勝つのだ!
そして
人生の尊貴なる高座に
登るのだ!
君よ
いかなる苦悩が
襲いかかっても
君の力ある確信で
悠々と乗り越えたまえ!
君の心には
広大なる
勝利する権利の魂が
強く正しく
名刀のごとく
光っていることを忘れまい。
君の人生の源泉を
絶対に毒されてはならない。
君よ
強くなれ!
弱さは不幸である。
常に
勝利の調べを高めていく
人生であれ!
いかなる
激痛を与える非難も
断固として跳ね返し
大きな勝利への旅路を
今日も続けたまえ!
2021年11月16日火曜日
2021.11.16 わが友に贈る
"青年の心"で進む中に
限りない飛躍がある。
いよいよの気概で
挑戦の魂を燃やし
今日もまた一歩前へ!
御義口伝巻上 P750
『末法に於て今日蓮等の類いの修行は妙法蓮華経を修行するに難来るを以て安楽と意得可きなり』
【通解】
末法において、今、日蓮等の類いの修行は、妙法蓮華経を修行するのに、難が襲ってくることをもって、安楽であると心得るべきである。
名字の言 谷崎潤一郎氏の作品に貫かれているもの 2021年11月16日
小説家の宇野千代さんが『谷崎潤一郎全集』を読んだ感想をエッセーにつづっている。幼稚、やぼ、と初期の谷崎作品を酷評したが、全集を読み進める中で気付いた点があった。技巧の良しあしを超越し、"自己の能力を信じる強い気持ち"が全作品に貫かれていることだ▼その"気持ち"を堅持し、後に傑作を生んだ谷崎をこう評した。「自信などと言う生半可なものではない。自己の持っているものを、神を信じるような念力を持って信仰した人」(『幸福は幸福を呼ぶ』海竜社)▼かつて、池田先生が出席した会合に、ある女性部員が参加した。先生が「何があっても信心から離れなければ、必ず幸せになれます。皆さん、この信仰を貫けますか!」と呼び掛けると、彼女は即座に挙手で応えた▼その後、病魔、経済苦、自然災害が彼女を襲った。時には、くじけそうにもなったが、断じて屈しなかった。「あの時、あげた手にしがみつくような思いで生きてきました」——"師との誓い"が支えだった。試練に遭うたびに、師弟共戦の決意を燃やし、彼女の心は強くなっていった▼妙法を、師の言葉を純粋に信じ抜く。そして、自身の使命と可能性を疑わない。信心一筋の人は、どんな苦難にも負けない。
寸鉄 2021年11月16日
創価学会には人々を結ぶ多彩な人材がいる—博士 対話の波を皆の足元から
熊本支部結成の日。青年と共に広布の新たな坂を —火の国の友は団結固く
番組"創大50年史"好評。大学の真価は卒業生で決まる。創立の魂を永遠に
水回り修理で高額請求の問題多発。契約は慎重に。電話相談「188」も活用
国連・国際寛容デー。多様性認め合う社会へ!生命尊厳と共生の哲学を拡大
☆御書の旭光を 第61回 病魔を打ち破る強盛な祈り
〈御文〉
『末法に於て法華を行ずる者をば諸天守護之有る可し常為法故の法とは南無妙法蓮華経是なり』(御義口伝、750ページ)
〈通解〉
末法において法華経を行ずる者を、諸天善神が必ず守護するのである。(法華経安楽行品第14にある)「常為法故(常に法の為の故に)」の「法」とは南無妙法蓮華経のことである。
〈池田先生が贈る指針〉
悪世の中で広布に挑む我らを諸天善神が昼夜に守護しないわけがない。法華経の絶対の約束である。この大確信で"諸天舞え"と今一重、強盛に祈り抜くのだ。病魔も障魔も逃げ去る、師子吼の題目で責め抜くのだ。
家族も同志も友人も、妙法の大功力で包み込みながら、健康長寿・福徳安穏、そして、宿命転換の大実証を!
☆「世界を照らす太陽の仏法」に学ぶ 第17回 冬は必ず春
◇妙一尼御前御消息
『法華経を信ずる人は冬のごとし冬は必ず春となる、いまだ昔よりきかず・みず冬の秋とかへれる事を、いまだきかず法華経を信ずる人の凡夫となる事を、経文には「若有聞法者無一不成仏」ととかれて候』(御書1253ページ16行目〜17行目)
◇池田先生の講義から
自然の摂理として、冬が秋に逆戻りすることはないように、どんなに寒い冬の状態が続いていても、いつか必ず暖かい春が訪れます。それと同じく、厳冬のような逆縁も耐え抜いて、強盛に信心を奮い起こして戦い抜いていけば、勝利の花を爛漫と咲かせゆくことは絶対に間違いない。決まっていることなのです。
だからこそ信心は貫き通すことです。途中で歩みを止めたり、疑いを起こして退いては何にもならない。歓喜の春を大確信して、地道に、弛みなく、朗らかに前進していくことが肝要なのです。
◆◇◆
ある特定の人だけが春を迎えられるのではありません。妙法の種が下ろされることによって、一人の例外もなく、誰人も置き去りにすることなく、万人に対して成仏への道が開かれているのが妙法なのです。
◆◇◆
妙法によって勝利の花を咲かせゆく一人の「確信の心」によって、希望の春風が咲き薫り、周囲に「歓喜の春」「勝利の春」を広げていくことができるのです。
◆◇◆
わが同志の人間革命に光あれ!
人類の幸福と平和の春へ、この青き地球を照らす人間主義の太陽の世紀は、いよいよ輝きを増しているのです。
(『人間革命の宗教』から)
今村里美 東北女性部長
◇確信を胸に勝利の花を!
「冬は必ず春となる」——。
東北の同志が、深く深く命に刻んできた一節です。
池田先生は東北の私たちに寄り添われるように、この一節を拝して"負けるな!"と、励ましを送ってくださいました。
師の心を胸に、東北の同志は、「心の財」をいや増して輝かせながら、"福光の歩み"を重ねてきました。
本年は東北広布70周年、東日本大震災から10年。
その創立の月を、私たちはかつてない立正安国の凱歌と、一人一人の師弟の勝利で飾ることができました。
創立100周年へ、「妙一尼御前御消息」を講義された先生の指針を学び、新たな出発をしていきましょう。
◇一家和楽の祈り
「厳冬のような逆縁も耐え抜いて、強盛に信心を奮い起こして戦い抜いていけば、勝利の花を爛漫と咲かせゆくことは絶対に間違いない。決まっていることなのです」
この先生の言葉の通り、東北の母たち・女性たちは確信の信心を貫いてきました。コロナ禍の昨年には、"家族座談会"を東北各地で開催。今、みちのくの大地のあちこちに、幸福・勝利の春が訪れています。
明年1月、"雪の秋田指導"40周年を迎える秋田のある女性部の友は昨年6月、未入会のご主人と共に座談会を開催することができました。結婚以来43年、どんな時も一家和楽を祈り続けてきた彼女。「2人とも健康で、夫婦の座談会を続けていこうね」と約し合ったその夜、ご主人が突然の腹痛に襲われました。検査の結果、がんの疑いが。「お父さん、信心しよう。一緒に病を乗り越えよう!」との彼女の真心の呼び掛けに、ご主人はついに頷かれます。
その後、さらにご主人に進行性の胃がんが見つかりますが、家族で真剣に祈り続ける中、手術は成功。現在は、全ての病を克服することができました。不撓不屈の母の祈りが開いた勝利の春。彼女はご主人と共に感謝の唱題に励みながら、広布の大道を歩んでおられます。
◇母娘の共戦
宮城・石巻の女性部の同志は、結婚したばかりの娘さんを震災で亡くされました。題目が声にならず、外に出ると、無意識に娘さんの背中を捜している自分がいました。時間がたてばたつほど、むしろ悲哀が深まっていく。そんな暗闇をさまようような彼女の心に、希望の光を届けたのは、聖教新聞に載った池田先生の言葉でした。
「負けるな。断じて、負けるな。あなたが元気であり続けることが、信心の力の証明です」
一心に読み返す中で、凍てついた心の大地に光が差し、奥底から"生きる力"が沸々と湧いてきたそうです。
"聖教新聞から、再び前を向く力をもらった。だからこそ、その聖教を地域中の人に読んでもらいたい"——彼女は、亡き娘さんと共戦する思いで10人、30人、50人と対話を拡大してこられました。彼女は凜と語っています。「娘と共に——これが師匠から学んだ『生き方』です」
◇戦い続ける人が仏
御書に「夏と秋と冬と春とのさかひには必ず相違する事あり凡夫の仏になる又かくのごとし」(1091ページ)と仰せです。
東北の友と、語らいを重ねる中で感じることは、いかなる試練にも負けない強さ、気高さでした。時に言葉を失うほどの苦しみさえも幸福へのばねとしていく。「宿命」を「使命」へと変えていく師弟の生き方を教えていただきました。それはまさに、何度倒れても立ち上がるコスモスの花と重なります。
人生は苦難の連続——。だからこそ池田先生は東北の友に、"戦い続ける人が仏"(1994年3月「東北栄光総会」)と教えてくださったのではないでしょうか。
先生が講義の中で、「一人の例外もなく、誰人も置き去りにすることなく、万人に対して成仏への道が開かれているのが妙法なのです」と断言してくださっている通り、必ず全ての人が幸福になれる信心です。
一人も残らず、"信心していてよかった""私ほど幸福な者はいない"といえる勝利の春を勝ち開く——そのために、"目の前の一人を大切に"との先生の指針を今一重大切に、励ましの絆を強めていきたいと思います。
「この一生 東北家族と 総仕上げ」
先生が詠んでくださった句です。
さあ、師匠と共に、同志と共に、創立100周年の峰へ、栄光の「11・18」から、新たな前進を開始しましょう!
メモ
「妙一尼御前御消息」は、建治元年(1275年)5月、身延から鎌倉に住む妙一尼に宛てられた御消息。妙一尼は、日蓮大聖人が、竜の口の法難、佐渡流罪に遭われ、多くの門下が退転する中にあっても、夫と共に法華経の信仰を貫き通した。ところが、そのことで所領を没収されるなどの難に遭った夫は、大聖人が流罪を許される前に亡くなった。残された妙一尼は、自身も体が強くないうえに、病気の子らを抱える中、佐渡へ身延へと従者を送り、大聖人にお仕えさせた。本抄では強盛な信心を貫く妙一尼を全力で励まされている。
限りない飛躍がある。
いよいよの気概で
挑戦の魂を燃やし
今日もまた一歩前へ!
御義口伝巻上 P750
『末法に於て今日蓮等の類いの修行は妙法蓮華経を修行するに難来るを以て安楽と意得可きなり』
【通解】
末法において、今、日蓮等の類いの修行は、妙法蓮華経を修行するのに、難が襲ってくることをもって、安楽であると心得るべきである。
名字の言 谷崎潤一郎氏の作品に貫かれているもの 2021年11月16日
小説家の宇野千代さんが『谷崎潤一郎全集』を読んだ感想をエッセーにつづっている。幼稚、やぼ、と初期の谷崎作品を酷評したが、全集を読み進める中で気付いた点があった。技巧の良しあしを超越し、"自己の能力を信じる強い気持ち"が全作品に貫かれていることだ▼その"気持ち"を堅持し、後に傑作を生んだ谷崎をこう評した。「自信などと言う生半可なものではない。自己の持っているものを、神を信じるような念力を持って信仰した人」(『幸福は幸福を呼ぶ』海竜社)▼かつて、池田先生が出席した会合に、ある女性部員が参加した。先生が「何があっても信心から離れなければ、必ず幸せになれます。皆さん、この信仰を貫けますか!」と呼び掛けると、彼女は即座に挙手で応えた▼その後、病魔、経済苦、自然災害が彼女を襲った。時には、くじけそうにもなったが、断じて屈しなかった。「あの時、あげた手にしがみつくような思いで生きてきました」——"師との誓い"が支えだった。試練に遭うたびに、師弟共戦の決意を燃やし、彼女の心は強くなっていった▼妙法を、師の言葉を純粋に信じ抜く。そして、自身の使命と可能性を疑わない。信心一筋の人は、どんな苦難にも負けない。
寸鉄 2021年11月16日
創価学会には人々を結ぶ多彩な人材がいる—博士 対話の波を皆の足元から
熊本支部結成の日。青年と共に広布の新たな坂を —火の国の友は団結固く
番組"創大50年史"好評。大学の真価は卒業生で決まる。創立の魂を永遠に
水回り修理で高額請求の問題多発。契約は慎重に。電話相談「188」も活用
国連・国際寛容デー。多様性認め合う社会へ!生命尊厳と共生の哲学を拡大
☆御書の旭光を 第61回 病魔を打ち破る強盛な祈り
〈御文〉
『末法に於て法華を行ずる者をば諸天守護之有る可し常為法故の法とは南無妙法蓮華経是なり』(御義口伝、750ページ)
〈通解〉
末法において法華経を行ずる者を、諸天善神が必ず守護するのである。(法華経安楽行品第14にある)「常為法故(常に法の為の故に)」の「法」とは南無妙法蓮華経のことである。
〈池田先生が贈る指針〉
悪世の中で広布に挑む我らを諸天善神が昼夜に守護しないわけがない。法華経の絶対の約束である。この大確信で"諸天舞え"と今一重、強盛に祈り抜くのだ。病魔も障魔も逃げ去る、師子吼の題目で責め抜くのだ。
家族も同志も友人も、妙法の大功力で包み込みながら、健康長寿・福徳安穏、そして、宿命転換の大実証を!
☆「世界を照らす太陽の仏法」に学ぶ 第17回 冬は必ず春
◇妙一尼御前御消息
『法華経を信ずる人は冬のごとし冬は必ず春となる、いまだ昔よりきかず・みず冬の秋とかへれる事を、いまだきかず法華経を信ずる人の凡夫となる事を、経文には「若有聞法者無一不成仏」ととかれて候』(御書1253ページ16行目〜17行目)
◇池田先生の講義から
自然の摂理として、冬が秋に逆戻りすることはないように、どんなに寒い冬の状態が続いていても、いつか必ず暖かい春が訪れます。それと同じく、厳冬のような逆縁も耐え抜いて、強盛に信心を奮い起こして戦い抜いていけば、勝利の花を爛漫と咲かせゆくことは絶対に間違いない。決まっていることなのです。
だからこそ信心は貫き通すことです。途中で歩みを止めたり、疑いを起こして退いては何にもならない。歓喜の春を大確信して、地道に、弛みなく、朗らかに前進していくことが肝要なのです。
◆◇◆
ある特定の人だけが春を迎えられるのではありません。妙法の種が下ろされることによって、一人の例外もなく、誰人も置き去りにすることなく、万人に対して成仏への道が開かれているのが妙法なのです。
◆◇◆
妙法によって勝利の花を咲かせゆく一人の「確信の心」によって、希望の春風が咲き薫り、周囲に「歓喜の春」「勝利の春」を広げていくことができるのです。
◆◇◆
わが同志の人間革命に光あれ!
人類の幸福と平和の春へ、この青き地球を照らす人間主義の太陽の世紀は、いよいよ輝きを増しているのです。
(『人間革命の宗教』から)
今村里美 東北女性部長
◇確信を胸に勝利の花を!
