2021年3月22日月曜日

2021.03.22 わが友に贈る

◇今週のことば
新年度の門出の友に
こまやかな励ましを!
妙法と生きる生命には
いずこも常寂光土なり。
勝利の第一歩を力強く!
2021年3月22日

妙密上人御消息 P1240
『此等の経文は日蓮日本国に生ぜずんば但仏の御言のみ有りて其の義空しかるべし、譬へば花さき菓みならず雷なりて雨ふらざらんが如し』

【通解】
これらの経文は、日蓮がこの日本国にうまれなかったら、ただ釈尊のことばのみであって、その義が虚妄になってしまう。例えば、花が咲いて実がならず、雷が鳴って雨がふらないようなものである。

名字の言 座談会終了後の一こま 2021年3月22日
「子供 叱るな 来た道だもの 年寄 笑うな 行く道だもの」——これは『無名人名語録』(永六輔著、講談社)に収められている言葉。誰しも、幼い時期もあれば、老いることも必然だろう。だから、どんな世代の人にも優しいまなざしを向けよう、との思いが伝わってくる▼座談会の終了後、多宝会の夫妻が草創の体験を聞かせてくれた。小さな山村で、学会に入った途端、村八分にあった。「そのおかげで負けじ魂が磨かれた」。30キロ、40キロ離れた友の家へも、二人して自転車で激励に通った。タイヤがパンクし、夜通し、自転車を押して帰ったことも。「歩き歩き学会歌を歌ったよね」「星空もきれいやった」と夫妻は楽しそうに語っていた▼気付けば、未来っ子たちが瞳を輝かせて集まっていた。青年たちも加わってきた。皆、正座して話に聞き入っている。夫妻も若い命に触れて元気を増していた▼思想家・新渡戸稲造は「真に偉大なる人とは青年と心を結べる人なり」との箴言を紹介しつつ、「真に希望にみちた青年とは、老年と心を結べる人である」ともつづっている(原文は英語、佐藤全弘訳)▼世代や立場を超え、老若男女が心を結んで進む創価家族。この連帯が広がれば、地域社会はもっと明るくなるに違いない。(実)

寸鉄 2021年3月22日
正しき宗教が民衆を救うとの信念で進め—恩師。さあ立正安国の道堂々と
関西男子部の日。常勝の闘魂を継ぐ師子の陣列。勇気の拡大で歴史を創れ
「時間を充実させることが幸福」哲人。人に尽くす我らの実践に無上の価値
複数人での飲食—ここに感染リスクと。皆が意識し再拡大防ぐ対策を徹底
国連「世界水の日」。持続可能な未来へ行動の変革を。依正不二の視座こそ

〈社説〉 2021・3・22 新型コロナに挑むドクター部
◇抜苦与楽の聖業に心から感謝
昨年来の新型コロナウイルス感染症の大流行。第1波、第2波、第3波と次々と襲い来るウイルスの脅威に、文字通り、身をていして立ち向かってきたのが、医療従事者の方々であり、ドクター部の友だ。
本紙5面「信仰体験のページ」では、未聞の苦難に、ドクター部のメンバーが何を思い、どう行動を起こしてきたのかを紹介。また、SOKAチャンネルVOD(ビデオ・オン・デマンド)でも「ドクター部セミナー」として、免疫が専門の医学博士(血液学)が、コロナ診療の知見を踏まえ、免疫力を高める生活習慣について語り、好評を博している。
こうした献身の姿に脈打つ、"勇気"と"希望"の魂——。都内のある総合病院では、増え続ける感染者に対応するためコロナ対策チームを発足。消化器内科が専門の青年医学者会議の友は当初、不安に襲われた。だが、「こういう時だからこそ、自分が行く」と志願。多くの患者を診てきた。
中部の女性医学者会議のメンバーは、救急医・集中治療医として、ICU(集中治療室)で人工呼吸器をつけた重症患者の治療に全力を挙げる。少し前まで会話もできていた人が、あっという間に、重症化する厳しい現実に「私にできることをやるしかない」と強く誓う。
現在、新たな脅威として、大きな注目を集め、現実に多くの患者を苦しめているのがコロナによる後遺症だ。
クリニック開業医の友は、コロナ後遺症の専門外来を立ち上げ、これまで1400人以上を診察・治療してきた。「患者さんが求める的確な治療に加え、『大丈夫ですよ』との一言に祈りを込めています」と語る。
日本国内のワクチン安定供給のため、海外の製薬会社と提携し、プロジェクトリーダーとして、日夜奮闘する関西薬学部会のメンバーもいる。
彼ら彼女らの胸に通底するのは、生命尊厳の思想であり、「『まことの時』に師弟不二の模範を示す!」との熱く燃える誓願だ。
米・ハーバード大学での講演「21世紀文明と大乗仏教」で池田先生は、エゴイズムにとらわれた「小我」ではなく、他者に尽くし抜く生き方について触れ、「『大我』とは、一切衆生の苦を我が苦となしゆく『開かれた人格』の異名であり、常に現実社会の人間群に向かって、抜苦与楽の行動を繰り広げる」と述べた。
患者の中へ、人間の中へ飛び込み、「生命の世紀」を開きゆく創価の薬王菩薩・ドクター部。勇敢に、粘り強く、目の前の現実に挑む抜苦与楽の聖業に、心からの感謝とエールを送りたい。

