予期せぬ困難を
新たな飛躍の好機に!
忍耐強く前進する中に
真の人間の強さが輝く。
そこに価値創造の鍵が!
頼基陳状 P1156
『智者と申すは国のあやうきをいさめ人の邪見を申しとどむるこそ智者にては候なれ』
【通解】
智者というものは、国の危機を諫め、人の邪見を止めることこそ智者ではないでしょうか。
名字の言 "思い"を絃音に乗せて歌う沖縄の歌三線 2021年3月4日
沖縄民謡の唄者・登川誠仁氏が作詞した代表曲「戦後の嘆き」は、戦争で家族を失った青年の嘆きをうたっている。沖縄人の苦い歴史の結晶のような歌であり、亡くなった無数の若者たちへの鎮魂歌なのです、と氏は語る。だが、歌うことはためらった。「私自身が泣いてしまうから」▼琉歌に込められた"思い"を絃音に乗せて歌う沖縄の歌三線。琉球音楽の先人たちは、これを"思い入"と言って重視した。美声で正確な歌唱でも"思い"がなければ認められなかったという▼琉球古典音楽の流派で三線の腕を磨く男子部員は、結果が出せず悩んだ頃、先輩の励ましで学会活動に挑戦する。ある時、宿命と戦う婦人が彼の演奏に感涙し決意を伝えてくれた。その姿に"人の希望となる芸の道を"と誓った▼仏法対話、牙城会の任務、本紙の配達と、信心の鍛錬にも徹した彼は、挑んだ大会で最高賞に。その後、師範免許を取得し、流派の伝承者に認定された▼御書に「言と云うは心の思いを響かして声を顕すを云うなり」(563ページ)と。人を思う心からの音声は祈る中で、必ず相手に届く。"思い入"の歌を響かせるように胸中に励ましの旋律を奏で、希望を届ける自分でありたい。きょうは三線の音色が島を包む「さんしんの日」。(首)
寸鉄 2021年3月4日
御書「修行とは無疑曰信の信心の事」。青年よ祈り勝ち捲れ!鋼の命鍛えよ
世田谷の日。太陽の勇気、慈愛で対話を拡大。さあ友の心に希望の春風を!
地域に付き合いがない—3人に1人。災害時等に輝く共助の絆を日頃から
電池の火災事故が急増。ネット通販の粗悪品には注意を。賢明に選び使用
ながら運転、罰則強化で人身事故半減。少しならの油断排し安心の社会へ
〈社説〉2021・3・4 リンカーン大統領就任160年
◇偉大な使命を誇りに前進
民主主義の父と呼ばれ、「人民の、人民による、人民のための政治」との演説で知られるアメリカの第16代大統領エーブラハム・リンカーン。きょう4日は、彼の大統領就任満160年に当たる。
彼の人生は、苦労の連続だった。
少年時代は農作業を手伝い、学校教育を受けたのは1年にも満たず、母とは9歳の時に死別。青年時代には婚約者を病気で失い、事業の失敗で多額の借金を抱えた。壮年期には上院議員選挙で2度落選し、最愛の息子を病気で亡くしている。だが、リンカーンは決して歩みを止めなかった。不遇の中でも必死に勉強し、英文法、数学、法律などを独学で習得していった。苦闘の連続が、彼の不屈の精神を醸成したのだ。まさに「艱難に勝る教育なし」を体現した人生であった。
民衆の中で育ち、彼らの悲哀を知るリンカーンは、アメリカ建国時に掲げられた、"全ての人は平等である"という理念を深く愛し、"法の下の平等"を追い求めていた。だからこそ、不平等を強いる奴隷制の撤廃に心血を注ぎ、南北戦争下、分裂の危機にあった国家を一つにまとめることに命懸けで取り組んだ。彼の理念はおよそ1世紀半の時を経て、分断に揺れる近年のアメリカ社会や世界各国の人々にとって、ますます千金の輝きを放っているといえよう。
偉業を成し遂げた原動力の一つは、彼の言論の力にあった。演説に臨んでは、明確な事実を羅列して理路整然と論を展開。分かりやすい言葉や例えを用いて、人々を感動させた。そして、悪意のある誤った主張に対しては舌鋒鋭く反撃した。
何より、彼は民衆から愛されていた。人種や立場を問わず、誰にでも胸襟を開き、対話を通じて心を通わせた。かの文豪・トルストイも「全世界を包みこむ人道主義者だった」(『リンカン民主主義論集』角川選書)とリンカーンをたたえている。
彼が見据えていたのは、目先の課題の解決だけではなかった。「われわれは連邦を救うだけにとどまらない」「あとにつづく数百万人の幸福な自由人と世界中の人びとは立ち上がり、末代までもわれわれを賞賛するだろう」(同)と、遠い未来に及ぶ人類の利益をも実現しようとしていたのだ。その理想は、我らが目指す"人間主義社会"の実現とも符合しよう。
池田先生はかつて、「世界は、彼方にあるのではない。自分の今いる、その家庭が、その職場が、その地域が、絢爛たる使命の大舞台だ。世界広宣流布の中心地なのだ」とつづった。
人類の宿命を転換するという偉大な使命を誇りに、きょうも、自身の足元から出発し、意気軒高に前進していこう。
☆第2回本部幹部会 池田先生のメッセージ
◇創価学会は地球民族の要 世界が求める「平等大慧の団結」、壮大な「人間触発の大地」がここに
一、御本仏・日蓮大聖人の御聖誕800年の2月を寿ぐかの如く、アメリカ、ブラジル、ニュージーランド、また日本の北陸、沖縄など、各国・各地の婦人部・女子部の記念日でもある昨晩(2月27日)は、黄金の笑顔のような、ひときわ美しい満月が冴え光りました。
御聖訓には、「深く信ずる者は満月の闇夜を照すが如し」(御書1501ページ)と仰せであります。
まさに全国、全世界の創価の母たち・女性たちの深き祈りに包まれ、晴れやかな本部幹部会とともに壮年部幹部会の開催となりました。
誠におめでとう!(大拍手)
◇大震災10年 負けじ魂で風雪越えた東北の凱歌の人々、万歳!