「冬は必ず春となる」——。
東北の同志が、深く深く命に刻んできた一節です。
池田先生は東北の私たちに寄り添われるように、この一節を拝して"負けるな!"と、励ましを送ってくださいました。
師の心を胸に、東北の同志は、「心の財」をいや増して輝かせながら、"福光の歩み"を重ねてきました。
本年は東北広布70周年、東日本大震災から10年。
その創立の月を、私たちはかつてない立正安国の凱歌と、一人一人の師弟の勝利で飾ることができました。
創立100周年へ、「妙一尼御前御消息」を講義された先生の指針を学び、新たな出発をしていきましょう。
◇一家和楽の祈り
「厳冬のような逆縁も耐え抜いて、強盛に信心を奮い起こして戦い抜いていけば、勝利の花を爛漫と咲かせゆくことは絶対に間違いない。決まっていることなのです」
この先生の言葉の通り、東北の母たち・女性たちは確信の信心を貫いてきました。コロナ禍の昨年には、"家族座談会"を東北各地で開催。今、みちのくの大地のあちこちに、幸福・勝利の春が訪れています。
明年1月、"雪の秋田指導"40周年を迎える秋田のある女性部の友は昨年6月、未入会のご主人と共に座談会を開催することができました。結婚以来43年、どんな時も一家和楽を祈り続けてきた彼女。「2人とも健康で、夫婦の座談会を続けていこうね」と約し合ったその夜、ご主人が突然の腹痛に襲われました。検査の結果、がんの疑いが。「お父さん、信心しよう。一緒に病を乗り越えよう!」との彼女の真心の呼び掛けに、ご主人はついに頷かれます。
その後、さらにご主人に進行性の胃がんが見つかりますが、家族で真剣に祈り続ける中、手術は成功。現在は、全ての病を克服することができました。不撓不屈の母の祈りが開いた勝利の春。彼女はご主人と共に感謝の唱題に励みながら、広布の大道を歩んでおられます。
◇母娘の共戦
宮城・石巻の女性部の同志は、結婚したばかりの娘さんを震災で亡くされました。題目が声にならず、外に出ると、無意識に娘さんの背中を捜している自分がいました。時間がたてばたつほど、むしろ悲哀が深まっていく。そんな暗闇をさまようような彼女の心に、希望の光を届けたのは、聖教新聞に載った池田先生の言葉でした。
「負けるな。断じて、負けるな。あなたが元気であり続けることが、信心の力の証明です」
一心に読み返す中で、凍てついた心の大地に光が差し、奥底から"生きる力"が沸々と湧いてきたそうです。
"聖教新聞から、再び前を向く力をもらった。だからこそ、その聖教を地域中の人に読んでもらいたい"——彼女は、亡き娘さんと共戦する思いで10人、30人、50人と対話を拡大してこられました。彼女は凜と語っています。「娘と共に——これが師匠から学んだ『生き方』です」
◇戦い続ける人が仏
御書に「夏と秋と冬と春とのさかひには必ず相違する事あり凡夫の仏になる又かくのごとし」(1091ページ)と仰せです。
東北の友と、語らいを重ねる中で感じることは、いかなる試練にも負けない強さ、気高さでした。時に言葉を失うほどの苦しみさえも幸福へのばねとしていく。「宿命」を「使命」へと変えていく師弟の生き方を教えていただきました。それはまさに、何度倒れても立ち上がるコスモスの花と重なります。
人生は苦難の連続——。だからこそ池田先生は東北の友に、"戦い続ける人が仏"(1994年3月「東北栄光総会」)と教えてくださったのではないでしょうか。
先生が講義の中で、「一人の例外もなく、誰人も置き去りにすることなく、万人に対して成仏への道が開かれているのが妙法なのです」と断言してくださっている通り、必ず全ての人が幸福になれる信心です。
一人も残らず、"信心していてよかった""私ほど幸福な者はいない"といえる勝利の春を勝ち開く——そのために、"目の前の一人を大切に"との先生の指針を今一重大切に、励ましの絆を強めていきたいと思います。
「この一生 東北家族と 総仕上げ」
先生が詠んでくださった句です。
さあ、師匠と共に、同志と共に、創立100周年の峰へ、栄光の「11・18」から、新たな前進を開始しましょう!
メモ
「妙一尼御前御消息」は、建治元年(1275年)5月、身延から鎌倉に住む妙一尼に宛てられた御消息。妙一尼は、日蓮大聖人が、竜の口の法難、佐渡流罪に遭われ、多くの門下が退転する中にあっても、夫と共に法華経の信仰を貫き通した。ところが、そのことで所領を没収されるなどの難に遭った夫は、大聖人が流罪を許される前に亡くなった。残された妙一尼は、自身も体が強くないうえに、病気の子らを抱える中、佐渡へ身延へと従者を送り、大聖人にお仕えさせた。本抄では強盛な信心を貫く妙一尼を全力で励まされている。
2021年11月15日月曜日
2021.11.15 わが友に贈る
新聞休刊日
撰時抄 P291
『若し爾らば法華経を経のごとくに持つ人は梵王にもすぐれ帝釈にもこえたり、修羅を随へば須弥山をもになひぬべし竜をせめつかはば大海をもくみほしぬべし』
【通解】
そうであれば、法華経を経のとおりに持つ人は、梵天にもすぐれ帝釈にもこえているのである。修羅を従えれば須弥山を荷い、竜を使えば大海も乾すことができるのである。
☆池田先生と共に 希望・勝利の師弟旅 地涌の勇者を諸天は讃嘆 2021年11月8日
栄光の学会創立の11月、あらゆる試練の嵐を突き抜けて、晴れやかに凱歌の秋を飾ることができた。
御本仏・日蓮大聖人の御賞讃はいかばかりか。
牧口先生、戸田先生の会心の笑みが胸に迫る。
みんな、ありがとう! 本当にありがとう!
諸天も諸仏も最大に讃嘆し、皆が大福運に包まれゆくことは、御書に照らして絶対に間違いない。
ある門下に送られた「異体同心事」の一節に、「あなたは、長年にわたって法華経への奉公を厚くされてきた上、この度は誠に勝れた御志が見られると、人々も彼らも讃えています。一つ一つ、私(大聖人)が承って、日天にも天照太神にも申し上げています」(1463ページ、通解)と仰せである。
この御聖訓さながら、皆が互いに褒め讃える連帯こそ、創価の麗しき世界だ。
今月の座談会では、広宣流布と立正安国に生き抜いてこられた多宝の父母をはじめ気高き地涌の勇者を一人一人、サーチライトを当てるように、心から労い、宣揚していただきたい。
そこに、大歓喜が躍動し、福徳が倍増するからだ。
戸田先生が言われていた通り、「慈愛に満ちあふれた、この世で一番楽しい会合」としていこう!
◇ ◆ ◇
1957年(昭和32年)の11月8日、私は男女青年部のリーダーの会合に出席し、喜びを日記に留めた。
「皆の元気、天をつく。頼もし。色心共に、飛躍しゆく、この青年たちが、未来を創造するのは当然の理。刻々と見事な成長」とある。
今、その幾千万倍ものスケールで、日本全国、全世界の青年たちの成長と飛躍をつぶさに見守れることは、何よりの幸福である。
大聖人は、騒然たる世相の中、時間をやりくりして、懸命に戦う若き南条時光を「十方の衆生の眼を開く功徳にて候べし、尊しとも申す計りなし」(御書1512ページ)と励ましておられる。
わが創価の若人が一人また一人と仏縁を結び、新たな友を大切に糾合しゆくことは、全人類の仏知見を開く聖業に通じているのだ。
◇ ◆ ◇
この57年の11月といえば、恩師が願業とされた75万世帯の大法弘通を成就する直前であった。
当時、私が仏法対話を重ねても、批判を繰り返していた友人・知人が、少しずつ理解を深め、好意を示すように変わってきた。
その感慨を、私は綴った。
「幾十万の人、過去、敵なれど、今、味方となる。未来も、また幾百万の批判の人、必ず、味方に変わり、広布の陣列に連なりゆくことよ。大宇宙の法則——」と。
時は巡り、日本のみならず世界中の各界の識者の方々も、「創立の日」を心から祝賀してくださる時代となった。感謝に堪えない。
その陰には、今月に記念日を飾る文化本部、社会本部、地域部、儀典部など、誠実に忍耐強く貢献を貫き通してくれた、模範の友の労苦があることを、決して忘れまい。
◇ ◆ ◇
音楽隊の創価グロリア吹奏楽団と関西吹奏楽団が、全日本吹奏楽コンクールで共に金賞を勝ち取った。創価大学のパイオニア吹奏楽団も銀賞を獲得している。コロナ禍の逆境を皆で突破し、つかんだ栄冠である。
艱難を越えて鍛え上げた創価の負けじ魂の本領を、それぞれの誓願の天地で、いよいよ発揮する時だ。
我らの平和・文化・教育の大行進で、地域にも地球にも、希望と勇気を送りゆこうではないか!
☆11月18日「創価学会創立記念日」
◇『創価教育学体系』の発刊
11月18日は、創価学会創立記念日です。1930(昭和5)年のこの日、初代会長牧口常三郎先生の著書『創価教育学体系』の第1巻が発刊されました。
牧口先生は、1871(明治4)年6月6日、現在の新潟県柏崎市に生まれ、北海道で教員となり、以後、教育者の道を歩みました。
1928(昭和3)年、57歳のとき大きな転機が訪れます。日蓮大聖人の仏法との出会いでした。長年求め続けた、全民衆の幸福を目指す人間主義の哲学に触れた牧口先生は、自分がこれまで書きためてきた教育理論を、今こそ体系化しようと決意します。
◇師と弟子ふたりだけの出発
牧口先生が自らの決意を真っ先に語ったのは、愛弟子である後の第二代会長戸田城聖先生に対してでした。
1930(昭和5)年2月のある夜、思いを聞かされた弟子は、師の教育学説は自分が出版しようと決意します。「先生の教育学は何が目的ですか」「価値を創造することだ」「では先生、創価教育と決めましょう」
こうして、牧口先生の教育学説は「創価教育学」と名づけられました。弟子は、牧口先生が書きためた膨大なメモを整理する作業と、出版資金の捻出を、一手に引き受けました。
同年に発刊された『創価教育学体系』第1巻の奥付には「著作者・牧口常三郎 発行兼印刷者・戸田城外※注 発行所 創価教育学会」とあります。
1930(昭和5)年11月18日。『創価教育学体系』第1巻の出版の日が、師と弟子たったふたりの「創価教育学会」の出発でした。これが現在の創価学会が創立された歴史的な日となったのです。
◇コラム:初代会長牧口先生、殉教の日
11月18日は、初代会長牧口先生の命日でもあります。
戦争に突き進む日本の軍部政府は、昭和10年代後半から、本格的に思想の統制に乗り出し、やがて、国家神道を全国民に強制するという暴挙に出ます。
牧口先生は、これに真っ向から抵抗。各地で活発に座談会を開催し、軍国思想を堂々と批判し、仏法の正義を説き続けたのです。迫害は必至でした。特高警察は、1943(昭和18)年7月6日、牧口先生・戸田先生をはじめとする創価教育学会の幹部21人を治安維持法違反・不敬罪の容疑で逮捕、投獄したのです。
真冬に暖房もない極寒の独房、栄養失調になるほどのわずかな食事、連日の厳しい取調べ--それでも牧口先生は、信念を曲げることなく、不屈の闘争を貫きます。しかし、牢獄での過酷な日々は、70歳を超えていた牧口先生の体を確実にむしばんでいきました。
1944(昭和19)年10月13日付で獄中から家族にあてた手紙。「三障四魔が紛起するのは当然で、経文通りです」との、信仰への確信にあふれた言葉が、牧口先生の絶筆となりました。1月後の、11月18日。牧口先生は獄中で亡くなります。73歳でした。
多くの宗教者や思想家が、迫害に屈して軍国主義を賛美した暗い時代にあって、牧口先生が貫いた不屈の"精神"は、いまなお、不滅の光を放っています。
撰時抄 P291
『若し爾らば法華経を経のごとくに持つ人は梵王にもすぐれ帝釈にもこえたり、修羅を随へば須弥山をもになひぬべし竜をせめつかはば大海をもくみほしぬべし』
【通解】
そうであれば、法華経を経のとおりに持つ人は、梵天にもすぐれ帝釈にもこえているのである。修羅を従えれば須弥山を荷い、竜を使えば大海も乾すことができるのである。
☆池田先生と共に 希望・勝利の師弟旅 地涌の勇者を諸天は讃嘆 2021年11月8日
栄光の学会創立の11月、あらゆる試練の嵐を突き抜けて、晴れやかに凱歌の秋を飾ることができた。
御本仏・日蓮大聖人の御賞讃はいかばかりか。
牧口先生、戸田先生の会心の笑みが胸に迫る。
みんな、ありがとう! 本当にありがとう!
諸天も諸仏も最大に讃嘆し、皆が大福運に包まれゆくことは、御書に照らして絶対に間違いない。
ある門下に送られた「異体同心事」の一節に、「あなたは、長年にわたって法華経への奉公を厚くされてきた上、この度は誠に勝れた御志が見られると、人々も彼らも讃えています。一つ一つ、私(大聖人)が承って、日天にも天照太神にも申し上げています」(1463ページ、通解)と仰せである。
この御聖訓さながら、皆が互いに褒め讃える連帯こそ、創価の麗しき世界だ。
今月の座談会では、広宣流布と立正安国に生き抜いてこられた多宝の父母をはじめ気高き地涌の勇者を一人一人、サーチライトを当てるように、心から労い、宣揚していただきたい。
そこに、大歓喜が躍動し、福徳が倍増するからだ。
戸田先生が言われていた通り、「慈愛に満ちあふれた、この世で一番楽しい会合」としていこう!
◇ ◆ ◇
1957年(昭和32年)の11月8日、私は男女青年部のリーダーの会合に出席し、喜びを日記に留めた。
「皆の元気、天をつく。頼もし。色心共に、飛躍しゆく、この青年たちが、未来を創造するのは当然の理。刻々と見事な成長」とある。
今、その幾千万倍ものスケールで、日本全国、全世界の青年たちの成長と飛躍をつぶさに見守れることは、何よりの幸福である。
大聖人は、騒然たる世相の中、時間をやりくりして、懸命に戦う若き南条時光を「十方の衆生の眼を開く功徳にて候べし、尊しとも申す計りなし」(御書1512ページ)と励ましておられる。
わが創価の若人が一人また一人と仏縁を結び、新たな友を大切に糾合しゆくことは、全人類の仏知見を開く聖業に通じているのだ。
◇ ◆ ◇
この57年の11月といえば、恩師が願業とされた75万世帯の大法弘通を成就する直前であった。
当時、私が仏法対話を重ねても、批判を繰り返していた友人・知人が、少しずつ理解を深め、好意を示すように変わってきた。
その感慨を、私は綴った。
「幾十万の人、過去、敵なれど、今、味方となる。未来も、また幾百万の批判の人、必ず、味方に変わり、広布の陣列に連なりゆくことよ。大宇宙の法則——」と。
時は巡り、日本のみならず世界中の各界の識者の方々も、「創立の日」を心から祝賀してくださる時代となった。感謝に堪えない。
その陰には、今月に記念日を飾る文化本部、社会本部、地域部、儀典部など、誠実に忍耐強く貢献を貫き通してくれた、模範の友の労苦があることを、決して忘れまい。
◇ ◆ ◇
音楽隊の創価グロリア吹奏楽団と関西吹奏楽団が、全日本吹奏楽コンクールで共に金賞を勝ち取った。創価大学のパイオニア吹奏楽団も銀賞を獲得している。コロナ禍の逆境を皆で突破し、つかんだ栄冠である。
艱難を越えて鍛え上げた創価の負けじ魂の本領を、それぞれの誓願の天地で、いよいよ発揮する時だ。
我らの平和・文化・教育の大行進で、地域にも地球にも、希望と勇気を送りゆこうではないか!
