新聞休刊日
四条金吾殿御返事 P1163
『一生はゆめの上明日をごせずいかなる乞食にはなるとも法華経にきずをつけ給うべからず』
【通解】
一生は夢の上の出来事のようであり、明日のこともわからない。どのような乞食にはなっても法華経に傷をつけてはならない。
☆四季の励まし 誓願の祈りが幸福を開く 2020年12月27日
◇池田先生の言葉
朗々と題目を唱える時、
わが胸中に太陽が昇る。
力があふれる。
慈愛がわく。
歓喜が燃える。
智慧が輝く。
諸仏・諸天が
いっせいに動き始める。
「仏法は勝負」である。
「人生も勝負」である。
その勝利を決める
一番の根本は唱題である。
唱題に徹すれば、
無量の功徳に包まれる。
たとえ今、
苦境にあっても、
何も恐れる必要はない。
唱題こそ、
幸福への大直道なのだ。
妙法の祈りとは、
「誓願」である。
最も強靱な精神の力だ。
祈りが心に
満ち満ちているところ、
いかなる臆病も、
あきらめも、弱音も、
入り込む隙などない。
祈りとは、
「必ず成し遂げる!」
という信念である。
「絶対に負けない!」
という確信である。
自分には無理だという
不信の壁を打ち破り、
「断じて戦い勝つ!」
という究極の勇気なのだ。
願いが叶うかどうかは、
どこまでも
自分自身の信心による。
大いなる希望と、
具体的な目標をもった、
強い祈りを
貫くことである。
祈りのとおり、
行動することである。
我らは"光の走者"だ。
いかなる乱世の闇も
打ち破り、赫々と
社会を照らしながら、
民衆の中へ走ろう!
友情と信頼の輪を、
地域にも、職場にも、
故郷にも広げゆこう!
わが敬愛する同志の皆様、
この一年、
本当にご苦労様!
ありがとう!
お体を大切に。
風邪などひかないように。
聡明に、元気に、快活に、
希望あふれる新春を!
【写真説明】紺碧の空に、一直線の飛行機雲。太陽の光を浴びながら、白い軌跡が彼方に伸びていく。21世紀を迎えた2001年(平成13年)1月、池田大作先生が東京・八王子市内でカメラに収めた。
鉄の塊である飛行機は、エンジンをフル回転させて得た推進力と翼が生み出す揚力で、地球の重力に打ち勝ち、厚い雲も突き抜けていく。
人生にも、試練や困難を乗り越える"前進のエンジン"が必要だ。その向上の原動力こそ、「南無妙法蓮華経」の題目である。
日蓮大聖人は「法華経の行者の祈りのかなはぬ事はあるべからず」(御書1352ページ)と。この大確信を胸に、師弟誓願の祈りから新たな年を出発しよう。
☆2021年 未来部・未来本部の活動
◇後継者の育成に全力を挙げる
2021年「希望・勝利の年」は、池田大作先生が5月5日を「創価学会後継者の日」とすることを発表されてから45周年を迎える。
後継者を育てることは、未来を開くことにほかならない。池田先生は、コロナ禍の大きな困難から人類が力強く立ち上がろうとする今、「高等部、中等部、少年少女部の皆さんの前進こそ、全世界の次代の黎明を告げる暁鐘である」(大白蓮華2020年8月号「世界を照らす太陽の仏法」)と宣言された。目の前にいる一人の未来部員の成長が世界の「希望」となり、師弟の「勝利」となることを確信し、後継者の育成に全力を挙げる。
未来部担当者を中心に各部の友と協力して未来部員と「創価家族のつながり」を築き、日常生活の中で励ましの声を届けたい。また、未来部員同士が支え励まし合える「同世代のつながり」を築き、後継者としての自覚をより深めていけるよう、「未来部員会」や「少年少女部合唱団の集い」などの充実・工夫に力を注ぎたい。
【1】未来部員(高等部員・中等部員・少年少女部員)の取り組み
池田先生から贈られた「未来部7つの指針」を胸に、次の3点に取り組む。
�未来部時代に信仰の土台を築く
�創価後継の研さん目標に挑戦
�勉学・語学・読書に挑戦
【未来部7つの指針】
一、健康でいこう
一、本を読もう
一、常識を忘れないでいこう
一、決して焦らないでいこう
一、友人をたくさんつくろう
一、まず自らが福運をつけよう
一、親孝行しよう
�未来部時代に信仰の土台を築く
○勤行・唱題に挑戦しよう
☆一人一人が夢や目標に向かって、信心根本に努力する中で体験と確信をつかむ
○部員会等(未来部の会合)に参加しよう
☆同世代の連帯を築き、主体的に参加する中で、後継者としての自覚を深めていく
○座談会、本部幹部会(中継ならびに配信)に参加しよう
☆温かい創価家族の輪の中で、信仰の大切さを学び、後継の決意を固めていく
�創価後継の研さん目標に挑戦
○師弟の心を学ぼう
☆中・高等部は小説『人間革命』『新・人間革命』をはじめ『未来対話』『青春対話』『希望対話』『未来の翼』、少年少女部は『希望の大空へ』『希望の翼』『希望の虹』や、池田先生の創作物語などを読む
☆未来部機関紙「未来ジャーナル」「少年少女きぼう新聞」に掲載される池田先生の指針を学ぶ
○教学に挑戦しよう
☆中・高等部は「未来ジャーナル」に連載中の「ビクトリー御書」を、少年少女部は「少年少女きぼう新聞」に連載中の「師子王御書」を研さんする
�勉学・語学・読書に挑戦
○各種コンクールに挑戦しよう
※応募期間は7・8月の予定
<少・中・高>
・E-1グランプリ(E-1フェスティバル)
<中・高等部>
・読書感想文コンクール
<少年少女部>
・少年少女希望絵画展
・きぼう作文コンクール
【2】家庭での信心の継承の取り組み
親から、祖父母から、子や孫が信心を継承してゆく流れを確実に進める。未来部世代や未就学世代の未入会家族の入会にも取り組んでいきたい。ファミリー座談会などを通して家族で信仰体験やわが家の広布史を語り合う機会も積極的につくる。
【SOKAファミリー・チャレンジ】
一、家族で勤行・唱題を行う
一、家族で座談会・本部幹部会(中継ならびに配信)・部員会に参加する
一、家族で信仰体験やわが家の広布史を語り合うなど触れ合いの機会をつくる
【3】各部一体での未来部育成の取り組み
池田先生の「未来部育成の指針」を胸に、未来部機関紙や聖教新聞「未来部育成のページ」等を活用し、各部一体となって日常的に未来部員に声掛けを行い、未来部育成に全力で取り組んでいく。
【未来部育成の指針】
皆が宝! 皆に使命が! 皆を人材に!
一、学会の庭で守り育む
一、未来の勝利を信じ祈る
一、創価の心を語り伝える
一、家族を温かく励ます
一、師弟の道を共に歩む
�「未来部の日」を中心とした取り組みの充実
○「創価学会後継者の日」45周年記念行事の開催
○「(高等部)部長交代式」(2月を中心に)
○「少年少女部合唱団 入卒団式」「卒業部員会」(3月)
○「新入生歓迎の集い」(4月)の開催
○「創価ファミリー大会」(7・8月)の開催
○「座談会」「本部幹部会(中継ならびに配信)」への参加を推進
○「未来部員会」「未来リーダー研修会」などを開催
※「未来部の日」は、各部一体で未来部育成に取り組み、未来部の会合を最優先する
※各種会合の開催にあたっては、未来部員が主体的に取り組めるよう、工夫する
※「未来部員会」を行わない月は「少年少女部員会」の開催も検討する
�進学・進路への応援に全力
○創価一貫教育をはじめ進学推進に全力を挙げる
○未来部員全員が、進路に対し勝利できるよう応援する
○受験生を抱える家族へ最大の配慮と励ましを行う
※未来部希望月間中(3月)に未来部から青年部(男・女・学)へ移行する未来部員については各部がよく連携を取る(男女学生部については進学者カードを活用)
�家庭教育の応援
○教育本部と連携の上、「家庭教育懇談会(オンラインを含む)」等を通し、子育て世代の家庭をサポート
○各部と連携し、親子で参加できる子育て行事を検討する
�各部一体での未来部育成を協議
○各地域の運営会議、未来部育成会議等を開催
♪♪本年も、わが友メールをご愛読・ご利用いただき、誠に有難うございました。
明年も、コロナ禍に負けず、頑張っていきましょう!(^_-)-☆
2020年12月31日木曜日
2020年12月30日水曜日
2020.12.30 わが友に贈る
新聞休刊日
千日尼御前御返事 P1312
『たすけんとする日蓮かへりて大怨敵とをもわるるゆへに女人こぞりて国主に讒言して伊豆の国へながせし上又佐渡の国へながされぬ』
【通解】
(一切の女性を救おうとしている)日蓮を、かえって大怨敵と思われるゆえに、女性たちが、こぞって国主に讒言をして、伊豆の国に流罪したうえ、また佐渡の国にも流罪したのである。
☆随筆「人間革命」光あれ 新しき朝へ勇み進め 2020年12月25日
◇「創価」とは「希望」の光なり
我らの「価値創造」に限界はない!
私は
誰にも負けない
紅葉かな
かつて、人生と社会の戦野で奮闘する友に贈った句である。
炎のように真っ赤な枝葉を広げる紅葉の姿は、あまりにもけなげで、凜々しく、まぶしい。
何があろうが、誰が何と言おうが、断じて負けない——この不撓不屈の生命力が紅に染まったように見える。
やがて大地に散り落ちた葉は土壌を豊かにし、次の春、仲間の木々が勢いよく新しい枝葉を伸ばし、生長するための力となっていく。鮮やかな紅葉は、命のバトンタッチを見事に成し遂げた勝ち鬨ともいえよう。
まさしく、この試練の一年を耐え抜き、赤々と「負けじ魂」を燃え上がらせてきた、わが創価家族の英姿と重なり合う。
友の身を案じ、無事を祈り、声をかけ、励ましを送る。自分ができることからと、賢く朗らかに足取り軽く行動する。
いずこであっても、わが同志は「信心即生活」「仏法即社会」なりと一念を定めて実証を示し、世のため、人のため、家族のため、未来のために、粘り強く戦い続けている。
真正の「地涌の菩薩」でなければ、決してなし得ぬ行動である。
この「自他共の幸福」を願って動く、世界市民の連帯の壮大な広がりは、さながら御本仏が「地涌の義」と仰せの姿そのものであると、私は確信してやまない。
なかんずく、尊い命を守らんと医療現場で戦い続けるドクター部、白樺の友をはじめ、社会・地域の最前線で、日夜、献身されている方々のご苦労をあらためて労いたい。
また各界の識者からも"コロナ禍における希望と良識の言論"等と共鳴される聖教新聞を、日々配達してくださる「無冠の友」に感謝は尽きない。
さらに、聡明に"新様式"で工夫しながら、会館での会合を運営し、同志を守ってくれた、男女青年部の創価班、牙城会、白蓮グループの皆さん、本当にありがとう!
壮年部王城会、婦人部香城会、会館守る会、サテライトグループの方々をはじめ、広布の活動を支えてくださった全ての宝友の陰の戦いこそ、後世に語り継がれゆく創価の真実の姿なのである。
◇広布へ一人立つ
栄光の学会創立百周年へ、"勝負の十年"を決する「希望・勝利の年」がいよいよ幕を開ける。
「創価」とは、まさに無限の「希望」そのものだ。
一九四五年(昭和二十年)七月、出獄した恩師・戸田先生は、戦禍の焼け野原に立たれた。
先師・牧口先生は獄死。自らも衰弱し、事業は多額の負債を抱えていた。
国中が絶望に覆われ、希望の欠片も見えない。その暗闇の世に、たった一人、「今こそ広宣流布の時なり!」と心を定め、学会再建の戦いを開始されたのだ。
戸田先生は語られた。
「南無妙法蓮華経は、永劫永遠の根本法則である。大宇宙の本源力であり、無上道である。
ゆえに、この妙法を持ち、信じ、行動していく人に、断じて不幸はない。完璧なる幸福境涯になることは間違いない」と。
この最極の希望の行進に、先生は地涌の若人を、一人また一人と呼び出していかれたのである。
十九歳で先生の弟子となった私は、その後の学会存亡の危機にお供し、一九五一年(昭和二十六年)の五月三日、戸田先生の第二代会長就任の時を師弟して勝ち開いた。
希望ある限り、道は必ず開ける。相次ぐ苦難をも飛躍の転機へと変えていける。その汲めども尽きぬ希望の源泉こそが、妙法の信仰なのだ。
◇楽聖も逆境から
「自分に課せられていると感ぜられる創造を、全部やり遂げずにこの世を去ることはできない」
今月、生誕二百五十周年を迎えた楽聖ベートーベンの言葉である。難聴を患い、音楽家の命である聴力が日ごとに失われる中で認められた。
彼は聴覚を失っても、なお創造の使命を貫き、「第九」をはじめとする傑作を世に送り出した。いな、この逆境がなければ、「第九」も生まれなかったかもしれない。
楽聖を楽聖たらしめたのは、"わが魂はこれに打ち勝たねばならぬ"との誓いの炎であった。
人間の真価は、最大の逆境においてこそ鍛え顕すことができる。御聖訓にも「鉄は炎打てば剣となる」(御書九五八ページ)と仰せの通りだ。
ベートーベンは生涯、「情愛深い母」を慕い、感謝していた。母亡き後にも、「ああ、お母さんという美しい言葉を、私がまだ口にしていたり、それが聞こえたりしていた頃の私にも増して幸福な者があったでしょうか」と綴っている。
ベートーベンが人類に贈ってくれた「歓喜の歌」も、母の慈愛あればこそ誕生したのである。
明年は、「希望の太陽」たる婦人部の結成から、晴れの七十周年となる。
どんな大変な時にも、微笑みを忘れず、皆を温かく包んでくれる創価の母たちに、私は、あの「歓喜の歌」を捧げたい思いである。
◇困難な時にこそ
日蓮大聖人の御聖誕の八百年を前にした、この師走、木星と土星が仲良く大接近して、夕空に輝きを放った。
実は、目に見えて、これほど近づくのは約八百年ぶりということだ。前回は一二二六年(嘉禄二年)で、数え年五歳であられた大聖人も御覧になったかもしれないと、ロマンは広がる。
二十七年前(一九九三年)、御本仏御聖誕の二月十六日を、日本から地理的に最も遠い南米アルゼンチンの友と祝賀したことが思い出される。
共々に「日輪・東方の空に出でさせ給へば南浮の空・皆明かなり大光を備へ給へる故なり」(御書八八三ページ)の御聖訓を拝し、「心広々と太陽のように明るく、全国土、全民衆に希望の光彩を送ろう」と語り合った。
その通り、アルゼンチンをはじめ中南米さらに全世界の同志は、「太陽の仏法」の大光でいよいよ社会を照らしている。
同国の人権活動家エスキベル博士も学会の創立記念日にメッセージを寄せ、不安、絶望等の迷宮の中で大切なのは、異なる視点から"出口を見つける"力だと強調された。
そして、「どうか、人生において笑顔を絶やさないでください。最も困難な時こそ、前進し続けなくてはなりません。私たちは常にその『希望の力』で、より良い世界を築くことができるのです」と語ってくださった。
その希望の担い手として、博士が讃えられたのが創価の青年である。
五大州を結んだ世界青年部総会を経て、男子部も、女子部も、学生部も、皆、新時代開拓へ先駆してくれた。未来部も立派に成長している。
新たに始動した青年部の「新・人間革命」世代プロジェクトも、皆で最大に応援していきたい。
◇いざ「勝利」へ!
この苦難の一年にあっても、後継の若人たちを先頭に、世界広布は確実に進んでいる。我らの価値の創造に限界はない。
「大智度論」には、大乗菩薩の根本精神として、「大誓願あり、心動かす可からず、精進して退かず、是の三事を以て、名けて菩提薩?と為す」と記されている。
第一に「広布の誓い」。
第二に「不退の決意」。
第三に「勇猛精進」。
この三条件のもとで、我らの胸中に宿る偉大な力が脈動し始めるのだ。
文豪ビクトル・ユゴーは、亡命の苦難の渦中、民衆へ呼び掛けた。
「逆境にあっては、まさに、かく叫ばねばならぬ、『希望! 希望! また希望!』と」
そして、「仏法は勝負」であるがゆえに、我らはいやまして誇り高く——「勝利! 勝利! また勝利!」と、勇んで出発しようではないか。新しき朝へ、元初の誓いの「希望・勝利の峰」へ!
千日尼御前御返事 P1312
『たすけんとする日蓮かへりて大怨敵とをもわるるゆへに女人こぞりて国主に讒言して伊豆の国へながせし上又佐渡の国へながされぬ』
【通解】
(一切の女性を救おうとしている)日蓮を、かえって大怨敵と思われるゆえに、女性たちが、こぞって国主に讒言をして、伊豆の国に流罪したうえ、また佐渡の国にも流罪したのである。
☆随筆「人間革命」光あれ 新しき朝へ勇み進め 2020年12月25日
◇「創価」とは「希望」の光なり
我らの「価値創造」に限界はない!
私は
誰にも負けない
紅葉かな
かつて、人生と社会の戦野で奮闘する友に贈った句である。
炎のように真っ赤な枝葉を広げる紅葉の姿は、あまりにもけなげで、凜々しく、まぶしい。
何があろうが、誰が何と言おうが、断じて負けない——この不撓不屈の生命力が紅に染まったように見える。
やがて大地に散り落ちた葉は土壌を豊かにし、次の春、仲間の木々が勢いよく新しい枝葉を伸ばし、生長するための力となっていく。鮮やかな紅葉は、命のバトンタッチを見事に成し遂げた勝ち鬨ともいえよう。
まさしく、この試練の一年を耐え抜き、赤々と「負けじ魂」を燃え上がらせてきた、わが創価家族の英姿と重なり合う。
友の身を案じ、無事を祈り、声をかけ、励ましを送る。自分ができることからと、賢く朗らかに足取り軽く行動する。
いずこであっても、わが同志は「信心即生活」「仏法即社会」なりと一念を定めて実証を示し、世のため、人のため、家族のため、未来のために、粘り強く戦い続けている。
真正の「地涌の菩薩」でなければ、決してなし得ぬ行動である。
この「自他共の幸福」を願って動く、世界市民の連帯の壮大な広がりは、さながら御本仏が「地涌の義」と仰せの姿そのものであると、私は確信してやまない。
なかんずく、尊い命を守らんと医療現場で戦い続けるドクター部、白樺の友をはじめ、社会・地域の最前線で、日夜、献身されている方々のご苦労をあらためて労いたい。
また各界の識者からも"コロナ禍における希望と良識の言論"等と共鳴される聖教新聞を、日々配達してくださる「無冠の友」に感謝は尽きない。
さらに、聡明に"新様式"で工夫しながら、会館での会合を運営し、同志を守ってくれた、男女青年部の創価班、牙城会、白蓮グループの皆さん、本当にありがとう!
壮年部王城会、婦人部香城会、会館守る会、サテライトグループの方々をはじめ、広布の活動を支えてくださった全ての宝友の陰の戦いこそ、後世に語り継がれゆく創価の真実の姿なのである。
◇広布へ一人立つ
栄光の学会創立百周年へ、"勝負の十年"を決する「希望・勝利の年」がいよいよ幕を開ける。
「創価」とは、まさに無限の「希望」そのものだ。
一九四五年(昭和二十年)七月、出獄した恩師・戸田先生は、戦禍の焼け野原に立たれた。
先師・牧口先生は獄死。自らも衰弱し、事業は多額の負債を抱えていた。
国中が絶望に覆われ、希望の欠片も見えない。その暗闇の世に、たった一人、「今こそ広宣流布の時なり!」と心を定め、学会再建の戦いを開始されたのだ。
戸田先生は語られた。
「南無妙法蓮華経は、永劫永遠の根本法則である。大宇宙の本源力であり、無上道である。
ゆえに、この妙法を持ち、信じ、行動していく人に、断じて不幸はない。完璧なる幸福境涯になることは間違いない」と。
この最極の希望の行進に、先生は地涌の若人を、一人また一人と呼び出していかれたのである。
十九歳で先生の弟子となった私は、その後の学会存亡の危機にお供し、一九五一年(昭和二十六年)の五月三日、戸田先生の第二代会長就任の時を師弟して勝ち開いた。
希望ある限り、道は必ず開ける。相次ぐ苦難をも飛躍の転機へと変えていける。その汲めども尽きぬ希望の源泉こそが、妙法の信仰なのだ。
◇楽聖も逆境から
「自分に課せられていると感ぜられる創造を、全部やり遂げずにこの世を去ることはできない」
今月、生誕二百五十周年を迎えた楽聖ベートーベンの言葉である。難聴を患い、音楽家の命である聴力が日ごとに失われる中で認められた。
彼は聴覚を失っても、なお創造の使命を貫き、「第九」をはじめとする傑作を世に送り出した。いな、この逆境がなければ、「第九」も生まれなかったかもしれない。
楽聖を楽聖たらしめたのは、"わが魂はこれに打ち勝たねばならぬ"との誓いの炎であった。
人間の真価は、最大の逆境においてこそ鍛え顕すことができる。御聖訓にも「鉄は炎打てば剣となる」(御書九五八ページ)と仰せの通りだ。
ベートーベンは生涯、「情愛深い母」を慕い、感謝していた。母亡き後にも、「ああ、お母さんという美しい言葉を、私がまだ口にしていたり、それが聞こえたりしていた頃の私にも増して幸福な者があったでしょうか」と綴っている。
ベートーベンが人類に贈ってくれた「歓喜の歌」も、母の慈愛あればこそ誕生したのである。
明年は、「希望の太陽」たる婦人部の結成から、晴れの七十周年となる。
どんな大変な時にも、微笑みを忘れず、皆を温かく包んでくれる創価の母たちに、私は、あの「歓喜の歌」を捧げたい思いである。
◇困難な時にこそ
日蓮大聖人の御聖誕の八百年を前にした、この師走、木星と土星が仲良く大接近して、夕空に輝きを放った。
実は、目に見えて、これほど近づくのは約八百年ぶりということだ。前回は一二二六年(嘉禄二年)で、数え年五歳であられた大聖人も御覧になったかもしれないと、ロマンは広がる。
二十七年前(一九九三年)、御本仏御聖誕の二月十六日を、日本から地理的に最も遠い南米アルゼンチンの友と祝賀したことが思い出される。
共々に「日輪・東方の空に出でさせ給へば南浮の空・皆明かなり大光を備へ給へる故なり」(御書八八三ページ)の御聖訓を拝し、「心広々と太陽のように明るく、全国土、全民衆に希望の光彩を送ろう」と語り合った。
その通り、アルゼンチンをはじめ中南米さらに全世界の同志は、「太陽の仏法」の大光でいよいよ社会を照らしている。
同国の人権活動家エスキベル博士も学会の創立記念日にメッセージを寄せ、不安、絶望等の迷宮の中で大切なのは、異なる視点から"出口を見つける"力だと強調された。
そして、「どうか、人生において笑顔を絶やさないでください。最も困難な時こそ、前進し続けなくてはなりません。私たちは常にその『希望の力』で、より良い世界を築くことができるのです」と語ってくださった。
その希望の担い手として、博士が讃えられたのが創価の青年である。
五大州を結んだ世界青年部総会を経て、男子部も、女子部も、学生部も、皆、新時代開拓へ先駆してくれた。未来部も立派に成長している。
新たに始動した青年部の「新・人間革命」世代プロジェクトも、皆で最大に応援していきたい。
◇いざ「勝利」へ!
この苦難の一年にあっても、後継の若人たちを先頭に、世界広布は確実に進んでいる。我らの価値の創造に限界はない。
「大智度論」には、大乗菩薩の根本精神として、「大誓願あり、心動かす可からず、精進して退かず、是の三事を以て、名けて菩提薩?と為す」と記されている。
第一に「広布の誓い」。
第二に「不退の決意」。
第三に「勇猛精進」。
この三条件のもとで、我らの胸中に宿る偉大な力が脈動し始めるのだ。
文豪ビクトル・ユゴーは、亡命の苦難の渦中、民衆へ呼び掛けた。
「逆境にあっては、まさに、かく叫ばねばならぬ、『希望! 希望! また希望!』と」
そして、「仏法は勝負」であるがゆえに、我らはいやまして誇り高く——「勝利! 勝利! また勝利!」と、勇んで出発しようではないか。新しき朝へ、元初の誓いの「希望・勝利の峰」へ!
2020年12月29日火曜日
2020.12.29 わが友に贈る
危機の時代に挑んだ一年
尊き皆さまに感謝合掌!
年越し寒波や降雪にも
注意と準備を怠らず
無事故・安穏の新年を!
呵責謗法滅罪抄 P1126
『過去の謗法の我が身にある事疑いなし此の罪を今生に消さずば未来争か地獄の苦をば免るべき』
【通解】
過去の謗法が我が身にあることは疑いない。この罪を今生で消さなければ、どうして未来に地獄の苦しみをまぬかれることができようか。
名字の言 沖縄・婦人部員の蘇生劇 2020年12月29日
一日の日照時間が最短となり、太陽の勢いが最も衰えると考えられてきた冬至(21日)。琉球王国時代の沖縄ではこの日を元日と同様に重視し、「冬至正月」と称して新年を祝う儀式が催された▼起源とされる浦添城跡の王稜「浦添ようどれ」には、冬至の朝の光が差し込むように作られた門がある。先人たちは冬至を"太陽が生まれ変わる日"とし、再生した太陽に命の誕生や蘇生を願ったという▼沖縄のある婦人部員は6年前、子宮がんと診断された。その後も腸閉塞、脳動脈瘤を発症し、さらに夫も咽頭がんに。だが試練のたびに宿命転換を懸けて祈り抜き、今年に入り全てを乗り越えた。「病のおかげで新しい自分に生まれ変わることができました」と婦人。その蘇生劇に触れ、友人が入会した▼御書に「日輪・東方の空に出でさせ給へば南浮の空・皆明かなり」(883ページ)と。ひとたび太陽が輝けば、闇は消え去る。同じように自分が太陽となれば、周囲を励ましの陽光で照らしていける。仏法は苦悩の暗雲を晴らす「太陽の法門」である▼新しい一年の開幕は近い。コロナ禍のため会館での新年勤行会は行われないが、広布の誓願を新たにし、わが胸中に元初の旭日を赫々と昇らせよう。生まれ変わった生命で、共々に希望の新出発を!(首)
寸鉄 2020年12月29日
試練の年を智慧と団結で戦った同志に拍手!讃え合い「希望・勝利の年」へ
「勝負を以て詮と為し」御書。自分に勝つ因を今。目標定め大信力で前進!
水滴は水流をつくり、やがて大河に—渋沢栄一。歴史は勇気の一人が開く
未入会家族に感謝の言葉を。思いは"声に出して"こそ。一番身近な理解者
火災や交通事故に警戒。感染防止も隙なく継続。小事が大事、健康第一だ
☆心に御書を 第98回 社会を照らす創価の菩薩行
<御文>
『一代の肝心は法華経・法華経の修行の肝心は不軽品にて候なり』(崇峻天皇御書、1174ページ)
<通解>
釈尊一代の説法の肝心は法華経である。法華経の修行の肝心は不軽品である。
<池田先生が贈る指針>
法華経の真髄を生きる。これが創価の人生だ。自らも悩みを抱えながら、友のため、社会のため、苦難に挑み行動する——わが同志こそ、現代の尊き菩薩なりと謳いたい。
不軽菩薩さながらに、善意を尽くして、たとえ反発されても屈しない。聡明に自在に創意工夫し、朗らかに信念と誠実の対話を貫くのだ。
☆ONE GOSHO 上野殿後家尼御返事
◇日々たゆまぬ挑戦を
2021年「希望・勝利の年」は、男子部結成70周年の佳節を迎え、2030年の学会創立100周年に向けた栄光の船出となる意義深き一年。今回は、広布の舞台で、たゆまぬ挑戦を貫くことの大切さを学ぶ。
◇御文
『法華経の法門をきくにつけて・なをなを信心をはげむを・まことの道心者とは申すなり、天台云く「従藍而青」云云、此の釈の心はあいは葉のときよりも・なをそむれば・いよいよあをし、法華経はあいのごとし修行のふかきは・いよいよあをきがごとし』(御書1505ページ)
◇通解
法華経の法門を聞くたびに、ますます信心に励んでいく人を真の求道の人というのである。
天台大師は「青は藍から出て、藍よりも青い」と言われている。この言葉の意味は、植物の藍は、その葉からとった染料で重ねて染めれば、葉の時よりも、ますます青みが深まるということである。法華経は藍のようなもので、修行が深まるのは、ますます青くなるようなものである。
◇背景
本抄は、日蓮大聖人が、駿河国(静岡県中央部)の門下であり、南条時光の母親の上野尼御前に送られたお手紙である。
本抄の御執筆は、文永11年(1274年)ともいわれてきたが、内容等から、尼御前の夫・南条兵衛七郎が病のために亡くなったすぐ後の文永2年(1265年)7月の御述作と考えられている。
兵衛七郎の逝去時、後に家督を継ぐ次男の時光は7歳、末の息子はまだ尼御前の胎内にいた。
大聖人は本抄で、苦境に置かれた尼御前を包み込むように激励しながら、仏の境涯を開くため、強盛な信心に、より一層、励むよう指導されている。
◇解説
日蓮大聖人が、幼子を抱えながら苦闘する上野尼御前に、「即身成仏」「地獄即寂光」との仏法の法理から、亡き夫は間違いなく成仏し、苦悩を免れていることを教えられたのが本抄である。"生きる希望"を送るためにつづられた励ましが、どれほど尼御前を勇気づけたであろうか。
今回の拝読御文では「この法華経の法門を聞くにつけて、ますます信心に励む人こそ、仏道を求める心を持つ、真の人である」(趣旨)と説かれている。尼御前が、真剣に信心の実践を貫き、偉大な妙法の力を示すことで、幸福境涯を開いてほしいとの大聖人の御慈愛を拝することができる。
続いて大聖人は、天台大師の『摩訶止観』に引用されている「従藍而青」の言葉を用いている。これは、「藍よりして而も青し」と読み、もともとは中国の紀元前3世紀ごろの思想家・荀子の本にある言葉である。
植物の藍の葉は、薄く青みがかった緑色をしている。藍という葉を使った「藍染め」は、何度も重ねて染めることで、色が濃く鮮やかな青になる。このことを荀子は「青はこれを藍より取りて、しかも藍より青し」と述べた。
大聖人は、これを比喩に用いて、「法華経はあいのごとし修行のふかきは・いよいよあをきがごとし」と仰せになった。信心を深め、「いよいよ」との決意で仏道修行を重ねていくことで、自身の生命が妙法に染め抜かれ、何ものにも揺るがない、仏の境涯を開いていけるのだ。
ここで青年部として拝していくべきは、弟子の生き方である。荀子が藍の表現を用いた意味は、教えを受けた人が、教えた人よりも優れること、つまり、"弟子がたゆまず学び続けることの大切さ"を譬えたものである。
弟子が、師の教えを不断に実践し続けていけるかどうか——「希望・勝利の年」の開幕に当たり、後継の弟子の証しとは、"たゆまぬ挑戦"にあることを、共々に確認したい。
池田先生は、今回の御文を通して指導されている。
「我らの信仰は、たゆまず成長し、前進するためのエンジンである。
『この一年、生まれ変わった決意で!』『もう一歩、自分の殻を破ろう!』——その清新なる誓いが、因果倶時で勝利を開く力となる。
いよいよ戦い続ける信心が、日蓮仏法の真髄である。たゆまぬ発心、そして挑戦の繰り返しこそ、わが生命を永遠に輝く仏界に染め抜いていくのだ」
男子部結成70周年の佳節を刻む2021年、「いよいよ」の志を我が胸に刻み、広宣流布・立正安国の実現へ、勇気の挑戦を重ねていきたい。師が後継の弟子につづり残した小説『新・人間革命』を日々ひもときながら、前へ前へとひたむきに努力の歩みを進め、一人一人が師弟の勝利劇を演じていこう!
尊き皆さまに感謝合掌!
年越し寒波や降雪にも
注意と準備を怠らず
無事故・安穏の新年を!
呵責謗法滅罪抄 P1126
『過去の謗法の我が身にある事疑いなし此の罪を今生に消さずば未来争か地獄の苦をば免るべき』
【通解】
過去の謗法が我が身にあることは疑いない。この罪を今生で消さなければ、どうして未来に地獄の苦しみをまぬかれることができようか。
名字の言 沖縄・婦人部員の蘇生劇 2020年12月29日
一日の日照時間が最短となり、太陽の勢いが最も衰えると考えられてきた冬至(21日)。琉球王国時代の沖縄ではこの日を元日と同様に重視し、「冬至正月」と称して新年を祝う儀式が催された▼起源とされる浦添城跡の王稜「浦添ようどれ」には、冬至の朝の光が差し込むように作られた門がある。先人たちは冬至を"太陽が生まれ変わる日"とし、再生した太陽に命の誕生や蘇生を願ったという▼沖縄のある婦人部員は6年前、子宮がんと診断された。その後も腸閉塞、脳動脈瘤を発症し、さらに夫も咽頭がんに。だが試練のたびに宿命転換を懸けて祈り抜き、今年に入り全てを乗り越えた。「病のおかげで新しい自分に生まれ変わることができました」と婦人。その蘇生劇に触れ、友人が入会した▼御書に「日輪・東方の空に出でさせ給へば南浮の空・皆明かなり」(883ページ)と。ひとたび太陽が輝けば、闇は消え去る。同じように自分が太陽となれば、周囲を励ましの陽光で照らしていける。仏法は苦悩の暗雲を晴らす「太陽の法門」である▼新しい一年の開幕は近い。コロナ禍のため会館での新年勤行会は行われないが、広布の誓願を新たにし、わが胸中に元初の旭日を赫々と昇らせよう。生まれ変わった生命で、共々に希望の新出発を!(首)
寸鉄 2020年12月29日
試練の年を智慧と団結で戦った同志に拍手!讃え合い「希望・勝利の年」へ
「勝負を以て詮と為し」御書。自分に勝つ因を今。目標定め大信力で前進!
水滴は水流をつくり、やがて大河に—渋沢栄一。歴史は勇気の一人が開く
未入会家族に感謝の言葉を。思いは"声に出して"こそ。一番身近な理解者
火災や交通事故に警戒。感染防止も隙なく継続。小事が大事、健康第一だ
☆心に御書を 第98回 社会を照らす創価の菩薩行
<御文>
『一代の肝心は法華経・法華経の修行の肝心は不軽品にて候なり』(崇峻天皇御書、1174ページ)
<通解>
釈尊一代の説法の肝心は法華経である。法華経の修行の肝心は不軽品である。
<池田先生が贈る指針>
法華経の真髄を生きる。これが創価の人生だ。自らも悩みを抱えながら、友のため、社会のため、苦難に挑み行動する——わが同志こそ、現代の尊き菩薩なりと謳いたい。
不軽菩薩さながらに、善意を尽くして、たとえ反発されても屈しない。聡明に自在に創意工夫し、朗らかに信念と誠実の対話を貫くのだ。
☆ONE GOSHO 上野殿後家尼御返事
◇日々たゆまぬ挑戦を
2021年「希望・勝利の年」は、男子部結成70周年の佳節を迎え、2030年の学会創立100周年に向けた栄光の船出となる意義深き一年。今回は、広布の舞台で、たゆまぬ挑戦を貫くことの大切さを学ぶ。
◇御文
『法華経の法門をきくにつけて・なをなを信心をはげむを・まことの道心者とは申すなり、天台云く「従藍而青」云云、此の釈の心はあいは葉のときよりも・なをそむれば・いよいよあをし、法華経はあいのごとし修行のふかきは・いよいよあをきがごとし』(御書1505ページ)
◇通解
法華経の法門を聞くたびに、ますます信心に励んでいく人を真の求道の人というのである。
天台大師は「青は藍から出て、藍よりも青い」と言われている。この言葉の意味は、植物の藍は、その葉からとった染料で重ねて染めれば、葉の時よりも、ますます青みが深まるということである。法華経は藍のようなもので、修行が深まるのは、ますます青くなるようなものである。
◇背景
本抄は、日蓮大聖人が、駿河国(静岡県中央部)の門下であり、南条時光の母親の上野尼御前に送られたお手紙である。
本抄の御執筆は、文永11年(1274年)ともいわれてきたが、内容等から、尼御前の夫・南条兵衛七郎が病のために亡くなったすぐ後の文永2年(1265年)7月の御述作と考えられている。
兵衛七郎の逝去時、後に家督を継ぐ次男の時光は7歳、末の息子はまだ尼御前の胎内にいた。
大聖人は本抄で、苦境に置かれた尼御前を包み込むように激励しながら、仏の境涯を開くため、強盛な信心に、より一層、励むよう指導されている。
◇解説
日蓮大聖人が、幼子を抱えながら苦闘する上野尼御前に、「即身成仏」「地獄即寂光」との仏法の法理から、亡き夫は間違いなく成仏し、苦悩を免れていることを教えられたのが本抄である。"生きる希望"を送るためにつづられた励ましが、どれほど尼御前を勇気づけたであろうか。
今回の拝読御文では「この法華経の法門を聞くにつけて、ますます信心に励む人こそ、仏道を求める心を持つ、真の人である」(趣旨)と説かれている。尼御前が、真剣に信心の実践を貫き、偉大な妙法の力を示すことで、幸福境涯を開いてほしいとの大聖人の御慈愛を拝することができる。
続いて大聖人は、天台大師の『摩訶止観』に引用されている「従藍而青」の言葉を用いている。これは、「藍よりして而も青し」と読み、もともとは中国の紀元前3世紀ごろの思想家・荀子の本にある言葉である。
植物の藍の葉は、薄く青みがかった緑色をしている。藍という葉を使った「藍染め」は、何度も重ねて染めることで、色が濃く鮮やかな青になる。このことを荀子は「青はこれを藍より取りて、しかも藍より青し」と述べた。
大聖人は、これを比喩に用いて、「法華経はあいのごとし修行のふかきは・いよいよあをきがごとし」と仰せになった。信心を深め、「いよいよ」との決意で仏道修行を重ねていくことで、自身の生命が妙法に染め抜かれ、何ものにも揺るがない、仏の境涯を開いていけるのだ。
ここで青年部として拝していくべきは、弟子の生き方である。荀子が藍の表現を用いた意味は、教えを受けた人が、教えた人よりも優れること、つまり、"弟子がたゆまず学び続けることの大切さ"を譬えたものである。
弟子が、師の教えを不断に実践し続けていけるかどうか——「希望・勝利の年」の開幕に当たり、後継の弟子の証しとは、"たゆまぬ挑戦"にあることを、共々に確認したい。
池田先生は、今回の御文を通して指導されている。
「我らの信仰は、たゆまず成長し、前進するためのエンジンである。
『この一年、生まれ変わった決意で!』『もう一歩、自分の殻を破ろう!』——その清新なる誓いが、因果倶時で勝利を開く力となる。
いよいよ戦い続ける信心が、日蓮仏法の真髄である。たゆまぬ発心、そして挑戦の繰り返しこそ、わが生命を永遠に輝く仏界に染め抜いていくのだ」
男子部結成70周年の佳節を刻む2021年、「いよいよ」の志を我が胸に刻み、広宣流布・立正安国の実現へ、勇気の挑戦を重ねていきたい。師が後継の弟子につづり残した小説『新・人間革命』を日々ひもときながら、前へ前へとひたむきに努力の歩みを進め、一人一人が師弟の勝利劇を演じていこう!
2020年12月28日月曜日
2020.12.28 わが友に贈る
◇今週のことば
年末年始のあいさつは
大切な人間外交だ。
「法華を識る者は
世法を得可きか」
心の交流を明るく賢く!
2020年12月28日
四条金吾殿御返事 P1168
『又我が此の一門の中にも申しとをらせ給はざらん人人はかへりて失あるべし』
【通解】
わが一門の中でも、信心を貫き通せない人々は、(初めから信じないよりも)かえって罪がある
名字の言 どうしたら子どもは本を読むのか 2020年12月28日
子どもを本好きにするには、どうしたらいいか——この問いに「わたしの答えは、いつもきまっています」と語るのは、東京子ども図書館名誉理事長の松岡享子氏だ▼氏の答えは「生活のなかに本があること」「おとなが本を読んでやること」の二つ。「うちのなかに本があり、親が本を読んでいる姿を見る。それが、子どもには、本への第一歩です」と(『子どもと本』岩波新書)▼昨年、兵庫県加古川市教育委員会が行ったアンケート調査では、家族が読書する姿に接している子どもほど「読書好き」との結果が出た。例えば、小学5・6年生で「家の人がふだんからよく本を読んでいる」と答えた児童のうち、読書が「好き」と答えたのは62・4%。反対に「家の人がふだんから本をあまり読んでいない」と答えた児童で、読書が「好き」と答えたのは38・2%にとどまった▼子どもに「本を読みなさい」と言うのは簡単である。だが親の姿以上に、雄弁なものはない。日頃から読書に親しむ姿を見せることが大切であろう。そうすれば、子どもは自然に本と触れ合うようになるものだ▼普段は忙しい大人も、年末年始には子どもと一緒に過ごす時間が増える。家庭で本に親しむ大人の姿は、子どもに贈る最高のプレゼントの一つである。(誼)
寸鉄 2020年12月28日
露で「自然との対話」展。持続可能な社会へ。写真が伝える大地と生きる心
「毒薬変じて甘露となる」御書。これが妙法の力!苦しい時こそ祈りを強く
勇気を欠くことは喜びを欠くこと—教育者。一歩前進!この志に真の充実
子と生涯で一緒に過ごす時間、父親は実質3年と。黄金の思い出刻む一時を
大掃除の転倒・落下事故等に注意。高所での作業は無理せず。安全が第一
〈社説〉2020・12・28 師と共に新たな年へ
◇自らが闇を破る希望の光に
未曽有のコロナ禍で人類が大きな岐路に直面した2020年は暮れ、新たな年を迎えようとしている。今なお感染拡大に歯止めがかからない中で、誰もが不安を抱えていよう。しかし、それにもかかわらず、いな、だからこそ、私たちは「希望」の力を強く訴えたい。
顧みれば、創価の師弟の前進は、大難の連続であった。その中にあって、妙法広布の大願という、消えることなき「希望」の誓火を掲げ抜いてきたのだ。激動の一年の最後に、この真実を、改めて確認しておきたい。
新たな10年の船出となる明2021年は、戸田城聖先生の第2代会長就任から70周年の佳節を刻む。
昭和25年(1950年)、戦後不況のあおりで、戸田先生の事業は窮地に陥った。莫大な負債を抱え、給料は遅配。暴言を浴びせて去る者もいた。その中で、先生は学会の理事長を辞任する。
翌26年(51年)の1月6日、戸田先生は23歳の池田先生を自宅に呼んで告げた。
「私に、もし万一のことがあったら、学会のことも、事業のことも、いっさい、君に任せるから、全部、引き受けてくれないか」「私のこの世に生まれた使命は、また君の使命なんだ。私と君とが使命に生きるならば、きっと大聖人の御遺命も達成する時が来るだろう」
第2代会長が誕生する、わずか4カ月前の出来事である。聖教新聞の創刊、婦人部や男女青年部の結成など、広布史に燦然と輝く昭和26年。その年頭は、実は先の見えない真っ暗闇の中にあった。
だが、池田先生はいかなる苦境も"わが使命"と捉え、広布の突破口を断じて開こうと、師を支えた。その奮闘によって状況は好転。戸田先生は同年5月3日、第2代会長に就任した。そこから"20世紀の奇跡"とも言われた、創価の民衆勝利の万波が広がったのだ。
池田先生はつづった。「師を思えば、人は力が湧く。勇気がみなぎり、喜びがあふれる。背中を押してもらったように、胸を張って前に進めるのだ」と。
ここに希望がある。師弟共戦の魂がある限り、学会は永遠に発展していく。
今、私たちの眼前にも、コロナ禍という混沌とした状況が広がっている。苦悩も尽きない。しかし、闇が深ければ深いほど暁は近いという。自らが闇を破る希望の光となるのが妙法の信仰だ。「日蓮と同意ならば地涌の菩薩たらんか」(御書1360ページ)と仰せの通り、私たちは尊き使命を持った地涌の同志である。全てを変毒為薬した戸田先生、池田先生のように強く朗らかに生き抜きたい。
さあ師と共に、胸を張り、突き進もう。「希望・勝利の年」に向かって!
