2020年12月3日木曜日

2020.12.03 わが友に贈る

一日一日を大切に
一年の総仕上げへ
粘り強く勝ち抜こう!
無事故・健康第一で
悔いなき歴史を残そう!

松野殿御返事 P1389
『五の巻には我が末世末法に入つて法華経の行者有るべし、其の時其の国に持戒破戒等の無量無辺の僧等集りて国主に讒言して流し失ふべしと説かれたり、然るにかかる経文かたがた符合し候畢んぬ未来に仏に成り候はん事疑いなく覚え候』

【通解】
法華経の第五の巻(の勧持品)には、「私(釈迦仏)の滅後の末法に入って、法華経の行者が現れるであろう。その時、その国に、戒を持った僧、戒を破った僧など、無数の僧たちが集まって、国主に讒言して、法華経の行者を流罪にし、亡き者にしようとする」と説かれています。こうした経文がことごとく、日蓮の身に符合しました。未来に仏になることは疑いないと確信しています。

名字の言 ペルー・マチュピチュ村のために——野内与吉氏の献身の足跡 2020年12月3日
南米ペルーの世界遺産マチュピチュの麓にある「マチュピチュ村」には、世界中から人々が訪れる。この村を築いた中心人物が、福島県出身の野内与吉氏である▼彼は22歳の時、契約移民としてペルーへ移住した。だが、過酷な環境や賃金の不払いなど、苦難の連続。仕事を転々とし、移住から6年後、マチュピチュの麓の集落に住み始めた▼そこで目にしたのが、一日に何度も、川へ水をくみに行かねばならない村人の苦悩だった。彼はその解決に奔走し、山腹から村まで水路を引く。さらに、開業したホテルの一部を郵便局や交番として無償で提供した。53歳の時、村長に就任。村を発展させた功績が称賛されている▼一人の献身の行動から、後世に残る大事業が生まれる。その足跡は、古今東西の歴史に刻まれている。取り組んだことは違えど、ペルー広布に生涯をささげた日本出身の友は、霊山へ旅立つ前、こう家族に語った。「私の体を切ったならば、肉と骨のほかには、ひとつしかない。『ペルーの人たちを幸せにしたい』という気持ちだけしかない」▼御書に「法華経を持ち奉る処を当詣道場と云うなり」(781ページ)と。"ここが私の使命の場所"と決め、愛する郷土に尽くし抜いていく。それが創価の生き方である。(当)

寸鉄 2020年12月3日
会長を模範に希望分かち合う社会築きたい—韓国郡守。後継の青年よ共に
弾けるような題目で障魔を吹き飛ばせ—戸田先生強盛な祈りで明年へ出発
マスクは野外でも有効、飛沫拡散を抑制—専門家互いの心遣いで感染防止
冬の乾燥で"隠れ脱水"の危険あり。気付かぬうちに発症。意識し水分補給
スマホ等の「ながら運転」厳罰化1年。路上のながら歩き含め共々に戒めを