☆11月18日「創価学会創立記念日」
◇『創価教育学体系』の発刊
11月18日は、創価学会創立記念日です。1930(昭和5)年のこの日、初代会長牧口常三郎先生の著書『創価教育学体系』の第1巻が発刊されました。
牧口先生は、1871(明治4)年6月6日、現在の新潟県柏崎市に生まれ、北海道で教員となり、以後、教育者の道を歩みました。
1928(昭和3)年、57歳のとき大きな転機が訪れます。日蓮大聖人の仏法との出会いでした。長年求め続けた、全民衆の幸福を目指す人間主義の哲学に触れた牧口先生は、自分がこれまで書きためてきた教育理論を、今こそ体系化しようと決意します。
◇師と弟子ふたりだけの出発
牧口先生が自らの決意を真っ先に語ったのは、愛弟子である後の第二代会長戸田城聖先生に対してでした。
1930(昭和5)年2月のある夜、思いを聞かされた弟子は、師の教育学説は自分が出版しようと決意します。「先生の教育学は何が目的ですか」「価値を創造することだ」「では先生、創価教育と決めましょう」
こうして、牧口先生の教育学説は「創価教育学」と名づけられました。弟子は、牧口先生が書きためた膨大なメモを整理する作業と、出版資金の捻出を、一手に引き受けました。
同年に発刊された『創価教育学体系』第1巻の奥付には「著作者・牧口常三郎 発行兼印刷者・戸田城外※注 発行所 創価教育学会」とあります。
1930(昭和5)年11月18日。『創価教育学体系』第1巻の出版の日が、師と弟子たったふたりの「創価教育学会」の出発でした。これが現在の創価学会が創立された歴史的な日となったのです。
◇コラム:初代会長牧口先生、殉教の日
11月18日は、初代会長牧口先生の命日でもあります。
戦争に突き進む日本の軍部政府は、昭和10年代後半から、本格的に思想の統制に乗り出し、やがて、国家神道を全国民に強制するという暴挙に出ます。
牧口先生は、これに真っ向から抵抗。各地で活発に座談会を開催し、軍国思想を堂々と批判し、仏法の正義を説き続けたのです。迫害は必至でした。特高警察は、1943(昭和18)年7月6日、牧口先生・戸田先生をはじめとする創価教育学会の幹部21人を治安維持法違反・不敬罪の容疑で逮捕、投獄したのです。
真冬に暖房もない極寒の独房、栄養失調になるほどのわずかな食事、連日の厳しい取調べ--それでも牧口先生は、信念を曲げることなく、不屈の闘争を貫きます。しかし、牢獄での過酷な日々は、70歳を超えていた牧口先生の体を確実にむしばんでいきました。
1944(昭和19)年10月13日付で獄中から家族にあてた手紙。「三障四魔が紛起するのは当然で、経文通りです」との、信仰への確信にあふれた言葉が、牧口先生の絶筆となりました。1月後の、11月18日。牧口先生は獄中で亡くなります。73歳でした。
多くの宗教者や思想家が、迫害に屈して軍国主義を賛美した暗い時代にあって、牧口先生が貫いた不屈の"精神"は、いまなお、不滅の光を放っています。
2021年11月14日日曜日
2021.11.14 わが友に贈る
◇今週のことば
一人の人間革命が
「一切の女人の成仏」に。
創価の太陽の輝きが
地域も世界も照らす。
新女性部と明るく前進!
2021年11月14日
二乗作仏事 P594
『師子身中の虫の自ら師子を食うが如し、外道には非ず多く我が仏法を壊りて大罪過を得ん』
【通解】
師子身中の虫が自ら師子を食うようなものである。外道ではなく、多くの仏弟子が仏法を破壊する大罪を犯すであろう。
名字の言 なぜ紅葉を「もみじ」と読むか 2021年11月14日
春に桜前線があるように、秋には「紅葉前線」がある。列島が北から南へ色づく季節である▼なぜ紅葉を「もみじ」と読むか。明治期に編集された国語辞書『言海』の改訂増補版『大言海』に、こうある。「色ハ揉ミテ出スモノ、又、揉ミ出ヅルモノ、サレバ、露、霜ノタメニもみいだサルルナリ」。かつての人々は、露や霜に洗われた葉の中から色が揉み出されると考えた。例えば布を染める時、紅花染めでは花を水に浸け、もんで洗ってを繰り返す。そうした染色の工程から連想したのかもしれない▼紅葉の美を人間の晩年になぞらえる人もいるだろう。千変万化の世の荒波にもまれて、にじみ出る人格の輝き。それは、青葉の青春の美しさに勝るとも劣らない▼人生の幾春秋を越えてきた広布の先輩方が胸に刻む御文がある。「夏と秋と冬と春とのさかひには必ず相違する事あり」(御書1091ページ)。季節の変わり目に必ず変化があるように、凡夫が仏になる時も仏道修行を妨げる三障四魔が競い起こる。障魔の荒波にもまれても、むしろ喜び勇んで立ち向かっていくよう日蓮大聖人が励まされた御聖訓である▼同じ生きるなら、紅葉のごとく人生を飾ろう。わが生命を仏界に染め上げる戦いに挑みたい。
寸鉄 2021年11月14日
「紅の歌」が誕生40周年。暁鐘を打て鳴らせ!後継よこの期待胸に常に前へ
一人を大切にする行動が世界的な学会を築いた—識者。ここに広布の直道
各地で「七五三」の集い。未来からの使者に慈愛の一言を。成長・幸福を祈念
高齢男性は社会的に孤立しやすい傾向と。信頼の絆結ぶ太陽会は地域の光
コロナ禍後、生活習慣病増加—調査。食事・運動で予防を。世界糖尿病デー
☆御書の旭光を 第60回 広布の日々に永遠の福徳
〈御文〉
『かかるふしぎの者をふびんとて御くやう候は・日蓮が過去の父母か・又先世の宿習か・おぼろげの事にはあらじ、其の上雨ふり・かぜふき・人のせいするにこそ心ざしはあらわれ候へ』(種種物御消息、1548ページ)
〈通解〉
このような不思議な者に心を寄せて、ご供養してくださったことは、あなたが日蓮の過去の父母であるゆえであろうか。また、過去世からの宿縁であろうか。ただごとではないであろう。その上、雨が降り、風が吹き、人が制止する時にこそ、志はあらわれるものである。
〈池田先生が贈る指針〉
広布に尽くす祈りと行動は、誰が知らなくとも、御本仏が御照覧である。全て永遠の福徳に変わる。これほど苦労のしがいがある世界はない。
試練の風雨に胸張り、立正安国へ走り抜いた全宝友に、御賞讃は絶大だ。久遠からの「心ざし」を一段と強く大きくし、宿縁の眷属も国土も、幸と安穏へ導こう。
共々に讃え合って!
☆11月度座談会拝読御書 寂日房御書
◇拝読御文
『夫れ人身をうくる事はまれなるなり、已にまれなる人身をうけたり又あひがたきは仏法・是も又あへり、同じ仏法の中にも法華経の題目にあひたてまつる結句題目の行者となれり、まことにまことに過去十万億の諸仏を供養する者なり』(御書全集902ページ1行目〜3行目、編年体御書1206ページ1行目〜3行目)
◇[池田先生の指針から]広布の人は最高に尊貴
広宣流布に励む人こそ、最高に尊貴な存在です。「法」のために戦う人を、御本尊が守られないわけがありません。釈迦仏・法華経が守護されないわけがありません。
本当に偉大な人とは、「法」に徹して生き抜く人です。最高の法である仏法を持ち、仏が説いた如くに実践する人です。
「持たるる法だに第一ならば持つ人随って第一なるべし」(御書465ページ)
最高の生命の法を持っている人こそ、最高の人生を送ることができます。
たとえ、わずかでも仏法に縁を結べば、その福徳は永遠に消えることがないからです。ですから、大事なことは、「法」を持ち弘通している仏法の師匠と、どこまでも、我が「心」を合わせることです。(中略)
師匠と同じ共戦の行動を貫いてこそ、真の法華経の行者となります。そうなれば、大聖人と同じ尊極なる御生命が我が胸中に涌現するのです。(『希望の経典「御書」に学ぶ』第3巻)
◇ ◇ ◇
仏とは、「永遠に戦い続ける人」の異名です。
釈尊は、最後まで弘教の旅を続けました。
大聖人も身延で指揮をとられ、池上で入滅されるまで、不惜の大闘争を貫き通されました。
牧口先生も獄中で権力に対して一歩も退くことなく戦い続けられた。獄中の尋問に対しても、堂々と大聖人の正義を主張された。(中略)
戸田先生も最後の最後まで指揮をとり続けられた。そして、後に続く青年の成長を最大の楽しみとして戦う中で、生涯を閉じられました。
その姿を通して、戦い続けることの中にこそ真の自受法楽の境地があることを教えてくださったのです。
民衆救済の大願を掲げる地涌の菩薩の闘争は、永遠に止むことがありません。(同)
◇師匠と共に 学会と共に
[キーワード�]題目の行者
拝読御文では、人間として生まれ、仏法に出合えただけでなく、妙法を唱え弘める「題目の行者」(御書902ページ)になることができた身の福運の偉大さを強調されています。
ここで日蓮大聖人が「行者」と仰せの通り、何より重要なことは、題目を自行化他にわたって唱えていく実践です。
本抄では、大聖人御自身こそが、経文通りの正しい実践を貫いてきた「日本第一の法華経の行者」(同ページ)であると明かされます。
その上で、門下に対して、「かかる者の弟子檀那とならん人人は宿縁ふかしと思うて日蓮と同じく法華経を弘むべきなり」(同903ページ)——"師弟の宿縁を自覚し、私と共に広宣流布に立ち上がるのだ!"と不二の実践を呼び掛けられました。
池田先生は語っています。
「広宣流布の実践なくして御本尊を拝しても、真実の仏の大慈悲は通ってこない。『日蓮と同意』『日蓮が一門』という、大聖人と同じ広宣流布の決意に立った時、大河のごとく、日蓮大聖人の大慈悲が滔々と流れ伝わるのです」
日蓮仏法は「師弟の宗教」です。弟子が師匠と同じ誓いに立ち、広布の実践を貫いていけるかどうか。ここに、自身の人間革命と人類の宿命転換を実現しゆく信心の要諦があるといえるでしょう。
師弟の人生に行き詰まりはありません。
仏法に巡り合えた感謝を胸に、師の心をわが心として自行化他の実践を貫き通す中で、一切の障魔を打ち破っていくことができるのです。
[キーワード�]斯人行世間
法華経如来神力品第21に説かれる「日月の光明の 能く諸の幽冥を除くが如く 斯の人は世間に行じて 能く衆生の闇を滅し 無量の菩薩をして 畢竟して一乗に住せしめん」(妙法蓮華経並開結575ページ)。
日蓮大聖人は本抄でこの経文を引用して、人々の苦悩の根源となる「無明煩悩の闇」(御書903ページ)を、太陽と月が放つような妙法の光明によって照らし晴らすところに、御自身が末法で法華経を弘通する意義があると教えられています。
同経文には「斯人行世間(斯の人は世間に行じて)」とあります。まさに大聖人が不惜身命で実践されたように、苦悩が渦巻く現実の世間の中にあえて飛び込み、人々を救済していくことこそが、地涌の菩薩の崇高な使命です。
現代において、大聖人の民衆救済の大願を継承し、世界広宣流布を現実の上で進めてきたのが、創価学会です。この事実こそが、学会が仏意仏勅の地涌の教団である証しにほかなりません。
その根本は、あらゆる難を勝ち越えて命懸けで世界広布の永遠の礎を築いた、創価三代の師弟です。この師弟不二の道こそ、絶対的な幸福の軌道なのです。
今や創価の太陽の仏法は、地球を包む希望の陽光となって、全世界を赫々と照らしています。師匠と共に、学会と共に進む人生ほど、歓喜と福徳に満ちたものはない——この確信をますます深くしながら、学会創立の月・11月を、自らの勝利の姿で輝かせていきましょう。
一人の人間革命が
「一切の女人の成仏」に。
創価の太陽の輝きが
地域も世界も照らす。
新女性部と明るく前進!
2021年11月14日
二乗作仏事 P594
『師子身中の虫の自ら師子を食うが如し、外道には非ず多く我が仏法を壊りて大罪過を得ん』
【通解】
師子身中の虫が自ら師子を食うようなものである。外道ではなく、多くの仏弟子が仏法を破壊する大罪を犯すであろう。
名字の言 なぜ紅葉を「もみじ」と読むか 2021年11月14日
春に桜前線があるように、秋には「紅葉前線」がある。列島が北から南へ色づく季節である▼なぜ紅葉を「もみじ」と読むか。明治期に編集された国語辞書『言海』の改訂増補版『大言海』に、こうある。「色ハ揉ミテ出スモノ、又、揉ミ出ヅルモノ、サレバ、露、霜ノタメニもみいだサルルナリ」。かつての人々は、露や霜に洗われた葉の中から色が揉み出されると考えた。例えば布を染める時、紅花染めでは花を水に浸け、もんで洗ってを繰り返す。そうした染色の工程から連想したのかもしれない▼紅葉の美を人間の晩年になぞらえる人もいるだろう。千変万化の世の荒波にもまれて、にじみ出る人格の輝き。それは、青葉の青春の美しさに勝るとも劣らない▼人生の幾春秋を越えてきた広布の先輩方が胸に刻む御文がある。「夏と秋と冬と春とのさかひには必ず相違する事あり」(御書1091ページ)。季節の変わり目に必ず変化があるように、凡夫が仏になる時も仏道修行を妨げる三障四魔が競い起こる。障魔の荒波にもまれても、むしろ喜び勇んで立ち向かっていくよう日蓮大聖人が励まされた御聖訓である▼同じ生きるなら、紅葉のごとく人生を飾ろう。わが生命を仏界に染め上げる戦いに挑みたい。
寸鉄 2021年11月14日
「紅の歌」が誕生40周年。暁鐘を打て鳴らせ!後継よこの期待胸に常に前へ
一人を大切にする行動が世界的な学会を築いた—識者。ここに広布の直道
各地で「七五三」の集い。未来からの使者に慈愛の一言を。成長・幸福を祈念
高齢男性は社会的に孤立しやすい傾向と。信頼の絆結ぶ太陽会は地域の光
コロナ禍後、生活習慣病増加—調査。食事・運動で予防を。世界糖尿病デー
☆御書の旭光を 第60回 広布の日々に永遠の福徳
〈御文〉
『かかるふしぎの者をふびんとて御くやう候は・日蓮が過去の父母か・又先世の宿習か・おぼろげの事にはあらじ、其の上雨ふり・かぜふき・人のせいするにこそ心ざしはあらわれ候へ』(種種物御消息、1548ページ)
〈通解〉
このような不思議な者に心を寄せて、ご供養してくださったことは、あなたが日蓮の過去の父母であるゆえであろうか。また、過去世からの宿縁であろうか。ただごとではないであろう。その上、雨が降り、風が吹き、人が制止する時にこそ、志はあらわれるものである。
〈池田先生が贈る指針〉
広布に尽くす祈りと行動は、誰が知らなくとも、御本仏が御照覧である。全て永遠の福徳に変わる。これほど苦労のしがいがある世界はない。
試練の風雨に胸張り、立正安国へ走り抜いた全宝友に、御賞讃は絶大だ。久遠からの「心ざし」を一段と強く大きくし、宿縁の眷属も国土も、幸と安穏へ導こう。
共々に讃え合って!