☆ストーリーズ 師弟が紡ぐ広布史 第3回 写真——友に希望の光を
◇月天子よ、広布に走る同志を守れ!
フランスは「写真発祥の地」といわれる。そのフランスの「ヴァル・ド・ビエーブル写真クラブ」から1998年、池田先生に「名誉写真芸術会員」の証書が届けられた。
同クラブの創立者は、ジャン・ファージュ氏と子息のアンドレ・ファージュ氏。2人はフランスで最初の写真博物館も創立したことで知られる。
90年5月、先生の作品を紹介する「自然との対話」写真展が同博物館で開かれた。アンドレ・ファージュ氏は、先生の写真について述べている。
「ただただ、非常に美しく、多くを語る必要はありません。それは、撮られた写真だけが美しいのではなく、SGI会長の生命、存在、人間性そのものが美しいのです」
「自然との対話」写真展の出発点となったのは、1971年6月9日。この日、先生は北海道の大沼研修所(現・函館研修道場)にいた。
翌10日は研修所の開所式。その準備に当たっていた先生は、午後8時過ぎ、周囲の視察のため車に乗った。漆黒の夜空だったが、山の向こうだけが明るい。
「あの光は何だろう」。先生の問い掛けに、同行の友は「函館の街の明かりでしょう」。
車は光の方へ進んだ。しばらくすると、雲の切れ間から、月天子が姿を現した。暗闇の中の輝きは、人工の光ではなく、満月であった。湖の水面には月光が金波、銀波となってきらめき、揺れていた。
先生は車に置いてあったカメラに手を伸ばした。湖畔を移動しながらシャッターを切り、フィルム数本分を撮影した。
それから10日後、先生は東京の男子部との記念撮影会に臨んだ。この折、代表のメンバーに、北海道で収めた月の写真を贈り語った。
——日夜、戦っている学会員の皆さま方が、この月の光に照らされて、英知輝く人になってほしい。月天子よ、わが友を見守ってくれ! こういう願いを込めて撮影したのです。
◇写真は一瞬の真剣勝負 人生も「今を勝つ戦い」
「自然との対話」写真展は、これまで世界41カ国・地域の151都市で行われてきた。初の海外での開催は1988年5月、フランスのジャックマール・アンドレ美術館である。
同美術館で写真展を開くことを提案したのは、館長のルネ・ユイグ氏。30歳でルーブル美術館の絵画部長に就任し、第2次世界大戦の時には、ナチスから「モナ・リザ」をはじめ、ルーブルの至宝を守り抜いた。アカデミー・フランセーズの会員であり、フランス学術界の頂点に立つ教育機関「コレージュ・ド・フランス」の教授も務めた。
欧州を代表する知の巨人が、池田先生の写真を「眼で詠まれた詩」と高く評価した。氏は写真の選定から額装に至るまで、自分で行った。
開会の前夜も、照明の角度や写真の配列など、細かく指示を出した。その姿には、先生の写真の芸術性を最大限に引き出そうとする情熱があふれていた。
開会式には、フランス写真博物館のファージュ館長の姿もあった。美術館での開催が、同博物館で先生の写真展が開かれるきっかけとなった。その事実は一つの文化交流が、心響き合う友情を育むことを示している。
1997年6月、台湾・台北で「自然との対話」写真展が開かれた。会場の国父記念館は、台湾随一の美の殿堂でもある。
6日間で3万人を超す市民が鑑賞。大きな反響を広げたが、アンケートの中に、こんな声があった。「心洗われる写真ばかりでしたが、台湾を写した作品がなくて残念でした」
池田先生が台湾の地を踏んだのは、1963年1月の1回のみ。しかも、飛行機の給油というわずかな時間である。ところが、鑑賞者の声を知った先生から伝言が届いた。
「私は台湾の写真を撮ったよ。台湾の皆さんの幸せを願って、シャッターを切ったよ」
写真展のスタッフは、思いもよらない伝言に驚いた。急いで、先生が過去に撮影した写真を調べ直した。すると、機中から撮影した、場所が判明しない数枚の写真が出てきた。電送され、台湾のメンバーが確認した。
写真は、瑠璃色に輝く台湾の山河を映し出していた。95年11月17日、香港から日本への帰路に撮影したものである。
台北での開催から2カ月後、台湾を代表する港湾都市・高雄で写真展が行われた。
入り口の一番近くに、機中の写真が飾られた。「台湾上空」とのタイトルが付けられた、その作品には、多くの人だかりができた。大粒の涙を流す台湾広布の草創の友もいた。
2009年、台湾SGIの本部・至善文化会館が開館。先生は「台湾上空」の写真とともに、「偉大なる われらの台湾 光あれ 広布と功徳に 一生包まれ」との和歌を贈った。
「皆さんの幸せを願って」先生が撮影した写真は今、同会館で、来館する友に希望の光を送り続けている。
71年の北海道訪問から、池田先生が本格的に写真を撮り始めたことを喜んだ写真家がいる。日本写真家協会の会長を務めた三木淳氏である。
学会員との交流の中で、氏は創価学会に関心を持つようになる。しばらくして、聖教新聞社から写真技術の指導を依頼され、先生との交流が始まった。
氏は先生の姿を追った。「民衆の指導者は"かくあれ"という姿を、映像で後世に残したい」との思いからである。海外で信心に励むメンバーの日常もカメラに収めた。68年、『写真 創価学会』を出版する。
氏は写真集に「私の見た創価学会」と題する一文を寄せた。その中で、67年8月20日、北海道・旭川市で行われた記念撮影会に言及している。
「場内二か所に記念撮影のためのスタンドが設けられ、一つのスタンドに三五〇人ほどの人々が登る。池田さんは、その一つのグループの前で対話をする」
「こうした記念撮影を一日に二〇組やり、その一つ一つに親切な指導を行っていく。たいへんな重労働である」
撮影会終了後、札幌への帰途、先生は砂川市にある「滝川公園」へ。園内を散策し、公園を後にしようとした時、一人の婦人が駆け寄ってきた。
夫は信心していたが、婦人は未入会だった。先生は婦人が抱いていた幼い次女の名前を尋ね、親子に温かな励ましを。感激した婦人は、4カ月後に入会。今、長女は婦人部本部長、次女は支部婦人部長として、北海道広布の最前線で幸福の連帯を広げている。
先生の行動を見ていた三木氏は、気に掛かることがあった。"なぜ、わざわざ滝川公園に行ったのか"。後日、その疑問をぶつけると、先生は答えた。
——以前、北海道で大変な広布の戦いがあった。旭川から札幌へ向かう途中、ある友が大変に疲れていた。その時、休息したのが、あの公園だった。
この言葉を聞き、氏はこう述べている。
「多忙の真っ只中にあっても、池田さんはそうした想い出をたいせつにする人である。このような思い遣りの一つ一つの集積が、(1960年の第3代会長就任から)わずか八年のうちに学会員一四◯万世帯を六五〇万世帯に伸ばした一つの理由ともいえよう」
73年3月21日、北九州市での第1回「九州青年部総会」。参加した九州鼓笛隊のメンバー全員のもとに、先生が撮影した美しい月の写真が届いた。
先生は折に触れ、自らが撮影した写真を、広布に献身する友に贈る。一枚の写真が、闇夜を照らす月光のように、座談会へ、友のもとへと向かう同志の心に希望をともし、人生勝利のドラマを生む原動力になった。
先生は記している。
「写真が一瞬の真剣勝負であるように、人生も『今を勝つ戦い』である。『今日を勝つ戦い』である」
【引用・参考文献】池田大作著『新・人間革命』第15巻、同著『忘れ得ぬ出会い』(『池田大作全集第21巻』所収)、『民衆こそ王者——池田大作とその時代』第4巻(潮出版社)
【編集余話】
1975年5月3日、池田先生の第3代会長就任15周年を祝す式典前のこと。先生は創価大学のロータリーで車から降りると、三木淳氏の姿を見つけた。
「三木先生、よく頑張られましたね。いつも健康を祈っています。お互い、もう少し長生きしましょう!」
氏は目頭を熱くしながら、声を振り絞った。
「おかげさまで、ここまで元気になりました。ありがとうございます……」
73年、氏は脳腫瘍の手術を受けた。カメラマンとして第一線に立つため、懸命にリハビリに励んだ。再起を支えたのが、「幸せになるために、人の3倍働こう」との先生の言葉である。
その言葉を耳にしたのは、67年8月20日、北海道・旭川での記念撮影会。北海道の友への先生の渾身の励ましは、6年後、闘病中の氏を奮い立たせたのである。
先生が撮影した写真について、氏はこう述べている。
「われわれ写真家は技術的に高度のものをもっているかも知れないが、表現の精神が果して充分であるかどうか名誉会長の作品から大いに反省させられる」
「数多くの作品を拝見して私が痛感したのはこれは指導者の写真作品であるということだ」
年末年始のあいさつは
大切な人間外交だ。
「法華を識る者は
世法を得可きか」
心の交流を明るく賢く!
2020年12月28日
四条金吾殿御返事 P1168
『又我が此の一門の中にも申しとをらせ給はざらん人人はかへりて失あるべし』
【通解】
わが一門の中でも、信心を貫き通せない人々は、(初めから信じないよりも)かえって罪がある
名字の言 どうしたら子どもは本を読むのか 2020年12月28日
子どもを本好きにするには、どうしたらいいか——この問いに「わたしの答えは、いつもきまっています」と語るのは、東京子ども図書館名誉理事長の松岡享子氏だ▼氏の答えは「生活のなかに本があること」「おとなが本を読んでやること」の二つ。「うちのなかに本があり、親が本を読んでいる姿を見る。それが、子どもには、本への第一歩です」と(『子どもと本』岩波新書)▼昨年、兵庫県加古川市教育委員会が行ったアンケート調査では、家族が読書する姿に接している子どもほど「読書好き」との結果が出た。例えば、小学5・6年生で「家の人がふだんからよく本を読んでいる」と答えた児童のうち、読書が「好き」と答えたのは62・4%。反対に「家の人がふだんから本をあまり読んでいない」と答えた児童で、読書が「好き」と答えたのは38・2%にとどまった▼子どもに「本を読みなさい」と言うのは簡単である。だが親の姿以上に、雄弁なものはない。日頃から読書に親しむ姿を見せることが大切であろう。そうすれば、子どもは自然に本と触れ合うようになるものだ▼普段は忙しい大人も、年末年始には子どもと一緒に過ごす時間が増える。家庭で本に親しむ大人の姿は、子どもに贈る最高のプレゼントの一つである。(誼)
寸鉄 2020年12月28日
露で「自然との対話」展。持続可能な社会へ。写真が伝える大地と生きる心
「毒薬変じて甘露となる」御書。これが妙法の力!苦しい時こそ祈りを強く
勇気を欠くことは喜びを欠くこと—教育者。一歩前進!この志に真の充実
子と生涯で一緒に過ごす時間、父親は実質3年と。黄金の思い出刻む一時を
大掃除の転倒・落下事故等に注意。高所での作業は無理せず。安全が第一
〈社説〉2020・12・28 師と共に新たな年へ
◇自らが闇を破る希望の光に
未曽有のコロナ禍で人類が大きな岐路に直面した2020年は暮れ、新たな年を迎えようとしている。今なお感染拡大に歯止めがかからない中で、誰もが不安を抱えていよう。しかし、それにもかかわらず、いな、だからこそ、私たちは「希望」の力を強く訴えたい。
顧みれば、創価の師弟の前進は、大難の連続であった。その中にあって、妙法広布の大願という、消えることなき「希望」の誓火を掲げ抜いてきたのだ。激動の一年の最後に、この真実を、改めて確認しておきたい。
新たな10年の船出となる明2021年は、戸田城聖先生の第2代会長就任から70周年の佳節を刻む。
昭和25年(1950年)、戦後不況のあおりで、戸田先生の事業は窮地に陥った。莫大な負債を抱え、給料は遅配。暴言を浴びせて去る者もいた。その中で、先生は学会の理事長を辞任する。
翌26年(51年)の1月6日、戸田先生は23歳の池田先生を自宅に呼んで告げた。
「私に、もし万一のことがあったら、学会のことも、事業のことも、いっさい、君に任せるから、全部、引き受けてくれないか」「私のこの世に生まれた使命は、また君の使命なんだ。私と君とが使命に生きるならば、きっと大聖人の御遺命も達成する時が来るだろう」
第2代会長が誕生する、わずか4カ月前の出来事である。聖教新聞の創刊、婦人部や男女青年部の結成など、広布史に燦然と輝く昭和26年。その年頭は、実は先の見えない真っ暗闇の中にあった。
だが、池田先生はいかなる苦境も"わが使命"と捉え、広布の突破口を断じて開こうと、師を支えた。その奮闘によって状況は好転。戸田先生は同年5月3日、第2代会長に就任した。そこから"20世紀の奇跡"とも言われた、創価の民衆勝利の万波が広がったのだ。
池田先生はつづった。「師を思えば、人は力が湧く。勇気がみなぎり、喜びがあふれる。背中を押してもらったように、胸を張って前に進めるのだ」と。
ここに希望がある。師弟共戦の魂がある限り、学会は永遠に発展していく。
今、私たちの眼前にも、コロナ禍という混沌とした状況が広がっている。苦悩も尽きない。しかし、闇が深ければ深いほど暁は近いという。自らが闇を破る希望の光となるのが妙法の信仰だ。「日蓮と同意ならば地涌の菩薩たらんか」(御書1360ページ)と仰せの通り、私たちは尊き使命を持った地涌の同志である。全てを変毒為薬した戸田先生、池田先生のように強く朗らかに生き抜きたい。
さあ師と共に、胸を張り、突き進もう。「希望・勝利の年」に向かって!
☆ストーリーズ 師弟が紡ぐ広布史 第3回 写真——友に希望の光を
◇月天子よ、広布に走る同志を守れ!
フランスは「写真発祥の地」といわれる。そのフランスの「ヴァル・ド・ビエーブル写真クラブ」から1998年、池田先生に「名誉写真芸術会員」の証書が届けられた。
同クラブの創立者は、ジャン・ファージュ氏と子息のアンドレ・ファージュ氏。2人はフランスで最初の写真博物館も創立したことで知られる。
90年5月、先生の作品を紹介する「自然との対話」写真展が同博物館で開かれた。アンドレ・ファージュ氏は、先生の写真について述べている。
「ただただ、非常に美しく、多くを語る必要はありません。それは、撮られた写真だけが美しいのではなく、SGI会長の生命、存在、人間性そのものが美しいのです」
「自然との対話」写真展の出発点となったのは、1971年6月9日。この日、先生は北海道の大沼研修所(現・函館研修道場)にいた。
翌10日は研修所の開所式。その準備に当たっていた先生は、午後8時過ぎ、周囲の視察のため車に乗った。漆黒の夜空だったが、山の向こうだけが明るい。
「あの光は何だろう」。先生の問い掛けに、同行の友は「函館の街の明かりでしょう」。
車は光の方へ進んだ。しばらくすると、雲の切れ間から、月天子が姿を現した。暗闇の中の輝きは、人工の光ではなく、満月であった。湖の水面には月光が金波、銀波となってきらめき、揺れていた。
先生は車に置いてあったカメラに手を伸ばした。湖畔を移動しながらシャッターを切り、フィルム数本分を撮影した。
それから10日後、先生は東京の男子部との記念撮影会に臨んだ。この折、代表のメンバーに、北海道で収めた月の写真を贈り語った。
——日夜、戦っている学会員の皆さま方が、この月の光に照らされて、英知輝く人になってほしい。月天子よ、わが友を見守ってくれ! こういう願いを込めて撮影したのです。
◇写真は一瞬の真剣勝負 人生も「今を勝つ戦い」
「自然との対話」写真展は、これまで世界41カ国・地域の151都市で行われてきた。初の海外での開催は1988年5月、フランスのジャックマール・アンドレ美術館である。
同美術館で写真展を開くことを提案したのは、館長のルネ・ユイグ氏。30歳でルーブル美術館の絵画部長に就任し、第2次世界大戦の時には、ナチスから「モナ・リザ」をはじめ、ルーブルの至宝を守り抜いた。アカデミー・フランセーズの会員であり、フランス学術界の頂点に立つ教育機関「コレージュ・ド・フランス」の教授も務めた。
欧州を代表する知の巨人が、池田先生の写真を「眼で詠まれた詩」と高く評価した。氏は写真の選定から額装に至るまで、自分で行った。
開会の前夜も、照明の角度や写真の配列など、細かく指示を出した。その姿には、先生の写真の芸術性を最大限に引き出そうとする情熱があふれていた。
開会式には、フランス写真博物館のファージュ館長の姿もあった。美術館での開催が、同博物館で先生の写真展が開かれるきっかけとなった。その事実は一つの文化交流が、心響き合う友情を育むことを示している。
1997年6月、台湾・台北で「自然との対話」写真展が開かれた。会場の国父記念館は、台湾随一の美の殿堂でもある。
6日間で3万人を超す市民が鑑賞。大きな反響を広げたが、アンケートの中に、こんな声があった。「心洗われる写真ばかりでしたが、台湾を写した作品がなくて残念でした」
池田先生が台湾の地を踏んだのは、1963年1月の1回のみ。しかも、飛行機の給油というわずかな時間である。ところが、鑑賞者の声を知った先生から伝言が届いた。
「私は台湾の写真を撮ったよ。台湾の皆さんの幸せを願って、シャッターを切ったよ」
写真展のスタッフは、思いもよらない伝言に驚いた。急いで、先生が過去に撮影した写真を調べ直した。すると、機中から撮影した、場所が判明しない数枚の写真が出てきた。電送され、台湾のメンバーが確認した。
写真は、瑠璃色に輝く台湾の山河を映し出していた。95年11月17日、香港から日本への帰路に撮影したものである。
台北での開催から2カ月後、台湾を代表する港湾都市・高雄で写真展が行われた。
入り口の一番近くに、機中の写真が飾られた。「台湾上空」とのタイトルが付けられた、その作品には、多くの人だかりができた。大粒の涙を流す台湾広布の草創の友もいた。
2009年、台湾SGIの本部・至善文化会館が開館。先生は「台湾上空」の写真とともに、「偉大なる われらの台湾 光あれ 広布と功徳に 一生包まれ」との和歌を贈った。
「皆さんの幸せを願って」先生が撮影した写真は今、同会館で、来館する友に希望の光を送り続けている。
71年の北海道訪問から、池田先生が本格的に写真を撮り始めたことを喜んだ写真家がいる。日本写真家協会の会長を務めた三木淳氏である。
学会員との交流の中で、氏は創価学会に関心を持つようになる。しばらくして、聖教新聞社から写真技術の指導を依頼され、先生との交流が始まった。
氏は先生の姿を追った。「民衆の指導者は"かくあれ"という姿を、映像で後世に残したい」との思いからである。海外で信心に励むメンバーの日常もカメラに収めた。68年、『写真 創価学会』を出版する。
氏は写真集に「私の見た創価学会」と題する一文を寄せた。その中で、67年8月20日、北海道・旭川市で行われた記念撮影会に言及している。
「場内二か所に記念撮影のためのスタンドが設けられ、一つのスタンドに三五〇人ほどの人々が登る。池田さんは、その一つのグループの前で対話をする」
「こうした記念撮影を一日に二〇組やり、その一つ一つに親切な指導を行っていく。たいへんな重労働である」
撮影会終了後、札幌への帰途、先生は砂川市にある「滝川公園」へ。園内を散策し、公園を後にしようとした時、一人の婦人が駆け寄ってきた。
夫は信心していたが、婦人は未入会だった。先生は婦人が抱いていた幼い次女の名前を尋ね、親子に温かな励ましを。感激した婦人は、4カ月後に入会。今、長女は婦人部本部長、次女は支部婦人部長として、北海道広布の最前線で幸福の連帯を広げている。
先生の行動を見ていた三木氏は、気に掛かることがあった。"なぜ、わざわざ滝川公園に行ったのか"。後日、その疑問をぶつけると、先生は答えた。
——以前、北海道で大変な広布の戦いがあった。旭川から札幌へ向かう途中、ある友が大変に疲れていた。その時、休息したのが、あの公園だった。
この言葉を聞き、氏はこう述べている。
「多忙の真っ只中にあっても、池田さんはそうした想い出をたいせつにする人である。このような思い遣りの一つ一つの集積が、(1960年の第3代会長就任から)わずか八年のうちに学会員一四◯万世帯を六五〇万世帯に伸ばした一つの理由ともいえよう」
73年3月21日、北九州市での第1回「九州青年部総会」。参加した九州鼓笛隊のメンバー全員のもとに、先生が撮影した美しい月の写真が届いた。
先生は折に触れ、自らが撮影した写真を、広布に献身する友に贈る。一枚の写真が、闇夜を照らす月光のように、座談会へ、友のもとへと向かう同志の心に希望をともし、人生勝利のドラマを生む原動力になった。
先生は記している。
「写真が一瞬の真剣勝負であるように、人生も『今を勝つ戦い』である。『今日を勝つ戦い』である」
【引用・参考文献】池田大作著『新・人間革命』第15巻、同著『忘れ得ぬ出会い』(『池田大作全集第21巻』所収)、『民衆こそ王者——池田大作とその時代』第4巻(潮出版社)
【編集余話】
1975年5月3日、池田先生の第3代会長就任15周年を祝す式典前のこと。先生は創価大学のロータリーで車から降りると、三木淳氏の姿を見つけた。
「三木先生、よく頑張られましたね。いつも健康を祈っています。お互い、もう少し長生きしましょう!」
氏は目頭を熱くしながら、声を振り絞った。
「おかげさまで、ここまで元気になりました。ありがとうございます……」
73年、氏は脳腫瘍の手術を受けた。カメラマンとして第一線に立つため、懸命にリハビリに励んだ。再起を支えたのが、「幸せになるために、人の3倍働こう」との先生の言葉である。
その言葉を耳にしたのは、67年8月20日、北海道・旭川での記念撮影会。北海道の友への先生の渾身の励ましは、6年後、闘病中の氏を奮い立たせたのである。
先生が撮影した写真について、氏はこう述べている。
「われわれ写真家は技術的に高度のものをもっているかも知れないが、表現の精神が果して充分であるかどうか名誉会長の作品から大いに反省させられる」
「数多くの作品を拝見して私が痛感したのはこれは指導者の写真作品であるということだ」
2020年12月27日日曜日
2020.12.26 わが友に贈る
明年の飛躍の勢いは
万全の助走で決まる。
真摯に課題を見つめ
緻密な計画を立てよう!
"静かな闘志"燃やして!
開目抄 P231
『過去の因を知らんと欲せば其の現在の果を見よ未来の果を知らんと欲せば其の現在の因を見よ』
【通解】
過去の因を知りたいと思うなら、その現在の果を見なさい。未来の果を知りたいと思うなら、その現在の因を見なさい。
名字の言 成長度ランキング第1位に輝いた創価大学駅伝部 2020年12月27日
4年間で「5000メートル」のタイムがどれだけ伸びたか。過去10年で箱根駅伝に2回以上出場した大学を対象に、エントリーした4年生選手の「成長度ランキング」が発表され、創価大学が第1位に選ばれた▼高校生ランナーの多くが記録を持つ5000メートル。駅伝の世界では、この距離での伸びを「育成力」の指標としている。2015年以来、3回出場した創大は、これまで計9人の4年生がエントリー。全員が4年間で10秒以上タイムを更新し、高校時代から平均33秒39も縮めている(「Number」2021年1月7日号)▼「今年は4年生の勢いが違います」。創大の榎木和貴監督が語っていた。夏以降、4年生は目標だった5000メートルでの14分30秒切りを全員が達成。その勢いが全体に波及し、チームの底上げにつながったという▼「高校のトップレベルの選手が入るチームではなかった。だから皆で切磋琢磨しながら、個々の力を引き上げていった。それがうちの誇りです」と榎木監督。数字の上で示された創大の育成力とは「団結力」ともいえよう▼「応援したいから、応援にいかない。」——今大会のスローガンには特別な意味が込められている。創大はもちろん、全選手の力走に自宅からエールを送り、伝統ある箱根駅伝の成功を応援したい。(仁)
寸鉄 2020年12月27日
「体曲れば影ななめなり」御書。今日も題目根本に。年末年始もリズム正しく
絆を強めることは我らの力を何倍にも強く—英雄試練の時に励ましの声を
外出自粛による運動不足は心身に悪影響—医師。体を動かす習慣を聡明に
書類・データは「捨て方」が大切。大掃除の時期。情報管理の意識を忘れず
宗門は世界宗教たる学会の"足枷"だった—識者。C作戦30年。歴史の慶事
〈社説〉 2020・12・27 世界広布の勢いが加速
◇迫害を越えて輝く人間主義の光
コロナ禍に見舞われた本年も、世界中の同志が、オンラインを活用するなど工夫を凝らしながら広布を推進してきた。とどまるところを知らない世界広布の勢いが加速した契機の一つが、"衣の権威"との決別だった。
日顕宗(日蓮正宗宗門)が、池田先生の法華講総講頭職を一方的に罷免したのは、30年前の1990年(平成2年)12月27日。いわゆる「C作戦」(創価学会分離作戦)の謀略の発動であった。日顕宗は、話し合いを頑なに拒否したうえ、その後、学会を"破門"し、学会員への御本尊下付を停止するという暴挙に及んだ。
御本尊が欲しければ宗門につけ——。「一閻浮提の一切衆生」(御書840ページ)のために顕された御本尊を、あろうことか"信徒脅しの道具"にして、日顕が求めたもの。それは、法主に土下座のごとくひざまずく「伏せ拝」に象徴される、「宗教的権威に隷属する信徒」であった。
"衣の権威"を悪用して供養搾取の対象を増やそうとする日顕宗に、「一切衆生の同一苦は悉く是日蓮一人の苦と申すべし」(同587ページ)とまでおっしゃった日蓮大聖人の大慈大悲は、かけらもないことは言うまでもない。彼らが、宗祖の御精神を裏切った、師敵対の邪宗門に転落したのは、ある意味「必然」であった。
ハーバード大学名誉教授であるヌール・ヤーマン博士は、池田先生の哲学を"世界の人々が傾聴すべき「崇高なヒューマニズム(人間主義)」"とたたえた上で、次のように述べている。
「もしも創価学会の両肩に(宗門という権威主義の)"聖なる衣"がかかっていれば、それは大きな重荷となったでしょう。宗門から脱却し、超越していったことが、学会を『崇高なヒューマニズム』へと引き上げていったのです」
信心に出合えた喜びを語る、海外の友の「自分の可能性を信じ、成長していけることがこの信心の魅力です」「困難との戦いは、全てが自身の境涯を変革するための『人間革命』の戦いであると捉えられるようになりました」等の言葉に、人類普遍の「崇高なヒューマニズム」がいかなるものであるかが表現されている。
そもそも、「万人を幸福に」との日蓮仏法の精神を現代によみがえらせたのは創価学会である。その尊い軌跡を描いた小説『人間革命』『新・人間革命』を今、世界の同志が学び、一人一人が山本伸一との自覚で、自身の宿命転換と友への励ましに挑戦している。これこそ「人間主義」の宗教が開花した姿であろう。
われらは、民衆蔑視の極悪を踏み越え、社会に「希望」を送り、万人が「勝利」する法理を広げていく使命と誇りを胸に、世界広布の道をひた走りたい。
☆2021年 学生部の活動
【スローガン】
地涌のスクラム強く 広布拡大の先駆たれ!
【実践項目】
一、勇気と歓喜の折伏に挑む!
一、民衆厳護の英知を磨く!
一、人間革命の哲理を学ぶ!
2021年「希望・勝利の年」は、2030年への10年間を決定づける重要な一年となる。人類が未曽有の困難に立ち向かう時だからこそ、学生部は、生命尊厳の仏法を学び、社会変革の英知を磨きながら、人類の幸福に貢献する有為な人材を育成していきたい。
青年部の新たな取り組みである、「新・人間革命」世代プロジェクトを通し、池田大作先生が命懸けでつづってくださった、小説『人間革命』『新・人間革命』を胸に刻み、自身の舞台で実践する中で、誓願に生き抜く人生の揺るがぬ土台を築いていきたい。
今こそ「地涌のスクラム強く 広布拡大の先駆たれ!」とのスローガンのもと、創立100周年の勝利の決定打を放つのは学生部であると決め、異体同心の団結で、圧倒的な拡大の金字塔を打ち立てていきたい。
◇弘教拡大
�「方面学生部幹部会」「青年部幹部会」等を目指し、折伏・弘教に挑戦する
�リーダー率先の折伏で拡大の突破口を開く
�座談会に友人を招き、各部とも協力して、折伏・弘教を推進する
�「モバイルSTB」を仏法対話に積極的に活用する
�「聖教電子版」や「インスタグラム」の学会公式チャンネルを活用し、学会理解を広げる
◇人材育成
�徹底した「訪問・激励」で新たな人材を拡大
�座談会へ積極的に参加し、創価家族の歓喜のスクラムを拡大
�方面・県の人材育成グループに焦点を当て、広布後継のリーダーを育成
�各種グループ(院生会議、社会委員会、医将会等)の活動を強化し、次代の社会を担う多彩な人材を輩出
◇「新・人間革命」世代プロジェクト
�学生部についてつづられている章の研さんに取り組む
�毎月の第1週を「New Human Revolution week」(NHR week=「新・人間革命」週間)とし、研さんのリズムを定着させる
◇新入生の育成
�「進学者カード」で新入生を早期把握し、活動に一緒に参加する
�学生部結成記念日を目指し、新入生の「ビクトリー・リーダー」を輩出する
�方面・県の「1年生人材育成グループ」への入団生増加に努める
◇進学推進を強化
�各地域の「運営会議」「未来部連絡協議会」等を軸に、未来部担当者との連携を密にし、未来部員・大学受験生を把握する
�3月に開催される「未来部卒業部員会」に参加し、激励する
�夏の「未来部進学推進」を中心に、未来部員・大学受験生を訪問・激励する
◇教学力の育成
�学生部年間拝読御書「顕仏未来記」「立正安国論」「聖人御難事」、「大白蓮華」掲載の池田先生の御書講義等を研さん
�「全国部長講義」を開催し、リーダーの教学力を強化
�各種会合でリーダーが御書講義に取り組む
�ライブ講義「学生部スタディーチャンネル」を視聴し、全学生部員が研さんに励む
�8月に「学生部教学実力試験」を実施
◇学問の探究
�池田先生の識者との対談集、海外の大学・学術機関での講演を学ぶ
�古今東西の良書に触れ、世界市民としての教養を身に付ける
�語学の習得に努め、世界広布を担いゆく人材へと成長する
�国際社会で求められる幅広い教養や専門性、創造力、言論力を身に付ける
◇平和・文化・教育運動
�1・26「SGIの日」記念提言の勉強会等を実施
�学識者を招いての「学生部連続シンポジウム」を開催
�展示活動等を通し、同年代の学生・留学生と平和の連帯を構築
�SDGs(持続可能な開発目標)達成に向け、学生世代への普及と推進に貢献
◇年間主要行事
1、新入生歓迎大会(5月・各地)
2、ビクトリー・リーダー大会(6月・各地)
3、学生部教学実力試験(8月)
4、方面学生部幹部会(各地)
5、人材育成グループ総会(各地)
☆明日を照らす テーマ:希望を紡ぐ
今回の「明日を照らす」は、「希望を紡ぐ」がテーマです。
池田先生は「『希望』——それは、明日への前進の源だ。蘇生の原動力である。『希望』とは、自らが創り出していくものだ。志を同じくする友と、強く深く、育み合っていくものである」とつづられました。
新型コロナウイルスの感染拡大で、いまだ先の見えない状況だからこそ、創価の励ましの力が求められています。どんな困難をも勝ち越え、自他共に希望の未来を開く仏法の哲理を学んでいきましょう。
妙法尼御前御返事
『水の底なる石に火のあるが如く百千万年くらき所にも燈を入れぬればあかくなる』(御書1403ページ)
苦悩を晴らす題目の光
【通解】(どんな十界の衆生も即身成仏できることは)水底に沈んでいる石でも、たたけば火を発するように、百千万年の間、闇に閉ざされていた所でも、灯を入れれば明るくなるようなものである。
◇
南無妙法蓮華経と唱えるだけで仏になることができるのでしょうか——。
本抄は、妙法尼が抱いていた疑問に対する御返事です。
日蓮大聖人はまず、法華経について質問したことを「ありがたき大善根」(御書1402ページ)とたたえられています。"そんなことを聞いてもよいのだろうか"と思っていたかもしれない妙法尼は、どれほど安心したことでしょうか。「ありがたき」との一言に、どこまでも門下に寄り添い、励まされていた、大聖人の慈悲の振る舞いを拝することができます。
さらに大聖人は、法華経を受持する人は、必ず即身成仏すると述べられ、「南無妙法蓮華経の題目の内には法華経一部八巻二十八品の六万九千三百八十四の文字が一字ももれず、欠けず、収められているのです」(同1402ページ、通解)と示されます。だからこそ、何があっても妙法を信じ抜く、確信の祈りが希望を生み出していきます。
水の底にあった石でも、たたけば火を発するように、長遠な期間、闇に覆われた場所も、明かりをともせば明るくなるように、題目の力によって即身成仏は間違いないと、妙法尼に渾身の励ましを送られているのです。
どれほど深い苦悩の闇に覆われていようとも、法華経の題目を唱えれば、太陽が昇るがごとく、一瞬にして希望の光が差し込みます。
真剣な唱題から、自身の胸中に希望の旭日を生み出していきましょう。
食物三徳御書
『人のために火をともせば・我がまへあきらかなるがごとし』(御書1598ページ)
「自他共」の心に灯を
【通解】人のために灯をともせば、自分の前も明るくなるようなものである。
◇
今こそ、地域・社会に希望を送ろうと、日本中、世界中の学会員がそれぞれの地域で奮闘しています。
本抄は断簡(切れ切れになった手紙)が現存しているのみで、いつ認められ、誰に宛てられた御書なのか、詳しいことは分かっていません。しかしその内容から、日蓮大聖人に食物を供養した門下へ与えられたものと拝されます。
人のために灯をともせば、その人の前は明るくなります。それは同時に自分の前を明るくすることにもなります。仏法に説かれる「利他の実践」は、必ず自分の功徳善根ともなっていくとの仰せです。
本年、創立90周年を迎えた創価学会の歴史とは、「自他共の幸福」を世界中に広げてきた歴史であると言えます。いかなる困難に遭っても、創価三代の師弟に連なる、学会員の一人一人が、不屈の精神で周囲に希望を広げてきました。
人々に不安が広がる社会状況にあって、「なんとしても友を励まそう」という仏法の実践は、自身の境涯を広げる、人間革命のドラマとなっていきます。そこに悲壮感はありません。むしろ学会員は"もっと工夫できるのではないか"と智慧を湧かせ、「自他共の幸福」を目指して希望を紡ぎ、朗らかに前進しています。
池田先生は「菩薩の行動には、無上の喜びがあります。随喜の連鎖となるのです。『喜とは自他共に喜ぶ事なり』『自他共に智慧と慈悲と有るを喜とは云うなり』(御書761ページ)です。これが大乗仏教、なかんずく法華経の真髄の実践なのです」と語っています。
今日も「自他共」の心に灯をともす、希望あふれる挑戦をしていきましょう。
万全の助走で決まる。
真摯に課題を見つめ
緻密な計画を立てよう!
"静かな闘志"燃やして!
開目抄 P231
『過去の因を知らんと欲せば其の現在の果を見よ未来の果を知らんと欲せば其の現在の因を見よ』
【通解】
過去の因を知りたいと思うなら、その現在の果を見なさい。未来の果を知りたいと思うなら、その現在の因を見なさい。
名字の言 成長度ランキング第1位に輝いた創価大学駅伝部 2020年12月27日
4年間で「5000メートル」のタイムがどれだけ伸びたか。過去10年で箱根駅伝に2回以上出場した大学を対象に、エントリーした4年生選手の「成長度ランキング」が発表され、創価大学が第1位に選ばれた▼高校生ランナーの多くが記録を持つ5000メートル。駅伝の世界では、この距離での伸びを「育成力」の指標としている。2015年以来、3回出場した創大は、これまで計9人の4年生がエントリー。全員が4年間で10秒以上タイムを更新し、高校時代から平均33秒39も縮めている(「Number」2021年1月7日号)▼「今年は4年生の勢いが違います」。創大の榎木和貴監督が語っていた。夏以降、4年生は目標だった5000メートルでの14分30秒切りを全員が達成。その勢いが全体に波及し、チームの底上げにつながったという▼「高校のトップレベルの選手が入るチームではなかった。だから皆で切磋琢磨しながら、個々の力を引き上げていった。それがうちの誇りです」と榎木監督。数字の上で示された創大の育成力とは「団結力」ともいえよう▼「応援したいから、応援にいかない。」——今大会のスローガンには特別な意味が込められている。創大はもちろん、全選手の力走に自宅からエールを送り、伝統ある箱根駅伝の成功を応援したい。(仁)
寸鉄 2020年12月27日
「体曲れば影ななめなり」御書。今日も題目根本に。年末年始もリズム正しく
絆を強めることは我らの力を何倍にも強く—英雄試練の時に励ましの声を
外出自粛による運動不足は心身に悪影響—医師。体を動かす習慣を聡明に
書類・データは「捨て方」が大切。大掃除の時期。情報管理の意識を忘れず
宗門は世界宗教たる学会の"足枷"だった—識者。C作戦30年。歴史の慶事
〈社説〉 2020・12・27 世界広布の勢いが加速
◇迫害を越えて輝く人間主義の光
コロナ禍に見舞われた本年も、世界中の同志が、オンラインを活用するなど工夫を凝らしながら広布を推進してきた。とどまるところを知らない世界広布の勢いが加速した契機の一つが、"衣の権威"との決別だった。
日顕宗(日蓮正宗宗門)が、池田先生の法華講総講頭職を一方的に罷免したのは、30年前の1990年(平成2年)12月27日。いわゆる「C作戦」(創価学会分離作戦)の謀略の発動であった。日顕宗は、話し合いを頑なに拒否したうえ、その後、学会を"破門"し、学会員への御本尊下付を停止するという暴挙に及んだ。
御本尊が欲しければ宗門につけ——。「一閻浮提の一切衆生」(御書840ページ)のために顕された御本尊を、あろうことか"信徒脅しの道具"にして、日顕が求めたもの。それは、法主に土下座のごとくひざまずく「伏せ拝」に象徴される、「宗教的権威に隷属する信徒」であった。
"衣の権威"を悪用して供養搾取の対象を増やそうとする日顕宗に、「一切衆生の同一苦は悉く是日蓮一人の苦と申すべし」(同587ページ)とまでおっしゃった日蓮大聖人の大慈大悲は、かけらもないことは言うまでもない。彼らが、宗祖の御精神を裏切った、師敵対の邪宗門に転落したのは、ある意味「必然」であった。
ハーバード大学名誉教授であるヌール・ヤーマン博士は、池田先生の哲学を"世界の人々が傾聴すべき「崇高なヒューマニズム(人間主義)」"とたたえた上で、次のように述べている。
「もしも創価学会の両肩に(宗門という権威主義の)"聖なる衣"がかかっていれば、それは大きな重荷となったでしょう。宗門から脱却し、超越していったことが、学会を『崇高なヒューマニズム』へと引き上げていったのです」
信心に出合えた喜びを語る、海外の友の「自分の可能性を信じ、成長していけることがこの信心の魅力です」「困難との戦いは、全てが自身の境涯を変革するための『人間革命』の戦いであると捉えられるようになりました」等の言葉に、人類普遍の「崇高なヒューマニズム」がいかなるものであるかが表現されている。
そもそも、「万人を幸福に」との日蓮仏法の精神を現代によみがえらせたのは創価学会である。その尊い軌跡を描いた小説『人間革命』『新・人間革命』を今、世界の同志が学び、一人一人が山本伸一との自覚で、自身の宿命転換と友への励ましに挑戦している。これこそ「人間主義」の宗教が開花した姿であろう。
われらは、民衆蔑視の極悪を踏み越え、社会に「希望」を送り、万人が「勝利」する法理を広げていく使命と誇りを胸に、世界広布の道をひた走りたい。
☆2021年 学生部の活動
【スローガン】
地涌のスクラム強く 広布拡大の先駆たれ!
【実践項目】
一、勇気と歓喜の折伏に挑む!
一、民衆厳護の英知を磨く!
一、人間革命の哲理を学ぶ!
