「火をきるに・
やすみぬれば火をえず」
持続こそ壁を破る力だ。
どんな状況にあっても
不退の信心を貫こう!
松野殿御消息 P1378
『又法華経の薬王品に云く能く是の経典を受持すること有らん者も亦復是くの如し一切衆生の中に於て亦為第一等云云』
【通解】
また法華経の薬王品にいうには「よくこの経典を受持すること有る者も、また、このようであって、すべての衆生の中において、これまた第一である」と。
名字の言 聖教俳壇の選者を務めた有馬朗人さんを偲ぶ 2020年12月11日
国際的な物理学者で、東京大学学長や文部大臣などを歴任した有馬朗人さんの訃報に接した。心からご冥福をお祈りしたい▼有馬さんは俳人でもあられた。句誌を主宰し、国際俳句交流協会会長を務め、俳句のユネスコ無形文化遺産登録を目指す運動に精力的に取り組んだ。1986年3月から約12年半、聖教俳壇の選者を務めていただいた▼選者の時期は、ちょうど20世紀末。有馬さんは89年の新春随想「世紀末と俳句」で、こう訴えている。「豊かな社会を反映して、俳句も短歌もうまく楽しく作ることが流行している。厳しさ真剣さよりも芸の巧みさが評価される。しかし私は俳句という庶民の文学は、もう一度真剣な生きざまを表現する手段となるべきであると思う」▼別の文章では「自らの生き方を問う形での俳句があるべきであろう」(92年の随想「深みのある俳句を」)と。自分とは何か。本当の幸せとは何か。いかに生きるべきか……。長年、有馬さんが聖教俳壇の選者を引き受けてくださったのは、投稿される句が「真剣な生きざま」に満ちていたからではないだろうか▼「豊かな時代の裏に、あまりにも浅い精神生活がある」(「世紀末と俳句」)——有馬さんの31年前の警鐘は、21世紀を生きる私たちの胸に今も新鮮に響く。(革)
寸鉄 2020年12月11日
「成は開く義なり」御書。広布の為の祈りは、自身の限りない可能性を開花
東京・墨田の日。師直結の庶民の王国。澄み切った信心で勝利の共戦譜を!
笑顔と明るい声に人は引きつけられる—識者。心の扉開く励ましの名手に
電子レンジの火災増加。過剰な温めなどで。電化製品は必ず使用法を厳守
反射材着用の歩行者は2倍以上手前で車が発見。薄暮や夜は"光"が命守る
〈社説〉 2020・12・11 職場のハラスメント撲滅月間
◇主体者としてより良い環境に
「子どもを叱る時と褒める時は、同じトーンで。叱る時に声を荒らげるのは"威嚇"です。それは、おかしいです」
以前、子どもを塾に通わせていた時に、塾の先生から教えてもらったことだ。簡潔な言葉だったが、とても大事な問題だと思った。「正しいこと」を教える親心から発するのであれば、諄々と諭しても思いは通じるはずである。おどすような言い方は必要ない。
社会人が生活時間の多くを過ごす職場でも、同じことが言える。実際、教育的な注意や叱責が「威圧的」である必要は全くない。ましてや他人の前で、大声での叱責を繰り返すのは、精神的な「攻撃」にほかならない。
今年6月、改正労働施策総合推進法、いわゆる「パワハラ防止法」が施行された。パワハラなど、さまざまなハラスメント(嫌がらせ、いじめ)の防止措置が「事業主の義務」(中小企業は2022年4月から)となったのが、大きなポイントだ。
同法で定義が明確となったパワハラに関しては、パワハラを防止する方針を明確にして就業規則等に規定する、相談窓口を定めて適切に対応する、事実関係を迅速・正確に確認してプライバシー保護も含め必要な措置を講じる、相談等を理由とした解雇やその他の不利益な取り扱いがされない旨を定めて労働者に周知・啓発するなど、労働者の心身を守る詳細なルールを規定。セクハラや、妊娠・出産・育児休業等に関するハラスメントへの対策も、同様に強化するように求めている。公明党は一貫して、あらゆるハラスメントを許さない社会の実現を目指し、改正法の成立を推進してきた。
今月は「職場のハラスメント撲滅月間」。改めて同法の意義を確認し、各種のハラスメントが個人の尊厳・人格を不当に傷つける、「人権に関わる許されない行為」(厚生労働省資料)であることを銘記したい。
今月3日付本紙の、創価学会学術部編「危機の時代を生きる」第4回は、日蓮大聖人と弟子の実践に焦点を当てた内容。「仏法と申すは道理なり」(御書1169ページ)、「御みやづかい(仕官)を法華経とをぼしめせ」(同1295ページ)との御金言を拝し、「職場や地域の信頼を得て社会に貢献することが仏法の道理であり、それは勇気ある祈りを通して勝ち取っていくもの」と確認している。
職場環境は一方的に与えられるものではない。信心根本に自らが主体者となって、より良い方向に変えていけるものである。同僚や上司・部下も含め、職場から不幸な人を一人も出さないとの決意で、「人生の道場」を見つめ直したい。
☆心に御書を 第93回 「用心」こそ人生勝利の肝要
<御文>
『かまへて・かまへて御用心候べし』(主君耳入此法門免与同罪事、1133ページ)
<通解>
心して用心に用心を重ねていきなさい。
<池田先生が贈る指針>
御本仏は幾度も「用心せよ」と誡められた。「信心即生活」の賢者として、日々、無事故を勝ち取るのだ。
年末は火災や交通事故が頻発し、悪質な詐欺も多い。"自分は大丈夫"との油断と傲りに隙が生ずる。朝晩の強盛な祈りを根本に、細心の点検、声の掛け合いなど具体的な行動で魔を打ち破り、善友を守り抜こう!