☆11月度座談会拝読御書 寂日房御書
◇拝読御文
『夫れ人身をうくる事はまれなるなり、已にまれなる人身をうけたり又あひがたきは仏法・是も又あへり、同じ仏法の中にも法華経の題目にあひたてまつる結句題目の行者となれり、まことにまことに過去十万億の諸仏を供養する者なり』(御書全集902ページ1行目〜3行目、編年体御書1206ページ1行目〜3行目)
◇[池田先生の指針から]広布の人は最高に尊貴
広宣流布に励む人こそ、最高に尊貴な存在です。「法」のために戦う人を、御本尊が守られないわけがありません。釈迦仏・法華経が守護されないわけがありません。
本当に偉大な人とは、「法」に徹して生き抜く人です。最高の法である仏法を持ち、仏が説いた如くに実践する人です。
「持たるる法だに第一ならば持つ人随って第一なるべし」(御書465ページ)
最高の生命の法を持っている人こそ、最高の人生を送ることができます。
たとえ、わずかでも仏法に縁を結べば、その福徳は永遠に消えることがないからです。ですから、大事なことは、「法」を持ち弘通している仏法の師匠と、どこまでも、我が「心」を合わせることです。(中略)
師匠と同じ共戦の行動を貫いてこそ、真の法華経の行者となります。そうなれば、大聖人と同じ尊極なる御生命が我が胸中に涌現するのです。(『希望の経典「御書」に学ぶ』第3巻)
◇ ◇ ◇
仏とは、「永遠に戦い続ける人」の異名です。
釈尊は、最後まで弘教の旅を続けました。
大聖人も身延で指揮をとられ、池上で入滅されるまで、不惜の大闘争を貫き通されました。
牧口先生も獄中で権力に対して一歩も退くことなく戦い続けられた。獄中の尋問に対しても、堂々と大聖人の正義を主張された。(中略)
戸田先生も最後の最後まで指揮をとり続けられた。そして、後に続く青年の成長を最大の楽しみとして戦う中で、生涯を閉じられました。
その姿を通して、戦い続けることの中にこそ真の自受法楽の境地があることを教えてくださったのです。
民衆救済の大願を掲げる地涌の菩薩の闘争は、永遠に止むことがありません。(同)
◇師匠と共に 学会と共に
[キーワード�]題目の行者
拝読御文では、人間として生まれ、仏法に出合えただけでなく、妙法を唱え弘める「題目の行者」(御書902ページ)になることができた身の福運の偉大さを強調されています。
ここで日蓮大聖人が「行者」と仰せの通り、何より重要なことは、題目を自行化他にわたって唱えていく実践です。
本抄では、大聖人御自身こそが、経文通りの正しい実践を貫いてきた「日本第一の法華経の行者」(同ページ)であると明かされます。
その上で、門下に対して、「かかる者の弟子檀那とならん人人は宿縁ふかしと思うて日蓮と同じく法華経を弘むべきなり」(同903ページ)——"師弟の宿縁を自覚し、私と共に広宣流布に立ち上がるのだ!"と不二の実践を呼び掛けられました。
池田先生は語っています。
「広宣流布の実践なくして御本尊を拝しても、真実の仏の大慈悲は通ってこない。『日蓮と同意』『日蓮が一門』という、大聖人と同じ広宣流布の決意に立った時、大河のごとく、日蓮大聖人の大慈悲が滔々と流れ伝わるのです」
日蓮仏法は「師弟の宗教」です。弟子が師匠と同じ誓いに立ち、広布の実践を貫いていけるかどうか。ここに、自身の人間革命と人類の宿命転換を実現しゆく信心の要諦があるといえるでしょう。
師弟の人生に行き詰まりはありません。
仏法に巡り合えた感謝を胸に、師の心をわが心として自行化他の実践を貫き通す中で、一切の障魔を打ち破っていくことができるのです。
[キーワード�]斯人行世間
法華経如来神力品第21に説かれる「日月の光明の 能く諸の幽冥を除くが如く 斯の人は世間に行じて 能く衆生の闇を滅し 無量の菩薩をして 畢竟して一乗に住せしめん」(妙法蓮華経並開結575ページ)。
日蓮大聖人は本抄でこの経文を引用して、人々の苦悩の根源となる「無明煩悩の闇」(御書903ページ)を、太陽と月が放つような妙法の光明によって照らし晴らすところに、御自身が末法で法華経を弘通する意義があると教えられています。
同経文には「斯人行世間(斯の人は世間に行じて)」とあります。まさに大聖人が不惜身命で実践されたように、苦悩が渦巻く現実の世間の中にあえて飛び込み、人々を救済していくことこそが、地涌の菩薩の崇高な使命です。
現代において、大聖人の民衆救済の大願を継承し、世界広宣流布を現実の上で進めてきたのが、創価学会です。この事実こそが、学会が仏意仏勅の地涌の教団である証しにほかなりません。
その根本は、あらゆる難を勝ち越えて命懸けで世界広布の永遠の礎を築いた、創価三代の師弟です。この師弟不二の道こそ、絶対的な幸福の軌道なのです。
今や創価の太陽の仏法は、地球を包む希望の陽光となって、全世界を赫々と照らしています。師匠と共に、学会と共に進む人生ほど、歓喜と福徳に満ちたものはない——この確信をますます深くしながら、学会創立の月・11月を、自らの勝利の姿で輝かせていきましょう。
2021年11月13日土曜日
2021.11.13 わが友に贈る
学会伝統の座談会こそ
地域に幸福を広げる
和楽と平和の集いだ。
心ゆくまで語り合い
意気高く進みゆこう!
兄弟抄 P1088
『設ひいかなるわづらはしき事ありとも夢になして只法華経の事のみさはぐらせ給うべしし』
【通解】
たとえ、どんな煩わしいことがあっても、夢だと思って、ただ法華経のことだけを考えていきなさい。
名字の言 東京駅のコンシェルジュが心掛けている三つのこと 2021年11月13日
東京駅で、利用客のさまざまな問い合わせに対応する「ステーションコンシェルジュ東京」。そのモットーは「分かりませんとは言いません」だ▼"すいているコインロッカーは?""テレビの特集で見たケーキが買いたい"など、相談は1日1000件近くに上る日も。それに対応するコンシェルジュが、心掛けていることが三つある▼一つは、常に駅を巡回して新しい情報を収集する「準備力」。次に、"大人数へのお土産を"との質問に、対象人数や予算など相手の希望に正確に応えるための「聞き出す力」。最後が「相手の立場に立つ想像力」。自分の目線で話さず、相手の気持ちを想像することを大切にする(渡辺雅史著『東京駅コンシェルジュの365日』交通新聞社新書)▼多くの場合、利用客との出会いは1回きり。そこに懸ける真剣さは、私たちの対話にも通じよう。訪問先の近況などを確認する「事前準備」、相手の言葉から気持ちや考えを「引き出す力」。そして、こちらの一方的な話にならないよう、徹底して「相手に寄り添う」こと。どれも大切な視点だ▼池田先生は「一回の出会い、一回の励ましが、真剣勝負である」と。「一回」に全精魂を注ぐ姿勢が、価値を生み出す根本である。
寸鉄 2021年11月13日
「信は道の源 功徳の母」御書。題目は無限の希望の力。大確信の祈りから
徳島の日。対話の秋、友情深める好機!青年を先頭に次なる広布拡大の魁を
幹部は一度の会合に全力を!準備も真剣勝負で。前進の息吹を同志の心に
海亀の2割、ゴミを誤食。安易な"ポイ捨て"は命も脅かす。地球環境守ろう
薄暮時に交通事故増える季節。多忙な時ほど安全運転。歩行者も警戒強く
〈社説〉 2021・11・13 あす「紅の歌」誕生40周年
◇わが人生の反転攻勢の劇を
広布史に残る破邪顕正の曲「紅の歌」が四国で誕生したのは、1981年11月14日のこと。四国の青年部が、正義の闘魂を燃やして作り上げた歌詞を、池田先生が二十数回も推敲を重ねて完成した。この"師弟の共同作業"は、小説『新・人間革命』第30巻〈下〉「勝ち鬨」の章に描かれている。
「紅の歌」誕生の2年前の4月、先生は宗門の謀略から学会と尊き同志を守るため、第3代会長を辞任した。その翌年の1月と5月に四国の友は、客船「さんふらわあ7」号に乗り、神奈川で待つ師の元に集った。求道の弟子の心に応えるように、81年11月、先生は電撃的に四国を訪問。
「もう一度、私が指揮を執らせていただきます!」「私の心を知ってくださる方は、一緒に戦ってください!」と師子吼したのだ。
師の思いに直ちに呼応すべく、四国の青年部は自分たちの心意気を示そうと、夜通しで愛唱歌を作成した。懇談会の席上、「先生! 筆を加えて、ぜひ魂を入れてください」と歌詞の案を提出。先生は「分かった。君たちのために手伝うよ」と。青年たちと対話しながらの推敲が進められた。
♪ああ紅の 朝明けて
魁光りぬ 丈夫は……
香川・観音寺市に住む県男子部長は、「紅の歌」を聴きながら育った。農作物の肥料や、家畜に与える飼料を調合する会社を経営してきたが、昨年11月、危機が襲った。県内で鳥インフルエンザが発生。その養鶏場の全てが、取引先だった。関係する全ての商品が出荷停止になり、収入は激減した。
"丈夫"は、今こそ信心の力を示す時と心を燃やした。今できることをやり抜くと決めて祈った。肥料の効果的な使い方を記した資料を作り、一軒一軒、農家を回った。約1カ月後、彼の会社が扱う肥料を県内全域に流通させたいとの発注が。危機をはね返し、前年を上回る業績を残すことができた。
「苦悩なき人生はない。しかし、広宣流布の使命を果たすために、勇気を燃え上がらせて戦う時、希望の虹は懸かり、苦悩は歓喜へと変わる」(「勝ち鬨」の章)
新時代の暁鐘を打ち鳴らした「紅の歌」の誕生から40年——。
今、たとえ深い闇にあったとしても、夜明けの到来を確信する青年の心で一途に師を求めながら、自身の逆境に打ち勝つ"人生の反転攻勢"の劇を開きゆこう。
☆希望の指針——池田先生の指導に学ぶ 「魂の独立」(上)
◇"民衆仏法"の光を世界へ!
連載「希望の指針——池田先生の指導に学ぶ」では、テーマごとに珠玉の指導・激励を紹介します。今回は、11・28「魂の独立」30周年を記念して、先生のスピーチから世界宗教の要諦について学びます(全2回)。
◇「第2次宗門事件」とは
1990年(平成2年)12月末、創価学会の大発展と池田先生の平和行動に嫉妬した日顕ら宗門は、先生の法華講総講頭職(信徒の代表)を一方的に罷免。創価の師弟を分断し、"衣の権威"に従わせようとする「C作戦」(創価学会分離作戦)を実行に移した。
学会は、あくまでも対話での解決を求めたが、宗門は頑なに話し合いを拒否し続け、翌91年には学会による登山会の中止、檀徒作りの強行など、謀略の限りを尽くして学会を圧迫してきた。しかし、「法主信仰」の邪義を唱えるなど、腐敗・堕落した宗門の正体を見抜いた学会員は微動だにしなかった。同志は御書に照らして、宗門の陰謀は、三類の強敵の出現であると捉え、池田先生と共に、破邪顕正の前進を開始する。
当初の目論見がことごとく破綻した宗門は、91年11月28日、学会に「破門通告書」なる文書を送付。さらに、学会員への御本尊の下付を停止した。11月28日は学会にとって、邪宗教と化した宗門からの「魂の独立記念日」となった。学会は宗門の閉鎖的な権威主義の呪縛から解き放たれ、世界宗教へと大きく飛翔していく。
◇大聖人のあたたかき人間性
〈1990年(平成2年)12月16日、宗門は学会に対して、ベートーベンの「歓喜の歌」をドイツ語で歌うことは「外道礼讃」であるなどと難詰してきた。それは、現実社会へ仏法を展開する創価の文化運動への、時代錯誤の言い掛かりであった。12月24日、池田先生は江東、墨田、杉並3区合同記念幹部会で語った〉
世界の民衆に妙法を弘め、絶対の幸福への道を開いていくことが広宣流布である。大聖人の御遺命であられる。ゆえに、世界各国の人々が何を求めているのか、それにどう応えていくかが大事となる。これを忘れて、仏教についての知識のない人、あるいはそういう国に、いきなり仏法の言葉で一方的に語っても、人々の理解と納得は得られない。
ひいては、いたずらに反発を招き、大聖人のお心に反することになりかねない。
その意味で、私どもが世界に展開してきた広宣流布の行動、仏法を基調とした平和、文化、教育の推進こそが正しき道であると確信している。
一次元から見れば、大聖人の仏法は、日本において、あまりにも教条主義的にとらえられてきた。また国粋主義にも利用されてきた。そうしたこともあって、世間では大聖人の真実のお姿と、大聖人の仏法のもつ豊かなヒューマニズムに、十分に目がそそがれなかった。日蓮大聖人というと、なんとなく"怖い""近寄りがたい"というイメージすら作られてきたのが現実である。
(中略)
私がスピーチの中で、大聖人の御書を拝して心がけてきた一つも、大聖人が、どれほど民衆の一人一人を大事にされていたか、どれほど濃やかに激励され、優しく包容されていたかを示すことにあった。
つまり、日蓮大聖人の仏法の深くあたたかき人間性を拝することである。
たとえば、"どんなことでも困ったことがあったら、私のもと(身延)へおいでなさい。お会いしますよ。この山で、一緒に、飢え死にしましょうよ"(御書1222ページ、通解)とまで仰せになり、門下を励まされた御文も拝読した。
私どもは、こうした大聖人の深き御慈愛、御精神を拝しつつ、さらに折伏・弘法に進んでまいりたい。要は、どこまで深く社会の人々の心をとらえ、共感と納得を与えて、正法へと向かわせていくかである。ただ勇ましく「折伏、折伏」と繰り返しても、皆が寄りつかなくなったのでは何にもならない。
◇我らの"内"に御本尊がある
〈「C作戦」を実行に移した宗門は、1991年(平成3年)7月、それまでの学会の登山会を一方的に取り止め、宗門の許可なしに参詣できない「添書登山」を開始。"登山しないと罪障消滅できない"などの邪義を唱え、信徒を脅かす。池田先生は9月3日、学生部・教育部合同総会で「日女御前御返事」の一節を拝し、日蓮仏法の本義を訴えた〉
「此の御本尊全く余所に求る事なかれ・只我れ等衆生の法華経を持ちて南無妙法蓮華経と唱うる胸中の肉団におはしますなり、是を九識心王真如の都とは申すなり」(御書1244ページ)
——この御本尊は、まったくよそに求めてはならない。ただ、われら衆生が法華経を受持し、南無妙法蓮華経と唱える胸中の肉団においでになるのである。これを「九識心王真如の都」(仏界の尊極の生命)というのである——。
大聖人の仏法は、御本尊を信ずる「人間」を、一切の差別なく、最極の尊体とみる。全人類に平等の「世界宗教」たるゆえんがここにある。そして、この御本尊は、信仰者の"内"にあると示され、「全く余所に求る事なかれ」と仰せである。当然、"どこか"に行かなければ成仏しないというのは、大聖人のお教えではない。
御本尊を拝する"その人"が"その場で"仏となる。今、自分のいる場所で、自分を最高に輝かせながら、家庭のために、社会のために、そして人類のために、活躍していけるのが「妙法」である。(中略)
流罪の地・佐渡でおしたための「生死一大事血脈抄」には、次のように仰せである。
「久遠実成の釈尊と皆成仏道の法華経と我等衆生との三つ全く差別無しと解りて妙法蓮華経と唱え奉る処を生死一大事の血脈とは云うなり、此の事但日蓮が弟子檀那等の肝要なり法華経を持つとは是なり」(同1337ページ)
——(十界の諸法がことごとく生死の二法であり、妙法の当体であるから)五百塵点劫という久遠の昔に成道した釈尊(再往は日蓮大聖人)と、すべての衆生を成仏させる法華経(再往は御本尊)と、われら衆生との三つは、まったく差別がないと信解して妙法蓮華経と唱えたてまつるところを生死一大事の血脈というのである。このことは、日蓮の弟子檀那等の肝要である。法華経を持つとは、このことを言うのである——と。
「全く差別無し」——。大聖人は、仏と衆生との「絶対の平等」をお示しくださっている。このことを信解して妙法を唱えるのが「弟子檀那等の肝要」であり、「法華経を持つ」ことであり、「生死一大事の血脈」もここにある、と。
その他の仰せからも、一切衆生の「平等」が徹底して説かれていることこそ、法華経の教えの「肝要」なのである。
◇仏法は「民主の時代」の基盤
〈対話による解決を求める学会に対して、宗門は一方的な処分を繰り返す。その背景には「僧侶が上。信徒が下」といった、宗門の差別的な体質があった。1991年(平成3年)9月23日、池田先生は第1回日米交流研修会で、「民主の時代」について言及する〉
仏法は、一切衆生に本来具わっている仏性を開かしめ、自覚させ、成仏させることが目的である。なかんずく法華経は、救うべき衆生に、何の差別も設けないのである。「平等」を否定するのは、「法華経の否定」である。(中略)
今や世界的な潮流となっている「民主の時代」「民衆の時代」。この人類史的転換を、混乱と反動によって逆流させ、不幸な結果に終わらせてはならない。そのために、「民主の時代」の基盤となりうる、普遍的な「人間学」「宗教性」「精神性」の必要が、多くの識者の間に認識され始めている。
いよいよ、日蓮大聖人の仏法が、世界の民衆から求められ、その偉大さが実証される時が来た。時代が仏法に近づいているのである。本格的な世界広宣流布の時が来たことを確信していただきたい。
こうした時代にあって、民衆を抑圧し、権威への無条件の従属を強制するような宗教や宗教者は、もはや時代錯誤の遺物として自滅していくであろう。
まして大聖人の門下と名乗りながら、そのような姿があれば、それこそ大聖人の「慈悲」と「平等」の御精神に背き、反逆する大罪である。(中略)
どこまでも民衆を"権威"に従わせようとする独善的な宗教は、あくまで人々に盲従を強要し、人間を束縛し、支配しようとする。
"人間"に奉仕し、人々を幸福にするためにこそ、本来、宗教はある。まして、大聖人の仏法は、どんな権威、権力にも屈することなく、世界の人々に平等に「自由」と「尊厳」をもたらす、最高の人間主義の大法である。
仏子を見くだし、「差別」を設けるような姿があれば、もはや大聖人の門下とはいえないであろう。
創価学会の歴史は、(中略)人間の成長を阻害する権威主義との戦いの連続であり、真の民主主義を促進する運動を、全世界に展開してきたのである。
だからこそ、非難中傷を浴び、迫害また迫害の連続だったともいえる。ゆえに、私どもは、広布と信心を破壊する天魔の所業は鋭く見破り、正法を守り、信心を守り、仏子を守り、民主主義を守るために、悪とは一歩も退かずに戦っていかねばならない。
地域に幸福を広げる
和楽と平和の集いだ。
心ゆくまで語り合い
意気高く進みゆこう!