2021年「希望・勝利の年」は、2030年への10年間を決定づける重要な一年となる。人類が未曽有の困難に立ち向かう時だからこそ、学生部は、生命尊厳の仏法を学び、社会変革の英知を磨きながら、人類の幸福に貢献する有為な人材を育成していきたい。
青年部の新たな取り組みである、「新・人間革命」世代プロジェクトを通し、池田大作先生が命懸けでつづってくださった、小説『人間革命』『新・人間革命』を胸に刻み、自身の舞台で実践する中で、誓願に生き抜く人生の揺るがぬ土台を築いていきたい。
今こそ「地涌のスクラム強く 広布拡大の先駆たれ!」とのスローガンのもと、創立100周年の勝利の決定打を放つのは学生部であると決め、異体同心の団結で、圧倒的な拡大の金字塔を打ち立てていきたい。
◇弘教拡大
�「方面学生部幹部会」「青年部幹部会」等を目指し、折伏・弘教に挑戦する
�リーダー率先の折伏で拡大の突破口を開く
�座談会に友人を招き、各部とも協力して、折伏・弘教を推進する
�「モバイルSTB」を仏法対話に積極的に活用する
�「聖教電子版」や「インスタグラム」の学会公式チャンネルを活用し、学会理解を広げる
◇人材育成
�徹底した「訪問・激励」で新たな人材を拡大
�座談会へ積極的に参加し、創価家族の歓喜のスクラムを拡大
�方面・県の人材育成グループに焦点を当て、広布後継のリーダーを育成
�各種グループ(院生会議、社会委員会、医将会等)の活動を強化し、次代の社会を担う多彩な人材を輩出
◇「新・人間革命」世代プロジェクト
�学生部についてつづられている章の研さんに取り組む
�毎月の第1週を「New Human Revolution week」(NHR week=「新・人間革命」週間)とし、研さんのリズムを定着させる
◇新入生の育成
�「進学者カード」で新入生を早期把握し、活動に一緒に参加する
�学生部結成記念日を目指し、新入生の「ビクトリー・リーダー」を輩出する
�方面・県の「1年生人材育成グループ」への入団生増加に努める
◇進学推進を強化
�各地域の「運営会議」「未来部連絡協議会」等を軸に、未来部担当者との連携を密にし、未来部員・大学受験生を把握する
�3月に開催される「未来部卒業部員会」に参加し、激励する
�夏の「未来部進学推進」を中心に、未来部員・大学受験生を訪問・激励する
◇教学力の育成
�学生部年間拝読御書「顕仏未来記」「立正安国論」「聖人御難事」、「大白蓮華」掲載の池田先生の御書講義等を研さん
�「全国部長講義」を開催し、リーダーの教学力を強化
�各種会合でリーダーが御書講義に取り組む
�ライブ講義「学生部スタディーチャンネル」を視聴し、全学生部員が研さんに励む
�8月に「学生部教学実力試験」を実施
◇学問の探究
�池田先生の識者との対談集、海外の大学・学術機関での講演を学ぶ
�古今東西の良書に触れ、世界市民としての教養を身に付ける
�語学の習得に努め、世界広布を担いゆく人材へと成長する
�国際社会で求められる幅広い教養や専門性、創造力、言論力を身に付ける
◇平和・文化・教育運動
�1・26「SGIの日」記念提言の勉強会等を実施
�学識者を招いての「学生部連続シンポジウム」を開催
�展示活動等を通し、同年代の学生・留学生と平和の連帯を構築
�SDGs(持続可能な開発目標)達成に向け、学生世代への普及と推進に貢献
◇年間主要行事
1、新入生歓迎大会(5月・各地)
2、ビクトリー・リーダー大会(6月・各地)
3、学生部教学実力試験(8月)
4、方面学生部幹部会(各地)
5、人材育成グループ総会(各地)
☆明日を照らす テーマ:希望を紡ぐ
今回の「明日を照らす」は、「希望を紡ぐ」がテーマです。
池田先生は「『希望』——それは、明日への前進の源だ。蘇生の原動力である。『希望』とは、自らが創り出していくものだ。志を同じくする友と、強く深く、育み合っていくものである」とつづられました。
新型コロナウイルスの感染拡大で、いまだ先の見えない状況だからこそ、創価の励ましの力が求められています。どんな困難をも勝ち越え、自他共に希望の未来を開く仏法の哲理を学んでいきましょう。
妙法尼御前御返事
『水の底なる石に火のあるが如く百千万年くらき所にも燈を入れぬればあかくなる』(御書1403ページ)
苦悩を晴らす題目の光
【通解】(どんな十界の衆生も即身成仏できることは)水底に沈んでいる石でも、たたけば火を発するように、百千万年の間、闇に閉ざされていた所でも、灯を入れれば明るくなるようなものである。
◇
南無妙法蓮華経と唱えるだけで仏になることができるのでしょうか——。
本抄は、妙法尼が抱いていた疑問に対する御返事です。
日蓮大聖人はまず、法華経について質問したことを「ありがたき大善根」(御書1402ページ)とたたえられています。"そんなことを聞いてもよいのだろうか"と思っていたかもしれない妙法尼は、どれほど安心したことでしょうか。「ありがたき」との一言に、どこまでも門下に寄り添い、励まされていた、大聖人の慈悲の振る舞いを拝することができます。
さらに大聖人は、法華経を受持する人は、必ず即身成仏すると述べられ、「南無妙法蓮華経の題目の内には法華経一部八巻二十八品の六万九千三百八十四の文字が一字ももれず、欠けず、収められているのです」(同1402ページ、通解)と示されます。だからこそ、何があっても妙法を信じ抜く、確信の祈りが希望を生み出していきます。
水の底にあった石でも、たたけば火を発するように、長遠な期間、闇に覆われた場所も、明かりをともせば明るくなるように、題目の力によって即身成仏は間違いないと、妙法尼に渾身の励ましを送られているのです。
どれほど深い苦悩の闇に覆われていようとも、法華経の題目を唱えれば、太陽が昇るがごとく、一瞬にして希望の光が差し込みます。
真剣な唱題から、自身の胸中に希望の旭日を生み出していきましょう。
食物三徳御書
『人のために火をともせば・我がまへあきらかなるがごとし』(御書1598ページ)
「自他共」の心に灯を
【通解】人のために灯をともせば、自分の前も明るくなるようなものである。
◇
今こそ、地域・社会に希望を送ろうと、日本中、世界中の学会員がそれぞれの地域で奮闘しています。
本抄は断簡(切れ切れになった手紙)が現存しているのみで、いつ認められ、誰に宛てられた御書なのか、詳しいことは分かっていません。しかしその内容から、日蓮大聖人に食物を供養した門下へ与えられたものと拝されます。
人のために灯をともせば、その人の前は明るくなります。それは同時に自分の前を明るくすることにもなります。仏法に説かれる「利他の実践」は、必ず自分の功徳善根ともなっていくとの仰せです。
本年、創立90周年を迎えた創価学会の歴史とは、「自他共の幸福」を世界中に広げてきた歴史であると言えます。いかなる困難に遭っても、創価三代の師弟に連なる、学会員の一人一人が、不屈の精神で周囲に希望を広げてきました。
人々に不安が広がる社会状況にあって、「なんとしても友を励まそう」という仏法の実践は、自身の境涯を広げる、人間革命のドラマとなっていきます。そこに悲壮感はありません。むしろ学会員は"もっと工夫できるのではないか"と智慧を湧かせ、「自他共の幸福」を目指して希望を紡ぎ、朗らかに前進しています。
池田先生は「菩薩の行動には、無上の喜びがあります。随喜の連鎖となるのです。『喜とは自他共に喜ぶ事なり』『自他共に智慧と慈悲と有るを喜とは云うなり』(御書761ページ)です。これが大乗仏教、なかんずく法華経の真髄の実践なのです」と語っています。
今日も「自他共」の心に灯をともす、希望あふれる挑戦をしていきましょう。
2020年12月26日土曜日
2020.12.27 わが友に贈る
親子の時間を大切に。
夢や抱負を語り合うなど
宝の思い出をつくろう。
絆を強める冬休みから
信心継承のドラマを!
一生成仏抄 P384
『此の旨を深く信じて妙法蓮華経と唱へば一生成仏更に疑あるべからず、故に経文には「我が滅度の後に於て応に斯の経を受持すべし是の人仏道に於て決定して疑有る事無けん」とのべたり、努努不審をなすべからず』
【通解】
この旨を深く信じて、「妙法蓮華経」と唱えれば、一生成仏は、更に疑いがありません。 故に、経文(神力品)には、「我が滅度の後に於いて、まさに、この経を受持するべきである。この人は、仏道に於いて、決定して成仏することは疑いない。」 と、お述べになられています。ゆめゆめ、不審を抱いてはなりません。
名字の言 おおいぬ座の1等星「シリウス」の語源 2020年12月26日
"太陽の次に明るい恒星"をこの季節、南の夜空に見ることができる。おおいぬ座の1等星「シリウス」だ▼語源はギリシャ語の「セイリオス」で「焼き焦がすもの」「光り輝くもの」の意味という。夜の街の明るさを得た代償に、星空の輝きを失った現代の都会からも、十分に堪能できる。まして、いにしえの人々が闇夜に見たシリウスの輝きは、畏敬の念さえ抱かせるものだったろう▼ブラジルの天文学者モウラン博士が子どもの頃に見つけた最初の星も、シリウスだった。池田先生との対談で「好きな星」として挙げ、こう語った。「私の夢は、絶望や闇から立ち上がる人間の魂や精神が、空で最も明るく輝くシリウスのように、最も強く輝いてほしいということです」▼苦悩の底にいるとき、人はその悩みにとらわれ、下ばかり向きがちになるもの。そんな時に見上げる星空は、生命の尊厳に、生きていることそれ自体の素晴らしさに、目を見開かせてくれるに違いない。視座の転換である▼御書に「所詮・万法は己心に収まりて」「日月・衆星も己心にあり」(1473ページ)と。我らは生命の中に、壮大なる宇宙を抱いている。コロナ禍の中で苦闘した一年も間もなく終わる。朗々たる唱題で、わが生命を輝かせ、新しき一年へ進もう。(之)
寸鉄 2020年12月26日
「桜梅桃李の己己の当体を改めずして」御書。皆の持ち味引き出す励ましを
燃え上がる信心でなければ祈りは叶わない—戸田先生。誓願の題目で前進
感染対策の急所は飲食—専門家。少人数、短時間、会話の時はマスクを徹底
信頼する組織・機関は日米で「病院」が1位—調査奮闘の医療従事者に感謝
餅を喉に詰まらせる事故に注意を。小さく切る、先に喉を潤す等の工夫励行
☆ストーリーズ 師弟が紡ぐ広布史 第2回 「分断」を乗り越える
◇30年後には、ベルリンの壁は取り払われているだろう
雨のベルリンを、池田先生を乗せた車が走っていた。1961年(昭和36年)10月8日、欧州初訪問の折のことである。
その2カ月前から、街を分断する「壁」が作られ始めていた。「冷戦」の渦中である。ベルリンは東西両陣営の思惑がぶつかり合う象徴だった。
先生が訪問する3日前には、亡命を決行した4人が銃撃され、命を落とした。いつ、どこから銃弾が飛んでくるか分からない——そんな危険な状況の中でのベルリン訪問だった。
ブランデンブルク門の近くに到着すると、先生は車から降りた。周囲にはイギリス軍の装甲車が走り、西ドイツの警察官が目を光らせていた。
先生は再び乗車し、「ベルリンの壁」に沿って移動した。弾痕が残る街角の柱、東ベルリンの方に向かって手を振る人の姿……。運転手も、東ベルリンに住む叔母と突然、会えなくなっていた。
「俺たちが望んだことじゃない」。そうこぼすと、運転手は肩を落とした。目に浮かんだ涙が、自由を奪われ、家族や同胞が引き裂かれる悲惨を物語っていた。
先生はもう一度、ブランデンブルク門の近くに立った。いつしか雨はやみ、空は美しい夕焼けに染まっていた。
先生一行が空を眺めていると、運転手は笑顔で語った。
——私たちは、こんな時には「空から天使が降りてきた」って言うんですよ。
夕焼けには、「西」も「東」もなかった。門を仰ぎながら、先生は同行の友に強い口調で訴えた。
「30年後には、きっと、このベルリンの壁は取り払われているだろう」
その言葉は、単なる未来予測などではなかった。必ずそうしてみせる、との決意の表明である。
先生は門の方に向かって、深い祈りをささげた。ベルリンの夕焼けに、先生の唱題の声が響いた。
◇私の心には「西」も「東」もない
池田先生のベルリン訪問から1年余が経過した1963年1月、ドイツに初の支部が結成された。結成大会の1月12日、先生はアメリカから伝言を贈った。
「支部名はドイツ支部にしたい。私の心には西ドイツも、東ドイツもありません。あのベルリンの壁をなくして、平和を建設していくことが皆さんの使命です」
ベルリンで仏法の実践が広がり始めたのは、70年代に入ってから。当時の座談会会場の一つが、ミルトン・アイロンスさんが経営するダンススタジオである。
アメリカ出身のミルトンさんは、先輩から「ベルリンの折伏の王になろう」と励ましを受け、対話に駆けるようになる。
ミルトンさんの紹介で入会した一人が、アンドレアス・ドイマーさん。祖父は、ブランデンブルク門から車で10分ほどの場所にある菓子工場を経営していた。
第2次世界大戦でドイツが降伏した後、ベルリンが東西に分割されると、工場の土地は東ベルリン側に入った。直後、祖父がチェコの収容所へ連行された。
祖父は解放された1週間後に急死。祖母は子どもたちを連れて、「壁」が建設される前の西ベルリンへ移り住んだ。
「壁」に囲まれた生活は、アンドレアスさんの心に暗い影を落とした。大学進学後も、気持ちは晴れなかった。そんな時、ミルトンさんに誘われ、座談会に参加。仏法の「桜梅桃李」「煩悩即菩提」などの法理に心から感銘し、信心を始めた。
家族も自分も、東西の分断で地獄を味わわされた。だからこそ、悲劇の街を、平和の楽土にしたい——人一倍強い思いで、アンドレアスさんは、ドイツ広布に走った。
カントやヘーゲル、ショーペンハウアーなど、ドイツは世界に名だたる哲学者を多く輩出している「哲学の国」である。
マティアス・グレーニンガーさんは、ベルリンの座談会で聞いた話が忘れられない。
——目の前に二つのドアがあるとしよう。一つ目のドアには「幸福」、二つ目のドアには「どうしたら幸福になれるのか」と書いてある。ドイツ人の多くは、二つ目を選ぶ。でも、幸福になる理論を知っていても、幸福になれるわけではない。
マティアスさんにとって、ベルリンは「大きな刑務所」のようだった。そこから逃れるように、フランスの大学へ留学。その時、仏法に巡り合った。
御本尊を受持してから3年後、マティアスさんに宿業の嵐が襲い掛かってきた。原因不明の神経衰弱で入院したのである。
医師から「一生、入退院を繰り返すだろう」と宣告された。だが、懸命に祈り続け、2カ月ほどで病を克服。信心の力を実感した。
84年、ベルリン支部の支部長の任命を受ける。翌年には弁護士資格を取得。ベルリンを東西融合の"平和の象徴"にする使命に燃え、友の激励に奔走した。
冷戦時代、先生は東ドイツの要人との会見に臨み、ソ連(当時)を訪問するなど、「東側」とも語らいを重ねた。それは、ドイツのメンバーの大きな希望となった。
——師は「壁」の向こう側で、「壁」を破る戦いをしている。
——私たちは、ドイツの中から「壁」を破る戦いをしよう。
先生の平和行動に呼応して、友は目の前の一人と心の絆を結び、人間主義の連帯を築いていった。
ドイツ広布の流れが水かさを増す中、想像しなかったことが起こる。89年11月9日、東ドイツが即日、自由出国を認めると発表した。翌日から出国ビザの申請を認めるという内容を、広報担当者が間違えたのである。
市民が西ベルリンになだれ込んだ。さらに、「ベルリンの壁」が打ち壊されていった。28年もの間、人間と人間を切り裂いていた「壁」は、瞬く間になくなった。
82年、先生のもとに、西ベルリンのヴァイツゼッカー市長から、招へいの手紙が届いた。
市長は、「壁」を「人間性を拒否する政治が石となった」ものと見ていた。「壁」の崩壊は、「人間性の勝利」にほかならなかった。先生もまた、その要因を「権力の魔性に対する人間性の勝利」と洞察した。
二人の会見が実現したのは、91年6月12日。東西のドイツが統一されて、8カ月後のことである。市長は、統一ドイツの初代大統領に就任していた。
先生は会見の焦点を決めていた。「次は『心の壁』を、どう壊すか」である。戦後45年の間、東西に分断されてきた人々が、果たして融和できるのか。ドイツの歩みは、「冷戦後の世界」を占う試金石でもあった。
当時、資本主義の西は優れ、社会主義の東は劣っているといわれた。先生は「むしろ、私がお聞きしたいのは、東のほうが西よりも優れている点は何かということです」と尋ねた。
大統領は即答した。
「大切なのは、互いに尊敬し合って、見つめ合うことです。相手を見下すことは許されません」
さらに、旧東ドイツの人々は、専制的な政治体制であったために、民衆の連帯の力が強いことを指摘し、「そうした連帯は西が必要としているものです」と語った。大統領の言葉に、先生は大きくうなずいた。
「ベルリンの壁」の崩壊から3年が過ぎた92年、旧東ドイツの地域で、初めての広布の集いが開催された。
社会主義の現実を目の当たりにしてきた旧東ドイツの人々は、"組織"に対する強烈な不信感があった。既存の社会に失望し、言葉ではなく事実をもって、幸福になる道を求めていた。メンバーは、自身の振る舞いを通して、仏法の哲理を広げていった。
2001年5月3日、旧東ドイツで初の支部となる「チュザンザ支部」が結成された。そして18年、同支部は「チュザンザ本部」へと発展。日本の九州と四国を合わせた面積と、ほぼ同じという広大な地域で、友は喜々として信心に励んでいる。
「次は『心の壁』を、どう壊すか」——ドイツと欧州のメンバーの挑戦は、人類史に燦然と輝く、崇高な歴史となるに違いない。
【引用・参考文献】池田大作著『新・人間革命』第4巻・第5巻・第7巻、同著『私の世界交友録』読売新聞社(『池田大作全集第122巻』所収)、『民衆こそ王者——池田大作とその時代』第11巻(潮出版社)、クリストファー・ヒルトン著『ベルリンの壁の物語』鈴木主税訳(原書房)、加藤常昭著『ヴァイツゼッカー』(清水書院)
夢や抱負を語り合うなど
宝の思い出をつくろう。
絆を強める冬休みから
信心継承のドラマを!
一生成仏抄 P384
『此の旨を深く信じて妙法蓮華経と唱へば一生成仏更に疑あるべからず、故に経文には「我が滅度の後に於て応に斯の経を受持すべし是の人仏道に於て決定して疑有る事無けん」とのべたり、努努不審をなすべからず』
【通解】
この旨を深く信じて、「妙法蓮華経」と唱えれば、一生成仏は、更に疑いがありません。 故に、経文(神力品)には、「我が滅度の後に於いて、まさに、この経を受持するべきである。この人は、仏道に於いて、決定して成仏することは疑いない。」 と、お述べになられています。ゆめゆめ、不審を抱いてはなりません。
名字の言 おおいぬ座の1等星「シリウス」の語源 2020年12月26日
"太陽の次に明るい恒星"をこの季節、南の夜空に見ることができる。おおいぬ座の1等星「シリウス」だ▼語源はギリシャ語の「セイリオス」で「焼き焦がすもの」「光り輝くもの」の意味という。夜の街の明るさを得た代償に、星空の輝きを失った現代の都会からも、十分に堪能できる。まして、いにしえの人々が闇夜に見たシリウスの輝きは、畏敬の念さえ抱かせるものだったろう▼ブラジルの天文学者モウラン博士が子どもの頃に見つけた最初の星も、シリウスだった。池田先生との対談で「好きな星」として挙げ、こう語った。「私の夢は、絶望や闇から立ち上がる人間の魂や精神が、空で最も明るく輝くシリウスのように、最も強く輝いてほしいということです」▼苦悩の底にいるとき、人はその悩みにとらわれ、下ばかり向きがちになるもの。そんな時に見上げる星空は、生命の尊厳に、生きていることそれ自体の素晴らしさに、目を見開かせてくれるに違いない。視座の転換である▼御書に「所詮・万法は己心に収まりて」「日月・衆星も己心にあり」(1473ページ)と。我らは生命の中に、壮大なる宇宙を抱いている。コロナ禍の中で苦闘した一年も間もなく終わる。朗々たる唱題で、わが生命を輝かせ、新しき一年へ進もう。(之)
寸鉄 2020年12月26日
「桜梅桃李の己己の当体を改めずして」御書。皆の持ち味引き出す励ましを
燃え上がる信心でなければ祈りは叶わない—戸田先生。誓願の題目で前進
感染対策の急所は飲食—専門家。少人数、短時間、会話の時はマスクを徹底
信頼する組織・機関は日米で「病院」が1位—調査奮闘の医療従事者に感謝
餅を喉に詰まらせる事故に注意を。小さく切る、先に喉を潤す等の工夫励行
☆ストーリーズ 師弟が紡ぐ広布史 第2回 「分断」を乗り越える
◇30年後には、ベルリンの壁は取り払われているだろう
雨のベルリンを、池田先生を乗せた車が走っていた。1961年(昭和36年)10月8日、欧州初訪問の折のことである。
その2カ月前から、街を分断する「壁」が作られ始めていた。「冷戦」の渦中である。ベルリンは東西両陣営の思惑がぶつかり合う象徴だった。
先生が訪問する3日前には、亡命を決行した4人が銃撃され、命を落とした。いつ、どこから銃弾が飛んでくるか分からない——そんな危険な状況の中でのベルリン訪問だった。
ブランデンブルク門の近くに到着すると、先生は車から降りた。周囲にはイギリス軍の装甲車が走り、西ドイツの警察官が目を光らせていた。
先生は再び乗車し、「ベルリンの壁」に沿って移動した。弾痕が残る街角の柱、東ベルリンの方に向かって手を振る人の姿……。運転手も、東ベルリンに住む叔母と突然、会えなくなっていた。
「俺たちが望んだことじゃない」。そうこぼすと、運転手は肩を落とした。目に浮かんだ涙が、自由を奪われ、家族や同胞が引き裂かれる悲惨を物語っていた。
先生はもう一度、ブランデンブルク門の近くに立った。いつしか雨はやみ、空は美しい夕焼けに染まっていた。
先生一行が空を眺めていると、運転手は笑顔で語った。
——私たちは、こんな時には「空から天使が降りてきた」って言うんですよ。
夕焼けには、「西」も「東」もなかった。門を仰ぎながら、先生は同行の友に強い口調で訴えた。
「30年後には、きっと、このベルリンの壁は取り払われているだろう」
その言葉は、単なる未来予測などではなかった。必ずそうしてみせる、との決意の表明である。
先生は門の方に向かって、深い祈りをささげた。ベルリンの夕焼けに、先生の唱題の声が響いた。
◇私の心には「西」も「東」もない
池田先生のベルリン訪問から1年余が経過した1963年1月、ドイツに初の支部が結成された。結成大会の1月12日、先生はアメリカから伝言を贈った。
「支部名はドイツ支部にしたい。私の心には西ドイツも、東ドイツもありません。あのベルリンの壁をなくして、平和を建設していくことが皆さんの使命です」
ベルリンで仏法の実践が広がり始めたのは、70年代に入ってから。当時の座談会会場の一つが、ミルトン・アイロンスさんが経営するダンススタジオである。
アメリカ出身のミルトンさんは、先輩から「ベルリンの折伏の王になろう」と励ましを受け、対話に駆けるようになる。
ミルトンさんの紹介で入会した一人が、アンドレアス・ドイマーさん。祖父は、ブランデンブルク門から車で10分ほどの場所にある菓子工場を経営していた。
第2次世界大戦でドイツが降伏した後、ベルリンが東西に分割されると、工場の土地は東ベルリン側に入った。直後、祖父がチェコの収容所へ連行された。
祖父は解放された1週間後に急死。祖母は子どもたちを連れて、「壁」が建設される前の西ベルリンへ移り住んだ。
「壁」に囲まれた生活は、アンドレアスさんの心に暗い影を落とした。大学進学後も、気持ちは晴れなかった。そんな時、ミルトンさんに誘われ、座談会に参加。仏法の「桜梅桃李」「煩悩即菩提」などの法理に心から感銘し、信心を始めた。
家族も自分も、東西の分断で地獄を味わわされた。だからこそ、悲劇の街を、平和の楽土にしたい——人一倍強い思いで、アンドレアスさんは、ドイツ広布に走った。
カントやヘーゲル、ショーペンハウアーなど、ドイツは世界に名だたる哲学者を多く輩出している「哲学の国」である。
マティアス・グレーニンガーさんは、ベルリンの座談会で聞いた話が忘れられない。
——目の前に二つのドアがあるとしよう。一つ目のドアには「幸福」、二つ目のドアには「どうしたら幸福になれるのか」と書いてある。ドイツ人の多くは、二つ目を選ぶ。でも、幸福になる理論を知っていても、幸福になれるわけではない。
マティアスさんにとって、ベルリンは「大きな刑務所」のようだった。そこから逃れるように、フランスの大学へ留学。その時、仏法に巡り合った。
御本尊を受持してから3年後、マティアスさんに宿業の嵐が襲い掛かってきた。原因不明の神経衰弱で入院したのである。
医師から「一生、入退院を繰り返すだろう」と宣告された。だが、懸命に祈り続け、2カ月ほどで病を克服。信心の力を実感した。
84年、ベルリン支部の支部長の任命を受ける。翌年には弁護士資格を取得。ベルリンを東西融合の"平和の象徴"にする使命に燃え、友の激励に奔走した。
冷戦時代、先生は東ドイツの要人との会見に臨み、ソ連(当時)を訪問するなど、「東側」とも語らいを重ねた。それは、ドイツのメンバーの大きな希望となった。
——師は「壁」の向こう側で、「壁」を破る戦いをしている。
——私たちは、ドイツの中から「壁」を破る戦いをしよう。
先生の平和行動に呼応して、友は目の前の一人と心の絆を結び、人間主義の連帯を築いていった。
ドイツ広布の流れが水かさを増す中、想像しなかったことが起こる。89年11月9日、東ドイツが即日、自由出国を認めると発表した。翌日から出国ビザの申請を認めるという内容を、広報担当者が間違えたのである。
市民が西ベルリンになだれ込んだ。さらに、「ベルリンの壁」が打ち壊されていった。28年もの間、人間と人間を切り裂いていた「壁」は、瞬く間になくなった。
82年、先生のもとに、西ベルリンのヴァイツゼッカー市長から、招へいの手紙が届いた。
市長は、「壁」を「人間性を拒否する政治が石となった」ものと見ていた。「壁」の崩壊は、「人間性の勝利」にほかならなかった。先生もまた、その要因を「権力の魔性に対する人間性の勝利」と洞察した。
二人の会見が実現したのは、91年6月12日。東西のドイツが統一されて、8カ月後のことである。市長は、統一ドイツの初代大統領に就任していた。
先生は会見の焦点を決めていた。「次は『心の壁』を、どう壊すか」である。戦後45年の間、東西に分断されてきた人々が、果たして融和できるのか。ドイツの歩みは、「冷戦後の世界」を占う試金石でもあった。
当時、資本主義の西は優れ、社会主義の東は劣っているといわれた。先生は「むしろ、私がお聞きしたいのは、東のほうが西よりも優れている点は何かということです」と尋ねた。
大統領は即答した。
「大切なのは、互いに尊敬し合って、見つめ合うことです。相手を見下すことは許されません」
さらに、旧東ドイツの人々は、専制的な政治体制であったために、民衆の連帯の力が強いことを指摘し、「そうした連帯は西が必要としているものです」と語った。大統領の言葉に、先生は大きくうなずいた。
「ベルリンの壁」の崩壊から3年が過ぎた92年、旧東ドイツの地域で、初めての広布の集いが開催された。
社会主義の現実を目の当たりにしてきた旧東ドイツの人々は、"組織"に対する強烈な不信感があった。既存の社会に失望し、言葉ではなく事実をもって、幸福になる道を求めていた。メンバーは、自身の振る舞いを通して、仏法の哲理を広げていった。
2001年5月3日、旧東ドイツで初の支部となる「チュザンザ支部」が結成された。そして18年、同支部は「チュザンザ本部」へと発展。日本の九州と四国を合わせた面積と、ほぼ同じという広大な地域で、友は喜々として信心に励んでいる。
「次は『心の壁』を、どう壊すか」——ドイツと欧州のメンバーの挑戦は、人類史に燦然と輝く、崇高な歴史となるに違いない。
【引用・参考文献】池田大作著『新・人間革命』第4巻・第5巻・第7巻、同著『私の世界交友録』読売新聞社(『池田大作全集第122巻』所収)、『民衆こそ王者——池田大作とその時代』第11巻(潮出版社)、クリストファー・ヒルトン著『ベルリンの壁の物語』鈴木主税訳(原書房)、加藤常昭著『ヴァイツゼッカー』(清水書院)
2020年12月25日金曜日
2020.12.25 わが友に贈る
未曽有の苦難の中
不屈の絆を結んだ一年。
皆の奮闘に心から感謝!
培った忍耐力と創造力は
人類の未来を開く力だ!
富木尼御前御返事 P976
『我れ等は仏に疑いなしとをぼせばなにのなげきか有るべき、きさきになりてもなにかせん天に生れてもようしなし、竜女があとをつぎ摩訶波舎波堤比丘尼のれちにつらなるべし、あらうれしあらうれし』
【通解】
私たちは必ず仏になると思えば、何の嘆きがあろうか。たとえ妃になっても何になろう。天上界に生まれても何の意味があろう。我らは(女人成仏の道を開いた)竜女の跡を継ぎ、(釈尊の最初の女性の弟子である)魔訶波舎波提比丘尼の列に並ぶことができるのである。何と嬉しいことであろうか。
名字の言 日記を付け始めた男子部員の決意 2020年12月25日
世界各地の訪問記を残したイザベラ・バードが旅行を始めた理由は、病弱な体を健康にするためだった。初来日は1878年。移動する船の甲板で「富士山が見える」という乗客の声に、左右を見渡したが見つからない▼ふと見上げると、そこに巨大な富士はあった。「その高さと雄大さを減殺するものが何物もないのである」(高梨健吉訳)という驚きぶりだった。想像を超える高みを知り、畏怖の念さえ抱く。自分の到達点の低さを思い知り、一層の精進を誓う。人生にはそんな局面がある▼ある男子部員が日記を付け始めたのは、自身の成長の軌跡を残すためだった。彼はまず年譜『栄光の共戦譜』をひもとく。池田先生が今の自分と同じ年齢だった何月何日は、どのような広布の指揮を執られたかを書き写し、その下段に自身の今日の出来事をつづる▼「先生の行動のスケールの大きさに圧倒され、私が書くのは反省と決意ばかりです」と彼。だがその目には"偉大な師匠を日々仰ぎ、一歩でも一ミリでも「師という大山」に近づこう"との決意が光っていた▼そんな彼が最近購入したという来年の日記帳を見せてくれた。誓いを果たした実証を、たくさん書き加えようとの意気込みだろう。今年のものよりサイズが少し大きかった。(代)
寸鉄 2020年12月25日
勝利の要諦は「一人なれども心のつよき故」御書。後継よ正義の旗持ち立て
常勝の源流「中大阪の日」負けじ魂とは勇気!必ず試練に勝つとの確信胸に
良書は善に対する意欲をかき立てる—文豪。じっり挑み思索深める好機
感染しない・させない為、マスクと距離確保が重要互いに配慮し充実の年末
交通事故死が都内で増、特にバイク関連多しと。慌てず無理せず安全運転
〈社説〉 2020・12・25 学会を支える友に感謝
◇希望は、新たな挑戦の中に
感染症の世界的流行に見舞われた本年は、「変化」の一年だったと言える。
マスクの着用が常態化し、テレワークが急速に広がるなど、私たちの生活様式は、大きく刷新された。
学会活動にも大きな変化があった。会合開催や訪問による激励などがしづらいときには、オンラインによる集いや励ましに挑戦。SOKAnet等を活用した御書講義なども好評を得た。
各地では7月以降、社会状況に鑑みて、池田先生の会長就任60周年「記念映像上映会」を皮切りに、会館の使用が徐々に再開された。"コロナ前"とは異なり、来館者への検温・アルコール消毒、身体的距離を保っての椅子席の設置、会合前後の換気など、感染対策が徹底されての運営となった。本紙にも、久しぶりの会館での集いに対する喜びの声が、多く寄せられた。
その後、座談会や本部幹部会の中継行事等も工夫を凝らして再開され、訪問による激励なども元気に行われる中、"新しい形式"での会合や会館使用の在り方が定着しつつある。
こうした挑戦の裏には、青年部の創価班や牙城会をはじめとする、会館を支える各種グループの友の奮闘があった。誰もが初めての経験で、戸惑いや不安もあっただろう。それでも、"広宣流布のため、絶対無事故のため"との思いで、果敢に応戦してきた皆さまの尽力に、改めて感謝申し上げたい。
御書には「須弥山の始を尋ぬれば一塵なり・大海の初は一露なり・一を重ぬれば二となり・二を重ぬれば三・乃至十・百・千・万・億・阿僧祇の母は唯・一なるべし」(1237ページ)とある。
広宣流布という遠大な流れも、一歩の挑戦から始まる。コロナ禍における会館運営の工夫や取り組みも、一つ一つは、地道なことかもしれない。しかし、その積み重ねが、コロナ禍を経験して以降の広宣流布の在り方を、確実に形づくっていくことは間違いない。
今なお社会に閉塞感が漂う。どこに希望を見いだすかは、人類共通の課題であろう。社会心理学者の碓井真史氏は、本紙のインタビューで、「私たち人間の生き方に、新たな変化を生み出すことができると考えれば、そこに大きな希望を見いだせるのでは」と語る(9月26日付)。
そう考えた時、未知の感染症の流行という難しい事態にあっても、学会員が柔軟に対応し、励ましを広げ続けてきたこと自体、一つの希望の形といえよう。
変化を「生」の方へ、「善」の方へ、「幸福」の方へと動かす根源の智慧と力が妙法だ。我らは臨機応変に挑戦を続け、人間勝利の光道を開いていきたい。
☆2021年 女子学生部の活動
【スローガン】
希望の新時代! 福智輝くスクラムで 今日も誓いの前進を!!
「希望・勝利の年」が晴れやかに開幕します! 2021年は、学会創立100周年の2030年に向かう「勝負の10年」の出発の年。福智輝く女子学生部として、広宣流布の未来にとって大事な"時"を迎える今この時に、生まれ合わせた使命と喜びは計り知れません。
10年後、職場、地域、社会などで"要の世代"として活躍していくのが私たち女子学生部です。女子学生部員として過ごす宝の青春時代、信心根本に勉学や課外活動、就職活動など、あらゆることに挑戦する中で、自分自身を磨き抜き、一人一人が希望と勝利の人生を開いていきましょう!
池田大作先生は、「心広々と世界を結ぶ女子学生部のスクラムこそ、人類と未来の大いなる希望であり、私たち創価家族の最高の宝です。(中略)何があろうと、自他共に、大宇宙の根本の法則である題目を朗々と唱え抜いていくことです。どこまでも、世界中に広がる学会の善き仲間と共に、学び合い、励まし合って、世界広宣流布という最極の理想へ進んでいくことです」(本紙2020年9月12日付、9・9「女子学生部の日」45周年記念大会メッセージ)と、私たち女子学生部に対して限りない期待を寄せてくださっています。
私たちは、小説『新・人間革命』を日々、学び続ける中で、世界広布の誓いをますます燃え上がらせ、池田先生の平和の構想を実現しゆく弟子へと成長していきたい。
そして、今いる場所で、目の前の一人の友の幸福のために走り抜く中、自身の境涯も大きく広げ、何があっても負けない人生の土台を築いていきましょう!
【活動のポイント】
�目の前の一人を大切に、勇気と希望を送る真心の対話に挑戦しよう!
<指針>
大聖人の「立正安国論」は「一対一」の対話形式で展開されている。民衆一人ひとりの心に正義を打ち立てることを、「立正安国」の究極の方途として示されたのである。
ゆえに、私たちも眼前の一人の友と生命の共鳴を奏でることから一切の変革を始めようと、決心していた。桜梅桃李の友情と尊敬のスクラムこそ希望の礎なのである。
(本紙2020年7月7日付、「随筆『人間革命』光あれ」〈青年に無限の力あり〉)
�朝晩の勤行・唱題と、日々の学会活動の中で、「心の財」を積もう
�信心の喜びを語る対話・折伏に挑戦し、地域・キャンパスで友情と信頼を広げよう
�「青年部幹部会」を勝利のリズムに、各地域の華陽姉妹の輪の中で勇気の対話拡大に挑戦しよう
�御書、小説「新・人間革命」を通して、師弟の精神を学び、自身の実践に変えよう!
<指針>
『新・人間革命』に託した私の真情は、「戸田大学」で恩師から一対一の薫陶を受けたように、日本中、世界中の青年たちと、この書を通して命と命の対話を交わしたいということであった。
嬉しいことに、その願いの通り、今、いずこの地でも地涌の若人が「人間革命」の精神を学び、「山本伸一」の心を体して、人生と広布に、栄光の実証を威風堂々と勝ち示してくれている。
(本紙2018年9月15日付、「随筆 永遠なれ創価の大城」〈「人間革命」の大光〉)
�「池田華陽会御書30編」の研さんを通し、崩れぬ幸福の土台を築こう
�小説『新・人間革命』の研さん・熟読に挑戦し、師弟共戦の歴史を刻もう
◇小説「新・人間革命」を学び前進!「マイレボ☆タイム」
自己研さんや女学座談会で、小説『新・人間革命』を学び、日々の実践の中で師弟の精神を心に刻もう!
★「新・人間革命」世代プロジェクトに先駆し、「私の人間革命」で、今いる場所から希望を広げよう!
★学生部指導集『先駆の誇り』に収録されている、第6巻「若鷲」、第13巻「金の橋」、第22巻「波濤」、第28巻「広宣譜」の章を通して、学生部の使命をより深く学ぼう!
※マイレボ=マイ・ヒューマン・レボリューション(私の人間革命)の略
�池田先生の人間主義の哲理を学び、今いる場所から「平和への一歩」を踏み出そう!
<指針>
根が深く、しっかりしていてこそ、枝は伸び葉も茂る。平和運動も同じである。多くの人が平和を願い、平和を叫びはする。しかし、根となる哲理なき運動ははかない。私たち創価学会の平和運動には、生命の尊厳を説き明かした、仏法という偉大なる哲理の根がある。
(小説『新・人間革命』第30巻<下>「暁鐘」の章)
�1・26「SGIの日」記念提言を研さん
�池田先生の世界の識者との対談集、大学・学術機関での講演を研さん
◇年間主要行事
2月 女子学生部大会
5月 新入生歓迎部員会
9月 女子学生部大会
※5月、8月、12月に教学大学校の開催/教材=「開目抄」
☆心に御書を 第97回 妙法の功力は無量無辺
〈御文〉
『毒薬変じて薬となり衆生変じて仏となる故に妙法と申す』(新池殿御消息、1437ページ)
〈通解〉
毒薬が変じて薬となり、衆生が変じて仏となる。ゆえに妙法というのである。
〈池田先生が贈る指針〉
最愛の家族を亡くした門下へのお手紙である。
妙法の功力は無量無辺だ。ゆえに、生老病死のどんな苦しみも、必ず変毒為薬できる。どんな宿命も転換し、絶対に共に成仏できる。
悩みや悲しみを越え、今、踏み出す一歩こそ、皆を永遠の幸福境涯へ導く道程の出発なのだ。
何があっても、題目を唱え抜いて前へ!
☆対話のツボ 【問い】自分のことだけで精いっぱいです……。
多忙になる時期ですし、苦難の渦中にいる人にとってはなおさら、自分のことだけで手いっぱいになってしまうものです。
しかし、大変な時、苦しい時だからこそ、あえて広宣流布という"大きな祈り"を実践することも必要ではないでしょうか。
日蓮大聖人は「願くは我が弟子等・大願ををこせ」(御書1561ページ)と訴えられました。また「大願とは法華弘通なり」(同736ページ)とも仰せです。
大聖人の大願に連なり、広布に生き抜くことによって、自身に具わる仏の智慧、力を湧かせて、あらゆる苦悩を勝ち越えていくことができます。
忙しさで小さく押し込まれたようになってしまった自身の境涯を、大きく切り開くことができるのです。
池田先生は「自らの悩みを抱えながら、それに押しつぶされない。『難来るを以て安楽』(同750ページ)と、広宣流布のため真剣に祈り、勇敢に学会活動に打って出る。広布の祈りは、仏・菩薩の祈りです。
大きな悩みを引き受け、大きく祈った分だけ、大きな境涯を開くことができる。気が付いたら、小さな悩みは全部、包まれ、乗り越えられている」と語っています。
"広布のため"との一念を定め、御本尊に祈り戦う中で、大きく境涯を広げ、人間革命していくことができるのです。
不屈の絆を結んだ一年。
皆の奮闘に心から感謝!
培った忍耐力と創造力は
人類の未来を開く力だ!