〈社説〉 2020・12・3 きょう「国際障害者デー」
◇万人の尊厳を輝かせる社会へ
2020年、世界を覆った新型コロナウイルス感染症の拡大は、社会が抱えていた構造的問題を顕在化させた。こうした中、コロナ禍に伴う暮らしの変化によって、これまで以上に過酷な状況に追いやられ、生きづらさを感じていたのは障害のある人々ではなかっただろうか。
イタリアのシチリアや北部の施設では感染者が激増し、亡くなった人の半数が、隔離された施設の高齢者や障がい者であったともいわれている。医療崩壊の危機に見舞われた国では、障がい者に対する偏見をもとに、集中治療室の使用など、命を選ぶ治療の判断がなされかねない状況も生まれた。日本国内でも、救命する患者の選択を巡って人工呼吸器の配分を判断する提言が発表され、障がい者団体は命の選別につながると、危機感を表明した。障害のある人々への偏見・差別が増長する中、分断が広がっている。
中国・武漢での都市封鎖の日々をつづった『武漢日記』の著者・方方氏は、ある国の文明度を測る基準は、弱者に対してどういう態度を取るかであると語っている。新型コロナウイルスの感染拡大の中、障がい者や社会的弱者と呼ばれる人々にどう向き合ってきたのか。私たちの社会は、その文明度を試されている。
一方、コロナの影響で、多くの人々が日常生活の中で生じる摩擦や不便を感じ、いわば「国民全体が障害者になった」と指摘する熊谷晋一郎氏(小児科医・東京大学准教授)は、この「総障害者化」が障害への共通認識を芽生えさせるきっかけになり、人々が連帯する可能性もあると期待する。
とはいえ、互いの心を思いやり、それを共感につなげるのは容易ではない。人々の生きづらさから生まれる攻撃性の矛先が、より弱い立場の人々に向けられることもあるだろう。それは熊谷氏も危惧するところだ。
本紙の連載「青年部と医学者によるオンライン会議から」では、歴史学者のトインビー博士が池田先生との対談集の中で語った言葉が紹介されていた。「人類の生存に対する現代の脅威は、人間一人一人の心の中の革命的な変革によってのみ、取り除くことができる」と。感染症のパンデミック(世界的大流行)という現代の脅威があらわにした差別・偏見を克服する鍵も、人間の心の変革にこそある。博士は、その心の変革を促す力こそ宗教による啓発であると洞察した。
偏見や差別から生命の共感へと内面を変革する宗教の役割が、今ほど希求される時はないのではないだろうか。
きょうは「国際障害者デー」。だれもが人間としての尊厳を輝かせ、互いに支え合う世界を築くことを誓い合いたい。

☆未来部育成のページ 池田先生の指針
多感な時代であればこそ、子どもたちが結ぶ人間関係は極めて重要である。また、御書には、「悪人に近づき親しめば、自然に十度に二度、三度と、その教えに従っていくうちに、ついには自分も悪に染まってしまう」(1341ページ、通解)と示されている。
善い友人、善い先輩と出会えるかどうか。いかなる教師に出会い、いかなる人生の師匠を持つか——それが、どれほど大切か。
若き生命が健やかに成長し、正しき人生を勝ち進むために、最高の「善縁」と「師弟」の道を示しているのが、創価の世界である。(『池田大作全集』第137巻、「随筆 人間世紀の光」<未来部・躍進の春>)

後継者の育成は、ただ個人に任せるのではなく、地域をあげて取り組まなければならない課題です。
これは信心の世界でも同じです。後継の世代の育成は組織をあげて取り組むことです。わが地域の未来部員は、わが子、わが弟・妹と思って励まし、育てていくんです。(小説『新・人間革命』第19巻「虹の舞」の章)

若き生命を"下"に見てはならない。何よりも大切なことは、"一個の人格"として最大に尊重していくことである。
人づくりは真剣勝負だ。子どもの胸中には、立派な"大人"がいる。その"大人"に向かって語りかけていくことであろう。
「こんなことはわからないだろう」「これくらいでいいだろう」という見下した対応は、決してあってはなるまい。(中略)子どもたちの偉大な可能性を信じ、自他共に生命の大地を開拓していくことだ。自分の心を大きく広げた分、相手を育むことができる。ゆえに育成には、自分の成長が不可欠となる。(『随筆 幸福の大道』<後継の希望・未来部(下)>)

日蓮大聖人は、四条金吾夫妻への御手紙で、夫妻の娘の経王御前について、こう仰せである。
「現世には、必ず跡を継ぐ親孝行の子である。また後生には、この子に導かれて、(四条金吾夫妻は)仏になられるであろう」(御書1123ページ、通解)
子どもに伝え残しゆく最高の財産は、「信心」である。いくら子どもを立派にしたくても、見栄や虚栄に流されて、信心をさせなければ、本末転倒である。福運はつかない。結局、敗北の人生となってしまう。御聖訓には、次のように戒められている。
「(釈尊の弟子の)須梨槃特は、三年かかっても十四文字を暗唱できなかったけれども、仏になった。提婆達多は、六万蔵という膨大な経典を暗記したけれども、無間地獄に堕ちた。このことは、ひとえに末法の今の世のことを表しているのである。決して他人のことと思ってはなりません」(同1472ページ、通解)。学歴や才覚などは、成仏と関係ない。信心の心が大事なのである。(『池田大作全集』第67巻、メッセージ<わが本陣に大勝利の旗を>)