兄弟抄 P1088
『設ひいかなるわづらはしき事ありとも夢になして只法華経の事のみさはぐらせ給うべしし』
【通解】
たとえ、どんな煩わしいことがあっても、夢だと思って、ただ法華経のことだけを考えていきなさい。
名字の言 東京駅のコンシェルジュが心掛けている三つのこと 2021年11月13日
東京駅で、利用客のさまざまな問い合わせに対応する「ステーションコンシェルジュ東京」。そのモットーは「分かりませんとは言いません」だ▼"すいているコインロッカーは?""テレビの特集で見たケーキが買いたい"など、相談は1日1000件近くに上る日も。それに対応するコンシェルジュが、心掛けていることが三つある▼一つは、常に駅を巡回して新しい情報を収集する「準備力」。次に、"大人数へのお土産を"との質問に、対象人数や予算など相手の希望に正確に応えるための「聞き出す力」。最後が「相手の立場に立つ想像力」。自分の目線で話さず、相手の気持ちを想像することを大切にする(渡辺雅史著『東京駅コンシェルジュの365日』交通新聞社新書)▼多くの場合、利用客との出会いは1回きり。そこに懸ける真剣さは、私たちの対話にも通じよう。訪問先の近況などを確認する「事前準備」、相手の言葉から気持ちや考えを「引き出す力」。そして、こちらの一方的な話にならないよう、徹底して「相手に寄り添う」こと。どれも大切な視点だ▼池田先生は「一回の出会い、一回の励ましが、真剣勝負である」と。「一回」に全精魂を注ぐ姿勢が、価値を生み出す根本である。
寸鉄 2021年11月13日
「信は道の源 功徳の母」御書。題目は無限の希望の力。大確信の祈りから
徳島の日。対話の秋、友情深める好機!青年を先頭に次なる広布拡大の魁を
幹部は一度の会合に全力を!準備も真剣勝負で。前進の息吹を同志の心に
海亀の2割、ゴミを誤食。安易な"ポイ捨て"は命も脅かす。地球環境守ろう
薄暮時に交通事故増える季節。多忙な時ほど安全運転。歩行者も警戒強く
〈社説〉 2021・11・13 あす「紅の歌」誕生40周年
◇わが人生の反転攻勢の劇を
広布史に残る破邪顕正の曲「紅の歌」が四国で誕生したのは、1981年11月14日のこと。四国の青年部が、正義の闘魂を燃やして作り上げた歌詞を、池田先生が二十数回も推敲を重ねて完成した。この"師弟の共同作業"は、小説『新・人間革命』第30巻〈下〉「勝ち鬨」の章に描かれている。
「紅の歌」誕生の2年前の4月、先生は宗門の謀略から学会と尊き同志を守るため、第3代会長を辞任した。その翌年の1月と5月に四国の友は、客船「さんふらわあ7」号に乗り、神奈川で待つ師の元に集った。求道の弟子の心に応えるように、81年11月、先生は電撃的に四国を訪問。
「もう一度、私が指揮を執らせていただきます!」「私の心を知ってくださる方は、一緒に戦ってください!」と師子吼したのだ。
師の思いに直ちに呼応すべく、四国の青年部は自分たちの心意気を示そうと、夜通しで愛唱歌を作成した。懇談会の席上、「先生! 筆を加えて、ぜひ魂を入れてください」と歌詞の案を提出。先生は「分かった。君たちのために手伝うよ」と。青年たちと対話しながらの推敲が進められた。
♪ああ紅の 朝明けて
魁光りぬ 丈夫は……
香川・観音寺市に住む県男子部長は、「紅の歌」を聴きながら育った。農作物の肥料や、家畜に与える飼料を調合する会社を経営してきたが、昨年11月、危機が襲った。県内で鳥インフルエンザが発生。その養鶏場の全てが、取引先だった。関係する全ての商品が出荷停止になり、収入は激減した。
"丈夫"は、今こそ信心の力を示す時と心を燃やした。今できることをやり抜くと決めて祈った。肥料の効果的な使い方を記した資料を作り、一軒一軒、農家を回った。約1カ月後、彼の会社が扱う肥料を県内全域に流通させたいとの発注が。危機をはね返し、前年を上回る業績を残すことができた。
「苦悩なき人生はない。しかし、広宣流布の使命を果たすために、勇気を燃え上がらせて戦う時、希望の虹は懸かり、苦悩は歓喜へと変わる」(「勝ち鬨」の章)
新時代の暁鐘を打ち鳴らした「紅の歌」の誕生から40年——。
今、たとえ深い闇にあったとしても、夜明けの到来を確信する青年の心で一途に師を求めながら、自身の逆境に打ち勝つ"人生の反転攻勢"の劇を開きゆこう。
☆希望の指針——池田先生の指導に学ぶ 「魂の独立」(上)
◇"民衆仏法"の光を世界へ!
連載「希望の指針——池田先生の指導に学ぶ」では、テーマごとに珠玉の指導・激励を紹介します。今回は、11・28「魂の独立」30周年を記念して、先生のスピーチから世界宗教の要諦について学びます(全2回)。
◇「第2次宗門事件」とは
1990年(平成2年)12月末、創価学会の大発展と池田先生の平和行動に嫉妬した日顕ら宗門は、先生の法華講総講頭職(信徒の代表)を一方的に罷免。創価の師弟を分断し、"衣の権威"に従わせようとする「C作戦」(創価学会分離作戦)を実行に移した。
学会は、あくまでも対話での解決を求めたが、宗門は頑なに話し合いを拒否し続け、翌91年には学会による登山会の中止、檀徒作りの強行など、謀略の限りを尽くして学会を圧迫してきた。しかし、「法主信仰」の邪義を唱えるなど、腐敗・堕落した宗門の正体を見抜いた学会員は微動だにしなかった。同志は御書に照らして、宗門の陰謀は、三類の強敵の出現であると捉え、池田先生と共に、破邪顕正の前進を開始する。
当初の目論見がことごとく破綻した宗門は、91年11月28日、学会に「破門通告書」なる文書を送付。さらに、学会員への御本尊の下付を停止した。11月28日は学会にとって、邪宗教と化した宗門からの「魂の独立記念日」となった。学会は宗門の閉鎖的な権威主義の呪縛から解き放たれ、世界宗教へと大きく飛翔していく。
◇大聖人のあたたかき人間性
〈1990年(平成2年)12月16日、宗門は学会に対して、ベートーベンの「歓喜の歌」をドイツ語で歌うことは「外道礼讃」であるなどと難詰してきた。それは、現実社会へ仏法を展開する創価の文化運動への、時代錯誤の言い掛かりであった。12月24日、池田先生は江東、墨田、杉並3区合同記念幹部会で語った〉
世界の民衆に妙法を弘め、絶対の幸福への道を開いていくことが広宣流布である。大聖人の御遺命であられる。ゆえに、世界各国の人々が何を求めているのか、それにどう応えていくかが大事となる。これを忘れて、仏教についての知識のない人、あるいはそういう国に、いきなり仏法の言葉で一方的に語っても、人々の理解と納得は得られない。
ひいては、いたずらに反発を招き、大聖人のお心に反することになりかねない。
その意味で、私どもが世界に展開してきた広宣流布の行動、仏法を基調とした平和、文化、教育の推進こそが正しき道であると確信している。
一次元から見れば、大聖人の仏法は、日本において、あまりにも教条主義的にとらえられてきた。また国粋主義にも利用されてきた。そうしたこともあって、世間では大聖人の真実のお姿と、大聖人の仏法のもつ豊かなヒューマニズムに、十分に目がそそがれなかった。日蓮大聖人というと、なんとなく"怖い""近寄りがたい"というイメージすら作られてきたのが現実である。
(中略)
私がスピーチの中で、大聖人の御書を拝して心がけてきた一つも、大聖人が、どれほど民衆の一人一人を大事にされていたか、どれほど濃やかに激励され、優しく包容されていたかを示すことにあった。
つまり、日蓮大聖人の仏法の深くあたたかき人間性を拝することである。
たとえば、"どんなことでも困ったことがあったら、私のもと(身延)へおいでなさい。お会いしますよ。この山で、一緒に、飢え死にしましょうよ"(御書1222ページ、通解)とまで仰せになり、門下を励まされた御文も拝読した。
私どもは、こうした大聖人の深き御慈愛、御精神を拝しつつ、さらに折伏・弘法に進んでまいりたい。要は、どこまで深く社会の人々の心をとらえ、共感と納得を与えて、正法へと向かわせていくかである。ただ勇ましく「折伏、折伏」と繰り返しても、皆が寄りつかなくなったのでは何にもならない。
◇我らの"内"に御本尊がある
〈「C作戦」を実行に移した宗門は、1991年(平成3年)7月、それまでの学会の登山会を一方的に取り止め、宗門の許可なしに参詣できない「添書登山」を開始。"登山しないと罪障消滅できない"などの邪義を唱え、信徒を脅かす。池田先生は9月3日、学生部・教育部合同総会で「日女御前御返事」の一節を拝し、日蓮仏法の本義を訴えた〉
「此の御本尊全く余所に求る事なかれ・只我れ等衆生の法華経を持ちて南無妙法蓮華経と唱うる胸中の肉団におはしますなり、是を九識心王真如の都とは申すなり」(御書1244ページ)
——この御本尊は、まったくよそに求めてはならない。ただ、われら衆生が法華経を受持し、南無妙法蓮華経と唱える胸中の肉団においでになるのである。これを「九識心王真如の都」(仏界の尊極の生命)というのである——。
大聖人の仏法は、御本尊を信ずる「人間」を、一切の差別なく、最極の尊体とみる。全人類に平等の「世界宗教」たるゆえんがここにある。そして、この御本尊は、信仰者の"内"にあると示され、「全く余所に求る事なかれ」と仰せである。当然、"どこか"に行かなければ成仏しないというのは、大聖人のお教えではない。
御本尊を拝する"その人"が"その場で"仏となる。今、自分のいる場所で、自分を最高に輝かせながら、家庭のために、社会のために、そして人類のために、活躍していけるのが「妙法」である。(中略)
流罪の地・佐渡でおしたための「生死一大事血脈抄」には、次のように仰せである。
「久遠実成の釈尊と皆成仏道の法華経と我等衆生との三つ全く差別無しと解りて妙法蓮華経と唱え奉る処を生死一大事の血脈とは云うなり、此の事但日蓮が弟子檀那等の肝要なり法華経を持つとは是なり」(同1337ページ)
——(十界の諸法がことごとく生死の二法であり、妙法の当体であるから)五百塵点劫という久遠の昔に成道した釈尊(再往は日蓮大聖人)と、すべての衆生を成仏させる法華経(再往は御本尊)と、われら衆生との三つは、まったく差別がないと信解して妙法蓮華経と唱えたてまつるところを生死一大事の血脈というのである。このことは、日蓮の弟子檀那等の肝要である。法華経を持つとは、このことを言うのである——と。
「全く差別無し」——。大聖人は、仏と衆生との「絶対の平等」をお示しくださっている。このことを信解して妙法を唱えるのが「弟子檀那等の肝要」であり、「法華経を持つ」ことであり、「生死一大事の血脈」もここにある、と。
その他の仰せからも、一切衆生の「平等」が徹底して説かれていることこそ、法華経の教えの「肝要」なのである。
◇仏法は「民主の時代」の基盤
〈対話による解決を求める学会に対して、宗門は一方的な処分を繰り返す。その背景には「僧侶が上。信徒が下」といった、宗門の差別的な体質があった。1991年(平成3年)9月23日、池田先生は第1回日米交流研修会で、「民主の時代」について言及する〉
仏法は、一切衆生に本来具わっている仏性を開かしめ、自覚させ、成仏させることが目的である。なかんずく法華経は、救うべき衆生に、何の差別も設けないのである。「平等」を否定するのは、「法華経の否定」である。(中略)
今や世界的な潮流となっている「民主の時代」「民衆の時代」。この人類史的転換を、混乱と反動によって逆流させ、不幸な結果に終わらせてはならない。そのために、「民主の時代」の基盤となりうる、普遍的な「人間学」「宗教性」「精神性」の必要が、多くの識者の間に認識され始めている。
いよいよ、日蓮大聖人の仏法が、世界の民衆から求められ、その偉大さが実証される時が来た。時代が仏法に近づいているのである。本格的な世界広宣流布の時が来たことを確信していただきたい。
こうした時代にあって、民衆を抑圧し、権威への無条件の従属を強制するような宗教や宗教者は、もはや時代錯誤の遺物として自滅していくであろう。
まして大聖人の門下と名乗りながら、そのような姿があれば、それこそ大聖人の「慈悲」と「平等」の御精神に背き、反逆する大罪である。(中略)
どこまでも民衆を"権威"に従わせようとする独善的な宗教は、あくまで人々に盲従を強要し、人間を束縛し、支配しようとする。
"人間"に奉仕し、人々を幸福にするためにこそ、本来、宗教はある。まして、大聖人の仏法は、どんな権威、権力にも屈することなく、世界の人々に平等に「自由」と「尊厳」をもたらす、最高の人間主義の大法である。
仏子を見くだし、「差別」を設けるような姿があれば、もはや大聖人の門下とはいえないであろう。
創価学会の歴史は、(中略)人間の成長を阻害する権威主義との戦いの連続であり、真の民主主義を促進する運動を、全世界に展開してきたのである。
だからこそ、非難中傷を浴び、迫害また迫害の連続だったともいえる。ゆえに、私どもは、広布と信心を破壊する天魔の所業は鋭く見破り、正法を守り、信心を守り、仏子を守り、民主主義を守るために、悪とは一歩も退かずに戦っていかねばならない。
2021年11月12日金曜日
2021.11.12 わが友に贈る
朝晩が冷え込む季節。
風邪をひかないよう
外出時の服装を賢明に。
手洗い・うがいも励行し
油断なく体調管理を!