富木尼御前御返事 P976
『我れ等は仏に疑いなしとをぼせばなにのなげきか有るべき、きさきになりてもなにかせん天に生れてもようしなし、竜女があとをつぎ摩訶波舎波堤比丘尼のれちにつらなるべし、あらうれしあらうれし』
【通解】
私たちは必ず仏になると思えば、何の嘆きがあろうか。たとえ妃になっても何になろう。天上界に生まれても何の意味があろう。我らは(女人成仏の道を開いた)竜女の跡を継ぎ、(釈尊の最初の女性の弟子である)魔訶波舎波提比丘尼の列に並ぶことができるのである。何と嬉しいことであろうか。
名字の言 日記を付け始めた男子部員の決意 2020年12月25日
世界各地の訪問記を残したイザベラ・バードが旅行を始めた理由は、病弱な体を健康にするためだった。初来日は1878年。移動する船の甲板で「富士山が見える」という乗客の声に、左右を見渡したが見つからない▼ふと見上げると、そこに巨大な富士はあった。「その高さと雄大さを減殺するものが何物もないのである」(高梨健吉訳)という驚きぶりだった。想像を超える高みを知り、畏怖の念さえ抱く。自分の到達点の低さを思い知り、一層の精進を誓う。人生にはそんな局面がある▼ある男子部員が日記を付け始めたのは、自身の成長の軌跡を残すためだった。彼はまず年譜『栄光の共戦譜』をひもとく。池田先生が今の自分と同じ年齢だった何月何日は、どのような広布の指揮を執られたかを書き写し、その下段に自身の今日の出来事をつづる▼「先生の行動のスケールの大きさに圧倒され、私が書くのは反省と決意ばかりです」と彼。だがその目には"偉大な師匠を日々仰ぎ、一歩でも一ミリでも「師という大山」に近づこう"との決意が光っていた▼そんな彼が最近購入したという来年の日記帳を見せてくれた。誓いを果たした実証を、たくさん書き加えようとの意気込みだろう。今年のものよりサイズが少し大きかった。(代)
寸鉄 2020年12月25日
勝利の要諦は「一人なれども心のつよき故」御書。後継よ正義の旗持ち立て
常勝の源流「中大阪の日」負けじ魂とは勇気!必ず試練に勝つとの確信胸に
良書は善に対する意欲をかき立てる—文豪。じっり挑み思索深める好機
感染しない・させない為、マスクと距離確保が重要互いに配慮し充実の年末
交通事故死が都内で増、特にバイク関連多しと。慌てず無理せず安全運転
〈社説〉 2020・12・25 学会を支える友に感謝
◇希望は、新たな挑戦の中に
感染症の世界的流行に見舞われた本年は、「変化」の一年だったと言える。
マスクの着用が常態化し、テレワークが急速に広がるなど、私たちの生活様式は、大きく刷新された。
学会活動にも大きな変化があった。会合開催や訪問による激励などがしづらいときには、オンラインによる集いや励ましに挑戦。SOKAnet等を活用した御書講義なども好評を得た。
各地では7月以降、社会状況に鑑みて、池田先生の会長就任60周年「記念映像上映会」を皮切りに、会館の使用が徐々に再開された。"コロナ前"とは異なり、来館者への検温・アルコール消毒、身体的距離を保っての椅子席の設置、会合前後の換気など、感染対策が徹底されての運営となった。本紙にも、久しぶりの会館での集いに対する喜びの声が、多く寄せられた。
その後、座談会や本部幹部会の中継行事等も工夫を凝らして再開され、訪問による激励なども元気に行われる中、"新しい形式"での会合や会館使用の在り方が定着しつつある。
こうした挑戦の裏には、青年部の創価班や牙城会をはじめとする、会館を支える各種グループの友の奮闘があった。誰もが初めての経験で、戸惑いや不安もあっただろう。それでも、"広宣流布のため、絶対無事故のため"との思いで、果敢に応戦してきた皆さまの尽力に、改めて感謝申し上げたい。
御書には「須弥山の始を尋ぬれば一塵なり・大海の初は一露なり・一を重ぬれば二となり・二を重ぬれば三・乃至十・百・千・万・億・阿僧祇の母は唯・一なるべし」(1237ページ)とある。
広宣流布という遠大な流れも、一歩の挑戦から始まる。コロナ禍における会館運営の工夫や取り組みも、一つ一つは、地道なことかもしれない。しかし、その積み重ねが、コロナ禍を経験して以降の広宣流布の在り方を、確実に形づくっていくことは間違いない。
今なお社会に閉塞感が漂う。どこに希望を見いだすかは、人類共通の課題であろう。社会心理学者の碓井真史氏は、本紙のインタビューで、「私たち人間の生き方に、新たな変化を生み出すことができると考えれば、そこに大きな希望を見いだせるのでは」と語る(9月26日付)。
そう考えた時、未知の感染症の流行という難しい事態にあっても、学会員が柔軟に対応し、励ましを広げ続けてきたこと自体、一つの希望の形といえよう。
変化を「生」の方へ、「善」の方へ、「幸福」の方へと動かす根源の智慧と力が妙法だ。我らは臨機応変に挑戦を続け、人間勝利の光道を開いていきたい。
☆2021年 女子学生部の活動
【スローガン】
希望の新時代! 福智輝くスクラムで 今日も誓いの前進を!!
「希望・勝利の年」が晴れやかに開幕します! 2021年は、学会創立100周年の2030年に向かう「勝負の10年」の出発の年。福智輝く女子学生部として、広宣流布の未来にとって大事な"時"を迎える今この時に、生まれ合わせた使命と喜びは計り知れません。
10年後、職場、地域、社会などで"要の世代"として活躍していくのが私たち女子学生部です。女子学生部員として過ごす宝の青春時代、信心根本に勉学や課外活動、就職活動など、あらゆることに挑戦する中で、自分自身を磨き抜き、一人一人が希望と勝利の人生を開いていきましょう!
池田大作先生は、「心広々と世界を結ぶ女子学生部のスクラムこそ、人類と未来の大いなる希望であり、私たち創価家族の最高の宝です。(中略)何があろうと、自他共に、大宇宙の根本の法則である題目を朗々と唱え抜いていくことです。どこまでも、世界中に広がる学会の善き仲間と共に、学び合い、励まし合って、世界広宣流布という最極の理想へ進んでいくことです」(本紙2020年9月12日付、9・9「女子学生部の日」45周年記念大会メッセージ)と、私たち女子学生部に対して限りない期待を寄せてくださっています。
私たちは、小説『新・人間革命』を日々、学び続ける中で、世界広布の誓いをますます燃え上がらせ、池田先生の平和の構想を実現しゆく弟子へと成長していきたい。
そして、今いる場所で、目の前の一人の友の幸福のために走り抜く中、自身の境涯も大きく広げ、何があっても負けない人生の土台を築いていきましょう!
【活動のポイント】
�目の前の一人を大切に、勇気と希望を送る真心の対話に挑戦しよう!
<指針>
大聖人の「立正安国論」は「一対一」の対話形式で展開されている。民衆一人ひとりの心に正義を打ち立てることを、「立正安国」の究極の方途として示されたのである。
ゆえに、私たちも眼前の一人の友と生命の共鳴を奏でることから一切の変革を始めようと、決心していた。桜梅桃李の友情と尊敬のスクラムこそ希望の礎なのである。
(本紙2020年7月7日付、「随筆『人間革命』光あれ」〈青年に無限の力あり〉)
�朝晩の勤行・唱題と、日々の学会活動の中で、「心の財」を積もう
�信心の喜びを語る対話・折伏に挑戦し、地域・キャンパスで友情と信頼を広げよう
�「青年部幹部会」を勝利のリズムに、各地域の華陽姉妹の輪の中で勇気の対話拡大に挑戦しよう
�御書、小説「新・人間革命」を通して、師弟の精神を学び、自身の実践に変えよう!
<指針>
『新・人間革命』に託した私の真情は、「戸田大学」で恩師から一対一の薫陶を受けたように、日本中、世界中の青年たちと、この書を通して命と命の対話を交わしたいということであった。
嬉しいことに、その願いの通り、今、いずこの地でも地涌の若人が「人間革命」の精神を学び、「山本伸一」の心を体して、人生と広布に、栄光の実証を威風堂々と勝ち示してくれている。
(本紙2018年9月15日付、「随筆 永遠なれ創価の大城」〈「人間革命」の大光〉)
�「池田華陽会御書30編」の研さんを通し、崩れぬ幸福の土台を築こう
�小説『新・人間革命』の研さん・熟読に挑戦し、師弟共戦の歴史を刻もう
◇小説「新・人間革命」を学び前進!「マイレボ☆タイム」
自己研さんや女学座談会で、小説『新・人間革命』を学び、日々の実践の中で師弟の精神を心に刻もう!
★「新・人間革命」世代プロジェクトに先駆し、「私の人間革命」で、今いる場所から希望を広げよう!
★学生部指導集『先駆の誇り』に収録されている、第6巻「若鷲」、第13巻「金の橋」、第22巻「波濤」、第28巻「広宣譜」の章を通して、学生部の使命をより深く学ぼう!
※マイレボ=マイ・ヒューマン・レボリューション(私の人間革命)の略
�池田先生の人間主義の哲理を学び、今いる場所から「平和への一歩」を踏み出そう!
<指針>
根が深く、しっかりしていてこそ、枝は伸び葉も茂る。平和運動も同じである。多くの人が平和を願い、平和を叫びはする。しかし、根となる哲理なき運動ははかない。私たち創価学会の平和運動には、生命の尊厳を説き明かした、仏法という偉大なる哲理の根がある。
(小説『新・人間革命』第30巻<下>「暁鐘」の章)
�1・26「SGIの日」記念提言を研さん
�池田先生の世界の識者との対談集、大学・学術機関での講演を研さん
◇年間主要行事
2月 女子学生部大会
5月 新入生歓迎部員会
9月 女子学生部大会
※5月、8月、12月に教学大学校の開催/教材=「開目抄」
☆心に御書を 第97回 妙法の功力は無量無辺
〈御文〉
『毒薬変じて薬となり衆生変じて仏となる故に妙法と申す』(新池殿御消息、1437ページ)
〈通解〉
毒薬が変じて薬となり、衆生が変じて仏となる。ゆえに妙法というのである。
〈池田先生が贈る指針〉
最愛の家族を亡くした門下へのお手紙である。
妙法の功力は無量無辺だ。ゆえに、生老病死のどんな苦しみも、必ず変毒為薬できる。どんな宿命も転換し、絶対に共に成仏できる。
悩みや悲しみを越え、今、踏み出す一歩こそ、皆を永遠の幸福境涯へ導く道程の出発なのだ。
何があっても、題目を唱え抜いて前へ!
☆対話のツボ 【問い】自分のことだけで精いっぱいです……。
多忙になる時期ですし、苦難の渦中にいる人にとってはなおさら、自分のことだけで手いっぱいになってしまうものです。
しかし、大変な時、苦しい時だからこそ、あえて広宣流布という"大きな祈り"を実践することも必要ではないでしょうか。
日蓮大聖人は「願くは我が弟子等・大願ををこせ」(御書1561ページ)と訴えられました。また「大願とは法華弘通なり」(同736ページ)とも仰せです。
大聖人の大願に連なり、広布に生き抜くことによって、自身に具わる仏の智慧、力を湧かせて、あらゆる苦悩を勝ち越えていくことができます。
忙しさで小さく押し込まれたようになってしまった自身の境涯を、大きく切り開くことができるのです。
池田先生は「自らの悩みを抱えながら、それに押しつぶされない。『難来るを以て安楽』(同750ページ)と、広宣流布のため真剣に祈り、勇敢に学会活動に打って出る。広布の祈りは、仏・菩薩の祈りです。
大きな悩みを引き受け、大きく祈った分だけ、大きな境涯を開くことができる。気が付いたら、小さな悩みは全部、包まれ、乗り越えられている」と語っています。
"広布のため"との一念を定め、御本尊に祈り戦う中で、大きく境涯を広げ、人間革命していくことができるのです。
2020年12月24日木曜日
2020.12.24 わが友に贈る
慌ただしい年の瀬は
事故・犯罪・火災などが
多くなる時期だ。
張りのある唱題を根本に
百千万億倍の用心を!
立正安国論 P17
『世皆正に背き人悉く悪に帰す、故に善神は国を捨てて相去り聖人は所を辞して還りたまわず、是れを以て魔来り鬼来り災起り難起る言わずんばある可からず恐れずんばある可からず』
【通解】
世の中は上下万民あげて正法に背き、人々は皆悪法に帰している。それゆえ、守護すべき善神はことごとく国を捨てて去ってしまい、聖人は所を辞して他の所へ行ったまま帰ってこない。 そのために善神、聖人に代わって、魔神、鬼神が来て、災いが起こり、難が起こるのである。じつにこのことは、声を大にして言わなければならないことであり、恐れなくてはならないことである。
名字の言 12代目市川團十郎さんの助言 2020年12月24日
歌舞伎の12代目市川團十郎さんは厳愛をもって人を育てる人だった。長男の11代目市川海老蔵さんがテレビドラマに主演して人気を博していた時、こう助言した。「自惚れというのは足音がしないんだ」(関容子著『海老蔵そして團十郎』)▼誰しも自分のことは見えにくい。知らず知らず、現状に安住してしまう。しかし大成するためには、今の自分に満足せず徹底して精進せよ——團十郎さんはそう伝えたかったのだろう▼実業家として年商数十億円にまで事業を発展させた壮年が語っていた。「人生は登山のよう。一つの山を登り、より高い山を目指すのなら、いったん今の山を下りなければいけない。その勇気を持てるかどうかが勝負です」▼激動の社会。自分だけの知識や経験では通じない。壮年は壁にぶつかるたびにプライドを捨て、それまでの常識を捨てたという。社員を尊び、一人一人から学び、皆の力を引き出すことに徹した。そうやって団結を築き、難局を乗り越えてきた。「強い職場に進化した時、一番進化していたのは自分でした」と▼培った知識や経験は大切なもの。だが、それだけに頼ると停滞を招きかねない。謙虚に自分を見つめる勇気を持ちたい。そして自らを刷新する挑戦を開始しよう。さらなる人生の高みを目指して。
寸鉄 2020年12月24日
「なにの兵法よりも法華経の兵法」御書。祈り強き闘士に尽きせぬ希望あり
AI時代、相手と心結び合う人間性が価値を増す—識者。学会活動で錬磨
電子化推進は人材の確保が鍵と。人を見つけ育てる—何事も急所はそこに
「脱炭素」には国・企業・家庭の変革が不可欠と。一体となって共生世紀へ
ネット中傷の摘発増加。安易な投稿が大きな後悔に。"言葉の暴力"を根絶
〈社説〉 2020・12・24 賢明な行動で明年へ出発
◇体調管理には十分な予防策を
本年も残り1週間となった。年末年始は全国的に厳しい寒さが予想されており、大雪にも留意が必要だ。一日の寒暖差が激しい日も多く、体調を崩しやすくなる時期でもある。健康管理には十分に注意を払いたい。
特に気を付けたいのは、全国で感染が拡大している新型コロナウイルスだ。ウイルスは口や鼻、眼などの粘膜に付着して入り込み増えていく。風邪や例年流行する季節性インフルエンザ対策と同様、まず自分が感染しないよう、十分な予防策を講じていきたい。感染防止の三つの基本として、「身体的距離の確保」「マスクの着用」「手洗い」を励行していこう。
流水とせっけんでの手洗いは、ウイルスの感染力を失わせることができ、非常に効果的だ。手や指に付着しているウイルスの数は、流水による15秒の手洗いだけで100分の1に、せっけんやハンドソープで10秒洗い、流水で15秒すすぐと1万分の1に減らせるという。外出先からの帰宅時や調理の前後、食事前など、小まめに行っていきたい。
またマスクの着用は、飛沫感染防止に推奨されている。理化学研究所のスーパーコンピューター「富岳」を使った解析によると、マスクをしていれば、していない場合に比べて入ってくる飛沫の数を3分の1に減らせることが分かった。「マスクから鼻が出ている人がいるが、自分を守るためには鼻もきちんと覆ったほうがいい」と研究者は勧めている。また、感染経路の分かっている新規感染者のうち、家庭内感染とみられる事例が目立っているという。部屋にいるときはよく換気することが大切だ。具体的に、窓を使った換気は風の流れができるよう2方向の窓を、1時間に2回以上、数分間程度全開にする。室内温度が大きく下がらないように注意しながら、定期的に行いたい。
今、再確認したいことは、少しでも体の不調を感じたならば、絶対に放置しないということだ。無理せず、早めに帰宅して休む、また早期に医療機関に電話で相談することも躊躇してはならない。
規則正しい生活で、体調を万全にするためにも、朝晩の勤行・唱題を根本に、一日一日を生き生きと送っていきたい。池田先生は語っている。「健康を維持するためには、平凡なようであっても、細かい点に注意することである。生活の基本を大事にすることである」「ちょっとした心掛けで、かけがえのない命を守れる場合が多々ある」
慌ただしい年末ではあるが、健康第一で体調管理の基本に徹し、賢明な行動で明「希望・勝利の年」を晴れやかに迎えていきたい。
☆心に御書を 第96回 「無冠の友」の功労に感謝
〈御文〉
『山河わづらひあり、たとひ心ざしありとも・あらはしがたきに・いまいろをあらわさせ給うにしりぬ、をぼろげならぬ事なり』(九郎太郎殿御返事、1554ページ)
〈通解〉
山河を越えるには苦労が多い。たとえ志はあっても、行為に表すことは難しい。しかしながら、今、あなたが志を表されたのを見ても、その信心が並々でないことが分かる。
〈池田先生が贈る指針〉
冬将軍にも負けない「無冠の友」の勇気こそ、広布前進の原動力なり。厳寒の早朝から凜然たる功労に「冥の照覧」は絶対である。
不安の時代だからこそ「正しき言論」と「希望の励まし」を届けゆく使命は、いやまして光る。
誉れの友よ、どうか、健康第一・絶対無事故で、今日も福徳の道、栄光の道、勝利の道を!
☆「わが愛する青年に贈る」に学ぶ 第4回 負けじ魂〈下〉 何度でも立ち上がる勝者たれ! 林女子学生部長
◇池田先生の指導
私たちは、久遠の使命を持って、
勝つために生まれてきたのです。
ゆえに、勝利の実証は
絶対に間違いないのです。
1 誓願に生きる道に幸福が
困難と無縁な人生はありません。困難に直面し、弱気になってしまいそうな時こそ、「負けじ魂」を発揮する時です。
では、私たちはどうすれば「負けじ魂」を発揮できるでしょうか——。池田先生は誓願の観点から教えてくださっています。
【御文】
『詮ずるところは天もすて給え諸難にもあえ身命を期とせん(中略)種種の大難・出来すとも智者に我義やぶられずば用いじとなり、其の外の大難・風の前の塵なるべし、我日本の柱とならむ我日本の眼目とならむ我日本の大船とならむ等とちかいし願やぶるべからず』(開目抄、御書232ページ1行目〜6行目)
【現代語訳】
結論として言えば、諸天善神も私を捨てるがよい。さまざまな難にもあおう。身命をなげうつ覚悟である。(中略)さまざまな大難が起きても、智者によって私の教えが破られない限り、(誘惑や脅迫などに)従わないというものである。そのほかの大難は風の前の塵なのである。「私は日本の柱となろう。私は日本の眼目となろう。私は日本の大船となろう」と誓った願いは、決して破ることはない。
■ 池田先生の講義
「負けじ魂」にとって不可欠な姿勢は、「誓いを忘れない」「誓いを破らない」ということです。
誓いを貫き、何があっても、何度でも挑戦し続ける。これが「負けじ魂」です。誓願の魂こそ、日蓮仏法に脈打つ「負けじ魂」の第二の要諦なのです。
「開目抄」のこの御文で、大聖人は自らの覚悟の生き方を通して、門下の生命に巣くう迷いを打ち破っています。
——末法万年尽未来際の広宣流布という「誓願」のゆえならば、諸天善神が私を見捨ててもかまわない。いくら難に遭おうがかまわない。我が命をなげうつ覚悟は、もとよりできている——この「不退の心」こそが、法華経の行者の真髄であり、「負けじ魂」です。
—◆—
この「開目抄」の御文は、女子学生部にとって大切な一節です。
1975年(昭和50年)9月9日、対話拡大に前進する中で開催した女子学生部の会合に、池田先生が急きょ出席されました。そして、第3代会長就任の際に深く心に刻んだこの御文を通し、激励してくださったのです。
「妙法は宇宙の根本法則です。それを曼荼羅として御図顕されたのが御本尊です。その御本尊を信じ切っていくなかに、永遠の幸福の大道がある。(中略)学会の後継者として、生涯、広宣流布の大願に生き抜いていただきたい」
「皆さんは、いかなる試練があったとしても、目先のことに一喜一憂するのではなく、もっと長い尺度で物事を見ながら、信念の人生を歩み抜いていただきたいのであります」
女子学生部の永遠の原点となったこの師弟の語らいが、「部の日」の淵源となり、本年9月に45周年の佳節を迎えました。
先生が、日蓮大聖人の大誓願が示されたこの一節を、あえて女子学生部に贈ってくださったのは、さまざまな縁に触れ、心が揺れ動きやすい青春時代であるからこそ、不退の心で広宣流布の誓願に生きる中に本当の幸福があることを教えてくださったのだと感じます。
私たちは、かけがえのない女子学生部時代に、不退の「負けじ魂」の生き方を身に付けたいと思います。
2 「誓い」は今いる場所から
「誓い」という言葉は、ともすれば特別なことのように感じるかもしれません。しかしそれは、私たちの生き方と一体のものであると先生は語られています。
■ 池田先生の講義
「ちかいし願やぶるべからず」とは、ひとたび誓った願いは、断じて破ることはないとの御断言です。私たちは、この仏の誓いに連なり、不退転で生き抜く時、仏の生命と一体となるのです。無敵の勇気、無限の智慧、無窮の慈悲、無辺の力が発揮できるのです。
—◆—
昨年の11月18日「創価学会創立記念日」に入会した大学1年生のあるメンバーは、入会前、医学部の受験に挑戦するも不合格に。その後、別の学部に進学しましたが、医学部の道を諦めきれず、葛藤の日々を過ごしていました。
そうした中で、励ましを送り続けてくれたのが、医学部に通う女子学生部員の友人でした。友人の「一緒に頑張ろう」との真心の励ましに、彼女は医学部の再受験を決意。そして「再挑戦のためには自分も変わらなくてはいけない」と心を決め、晴れて入会しました。
その後、題目に挑戦する中、初めは「医学部に合格させてください」と祈っていましたが、次第に「医学部に合格してみせます!」との誓願の祈りに変わり、勉強への姿勢も変わりました。そして猛勉強の末に本年、念願の医学部への進学を勝ち取ることができたのです。
彼女は今、紹介者の友人と共に女子学生部員として、福智豊かな青春を歩んでいます。
たとえ何度もくじけ、負けそうになったとしても、ひとたび決めた誓いに向かって祈り、挑戦していく中で、負けない人生を切り開いていける——。このことを証明した彼女の姿から、希望と共感が大きく広がっています。
3 勝つことより負けないこと
勝つことよりも、負けないこと——。大聖人の振る舞いから「負けじ魂」の大切さを指導されています。
■ 池田先生の講義
学会に障魔の嵐が吹き荒れていた1978年(昭和53年)11月、私は未来を担う鳳雛たちに、こう呼びかけました。
「負けないという人生は、永久に勝ちです。勝つことよりも負けないことのほうが、実は偉大な勝利なのです」
負けないとは、挑戦する勇気です。仮に何度倒れようと、何度でも立ち上がり、一歩でも、いや、半歩でも前に進んでいくのです。
大聖人は、「此法門を日蓮申す故に忠言耳に逆う道理なるが故に流罪せられ命にも及びしなり、然どもいまだこりず候」(御書1056ページ)と仰せです。
いかなる大難が競い起ころうとも、「いまだこりず候」です。この不屈の精神、即「負けじ魂」こそ、日蓮仏法の骨髄なのです。
—◆—
「一緒に歌いました」——。
2014年(平成26年)3月、創価高校の卒業式で、旅立ちの日を迎えた私たちが、学園愛唱歌「負けじ魂ここにあり」を歌い終わった直後、創立者池田先生からご伝言が届き、会場は大きな喜びに包まれました。
「どんな時も先生は、間近で見守ってくださっている」。そう強く感じ、師弟に距離はないことを命に刻みました。"生涯、師弟の道を歩んでいこう"と決意したことは宝の原点です。
私の高校時代は、自分自身の性格のことや友人との人間関係、進路のことなど悩みの連続でした。
しかし、悩みにぶつかるたびに、先生のご指導を学ぶ中で「今の自分に励ましを送ってくださっているのだ」と感じ、師匠の励ましの言葉によって、一歩ずつ悩みを乗り越えることができました。
この日々を通し、「負けじ魂」とは、自身の心に師を抱き、目の前の課題に勇気をもって挑戦していく中で発揮されるのだと実感しました。
私たちは「新・人間革命」世代として、先生のご指導を心に刻み、先生と胸中で対話をしながら「負けない生き方」を貫いていきたいと思います。
4 地涌の使命が青春輝かせる
先生は青年の私たちに、久遠からの使命という大きな期待を語られています。
■ 池田先生の講義
勝利は地涌の底力の証です。したがって地涌の誓願に生き抜く創価の師弟は、何ものにも負けない。敗れることはありません。
私たちは、久遠の使命を持って、勝つために生まれてきたのです。ゆえに、勝利の実証は絶対に間違いないのです。
戦後の不況下で、戸田先生の事業が苦境の渦中に、私は日記に綴りました。
「社会には、勝つ人もいる。敗れる人もいる。運、不運は計りしれない。而れども、勝っても、永久にその歓びは続くものではない。一時負けても、自覚の有る人は、勝者以上に、より高く、広く、深く、将来の、偉大さを、築きゆけるものだ。永久に、敗れざる限り、次への一歩一歩の、勝利を確信して生きぬくことだ」(1950年〈昭和25年〉10月4日)
今も、この信念は変わりません。
「自覚の有る人」とは、師弟の誓い、弟子としての使命を自覚した人のことです。それは、自身の生きる目的と、広宣流布の使命が一致した人のことです。
—◆—
短期大学に通うあるメンバーは、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、予定していた中国への留学が出発直前に中止になりました。
「日中友好の懸け橋となる人材に」との熱意をもって留学を志していた分、落胆は大きなものでした。自分の進むべき道が閉ざされてしまったように感じ、将来に対する不安も芽生えました。
そうした中で、大きな支えとなったのが、友人たちからの励ましでした。
彼女は、友の姿を通し、「自分も大変な時こそ、周囲の人に励ましの声を掛けていける人に成長しよう」と決意。少しでも時間を見つけては、友人や後輩への激励に挑戦しました。
また、この秋には、大学祭の責任者として、大学初となるオンライン開催の大学祭を大成功に導くことができました。
彼女は「思うようにいかない時こそ、誓いを胸に、今できることに真正面から挑み、前進していきます」と語り、語学の勉強にも一層、励んでいます。
師弟の誓願に立つ時、苦難に立ち向かう無限の勇気が湧きます。
自分自身の使命を自覚する時、困難は誓いを果たすための糧になるのです。
私たち女子学生部は、どこまでも師匠と共に、"女学姉妹"と共に、地涌の使命に生きる誓いの青春を歩み、広宣流布の未来を開いていきます。
■ 池田先生の講義
「負けじ魂」とは、師弟の誓願と一体です。
「負けじ魂」とは、仏界の生命の異名です。
「負けじ魂」とは、人間勝利の原動力です。
学会に「負けじ魂」が脈打つ限り、末法万年尽未来際に不滅の凱歌の民衆史を綴り残していくことができる。その永遠の叙事詩の主人公は、若き後継の君たちなのです。
明日の勝利は、わが「負けじ魂」にあり。
さあ、師弟の大誓願に生きる誇りも高く、共々に万年に輝く栄光の歴史を築き、残そうではないか!
事故・犯罪・火災などが
多くなる時期だ。
張りのある唱題を根本に
百千万億倍の用心を!
立正安国論 P17
『世皆正に背き人悉く悪に帰す、故に善神は国を捨てて相去り聖人は所を辞して還りたまわず、是れを以て魔来り鬼来り災起り難起る言わずんばある可からず恐れずんばある可からず』
【通解】
世の中は上下万民あげて正法に背き、人々は皆悪法に帰している。それゆえ、守護すべき善神はことごとく国を捨てて去ってしまい、聖人は所を辞して他の所へ行ったまま帰ってこない。 そのために善神、聖人に代わって、魔神、鬼神が来て、災いが起こり、難が起こるのである。じつにこのことは、声を大にして言わなければならないことであり、恐れなくてはならないことである。
名字の言 12代目市川團十郎さんの助言 2020年12月24日
歌舞伎の12代目市川團十郎さんは厳愛をもって人を育てる人だった。長男の11代目市川海老蔵さんがテレビドラマに主演して人気を博していた時、こう助言した。「自惚れというのは足音がしないんだ」(関容子著『海老蔵そして團十郎』)▼誰しも自分のことは見えにくい。知らず知らず、現状に安住してしまう。しかし大成するためには、今の自分に満足せず徹底して精進せよ——團十郎さんはそう伝えたかったのだろう▼実業家として年商数十億円にまで事業を発展させた壮年が語っていた。「人生は登山のよう。一つの山を登り、より高い山を目指すのなら、いったん今の山を下りなければいけない。その勇気を持てるかどうかが勝負です」▼激動の社会。自分だけの知識や経験では通じない。壮年は壁にぶつかるたびにプライドを捨て、それまでの常識を捨てたという。社員を尊び、一人一人から学び、皆の力を引き出すことに徹した。そうやって団結を築き、難局を乗り越えてきた。「強い職場に進化した時、一番進化していたのは自分でした」と▼培った知識や経験は大切なもの。だが、それだけに頼ると停滞を招きかねない。謙虚に自分を見つめる勇気を持ちたい。そして自らを刷新する挑戦を開始しよう。さらなる人生の高みを目指して。
寸鉄 2020年12月24日
「なにの兵法よりも法華経の兵法」御書。祈り強き闘士に尽きせぬ希望あり
AI時代、相手と心結び合う人間性が価値を増す—識者。学会活動で錬磨
電子化推進は人材の確保が鍵と。人を見つけ育てる—何事も急所はそこに
「脱炭素」には国・企業・家庭の変革が不可欠と。一体となって共生世紀へ
ネット中傷の摘発増加。安易な投稿が大きな後悔に。"言葉の暴力"を根絶
〈社説〉 2020・12・24 賢明な行動で明年へ出発
◇体調管理には十分な予防策を
本年も残り1週間となった。年末年始は全国的に厳しい寒さが予想されており、大雪にも留意が必要だ。一日の寒暖差が激しい日も多く、体調を崩しやすくなる時期でもある。健康管理には十分に注意を払いたい。
特に気を付けたいのは、全国で感染が拡大している新型コロナウイルスだ。ウイルスは口や鼻、眼などの粘膜に付着して入り込み増えていく。風邪や例年流行する季節性インフルエンザ対策と同様、まず自分が感染しないよう、十分な予防策を講じていきたい。感染防止の三つの基本として、「身体的距離の確保」「マスクの着用」「手洗い」を励行していこう。
流水とせっけんでの手洗いは、ウイルスの感染力を失わせることができ、非常に効果的だ。手や指に付着しているウイルスの数は、流水による15秒の手洗いだけで100分の1に、せっけんやハンドソープで10秒洗い、流水で15秒すすぐと1万分の1に減らせるという。外出先からの帰宅時や調理の前後、食事前など、小まめに行っていきたい。
またマスクの着用は、飛沫感染防止に推奨されている。理化学研究所のスーパーコンピューター「富岳」を使った解析によると、マスクをしていれば、していない場合に比べて入ってくる飛沫の数を3分の1に減らせることが分かった。「マスクから鼻が出ている人がいるが、自分を守るためには鼻もきちんと覆ったほうがいい」と研究者は勧めている。また、感染経路の分かっている新規感染者のうち、家庭内感染とみられる事例が目立っているという。部屋にいるときはよく換気することが大切だ。具体的に、窓を使った換気は風の流れができるよう2方向の窓を、1時間に2回以上、数分間程度全開にする。室内温度が大きく下がらないように注意しながら、定期的に行いたい。
今、再確認したいことは、少しでも体の不調を感じたならば、絶対に放置しないということだ。無理せず、早めに帰宅して休む、また早期に医療機関に電話で相談することも躊躇してはならない。
規則正しい生活で、体調を万全にするためにも、朝晩の勤行・唱題を根本に、一日一日を生き生きと送っていきたい。池田先生は語っている。「健康を維持するためには、平凡なようであっても、細かい点に注意することである。生活の基本を大事にすることである」「ちょっとした心掛けで、かけがえのない命を守れる場合が多々ある」
慌ただしい年末ではあるが、健康第一で体調管理の基本に徹し、賢明な行動で明「希望・勝利の年」を晴れやかに迎えていきたい。
☆心に御書を 第96回 「無冠の友」の功労に感謝
〈御文〉
『山河わづらひあり、たとひ心ざしありとも・あらはしがたきに・いまいろをあらわさせ給うにしりぬ、をぼろげならぬ事なり』(九郎太郎殿御返事、1554ページ)
〈通解〉
山河を越えるには苦労が多い。たとえ志はあっても、行為に表すことは難しい。しかしながら、今、あなたが志を表されたのを見ても、その信心が並々でないことが分かる。
〈池田先生が贈る指針〉
冬将軍にも負けない「無冠の友」の勇気こそ、広布前進の原動力なり。厳寒の早朝から凜然たる功労に「冥の照覧」は絶対である。
不安の時代だからこそ「正しき言論」と「希望の励まし」を届けゆく使命は、いやまして光る。
誉れの友よ、どうか、健康第一・絶対無事故で、今日も福徳の道、栄光の道、勝利の道を!
☆「わが愛する青年に贈る」に学ぶ 第4回 負けじ魂〈下〉 何度でも立ち上がる勝者たれ! 林女子学生部長
◇池田先生の指導
私たちは、久遠の使命を持って、
勝つために生まれてきたのです。
ゆえに、勝利の実証は
絶対に間違いないのです。
1 誓願に生きる道に幸福が
困難と無縁な人生はありません。困難に直面し、弱気になってしまいそうな時こそ、「負けじ魂」を発揮する時です。
では、私たちはどうすれば「負けじ魂」を発揮できるでしょうか——。池田先生は誓願の観点から教えてくださっています。
【御文】
『詮ずるところは天もすて給え諸難にもあえ身命を期とせん(中略)種種の大難・出来すとも智者に我義やぶられずば用いじとなり、其の外の大難・風の前の塵なるべし、我日本の柱とならむ我日本の眼目とならむ我日本の大船とならむ等とちかいし願やぶるべからず』(開目抄、御書232ページ1行目〜6行目)
【現代語訳】
結論として言えば、諸天善神も私を捨てるがよい。さまざまな難にもあおう。身命をなげうつ覚悟である。(中略)さまざまな大難が起きても、智者によって私の教えが破られない限り、(誘惑や脅迫などに)従わないというものである。そのほかの大難は風の前の塵なのである。「私は日本の柱となろう。私は日本の眼目となろう。私は日本の大船となろう」と誓った願いは、決して破ることはない。
■ 池田先生の講義
「負けじ魂」にとって不可欠な姿勢は、「誓いを忘れない」「誓いを破らない」ということです。
誓いを貫き、何があっても、何度でも挑戦し続ける。これが「負けじ魂」です。誓願の魂こそ、日蓮仏法に脈打つ「負けじ魂」の第二の要諦なのです。
「開目抄」のこの御文で、大聖人は自らの覚悟の生き方を通して、門下の生命に巣くう迷いを打ち破っています。
——末法万年尽未来際の広宣流布という「誓願」のゆえならば、諸天善神が私を見捨ててもかまわない。いくら難に遭おうがかまわない。我が命をなげうつ覚悟は、もとよりできている——この「不退の心」こそが、法華経の行者の真髄であり、「負けじ魂」です。
—◆—
この「開目抄」の御文は、女子学生部にとって大切な一節です。
1975年(昭和50年)9月9日、対話拡大に前進する中で開催した女子学生部の会合に、池田先生が急きょ出席されました。そして、第3代会長就任の際に深く心に刻んだこの御文を通し、激励してくださったのです。
「妙法は宇宙の根本法則です。それを曼荼羅として御図顕されたのが御本尊です。その御本尊を信じ切っていくなかに、永遠の幸福の大道がある。(中略)学会の後継者として、生涯、広宣流布の大願に生き抜いていただきたい」
「皆さんは、いかなる試練があったとしても、目先のことに一喜一憂するのではなく、もっと長い尺度で物事を見ながら、信念の人生を歩み抜いていただきたいのであります」
女子学生部の永遠の原点となったこの師弟の語らいが、「部の日」の淵源となり、本年9月に45周年の佳節を迎えました。
先生が、日蓮大聖人の大誓願が示されたこの一節を、あえて女子学生部に贈ってくださったのは、さまざまな縁に触れ、心が揺れ動きやすい青春時代であるからこそ、不退の心で広宣流布の誓願に生きる中に本当の幸福があることを教えてくださったのだと感じます。
私たちは、かけがえのない女子学生部時代に、不退の「負けじ魂」の生き方を身に付けたいと思います。
2 「誓い」は今いる場所から
「誓い」という言葉は、ともすれば特別なことのように感じるかもしれません。しかしそれは、私たちの生き方と一体のものであると先生は語られています。
■ 池田先生の講義
「ちかいし願やぶるべからず」とは、ひとたび誓った願いは、断じて破ることはないとの御断言です。私たちは、この仏の誓いに連なり、不退転で生き抜く時、仏の生命と一体となるのです。無敵の勇気、無限の智慧、無窮の慈悲、無辺の力が発揮できるのです。
—◆—
昨年の11月18日「創価学会創立記念日」に入会した大学1年生のあるメンバーは、入会前、医学部の受験に挑戦するも不合格に。その後、別の学部に進学しましたが、医学部の道を諦めきれず、葛藤の日々を過ごしていました。
そうした中で、励ましを送り続けてくれたのが、医学部に通う女子学生部員の友人でした。友人の「一緒に頑張ろう」との真心の励ましに、彼女は医学部の再受験を決意。そして「再挑戦のためには自分も変わらなくてはいけない」と心を決め、晴れて入会しました。
その後、題目に挑戦する中、初めは「医学部に合格させてください」と祈っていましたが、次第に「医学部に合格してみせます!」との誓願の祈りに変わり、勉強への姿勢も変わりました。そして猛勉強の末に本年、念願の医学部への進学を勝ち取ることができたのです。
彼女は今、紹介者の友人と共に女子学生部員として、福智豊かな青春を歩んでいます。
たとえ何度もくじけ、負けそうになったとしても、ひとたび決めた誓いに向かって祈り、挑戦していく中で、負けない人生を切り開いていける——。このことを証明した彼女の姿から、希望と共感が大きく広がっています。
3 勝つことより負けないこと
勝つことよりも、負けないこと——。大聖人の振る舞いから「負けじ魂」の大切さを指導されています。
■ 池田先生の講義
学会に障魔の嵐が吹き荒れていた1978年(昭和53年)11月、私は未来を担う鳳雛たちに、こう呼びかけました。
「負けないという人生は、永久に勝ちです。勝つことよりも負けないことのほうが、実は偉大な勝利なのです」
負けないとは、挑戦する勇気です。仮に何度倒れようと、何度でも立ち上がり、一歩でも、いや、半歩でも前に進んでいくのです。
大聖人は、「此法門を日蓮申す故に忠言耳に逆う道理なるが故に流罪せられ命にも及びしなり、然どもいまだこりず候」(御書1056ページ)と仰せです。
いかなる大難が競い起ころうとも、「いまだこりず候」です。この不屈の精神、即「負けじ魂」こそ、日蓮仏法の骨髄なのです。
—◆—
「一緒に歌いました」——。
2014年(平成26年)3月、創価高校の卒業式で、旅立ちの日を迎えた私たちが、学園愛唱歌「負けじ魂ここにあり」を歌い終わった直後、創立者池田先生からご伝言が届き、会場は大きな喜びに包まれました。
「どんな時も先生は、間近で見守ってくださっている」。そう強く感じ、師弟に距離はないことを命に刻みました。"生涯、師弟の道を歩んでいこう"と決意したことは宝の原点です。
私の高校時代は、自分自身の性格のことや友人との人間関係、進路のことなど悩みの連続でした。
しかし、悩みにぶつかるたびに、先生のご指導を学ぶ中で「今の自分に励ましを送ってくださっているのだ」と感じ、師匠の励ましの言葉によって、一歩ずつ悩みを乗り越えることができました。
この日々を通し、「負けじ魂」とは、自身の心に師を抱き、目の前の課題に勇気をもって挑戦していく中で発揮されるのだと実感しました。
私たちは「新・人間革命」世代として、先生のご指導を心に刻み、先生と胸中で対話をしながら「負けない生き方」を貫いていきたいと思います。
4 地涌の使命が青春輝かせる
先生は青年の私たちに、久遠からの使命という大きな期待を語られています。
■ 池田先生の講義
勝利は地涌の底力の証です。したがって地涌の誓願に生き抜く創価の師弟は、何ものにも負けない。敗れることはありません。
私たちは、久遠の使命を持って、勝つために生まれてきたのです。ゆえに、勝利の実証は絶対に間違いないのです。
戦後の不況下で、戸田先生の事業が苦境の渦中に、私は日記に綴りました。
「社会には、勝つ人もいる。敗れる人もいる。運、不運は計りしれない。而れども、勝っても、永久にその歓びは続くものではない。一時負けても、自覚の有る人は、勝者以上に、より高く、広く、深く、将来の、偉大さを、築きゆけるものだ。永久に、敗れざる限り、次への一歩一歩の、勝利を確信して生きぬくことだ」(1950年〈昭和25年〉10月4日)
今も、この信念は変わりません。
「自覚の有る人」とは、師弟の誓い、弟子としての使命を自覚した人のことです。それは、自身の生きる目的と、広宣流布の使命が一致した人のことです。
—◆—
短期大学に通うあるメンバーは、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、予定していた中国への留学が出発直前に中止になりました。
「日中友好の懸け橋となる人材に」との熱意をもって留学を志していた分、落胆は大きなものでした。自分の進むべき道が閉ざされてしまったように感じ、将来に対する不安も芽生えました。
そうした中で、大きな支えとなったのが、友人たちからの励ましでした。
彼女は、友の姿を通し、「自分も大変な時こそ、周囲の人に励ましの声を掛けていける人に成長しよう」と決意。少しでも時間を見つけては、友人や後輩への激励に挑戦しました。
また、この秋には、大学祭の責任者として、大学初となるオンライン開催の大学祭を大成功に導くことができました。
彼女は「思うようにいかない時こそ、誓いを胸に、今できることに真正面から挑み、前進していきます」と語り、語学の勉強にも一層、励んでいます。
師弟の誓願に立つ時、苦難に立ち向かう無限の勇気が湧きます。
自分自身の使命を自覚する時、困難は誓いを果たすための糧になるのです。
私たち女子学生部は、どこまでも師匠と共に、"女学姉妹"と共に、地涌の使命に生きる誓いの青春を歩み、広宣流布の未来を開いていきます。
■ 池田先生の講義
「負けじ魂」とは、師弟の誓願と一体です。
「負けじ魂」とは、仏界の生命の異名です。
「負けじ魂」とは、人間勝利の原動力です。
学会に「負けじ魂」が脈打つ限り、末法万年尽未来際に不滅の凱歌の民衆史を綴り残していくことができる。その永遠の叙事詩の主人公は、若き後継の君たちなのです。
明日の勝利は、わが「負けじ魂」にあり。
さあ、師弟の大誓願に生きる誇りも高く、共々に万年に輝く栄光の歴史を築き、残そうではないか!
2020年12月23日水曜日
2020.12.23 わが友に贈る
一年の締めくくり。
身の回りを点検し
整理整頓や清掃を。
爽やかに清々しく
新年を迎えよう!