一、大聖人は、「地涌の菩薩」とは「よくよく心を強く鍛えた菩薩」(同1186ページ、通解)なのである、と仰せになられました。
そうでなければ、悪世末法に妙法を弘めることはできないからです。
あの東日本大震災より10年。わが負けじ魂の東北家族は「千年に一度」という大災害から、歯を食いしばって立ち上がり、「変毒為薬」の題目を唱え抜き、愛する郷土の復興と創造に尽くし抜いてこられました。
大聖人は、あまりにも尊き、この一人一人こそ、風雪を越え、いやまして心を強く鍛え上げた、真実の「地涌の菩薩」なりと讃嘆くださっているに違いありません。「誇り高き東北の凱歌の人々、万歳!」と申し上げたいのであります(大拍手)。
◇「正義の黄金柱」の林立を 壮年は庶民を守る衆望の人たれ
一、恩師・戸田城聖先生と私たち青年が、仙台の青葉城址に上った時、先生は朝靄のなかに広がる杜の都の街並みを見晴らしながら、幾多の自然災害と戦い続けてきた東北の民衆に深く強く思いを寄せられていました。
だからこそ、大聖人が師子吼された「広宣流布」即「立正安国」を断固として成し遂げていかねばならない。忘れ得ぬ「青葉の誓い」は「広宣流布の誓い」であり、「立正安国の誓い」であったのです。
そして、この誓いを果たすために、学会は「人材の城」を盤石に築くのだと、先生は叫ばれました。
一切は「人材」で決まります。
御書には、「天と地と人を貫いて、少しも傾かない存在を王という」(同1422ページ、通解)と説かれております。
何があっても揺るがない。動じない。屈しない。そして、民衆の幸福・安穏と社会の繁栄・平和を担い立つ。これこそ人間の王者であり、待ち望まれる信念の人材でありましょう。
「王者」とは、まさしく壮年部の合言葉である「黄金柱」と同じ意義であります。
「師子王の心」を出した「正義の黄金柱」が、一人また一人と林立していくところにこそ、「立正安国論」で示された、決して衰えることのない「仏国」が開かれ、断じて壊れることのない「宝土」が輝くのであります。
「柱」は人が見ようが見まいが、厳として立ち、自らの使命を果たします。
我ら壮年部は、尊極の生命の宝塔である学会家族を陰に陽に支え、広宣の大城を厳然と守り抜いていきたい。そして、共々に、健気な庶民に慕われ信頼されゆく「衆望」の王者として、広布と人生の勝ち戦の劇を飾り、後継の青年に託したいと思うのであります。
◇「立正安国」の総仕上げの時代
一、創価の人材城は「仏の如く互に敬うべし」(同1383ページ)との御金言さながらに、人間尊敬の絆で結ばれております。
また「桜梅桃李」の多様多彩な個性を最大に活かし合うとともに、「自他彼此の心なく水魚の思を成して異体同心にして」(同1337ページ)という平等大慧の最強の団結があります。
ここにこそ、分断と孤立に苦しむ現代の世界が切実に求めてやまない生命の連帯のモデルがあるといっても、過言ではありません。
思えば65年前、あの「大阪の戦い」の中で、戸田先生と私は「立正安国」「立正安世界」のビジョンを語り、未来図を展望しました。
——宗教界の王者たる創価学会は、あらゆる分野に真に優れた人材を送り出す、地球民族の平和・文化・教育の柱となる。広く社会を潤し、人類の新しい未来を開く、壮大な人間触発の大地となるのだ、と。戸田先生は、それは、君の総仕上げの時代に必ず到来するだろうと予見され、今その通りの段階に入っております(大拍手)。
一、人材は、広布の実践の中でこそ育つ。苦難の中でこそ鍛えられます。
試練に負けず、たくましく成長する若き地涌の世界市民たちを旗頭に、「立正安国の誓い」をいよいよ滾らせ、滝の如く「激しく」「撓まず」「恐れず」、そして「朗らかに」「堂々と」前進しようではないか!と申し上げ、メッセージといたします(大拍手)。
☆御書の旭光を 第11回 今日一日を断じて生き抜け