☆みんなで学ぶ教学 第12回 内薫外護
◇未来は必ず開ける!
いよいよ、今日から「師走」。何かと慌ただしい時期だからこそ、勤行・唱題を根本に、一日一日を勝利していきましょう。今回の「みんなで学ぶ教学」は、強盛な信心に諸天の加護が必ず現れるという「内薫外護」の法理について学びます。仕事での失敗から立ち直りかけている新会員のカツヤくん。出勤の途中にユタカ支部長に出会ったようです。
ユタカ カツヤくん、おはよう! ずいぶん早い時間に出勤するんだね。
カツヤ おはようございます。再び仕事を任せてもらえるようになったんです。だから信頼を勝ち取るために、早い時間から頑張ろうと思って。
ユタカ カツヤくんにとって、今が一番大事な時だね。私も陰ながら祈っているよ。
ところで、四条金吾のことは覚えているかな?
カツヤ たしか、日蓮大聖人の門下ですよね。
ユタカ その通り。金吾は主君の江間氏を折伏したことで、機嫌を損ねてしまい、遠ざけられてしまったんだ。
さらに、嫉妬していた同僚たちのウソで、江間氏から信仰を捨てるように迫られ、領地までも取り上げられそうになるなど、ピンチに立たされ続けていた時期があるんだよ。
カツヤ そ、それは大変な状況ですね。
ユタカ それでも、大聖人の仰せの通りに、人が見ていようがいまいが、誠実に主君に仕えていた。そして主君が病になった時、医術の心得のあった金吾が看病することになったんだよ。主君の期待に応えることになった時、大聖人は金吾に「仏法の中に、『内薫外護』という大変に大事な法門があって、それは仏法の要です。(中略)目に見えない徳が、はっきりと現れた徳となるのです」(御書1170ページ、通解)と激励されているんだ。
カツヤ 「内薫外護」……。初めて聞く言葉です。
ユタカ そうだよね。「内薫外護」とは、私たちが生命に具わる仏性を内から薫らせていく、つまり現すことによって、外から自分を守り助ける働きが起こることをいうんだ。
どんな状況や環境であっても、強盛な信心を貫き、自身の仏性を呼び現していけば、必ず守られ、現実を変えていけるという教えなんだよ。
カツヤ すごいですね。
ユタカ 真剣な人や必死な人、まじめな人を見たときに、"何とかしてあげたい"と思ったことはないかな?
カツヤ たしかに、スポーツでも、仕事でも、本気の人の姿からは、何か胸に迫るようなものが伝わってきて、心を動かされたことがあります。
ユタカ 同じように、誠実に信心に励んでいる人には、その生命の薫りに引き寄せられるように諸天善神が現れ、守る働きが起こるんだ。その後、金吾は大聖人の御指導のままに実践を貫き、主君からの信頼を回復することができたんだ。
さらには、従来の領地の3倍の広さに当たる、新たな領地を賜ったんだよ。「人の目につかないところで積んだ徳」が、「目に見える報い(結果)」になっていったんだね。
カツヤ そうなんですね。僕も守られていくのかなあ……。
ユタカ 池田先生は「妙法を実践すること自体が勝利の道程を歩むことであり、すべての徳が目に見える形に必ず現れてくることは間違いない。そう深く強く確信し、進むときに、自身の未来は予想だにもしない形で大きく開けます」と語られているんだ。大丈夫。大変な時だと思うけど、信心根本に共に進んでいこう!
カツヤ はい! 家でしっかり題目を唱えてきました。聖教新聞の配達も、いつもありがとうございます。
今日も頑張ってきます!
ユタカ (感謝を言葉で表せるようになったなんて、カツヤくんも成長したなあ)