開目抄上 P187
『金光明経に云く一切世間所有の善論皆此の経に因る、若し深く世法を識れば即ち是れ仏法なり』
【通解】
金光明経に、一切世間のあらゆる善論はみな仏経によっているのである。もし深く世法を識るならば、すなわちこれは仏法であると説いている。
名字の言 人の思いを受け入れられる「良い組織」 2020年12月23日
若者の間でSNSが普及したのはなぜか。理由は「たくさんの人とつながれる」「『いいね!』がもらえる」の二つという。どこかに所属していたい社会欲求と、価値を認められたい承認欲求を満たせる格好のツールだからだ(平賀充記著『なぜ最近の若者は突然辞めるのか』アスコム)▼だが、コロナ禍は「若者ですら、オンラインのコミュニケーションだけでは心身の健康を保てないという現実を明らかにした」と、立命館大学の開沼博准教授は指摘する。その意味でも、人の思いを受け入れられる「良い組織」が社会に残っていることが大事である、と(聖教電子版11月19日付)▼広島の瀬戸内海に浮かぶ離島・大崎上島に、たった一人の男子高等部員がいる。島には高校生が少なく、東広島市内の学校までフェリーで通う彼は「孤独は感じない」と言う▼理由は二つ。老若男女を問わず学会の同志がよく激励に来てくれる。座談会に行けば皆が成長を喜び、「大人材だ!」と迎えてくれる。「一人じゃないと思えるから頑張れるんです」と彼は笑顔を輝かせていた▼いかなる状況や環境でも、会って話しての、心の触れ合いを大切にする。それが生きる力になる。"新しい日常"と格闘する友を温かく励ましつつ、エールを送り合いたい。(誌)
寸鉄 2020年12月23日
地道でなければ難攻不落の城は築けぬ—戸田先生昨日より今日と更に挑戦
荒川師弟勝利の日。常勝不敗こそ庶民の都の魂!大東京の誉れの先陣頼む
反転攻勢の舞台・新立川が師弟原点の日。我らが正義拡大を!漲る熱と力
励ましは困難克服の活力に—文豪。じっくり耳を傾け、友に希望送る好機
不安解消には話す、書く、体を動かすの三つが有効—医師。全て学会活動に
〈社説〉 2020・12・23 年末年始で家族の絆を強めよう
◇"親子の時間"愛情たっぷりと
一生の間で、親子が共に過ごす時間は、母親「7年6カ月」、父親「3年4カ月」で、その半分以上は小学校時代までに過ぎ去ってしまうという(NHK番組調べ)。
長いようで、実は、一緒にいられる時間は短い。この限られた貴重な"親子の時間"をどう過ごすか——。
新型コロナウイルスの感染拡大に歯止めが利かない中での、初の年末年始を迎える。外出自粛で、家族が顔を合わせる機会は増えているが、この時期はなおのこと。絆を強める機会としたい。
昨今の子育ては、感染予防のために児童館や図書館の利用が制限されるなど、子どもたちの"居場所"が減り、家庭内に偏った負担を強いられている。特に、子どもと接する時間が長い母親の心労は、いかばかりか。
幼児を抱える母親の約7割が、「(コロナ禍で)子どもがうまく育っているか不安」と回答(ベネッセ教育総合研究所調べ)。手応えを感じられないまま、奮闘している様子がうかがえる。
子育てで参考にしたい点がある。
"何とかうちの子にも、早起きや勉強する習慣を付けさせたい"——。そう願うのが親心だが、「早く起きなさい」「勉強しなさい」とガミガミ言ってしまうやり方は"脳医学の観点から大きな間違い"と、脳医学の権威・林成之氏は語る。
脳は、外部から入ってきた情報を処理する上で、まず、好き・嫌いの"レッテル"を貼るという。
その後に情報を理解・判断するが、つまり、そのプロセスには全て、"感情"が大きな役割を果たす。
「『好きだ』『興味がある』といった、プラスのレッテルをはられた情報は、しっかり理解でき、思考が深まり、覚えやすい」(『子どもの才能は3歳、7歳、10歳で決まる! 脳を鍛える10の方法』幻冬舎新書)
さらに、「できたらすごいね!」と話し掛け、子どもの「自我」の本能が生む自尊心を刺激し、「やってみる!」との言葉を引き出し、「自己報酬神経群」(主体性をもって"ご褒美"を得ようとする神経細胞群)を働かせることが大切だという。
こういった、親や周囲の心掛けで、子どもは持てる力を発揮できる。
何よりも、親子として生まれてくる宿縁は、限りなく深い。親が子を思い、"一生懸命"伝えたことは、そのとき分からなくても無駄にならず、後に成長につながると確信し、年末年始の"親子の時間"を愛情たっぷりに過ごしたい。
コロナ禍の中、各家庭では、育児以外にもさまざまな悩みが存在するもの。しかし、悩みがあるからこそ、心は育つ。
父親も母親も、近くで見守る"同志"も、一体となって未来の世代を育成しよう。
☆池田先生と共に新時代を築く 「先駆」の友と不二の師弟旅 2020年12月15日
日蓮大聖人は、四季にわたって信心の志を貫き通す門下を讃えられ、仰せである。
「いづれも・いづれも功徳に・ならざるはなし」(御書1098ページ)
広宣流布への献身には、何一つとして無駄はない。
とりわけ、この一年の春夏秋冬、苦難に負けず、立正安国の祈りを重ね、創意工夫して励まし合い、奮闘してきた友を、御本仏はどれほど御賞讃くださることか。
* * *
大変な時にこそ、仏法の慈悲と智慧はいやまして光る。
御書で、釈尊は「此の娑婆・無仏の世の最先に出でさせ給いて一切衆生の眼目を開き給ふ御仏なり」(同884ページ)と説かれる。苦悩の世界で先駆して民衆に希望と勇気を送る存在が、まさしく仏なのだ。
御本仏は、「妙法蓮華経の五字・末法の始に一閻浮提にひろまらせ給うべき瑞相に日蓮さきがけしたり」(同910ページ)と師子吼された。
この大聖人に「二陣三陣つづきて」(同911ページ)、いよいよ「慈折広布」即「世界平和」にさきがける我ら創価の師弟の誇りは、あまりにも高い。
なかんずく、「先駆」を合言葉に前進してきたのが、わが大九州の同志である。
「先駆」とは、最後まで「常に先駆」であり続けることだ。
そう約し合ったのは、障魔が競い起こる1977年(昭和52年)、福岡・北九州の天地であった。
「火の国」の勇者たちは、心を一つに、この誓願のままに走り抜いてきたのだ。
そして、81年(同56年)の12月、大分で長編詩「青年よ 21世紀の広布の山を登れ」を発表。正義の反転攻勢より明年で40星霜となる。
草創の父母の燃え上がる先駆の炎は、九州と交流を結んできた韓国やインドはじめアジア、世界の青年たちにも赤々と受け継がれている。
* * *
思えば65年前の12月、あの「大阪の戦い」を前にして一念に辛労を尽くしていた私に、戸田先生はいたわるように一言、語ってくださった。
「大ちゃん、人生は悩まねばならぬ。悩んで初めて信心もわかるんだよ。それで偉大な人になるんだ」と。
ありがたいことに、師の明鏡には全てが映し出されるものだ。今、労苦をいとわず同志と学会を守り進む、後継の陣列が頼もしい。
今年、行われた「世界青年部総会」には、世界の知性の方々からも深い感銘の声が寄せられた。
人類全体が感染症や気候変動など共通の試練に立ち向かい、新しい地球社会のビジョンを切実に求め始めている。
だからこそ、創価の若き世界市民たちよ、「生命尊厳の大哲理」を、「利他の価値創造」を、「人間尊敬の連帯」を聡明に広げ、希望・勝利の師弟旅を共に、共々に!
☆いのちの賛歌 心に刻む一節 生死と向き合う
企画「いのちの賛歌 心に刻む一節」では、御聖訓を胸に、宿命に立ち向かってきた創価学会員の体験を紹介するとともに、池田先生の指導選集『幸福と平和を創る智慧』(以下、「指導選集」)の指導を掲載する。今回は「生死と向き合う」をテーマに、福岡県の一家に話を聞いた。
◇宿命転換するまで進む
御文
『なにの兵法よりも法華経の兵法をもちひ給うべし、「諸余怨敵・皆悉摧滅」の金言むなしかるべからず』(四条金吾殿御返事、1192ページ)
◇通解
どのような兵法よりも法華経の兵法を用いていきなさい。法華経薬王品第23に「諸余の怨敵は、皆悉摧滅せり」と説かれる金言は決して空しいはずがない。
◇夢を諦めなかった娘
最愛のわが子を失う——。親にとって、その現実は到底、受け止めきれるものではない。
かつて炭都として栄えた福岡・田川。この地で生まれ育った矢野裕志さん(62)=田川県長=は、大学卒業後、郷里の小学校で教壇に立った。
32歳の時、妻・千加子さん=同県婦人部長=と結婚。翌年、長女・美智子さんを授かった。次の年には次女・貴子さん=区女子部長=も生まれ、家族は一層にぎやかになった。
2000年4月、矢野さんが41歳の時に、文部省(当時)から派遣される形でフランスにあるパリ日本人学校の教員に。一家で渡仏して、パリ郊外での生活がスタートした。その年も押し詰まった、ある日のことだった。
当時、小学3年生の美智子さんが「頭が痛い」と訴えた。年明けに病院で検査を受けると、脳にピンポン玉大の腫瘍が。「すぐに手術を!」。医師や看護師が慌ただしく動き、パリ市内の総合病院へと搬送された。
ただでさえ、異国の地。矢野さんは「戸惑いと不安しかなかった」と明かす。
緊急手術の後、抗がん剤治療が始まった。5クールを終えて、5月に開頭手術を。切除しきれない腫瘍は、放射線治療を施すことになった。
小さな体で懸命に病魔と闘う、わが子のいじらしい姿。矢野さん夫妻は「この信心で絶対に救ってみせる!」と誓った。
30回の放射線治療の末、腫瘍は消えた。やがて、矢野さんの派遣期間が終わり、03年3月、一家で帰国。翌年、美智子さんは中学校に進学した。医師から再発を告げられたのは、その年の12月だった。
「治療は難しいです」
容赦ない現実に、夫妻は打ちのめされるような思いがした。
信頼する学会の先輩の励ましが、夫妻を支えた。「『策』ではなく、御本尊様に全て任せることだよ」
この時、共に拝した御聖訓が、「なにの兵法よりも法華経の兵法をもちひ給うべし」(御書1192ページ)だった。
矢野さんは、「何があっても、一切を御本尊に任せきっていく"覚悟の信心"を、先輩は教えてくれたんです」と力を込める。
千加子さんも語る。「とにかく美智子が一番、幸せを感じる人生にしてあげようって、心が定まりました」
病状が進行する中でも、美智子さんは「創価大学に行く」との夢を諦めず、題目をあげながら勉学に励み、07年4月、高校に進学した。しかし、次第に通学もままならなくなり、同年9月に入院。その後、意思疎通が困難な状態に陥り、12月、延命装置を装着。夫妻は深く悩んだ末、08年3月、自宅で終末ケアを受けることを決めた。
矢野さんは言葉を紡ぐ。「美智子にとって、私たち家族にとって、この病はどんな意味があるのか……。御本尊に祈りながら、向き合い続けました」
大切に積み重ねる、一日一日。やがて、同年5月、家族で美智子さんをみとった。矢野さんは、最期に言葉を掛けた。
「みっちゃん、お疲れさま。今までありがとう」
息を引き取る数週間前、医師が「全ての数値が正常値に戻っています」と教えてくれたそうだ。千加子さんは唇をかみ締める。「それが、あの子の宿命転換の姿だったんだって、思います」
やがて、姉の夢を継いだ貴子さんは、創価大学を卒業。現在、女子部で広布の最前線を走る。夫妻も学会のリーダーとして「励ます側」に立っている。いかなる宿命も、使命に変える——そこに、一家が貫く"覚悟の信心"がにじむ。
矢野さんは話す。
「美智子と生きた16年間があったからこそ、私たち家族は信心の偉大さを知ることができました。私は娘から、人生の真実の勝利は何かを教えてもらったんです。あの子の親になることができて本当に良かったと、心の底から思います」
取材時、矢野さんは、美智子さんが過ごした部屋を見せてくれた。机も、文房具も、当時のまま。写真の美智子さんは、明るく笑っていた。
「娘を失ったことを人前で話せるようになるまで、3年はかかりました。娘の部屋に入るまでには、もっと時間が必要でした。今でも思い出せば、涙が出ます」
向き合ってきた命の重みに、言葉は出なかった。
「結局、人生は、諦めや絶望との戦いの連続。だから『法華経の兵法』しかない。それを、美智子が命で教えてくれたんです」
千加子さんが言葉をつなぐ。
「何があっても御本尊を信じ抜く先に、幸福な人生が必ず開かれるという確信を、友に語り、励まし抜いていくことが、私たちが生きる意味であり、使命なんだろうと思います」
池田先生は語っている。
「全部、意味があるのです。その時は悲しくて、苦しんで、やりきれなくても、負けないで生きぬいていけば、あとから『ああ、こういう意味があったんだ』とわかります。それが信心の力です。また、それが人生の真髄です」(「指導選集」第1部下巻)
「宿命と戦いながら広宣流布の信心に立つ人の姿には、すでに願兼於業という仏法の究極の真実が映し出されています。どんな苦難も恐れない。どんな困難も嘆かない。雄々しく立ち向かっていく。この師子王の心を取りだして、『宿命』を『使命』に変え、偉大なる人間革命の勝利の劇を演じているのが、わが久遠の同志の大境涯といえます」(同第2部上巻)
家族を失うという、これ以上ない悲哀や苦悩を抱えながら、「なにの兵法よりも法華経の兵法を」と自らに言い聞かせ、葛藤の中で前に進んできた矢野さん一家。
地涌の菩薩は「如蓮華在水」といわれる通り、泥沼のような困難な現実の中でこそ、見事な幸福の大輪を咲かせる。
[教学コンパス]
哲学者の鷲田清一氏は、「聴く」という行為の意味を、耳を傾けるという「単純に受動的な行為」ではなく、「語る側からすれば、ことばを受けとめてもらったという、たしかな出来事」と見いだした。「聴いてもらうこと」それ自体に、すでに重要な意味があるということだろう。氏はつづる。「ことばは、聴くひとの『祈り』そのものであるような耳を俟ってはじめて、ぽろりとこぼれ落ちるように生まれるのである」(『「聴く」ことの力』TBSブリタニカ)
日蓮大聖人は「菩薩」について、「自身を軽んじ他人を重んじ悪を以て己に向け善を以て他に与えんと念う者」(御書433ページ)と仰せになった。どこまでも相手を尊重し、同苦しながら、周囲に希望を送り続ける実践こそ、菩薩の真髄である。悩む心に寄り添い、誠実に耳を傾け続ける——この姿に、「利他」の心は凝縮しているのではないだろうか。そうした共感と安心の連帯を日本中、世界中に広げてきたのが、創価学会である。(優)
身の回りを点検し
整理整頓や清掃を。
爽やかに清々しく
新年を迎えよう!
開目抄上 P187
『金光明経に云く一切世間所有の善論皆此の経に因る、若し深く世法を識れば即ち是れ仏法なり』
【通解】
金光明経に、一切世間のあらゆる善論はみな仏経によっているのである。もし深く世法を識るならば、すなわちこれは仏法であると説いている。
名字の言 人の思いを受け入れられる「良い組織」 2020年12月23日
若者の間でSNSが普及したのはなぜか。理由は「たくさんの人とつながれる」「『いいね!』がもらえる」の二つという。どこかに所属していたい社会欲求と、価値を認められたい承認欲求を満たせる格好のツールだからだ(平賀充記著『なぜ最近の若者は突然辞めるのか』アスコム)▼だが、コロナ禍は「若者ですら、オンラインのコミュニケーションだけでは心身の健康を保てないという現実を明らかにした」と、立命館大学の開沼博准教授は指摘する。その意味でも、人の思いを受け入れられる「良い組織」が社会に残っていることが大事である、と(聖教電子版11月19日付)▼広島の瀬戸内海に浮かぶ離島・大崎上島に、たった一人の男子高等部員がいる。島には高校生が少なく、東広島市内の学校までフェリーで通う彼は「孤独は感じない」と言う▼理由は二つ。老若男女を問わず学会の同志がよく激励に来てくれる。座談会に行けば皆が成長を喜び、「大人材だ!」と迎えてくれる。「一人じゃないと思えるから頑張れるんです」と彼は笑顔を輝かせていた▼いかなる状況や環境でも、会って話しての、心の触れ合いを大切にする。それが生きる力になる。"新しい日常"と格闘する友を温かく励ましつつ、エールを送り合いたい。(誌)
寸鉄 2020年12月23日
地道でなければ難攻不落の城は築けぬ—戸田先生昨日より今日と更に挑戦
荒川師弟勝利の日。常勝不敗こそ庶民の都の魂!大東京の誉れの先陣頼む
反転攻勢の舞台・新立川が師弟原点の日。我らが正義拡大を!漲る熱と力
励ましは困難克服の活力に—文豪。じっくり耳を傾け、友に希望送る好機
不安解消には話す、書く、体を動かすの三つが有効—医師。全て学会活動に
〈社説〉 2020・12・23 年末年始で家族の絆を強めよう
◇"親子の時間"愛情たっぷりと
一生の間で、親子が共に過ごす時間は、母親「7年6カ月」、父親「3年4カ月」で、その半分以上は小学校時代までに過ぎ去ってしまうという(NHK番組調べ)。
長いようで、実は、一緒にいられる時間は短い。この限られた貴重な"親子の時間"をどう過ごすか——。
新型コロナウイルスの感染拡大に歯止めが利かない中での、初の年末年始を迎える。外出自粛で、家族が顔を合わせる機会は増えているが、この時期はなおのこと。絆を強める機会としたい。
昨今の子育ては、感染予防のために児童館や図書館の利用が制限されるなど、子どもたちの"居場所"が減り、家庭内に偏った負担を強いられている。特に、子どもと接する時間が長い母親の心労は、いかばかりか。
幼児を抱える母親の約7割が、「(コロナ禍で)子どもがうまく育っているか不安」と回答(ベネッセ教育総合研究所調べ)。手応えを感じられないまま、奮闘している様子がうかがえる。
子育てで参考にしたい点がある。
"何とかうちの子にも、早起きや勉強する習慣を付けさせたい"——。そう願うのが親心だが、「早く起きなさい」「勉強しなさい」とガミガミ言ってしまうやり方は"脳医学の観点から大きな間違い"と、脳医学の権威・林成之氏は語る。
脳は、外部から入ってきた情報を処理する上で、まず、好き・嫌いの"レッテル"を貼るという。
その後に情報を理解・判断するが、つまり、そのプロセスには全て、"感情"が大きな役割を果たす。
「『好きだ』『興味がある』といった、プラスのレッテルをはられた情報は、しっかり理解でき、思考が深まり、覚えやすい」(『子どもの才能は3歳、7歳、10歳で決まる! 脳を鍛える10の方法』幻冬舎新書)
さらに、「できたらすごいね!」と話し掛け、子どもの「自我」の本能が生む自尊心を刺激し、「やってみる!」との言葉を引き出し、「自己報酬神経群」(主体性をもって"ご褒美"を得ようとする神経細胞群)を働かせることが大切だという。
こういった、親や周囲の心掛けで、子どもは持てる力を発揮できる。
何よりも、親子として生まれてくる宿縁は、限りなく深い。親が子を思い、"一生懸命"伝えたことは、そのとき分からなくても無駄にならず、後に成長につながると確信し、年末年始の"親子の時間"を愛情たっぷりに過ごしたい。
コロナ禍の中、各家庭では、育児以外にもさまざまな悩みが存在するもの。しかし、悩みがあるからこそ、心は育つ。
父親も母親も、近くで見守る"同志"も、一体となって未来の世代を育成しよう。
☆池田先生と共に新時代を築く 「先駆」の友と不二の師弟旅 2020年12月15日
日蓮大聖人は、四季にわたって信心の志を貫き通す門下を讃えられ、仰せである。
「いづれも・いづれも功徳に・ならざるはなし」(御書1098ページ)
広宣流布への献身には、何一つとして無駄はない。
とりわけ、この一年の春夏秋冬、苦難に負けず、立正安国の祈りを重ね、創意工夫して励まし合い、奮闘してきた友を、御本仏はどれほど御賞讃くださることか。
* * *
大変な時にこそ、仏法の慈悲と智慧はいやまして光る。
御書で、釈尊は「此の娑婆・無仏の世の最先に出でさせ給いて一切衆生の眼目を開き給ふ御仏なり」(同884ページ)と説かれる。苦悩の世界で先駆して民衆に希望と勇気を送る存在が、まさしく仏なのだ。
御本仏は、「妙法蓮華経の五字・末法の始に一閻浮提にひろまらせ給うべき瑞相に日蓮さきがけしたり」(同910ページ)と師子吼された。
この大聖人に「二陣三陣つづきて」(同911ページ)、いよいよ「慈折広布」即「世界平和」にさきがける我ら創価の師弟の誇りは、あまりにも高い。
なかんずく、「先駆」を合言葉に前進してきたのが、わが大九州の同志である。
「先駆」とは、最後まで「常に先駆」であり続けることだ。
そう約し合ったのは、障魔が競い起こる1977年(昭和52年)、福岡・北九州の天地であった。
「火の国」の勇者たちは、心を一つに、この誓願のままに走り抜いてきたのだ。
そして、81年(同56年)の12月、大分で長編詩「青年よ 21世紀の広布の山を登れ」を発表。正義の反転攻勢より明年で40星霜となる。
草創の父母の燃え上がる先駆の炎は、九州と交流を結んできた韓国やインドはじめアジア、世界の青年たちにも赤々と受け継がれている。
* * *
思えば65年前の12月、あの「大阪の戦い」を前にして一念に辛労を尽くしていた私に、戸田先生はいたわるように一言、語ってくださった。
「大ちゃん、人生は悩まねばならぬ。悩んで初めて信心もわかるんだよ。それで偉大な人になるんだ」と。
ありがたいことに、師の明鏡には全てが映し出されるものだ。今、労苦をいとわず同志と学会を守り進む、後継の陣列が頼もしい。
今年、行われた「世界青年部総会」には、世界の知性の方々からも深い感銘の声が寄せられた。
人類全体が感染症や気候変動など共通の試練に立ち向かい、新しい地球社会のビジョンを切実に求め始めている。
だからこそ、創価の若き世界市民たちよ、「生命尊厳の大哲理」を、「利他の価値創造」を、「人間尊敬の連帯」を聡明に広げ、希望・勝利の師弟旅を共に、共々に!
☆いのちの賛歌 心に刻む一節 生死と向き合う
企画「いのちの賛歌 心に刻む一節」では、御聖訓を胸に、宿命に立ち向かってきた創価学会員の体験を紹介するとともに、池田先生の指導選集『幸福と平和を創る智慧』(以下、「指導選集」)の指導を掲載する。今回は「生死と向き合う」をテーマに、福岡県の一家に話を聞いた。
◇宿命転換するまで進む
御文
『なにの兵法よりも法華経の兵法をもちひ給うべし、「諸余怨敵・皆悉摧滅」の金言むなしかるべからず』(四条金吾殿御返事、1192ページ)
◇通解
どのような兵法よりも法華経の兵法を用いていきなさい。法華経薬王品第23に「諸余の怨敵は、皆悉摧滅せり」と説かれる金言は決して空しいはずがない。
◇夢を諦めなかった娘
最愛のわが子を失う——。親にとって、その現実は到底、受け止めきれるものではない。
かつて炭都として栄えた福岡・田川。この地で生まれ育った矢野裕志さん(62)=田川県長=は、大学卒業後、郷里の小学校で教壇に立った。
32歳の時、妻・千加子さん=同県婦人部長=と結婚。翌年、長女・美智子さんを授かった。次の年には次女・貴子さん=区女子部長=も生まれ、家族は一層にぎやかになった。
2000年4月、矢野さんが41歳の時に、文部省(当時)から派遣される形でフランスにあるパリ日本人学校の教員に。一家で渡仏して、パリ郊外での生活がスタートした。その年も押し詰まった、ある日のことだった。
当時、小学3年生の美智子さんが「頭が痛い」と訴えた。年明けに病院で検査を受けると、脳にピンポン玉大の腫瘍が。「すぐに手術を!」。医師や看護師が慌ただしく動き、パリ市内の総合病院へと搬送された。
ただでさえ、異国の地。矢野さんは「戸惑いと不安しかなかった」と明かす。
緊急手術の後、抗がん剤治療が始まった。5クールを終えて、5月に開頭手術を。切除しきれない腫瘍は、放射線治療を施すことになった。
小さな体で懸命に病魔と闘う、わが子のいじらしい姿。矢野さん夫妻は「この信心で絶対に救ってみせる!」と誓った。
30回の放射線治療の末、腫瘍は消えた。やがて、矢野さんの派遣期間が終わり、03年3月、一家で帰国。翌年、美智子さんは中学校に進学した。医師から再発を告げられたのは、その年の12月だった。
「治療は難しいです」
容赦ない現実に、夫妻は打ちのめされるような思いがした。
信頼する学会の先輩の励ましが、夫妻を支えた。「『策』ではなく、御本尊様に全て任せることだよ」
この時、共に拝した御聖訓が、「なにの兵法よりも法華経の兵法をもちひ給うべし」(御書1192ページ)だった。
矢野さんは、「何があっても、一切を御本尊に任せきっていく"覚悟の信心"を、先輩は教えてくれたんです」と力を込める。
千加子さんも語る。「とにかく美智子が一番、幸せを感じる人生にしてあげようって、心が定まりました」
病状が進行する中でも、美智子さんは「創価大学に行く」との夢を諦めず、題目をあげながら勉学に励み、07年4月、高校に進学した。しかし、次第に通学もままならなくなり、同年9月に入院。その後、意思疎通が困難な状態に陥り、12月、延命装置を装着。夫妻は深く悩んだ末、08年3月、自宅で終末ケアを受けることを決めた。
矢野さんは言葉を紡ぐ。「美智子にとって、私たち家族にとって、この病はどんな意味があるのか……。御本尊に祈りながら、向き合い続けました」
大切に積み重ねる、一日一日。やがて、同年5月、家族で美智子さんをみとった。矢野さんは、最期に言葉を掛けた。
「みっちゃん、お疲れさま。今までありがとう」
息を引き取る数週間前、医師が「全ての数値が正常値に戻っています」と教えてくれたそうだ。千加子さんは唇をかみ締める。「それが、あの子の宿命転換の姿だったんだって、思います」
やがて、姉の夢を継いだ貴子さんは、創価大学を卒業。現在、女子部で広布の最前線を走る。夫妻も学会のリーダーとして「励ます側」に立っている。いかなる宿命も、使命に変える——そこに、一家が貫く"覚悟の信心"がにじむ。
矢野さんは話す。
「美智子と生きた16年間があったからこそ、私たち家族は信心の偉大さを知ることができました。私は娘から、人生の真実の勝利は何かを教えてもらったんです。あの子の親になることができて本当に良かったと、心の底から思います」
取材時、矢野さんは、美智子さんが過ごした部屋を見せてくれた。机も、文房具も、当時のまま。写真の美智子さんは、明るく笑っていた。
「娘を失ったことを人前で話せるようになるまで、3年はかかりました。娘の部屋に入るまでには、もっと時間が必要でした。今でも思い出せば、涙が出ます」
向き合ってきた命の重みに、言葉は出なかった。
「結局、人生は、諦めや絶望との戦いの連続。だから『法華経の兵法』しかない。それを、美智子が命で教えてくれたんです」
千加子さんが言葉をつなぐ。
「何があっても御本尊を信じ抜く先に、幸福な人生が必ず開かれるという確信を、友に語り、励まし抜いていくことが、私たちが生きる意味であり、使命なんだろうと思います」
池田先生は語っている。
「全部、意味があるのです。その時は悲しくて、苦しんで、やりきれなくても、負けないで生きぬいていけば、あとから『ああ、こういう意味があったんだ』とわかります。それが信心の力です。また、それが人生の真髄です」(「指導選集」第1部下巻)
「宿命と戦いながら広宣流布の信心に立つ人の姿には、すでに願兼於業という仏法の究極の真実が映し出されています。どんな苦難も恐れない。どんな困難も嘆かない。雄々しく立ち向かっていく。この師子王の心を取りだして、『宿命』を『使命』に変え、偉大なる人間革命の勝利の劇を演じているのが、わが久遠の同志の大境涯といえます」(同第2部上巻)
家族を失うという、これ以上ない悲哀や苦悩を抱えながら、「なにの兵法よりも法華経の兵法を」と自らに言い聞かせ、葛藤の中で前に進んできた矢野さん一家。
地涌の菩薩は「如蓮華在水」といわれる通り、泥沼のような困難な現実の中でこそ、見事な幸福の大輪を咲かせる。
[教学コンパス]
哲学者の鷲田清一氏は、「聴く」という行為の意味を、耳を傾けるという「単純に受動的な行為」ではなく、「語る側からすれば、ことばを受けとめてもらったという、たしかな出来事」と見いだした。「聴いてもらうこと」それ自体に、すでに重要な意味があるということだろう。氏はつづる。「ことばは、聴くひとの『祈り』そのものであるような耳を俟ってはじめて、ぽろりとこぼれ落ちるように生まれるのである」(『「聴く」ことの力』TBSブリタニカ)
日蓮大聖人は「菩薩」について、「自身を軽んじ他人を重んじ悪を以て己に向け善を以て他に与えんと念う者」(御書433ページ)と仰せになった。どこまでも相手を尊重し、同苦しながら、周囲に希望を送り続ける実践こそ、菩薩の真髄である。悩む心に寄り添い、誠実に耳を傾け続ける——この姿に、「利他」の心は凝縮しているのではないだろうか。そうした共感と安心の連帯を日本中、世界中に広げてきたのが、創価学会である。(優)
2020年12月22日火曜日
2020.12.22 わが友に贈る
苦境に陥った時は
一人で抱え込まず
周囲に相談しよう。
話を聞いてもらうことで
次の一歩も見えてくる。
同生同名御書 P1115
『釈迦仏普賢菩薩薬王菩薩宿王華菩薩等の各各の御心中に入り給へるか、法華経の文に閻浮提に此の経を信ぜん人は普賢菩薩の御力なりと申す是なるべし』
【通解】
釈迦仏が、また(英知の力をもつ)普賢菩薩が、(病気を治す力をもち、法華弘通を誓った)薬王菩薩が、(神通力で法華経を守護する)宿王華菩薩等が、あなた方の生命の中に入られたのだろうか(そうでなければ考えられない不思議なお姿です)。法華経の経文に「世界で人々がこの経を信ずるとき、それは普賢菩薩のお力である」とあるのは、このことでしょう
名字の言 手塚治虫氏がつづる「忘れられない」思い出 2020年12月22日
戦時中、その少年は学校で漫画を描くことに熱中した。だが、時代がそれを許さなかった。学校にいた配属将校や教員から「戦時下に、何たることか」と、白い目で見られることもあった▼そんな彼をいつもかばったのが美術の先生だった。「これが才能なんだから」と職員室で熱弁を振るってくれた。「いまはこういう時勢なんだが、あきらめちゃいかんぞ」と激励されたことも。その少年こそ手塚治虫氏。後に"漫画の神様"と呼ばれることになるが、「忘れられない」と若き日の思い出を記している(『ぼくのマンガ人生』岩波新書)▼その時は未来が見えなくても、信じてくれる人が一人でもいれば、自ら決めた道を歩み抜く力になる。手塚氏にとって戦火の体験は、漫画で"生命の尊厳"を訴える原動力となった▼今春、子どもたちは先行きが見通せない中で、入学や進級を迎えた。社会の混乱は現在も続く。学校生活のこと。将来のこと……。不安は募るばかりだろう▼大人にとって、子どもたちは未来を託すだけの存在ではない。励まし合って、互いに成長し、未来を一緒につくる同志である。どんな試練の"冬"をも、希望の"春"へと変えゆく信心の確信を伝え、創価家族のぬくもりを届けながら、今できる挑戦を共にしたい。(将)
寸鉄 2020年12月22日
信心は智慧の源泉であり最高に己を輝かせる道—牧口先生。題目即希望だ
統監部の日。カード1枚を同志の"命"と。皆様の尊き献身で広布は前進!
創価の法城支える牙城会と王城会に感謝。陰の労苦に常楽我浄の福徳厳然
"敵はわすれさせてねらう"と御書に。無事故は勝ち取るもの。油断なく
大雪に引き続き備えを。無理は禁物。「無冠の友」の健康と安全を皆で祈念
☆世界広布のわが舞台 第4回 高齢社会で輝く「人材育成」——シンガポール・ヨーチューカン支部
今回、取材したのは、シンガポール北東部(アンモキオ、セラングーン、イーシュンなど)を活動の舞台とするヨーチューカン支部です。少子高齢化が進むシンガポールにあって、同支部では、若い力が勢いよく伸びています。(記事=木崎哲郎)
◇青年が主役の支部総会
「ニーハオ!(こんにちは!)」
先月7日、ヨーチューカン支部の総会がオンラインで開催された。
シンガポールは、国民の7割を占める中華系をはじめ、マレー系、インド系などの人々が暮らす多民族社会だ。
4地区184人からなる同支部のメンバーは、ほぼ全員が中華系。年配のメンバーも多いが、「青年が活躍できる場をたくさんつくろうと、いつも声を掛け合っています」と、馮志亮支部長は語る。
総会では、司会も、活動報告も、歌のパフォーマンスも、未来部、学生部、男女青年部が担当。とりわけ第3地区の男子地区リーダー、林志緯さんの体験発表が感動を呼んだ。
林さんは昨年1月、脳腫瘍の摘出手術を受け、闘病生活を始めた。
「どうしたら彼の思いを理解してあげられるか。どうすれば勇気を送ることができるか。毎回の地区協議会では、時間がたつのも忘れ、真剣に話し合いました」。馮支部長は振り返る。
数多くのメンバーの励ましに、胸を熱くした林さん。昨年春、自身の宿命転換を懸け、男子地区リーダーの任命を受けることを決心した。
その後、放射線治療が始まり、仕事の契約が途切れてしまう。だが林さんは負けなかった。同志と共に唱題を重ね、仏法の研さんも深めていった。
手術から1年余り。健康を取り戻した林さんは、本年春、転機を迎えた。デジタルマーケティングの学位の取得を目指し、大学で学び始めたのだ。
さらに今秋、コロナ禍の中で就職活動に挑む。200以上の企業に応募し、見事、競争率の高い映像制作分野での再就職を果たした。大学での勉強が、仕事で生かされているという。
「僕を本当の息子のように支えてくれた婦人部の方々、宿命転換の哲理を教えてくれた壮年部の先輩。お世話になった人は数え切れません。僕の勝利は、皆さんの祈りのおかげです!」
◇教学を磨く時!
シンガポールでは、3月ごろから新型コロナの感染が拡大し、4月から「サーキットブレーカー」と呼ばれる厳しい外出規制が始まった。
政府主導の対策が功を奏し、日々の感染者数は減少。市民の生活は6月ごろから、ほぼ平常に戻っている。だが、海外からの観光客が途絶えたことなどによって、同国の経済は深刻な打撃を受けた。
男子部の劉偉倫部長は、「多くの人は今、減給に遭い、仕事をどう安定させるかで悩んでいます」と語る。ITエンジニアの劉さん自身、転職の準備中だ。
男子部では毎週、オンラインの「仏法学習会」を開催。御書や小説『新・人間革命』を学び合っている。「今こそ教学の力を磨きたい」と劉さんは声を強める。
「未来は、私たちの今の戦いで決まります。この危機を契機に、世界が結束し、新しい時代を築く。そのための『因』を、男子部が創ります」
こうした男子部員たちを陰で支えるのが壮年部。国立公園局のITディレクターである馮支部長は、市民の安全確保へ、公園の混み具合をネット配信するシステムを構築するなど、不眠不休で奔走してきた。
「大きく揺れ動く社会状況ではありますが、池田先生の焦点は常に、次代の青年の育成にあります。人材育成こそ、師にお応えする道です」
◇"姉妹"のように
婦人部・女子部の固い「団結」も、ヨーチューカン支部の特色だ。
女子部の田玉梅部長は、「婦人部の皆さんとはいつも連携を取り、メッセージもやり取りしています。仲のいい"姉妹"みたいですよ」とほほ笑む。
毎週日曜の夜は"婦女の同盟唱題"を実施。定期的に、小説『新・人間革命』の学習会も一緒に行っている。こうした取り組みの中、ここ数年で新たに5人の活動者が生まれ、全地区に女子地区リーダーが誕生した。
子育てと仕事を両立する李薇薇支部婦人部長は、どんなに多忙でも「若いメンバーのサポートは最優先」と言う。
それには理由がある。かつて李さんは貧しい家庭で育ち、自分に自信が持てなかった。シンガポールは高度の学歴社会。小学校の成績で中学のクラスが決まり、その後も成績によって進路のレールが早々と定まる。将来を思うと、ため息が出た。
だがある日、「不可能と思うことを祈れば、信心のすごさが分かる」との先輩の一言に奮起し、猛勉強を始める。思いがけず奨学金を得て大学に進むことができ、イギリス留学も実現した。
昨年、ステージ3の乳がんが発覚。亡くなった母親と同じ病でもあり、深い「宿命」を感じた。だが信心根本に治療を続け、寛解を勝ち取った。
「"ネバー・ギブ・アップ(絶対に諦めない)"という生き方を、私は、池田先生から教わりました。青春時代は悩みの連続です。その中で『人生の師』を持つことが、どれほど幸福なことか。それを青年部に伝えていきたいんです」
昨年、大学を卒業するも、仕事が見つからず悩んでいた女子部員がいた。女子部の田部長は、毎晩、彼女との同盟唱題を開始。婦人部長の李さんも加わり、「祈りは絶対にかなう」と激励を重ねた。つい2週間前、その女子部員から内定を得たとの連絡があった。
「婦人部の励ましって、やっぱりすごいな、と思うんです」。田部長は瞳を輝かせる。
「先輩たちには、長年の信心の『体験』と『確信』がある。それこそが、若い世代への何よりの贈り物です」
◇師匠に代わって
青年育成に力を注ぐヨーチューカン支部だが、年配者の支援にも心を砕く。インターネット環境がないメンバーには、電話での声掛けを続ける。
支部には80代後半の認知症の婦人部員がいた。支部員たちは折に触れて近況を確かめ、励ましの言葉を送った。その姿を未入会の娘さんが見ていた。
先日、婦人部員は霊山へ旅立った。その後、娘さんは「学会の皆さんのおかげで母は幸せでした」と深い感謝を述べ、「私も創価学会の一員になりたい」と、入会を申し出たという。
「一人を大切に」——この学会精神の基本に徹すれば、どんな環境でも広布の裾野は広がっていくのだと、支部の友は感動を新たにした。
小説『新・人間革命』第1巻の中に、山本伸一会長が海外訪問の際、日本の支部長に送った手紙の一節が記されている。
「今、私の心は、わが身を捨てても、戸田先生の遺志を受け継ぎ、広布の総仕上げをなそうとの思いでいっぱいです。そのために大事なのは人です、大人材です」
「私に代わって支部の全同志を心から愛し、幸福に導きゆかれんことを願うものです」
ヨーチューカン支部のリーダーたちが、心に刻む指針である。
一人で抱え込まず
周囲に相談しよう。
話を聞いてもらうことで
次の一歩も見えてくる。
同生同名御書 P1115
『釈迦仏普賢菩薩薬王菩薩宿王華菩薩等の各各の御心中に入り給へるか、法華経の文に閻浮提に此の経を信ぜん人は普賢菩薩の御力なりと申す是なるべし』
【通解】
釈迦仏が、また(英知の力をもつ)普賢菩薩が、(病気を治す力をもち、法華弘通を誓った)薬王菩薩が、(神通力で法華経を守護する)宿王華菩薩等が、あなた方の生命の中に入られたのだろうか(そうでなければ考えられない不思議なお姿です)。法華経の経文に「世界で人々がこの経を信ずるとき、それは普賢菩薩のお力である」とあるのは、このことでしょう
名字の言 手塚治虫氏がつづる「忘れられない」思い出 2020年12月22日
戦時中、その少年は学校で漫画を描くことに熱中した。だが、時代がそれを許さなかった。学校にいた配属将校や教員から「戦時下に、何たることか」と、白い目で見られることもあった▼そんな彼をいつもかばったのが美術の先生だった。「これが才能なんだから」と職員室で熱弁を振るってくれた。「いまはこういう時勢なんだが、あきらめちゃいかんぞ」と激励されたことも。その少年こそ手塚治虫氏。後に"漫画の神様"と呼ばれることになるが、「忘れられない」と若き日の思い出を記している(『ぼくのマンガ人生』岩波新書)▼その時は未来が見えなくても、信じてくれる人が一人でもいれば、自ら決めた道を歩み抜く力になる。手塚氏にとって戦火の体験は、漫画で"生命の尊厳"を訴える原動力となった▼今春、子どもたちは先行きが見通せない中で、入学や進級を迎えた。社会の混乱は現在も続く。学校生活のこと。将来のこと……。不安は募るばかりだろう▼大人にとって、子どもたちは未来を託すだけの存在ではない。励まし合って、互いに成長し、未来を一緒につくる同志である。どんな試練の"冬"をも、希望の"春"へと変えゆく信心の確信を伝え、創価家族のぬくもりを届けながら、今できる挑戦を共にしたい。(将)
寸鉄 2020年12月22日
信心は智慧の源泉であり最高に己を輝かせる道—牧口先生。題目即希望だ
統監部の日。カード1枚を同志の"命"と。皆様の尊き献身で広布は前進!
創価の法城支える牙城会と王城会に感謝。陰の労苦に常楽我浄の福徳厳然
"敵はわすれさせてねらう"と御書に。無事故は勝ち取るもの。油断なく
大雪に引き続き備えを。無理は禁物。「無冠の友」の健康と安全を皆で祈念
☆世界広布のわが舞台 第4回 高齢社会で輝く「人材育成」——シンガポール・ヨーチューカン支部
今回、取材したのは、シンガポール北東部(アンモキオ、セラングーン、イーシュンなど)を活動の舞台とするヨーチューカン支部です。少子高齢化が進むシンガポールにあって、同支部では、若い力が勢いよく伸びています。(記事=木崎哲郎)
◇青年が主役の支部総会
「ニーハオ!(こんにちは!)」
先月7日、ヨーチューカン支部の総会がオンラインで開催された。
シンガポールは、国民の7割を占める中華系をはじめ、マレー系、インド系などの人々が暮らす多民族社会だ。
4地区184人からなる同支部のメンバーは、ほぼ全員が中華系。年配のメンバーも多いが、「青年が活躍できる場をたくさんつくろうと、いつも声を掛け合っています」と、馮志亮支部長は語る。
総会では、司会も、活動報告も、歌のパフォーマンスも、未来部、学生部、男女青年部が担当。とりわけ第3地区の男子地区リーダー、林志緯さんの体験発表が感動を呼んだ。
林さんは昨年1月、脳腫瘍の摘出手術を受け、闘病生活を始めた。
「どうしたら彼の思いを理解してあげられるか。どうすれば勇気を送ることができるか。毎回の地区協議会では、時間がたつのも忘れ、真剣に話し合いました」。馮支部長は振り返る。
数多くのメンバーの励ましに、胸を熱くした林さん。昨年春、自身の宿命転換を懸け、男子地区リーダーの任命を受けることを決心した。
その後、放射線治療が始まり、仕事の契約が途切れてしまう。だが林さんは負けなかった。同志と共に唱題を重ね、仏法の研さんも深めていった。
手術から1年余り。健康を取り戻した林さんは、本年春、転機を迎えた。デジタルマーケティングの学位の取得を目指し、大学で学び始めたのだ。
さらに今秋、コロナ禍の中で就職活動に挑む。200以上の企業に応募し、見事、競争率の高い映像制作分野での再就職を果たした。大学での勉強が、仕事で生かされているという。
「僕を本当の息子のように支えてくれた婦人部の方々、宿命転換の哲理を教えてくれた壮年部の先輩。お世話になった人は数え切れません。僕の勝利は、皆さんの祈りのおかげです!」
◇教学を磨く時!