〈御文〉
『命は三千にもすぎて候・而も齢もいまだ・たけさせ給はず、而して法華経にあわせ給いぬ一日もいきてをはせば功徳つもるべし、あらをしの命や・をしの命や』(可延定業書、986ページ)
〈通解〉
命は三千大千世界の財よりも尊いのです。しかも(富木尼御前は)、年齢もまだ、それほどとっているわけではありません。その上、法華経にあわれたのです。一日でも長く生きていらっしゃるなら、それだけ功徳が積もるのです。ああ、惜しい命です。惜しい命です。
〈池田先生が贈る指針〉
長患いが続く富木尼御前への大激励である。まだまだ若い。何より妙法があるではないか。家族も同志も善医もついている——と、弱気になりがちな心に無限の希望と勇気を送られた。
もう一重強く、断じて生き抜くという執念を出して、題目の師子吼で病魔を打ち破るのだ。
宇宙大の功徳を積む一日一日を!
☆大学校生とナットクTALK テーマ:価値創造
男子部大学校生からの質問に答える連載「大学校生とナットクTALK」。「仕事が物足りない」と嘆く武ニュー・リーダー。中村区大学校団長が、その訳を聞いてみると……。
登場人物
中村区男子部大学校団長 20歳の時に入会。情熱に燃える新進気鋭のリーダー。34歳。
武ニュー・リーダー 旅行代理店に勤める社会人1年目の23歳。コロナ禍の中で在宅勤務に。
Q仕事が"物足りない"
A意味を見いだす力を磨こう
中村区男子部大学校団長 今日は、オンライン部活に参加してくれてありがとう! 武くんは仕事でも、入社からずっとリモートワークが中心だよね。
武 そうです。新入社員研修は全てオンラインで、その後も在宅で事務作業をしています。僕は窓口業務でお客さまの笑顔を見たかったので、正直、「今の仕事は物足りないな」って感じています。
中村 なるほど。武くんのように、自分にとって不本意な仕事内容で悩む人は少なくないと思う。僕の友達には、職を失ってしまった人もいてね。再就職がかなうように祈っているんだけど。
武 僕の友達も大変な状況なので、自分なんかは"仕事があるだけ、ありがたい"と思います。"頑張らなきゃ"と自分に言い聞かせるんですが、そう思うほど、"なぜ一人でパソコンの前にいるんだろう""自分のやりたいことは本当にこの仕事なのか"って、焦ってくるんです。
中村 僕も入社してから数年間は、雑務ばかりをしていたんだ。"この仕事に何か意味があるかな?"って毎日、悩んでた。そんな時、男子部の先輩から、小説『新・人間革命』の一節を教えてもらったんだ。「仕事をどうとらえるかで、仕事に対する姿勢も、意欲も、全く異なってくる。単調で、つまらないと思える仕事であっても、そこに豊かな意味を見いだしていくところから、価値の創造は始まる」とね。
武 「豊かな意味」ですか。難しそうですね。
中村 御書に「餓鬼は恒河を火と見る人は水と見る天人は甘露と見る水は一なれども果報に随って別別なり」(1025ページ)とある。仕事に当てはめれば、同じ作業であっても、働く人の境涯によって、見え方が全く違ってくると思うんだ。
武 確かに、つまらないと感じていたら、意味は見いだせない気がします。でも、自分の境涯を変えるには、どうすればいいんでしょうか。
中村 何よりもまず「祈り」だよ。その中で智慧を出していくんだ。例えば、毎日の唱題で「事務作業をする中で得た気付きを、旅行を楽しみにしているお客さまのために、また、会社に貢献するため、必ず企画化してみせる」と祈って向き合ってみてはどうかな。皆が旅行を楽しめる日は、またやって来ると信じてる。その未来に向かって、力を蓄えようよ。
武 そこまで考えたことはありませんでした。祈って自分がどう変わるか、試してみようと思います。
中村 その変化が、仏法の証明にもなっていくよ。自分の胸中から、希望を生み出していこう!