善無畏三蔵抄 P890
『仮令強言なれども人をたすくれば実語軟語なるべし、設ひ軟語なれども人を損ずるは妄語強言なり、当世学匠等の法門は軟語実語と人人は思食したれども皆強言妄語なり、仏の本意たる法華経に背く故なるべし』
【通解】
たとえ、強い言葉であっても、人を救えば真実の言葉であり、柔らかい言葉である。たとえ、柔らかい言葉であっても、人を害すれば偽りの言葉であり、強言である。今の時代の学者たちの法門は、柔らかな言葉、真実の言葉であると人々は思っておられるけれども、みな強い言葉、偽りの言葉である。仏の本意である法華経に背いているからである。
名字の言 池田先生と車いすの女性で交わされたVサイン 2021年11月12日
「あれはフランス学士院の講演の前日でした」。壮年には、その日の出来事が今も心に残るという▼1989年6月13日、池田先生を乗せた車がパリ郊外の会館を出発しようとしていた。出口付近に、見送りにきた同志が集まった。先生は車を降り、一人一人に声を掛けていく。その中に車いすの女性がいた。先生は「大丈夫。大丈夫だよ」と励ました▼ところが通訳がいないため、女性は呼び掛けに反応できない。それでも先生は4回、5回、6回と声を掛け続ける。出発の時間が迫り、先生は車の方へと歩いた。途中、再び女性の方を向いて、Vサインを突き出し、「大丈夫だからね!」。すると、彼女はゆっくりと片手を上げ、Vサインで応えた▼大事な講演を控えながら、一瞬の出会いを逃さず、一人のためにここまで心を砕かれるのか——それが壮年の胸を突いたのだ。小説『新・人間革命』を改めて繙いてみる。先生が若き日から、この励ましの労作業を、当たり前のように誠心誠意、繰り返してきたことが分かる。そうして蒔いた種が、時とともに地涌の人材の大樹となり、森と育って今日の世界広布は築かれてきた▼今年も「学会創立の日」が巡り来る。師に続く挑戦を心に期す誓願の時である。
寸鉄 2021年11月12日
御書「共の一字は日蓮に共する時は宝処に至る」。大聖人直結の学会は発展
仏法の話は毛穴から入る—恩師。後継の未来部を"広布の庭"で温かく激励
女子部の日。青春の華陽の誓いは永遠。さあ女性が輝く新時代の門を皆で
良質な睡眠が認知症予防にも。就寝前の携帯を控える等、快眠で健康人生
コロナ禍で飲酒運転が悪質化と。少量でもノー! 絶対にしない、勧めない
〈社説〉 2021・11・12 きょう「女子部の日」
◇真の幸福は励ましの日々に
60年前のきょう、横浜・三ツ沢の競技場で開催された第9回女子部総会で、池田先生は女子部の友に万感の思いを込めて語った。信仰の目的は「何があっても崩れることのない、絶対的幸福境涯を築き上げることであります」と。この総会が女子部の日の淵源となった。
絶対的幸福境涯とは、どこか遠くにあるものではない。先生は「日々、力強く唱題に励みながら、"妙法"という確かな生命の軌道に乗り、自身の人間革命をめざして、生き生きと生活に、学会活動に取り組んでいくなかに幸福がある」と、小説『新・人間革命』第5巻「勝利」の章に。まさに"華陽姉妹"の姿そのものである。
衣料品店に勤める長崎の県女子部長。かつて報道番組で、マンホールの下で生活をする外国の貧しい子どもたちを見て衝撃を受けた。"この子たちのために何ができるのか"と自身に問い、創価女子短期大学に進学。平和について学んだ。地元に貢献したいとの思いもあり、現在の職場に。しかし、平和貢献の道に直接関わることのない仕事に、何度も転職を考えた。
そんな時、コロナ禍になり、会社も大きな打撃を。今こそ社員一人一人の幸福を祈り、立正安国の連帯を広げようと決意。系列4店舗すべてに足を運び、対話を重ねた。その姿に、社長も理解を深めてくれた。今、彼女は、女子部の長崎女性平和文化会議議長として活躍。「平和運動といっても、自分の目の前の人から励ましを広げていくこと」との思いで、真心の対話を深めている。
「女性は本来、現実主義者であると同時に、生命を慈しみ守りゆく、豊かな感性をもった平和主義者です」とは、池田先生と対談を重ねた未来学者、ヘイゼル・ヘンダーソン氏の言葉である。
生命尊厳の哲学を持った女子部員が一人立ち、社会で信頼を広げ、友に励ましを送りゆく。そこに平和への一歩があり、その姿にこそ真の幸福境涯があるといえよう。
10月14日付の「随筆『人間革命』光あれ」で先生は、「女子部が女性部として新出発する。いよいよ多様性の時代をリードし、桜梅桃李の個性をのびやかに尊重して生かし合い、朗らかな幸福と平和の大前進が始まるのだ!」と。
学会創立100周年へ飛躍する今、女子部が女性部として新たな広布の舞台へ。希望と幸福のスクラムは限りなく広がっていく。
☆桂冠詩人40周年 勇気の舞 凱歌の行進 第14回 地区の中心者へ
本年は、「桂冠詩人」の称号が池田先生に贈られてから40周年。連載企画「勇気の舞 凱歌の行進」では、先生がつづった長編詩を紹介します。第14回は、地区の中心者に詠んだ「広布第一線・学会の要 地区部長 地区婦人部長の皆様に最敬礼」(2007年)です。
◇皆様こそ人間共和の大統領!
雨の日も風の日も
最も地道な
使命の労作業に
徹し抜いておられる皆様!
誰が見ていなくとも
誰が中傷批判しようとも
誰が褒めなくとも
現実の広宣流布を
一歩また一歩と
希望に燃えて
大聖人の仰せのごとく
辛抱強く 前へ前へと
進んでおられる皆様方よ!
その皆様方を
無量無数の諸天善神が
護らぬわけがない。
三世十方の仏菩薩が
讃えぬわけがない。
◆◇◆
昭和二十六年の
晴れわたる五月の三日——
ありとあらゆる苦難を
師弟で勝ち越えて
師・戸田先生の
第二代会長の就任を迎えた。
この時
弟子の私が就任したのが
ふるさと蒲田支部の
大森地区の地区委員であった。
すなわち
「地区部長」である。
戸田先生の誓願たる
七十五万世帯の成就へ!
愛弟子は
師の事業を一人支えながら
不二の決心で
広布第一線の地区から
拡大の火蓋を切ったのだ。
「師に直結の
地区部長たれ!」とは
私の断固たる決意であった。
若き日の日記には——
「先生、必ず吾が地区も
前進させます」
「吾が大森地区が心配でならぬ。
地区が完璧になるよう、
御本尊に祈る」
「吾が地区も頑張らねばならぬ。
ともあれ、自分が頑張ることだ。
自分が責任を持つことだ」等と。
広布のための
忘れ得ぬ
地区の闘争の歴史を
毎日毎日
私自身が刻み始めた。
◆◇◆
わが地区が
元気に前進勝利すれば
わが地域が
必ずや元気となり
発展興隆していくことは
間違いないだろう。
上からも喧しく
下からも
突き上げをくいながら
外部との渉外にも
胸を張って挑みゆく
地区部長
地区婦人部長の皆様方は
一番偉大な
人間革命をしていることを
自負して頂きたい。
大変でありましょうが
永遠の生命の
素晴らしき栄光と福徳へ
革命の一日一日を
歩んでおられることを
確信して頂きたい。
◆◇◆
それぞれの
宿縁の天地にあって
皆様方こそ——
人間共和の
大統領である。
幸福交響楽団の
名指揮者である。
さらに
近隣友好の
全権大使である。
人間教育の
大総長である。
そして
立正安国の
建設の太陽なのである。
いざや
大衆と共に!
民衆の中で!
人間のために!
今日も朗らかに
わが地区に
「永遠の都」を
大建設しゆくのだ!
※「地区婦人部長」は現在の「地区女性部長」に当たります。
風邪をひかないよう
外出時の服装を賢明に。
手洗い・うがいも励行し
油断なく体調管理を!
善無畏三蔵抄 P890
『仮令強言なれども人をたすくれば実語軟語なるべし、設ひ軟語なれども人を損ずるは妄語強言なり、当世学匠等の法門は軟語実語と人人は思食したれども皆強言妄語なり、仏の本意たる法華経に背く故なるべし』
【通解】
たとえ、強い言葉であっても、人を救えば真実の言葉であり、柔らかい言葉である。たとえ、柔らかい言葉であっても、人を害すれば偽りの言葉であり、強言である。今の時代の学者たちの法門は、柔らかな言葉、真実の言葉であると人々は思っておられるけれども、みな強い言葉、偽りの言葉である。仏の本意である法華経に背いているからである。
名字の言 池田先生と車いすの女性で交わされたVサイン 2021年11月12日
「あれはフランス学士院の講演の前日でした」。壮年には、その日の出来事が今も心に残るという▼1989年6月13日、池田先生を乗せた車がパリ郊外の会館を出発しようとしていた。出口付近に、見送りにきた同志が集まった。先生は車を降り、一人一人に声を掛けていく。その中に車いすの女性がいた。先生は「大丈夫。大丈夫だよ」と励ました▼ところが通訳がいないため、女性は呼び掛けに反応できない。それでも先生は4回、5回、6回と声を掛け続ける。出発の時間が迫り、先生は車の方へと歩いた。途中、再び女性の方を向いて、Vサインを突き出し、「大丈夫だからね!」。すると、彼女はゆっくりと片手を上げ、Vサインで応えた▼大事な講演を控えながら、一瞬の出会いを逃さず、一人のためにここまで心を砕かれるのか——それが壮年の胸を突いたのだ。小説『新・人間革命』を改めて繙いてみる。先生が若き日から、この励ましの労作業を、当たり前のように誠心誠意、繰り返してきたことが分かる。そうして蒔いた種が、時とともに地涌の人材の大樹となり、森と育って今日の世界広布は築かれてきた▼今年も「学会創立の日」が巡り来る。師に続く挑戦を心に期す誓願の時である。
寸鉄 2021年11月12日
御書「共の一字は日蓮に共する時は宝処に至る」。大聖人直結の学会は発展
仏法の話は毛穴から入る—恩師。後継の未来部を"広布の庭"で温かく激励
女子部の日。青春の華陽の誓いは永遠。さあ女性が輝く新時代の門を皆で
良質な睡眠が認知症予防にも。就寝前の携帯を控える等、快眠で健康人生
コロナ禍で飲酒運転が悪質化と。少量でもノー! 絶対にしない、勧めない
〈社説〉 2021・11・12 きょう「女子部の日」
◇真の幸福は励ましの日々に
60年前のきょう、横浜・三ツ沢の競技場で開催された第9回女子部総会で、池田先生は女子部の友に万感の思いを込めて語った。信仰の目的は「何があっても崩れることのない、絶対的幸福境涯を築き上げることであります」と。この総会が女子部の日の淵源となった。
絶対的幸福境涯とは、どこか遠くにあるものではない。先生は「日々、力強く唱題に励みながら、"妙法"という確かな生命の軌道に乗り、自身の人間革命をめざして、生き生きと生活に、学会活動に取り組んでいくなかに幸福がある」と、小説『新・人間革命』第5巻「勝利」の章に。まさに"華陽姉妹"の姿そのものである。
衣料品店に勤める長崎の県女子部長。かつて報道番組で、マンホールの下で生活をする外国の貧しい子どもたちを見て衝撃を受けた。"この子たちのために何ができるのか"と自身に問い、創価女子短期大学に進学。平和について学んだ。地元に貢献したいとの思いもあり、現在の職場に。しかし、平和貢献の道に直接関わることのない仕事に、何度も転職を考えた。
そんな時、コロナ禍になり、会社も大きな打撃を。今こそ社員一人一人の幸福を祈り、立正安国の連帯を広げようと決意。系列4店舗すべてに足を運び、対話を重ねた。その姿に、社長も理解を深めてくれた。今、彼女は、女子部の長崎女性平和文化会議議長として活躍。「平和運動といっても、自分の目の前の人から励ましを広げていくこと」との思いで、真心の対話を深めている。
「女性は本来、現実主義者であると同時に、生命を慈しみ守りゆく、豊かな感性をもった平和主義者です」とは、池田先生と対談を重ねた未来学者、ヘイゼル・ヘンダーソン氏の言葉である。
生命尊厳の哲学を持った女子部員が一人立ち、社会で信頼を広げ、友に励ましを送りゆく。そこに平和への一歩があり、その姿にこそ真の幸福境涯があるといえよう。
10月14日付の「随筆『人間革命』光あれ」で先生は、「女子部が女性部として新出発する。いよいよ多様性の時代をリードし、桜梅桃李の個性をのびやかに尊重して生かし合い、朗らかな幸福と平和の大前進が始まるのだ!」と。
学会創立100周年へ飛躍する今、女子部が女性部として新たな広布の舞台へ。希望と幸福のスクラムは限りなく広がっていく。
☆桂冠詩人40周年 勇気の舞 凱歌の行進 第14回 地区の中心者へ
本年は、「桂冠詩人」の称号が池田先生に贈られてから40周年。連載企画「勇気の舞 凱歌の行進」では、先生がつづった長編詩を紹介します。第14回は、地区の中心者に詠んだ「広布第一線・学会の要 地区部長 地区婦人部長の皆様に最敬礼」(2007年)です。
◇皆様こそ人間共和の大統領!