シンガポールでは、3月ごろから新型コロナの感染が拡大し、4月から「サーキットブレーカー」と呼ばれる厳しい外出規制が始まった。
政府主導の対策が功を奏し、日々の感染者数は減少。市民の生活は6月ごろから、ほぼ平常に戻っている。だが、海外からの観光客が途絶えたことなどによって、同国の経済は深刻な打撃を受けた。
男子部の劉偉倫部長は、「多くの人は今、減給に遭い、仕事をどう安定させるかで悩んでいます」と語る。ITエンジニアの劉さん自身、転職の準備中だ。
男子部では毎週、オンラインの「仏法学習会」を開催。御書や小説『新・人間革命』を学び合っている。「今こそ教学の力を磨きたい」と劉さんは声を強める。
「未来は、私たちの今の戦いで決まります。この危機を契機に、世界が結束し、新しい時代を築く。そのための『因』を、男子部が創ります」
こうした男子部員たちを陰で支えるのが壮年部。国立公園局のITディレクターである馮支部長は、市民の安全確保へ、公園の混み具合をネット配信するシステムを構築するなど、不眠不休で奔走してきた。
「大きく揺れ動く社会状況ではありますが、池田先生の焦点は常に、次代の青年の育成にあります。人材育成こそ、師にお応えする道です」
◇"姉妹"のように
婦人部・女子部の固い「団結」も、ヨーチューカン支部の特色だ。
女子部の田玉梅部長は、「婦人部の皆さんとはいつも連携を取り、メッセージもやり取りしています。仲のいい"姉妹"みたいですよ」とほほ笑む。
毎週日曜の夜は"婦女の同盟唱題"を実施。定期的に、小説『新・人間革命』の学習会も一緒に行っている。こうした取り組みの中、ここ数年で新たに5人の活動者が生まれ、全地区に女子地区リーダーが誕生した。
子育てと仕事を両立する李薇薇支部婦人部長は、どんなに多忙でも「若いメンバーのサポートは最優先」と言う。
それには理由がある。かつて李さんは貧しい家庭で育ち、自分に自信が持てなかった。シンガポールは高度の学歴社会。小学校の成績で中学のクラスが決まり、その後も成績によって進路のレールが早々と定まる。将来を思うと、ため息が出た。
だがある日、「不可能と思うことを祈れば、信心のすごさが分かる」との先輩の一言に奮起し、猛勉強を始める。思いがけず奨学金を得て大学に進むことができ、イギリス留学も実現した。
昨年、ステージ3の乳がんが発覚。亡くなった母親と同じ病でもあり、深い「宿命」を感じた。だが信心根本に治療を続け、寛解を勝ち取った。
「"ネバー・ギブ・アップ(絶対に諦めない)"という生き方を、私は、池田先生から教わりました。青春時代は悩みの連続です。その中で『人生の師』を持つことが、どれほど幸福なことか。それを青年部に伝えていきたいんです」
昨年、大学を卒業するも、仕事が見つからず悩んでいた女子部員がいた。女子部の田部長は、毎晩、彼女との同盟唱題を開始。婦人部長の李さんも加わり、「祈りは絶対にかなう」と激励を重ねた。つい2週間前、その女子部員から内定を得たとの連絡があった。
「婦人部の励ましって、やっぱりすごいな、と思うんです」。田部長は瞳を輝かせる。
「先輩たちには、長年の信心の『体験』と『確信』がある。それこそが、若い世代への何よりの贈り物です」
◇師匠に代わって
青年育成に力を注ぐヨーチューカン支部だが、年配者の支援にも心を砕く。インターネット環境がないメンバーには、電話での声掛けを続ける。
支部には80代後半の認知症の婦人部員がいた。支部員たちは折に触れて近況を確かめ、励ましの言葉を送った。その姿を未入会の娘さんが見ていた。
先日、婦人部員は霊山へ旅立った。その後、娘さんは「学会の皆さんのおかげで母は幸せでした」と深い感謝を述べ、「私も創価学会の一員になりたい」と、入会を申し出たという。
「一人を大切に」——この学会精神の基本に徹すれば、どんな環境でも広布の裾野は広がっていくのだと、支部の友は感動を新たにした。
小説『新・人間革命』第1巻の中に、山本伸一会長が海外訪問の際、日本の支部長に送った手紙の一節が記されている。
「今、私の心は、わが身を捨てても、戸田先生の遺志を受け継ぎ、広布の総仕上げをなそうとの思いでいっぱいです。そのために大事なのは人です、大人材です」
「私に代わって支部の全同志を心から愛し、幸福に導きゆかれんことを願うものです」
ヨーチューカン支部のリーダーたちが、心に刻む指針である。
2020年12月21日月曜日
2020.12.21 わが友に贈る
◇今週のことば
「無冠の友」をはじめ
尊き陰徳の宝友に深謝。
偉大な陽報は絶対なり。
「大果報は又来るべし」
共々に健康・無事故で!
2020年12月21日
四条金吾殿御返事 P1165
『夫れ仏法と申すは勝負をさきとし、王法と申すは賞罰を本とせり』
【通解】
そもそも、仏法というのは勝負を第一とし、王法というのは賞罰を根本としている。
名字の言 幸福の大道は「無冠の友」の皆さまありて 2020年12月21日
「人間の心は庭のようなもの」(坂本貢一訳)とはイギリスの思想家ジェームズ・アレンの言葉。庭は手入れを怠ると荒れてしまう。人の心もそう。だが地道に耕し、花の種をまいて大切にすれば、美しい心が育まれ、人生は豊かになる▼山あいの町で40年間、本紙を配達した婦人の体験を聞いた。幼い頃に父が他界。働きずくめの母を助けるため、"早く手に職を"と美容師になった。結婚し、念願の美容室を開店した時、報恩の心で配達を始めた▼旧習深い地域。無理解の声を浴びたことも。それでも、地域の人の心を耕し、幸福の種をまく思いで歩き続けた。"師匠と仏法の偉大さを伝えるんだ"と。「そう思うと、池田先生が一緒に歩いてくださっているようでね」▼気付けば持病のぜんそくを克服。何よりの喜びは、娘も母の心を継いで配達員となり、美容師になったこと。かつて学会嫌いで店を離れた顧客が、数十年ぶりに来店し、はさみを持つ婦人に、こうつぶやいた。「よう頑張ったね……。あんたも、学会も、すごいわ」▼明年は聖教創刊70周年。雨にも負けず風にも負けず、使命の朝を駆け、本紙を届けてくださる「無冠の友」の皆さまありて、幸福の大道を進む私たちがいる。厳寒の日が続く。感謝とともに、心から無事故を祈る。(誠)
寸鉄 2020年12月21日
我等宿福深厚にして仏法に生まれ値えり—法華経試練の時、広布の志固く
和歌山の日。私の励まし、私の振舞で地域に光を!同志の胸に烈風魂は赤々
創価大学が一般入試出願受付。英才よ世界市民の揺籃へ!受験生にエール
年末年始友好期間。家庭での信心継承等、今しかできないことに勇み挑戦
年賀状を送りたい—昨年同時期と比べ2割増と。一葉一葉を心結ぶ契機に
〈社説〉2020・12・21 あす「統監部の日」
◇「一人を大切に」の精神を体現
あす22日は「統監部の日」。
その淵源は、1952年(昭和27年)の同日に設置された地方統監部にある。戸田先生の第2代会長就任から2年目、池田先生が広布の突破口を開いた「二月闘争」のあったこの年、会員数が飛躍的に増加。そこで各地の状況を正確に把握し、対応することが広布拡大の基盤となってきたのである。戸田先生の願業であった75万世帯の弘教達成や、「"まさか"が実現」の勝利史を築いた56年(同31年)の「大阪の戦い」においても、統監部の奮闘が重要な推進力となった。
研修用VOD「広布の要 地区統監」では、統監作業は「数」を確認するだけの場ではなく、「誰が」「誰に」「どういった励ましを送るか」を確認する場である、と強調されている。統監は、広宣流布の前進のためにあり、学会員が一人も残らず、幸福を勝ち取るための信心の実践を貫けるようにするためにある。
本年はコロナ禍の影響で「ステイホーム」や「フィジカルディスタンス(身体的距離)」の確保が迫られた。通常時よりも他者とのつながりを持つことが難しく、人間関係の希薄化も問題となった。そうした中、7月末から地区統監の作業が再開され、各地の同志が統監をもとに、転入・転出したメンバーなどに励ましの声を届け、安心と喜びが広がった。
池田先生は2002年(平成14年)12月、全国の支部・地区の統監部長にメッセージを贈った。
「一枚の統監カードは『一枚の紙』にあらず『一人の生命なり』——。そこには、命の鼓動があり、人格があります。発心と蘇生のドラマがあり、人と人との温もりの絆があります。『一人』を徹して大切にしてきたからこそ、今日の創価学会の大興隆がある」
"一人を徹して大切に"との学会精神の究極を体現している存在こそ、統監部の友である。「正確・明確な統監部」「基本を大切にする統監部」「広布伸展を支える統監部」の3モットーを掲げながら、誰が見ていなくとも、同志のために黙々と道を開く——その陰の労苦ありて、創価の大民衆城が輝く。
御書には、「日蓮一人はじめは南無妙法蓮華経と唱へしが、二人・三人・百人と次第に唱へつたふるなり、未来も又しかるべし、是あに地涌の義に非ずや」(1360ページ)と仰せである。
いかなる時代、いずこの地であっても、広布拡大の要諦は、徹底して「一人」に光を当てる実践にある。明「希望・勝利の年」も、"一人の勝利が希望の未来を開く"との方程式を忘れることなく、統監部の友による尊き献身に感謝しつつ、新たな躍進の歴史を築いていきたい。
☆2021年「希望・勝利の年」男子部の活動
「新・人間革命」世代プロジェクトが始動——「青年部幹部会」を開催
「ビジョン会議」を開催し、わが地域から広布拡大の新たなモデルを築く
2021年「希望・勝利の年」は、男子部結成70周年、「男子部の日」の淵源である10万人結集から60周年の佳節を迎え、2030年の学会創立100周年へ、「新たな青年学会建設の10年」の船出となる。
今こそ、一人一人が、新時代の「山本伸一」として立ち上がり、新たな人間革命のドラマをつづっていきたい。そして、男子部が"広布の全責任を担い立つ"との決意で、全ての拡大に先駆し、"希望・勝利の凱歌"を轟かせていこうではないか!
1.「折伏・対話拡大」に勇んで挑戦し、立正安国の勝利を開く
【1】今いる場所で、縁する全ての人に仏縁を拡大
�「青年部幹部会」「男子部体験談大会」等を拡大の決勝点と定め、折伏・対話に勇んで挑戦する
�「モバイルSTB」「SOKAnet」や「YouTube」の聖教公式チャンネルなどを積極的に活用し、学会理解を広げる
�「聖教新聞」「聖教電子版」、「インスタグラム」の学会公式チャンネルなどのSNSを活用し、創価の人間主義の哲理を発信する
【2】地域に根を張り、社会貢献の運動を推進
�地域の諸活動や近隣友好、親族との交流などを通し、今いる場所で友情と信頼の輪を広げる
�社会のあらゆる分野で活躍する人材に光を当て、多彩な運動を展開する(社会部、学術部男子青年委員会、農漁光青年委員会、桂冠会、星辰会、白鳳会、青年教育者会議、創価青年医学者会議、文芸部青年会議、設営グループ、妙護グループ、世雄グループ、創翔会、スポーツ部等)
�音楽隊の諸活動を通して、創価の文化運動を推進する
�社会が直面する諸課題を巡り、各界の識者と語り合う「Session2030」を開催する
【3】「創価新報」等を活用し、「破邪顕正」の言論戦を展開
�「創価新報」等を活用し、「破邪顕正」の精神を体現する人材を育成する
�学会組織をかく乱する魔の本質を見破り、正義の言論で糾弾する
�社会の諸問題に対し、仏法の人間主義に基づく論陣を張る
�民衆を欺く邪論・暴論に対しては、鋭い言論をもって、その正体を暴く
2.「訪問・激励」「小単位の会合」の充実で、「活動者増」を大きく進める
【1】広布の最前線で、対話拡大に挑む"戦う広布十傑"運動を推進
�徹底した「訪問・激励」「個人指導」で、新たな人材を見つけ、育成する
�「小単位の会合」(部・本部)の充実を図りながら、対話拡大に挑む"戦う広布十傑"運動を推進する
�男子部の新しい発想で、学会伝統の「座談会」に新風を起こす
�本部幹部会への参加・視聴の推進を軸にしながら、「活動者増」に取り組む
�創価班や牙城会等の任務、定例会などを通し、「学会厳護」「会員厳護」の精神を体現する
�対面とオンラインの特色を最大限に生かしながら、新たな人材育成のリズムを構築する
【2】「男子部大学校」で、創立100周年を担う、師弟直結の人材を育成
�男子部大学校の実践項目「持続の祈り」「勇気の折伏」「師弟の精神を学ぶ」「同志と励まし合う」「使命の場所で勝つ」を通し、信心の骨格を築く
�小説『新・人間革命』や大学校指導集を中心に学び、実践し、創価の師弟の精神を深める
�「育成責任者」や「大学校の同期」と切磋琢磨しながら、生涯にわたる人生の原点をつくる
�広布の最前線で、新会員や新たな活動者を徹底して励まし、継続的な大学校生の輩出に取り組む
【3】日常的な御書研さんのリズムを構築し、"実践の教学力"を強化
�「ONE GOSHO 運動」(�.あらゆる会合で御書の一節に触れる �.訪問・激励で御書の一節を通して励ます �.人生勝利の指針となる御書の一節を持つ)を推進する
�「教学部任用試験(仏法入門)」(予定)を通して、新会員、新しい活動者を育成する
�「男子部オンライン講義」等を定期的に開催し、"実践の教学力"を身に付ける
�青年部拝読御書「如説修行抄」「諸法実相抄」を研さんし、信心の確信を深める
【4】広布後継の「未来部」を各部一体で育成
�毎月の「未来部の日」を中心に壮年・婦人の未来本部長と連携して未来部の激励に全力を注ぐ
�学会伝統の座談会へ、未来部員と共に家族で参加する
�「創価ファミリー大会」(躍進月間)などを各部一体で開催し、創価後継の人材を育成する
�合唱団、創価後継塾など人材育成グループの運営、激励や、部幹部、未来リーダーの激励に取り組む
�「未来部の日」は、家族で勤行、家族で部員会に参加するなど、家庭での信心の継承に取り組む
3.学会創立100周年に向けた「SOKAグローバルアクション2030」を推進
【1】平和行動の連帯を広げる
�「核兵器禁止条約」の発効を契機に、草の根レベルで平和教育を力強く推進する
�戦争・被爆体験を継承する「オンライン証言会」を各地で行う
�「青年不戦サミット」を長崎で開催する
【2】アジアの友好・発展へ、共生社会の土台を築く
�中国や韓国をはじめ、アジア各国の青年との友好交流を推進する
�相互理解の推進と共生社会の実現へ、ヘイトスピーチや人種差別などの弊害について学ぶセミナーを開催する
【3】SDGs(持続可能な開発目標)の普及と推進に貢献する
�国際社会の2030年に向けての指標である、SDGsの「誰も置き去りにしない」との精神性を高めながら、SDGsの普及と推進に貢献する
�気候危機の状況を学び、脱炭素社会の建設に寄与する
�東日本大震災10年を節目に「青年福光サミット」を開催する
�災害からの復興支援のため、音楽隊の「希望の絆」コンサートを実施する
【アピール】「新・人間革命」世代プロジェクト
このほど、私たち青年部は、創価学会創立90周年から100周年へ、「新たな青年学会建設の10年」の第一歩として、小説『新・人間革命』完結5周年、「広宣流布大誓堂」完成10周年の佳節を刻む2023年を目指した「新・人間革命」世代プロジェクトをスタートさせました。
このプロジェクトは、池田先生の小説『新・人間革命』を心肝に染めて戦う、青年部の新たな広布拡大と人材育成の取り組みです。
かつて先生は、小説『新・人間革命』の執筆について、こう述べられました。
「私の足跡を記せる人はいても、私の心までは描けない」
「全国、全世界の各地で、健気に信心に励む宝の同志を思い浮かべながら、生命の言葉を紡ぎ出し、一人ひとりに励ましの便りを送る思いで推敲を重ねた。
(中略)
創価の同志が『山本伸一』として立ち、友の幸福のために走り、間断なき不屈の行動をもって、自身の輝ける『人間革命』の歴史を綴られんことを、心から念願している」
『新・人間革命』を創価の同志が熟読する時、池田先生の「心」を学び、自らが永遠の師弟旅の主人公・山本伸一との自覚がみなぎり、人間革命のドラマを綴っていけます。
学会創立100周年の勝利は、私たち青年部の世代の一人一人が、小説に刻まれた師弟の精神、広布への信念を学び、実践できるかどうかに掛かっています。
第30巻〈下〉「誓願」の章の最後には、青年部への万感の思いが綴られています。「青年部の諸君は、峻厳なる『創価の三代の師弟の魂』を、断じて受け継いでいってもらいたい。その人こそ、『最終の勝利者』です。また、それこそが、創価学会が二十一世紀を勝ち抜いていく『根本の道』であり、広宣流布の大誓願を果たす道であり、世界平和創造の大道なんです」
「青年部幹部会(年2回を予定)」「『新・人間革命』講座(定期的に配信)」「『新・人間革命』コーナー(小単位の会合で実施)」など一連の取り組みを通し、日頃から小説を読み深め、日々の生活や学会活動の中で実証を示していくとともに、"絶対勝利の哲学"を自らの言葉で縁する友に語り広げていきましょう。
「無冠の友」をはじめ
尊き陰徳の宝友に深謝。
偉大な陽報は絶対なり。
「大果報は又来るべし」
共々に健康・無事故で!
2020年12月21日
四条金吾殿御返事 P1165
『夫れ仏法と申すは勝負をさきとし、王法と申すは賞罰を本とせり』
【通解】
そもそも、仏法というのは勝負を第一とし、王法というのは賞罰を根本としている。
名字の言 幸福の大道は「無冠の友」の皆さまありて 2020年12月21日
「人間の心は庭のようなもの」(坂本貢一訳)とはイギリスの思想家ジェームズ・アレンの言葉。庭は手入れを怠ると荒れてしまう。人の心もそう。だが地道に耕し、花の種をまいて大切にすれば、美しい心が育まれ、人生は豊かになる▼山あいの町で40年間、本紙を配達した婦人の体験を聞いた。幼い頃に父が他界。働きずくめの母を助けるため、"早く手に職を"と美容師になった。結婚し、念願の美容室を開店した時、報恩の心で配達を始めた▼旧習深い地域。無理解の声を浴びたことも。それでも、地域の人の心を耕し、幸福の種をまく思いで歩き続けた。"師匠と仏法の偉大さを伝えるんだ"と。「そう思うと、池田先生が一緒に歩いてくださっているようでね」▼気付けば持病のぜんそくを克服。何よりの喜びは、娘も母の心を継いで配達員となり、美容師になったこと。かつて学会嫌いで店を離れた顧客が、数十年ぶりに来店し、はさみを持つ婦人に、こうつぶやいた。「よう頑張ったね……。あんたも、学会も、すごいわ」▼明年は聖教創刊70周年。雨にも負けず風にも負けず、使命の朝を駆け、本紙を届けてくださる「無冠の友」の皆さまありて、幸福の大道を進む私たちがいる。厳寒の日が続く。感謝とともに、心から無事故を祈る。(誠)
寸鉄 2020年12月21日
我等宿福深厚にして仏法に生まれ値えり—法華経試練の時、広布の志固く
和歌山の日。私の励まし、私の振舞で地域に光を!同志の胸に烈風魂は赤々
創価大学が一般入試出願受付。英才よ世界市民の揺籃へ!受験生にエール
年末年始友好期間。家庭での信心継承等、今しかできないことに勇み挑戦
年賀状を送りたい—昨年同時期と比べ2割増と。一葉一葉を心結ぶ契機に
〈社説〉2020・12・21 あす「統監部の日」
◇「一人を大切に」の精神を体現
あす22日は「統監部の日」。
その淵源は、1952年(昭和27年)の同日に設置された地方統監部にある。戸田先生の第2代会長就任から2年目、池田先生が広布の突破口を開いた「二月闘争」のあったこの年、会員数が飛躍的に増加。そこで各地の状況を正確に把握し、対応することが広布拡大の基盤となってきたのである。戸田先生の願業であった75万世帯の弘教達成や、「"まさか"が実現」の勝利史を築いた56年(同31年)の「大阪の戦い」においても、統監部の奮闘が重要な推進力となった。
研修用VOD「広布の要 地区統監」では、統監作業は「数」を確認するだけの場ではなく、「誰が」「誰に」「どういった励ましを送るか」を確認する場である、と強調されている。統監は、広宣流布の前進のためにあり、学会員が一人も残らず、幸福を勝ち取るための信心の実践を貫けるようにするためにある。
本年はコロナ禍の影響で「ステイホーム」や「フィジカルディスタンス(身体的距離)」の確保が迫られた。通常時よりも他者とのつながりを持つことが難しく、人間関係の希薄化も問題となった。そうした中、7月末から地区統監の作業が再開され、各地の同志が統監をもとに、転入・転出したメンバーなどに励ましの声を届け、安心と喜びが広がった。
池田先生は2002年(平成14年)12月、全国の支部・地区の統監部長にメッセージを贈った。
「一枚の統監カードは『一枚の紙』にあらず『一人の生命なり』——。そこには、命の鼓動があり、人格があります。発心と蘇生のドラマがあり、人と人との温もりの絆があります。『一人』を徹して大切にしてきたからこそ、今日の創価学会の大興隆がある」
"一人を徹して大切に"との学会精神の究極を体現している存在こそ、統監部の友である。「正確・明確な統監部」「基本を大切にする統監部」「広布伸展を支える統監部」の3モットーを掲げながら、誰が見ていなくとも、同志のために黙々と道を開く——その陰の労苦ありて、創価の大民衆城が輝く。
御書には、「日蓮一人はじめは南無妙法蓮華経と唱へしが、二人・三人・百人と次第に唱へつたふるなり、未来も又しかるべし、是あに地涌の義に非ずや」(1360ページ)と仰せである。
いかなる時代、いずこの地であっても、広布拡大の要諦は、徹底して「一人」に光を当てる実践にある。明「希望・勝利の年」も、"一人の勝利が希望の未来を開く"との方程式を忘れることなく、統監部の友による尊き献身に感謝しつつ、新たな躍進の歴史を築いていきたい。
☆2021年「希望・勝利の年」男子部の活動
「新・人間革命」世代プロジェクトが始動——「青年部幹部会」を開催
「ビジョン会議」を開催し、わが地域から広布拡大の新たなモデルを築く
2021年「希望・勝利の年」は、男子部結成70周年、「男子部の日」の淵源である10万人結集から60周年の佳節を迎え、2030年の学会創立100周年へ、「新たな青年学会建設の10年」の船出となる。
今こそ、一人一人が、新時代の「山本伸一」として立ち上がり、新たな人間革命のドラマをつづっていきたい。そして、男子部が"広布の全責任を担い立つ"との決意で、全ての拡大に先駆し、"希望・勝利の凱歌"を轟かせていこうではないか!
1.「折伏・対話拡大」に勇んで挑戦し、立正安国の勝利を開く
【1】今いる場所で、縁する全ての人に仏縁を拡大
�「青年部幹部会」「男子部体験談大会」等を拡大の決勝点と定め、折伏・対話に勇んで挑戦する
�「モバイルSTB」「SOKAnet」や「YouTube」の聖教公式チャンネルなどを積極的に活用し、学会理解を広げる
�「聖教新聞」「聖教電子版」、「インスタグラム」の学会公式チャンネルなどのSNSを活用し、創価の人間主義の哲理を発信する
【2】地域に根を張り、社会貢献の運動を推進
�地域の諸活動や近隣友好、親族との交流などを通し、今いる場所で友情と信頼の輪を広げる
�社会のあらゆる分野で活躍する人材に光を当て、多彩な運動を展開する(社会部、学術部男子青年委員会、農漁光青年委員会、桂冠会、星辰会、白鳳会、青年教育者会議、創価青年医学者会議、文芸部青年会議、設営グループ、妙護グループ、世雄グループ、創翔会、スポーツ部等)
�音楽隊の諸活動を通して、創価の文化運動を推進する
�社会が直面する諸課題を巡り、各界の識者と語り合う「Session2030」を開催する
【3】「創価新報」等を活用し、「破邪顕正」の言論戦を展開
�「創価新報」等を活用し、「破邪顕正」の精神を体現する人材を育成する
�学会組織をかく乱する魔の本質を見破り、正義の言論で糾弾する
�社会の諸問題に対し、仏法の人間主義に基づく論陣を張る
�民衆を欺く邪論・暴論に対しては、鋭い言論をもって、その正体を暴く
2.「訪問・激励」「小単位の会合」の充実で、「活動者増」を大きく進める
【1】広布の最前線で、対話拡大に挑む"戦う広布十傑"運動を推進
�徹底した「訪問・激励」「個人指導」で、新たな人材を見つけ、育成する
�「小単位の会合」(部・本部)の充実を図りながら、対話拡大に挑む"戦う広布十傑"運動を推進する
�男子部の新しい発想で、学会伝統の「座談会」に新風を起こす
�本部幹部会への参加・視聴の推進を軸にしながら、「活動者増」に取り組む
�創価班や牙城会等の任務、定例会などを通し、「学会厳護」「会員厳護」の精神を体現する
�対面とオンラインの特色を最大限に生かしながら、新たな人材育成のリズムを構築する
【2】「男子部大学校」で、創立100周年を担う、師弟直結の人材を育成
�男子部大学校の実践項目「持続の祈り」「勇気の折伏」「師弟の精神を学ぶ」「同志と励まし合う」「使命の場所で勝つ」を通し、信心の骨格を築く
�小説『新・人間革命』や大学校指導集を中心に学び、実践し、創価の師弟の精神を深める
�「育成責任者」や「大学校の同期」と切磋琢磨しながら、生涯にわたる人生の原点をつくる
�広布の最前線で、新会員や新たな活動者を徹底して励まし、継続的な大学校生の輩出に取り組む
【3】日常的な御書研さんのリズムを構築し、"実践の教学力"を強化
�「ONE GOSHO 運動」(�.あらゆる会合で御書の一節に触れる �.訪問・激励で御書の一節を通して励ます �.人生勝利の指針となる御書の一節を持つ)を推進する
�「教学部任用試験(仏法入門)」(予定)を通して、新会員、新しい活動者を育成する
�「男子部オンライン講義」等を定期的に開催し、"実践の教学力"を身に付ける
�青年部拝読御書「如説修行抄」「諸法実相抄」を研さんし、信心の確信を深める
【4】広布後継の「未来部」を各部一体で育成
�毎月の「未来部の日」を中心に壮年・婦人の未来本部長と連携して未来部の激励に全力を注ぐ
�学会伝統の座談会へ、未来部員と共に家族で参加する
�「創価ファミリー大会」(躍進月間)などを各部一体で開催し、創価後継の人材を育成する
�合唱団、創価後継塾など人材育成グループの運営、激励や、部幹部、未来リーダーの激励に取り組む
�「未来部の日」は、家族で勤行、家族で部員会に参加するなど、家庭での信心の継承に取り組む
3.学会創立100周年に向けた「SOKAグローバルアクション2030」を推進
【1】平和行動の連帯を広げる
�「核兵器禁止条約」の発効を契機に、草の根レベルで平和教育を力強く推進する
�戦争・被爆体験を継承する「オンライン証言会」を各地で行う
�「青年不戦サミット」を長崎で開催する
【2】アジアの友好・発展へ、共生社会の土台を築く
�中国や韓国をはじめ、アジア各国の青年との友好交流を推進する
�相互理解の推進と共生社会の実現へ、ヘイトスピーチや人種差別などの弊害について学ぶセミナーを開催する
【3】SDGs(持続可能な開発目標)の普及と推進に貢献する
�国際社会の2030年に向けての指標である、SDGsの「誰も置き去りにしない」との精神性を高めながら、SDGsの普及と推進に貢献する
�気候危機の状況を学び、脱炭素社会の建設に寄与する
�東日本大震災10年を節目に「青年福光サミット」を開催する
�災害からの復興支援のため、音楽隊の「希望の絆」コンサートを実施する
【アピール】「新・人間革命」世代プロジェクト
このほど、私たち青年部は、創価学会創立90周年から100周年へ、「新たな青年学会建設の10年」の第一歩として、小説『新・人間革命』完結5周年、「広宣流布大誓堂」完成10周年の佳節を刻む2023年を目指した「新・人間革命」世代プロジェクトをスタートさせました。
このプロジェクトは、池田先生の小説『新・人間革命』を心肝に染めて戦う、青年部の新たな広布拡大と人材育成の取り組みです。
かつて先生は、小説『新・人間革命』の執筆について、こう述べられました。
「私の足跡を記せる人はいても、私の心までは描けない」
「全国、全世界の各地で、健気に信心に励む宝の同志を思い浮かべながら、生命の言葉を紡ぎ出し、一人ひとりに励ましの便りを送る思いで推敲を重ねた。
(中略)
創価の同志が『山本伸一』として立ち、友の幸福のために走り、間断なき不屈の行動をもって、自身の輝ける『人間革命』の歴史を綴られんことを、心から念願している」
『新・人間革命』を創価の同志が熟読する時、池田先生の「心」を学び、自らが永遠の師弟旅の主人公・山本伸一との自覚がみなぎり、人間革命のドラマを綴っていけます。
学会創立100周年の勝利は、私たち青年部の世代の一人一人が、小説に刻まれた師弟の精神、広布への信念を学び、実践できるかどうかに掛かっています。
第30巻〈下〉「誓願」の章の最後には、青年部への万感の思いが綴られています。「青年部の諸君は、峻厳なる『創価の三代の師弟の魂』を、断じて受け継いでいってもらいたい。その人こそ、『最終の勝利者』です。また、それこそが、創価学会が二十一世紀を勝ち抜いていく『根本の道』であり、広宣流布の大誓願を果たす道であり、世界平和創造の大道なんです」
「青年部幹部会(年2回を予定)」「『新・人間革命』講座(定期的に配信)」「『新・人間革命』コーナー(小単位の会合で実施)」など一連の取り組みを通し、日頃から小説を読み深め、日々の生活や学会活動の中で実証を示していくとともに、"絶対勝利の哲学"を自らの言葉で縁する友に語り広げていきましょう。
2020年12月20日日曜日
2020.12.20 わが友に贈る
仕事や生活の課題で
悩んでいる友と
苦楽を分かち合おう。
「冬は必ず春となる」との
大確信の祈りを共に!
松野殿御返事 P1386
『退転なく修行して最後臨終の時を待って御覧ぜよ、妙覚の山に走り登つて四方をきつと見るならばあら面白や法界寂光土にして瑠璃を以つて地とし金の繩を以つて八の道を界へり、天より四種の花ふり虚空に音楽聞えて、諸仏菩薩は常楽我浄の風にそよめき娯楽快楽し給うぞや、我れ等も其の数に列なりて遊戯し楽むべき事はや近づけり』
【通解】
退転することなく仏道修行をして、最後の臨終の時を待ってごらんなさい。妙覚の山に走り登って、四方をきっと見るならば、なんと素晴らしいことであろうか、法界は寂光土で、瑠璃をもって地面とし、黄金の縄をもって八つの道を仕切っている。天から四種類の花が降ってきて、空には音楽が聞こえ、諸仏菩薩は常楽我浄の風にそよめき、心から楽しんでおられる。我らも、その数の中に連なって、遊戯し楽しむことができるのは、もう間近である。
名字の言 漫画家ヤマザキマリさんの楽しみ 2020年12月20日
古代ローマの浴場設計技師が、現代の日本にタイムスリップするストーリーで大ヒットした漫画「テルマエ・ロマエ」。かつて本紙にも登場した作者のヤマザキマリさんはイタリア在住だが、現在はコロナ禍により家族と離れ、日本で活動中だ▼イタリア人の夫とは、ビデオ通話などで連絡を取り合っているという。その中で、ギフトを贈り合う"オンライン・サプライズ"を夫婦で楽しんでいる▼ある時、自粛生活で料理をする機会が増えたヤマザキさんのために、夫からスヌーピーのエプロンが届いた。反対に、ヤマザキさんがお菓子と発泡ワインを贈ると、夫からプレゼントを開けて祝杯を挙げる動画が届いたという。「こんなことでもない限りあり得ないことだから、と楽しんでいます」(『たちどまって考える』中公新書ラクレ)▼ささいなエピソードかもしれない。だが形はどうあれ、どんな状況にあっても相手を思いやり、できることを見つけて前向きに進む姿に、じんわりと心が温かくなる。"自分も何かできるのでは"と考えさせられる▼新型コロナウイルスの感染拡大が続くが、心まで窮屈になりたくはない。今いる場所で、喜びや楽しみを創造する一日一日にしたい。「心こそ大切」(御書1192ページ)である。(銘)
寸鉄 2020年12月20日
先手、先手と攻めることが肝心だ—恩師。明年へ明確な目標掲げ幹部率先
東京・多摩池田総区「師弟原点の日」。縁深き地に堂々たる人材城建設頼む
精神世界の変化が最重要—文豪。『新・人間革命』を繙き、今日も心新たに
浴室での事故に要注意。食後・飲酒後の入浴は特に危険と。油断を排して
スマホのながら運転、自転車の違反増加。"自分は大丈夫"の心が命取りに
☆2021年「希望・勝利の年」女子部の活動
2021年「希望・勝利の年」の開幕にあたり、池田先生・奥様は女子部に「皆さんが地道に取り組む学会活動が、無量無辺の福運となって、広布と人生の勝利の未来を開くのです」(本紙2020年11月14日付、「全国池田華陽会大会」へのメッセージ)と、日々の信心の実践が幸福への直道であることを教えてくださいました。部の結成70周年となるこの一年、華陽姉妹一人一人の信心の輝きで、どんな暗闇をも照らしゆく希望の光を広げ、勝利の門を開いていきましょう!
1、自他共の幸福を祈り、仏縁を結ぶ対話に挑戦しよう
【1】勤行・唱題の実践の中で、自他共の幸福を祈ろう
【2】自身の目標を明確にし、仏縁を結ぶ対話、折伏・弘教に挑戦しよう
※「青年部幹部会」(年2回を予定)等を勝利のリズムに前進しよう
※モバイルSTB、SOKAnet、「YouTube」の聖教公式チャンネル等も活用し、学会理解の輪を広げよう
【3】「SOKAグローバルアクション2030」を通して、平和運動を推進
●小説『新・人間革命』より
自分も、周囲の人も、自他ともに幸せになっていってこそ、真実の幸福です。ゆえに、人のため、友のために法を説き、幸福への道を教えていくことが大事になります。その慈悲の生き方こそが仏法であり、そこに自分の幸せもある。
どうか、自分だけの幸福をめざす人生から、人びとの幸せを考え、祈る、新たな人生への、力強い歩みを開始していってください。
(小説『新・人間革命』第5巻「歓喜」の章)
2、「池田華陽会御書30編」を学び、"教学で立つ"青春を歩もう
【1】「池田華陽会御書30編」をはじめ、御書の日常的な研さんに挑戦しよう
※特に、同30編の中から、毎月の重点御書(下記)の読了・研さんに挑戦(定期的に「女子部御書カレッジ」を配信)
※書籍『池田華陽会御書現代語訳』や、2021年1月から本紙で連載予定の重点御書研さん紙面「世界一の生命哲学を学ぶ」(月1回)を活用
2021年 重点御書
1月「阿仏房御書(宝塔御書)」
2月「減劫御書」
3月「佐渡御書」
4月「一生成仏抄」
5月「日女御前御返事(御本尊相貌抄)」
6・7月「種種御振舞御書」
8月「乙御前御消息」
9月「法華証明抄」
10・11月「報恩抄」
12月「顕仏未来記」
●小説『新・人間革命』より
「戸田先生は、常に、『女子部は教学で立ちなさい』と言われていた。それは、幸福になっていくためには、生命の法理に立脚した人生の哲学が不可欠だからなんです。また、本当の意味で、女性が人間として自立していく道が、そこにあるからなんです」
(中略)
幸福になるには、「幸せとは何か」を明らかにした「哲学」が必要になる。「哲学」というのは、生き方の根本となる考え方である。
(小説『新・人間革命』第25巻「人材城」の章)
3、一人を大切に! 創価の女性の連帯で、希望の励ましを広げよう
【1】真心光る励ましで華陽姉妹の絆を強めよう
※2020年12月〜2021年1月末の「マイ ロマン総会」期間に、縁する女子部員、友人と語り合おう
【2】オンライン等を活用しながら、創意工夫を凝らし信心の触発を広げよう
※女子部公式LINEアカウント「華陽*NEWS」の活用
【3】創価の女性のスクラムの中で何でも語り合い、学会活動に励んでいこう
※婦女一体の「サン☆フラワー キャンペーン」で訪問・激励に取り組み、温かな励ましを広げよう
※方面・県で定期的に「女性最高協議会」を開催
●小説『新・人間革命』より
「大聖人は『女子は門をひら(開)く』(御書一五六六ページ)と仰せです。広宣流布の永遠の前進にあって、『福徳の門』を開き、『希望の門』を開き、『常勝の門』を開くのは、女性です。なかんずく女子部です」
麗しき婦女一体の対話の拡大、励ましの拡大は、二十一世紀の新たな力となった。
(小説『新・人間革命』第30巻〈下〉「誓願」の章)
【アピール】「新・人間革命」世代プロジェクト
このほど、私たち青年部は、創価学会創立90周年から100周年へ、「新たな青年学会建設の10年」の第一歩として、小説『新・人間革命』完結5周年、「広宣流布大誓堂」完成10周年の佳節を刻む2023年を目指した「新・人間革命」世代プロジェクトをスタートさせました。
このプロジェクトは、池田先生の小説『新・人間革命』を心肝に染めて戦う、青年部の新たな広布拡大と人材育成の取り組みです。
かつて先生は、小説『新・人間革命』の執筆について、こう述べられました。
「私の足跡を記せる人はいても、私の心までは描けない」
「全国、全世界の各地で、健気に信心に励む宝の同志を思い浮かべながら、生命の言葉を紡ぎ出し、一人ひとりに励ましの便りを送る思いで推敲を重ねた。
(中略)
創価の同志が『山本伸一』として立ち、友の幸福のために走り、間断なき不屈の行動をもって、自身の輝ける『人間革命』の歴史を綴られんことを、心から念願している」
『新・人間革命』を創価の同志が熟読する時、池田先生の「心」を学び、自らが永遠の師弟旅の主人公・山本伸一との自覚がみなぎり、人間革命のドラマを綴っていけます。
学会創立100周年の勝利は、私たち青年部の世代の一人一人が、小説に刻まれた師弟の精神、広布への信念を学び、実践できるかどうかに掛かっています。
第30巻〈下〉「誓願」の章の最後には、青年部への万感の思いが綴られています。「青年部の諸君は、峻厳なる『創価の三代の師弟の魂』を、断じて受け継いでいってもらいたい。その人こそ、『最終の勝利者』です。また、それこそが、創価学会が二十一世紀を勝ち抜いていく『根本の道』であり、広宣流布の大誓願を果たす道であり、世界平和創造の大道なんです」
「青年部幹部会(年2回を予定)」「『新・人間革命』講座(定期的に配信)」「『新・人間革命』コーナー(小単位の会合で実施)」など一連の取り組みを通し、日頃から小説を読み深め、日々の生活や学会活動の中で実証を示していくとともに、"絶対勝利の哲学"を自らの言葉で縁する友に語り広げていきましょう。
悩んでいる友と
苦楽を分かち合おう。
「冬は必ず春となる」との
大確信の祈りを共に!
松野殿御返事 P1386
『退転なく修行して最後臨終の時を待って御覧ぜよ、妙覚の山に走り登つて四方をきつと見るならばあら面白や法界寂光土にして瑠璃を以つて地とし金の繩を以つて八の道を界へり、天より四種の花ふり虚空に音楽聞えて、諸仏菩薩は常楽我浄の風にそよめき娯楽快楽し給うぞや、我れ等も其の数に列なりて遊戯し楽むべき事はや近づけり』
【通解】
退転することなく仏道修行をして、最後の臨終の時を待ってごらんなさい。妙覚の山に走り登って、四方をきっと見るならば、なんと素晴らしいことであろうか、法界は寂光土で、瑠璃をもって地面とし、黄金の縄をもって八つの道を仕切っている。天から四種類の花が降ってきて、空には音楽が聞こえ、諸仏菩薩は常楽我浄の風にそよめき、心から楽しんでおられる。我らも、その数の中に連なって、遊戯し楽しむことができるのは、もう間近である。
名字の言 漫画家ヤマザキマリさんの楽しみ 2020年12月20日
古代ローマの浴場設計技師が、現代の日本にタイムスリップするストーリーで大ヒットした漫画「テルマエ・ロマエ」。かつて本紙にも登場した作者のヤマザキマリさんはイタリア在住だが、現在はコロナ禍により家族と離れ、日本で活動中だ▼イタリア人の夫とは、ビデオ通話などで連絡を取り合っているという。その中で、ギフトを贈り合う"オンライン・サプライズ"を夫婦で楽しんでいる▼ある時、自粛生活で料理をする機会が増えたヤマザキさんのために、夫からスヌーピーのエプロンが届いた。反対に、ヤマザキさんがお菓子と発泡ワインを贈ると、夫からプレゼントを開けて祝杯を挙げる動画が届いたという。「こんなことでもない限りあり得ないことだから、と楽しんでいます」(『たちどまって考える』中公新書ラクレ)▼ささいなエピソードかもしれない。だが形はどうあれ、どんな状況にあっても相手を思いやり、できることを見つけて前向きに進む姿に、じんわりと心が温かくなる。"自分も何かできるのでは"と考えさせられる▼新型コロナウイルスの感染拡大が続くが、心まで窮屈になりたくはない。今いる場所で、喜びや楽しみを創造する一日一日にしたい。「心こそ大切」(御書1192ページ)である。(銘)
寸鉄 2020年12月20日
先手、先手と攻めることが肝心だ—恩師。明年へ明確な目標掲げ幹部率先
東京・多摩池田総区「師弟原点の日」。縁深き地に堂々たる人材城建設頼む
精神世界の変化が最重要—文豪。『新・人間革命』を繙き、今日も心新たに
浴室での事故に要注意。食後・飲酒後の入浴は特に危険と。油断を排して
スマホのながら運転、自転車の違反増加。"自分は大丈夫"の心が命取りに
☆2021年「希望・勝利の年」女子部の活動
2021年「希望・勝利の年」の開幕にあたり、池田先生・奥様は女子部に「皆さんが地道に取り組む学会活動が、無量無辺の福運となって、広布と人生の勝利の未来を開くのです」(本紙2020年11月14日付、「全国池田華陽会大会」へのメッセージ)と、日々の信心の実践が幸福への直道であることを教えてくださいました。部の結成70周年となるこの一年、華陽姉妹一人一人の信心の輝きで、どんな暗闇をも照らしゆく希望の光を広げ、勝利の門を開いていきましょう!