☆白蓮グループ総会への池田先生ご夫妻のメッセージ
◇自分らしく幸福の門を勝ち開け
日蓮大聖人が「最上第一の相伝」(御書781ページ)とされた、「当起遠迎、当如敬仏(当に起って遠く迎うべきこと、当に仏を敬うが如くすべし)」(法華経677ページ)の精神を、どこよりも明るく実践し、貫き通しているのが、白蓮姉妹です。
各地に希望の春を告げる、麗しき総会、誠におめでとう! 妻と拍手し見守っています。
いずこの地域でも、新しい社会様式の中、懸命に祈り、工夫し、奮闘してくれて、本当にありがとう!
一人一人の尊き献身は、全て御本仏が御照覧です。乱世に負けない女性門下を讃えられた御聖訓には、「ねふかければはかれず・いづみに玉あれば水たえずと申すやうに・御信心のねのふかく・いさぎよき玉の心のうちに・わたらせ給うか」(御書1479ページ)と仰せです。
現実は思うようにならない悩みも多いことでしょう。しかし、妙法を唱え行ずる自身の生命は、何があっても揺るがない。福運と智慧の泉が滾々と湧き出でて、絶対に行き詰まらないことを大確信していってください。
そして、最高の善知識である学会家族と共に、仲良く朗らかに励まし合いながら、自分らしく伸びやかに、新しき広布と平和と幸福の門を勝ち開いていただきたいのであります。
皆さんの健康・無事故とご家族の限りなき繁栄を、妻と毎日、一生懸命、祈り抜いていきます。
創価の希望勝利の太陽、白蓮グループ、万歳!
皆、胸を張って、毅然と誇らかに咲き光れ!

☆白樺会 あす結成35周年 2021年3月20日
あす21日、白樺会(婦人部の看護者の集い)結成35周年を迎える。
1986年(昭和61年)3月21日、池田大作先生が結成式に出席し、「生命を/こよなく愛し/慈しむ/あゝ白樺の/悲母に幸あれ」との和歌を詠み贈った。後にこの日は「白樺会の日」になった。
師との永遠の原点を胸に、今日も医療の最前線で人々に勇気と希望を送る白樺の友。
平栗委員長は誓う。「報恩感謝の心で、慈悲の看護に徹し抜きます」

☆励まし御書—人間革命の光で 冬は必ず春となる—試練の時こそ勇気の信心を
身近なテーマに即して、御書の一節と池田先生の指導を学ぶ「励まし御書」。今回のテーマは「冬は必ず春となる」です。人生のいかなる苦難に直面しても、この希望の大哲理を胸に光らせ、共に励まし合いながら、一歩また一歩と前進してきたのが創価の同志です。冬のような試練の時にこそ誓いを光らせ、「幸福の春」「勝利の春」を開きゆく信心を、御書と小説『新・人間革命』を通し学んでいきたいと思います。(創価新報2021年1月20日付から)

◇御 文
『法華経を信ずる人は冬のごとし冬は必ず春となる、いまだ昔よりきかず・みず冬の秋とかへれる事を、いまだきかず法華経を信ずる人の凡夫となる事を』(妙一尼御前御消息、1253ページ)

◇通 解
法華経を信じる人は冬のようです。冬は必ず春となります。昔より今まで、聞いたことも見たこともありません。冬が秋に戻るということを。また、今まで聞いたこともありません。法華経を信じる人が仏になれず凡夫のままでいることを。

◇解 説
「妙一尼御前御消息」は、建治元年(1275年)5月、日蓮大聖人が身延で著され、門下の妙一尼に送られました。
竜の口の法難、佐渡流罪と大難が打ち続き、門下にも弾圧が及ぶなか、強盛に信仰を貫いていた妙一尼と夫ですが、残念ながら、夫は大聖人が佐渡流罪を赦免される前に亡くなりました。自身も体が弱く、病の子らを抱えながらも、師匠をお守りしようと純粋な信心を貫く妙一尼に、大聖人が全魂の励ましを送られているのが本抄です。
寒さの厳しい冬も、そのあとには必ず、暖かい春が訪れます。大聖人は、同じように、信心を貫き通していく人は、いかなる苦難があっても必ず勝利の春を迎えることができると教えられています。
桜のつぼみのもととなる「花芽」は、夏までに形成され、秋に一度「休眠」状態に入ります。そして、冬の寒さにさらされることで眠りから覚め、開花へ向けた本格的な成長を開始します。これが「休眠打破」です。
「冬」には、元々持っていた力、眠っていた可能性を目覚めさせる働きがある——この原理は、人生や仏道修行にも通じます。
私たちの生命には、仏性といういわば「仏の種」が具わっています。無限の可能性を秘めたこの種を「休眠打破」するものこそ、人生におけるさまざまな苦難との戦いです。
試練の冬にも、勇気の信心で立ち向かい、忍耐強く前進していく人は、自らの仏の生命を最高に輝かせ、無量の福運を積み、勝利の花を咲かせていくことができるのです。
「冬は必ず春となる」との確信で、希望・勝利の前進をしていきましょう!

◇小説『新・人間革命』より
(女子部員の姉妹を励まして、山本伸一が語ります)
寒い冬があるから、暖かい春が待ち遠しいし、春になった時には喜びがある。いつも春ばかりだったら、喜びを味わうことなんかできないじゃないか。
人生も一緒だよ。いつも春ばかりではない。冬のように、辛いこと、苦しいこともある。しかし、それに負けないで、必ず春が来るのだと信じて、頑張り続けていくことだ。(中略)
自分を磨き、深めていくために、何か目標を決めて、苦しいなと思っても、負けずに挑戦していくことだよ。苦労というのは、本当は、人間としての最高の財産なんだ。
花が春になると、きれいに咲き香るのは、それまでに、たくさんの養分を蓄えてきたからなんだ。あなたたちも、人生の幸福という花を咲かせてほしい。そのための生命の養分が信心であり、仏道修行なんです。(第5巻「歓喜」の章)