雨の日も風の日も
最も地道な
使命の労作業に
徹し抜いておられる皆様!
誰が見ていなくとも
誰が中傷批判しようとも
誰が褒めなくとも
現実の広宣流布を
一歩また一歩と
希望に燃えて
大聖人の仰せのごとく
辛抱強く 前へ前へと
進んでおられる皆様方よ!
その皆様方を
無量無数の諸天善神が
護らぬわけがない。
三世十方の仏菩薩が
讃えぬわけがない。
◆◇◆
昭和二十六年の
晴れわたる五月の三日——
ありとあらゆる苦難を
師弟で勝ち越えて
師・戸田先生の
第二代会長の就任を迎えた。
この時
弟子の私が就任したのが
ふるさと蒲田支部の
大森地区の地区委員であった。
すなわち
「地区部長」である。
戸田先生の誓願たる
七十五万世帯の成就へ!
愛弟子は
師の事業を一人支えながら
不二の決心で
広布第一線の地区から
拡大の火蓋を切ったのだ。
「師に直結の
地区部長たれ!」とは
私の断固たる決意であった。
若き日の日記には——
「先生、必ず吾が地区も
前進させます」
「吾が大森地区が心配でならぬ。
地区が完璧になるよう、
御本尊に祈る」
「吾が地区も頑張らねばならぬ。
ともあれ、自分が頑張ることだ。
自分が責任を持つことだ」等と。
広布のための
忘れ得ぬ
地区の闘争の歴史を
毎日毎日
私自身が刻み始めた。
◆◇◆
わが地区が
元気に前進勝利すれば
わが地域が
必ずや元気となり
発展興隆していくことは
間違いないだろう。
上からも喧しく
下からも
突き上げをくいながら
外部との渉外にも
胸を張って挑みゆく
地区部長
地区婦人部長の皆様方は
一番偉大な
人間革命をしていることを
自負して頂きたい。
大変でありましょうが
永遠の生命の
素晴らしき栄光と福徳へ
革命の一日一日を
歩んでおられることを
確信して頂きたい。
◆◇◆
それぞれの
宿縁の天地にあって
皆様方こそ——
人間共和の
大統領である。
幸福交響楽団の
名指揮者である。
さらに
近隣友好の
全権大使である。
人間教育の
大総長である。
そして
立正安国の
建設の太陽なのである。
いざや
大衆と共に!
民衆の中で!
人間のために!
今日も朗らかに
わが地区に
「永遠の都」を
大建設しゆくのだ!
※「地区婦人部長」は現在の「地区女性部長」に当たります。
2021年11月11日木曜日
2021.11.11 わが友に贈る
誰もが深き使命の人。
一人一人に光を当て
活躍の場をつくろう!
このリーダーの一念が
皆の潜在力を引き出す。
法華経題目抄 P944
『六万九千三百八十四字一一の字の下に一の妙あり総じて六万九千三百八十四の妙あり、妙とは天竺には薩と云い漢土には妙と云う妙とは具の義なり具とは円満の義なり、法華経の一一の文字一字一字に余の六万九千三百八十四字を納めたり、譬えば大海の一?の水に一切の河の水を納め一の如意宝珠の芥子計りなるが一切の如意宝珠の財を雨らすが如し』
【通解】
法華経の全文字・六万九千三百八十四字の一字一字の根下に各々一つの妙があり、総じて六万九千三百八十四の妙は、ことごとく妙の功徳、勝能を含んでいるのである。さて、妙とは天竺では薩といい、漢土では妙という。妙とは具足の義で、具足の具とは円満という意である。すなわち、法華経の一つ一つの文字に、六万九千三百八十四字の徳が欠けることなく納まっているのである。譬えば大海の一?の水にはいっさいの河の水が納まり、芥子ほどの大きさのたった一つの如意宝珠が、いっさいの如意宝珠の財を降らすようなものである。
名字の言 好評の「ラジオ SEIKYO LABO」 2021年11月11日
インターネット環境で聴くことができる、聖教新聞のポッドキャスト番組「ラジオ SEIKYO LABO(ラボ=研究室)」が好評だ。新聞制作の工夫やエピソードを、記者たち自身が語る。今年2月の開始以来、各種の聴取ランキングで上位に入ることも多い▼リスナーからもさまざまな反響が届いている。「映像と違い、運転中や、食器を洗いながらでも聴くことができる点がうれしい」「記者の熱い思いが感じられるのは、"声"ならではの魅力ですね」▼テレビが各家庭に普及し、さらに近年のインターネット動画の利用によって、ラジオの衰退を予想した人も少なくない。だがラジオには国内外で根強い需要があり、最近はコロナ禍もあって、愛好者が増加傾向にあるという。"人の声"には、映像とは異なる魅力がある▼「お疲れさま」「いつもありがとう」。ちょっとした一言でも、心は伝わる。あるメンバーが、学会の会合に参加したきっかけは、誘いに来た先輩のインターホン越しに聞いた声の響きにあるという。「"あなたと話せてうれしい"という思いを感じたんです」と▼日々、自他共の幸福を真剣に祈る、私たちの真心は必ず相手に伝わる。その真心を声に乗せて届けたい。
寸鉄 2021年11月11日
「仏の如く互に敬うべし」御書。団結こそ力。体験を語り励まし合う座談会に
愛媛の日。次の勝利の因刻むのは今!創価家族の麗しき連帯で対話を拡大
行き詰まった時こそ御書を開け—戸田先生。まず1行、1頁。求道心燃やし
介護・福祉に携わる友が奮闘。希望溢れる"幸齢社会"へ。きょう介護の日
中古の家電やガス器具の火災事故多し。リコール情報や使用法をよく確認
〈社説〉 2021・11・11 「国際寛容デー」制定から25年
◇共感力を育む精神闘争こそ
新型コロナウイルスに翻弄されたこの2年、あらわになったのは、未知の感染症への医療体制構築の困難さだけではないだろう。
ウイルスの感染拡大によって死の恐怖にかられ、社会も人々も混乱した。そこで私たちが目にした一つは、現代社会の中にある不寛容さではなかっただろうか。市中感染を防ぐための規制・対策は、時に人々の自由を排除するものになった。一般市民から「自粛警察」なるものも生まれた。
しかし、コロナ禍に現れた、こうした不寛容さは、決して突然に現れたものではないだろう。
『不寛容論』(新潮社)の著者・森本あんり氏は、自分が無関心でどうでもよいと思う状態を、寛容でも不寛容でもない「無寛容」と呼び、こうした無寛容は容易に「不寛容」へと変貌すると語る。
さらに社会や他者に対する無関心が前提の無寛容は「ひとたび嵐が来て自分の身に危険が迫れば、たちまち吹き飛んでしまう」と訴える。社会や他者に対する無関心が不寛容を生む土壌になる、との指摘は重要だ。
水俣の撮影でも知られる米国の写真家ユージン・スミスは第2次大戦の激戦地で撮影を行うなか、家族に宛てた手紙にこう記した。 「人種や肌の色、信条のせいで不寛容の感情を抱くことは、絶対にしないで欲しい。そして、彼らが君たちが享受しているのと同じ権利をすべて保持しているのだということを忘れないで欲しい」(石井妙子著『魂を撮ろう』文藝春秋社)
戦争の正義を高揚させ、敵対心をあおる写真を戦場から送る写真家がスター扱いされた時代に、他者への共感力、想像力を持ち続け抵抗した姿に深く感銘する。
池田先生は、欧州の知性ウンガー博士との対談で「寛容性を呼び覚ます努力を続けていかねばなりません。そうした、たゆみない精神闘争を怠れば、たちまち野蛮で非寛容な暴力性に自らが支配されてしまいます」と語っている。
寛容性とは、座して得られるものではない。恐怖や不安、偏見の渦にのみ込まれず、心を開いて社会や他者に自ら関わり続けていく。そのなかで相手への想像力、共感力が磨かれ、寛容の精神が生まれてくるのではないだろうか。
今月16日は「国際寛容デー」。国連総会で制定されてから25年を迎える。今いる場所から、自らの行動で、寛容の精神を広げたい。
☆池田思想国際学術シンポジウムから(上) 池田先生のメッセージ
一、世界の教育・学術の眼目と光る先生方をつなぐ今回のシンポジウムには、各国・各地域からご出席いただき、活発な討議と探究が進められると伺っております。
尊い研究と啓発を営々と貫き通されている、心から敬愛してやまない先生方に、私は改めて最大の感謝を捧げます。
わが創価大学にとりましては、創立50周年を飾る誠に意義深い開催となり、創立者としてこの上ない喜びであります。
本シンポジウムに掲げられた「人類の共生と世界市民教育」との最重要のテーマに即して、3点にわたり、簡潔に所感を述べさせていただきます。
◇教育の"信ずる力"で人類の善性を開花
一、第一に、「教育の"信ずる力"で、人類の善性の開花を!」と申し上げたい。
昨年の3月に、WHO(世界保健機関)が新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)を宣言してから1年と7カ月が経過しました。感染拡大の勢いが低下しつつある国が見られる一方で、深刻な打撃に今も苦しんでいる国も多く、感染症という人類共通の課題を解決するために、いやまして国際協力が必要とされるのは論をまちません。
◇温暖化の進展は地球の厳戒警報
また本年8月、国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が最新の報告書を発表し、人間活動の影響で地球温暖化が進んでいることについて「疑う余地がない」と断定しました。グテーレス国連事務総長は、報告書を「人類に対する厳戒警報」と強調し、今月末から始まるCOP26(国連気候変動枠組条約第26回締約国会議)の成功を呼び掛けております。
まさに国際社会は今、国益や自国のみの安全を最優先させる形で「分断」の溝を深めて、甚大な被害を拡大し続けてしまうのか、それとも「人類の共生」に向けて、「協力」という道を選び取るのか、大きな岐路に立たされていると思えてなりません。
そして、この共生への選択に立ちはだかる一凶こそ、「人間が持つ可能性への不信感」とは言えないでしょうか。この不信感は、自分に向かえば無力感や諦めをもたらし、他者に向かえば偏見や分断をもたらします。
一、翻って「教育」は本源的に、「人間生命への絶対的な信頼」から出発しております。
私自身、教育を生涯の事業と定めた一人として、人間の善性と青年の可能性への絶対的な信頼を、近くは創価教育の創始者・牧口常三郎先生から、遠くは"人類の教師"たる釈尊から受け継いできました。
釈尊は大乗仏典の精髄たる「法華経」において、仏の出現の因縁を「衆生をして仏知見(仏の智慧)を開かしめんと欲す」ゆえであると宣言しております。
この意義について、「もし衆生に仏知見無くんば、何ぞ開を論ずるところあらん」と展開したのは、天台智�でありました。
その思想を貫いているのは、誰人にも尊極の生命が具わっており、逆境や困難も乗り越える智慧と勇気を発揮する力が宿っているとの確信であります。
それを信じ抜いて一人一人に働き掛け、自覚せしめ、開き伸ばしていく。と同時に他者の尊厳にも目を開かせ、共に手を携えて、幸福へ平和へ生命を十全に開花させていく。ここに、教育という聖業の挑戦があると言えましょう。
◇青年に期待を寄せた大教育者デューイ
牧口先生も深く共鳴していたアメリカの大教育者デューイ博士が「五四運動」の最中に中国を訪れ、2年2カ月にわたり教壇に立った足跡が思い起こされます。
中国教育学会の会長を務められた、尊敬する顧明遠先生が指摘されていたように、デューイ博士は青年たちに満腔の希望を寄せられたのであります。
博士は、「人々がすべて自己の価値を知っていたらば、社会はきっと変化をもち進歩をもつ」(永野芳夫訳・大浦猛編『デューイ‥倫理・社会・教育 北京大学哲学講義』飯塚書房)と力説されました。
今こそ私たちは、教育の原点というべき"人間が持つ可能性を信ずる力"をいやまして強く深く発揮し、一人一人の若き生命をさらに伸びやかに、さらに豊かに開花させていきたいと思うのであります。そこにこそ、現代に蔓延する深刻な無力感から人々を解き放ち、社会の分断の分厚い壁を打ち破る希望が見いだせるからです。
◇創造性は多様性から生まれる
一、第二に申し上げたいのは、「青年の"負けじ魂"で、価値創造の大連帯を!」という点であります。
私の恩師であり、希有の人間教育者であった戸田城聖先生は、70年前、青年であった私たちに、「新しき世紀を創るものは、青年の熱と力である」と指針を贈ってくださいました。恩師は青年を励まして、あえて人生と社会の厳しい試練に立ち向かわせる中で薫陶されるのが、常でした。それは、青年の「熱と力」、すなわち何ものにも屈しない"負けじ魂"を信ずるゆえであったに違いありません。
恩師自らが、若き日から苦学に苦学を重ねるとともに、戦時中は、師匠と仰ぐ牧口先生にお供して、日本の軍部政府の弾圧による2年間の投獄にも耐え抜き、戦後、新たな人間革命の民衆運動を起こした究極の負けじ魂の闘士でありました。
頼もしいことに、今、若き世界市民たちが各国・各地で、コロナ禍という緊急事態にも、力を合わせ、英知を出し合って、創意工夫し立ち向かってくれています。
わが創価大学でも、とりわけ留学生の友が賢くたくましく逆境をはね返しています。多くの国々の多彩な学友と励まし合い、支え合って、仲間や地域や社会に貢献しながら、一回りも二回りも見事な大成長を遂げてくれているのであります。
中国をはじめ世界のさまざまな文化に心を開いていた、かの文豪ゲーテは、「創造は多様性なくしては考えられない」(山崎章甫訳『詩と真実』岩波文庫)と語っておりました。思いも寄らぬ艱難からの挑戦に対し、まさしく多様性を生かし合って応戦する若き世界市民の連帯から、必ずや偉大な価値が創造されることでありましょう。
恩師から学んだ中国の英知の言葉に「異体同心」そして「変毒為薬」とあります。
感染症や気候変動をはじめとする人類共通の難題は、あらゆる差異を超えて、心を同じくして取り組む契機となります。教育の結合の力を軸として、それぞれの個性を尊重し合い、触発し合って、毒をも薬へと転ずる価値創造の大連帯により、21世紀の新たな地平が開かれゆくことを、私は信じ祈りたいのであります。
一、第三に申し上げたいことは、「生命の"調和の智慧"で、地球生態系と共生の文明を!」という点であります。
20世紀を代表する大歴史家のトインビー博士と私が対談をして半世紀になろうとしています。全人類の平和・共生を展望するとともに、大自然・大宇宙との調和・共生まで志向したことが懐かしく思い出されます。
◇偉大な人は万物を一体とみなす
トインビー博士は、人間は宇宙の一市民であるとするギリシャ哲学のストア学派の主張や中国の王陽明の「偉大なる人は、天地万物をみな一体とみなす」との世界観に共感を述べられておりました。こうした先哲の洞察も、また地球生態系への最先端の科学的知見なども、生命それ自体に調和・共生を織り成していく妙なる力が本然的に具わっていることを照らし出しております。
真実の喜びとは何か。私は、尊い現場で若人の命を慈しみ育んでいる世界の多くの教育者の方々と、それは「自他共に喜ぶこと」であり、「共々に智慧と慈悲を発揮することである」と語り合ってきました。
人類、地球生態系、そしてさらには大宇宙へと広がる壮大なる連関の中で、生命の歓喜の讃歌を謳い上げてゆく共生の文明を、世界市民教育の光明で照らし示していきたいと、私は願うのであります。
一、結びに言及したいのは、デューイ博士が、先に触れた北京大学での講義において青年たちを前に述べていた、気宇壮大な呼び掛けです。
博士はそこで、「二千年後の人類ははたしてどんなものなのか」(前掲書)との問題提起をしました。
その上で博士は、それは、もちろん知り得ない世界であるとしても、ただ暗中模索するのではなくして、我々の希望する目的へ、確固たる「教育哲学」で指揮しリードしていこうと呼び掛けたのであります。
尊き先人たちの魂の呼び掛けに真摯に誠実に応えつつ、はるかなる人類の未来を創り開かれゆく崇高なる「教育哲学」のシンポジウムに、今再び、心からの尊敬と感謝を捧げ、私のメッセージといたします。
一人一人に光を当て
活躍の場をつくろう!