1、自他共の幸福を祈り、仏縁を結ぶ対話に挑戦しよう
【1】勤行・唱題の実践の中で、自他共の幸福を祈ろう
【2】自身の目標を明確にし、仏縁を結ぶ対話、折伏・弘教に挑戦しよう
※「青年部幹部会」(年2回を予定)等を勝利のリズムに前進しよう
※モバイルSTB、SOKAnet、「YouTube」の聖教公式チャンネル等も活用し、学会理解の輪を広げよう
【3】「SOKAグローバルアクション2030」を通して、平和運動を推進
●小説『新・人間革命』より
自分も、周囲の人も、自他ともに幸せになっていってこそ、真実の幸福です。ゆえに、人のため、友のために法を説き、幸福への道を教えていくことが大事になります。その慈悲の生き方こそが仏法であり、そこに自分の幸せもある。
どうか、自分だけの幸福をめざす人生から、人びとの幸せを考え、祈る、新たな人生への、力強い歩みを開始していってください。
(小説『新・人間革命』第5巻「歓喜」の章)
2、「池田華陽会御書30編」を学び、"教学で立つ"青春を歩もう
【1】「池田華陽会御書30編」をはじめ、御書の日常的な研さんに挑戦しよう
※特に、同30編の中から、毎月の重点御書(下記)の読了・研さんに挑戦(定期的に「女子部御書カレッジ」を配信)
※書籍『池田華陽会御書現代語訳』や、2021年1月から本紙で連載予定の重点御書研さん紙面「世界一の生命哲学を学ぶ」(月1回)を活用
2021年 重点御書
1月「阿仏房御書(宝塔御書)」
2月「減劫御書」
3月「佐渡御書」
4月「一生成仏抄」
5月「日女御前御返事(御本尊相貌抄)」
6・7月「種種御振舞御書」
8月「乙御前御消息」
9月「法華証明抄」
10・11月「報恩抄」
12月「顕仏未来記」
●小説『新・人間革命』より
「戸田先生は、常に、『女子部は教学で立ちなさい』と言われていた。それは、幸福になっていくためには、生命の法理に立脚した人生の哲学が不可欠だからなんです。また、本当の意味で、女性が人間として自立していく道が、そこにあるからなんです」
(中略)
幸福になるには、「幸せとは何か」を明らかにした「哲学」が必要になる。「哲学」というのは、生き方の根本となる考え方である。
(小説『新・人間革命』第25巻「人材城」の章)
3、一人を大切に! 創価の女性の連帯で、希望の励ましを広げよう
【1】真心光る励ましで華陽姉妹の絆を強めよう
※2020年12月〜2021年1月末の「マイ ロマン総会」期間に、縁する女子部員、友人と語り合おう
【2】オンライン等を活用しながら、創意工夫を凝らし信心の触発を広げよう
※女子部公式LINEアカウント「華陽*NEWS」の活用
【3】創価の女性のスクラムの中で何でも語り合い、学会活動に励んでいこう
※婦女一体の「サン☆フラワー キャンペーン」で訪問・激励に取り組み、温かな励ましを広げよう
※方面・県で定期的に「女性最高協議会」を開催
●小説『新・人間革命』より
「大聖人は『女子は門をひら(開)く』(御書一五六六ページ)と仰せです。広宣流布の永遠の前進にあって、『福徳の門』を開き、『希望の門』を開き、『常勝の門』を開くのは、女性です。なかんずく女子部です」
麗しき婦女一体の対話の拡大、励ましの拡大は、二十一世紀の新たな力となった。
(小説『新・人間革命』第30巻〈下〉「誓願」の章)
【アピール】「新・人間革命」世代プロジェクト
このほど、私たち青年部は、創価学会創立90周年から100周年へ、「新たな青年学会建設の10年」の第一歩として、小説『新・人間革命』完結5周年、「広宣流布大誓堂」完成10周年の佳節を刻む2023年を目指した「新・人間革命」世代プロジェクトをスタートさせました。
このプロジェクトは、池田先生の小説『新・人間革命』を心肝に染めて戦う、青年部の新たな広布拡大と人材育成の取り組みです。
かつて先生は、小説『新・人間革命』の執筆について、こう述べられました。
「私の足跡を記せる人はいても、私の心までは描けない」
「全国、全世界の各地で、健気に信心に励む宝の同志を思い浮かべながら、生命の言葉を紡ぎ出し、一人ひとりに励ましの便りを送る思いで推敲を重ねた。
(中略)
創価の同志が『山本伸一』として立ち、友の幸福のために走り、間断なき不屈の行動をもって、自身の輝ける『人間革命』の歴史を綴られんことを、心から念願している」
『新・人間革命』を創価の同志が熟読する時、池田先生の「心」を学び、自らが永遠の師弟旅の主人公・山本伸一との自覚がみなぎり、人間革命のドラマを綴っていけます。
学会創立100周年の勝利は、私たち青年部の世代の一人一人が、小説に刻まれた師弟の精神、広布への信念を学び、実践できるかどうかに掛かっています。
第30巻〈下〉「誓願」の章の最後には、青年部への万感の思いが綴られています。「青年部の諸君は、峻厳なる『創価の三代の師弟の魂』を、断じて受け継いでいってもらいたい。その人こそ、『最終の勝利者』です。また、それこそが、創価学会が二十一世紀を勝ち抜いていく『根本の道』であり、広宣流布の大誓願を果たす道であり、世界平和創造の大道なんです」
「青年部幹部会(年2回を予定)」「『新・人間革命』講座(定期的に配信)」「『新・人間革命』コーナー(小単位の会合で実施)」など一連の取り組みを通し、日頃から小説を読み深め、日々の生活や学会活動の中で実証を示していくとともに、"絶対勝利の哲学"を自らの言葉で縁する友に語り広げていきましょう。
2020年12月19日土曜日
2020.12.19 わが友に贈る
具体的な決意と行動が
未来を切り開く。
明年へ向かって
目標を明確に定めよう!
勇気の一歩を共々に。
法蓮抄 P1050
『今法華経寿量品を持つ人は諸仏の命を続ぐ人なり、我が得道なりし経を持つ人を捨て給う仏あるべしや、若し此れを捨て給はば仏還つて我が身を捨て給うなるべし』
【通解】
今、法華経寿量品を持つ人は、十方世界の諸仏の命を継ぐ人である。諸仏も皆、法華経の自我偈によって自分が成仏できたのであるから、その恩ある法華経を持つ人を捨てられる仏があるだろうか。もし、この人を捨てられるならば、仏はかえって自分の身を捨てられることになるであろう。
名字の言 年末の風物詩——ベートーベンの「第九」 2020年12月19日
今年はベートーベンの生誕250年。第九といえば年末の風物詩だが、作曲家ワーグナーは第九の意義について、ベートーベンは「勢いよく錨を下ろした」と表現している▼錨とは、「一切を結合する必然的で絶大な力」を持ち、「溢れる心的感情の流れのすべてが、そこへと注ぎ込むことができる」言葉——「歓喜!」である。この言葉を「おのが音楽創作の頂点に戴冠したのだ」と(藤野一夫訳「未来の芸術作品」)▼交響曲に声楽を取り入れた第九をはじめ、新しい音楽を創作したベートーベン。保守的な音楽家が彼の斬新な楽節を批判した時、こう反論したという。「なに、規則が許さないだと。そうか、なら私が許可する!」(ハーヴェイ・サックス著、後藤菜穂子訳『〈第九〉誕生』春秋社)。人類の理想と連帯をうたい上げた歓喜の第九も、楽聖の強い意志から生まれたのだろう▼歓喜の生命は心から心、友から友へ広がる。御書に「我心本来の仏なりと知るを即ち大歓喜と名く」(788ページ)と仰せのように、自身の尊極なる生命に目覚めることこそ「歓喜の中の大歓喜」にほかならない▼本年の掉尾を飾る座談会が列島の津々浦々で行われている。明年の「希望・勝利の年」へ、「大歓喜の生命」で力強く出発していきたい。(川)
寸鉄 2020年12月19日
「いよいよ強盛の信力をいたし給へ」御書。苦難の時こそ不屈の祈りで前進
細かな問題に気付くのが本物の幹部—恩師。さあ今日も励ましの声掛けを
SGIの精神を青年達に広めてほしい—副首相。人間革命の哲理を世界へ
全国で感染が増加。3密回避・手洗い・換気を含め基本を再確認。皆で実践
各地で厳しい寒さ。無冠の友の皆様ありがとう!絶対無理せず安全優先で
☆2021年 結成55周年 壮年部の活動
2021年「希望・勝利の年」、壮年部は結成55周年を迎える。池田大作先生は、壮年部結成式に寄せて、小説『新・人間革命』に、こうつづっている。「私もまた、壮年部です。どうか、皆さんは、私とともに、学会精神を根本として雄々しく立ち上がり、創価の城を支えゆく、黄金柱になっていただきたいのであります」(第10巻「桂冠」の章)。壮年部は、創立100周年を目指す大切なこの一年を、どこまでも先生と共に、広布の黄金柱として力強く前進し、対話拡大の原動力となっていきたい。また、職場や地域でも堂々と勝利の実証を示し、信頼と友好の輪を大きく広げていく。具体的には、次のポイントを基調に活動を推進する。
●指針
壮年は広宣流布の黄金柱
●3モットー
一、生涯求道の壮年部
一、職場で勝利する壮年部
一、地域貢献の壮年部
●活動のポイント
1、壮年部が友好交流・対話拡大の推進力に
�幅広い人脈を生かし、信頼と友好の輪を大きく広げよう
◎地域、近隣、職場等での友好対話を通して、友情と仏縁を広げる。
◎遠方の親戚とも交流を深め、理解と共感の対話で、共に幸福の道を開いていく。
◎信心根本に不断の努力を重ね、仕事で勝利の実証を示していく。
�弘教・聖教拡大に挑もう
◎自他共の人間革命・宿命転換を目指し、折伏・弘教に挑戦する。
◎聖教新聞の購読推進と、新たな聖教拡大推進者の育成に取り組む。
◎モバイルSTBやSOKAnetの動画などを活用し、学会理解の輪を広げる。
2、「訪問・激励」を通し人材の拡大を
「人を動かすのは人だ。心を揺さぶるのは心だ。直接会う。会って語る。そこに生命の触発が生まれる」「人を励ませば、自分の心が励まされ、開かれていくのである」(壮年部指導集『黄金柱の誉れ』190ページ)との指導通り、壮年部員一人一人への「訪問・激励」を最重要の活動として取り組んでいく。
�リーダー率先で「訪問・激励」に取り組もう
◎「励まし週間」だけでなく日頃から「訪問・激励」を推進する。
◎一対一の励ましで、座談会の参加者、活動に参加できる壮年部員を拡大していく。
◎壮年部幹部会の意義を込めた本部幹部会に、一人でも多くの壮年部員の参加を目指す。
�「ブロック5勇士」運動を推進
◎最前線のブロックで、新たな活動者を拡大・育成する「ブロック5勇士」運動を引き続き全力で推進。全幹部がブロックに入り、一人一人への励ましに徹する。
◎本部壮年部長、支部壮年部長の布陣を整え、各組織で壮年部強化を進める。
3、後継の青年を自分以上の人材に
�「青年部幹部会」を通して後継の青年を育成
「青年部幹部会」の参加者拡大を応援する。また、座談会や本部幹部会などの中継行事への青年部・未来部の参加を後押しする。
�一家で師弟の信心を継承
SOKAnetの動画等も活用し、一家で信心の原点や体験、広布史を語る機会を積極的に設け、子や孫たちへ学会精神を伝え残していく。
4、小説「新・人間革命」を通して学会精神を学ぶ
オンラインの活用も含めて各地の状況に合わせ、壮年部が信心の触発を受けられる会合を開催し、小説『新・人間革命』を学ぶメンバーを増やそう。
�一人一人が『新・人間革命』を学ぶ
『新・人間革命』の研さんを通して、師弟の生き方を学び、皆で自身の人間革命に挑戦する。
�教学の研さんを通し、「行学の二道」に励む人材を育成
「大白蓮華」の学習を通して、仏法の人間主義の哲学を学ぶ。また、壮年部指導集『黄金柱の誉れ』を研さんし、共に人材へと成長していく。
5、各種グループの育成・強化
<太陽会を一層充実>
昼間に活動できる太陽会(総称)の発展・強化を目指し、本部・支部の議長の布陣を整える。ライン組織の壮年部とも連携を密にして訪問・激励を推進し、体調のすぐれない人にも十分に配慮し、励ましを送っていく。
<王城会の強化>
地域の宝城を厳護する使命と誇りを忘れず、絶対無事故の任務を勝ち取る。壮年部の人材育成の柱として、定例会や研修会を軸に王城会の充実に力を注いでいく。
<次代を担うヤング壮年部の育成>
ヤング壮年部を次代のリーダーとして着実に育成していくため、先輩幹部による激励・指導に継続して取り組む。人材グループなど同世代の団結を強めるための取り組みも工夫する。
●主要行事
(1)壮年部幹部会の意義を込めた本部幹部会(開催時期未定)
(2)方面壮年部長会の開催
未来を切り開く。
明年へ向かって
目標を明確に定めよう!
勇気の一歩を共々に。
法蓮抄 P1050
『今法華経寿量品を持つ人は諸仏の命を続ぐ人なり、我が得道なりし経を持つ人を捨て給う仏あるべしや、若し此れを捨て給はば仏還つて我が身を捨て給うなるべし』
【通解】
今、法華経寿量品を持つ人は、十方世界の諸仏の命を継ぐ人である。諸仏も皆、法華経の自我偈によって自分が成仏できたのであるから、その恩ある法華経を持つ人を捨てられる仏があるだろうか。もし、この人を捨てられるならば、仏はかえって自分の身を捨てられることになるであろう。
名字の言 年末の風物詩——ベートーベンの「第九」 2020年12月19日
今年はベートーベンの生誕250年。第九といえば年末の風物詩だが、作曲家ワーグナーは第九の意義について、ベートーベンは「勢いよく錨を下ろした」と表現している▼錨とは、「一切を結合する必然的で絶大な力」を持ち、「溢れる心的感情の流れのすべてが、そこへと注ぎ込むことができる」言葉——「歓喜!」である。この言葉を「おのが音楽創作の頂点に戴冠したのだ」と(藤野一夫訳「未来の芸術作品」)▼交響曲に声楽を取り入れた第九をはじめ、新しい音楽を創作したベートーベン。保守的な音楽家が彼の斬新な楽節を批判した時、こう反論したという。「なに、規則が許さないだと。そうか、なら私が許可する!」(ハーヴェイ・サックス著、後藤菜穂子訳『〈第九〉誕生』春秋社)。人類の理想と連帯をうたい上げた歓喜の第九も、楽聖の強い意志から生まれたのだろう▼歓喜の生命は心から心、友から友へ広がる。御書に「我心本来の仏なりと知るを即ち大歓喜と名く」(788ページ)と仰せのように、自身の尊極なる生命に目覚めることこそ「歓喜の中の大歓喜」にほかならない▼本年の掉尾を飾る座談会が列島の津々浦々で行われている。明年の「希望・勝利の年」へ、「大歓喜の生命」で力強く出発していきたい。(川)
寸鉄 2020年12月19日
「いよいよ強盛の信力をいたし給へ」御書。苦難の時こそ不屈の祈りで前進
細かな問題に気付くのが本物の幹部—恩師。さあ今日も励ましの声掛けを
SGIの精神を青年達に広めてほしい—副首相。人間革命の哲理を世界へ
全国で感染が増加。3密回避・手洗い・換気を含め基本を再確認。皆で実践
各地で厳しい寒さ。無冠の友の皆様ありがとう!絶対無理せず安全優先で
☆2021年 結成55周年 壮年部の活動
2021年「希望・勝利の年」、壮年部は結成55周年を迎える。池田大作先生は、壮年部結成式に寄せて、小説『新・人間革命』に、こうつづっている。「私もまた、壮年部です。どうか、皆さんは、私とともに、学会精神を根本として雄々しく立ち上がり、創価の城を支えゆく、黄金柱になっていただきたいのであります」(第10巻「桂冠」の章)。壮年部は、創立100周年を目指す大切なこの一年を、どこまでも先生と共に、広布の黄金柱として力強く前進し、対話拡大の原動力となっていきたい。また、職場や地域でも堂々と勝利の実証を示し、信頼と友好の輪を大きく広げていく。具体的には、次のポイントを基調に活動を推進する。
●指針
壮年は広宣流布の黄金柱
●3モットー
一、生涯求道の壮年部
一、職場で勝利する壮年部
一、地域貢献の壮年部
●活動のポイント
1、壮年部が友好交流・対話拡大の推進力に
�幅広い人脈を生かし、信頼と友好の輪を大きく広げよう
◎地域、近隣、職場等での友好対話を通して、友情と仏縁を広げる。
◎遠方の親戚とも交流を深め、理解と共感の対話で、共に幸福の道を開いていく。
◎信心根本に不断の努力を重ね、仕事で勝利の実証を示していく。
�弘教・聖教拡大に挑もう
◎自他共の人間革命・宿命転換を目指し、折伏・弘教に挑戦する。
◎聖教新聞の購読推進と、新たな聖教拡大推進者の育成に取り組む。
◎モバイルSTBやSOKAnetの動画などを活用し、学会理解の輪を広げる。
2、「訪問・激励」を通し人材の拡大を
「人を動かすのは人だ。心を揺さぶるのは心だ。直接会う。会って語る。そこに生命の触発が生まれる」「人を励ませば、自分の心が励まされ、開かれていくのである」(壮年部指導集『黄金柱の誉れ』190ページ)との指導通り、壮年部員一人一人への「訪問・激励」を最重要の活動として取り組んでいく。
�リーダー率先で「訪問・激励」に取り組もう
◎「励まし週間」だけでなく日頃から「訪問・激励」を推進する。
◎一対一の励ましで、座談会の参加者、活動に参加できる壮年部員を拡大していく。
◎壮年部幹部会の意義を込めた本部幹部会に、一人でも多くの壮年部員の参加を目指す。
�「ブロック5勇士」運動を推進
◎最前線のブロックで、新たな活動者を拡大・育成する「ブロック5勇士」運動を引き続き全力で推進。全幹部がブロックに入り、一人一人への励ましに徹する。
◎本部壮年部長、支部壮年部長の布陣を整え、各組織で壮年部強化を進める。
3、後継の青年を自分以上の人材に
�「青年部幹部会」を通して後継の青年を育成
「青年部幹部会」の参加者拡大を応援する。また、座談会や本部幹部会などの中継行事への青年部・未来部の参加を後押しする。
�一家で師弟の信心を継承
SOKAnetの動画等も活用し、一家で信心の原点や体験、広布史を語る機会を積極的に設け、子や孫たちへ学会精神を伝え残していく。
4、小説「新・人間革命」を通して学会精神を学ぶ
オンラインの活用も含めて各地の状況に合わせ、壮年部が信心の触発を受けられる会合を開催し、小説『新・人間革命』を学ぶメンバーを増やそう。
�一人一人が『新・人間革命』を学ぶ
『新・人間革命』の研さんを通して、師弟の生き方を学び、皆で自身の人間革命に挑戦する。
�教学の研さんを通し、「行学の二道」に励む人材を育成
「大白蓮華」の学習を通して、仏法の人間主義の哲学を学ぶ。また、壮年部指導集『黄金柱の誉れ』を研さんし、共に人材へと成長していく。
5、各種グループの育成・強化
<太陽会を一層充実>
昼間に活動できる太陽会(総称)の発展・強化を目指し、本部・支部の議長の布陣を整える。ライン組織の壮年部とも連携を密にして訪問・激励を推進し、体調のすぐれない人にも十分に配慮し、励ましを送っていく。
<王城会の強化>
地域の宝城を厳護する使命と誇りを忘れず、絶対無事故の任務を勝ち取る。壮年部の人材育成の柱として、定例会や研修会を軸に王城会の充実に力を注いでいく。
<次代を担うヤング壮年部の育成>
ヤング壮年部を次代のリーダーとして着実に育成していくため、先輩幹部による激励・指導に継続して取り組む。人材グループなど同世代の団結を強めるための取り組みも工夫する。
●主要行事
(1)壮年部幹部会の意義を込めた本部幹部会(開催時期未定)
(2)方面壮年部長会の開催
2020年12月18日金曜日
2020.12.18 わが友に贈る
積雪や路面凍結による
転倒や交通事故に注意。
「慌てず」「油断せず」
「無理をせず」が基本だ。
安全第一の声掛けを!
開目抄下 P225
『袈裟を服ると雖も猶猟師の細視徐行するが如く猫の鼠を伺うが如し』
【通解】
袈裟を着ているとはいえ、布施を狙うさまは猟師が獲物をねらって細目に見て、しずかに近づいて行くがごとく、猫の鼠をねらっているようなものである。
名字の言 「一振りで越ゆ双六の箱根山」の句に思う 2020年12月18日
「一振りで越ゆ双六の箱根山」(大石悦子)。正月の楽しみが伝わってくる句だ。現代は、さらにさまざまな楽しみ方があろう。上手に気分転換を図り、はつらつと新年を出発したい▼正月恒例の一大イベントといえば、毎年多くの人が心待ちにしている箱根駅伝である。すごろくであればサイコロ一つで"越える"ことができる箱根路も、実際に人間の足で行こうとすれば、大変な困難が伴う▼まして思いのこもったタスキを「1秒でも早く」つなごうとする駅伝ならば、なおさらであろう。自らの限界に挑む戦いであるからこそ、走り終えた直後に倒れ込む選手も多い。創価大学はもとより、出場校の全選手が悔いなく力を発揮できることを切に願う▼すごろくと現実では次元が異なるが、古典にはこんな指摘がある。いわく、「双六の上手といひし人に、その手立を問ひ侍りしかば、『勝たんと打つべからず。負けじと打つべきなり……』」(『徒然草』)。"断じて負けない"と決める——勝利の鉄則は万般に通じよう▼日蓮大聖人は四条金吾を「きわめて・まけじだましの人」(御書986ページ)と称賛され、「負けじ魂」の大切さを教えられた。力走する選手たちのように、新しい一年も、人生という勝負の大舞台を駆け抜けよう。(道)
寸鉄 2020年12月18日
世界変える行動を重ねる創価の青年は人類の光—学者。希望の連帯を拡大
足立の日。大東京の誉れの王者ここに。異体同心の前進で勝利の先陣を!
「信心の・いさぎよきはすめるがごとし」御書。混迷時代こそ祈り純真に
プラス思考の人はストレスに強いと。全てを成長の糧に。これ仏法の真髄
日本の国連加盟記念日。人類の議会の強化へ!我らは共生の波を地域から
〈社説〉 2020・12・18 今年と来年の「漢字一文字」
◇明確な目標が前を向く力に
今月14日、日本漢字能力検定協会が公募していた、年末恒例の「今年の漢字」が発表された。2020年の世相を一字で表す漢字は「密」——。
今年を振り返るとき、新型コロナウイルスの話題は避けられない。「3密」を避けた自粛の日々、テレワークなど新たな生活様式の模索、いつ感染するか分からない不安、医療現場の逼迫など、誰もが"未曽有"といわれる危機を身に感じる一年だったのではないだろうか。
本紙・読者投稿のページ「みんなの投稿」でも、「私の今年の漢字」を募集したところ、やはり、コロナから連想される漢字が多くを占めた。「禍」「忍」「命」をはじめ、自粛期間に新しい挑戦を始めた「新」「挑」や、改めて家族や友人とのつながりを確認できたという「絆」「友」、明るい未来への願いを込めた「希」「祈」などが寄せられた。
"コロナ禍の中にあって、この方はなぜここまでポジティブな一文字を選べたのだろう"と思わせる一字、例えば「勝」や「優」を応募した人も多くいた。その理由を確認すると、2020年の出発に当たり、決意を既に「私の今年の漢字」に込めていたというのだ。
自ら定めた明確な目標を持っている人は強い。つまり、揺れ動いた一年を後から意義づけたのではなく、環境がどのように変化しても、ぶれずに貫く主題を持っていたともいえよう。
司馬遷が著した『史記列伝』(岩波文庫)の中に、「知ることがむつかしいのではない。いかにその知っていることに身を処するかがむつかしいのだ」という言葉がある。"目標は立てた方がよいと知りつつ、実際には決めていない"という人も少なくないだろう。先が見えない時代であれば、なおさらだ。
たった一つでもいい、自分の柱となる言葉を決めるだけでも、前を向く大きな力になってくれるに違いない。
アメリカの社会心理学者で、モチベーションや目標達成の分野の第一人者ハイディ・グラント・ハルバーソン氏は、著書『やり抜く人の9つの習慣』(林田レジリ浩文訳)で、目標を一つに絞ることも、意志の力を発揮するためのポイントであることを指摘。「『新年の目標』をひとつだけに絞ることができたら、成功確率はかなり高くなるでしょう」とアドバイスする。
"2021年をどんな年にしたいですか? それを漢字一字で表すと?"——「今年の漢字」で一年を振り返った次は、意識をリセットして「来年の漢字」を考えてみてはどうだろうか。希望ある未来、一歩前進・勝利した自身の姿を思い描きながら新たな一年を迎えたい。
☆2021年 「結成70周年」婦人部の活動
2021年「希望・勝利の年」は、婦人部結成70周年の佳節を迎える。
結成以来、困難を乗り越え、自他共の幸福を広げてきた婦人部は、今や世界第一の平和の連帯へと発展した。いかなる時もたたえ、励まし続けてくださった池田大作先生への感謝を胸に、学会創立100周年の2030年へ、さらなる広布拡大の決意を固め、前進していこう。
大事な10年の出発に当たり、より一層、創価後継の人材を伸ばしていくことを決意したい。そこで2021年は、皆で「ヤング白ゆり世代」の成長を祈り、共に動き、共に体験を積む「ヤング白ゆり・勝利の年」と捉え、令法久住への道を開いていきたい。そして、全婦人部員が、小説『新・人間革命』を熟読し、師弟の精神を深め、一人一人が広布の使命を果たしていこう。
創価の同志は、コロナ禍の中にあっても、懸命に友への励ましを送っている。これまで以上に一人に寄り添い、一対一の励ましを続けていこう。池田先生は、「題目は、究極の希望だ。題目を唱え、弘めゆく、創価の女性の生命こそ、希望の当体なのである」と指導されている。「絶対勝利」の婦人部は、題目第一で、地域・社会に希望の哲学を語り、広めていこう。
婦人部結成70周年のロゴマーク。婦人部の象徴・白ゆりや桜梅桃李の花のように、全員が使命の花を咲かせゆく希望・勝利の一年に!
1.全員で「ヤング白ゆり世代」をはじめ次代を担う人材を伸ばそう!
学会精神の継承は婦人部の大切な使命である。若い世代の成長を祈り、信仰の確信と喜びを語り伝えよう。
〇「ヤング白ゆり世代」が希望と誇りをもって活躍できるよう、皆で励まし合い、共に成長しよう。
※懇談会や学習会など工夫し、同世代の触発の場を設ける(開催単位は各地で検討)。
※オンライン講座「ヤング白ゆり希望カレッジ」を年2回程度、中央から配信する。
〇婦女一体の「サン☆フラワー キャンペーン」をより一層、充実させる。
〇わが家、わが地域の未来部・青年部、そして未入会家族を大切に、真心を尽くし、共に成長していこう。
2.全員が主役! 心結ぶ対話で広布を拡大!
地域・社会の発展と、皆の健康・勝利を祈り、信頼と友情を結び、創価の哲学を語り広げよう。
〇近隣、職場、親戚など、全ての友人・知人に、大きく対話を広げよう。
〇「私の人間革命」の体験を語り、折伏・弘教を実践しよう。
※「聖教新聞」「モバイルSTB」「SOKAnet」などを活用。
〇「聖教新聞」の拡大に皆で挑戦し、創刊70周年を荘厳しよう。
3.小説「新・人間革命」を学び、希望の存在と輝こう!
一人一人が小説『新・人間革命』の研さんを通して池田先生の心を学び、自身の人間革命に挑戦しよう。
〇日々、小説『新・人間革命』を読み、共戦の歴史を刻もう。「聖教電子版」なども活用しよう。
○会合や訪問・激励の折など、あらゆる機会に読み合っていこう。
4.「グループ学習・懇談」で希望と励ましを広げよう!
グループこそ広宣流布の推進と拡大の原動力である。"一人も置き去りにしない"との心で、訪問・激励にも力を入れ、広布の主体者を増やそう。
〇4月〜5月を中心に、部結成70周年を記念する婦人部総会を「希望総会」としてグループ単位でにぎやかに開催。
〇全員が主役の「グループ学習・懇談」を毎月、開催しよう。
〇「大白蓮華」の「婦人部 輝きのグループ学習」を教材に御書を学ぶなど、研さんに取り組み、体験を語り合うなど充実を図ろう。
主要行事
・婦人部結成70周年記念「希望総会」をグループ単位で開催(4月〜5月)
・オンライン講座「ヤング白ゆり希望カレッジ」を配信
・女性平和委員会主催の「草の根映写会」を各地で開催
●実践の五指針 「絶対勝利の婦人部」
一、祈りからすべては始まる
一、わが家は和楽の前進
一、後継の人材を伸ばす
一、地域と社会を大切に
一、生き生きと体験を語る
●婦人部グループモットー
皆で語り 皆で学び 皆が創価の幸福博士に!
転倒や交通事故に注意。
「慌てず」「油断せず」
「無理をせず」が基本だ。
安全第一の声掛けを!
開目抄下 P225
『袈裟を服ると雖も猶猟師の細視徐行するが如く猫の鼠を伺うが如し』
【通解】
袈裟を着ているとはいえ、布施を狙うさまは猟師が獲物をねらって細目に見て、しずかに近づいて行くがごとく、猫の鼠をねらっているようなものである。
名字の言 「一振りで越ゆ双六の箱根山」の句に思う 2020年12月18日
「一振りで越ゆ双六の箱根山」(大石悦子)。正月の楽しみが伝わってくる句だ。現代は、さらにさまざまな楽しみ方があろう。上手に気分転換を図り、はつらつと新年を出発したい▼正月恒例の一大イベントといえば、毎年多くの人が心待ちにしている箱根駅伝である。すごろくであればサイコロ一つで"越える"ことができる箱根路も、実際に人間の足で行こうとすれば、大変な困難が伴う▼まして思いのこもったタスキを「1秒でも早く」つなごうとする駅伝ならば、なおさらであろう。自らの限界に挑む戦いであるからこそ、走り終えた直後に倒れ込む選手も多い。創価大学はもとより、出場校の全選手が悔いなく力を発揮できることを切に願う▼すごろくと現実では次元が異なるが、古典にはこんな指摘がある。いわく、「双六の上手といひし人に、その手立を問ひ侍りしかば、『勝たんと打つべからず。負けじと打つべきなり……』」(『徒然草』)。"断じて負けない"と決める——勝利の鉄則は万般に通じよう▼日蓮大聖人は四条金吾を「きわめて・まけじだましの人」(御書986ページ)と称賛され、「負けじ魂」の大切さを教えられた。力走する選手たちのように、新しい一年も、人生という勝負の大舞台を駆け抜けよう。(道)
寸鉄 2020年12月18日
世界変える行動を重ねる創価の青年は人類の光—学者。希望の連帯を拡大
足立の日。大東京の誉れの王者ここに。異体同心の前進で勝利の先陣を!
「信心の・いさぎよきはすめるがごとし」御書。混迷時代こそ祈り純真に
プラス思考の人はストレスに強いと。全てを成長の糧に。これ仏法の真髄
日本の国連加盟記念日。人類の議会の強化へ!我らは共生の波を地域から
〈社説〉 2020・12・18 今年と来年の「漢字一文字」
◇明確な目標が前を向く力に
今月14日、日本漢字能力検定協会が公募していた、年末恒例の「今年の漢字」が発表された。2020年の世相を一字で表す漢字は「密」——。
今年を振り返るとき、新型コロナウイルスの話題は避けられない。「3密」を避けた自粛の日々、テレワークなど新たな生活様式の模索、いつ感染するか分からない不安、医療現場の逼迫など、誰もが"未曽有"といわれる危機を身に感じる一年だったのではないだろうか。
本紙・読者投稿のページ「みんなの投稿」でも、「私の今年の漢字」を募集したところ、やはり、コロナから連想される漢字が多くを占めた。「禍」「忍」「命」をはじめ、自粛期間に新しい挑戦を始めた「新」「挑」や、改めて家族や友人とのつながりを確認できたという「絆」「友」、明るい未来への願いを込めた「希」「祈」などが寄せられた。
"コロナ禍の中にあって、この方はなぜここまでポジティブな一文字を選べたのだろう"と思わせる一字、例えば「勝」や「優」を応募した人も多くいた。その理由を確認すると、2020年の出発に当たり、決意を既に「私の今年の漢字」に込めていたというのだ。
自ら定めた明確な目標を持っている人は強い。つまり、揺れ動いた一年を後から意義づけたのではなく、環境がどのように変化しても、ぶれずに貫く主題を持っていたともいえよう。
司馬遷が著した『史記列伝』(岩波文庫)の中に、「知ることがむつかしいのではない。いかにその知っていることに身を処するかがむつかしいのだ」という言葉がある。"目標は立てた方がよいと知りつつ、実際には決めていない"という人も少なくないだろう。先が見えない時代であれば、なおさらだ。
たった一つでもいい、自分の柱となる言葉を決めるだけでも、前を向く大きな力になってくれるに違いない。
アメリカの社会心理学者で、モチベーションや目標達成の分野の第一人者ハイディ・グラント・ハルバーソン氏は、著書『やり抜く人の9つの習慣』(林田レジリ浩文訳)で、目標を一つに絞ることも、意志の力を発揮するためのポイントであることを指摘。「『新年の目標』をひとつだけに絞ることができたら、成功確率はかなり高くなるでしょう」とアドバイスする。
"2021年をどんな年にしたいですか? それを漢字一字で表すと?"——「今年の漢字」で一年を振り返った次は、意識をリセットして「来年の漢字」を考えてみてはどうだろうか。希望ある未来、一歩前進・勝利した自身の姿を思い描きながら新たな一年を迎えたい。
☆2021年 「結成70周年」婦人部の活動
2021年「希望・勝利の年」は、婦人部結成70周年の佳節を迎える。
結成以来、困難を乗り越え、自他共の幸福を広げてきた婦人部は、今や世界第一の平和の連帯へと発展した。いかなる時もたたえ、励まし続けてくださった池田大作先生への感謝を胸に、学会創立100周年の2030年へ、さらなる広布拡大の決意を固め、前進していこう。
大事な10年の出発に当たり、より一層、創価後継の人材を伸ばしていくことを決意したい。そこで2021年は、皆で「ヤング白ゆり世代」の成長を祈り、共に動き、共に体験を積む「ヤング白ゆり・勝利の年」と捉え、令法久住への道を開いていきたい。そして、全婦人部員が、小説『新・人間革命』を熟読し、師弟の精神を深め、一人一人が広布の使命を果たしていこう。
創価の同志は、コロナ禍の中にあっても、懸命に友への励ましを送っている。これまで以上に一人に寄り添い、一対一の励ましを続けていこう。池田先生は、「題目は、究極の希望だ。題目を唱え、弘めゆく、創価の女性の生命こそ、希望の当体なのである」と指導されている。「絶対勝利」の婦人部は、題目第一で、地域・社会に希望の哲学を語り、広めていこう。
婦人部結成70周年のロゴマーク。婦人部の象徴・白ゆりや桜梅桃李の花のように、全員が使命の花を咲かせゆく希望・勝利の一年に!
1.全員で「ヤング白ゆり世代」をはじめ次代を担う人材を伸ばそう!
学会精神の継承は婦人部の大切な使命である。若い世代の成長を祈り、信仰の確信と喜びを語り伝えよう。
〇「ヤング白ゆり世代」が希望と誇りをもって活躍できるよう、皆で励まし合い、共に成長しよう。
※懇談会や学習会など工夫し、同世代の触発の場を設ける(開催単位は各地で検討)。
※オンライン講座「ヤング白ゆり希望カレッジ」を年2回程度、中央から配信する。
〇婦女一体の「サン☆フラワー キャンペーン」をより一層、充実させる。
〇わが家、わが地域の未来部・青年部、そして未入会家族を大切に、真心を尽くし、共に成長していこう。
2.全員が主役! 心結ぶ対話で広布を拡大!
地域・社会の発展と、皆の健康・勝利を祈り、信頼と友情を結び、創価の哲学を語り広げよう。
〇近隣、職場、親戚など、全ての友人・知人に、大きく対話を広げよう。
〇「私の人間革命」の体験を語り、折伏・弘教を実践しよう。
※「聖教新聞」「モバイルSTB」「SOKAnet」などを活用。
〇「聖教新聞」の拡大に皆で挑戦し、創刊70周年を荘厳しよう。
3.小説「新・人間革命」を学び、希望の存在と輝こう!
一人一人が小説『新・人間革命』の研さんを通して池田先生の心を学び、自身の人間革命に挑戦しよう。
〇日々、小説『新・人間革命』を読み、共戦の歴史を刻もう。「聖教電子版」なども活用しよう。
○会合や訪問・激励の折など、あらゆる機会に読み合っていこう。
4.「グループ学習・懇談」で希望と励ましを広げよう!
グループこそ広宣流布の推進と拡大の原動力である。"一人も置き去りにしない"との心で、訪問・激励にも力を入れ、広布の主体者を増やそう。
〇4月〜5月を中心に、部結成70周年を記念する婦人部総会を「希望総会」としてグループ単位でにぎやかに開催。
〇全員が主役の「グループ学習・懇談」を毎月、開催しよう。
〇「大白蓮華」の「婦人部 輝きのグループ学習」を教材に御書を学ぶなど、研さんに取り組み、体験を語り合うなど充実を図ろう。
主要行事
・婦人部結成70周年記念「希望総会」をグループ単位で開催(4月〜5月)
・オンライン講座「ヤング白ゆり希望カレッジ」を配信
・女性平和委員会主催の「草の根映写会」を各地で開催
●実践の五指針 「絶対勝利の婦人部」
一、祈りからすべては始まる
一、わが家は和楽の前進
一、後継の人材を伸ばす
一、地域と社会を大切に
一、生き生きと体験を語る
●婦人部グループモットー
皆で語り 皆で学び 皆が創価の幸福博士に!
2020年12月17日木曜日
2020.12.17 わが友に贈る
仏法は「依正不二」。
自身の一念の転換が
環境を変革する鍵だ。
人生勝利への挑戦劇を
今から! 私から!
曾谷入道殿許御書 P1026
『夫れ以れば重病を療治するには良薬を構索し逆謗を救助するには要法には如かず』
【通解】
つらつら思うに、重病を療治するには良薬を求め、五逆や誹謗正法の衆生を救済するには肝要の妙法五字を与えるほかない。
名字の言 "現場"にこだわった作家たち 2020年12月17日
ホームドラマの脚本家の中には、書斎机ではなく、食卓などで執筆する人が少なくない。「渡る世間は鬼ばかり」などを書いた橋田壽賀子さんは、輸入物の立派な机を持ちながらも、ダイニングテーブルで筆を走らせたという▼書斎机となれば、静かな部屋にこもって集中して書く姿が思い浮かぶ。一方、食卓では家族が食事をしたり、お茶を飲んで団らんしたり……という情景を想像する。きっと作家たちがこだわったのは、集中できる環境よりも、暮らしの一場面を思い描ける"現場"に身と心を置くことだったのだろう▼池田先生は青年部時代のある日、恩師と会合に出席した。小雨の中、3400人もの友が集った。終了後、先生は帰路に就かず、その地域の座談会に赴いた▼先の会合の無事故と成功のために奮闘した地元の同志に、先生は思いをはせた。当時の真情をこう語っている。「現実に地道な苦労をした陰の人をこそ、最大に尊敬し、守っていかねばならない。これが私の変わらざる人間観である。この不動の一点に立っているゆえに、何があっても強いし、迷わない」▼広布の現場は、小さな会合や同志、友人との膝詰めの対話にある。一人一人の人生の息遣いを感じる語らいから、人間革命の偉大な物語が紡がれていく。(白)
寸鉄 2020年12月17日
悩みがあるから人を救える境涯に—恩師。祈り、挑んだ分、偉大な仏の力が
「女性平和委員会」40周年子らの笑顔輝く世界へ!勇気と慈愛の太陽と光れ
釈尊は言葉を自在に使う人—哲人。励ましは粘り強く!大誠実を声にして
宅配の不在通知装う偽のメールが横行。個人情報狙う手口。冷静に見破れ
公明は民衆の皮膚感覚を体現し政策を実現—識者三千の議員網の本領更に
☆池田華陽会御書30編に学ぶ 諸法実相抄(下)
◇"誓願の題目"で友に希望を
今月は、「諸法実相抄」の後半を学びます。
池田先生は9月の「世界青年部総会」へのメッセージにつづられました。
「若き地涌の君たちは、勝つために生まれてきたのです。
いかなる苦難にも打ち勝って、家族を、友人を、眷属を、民衆を、そして人類を、幸福に平和にするために生まれてきた。
妙法という生命尊厳の極理を探究し、実践する君たちは、まぎれもなく最も強く明るい『勇気の太陽』であり、最も清く朗らかな『希望の蓮華』であります。(中略)
私が誓いの同志と共に、師子王の心で貫き通してきた、『最後は必ず勝つ』との『絶対勝利の信心』を君たちに厳然と託します」
師から受け継ぐ「絶対勝利の信心」を光らせ、誓いを胸に地涌の青春を歩んでいきましょう。
(拝読範囲は御書1360ページ8行目「末法にして」〜1362ページ本抄末尾です)
◇本抄について
本抄は、文永10年(1273年)5月、日蓮大聖人が流罪地の佐渡で認められ、最蓮房に与えられたとされるお手紙です。
最蓮房は、大聖人と同時期に佐渡に流罪されていた人物で、もとは天台宗の学僧でしたが、大聖人と出会って弟子になりました。
本抄は、最蓮房が大聖人に、法華経方便品第2に説かれる「諸法実相」についてお尋ねしたことに対する御返事とされています。
大聖人は、本抄で「諸法実相」の意義を述べられ、この法理に照らし、一切衆生の生命が本来、妙法蓮華経の当体であることを明かされます。
また、大聖人と同じ心で広布に進む人は「地涌の菩薩」であり、滅後弘通の使命を果たす"地涌の実践"によって末法の広宣流布は疑いないとの大確信を示されます。
◇御文
『末法にして妙法蓮華経の五字を弘めん者は男女はきらふべからず、皆地涌の菩薩の出現に非ずんば唱へがたき題目なり、日蓮一人はじめは南無妙法蓮華経と唱へしが、二人・三人・百人と次第に唱へつたふるなり、未来も又しかるべし、是あに地涌の義に非ずや』(御書1360ページ8行目〜10行目)
◇通解
末法において妙法蓮華経の五字を弘める者は、男女の分け隔てなどありません。皆、地涌の菩薩の出現でなければ、唱えることのできない題目なのです。
初めは日蓮一人が南無妙法蓮華経と唱えましたが、二人、三人、百人と次第に唱え伝えてきたのです。未来もまた同じでしょう。これこそ「地涌の義」ではないでしょうか。
◇[解説]偉大な妙法は自分の中に
どれほど困難な時代にあっても、また、どれほど大変な環境にあっても、決して負けず、決して諦めない。自ら人間革命の勝利の劇を演じながら、妙法を唱え弘め、最も苦しんでいる人々と共に幸福を勝ち取っていく——。
この、限りない勇気と希望、さらに、広宣流布への誓願に燃えゆく「地涌の生命」は、私たちに、一人ももれなく本来具わっています。
どこまでも現実社会の中で、自らの胸中に、この「地涌の生命」を湧き出し、使命の舞台で自他共の幸福を広げる一人一人こそ、末法広宣流布の使命を果たしゆく、最も尊極な「地涌の菩薩」です。
掲げた御文に"男女の分け隔てはない"と示されている通り、性別はもちろん、年齢や国籍、立場などの違いによる差別は一つとしてありません。
続く御文で大聖人は「皆地涌の菩薩の出現に非ずんば唱へがたき題目なり」と仰せです。
今、こうして題目を唱えられることが、どれほど稀なことであるか。全員が、広宣流布を誓願し生まれ合わせた「地涌の菩薩」であるとの、深き宿縁を教えられています。
また、広宣流布とは一面から言えば、"生命の無限の可能性"を信じることのできない「無明」を、自他共に打ち破っていく戦いです。それを成し遂げられるのは、末法の広宣流布を託された「地涌の菩薩」の"鍛え抜かれた生命"です。
大聖人は、全ての人が仏界という最高の生命を涌現できるように「南無妙法蓮華経」の唱題行を確立されました。御本尊に題目を唱えることは、自らの生命の可能性を信じ、「無明」を打ち破ることであるとも言えます。
ゆえに、"偉大な妙法が自分の中にある"と「信心」を起こし、題目を唱える私たちの胸中には「地涌の菩薩」の"鍛え抜かれた生命"が輝いているのです。
そして、妙法を唱え、信心の歓喜に目覚めた「一人」が、二人、三人と、その歓喜を伝えていく——この「地涌の義」のままに、世界広布の大道を切り開いてきたのが創価学会です。
勇気凜々と"広布誓願の題目"を唱えながら、友に希望の励ましを広げ、師と共に「地涌の使命」を歓喜の心で果たしていきましょう!