このリーダーの一念が
皆の潜在力を引き出す。
法華経題目抄 P944
『六万九千三百八十四字一一の字の下に一の妙あり総じて六万九千三百八十四の妙あり、妙とは天竺には薩と云い漢土には妙と云う妙とは具の義なり具とは円満の義なり、法華経の一一の文字一字一字に余の六万九千三百八十四字を納めたり、譬えば大海の一?の水に一切の河の水を納め一の如意宝珠の芥子計りなるが一切の如意宝珠の財を雨らすが如し』
【通解】
法華経の全文字・六万九千三百八十四字の一字一字の根下に各々一つの妙があり、総じて六万九千三百八十四の妙は、ことごとく妙の功徳、勝能を含んでいるのである。さて、妙とは天竺では薩といい、漢土では妙という。妙とは具足の義で、具足の具とは円満という意である。すなわち、法華経の一つ一つの文字に、六万九千三百八十四字の徳が欠けることなく納まっているのである。譬えば大海の一?の水にはいっさいの河の水が納まり、芥子ほどの大きさのたった一つの如意宝珠が、いっさいの如意宝珠の財を降らすようなものである。
名字の言 好評の「ラジオ SEIKYO LABO」 2021年11月11日
インターネット環境で聴くことができる、聖教新聞のポッドキャスト番組「ラジオ SEIKYO LABO(ラボ=研究室)」が好評だ。新聞制作の工夫やエピソードを、記者たち自身が語る。今年2月の開始以来、各種の聴取ランキングで上位に入ることも多い▼リスナーからもさまざまな反響が届いている。「映像と違い、運転中や、食器を洗いながらでも聴くことができる点がうれしい」「記者の熱い思いが感じられるのは、"声"ならではの魅力ですね」▼テレビが各家庭に普及し、さらに近年のインターネット動画の利用によって、ラジオの衰退を予想した人も少なくない。だがラジオには国内外で根強い需要があり、最近はコロナ禍もあって、愛好者が増加傾向にあるという。"人の声"には、映像とは異なる魅力がある▼「お疲れさま」「いつもありがとう」。ちょっとした一言でも、心は伝わる。あるメンバーが、学会の会合に参加したきっかけは、誘いに来た先輩のインターホン越しに聞いた声の響きにあるという。「"あなたと話せてうれしい"という思いを感じたんです」と▼日々、自他共の幸福を真剣に祈る、私たちの真心は必ず相手に伝わる。その真心を声に乗せて届けたい。
寸鉄 2021年11月11日
「仏の如く互に敬うべし」御書。団結こそ力。体験を語り励まし合う座談会に
愛媛の日。次の勝利の因刻むのは今!創価家族の麗しき連帯で対話を拡大
行き詰まった時こそ御書を開け—戸田先生。まず1行、1頁。求道心燃やし
介護・福祉に携わる友が奮闘。希望溢れる"幸齢社会"へ。きょう介護の日
中古の家電やガス器具の火災事故多し。リコール情報や使用法をよく確認
〈社説〉 2021・11・11 「国際寛容デー」制定から25年
◇共感力を育む精神闘争こそ
新型コロナウイルスに翻弄されたこの2年、あらわになったのは、未知の感染症への医療体制構築の困難さだけではないだろう。
ウイルスの感染拡大によって死の恐怖にかられ、社会も人々も混乱した。そこで私たちが目にした一つは、現代社会の中にある不寛容さではなかっただろうか。市中感染を防ぐための規制・対策は、時に人々の自由を排除するものになった。一般市民から「自粛警察」なるものも生まれた。
しかし、コロナ禍に現れた、こうした不寛容さは、決して突然に現れたものではないだろう。
『不寛容論』(新潮社)の著者・森本あんり氏は、自分が無関心でどうでもよいと思う状態を、寛容でも不寛容でもない「無寛容」と呼び、こうした無寛容は容易に「不寛容」へと変貌すると語る。
さらに社会や他者に対する無関心が前提の無寛容は「ひとたび嵐が来て自分の身に危険が迫れば、たちまち吹き飛んでしまう」と訴える。社会や他者に対する無関心が不寛容を生む土壌になる、との指摘は重要だ。
水俣の撮影でも知られる米国の写真家ユージン・スミスは第2次大戦の激戦地で撮影を行うなか、家族に宛てた手紙にこう記した。 「人種や肌の色、信条のせいで不寛容の感情を抱くことは、絶対にしないで欲しい。そして、彼らが君たちが享受しているのと同じ権利をすべて保持しているのだということを忘れないで欲しい」(石井妙子著『魂を撮ろう』文藝春秋社)
戦争の正義を高揚させ、敵対心をあおる写真を戦場から送る写真家がスター扱いされた時代に、他者への共感力、想像力を持ち続け抵抗した姿に深く感銘する。
池田先生は、欧州の知性ウンガー博士との対談で「寛容性を呼び覚ます努力を続けていかねばなりません。そうした、たゆみない精神闘争を怠れば、たちまち野蛮で非寛容な暴力性に自らが支配されてしまいます」と語っている。
寛容性とは、座して得られるものではない。恐怖や不安、偏見の渦にのみ込まれず、心を開いて社会や他者に自ら関わり続けていく。そのなかで相手への想像力、共感力が磨かれ、寛容の精神が生まれてくるのではないだろうか。
今月16日は「国際寛容デー」。国連総会で制定されてから25年を迎える。今いる場所から、自らの行動で、寛容の精神を広げたい。
☆池田思想国際学術シンポジウムから(上) 池田先生のメッセージ
一、世界の教育・学術の眼目と光る先生方をつなぐ今回のシンポジウムには、各国・各地域からご出席いただき、活発な討議と探究が進められると伺っております。
尊い研究と啓発を営々と貫き通されている、心から敬愛してやまない先生方に、私は改めて最大の感謝を捧げます。
わが創価大学にとりましては、創立50周年を飾る誠に意義深い開催となり、創立者としてこの上ない喜びであります。
本シンポジウムに掲げられた「人類の共生と世界市民教育」との最重要のテーマに即して、3点にわたり、簡潔に所感を述べさせていただきます。
◇教育の"信ずる力"で人類の善性を開花
一、第一に、「教育の"信ずる力"で、人類の善性の開花を!」と申し上げたい。
昨年の3月に、WHO(世界保健機関)が新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)を宣言してから1年と7カ月が経過しました。感染拡大の勢いが低下しつつある国が見られる一方で、深刻な打撃に今も苦しんでいる国も多く、感染症という人類共通の課題を解決するために、いやまして国際協力が必要とされるのは論をまちません。
◇温暖化の進展は地球の厳戒警報
また本年8月、国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が最新の報告書を発表し、人間活動の影響で地球温暖化が進んでいることについて「疑う余地がない」と断定しました。グテーレス国連事務総長は、報告書を「人類に対する厳戒警報」と強調し、今月末から始まるCOP26(国連気候変動枠組条約第26回締約国会議)の成功を呼び掛けております。
まさに国際社会は今、国益や自国のみの安全を最優先させる形で「分断」の溝を深めて、甚大な被害を拡大し続けてしまうのか、それとも「人類の共生」に向けて、「協力」という道を選び取るのか、大きな岐路に立たされていると思えてなりません。
そして、この共生への選択に立ちはだかる一凶こそ、「人間が持つ可能性への不信感」とは言えないでしょうか。この不信感は、自分に向かえば無力感や諦めをもたらし、他者に向かえば偏見や分断をもたらします。
一、翻って「教育」は本源的に、「人間生命への絶対的な信頼」から出発しております。
私自身、教育を生涯の事業と定めた一人として、人間の善性と青年の可能性への絶対的な信頼を、近くは創価教育の創始者・牧口常三郎先生から、遠くは"人類の教師"たる釈尊から受け継いできました。
釈尊は大乗仏典の精髄たる「法華経」において、仏の出現の因縁を「衆生をして仏知見(仏の智慧)を開かしめんと欲す」ゆえであると宣言しております。
この意義について、「もし衆生に仏知見無くんば、何ぞ開を論ずるところあらん」と展開したのは、天台智�でありました。
その思想を貫いているのは、誰人にも尊極の生命が具わっており、逆境や困難も乗り越える智慧と勇気を発揮する力が宿っているとの確信であります。
それを信じ抜いて一人一人に働き掛け、自覚せしめ、開き伸ばしていく。と同時に他者の尊厳にも目を開かせ、共に手を携えて、幸福へ平和へ生命を十全に開花させていく。ここに、教育という聖業の挑戦があると言えましょう。
◇青年に期待を寄せた大教育者デューイ
牧口先生も深く共鳴していたアメリカの大教育者デューイ博士が「五四運動」の最中に中国を訪れ、2年2カ月にわたり教壇に立った足跡が思い起こされます。
中国教育学会の会長を務められた、尊敬する顧明遠先生が指摘されていたように、デューイ博士は青年たちに満腔の希望を寄せられたのであります。
博士は、「人々がすべて自己の価値を知っていたらば、社会はきっと変化をもち進歩をもつ」(永野芳夫訳・大浦猛編『デューイ‥倫理・社会・教育 北京大学哲学講義』飯塚書房)と力説されました。
今こそ私たちは、教育の原点というべき"人間が持つ可能性を信ずる力"をいやまして強く深く発揮し、一人一人の若き生命をさらに伸びやかに、さらに豊かに開花させていきたいと思うのであります。そこにこそ、現代に蔓延する深刻な無力感から人々を解き放ち、社会の分断の分厚い壁を打ち破る希望が見いだせるからです。
◇創造性は多様性から生まれる
一、第二に申し上げたいのは、「青年の"負けじ魂"で、価値創造の大連帯を!」という点であります。
私の恩師であり、希有の人間教育者であった戸田城聖先生は、70年前、青年であった私たちに、「新しき世紀を創るものは、青年の熱と力である」と指針を贈ってくださいました。恩師は青年を励まして、あえて人生と社会の厳しい試練に立ち向かわせる中で薫陶されるのが、常でした。それは、青年の「熱と力」、すなわち何ものにも屈しない"負けじ魂"を信ずるゆえであったに違いありません。
恩師自らが、若き日から苦学に苦学を重ねるとともに、戦時中は、師匠と仰ぐ牧口先生にお供して、日本の軍部政府の弾圧による2年間の投獄にも耐え抜き、戦後、新たな人間革命の民衆運動を起こした究極の負けじ魂の闘士でありました。
頼もしいことに、今、若き世界市民たちが各国・各地で、コロナ禍という緊急事態にも、力を合わせ、英知を出し合って、創意工夫し立ち向かってくれています。
わが創価大学でも、とりわけ留学生の友が賢くたくましく逆境をはね返しています。多くの国々の多彩な学友と励まし合い、支え合って、仲間や地域や社会に貢献しながら、一回りも二回りも見事な大成長を遂げてくれているのであります。
中国をはじめ世界のさまざまな文化に心を開いていた、かの文豪ゲーテは、「創造は多様性なくしては考えられない」(山崎章甫訳『詩と真実』岩波文庫)と語っておりました。思いも寄らぬ艱難からの挑戦に対し、まさしく多様性を生かし合って応戦する若き世界市民の連帯から、必ずや偉大な価値が創造されることでありましょう。
恩師から学んだ中国の英知の言葉に「異体同心」そして「変毒為薬」とあります。
感染症や気候変動をはじめとする人類共通の難題は、あらゆる差異を超えて、心を同じくして取り組む契機となります。教育の結合の力を軸として、それぞれの個性を尊重し合い、触発し合って、毒をも薬へと転ずる価値創造の大連帯により、21世紀の新たな地平が開かれゆくことを、私は信じ祈りたいのであります。
一、第三に申し上げたいことは、「生命の"調和の智慧"で、地球生態系と共生の文明を!」という点であります。
20世紀を代表する大歴史家のトインビー博士と私が対談をして半世紀になろうとしています。全人類の平和・共生を展望するとともに、大自然・大宇宙との調和・共生まで志向したことが懐かしく思い出されます。
◇偉大な人は万物を一体とみなす
トインビー博士は、人間は宇宙の一市民であるとするギリシャ哲学のストア学派の主張や中国の王陽明の「偉大なる人は、天地万物をみな一体とみなす」との世界観に共感を述べられておりました。こうした先哲の洞察も、また地球生態系への最先端の科学的知見なども、生命それ自体に調和・共生を織り成していく妙なる力が本然的に具わっていることを照らし出しております。
真実の喜びとは何か。私は、尊い現場で若人の命を慈しみ育んでいる世界の多くの教育者の方々と、それは「自他共に喜ぶこと」であり、「共々に智慧と慈悲を発揮することである」と語り合ってきました。
人類、地球生態系、そしてさらには大宇宙へと広がる壮大なる連関の中で、生命の歓喜の讃歌を謳い上げてゆく共生の文明を、世界市民教育の光明で照らし示していきたいと、私は願うのであります。
一、結びに言及したいのは、デューイ博士が、先に触れた北京大学での講義において青年たちを前に述べていた、気宇壮大な呼び掛けです。
博士はそこで、「二千年後の人類ははたしてどんなものなのか」(前掲書)との問題提起をしました。
その上で博士は、それは、もちろん知り得ない世界であるとしても、ただ暗中模索するのではなくして、我々の希望する目的へ、確固たる「教育哲学」で指揮しリードしていこうと呼び掛けたのであります。
尊き先人たちの魂の呼び掛けに真摯に誠実に応えつつ、はるかなる人類の未来を創り開かれゆく崇高なる「教育哲学」のシンポジウムに、今再び、心からの尊敬と感謝を捧げ、私のメッセージといたします。
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