★池田先生の指針から
仏法を学ぶ中で、自分が地涌の闘士だと確信し、命の底から我が使命に向き合う。この自覚こそ「実践の教学」だ。
苦難に挑む師子王の心を奮い起こして「地涌の誓願に生きる」と決めた時、人間は最も偉大に、その生を燃焼させることができる。(『随筆 永遠なれ創価の大城』)
◇ ◆ ◇
自分が尊厳であるならば、他者も同じく尊厳な存在である。ゆえに、誰もが本来の尊厳性を輝かせ、共に幸福になってほしい——そう願って立ち上がるのが、仏法の菩薩の生き方です。一人一人が、あらゆる苦難を乗り越えつつ、万人の幸福を実現する妙法弘通の主人公となる。ここに「地涌の菩薩」の実像があるのです。(『人間革命の宗教』)
◇ ◆ ◇
人類は皆、本来、地涌の生命を持っています。その地涌の生命は、目覚めた地涌の生命に触れることで必ず触発されるのです。
さあ、わが門下の君たちよ、貴女たちよ、新鮮なる人間革命の舞台へ、新しい自分自身の生命で生き生きと立ち上がれ!
明日の世界が待っている。未来の人類が、創価の地涌の大行進を待っている——。(『勝利の経典「御書」に学ぶ』第17巻)
研さんのために
○…『勝利の経典「御書」に学ぶ』第17巻(聖教新聞社)
○…2020年6月号「大白蓮華」掲載の「世界を照らす太陽の仏法」(同)
自身の一念の転換が
環境を変革する鍵だ。
人生勝利への挑戦劇を
今から! 私から!
曾谷入道殿許御書 P1026
『夫れ以れば重病を療治するには良薬を構索し逆謗を救助するには要法には如かず』
【通解】
つらつら思うに、重病を療治するには良薬を求め、五逆や誹謗正法の衆生を救済するには肝要の妙法五字を与えるほかない。
名字の言 "現場"にこだわった作家たち 2020年12月17日
ホームドラマの脚本家の中には、書斎机ではなく、食卓などで執筆する人が少なくない。「渡る世間は鬼ばかり」などを書いた橋田壽賀子さんは、輸入物の立派な机を持ちながらも、ダイニングテーブルで筆を走らせたという▼書斎机となれば、静かな部屋にこもって集中して書く姿が思い浮かぶ。一方、食卓では家族が食事をしたり、お茶を飲んで団らんしたり……という情景を想像する。きっと作家たちがこだわったのは、集中できる環境よりも、暮らしの一場面を思い描ける"現場"に身と心を置くことだったのだろう▼池田先生は青年部時代のある日、恩師と会合に出席した。小雨の中、3400人もの友が集った。終了後、先生は帰路に就かず、その地域の座談会に赴いた▼先の会合の無事故と成功のために奮闘した地元の同志に、先生は思いをはせた。当時の真情をこう語っている。「現実に地道な苦労をした陰の人をこそ、最大に尊敬し、守っていかねばならない。これが私の変わらざる人間観である。この不動の一点に立っているゆえに、何があっても強いし、迷わない」▼広布の現場は、小さな会合や同志、友人との膝詰めの対話にある。一人一人の人生の息遣いを感じる語らいから、人間革命の偉大な物語が紡がれていく。(白)
寸鉄 2020年12月17日
悩みがあるから人を救える境涯に—恩師。祈り、挑んだ分、偉大な仏の力が
「女性平和委員会」40周年子らの笑顔輝く世界へ!勇気と慈愛の太陽と光れ
釈尊は言葉を自在に使う人—哲人。励ましは粘り強く!大誠実を声にして
宅配の不在通知装う偽のメールが横行。個人情報狙う手口。冷静に見破れ
公明は民衆の皮膚感覚を体現し政策を実現—識者三千の議員網の本領更に
☆池田華陽会御書30編に学ぶ 諸法実相抄(下)
◇"誓願の題目"で友に希望を
今月は、「諸法実相抄」の後半を学びます。
池田先生は9月の「世界青年部総会」へのメッセージにつづられました。
「若き地涌の君たちは、勝つために生まれてきたのです。
いかなる苦難にも打ち勝って、家族を、友人を、眷属を、民衆を、そして人類を、幸福に平和にするために生まれてきた。
妙法という生命尊厳の極理を探究し、実践する君たちは、まぎれもなく最も強く明るい『勇気の太陽』であり、最も清く朗らかな『希望の蓮華』であります。(中略)
私が誓いの同志と共に、師子王の心で貫き通してきた、『最後は必ず勝つ』との『絶対勝利の信心』を君たちに厳然と託します」
師から受け継ぐ「絶対勝利の信心」を光らせ、誓いを胸に地涌の青春を歩んでいきましょう。
(拝読範囲は御書1360ページ8行目「末法にして」〜1362ページ本抄末尾です)
◇本抄について
本抄は、文永10年(1273年)5月、日蓮大聖人が流罪地の佐渡で認められ、最蓮房に与えられたとされるお手紙です。
最蓮房は、大聖人と同時期に佐渡に流罪されていた人物で、もとは天台宗の学僧でしたが、大聖人と出会って弟子になりました。
本抄は、最蓮房が大聖人に、法華経方便品第2に説かれる「諸法実相」についてお尋ねしたことに対する御返事とされています。
大聖人は、本抄で「諸法実相」の意義を述べられ、この法理に照らし、一切衆生の生命が本来、妙法蓮華経の当体であることを明かされます。
また、大聖人と同じ心で広布に進む人は「地涌の菩薩」であり、滅後弘通の使命を果たす"地涌の実践"によって末法の広宣流布は疑いないとの大確信を示されます。
◇御文
『末法にして妙法蓮華経の五字を弘めん者は男女はきらふべからず、皆地涌の菩薩の出現に非ずんば唱へがたき題目なり、日蓮一人はじめは南無妙法蓮華経と唱へしが、二人・三人・百人と次第に唱へつたふるなり、未来も又しかるべし、是あに地涌の義に非ずや』(御書1360ページ8行目〜10行目)
◇通解
末法において妙法蓮華経の五字を弘める者は、男女の分け隔てなどありません。皆、地涌の菩薩の出現でなければ、唱えることのできない題目なのです。
初めは日蓮一人が南無妙法蓮華経と唱えましたが、二人、三人、百人と次第に唱え伝えてきたのです。未来もまた同じでしょう。これこそ「地涌の義」ではないでしょうか。
◇[解説]偉大な妙法は自分の中に
どれほど困難な時代にあっても、また、どれほど大変な環境にあっても、決して負けず、決して諦めない。自ら人間革命の勝利の劇を演じながら、妙法を唱え弘め、最も苦しんでいる人々と共に幸福を勝ち取っていく——。
この、限りない勇気と希望、さらに、広宣流布への誓願に燃えゆく「地涌の生命」は、私たちに、一人ももれなく本来具わっています。
どこまでも現実社会の中で、自らの胸中に、この「地涌の生命」を湧き出し、使命の舞台で自他共の幸福を広げる一人一人こそ、末法広宣流布の使命を果たしゆく、最も尊極な「地涌の菩薩」です。
掲げた御文に"男女の分け隔てはない"と示されている通り、性別はもちろん、年齢や国籍、立場などの違いによる差別は一つとしてありません。
続く御文で大聖人は「皆地涌の菩薩の出現に非ずんば唱へがたき題目なり」と仰せです。
今、こうして題目を唱えられることが、どれほど稀なことであるか。全員が、広宣流布を誓願し生まれ合わせた「地涌の菩薩」であるとの、深き宿縁を教えられています。
また、広宣流布とは一面から言えば、"生命の無限の可能性"を信じることのできない「無明」を、自他共に打ち破っていく戦いです。それを成し遂げられるのは、末法の広宣流布を託された「地涌の菩薩」の"鍛え抜かれた生命"です。
大聖人は、全ての人が仏界という最高の生命を涌現できるように「南無妙法蓮華経」の唱題行を確立されました。御本尊に題目を唱えることは、自らの生命の可能性を信じ、「無明」を打ち破ることであるとも言えます。
ゆえに、"偉大な妙法が自分の中にある"と「信心」を起こし、題目を唱える私たちの胸中には「地涌の菩薩」の"鍛え抜かれた生命"が輝いているのです。
そして、妙法を唱え、信心の歓喜に目覚めた「一人」が、二人、三人と、その歓喜を伝えていく——この「地涌の義」のままに、世界広布の大道を切り開いてきたのが創価学会です。
勇気凜々と"広布誓願の題目"を唱えながら、友に希望の励ましを広げ、師と共に「地涌の使命」を歓喜の心で果たしていきましょう!
★池田先生の指針から
仏法を学ぶ中で、自分が地涌の闘士だと確信し、命の底から我が使命に向き合う。この自覚こそ「実践の教学」だ。
苦難に挑む師子王の心を奮い起こして「地涌の誓願に生きる」と決めた時、人間は最も偉大に、その生を燃焼させることができる。(『随筆 永遠なれ創価の大城』)
◇ ◆ ◇
自分が尊厳であるならば、他者も同じく尊厳な存在である。ゆえに、誰もが本来の尊厳性を輝かせ、共に幸福になってほしい——そう願って立ち上がるのが、仏法の菩薩の生き方です。一人一人が、あらゆる苦難を乗り越えつつ、万人の幸福を実現する妙法弘通の主人公となる。ここに「地涌の菩薩」の実像があるのです。(『人間革命の宗教』)
◇ ◆ ◇
人類は皆、本来、地涌の生命を持っています。その地涌の生命は、目覚めた地涌の生命に触れることで必ず触発されるのです。
さあ、わが門下の君たちよ、貴女たちよ、新鮮なる人間革命の舞台へ、新しい自分自身の生命で生き生きと立ち上がれ!
明日の世界が待っている。未来の人類が、創価の地涌の大行進を待っている——。(『勝利の経典「御書」に学ぶ』第17巻)
研さんのために
○…『勝利の経典「御書」に学ぶ』第17巻(聖教新聞社)
○…2020年6月号「大白蓮華」掲載の「世界を照らす太陽の仏法」(同)
2020年12月16日水曜日
2020.12.16 わが友に贈る
お世話になった方々へ
感謝の思いを伝えよう。
つながりが幸福の基盤。
一筆や一声に
最大の真心を込めて。
御義口伝巻上 P716
『我等が頭は妙なり喉は法なり胸は蓮なり胎は華なり足は経なり此の五尺の身妙法蓮華経の五字なり』
【通解】
我らの頭は妙である。のどは法である。胸は蓮である。腹は華である。足は経である。この五尺の身が妙法蓮華経の五字の当体である。
名字の言 探査機「はやぶさ2」の旅は続く 2020年12月16日
小惑星「りゅうぐう」での任務を終え、地球にカプセルを投下した探査機「はやぶさ2」が、再び地球を離れた。どこへ向かったのか▼目指すは小惑星「1998KY26」。将来、地球に衝突する危険性があるという。だが直径約30メートルと小さく、実際の形が分からない。そこで災害防止の観点から接近観測を試みるのだ。到着予定は2031年。総飛行距離は100億キロといわれる。宇宙の謎を解明する大目的に終わりはない▼広布の大願に生きる人生にも停滞はない。本紙通信員の婦人は、コロナ禍により38年勤めた職場を解雇された。それでも、彼女の歩みが止まることはなかった▼自らの宿命転換を懸けて学会活動に励み、通信員として記事の一字一句、写真の一葉一葉に心を込めた。「この挑戦が苦難に立ち向かう力になりました」と語る彼女は先月、念願の再就職を果たす。初出勤の日には、自身の撮った写真が本紙に掲載された▼この一年、未聞の試練の中でどれだけ前進できたか——そう悩む人も多いだろう。しかし人間としての成長は、目に見える結果だけでなく、向上しようとする心で決まる。苦しい時も楽しい時も「大願ををこせ」(御書1561ページ)との御聖訓を胸に、一歩でも前へ。そこから宇宙大の境涯が開かれる。(子)
寸鉄 2020年12月16日
助け合いの心持つ学会の連帯こそ社会支える力—博士。励ましの声を益々
日韓青年部がオンライン交流会。国境超え触発し合う君らは共生世紀の光
途中に何があろうが最後に勝て—戸田先生。本年総仕上げへもう一歩前進
癌検診受けぬ理由、健康に自信あるからが25%。後悔先に立たずと戒めて
「家でもマスク」が家庭内感染防ぐ鍵と。高齢者等、同居家族に合わせ聡明に
〈社説〉 2020・12・16 きょう「電話創業の日」
◇"声の力"で励ましの連帯を
1890年(明治23年)のきょう、日本で初めて電話が開通した。当初の加入者は東京(155人)と横浜(42人)のみに限られ、合わせてもわずか197人だったという。この頃は、通信料も高額であったこともあり、各家庭に普及するまでには、長い年月を必要とした。
現在では、スマートフォンを含むモバイル端末の普及率は人口の8割を超え、携帯電話の契約数は、1人1台を超える。どこにいても、日本中、世界中の人とつながり、音声通話——声を聞き話すことができる時代となった。
一方で、近年では若者の「電話離れ」の話をたびたび耳にする。インターネットの進歩に伴い、コミュニケーションの在り方も多様化し、若者を中心に電話以外のメールやSNSを利用したやりとりが増えてきている。SNSのアカウントは知っているが、電話番号は知らないということも、珍しいことではない。
ある20代の青年がこんな話をしていた。「電話が鳴っても、怖いので最初は出ません。電話が切れた後に、SNSで『なんでしょうか?』と連絡します」と。そこには、通話の中で相手から答えを求められた際の不安、「考える時間が欲しい」「時間を拘束されたくない」などの心理があるという。また、各家庭の固定電話、いわゆる「家電」を置かない家庭が増えたことで、電話に出る機会が減り、不慣れな電話に対する違和感にもつながっているのかもしれない。
それでも、「声」を伝達する電話は、今なお重要だ。それは、自分の感情、気持ちを相手にしっかりと伝えたい時、声は大きな力を持っているからである。
ともすれば、無機質になってしまう文字だけのやりとりでは、読み手次第で気持ちの受け取り方が変わってしまうこともある。電話であれば、会話の中で感情などの細かいニュアンスも伝えることが可能で、心の交流が生まれやすい。とりわけ、感謝や励ましを送る時、自分の真剣な思いを伝える時には、「声」にその心が自然に顕れていくものである。
池田先生は、「『声仏事を為す』(御書708ページ)と説かれるように、声で人を救うことができる。声で魔を切ることもできる。言葉で、声で、いくらでも広布の道を開いていける」と述べている。
新型コロナウイルスの影響が懸念され、直接会うことに慎重さが強く求められてきている今だからこそ、改めて電話がもつ積極的価値を考えてもいいのではないか。
今年も残りわずか。年の瀬の多忙な時期にあっても、一年の感謝をあえて声で伝え、心通うコミュニケーションで、一対一の語らいを広げていきたい。
☆四季の励まし 生き抜く力はわが生命に 2020年12月13日
◇池田先生の言葉
病気をした人は、
その分、
人のことを思いやれる。
慈愛が深まる。
病気は、
いろいろなことを
教えてくれる。
死を見つめたり、
生きる意味を考えたり、
人生のかけがえのなさが
見えてくるものだ。
すべて、
より高い人生の頂へと
登っていくための
通路なのだ。
教科書なのである。
生命には
「生き抜く力」がある。
「治す力」がある。
それを引き出す
最高の「大良薬」が
妙法である。
病気を
宿命転換の好機と定める。
その強き一念が、
一切の障魔を破り、
幸福への軌道を広げる。
人間誰しも
病気になることはある。
肝心なのは
「病気に負けない」ことだ。
「強い心」「負けない心」が
あるかぎり、
人間は、すべてを
プラスに転じていける。
大切なのは、
生きているうちに、
どれだけ「生命の質」を
高めることができるかだ。
長く生きることだけが、
長寿ではない。
大切なのは、
きょう一日を、
広布の前進とともに
悔いなく
生ききることである。
いくつになっても、
生きる目標を
胸中に燦然と
輝かせていくことだ。
たとえ病気になっても、
心は生き生きと!——
絶対に負けてはいけない。
戦う心まで
病魔に
食い破られてはならない。
人生の勝敗は、
途中では決まらない。
最後に勝つ人が、
真の勝利者なのである。
【写真説明】黄色のミモザ、赤紫のキンギョソウ……。色鮮やかな花々の中に、オレンジ色のアマリリスの大輪が、ひときわ輝いている。2010年(平成22年)3月、池田大作先生が都内でシャッターを切った。
人は皆、生老病死から逃れることはできない。しかし、寒風すさぶ試練の冬に耐えるからこそ、幸の花咲く春の喜びを知る。妙法に生き抜く人は「冬は必ず春となる」(御書1253ページ)。御書にはまた、「妙とは蘇生の義なり蘇生と申すはよみがへる義なり」(947ページ)と。妙法は、万人に具わる"生きる力"を引き出す大法である。
苦難と戦う友と家族に、真剣な祈りと、温かな励ましを届けよう。共々に福徳と勝利の人生を目指して。
感謝の思いを伝えよう。
つながりが幸福の基盤。
一筆や一声に
最大の真心を込めて。
御義口伝巻上 P716
『我等が頭は妙なり喉は法なり胸は蓮なり胎は華なり足は経なり此の五尺の身妙法蓮華経の五字なり』
【通解】
我らの頭は妙である。のどは法である。胸は蓮である。腹は華である。足は経である。この五尺の身が妙法蓮華経の五字の当体である。
名字の言 探査機「はやぶさ2」の旅は続く 2020年12月16日
小惑星「りゅうぐう」での任務を終え、地球にカプセルを投下した探査機「はやぶさ2」が、再び地球を離れた。どこへ向かったのか▼目指すは小惑星「1998KY26」。将来、地球に衝突する危険性があるという。だが直径約30メートルと小さく、実際の形が分からない。そこで災害防止の観点から接近観測を試みるのだ。到着予定は2031年。総飛行距離は100億キロといわれる。宇宙の謎を解明する大目的に終わりはない▼広布の大願に生きる人生にも停滞はない。本紙通信員の婦人は、コロナ禍により38年勤めた職場を解雇された。それでも、彼女の歩みが止まることはなかった▼自らの宿命転換を懸けて学会活動に励み、通信員として記事の一字一句、写真の一葉一葉に心を込めた。「この挑戦が苦難に立ち向かう力になりました」と語る彼女は先月、念願の再就職を果たす。初出勤の日には、自身の撮った写真が本紙に掲載された▼この一年、未聞の試練の中でどれだけ前進できたか——そう悩む人も多いだろう。しかし人間としての成長は、目に見える結果だけでなく、向上しようとする心で決まる。苦しい時も楽しい時も「大願ををこせ」(御書1561ページ)との御聖訓を胸に、一歩でも前へ。そこから宇宙大の境涯が開かれる。(子)
寸鉄 2020年12月16日
助け合いの心持つ学会の連帯こそ社会支える力—博士。励ましの声を益々
日韓青年部がオンライン交流会。国境超え触発し合う君らは共生世紀の光
途中に何があろうが最後に勝て—戸田先生。本年総仕上げへもう一歩前進
癌検診受けぬ理由、健康に自信あるからが25%。後悔先に立たずと戒めて
「家でもマスク」が家庭内感染防ぐ鍵と。高齢者等、同居家族に合わせ聡明に
〈社説〉 2020・12・16 きょう「電話創業の日」
◇"声の力"で励ましの連帯を
1890年(明治23年)のきょう、日本で初めて電話が開通した。当初の加入者は東京(155人)と横浜(42人)のみに限られ、合わせてもわずか197人だったという。この頃は、通信料も高額であったこともあり、各家庭に普及するまでには、長い年月を必要とした。
現在では、スマートフォンを含むモバイル端末の普及率は人口の8割を超え、携帯電話の契約数は、1人1台を超える。どこにいても、日本中、世界中の人とつながり、音声通話——声を聞き話すことができる時代となった。
一方で、近年では若者の「電話離れ」の話をたびたび耳にする。インターネットの進歩に伴い、コミュニケーションの在り方も多様化し、若者を中心に電話以外のメールやSNSを利用したやりとりが増えてきている。SNSのアカウントは知っているが、電話番号は知らないということも、珍しいことではない。
ある20代の青年がこんな話をしていた。「電話が鳴っても、怖いので最初は出ません。電話が切れた後に、SNSで『なんでしょうか?』と連絡します」と。そこには、通話の中で相手から答えを求められた際の不安、「考える時間が欲しい」「時間を拘束されたくない」などの心理があるという。また、各家庭の固定電話、いわゆる「家電」を置かない家庭が増えたことで、電話に出る機会が減り、不慣れな電話に対する違和感にもつながっているのかもしれない。
それでも、「声」を伝達する電話は、今なお重要だ。それは、自分の感情、気持ちを相手にしっかりと伝えたい時、声は大きな力を持っているからである。
ともすれば、無機質になってしまう文字だけのやりとりでは、読み手次第で気持ちの受け取り方が変わってしまうこともある。電話であれば、会話の中で感情などの細かいニュアンスも伝えることが可能で、心の交流が生まれやすい。とりわけ、感謝や励ましを送る時、自分の真剣な思いを伝える時には、「声」にその心が自然に顕れていくものである。
池田先生は、「『声仏事を為す』(御書708ページ)と説かれるように、声で人を救うことができる。声で魔を切ることもできる。言葉で、声で、いくらでも広布の道を開いていける」と述べている。
新型コロナウイルスの影響が懸念され、直接会うことに慎重さが強く求められてきている今だからこそ、改めて電話がもつ積極的価値を考えてもいいのではないか。
今年も残りわずか。年の瀬の多忙な時期にあっても、一年の感謝をあえて声で伝え、心通うコミュニケーションで、一対一の語らいを広げていきたい。
☆四季の励まし 生き抜く力はわが生命に 2020年12月13日
◇池田先生の言葉
病気をした人は、
その分、
人のことを思いやれる。
慈愛が深まる。
病気は、
いろいろなことを
教えてくれる。
死を見つめたり、
生きる意味を考えたり、
人生のかけがえのなさが
見えてくるものだ。
すべて、
より高い人生の頂へと
登っていくための
通路なのだ。
教科書なのである。
生命には
「生き抜く力」がある。
「治す力」がある。
それを引き出す
最高の「大良薬」が
妙法である。
病気を
宿命転換の好機と定める。
その強き一念が、
一切の障魔を破り、
幸福への軌道を広げる。
人間誰しも
病気になることはある。
肝心なのは
「病気に負けない」ことだ。
「強い心」「負けない心」が
あるかぎり、
人間は、すべてを
プラスに転じていける。
大切なのは、
生きているうちに、
どれだけ「生命の質」を
高めることができるかだ。
長く生きることだけが、
長寿ではない。
大切なのは、
きょう一日を、
広布の前進とともに
悔いなく
生ききることである。
いくつになっても、
生きる目標を
胸中に燦然と
輝かせていくことだ。
たとえ病気になっても、
心は生き生きと!——
絶対に負けてはいけない。
戦う心まで
病魔に
食い破られてはならない。
人生の勝敗は、
途中では決まらない。
最後に勝つ人が、
真の勝利者なのである。
【写真説明】黄色のミモザ、赤紫のキンギョソウ……。色鮮やかな花々の中に、オレンジ色のアマリリスの大輪が、ひときわ輝いている。2010年(平成22年)3月、池田大作先生が都内でシャッターを切った。
人は皆、生老病死から逃れることはできない。しかし、寒風すさぶ試練の冬に耐えるからこそ、幸の花咲く春の喜びを知る。妙法に生き抜く人は「冬は必ず春となる」(御書1253ページ)。御書にはまた、「妙とは蘇生の義なり蘇生と申すはよみがへる義なり」(947ページ)と。妙法は、万人に具わる"生きる力"を引き出す大法である。
苦難と戦う友と家族に、真剣な祈りと、温かな励ましを届けよう。共々に福徳と勝利の人生を目指して。
2020.12.15 わが友に贈る
職場や地域などで
お世話になった方々に
一年の御礼を伝えよう!
「ありがとう」の一言が
信頼と友情を強くする。
中興入道消息 P1334
『例せば漢土に玄宗皇帝と申せし御門の御后に上陽人と申せし美人あり、天下第一の美人にてありしかば楊貴妃と申すきさきの御らんじて此の人王へまいるならば我がをぼへをとりなんとて宣旨なりと申しかすめて、父母兄弟をば或はながし或は殺し上陽人をばろうに入れて四十年までせめたりしなり、此れもそれににて候』
【通解】
中国の玄宗皇帝の後官には、上陽人という美人がいた。この人は、天下第一の美人であったので、楊貴妃という后がその美しさをご覧になって、「この人が王の側近くに仕えたならば、自分ヘの寵愛を奪われてしまうにちがいない」と考えた。そこで揚貴妃は、皇帝の宣旨であると偽って、その女性の父母、兄弟を流罪にしたり、殺害し、女性本人は牢に閉じこめて、四十年の長きにわたって苦しめたのである。日蓮に対する迫害も、それに似ている。
名字の言 電話交換手を務める女子部員の三つの心掛け 2020年12月15日
その声を聞くだけで励まされ、心が癒やされる——そんな友を持つ人は幸せだ。コロナ禍の昨今、同志からの何げない電話に支えられたという人も少なくない▼電話交換手を務める女子部員が、日頃の対応で心掛けている"三つの項目"を教えてくれた。それは�温かな、ほほ笑みを含んだ声で話す�相手の話に耳を傾ける�もう一言の真心こもる言葉を添える。相手の顔が見えないからこそ、声の響きから人柄や心の動きを感じ取り、共感することで、自分の発する声も自然とぬくもりを帯びるのだという▼仏典には、仏が法を説く声を百獣の王の師子吼になぞらえ、その力用が述べられるくだりがある。人々を恐怖から救い、安心をもたらす。柔らかな響きに、無限の慈悲が込められているので、皆が楽しい気持ちになる——と▼「師子吼」というと、諸々の獣を震え上がらせる"力強い咆哮"をイメージするが、仏法で意味するところはそれだけではない。一切衆生を不幸に陥れる魔の働きから守りに守り、成仏に導かずにはおかないという仏の誓願が、その声に信頼と安心を与えるのであろう▼祈りに満ちた音声は、たとえ一言であっても聞く人の心の琴線に触れることは間違いない。「声仏事を為す」(御書708ページ)である。(之)
寸鉄 2020年12月15日
座談会は慈愛溢れた会合であるべき—戸田先生。本年の掉尾も讃え励まし
神奈川・川崎の日。首都圏牽引する広布の心臓部。希望拡大の波動を今こそ
嵐の時に生まれたのは君たちの幸福ではないか—作家。立正安国の志高く
年賀状の受け付け開始。旧友や新たな友と絆強める好機。一筆に真心込め
分は詐欺に遭わないと思う人ほど騙されやすい—心理学者。過信は禁物
☆心に御書を 第95回 創価は無限の希望を創造
〈御文〉
『今日蓮等の類い南無妙法蓮華経と唱え奉りて日本国の一切衆生を助けんと思うは豈世尊の大恩に非ずや』(御義口伝、727ページ)
〈通解〉
いま日蓮と門下が南無妙法蓮華経と唱え奉って、日本国の全民衆を救おうとしているのは、世尊(仏)が大恩をほどこす姿ではないか。
〈池田先生が贈る指針〉
御本仏は、一切衆生の幸福のために妙法を唱え出された。その大恩に応える仏勅の教団が、創価学会である。
ゆえに民衆救済の利他の力は無限に涌現する。最も大変な時にこそ最も希望を創造できるのだ。
広布に生きる人生は、最極の報恩の道である。皆が奮闘した一年、尊き同志の労苦に感謝し、共に讃え合う座談会を!
☆華陽姉妹の語らい 2020年12月12日
◇御文
『かかる濁世には互につねに・いゐあわせてひまもなく後世ねがわせ給い候へ』(法華行者逢難事、965ページ)
◇通解
このような濁世には、互いに常に話し合って、ひまなく後世を願うようにしなさい。
◇教えて
女子部の「マイ ロマン総会」で、自分らしく友との絆を強めていきます!
★池田先生の指導
苦しい時こそ、題目を朗々と唱え抜くことです。題目は師子吼です。
大変な時こそ、けなげな同志に、声を惜しまず、ねぎらいと励ましを送り続けることです。(中略)
互いに励まし合いながら、共に最後の最後まで持てる力を最大限に出しきっていく。これが「異体同心の団結」です。
立正安国のため、一つ一つ力を合わせて勝ち越えていく。そこに広布と人生の金剛不壊の城が築かれるのです。(『御書と青年』)
◇ ◆ ◇
友情は、人生の宝である。
友情ほど、美しいものはない。
友情の心は、仏法の人間主義と一致する。
自分から心を開いて明るくあいさつをし、誠実に接していくことだ。自らの聡明な振る舞いで、友情を深め、信頼を広げることができる。(中略)
善友との絆を大切に! 戸田先生は「相手が苦難の時こそ、友情の手を差し伸べよ」と言われた。誇り高く信義を貫いていくのだ。(『勝利の人間学』)
お世話になった方々に
一年の御礼を伝えよう!
「ありがとう」の一言が
信頼と友情を強くする。
中興入道消息 P1334
『例せば漢土に玄宗皇帝と申せし御門の御后に上陽人と申せし美人あり、天下第一の美人にてありしかば楊貴妃と申すきさきの御らんじて此の人王へまいるならば我がをぼへをとりなんとて宣旨なりと申しかすめて、父母兄弟をば或はながし或は殺し上陽人をばろうに入れて四十年までせめたりしなり、此れもそれににて候』
【通解】
中国の玄宗皇帝の後官には、上陽人という美人がいた。この人は、天下第一の美人であったので、楊貴妃という后がその美しさをご覧になって、「この人が王の側近くに仕えたならば、自分ヘの寵愛を奪われてしまうにちがいない」と考えた。そこで揚貴妃は、皇帝の宣旨であると偽って、その女性の父母、兄弟を流罪にしたり、殺害し、女性本人は牢に閉じこめて、四十年の長きにわたって苦しめたのである。日蓮に対する迫害も、それに似ている。
名字の言 電話交換手を務める女子部員の三つの心掛け 2020年12月15日
その声を聞くだけで励まされ、心が癒やされる——そんな友を持つ人は幸せだ。コロナ禍の昨今、同志からの何げない電話に支えられたという人も少なくない▼電話交換手を務める女子部員が、日頃の対応で心掛けている"三つの項目"を教えてくれた。それは�温かな、ほほ笑みを含んだ声で話す�相手の話に耳を傾ける�もう一言の真心こもる言葉を添える。相手の顔が見えないからこそ、声の響きから人柄や心の動きを感じ取り、共感することで、自分の発する声も自然とぬくもりを帯びるのだという▼仏典には、仏が法を説く声を百獣の王の師子吼になぞらえ、その力用が述べられるくだりがある。人々を恐怖から救い、安心をもたらす。柔らかな響きに、無限の慈悲が込められているので、皆が楽しい気持ちになる——と▼「師子吼」というと、諸々の獣を震え上がらせる"力強い咆哮"をイメージするが、仏法で意味するところはそれだけではない。一切衆生を不幸に陥れる魔の働きから守りに守り、成仏に導かずにはおかないという仏の誓願が、その声に信頼と安心を与えるのであろう▼祈りに満ちた音声は、たとえ一言であっても聞く人の心の琴線に触れることは間違いない。「声仏事を為す」(御書708ページ)である。(之)
寸鉄 2020年12月15日
座談会は慈愛溢れた会合であるべき—戸田先生。本年の掉尾も讃え励まし
神奈川・川崎の日。首都圏牽引する広布の心臓部。希望拡大の波動を今こそ
嵐の時に生まれたのは君たちの幸福ではないか—作家。立正安国の志高く
年賀状の受け付け開始。旧友や新たな友と絆強める好機。一筆に真心込め
分は詐欺に遭わないと思う人ほど騙されやすい—心理学者。過信は禁物
☆心に御書を 第95回 創価は無限の希望を創造
〈御文〉
『今日蓮等の類い南無妙法蓮華経と唱え奉りて日本国の一切衆生を助けんと思うは豈世尊の大恩に非ずや』(御義口伝、727ページ)
〈通解〉
いま日蓮と門下が南無妙法蓮華経と唱え奉って、日本国の全民衆を救おうとしているのは、世尊(仏)が大恩をほどこす姿ではないか。
〈池田先生が贈る指針〉
御本仏は、一切衆生の幸福のために妙法を唱え出された。その大恩に応える仏勅の教団が、創価学会である。
ゆえに民衆救済の利他の力は無限に涌現する。最も大変な時にこそ最も希望を創造できるのだ。
広布に生きる人生は、最極の報恩の道である。皆が奮闘した一年、尊き同志の労苦に感謝し、共に讃え合う座談会を!
☆華陽姉妹の語らい 2020年12月12日
◇御文
『かかる濁世には互につねに・いゐあわせてひまもなく後世ねがわせ給い候へ』(法華行者逢難事、965ページ)
◇通解
このような濁世には、互いに常に話し合って、ひまなく後世を願うようにしなさい。
◇教えて
女子部の「マイ ロマン総会」で、自分らしく友との絆を強めていきます!
★池田先生の指導
苦しい時こそ、題目を朗々と唱え抜くことです。題目は師子吼です。
大変な時こそ、けなげな同志に、声を惜しまず、ねぎらいと励ましを送り続けることです。(中略)
互いに励まし合いながら、共に最後の最後まで持てる力を最大限に出しきっていく。これが「異体同心の団結」です。
立正安国のため、一つ一つ力を合わせて勝ち越えていく。そこに広布と人生の金剛不壊の城が築かれるのです。(『御書と青年』)
◇ ◆ ◇
友情は、人生の宝である。
友情ほど、美しいものはない。
友情の心は、仏法の人間主義と一致する。
自分から心を開いて明るくあいさつをし、誠実に接していくことだ。自らの聡明な振る舞いで、友情を深め、信頼を広げることができる。(中略)
善友との絆を大切に! 戸田先生は「相手が苦難の時こそ、友情の手を差し伸べよ」と言われた。誇り高く信義を貫いていくのだ。(『勝利の人間学』)
2020年12月14日月曜日
2020.12.14 わが友に贈る
新聞休刊日
顕謗法抄 P448
『法華経の行者を悪口し及び杖を以て打擲せるもの其の後に懺悔せりといえども罪いまだ滅せずして千劫阿鼻地獄に堕ちたりと見えぬ』
【通解】
法華経の行者を悪口し、杖でもって打ったりした者は、その後に懺悔したとはいっても、罪はいまだ消滅しないで千劫の間、阿鼻地獄に堕ちたということである。
☆心に御書を 第94回 負けじ魂継ぐ正義の走者たれ
〈御文〉
『乙御前こそおとなしくなりて候らめ、いかにさかしく候らん』(乙御前御消息、1222ページ)
〈通解〉
乙御前は、さぞかし成長されたことでしょう。どんなに聡明になられたことでしょうか。
〈池田先生が贈る指針〉
大難の中、強盛な信心を貫き通した母と娘への仰せである。若き命を日蓮大聖人はこよなく慈しみ育まれた。そのお心は、学会の未来部育成に熱く脈打っている。
創価の人材城こそ世界の希望だ。コロナ禍に負けずチャレンジする正義の走者たちに励ましを。受験生をはじめ宝の一人一人の健康と勝利を、皆で祈ろう!
☆12月度座談会拝読御書 妙密上人御消息
◇拝読御文
『金はやけば弥色まさり剣はとげば弥利くなる・法華経の功徳はほむれば弥功徳まさる、二十八品は正き事はわずかなり讃むる言こそ多く候へと思食すべし』(御書全集1241ページ18行目〜1242ページ2行目、編年体御書873ページ18行目〜874ページ2行目)
◇[池田先生の指針から] 人をたたえる広布の"名優"に
(日蓮)大聖人は、こう仰せである。
「剣はとげば弥利くなる・法華経の功徳はほむれば弥功徳まさる」(御書1242ページ)——剣は、とげば、いよいよ鋭くなる。法華経は、ほめれば、いよいよ功徳が増えていく——と。
また「ほめられぬれば我が身の損ずるをも・かへりみず、そしられぬる時は又我が身のやぶるるをも・しらず、ふるまふ事は凡夫のことはざなり」(同1360ページ)——(凡夫というものは)ほめられたら、自分が損になることさえ忘れて(一生懸命、働き)、悪く言われた時は、また自分を害することも知らずに愚かな振る舞いをするものである——と仰せである。
弘教も、頑張っている人を、ほめたたえればたたえるほど、自分も功徳を受ける。組織にも功徳が充満してくる。勢いがついて、さらに弘教が進む。人材も出てくる。
経文も、仏と法とを、ほめたたえる言葉にあふれている。いわば「たたえる詩」であり、「合唱」である。釈尊も大聖人も「ほめたたえる人」であられた。
心で思っているだけではなく、口に出して、ほめなければいけない。
ある国の話。ある時、農家の主婦が、食卓の上に料理を並べずに、牛が食べる干し草をいっぱいに並べた。
食卓についた男たちは怒り出した。「俺たちは牛じゃないぞ!」
すると、おかみさんは、平然と言い返した。
「おや、牛じゃなかったのかい。私は20年間、お前さんたちのために料理をつくってきた。しかし、一度だって、お前さんたちが、牛と違って、何か言ったためしがあるのかい!」
牛は、干し草を黙々と食べる。それと同じで、「おいしい」とも「ありがとう」とも言わずに、黙って料理を食べてばかりいる男は、牛と一緒に干し草でも食べろというのである。
要するに、感謝も称讃も、「黙っていては、わからない」。
文殊菩薩は、ほかの人が見放した「手におえない衆生」を、ほめてほめて、ほめぬいて立派に教化したという。
私たちは、人をたたえ、人を奮い立たせる「名人」になりたい。それができる広布の"名優"になりたいものである。
(「2・11」記念代表者会議でのスピーチ、『池田大作全集』第88巻所収)
◇信心の歓喜を語り 福徳豊かに前進!
[キーワード1] 必ず諸天に守られる
混迷する時代の闇を照らし、苦悩を幸福へと転じる確かな人生への軌道を示すのが、日蓮大聖人の"太陽の仏法"です。
大聖人は「うれしきかな末法流布に生れあへる我等」(御書1439ページ)と仰せです。末法という広宣流布すべき「時」に生まれ合わせたことを喜ばれました。
私たちも今この時に、広布の陣列に連なることを誇りとしていきましょう。
建治2年(1276年)、本抄(妙密上人御消息)が著された当時は、蒙古からの再びの襲来が心配され、人々の心は不安に覆われていました。妙密上人も心細かったことでしょう。
拝読御文の前で大聖人は、法華経の肝心である南無妙法蓮華経を唱え弘めたゆえに、数々の大難を一身に受けられたことを述懐されています。さらに、大聖人門下も妙法の信仰ゆえに迫害されました。覚悟を定めて信心を貫くことは、いかに困難だったことでしょうか。
そうした時代にあって、妙密上人は、夫婦で純真に信心に励み、大聖人に御供養を届けました。大聖人は、その志は、日本国に法華経の題目を弘めていることと同じであり、その大功徳は身に集まり、諸天に守られていくと仰せです。
いまだ大聖人を信じる人が少なかった時代にあって、健気に信心を貫く門下を、どこまでも温かく包み、最大の称賛をされる御本仏のお心が本抄から拝されます。
[キーワード2] 同志を励ます功徳
大聖人は、「金は焼けばますます輝きが増し、剣は研げば研ぐほど強い剣になる」という例えを通して、「法華経の功徳はほめることで、さらに大きくなる」と御断言になっています。
そして、"法華経28品は、法理を説いたところよりほめる言葉の方が多い"ことを示されました。毎日、読誦している法華経方便品に記されている釈尊の第一声——「諸仏智慧甚深無量」(法華経106ページ)の一句に象徴されるように、法華経には「仏を賛嘆する言葉」や「法華経そのものを賛嘆する言葉」が数多く説かれています。
一方、法華経では法理そのものを説く箇所はわずかしかありません。成仏の根本法が、法華経の文底に秘められているからであり、その肝要を南無妙法蓮華経として顕されたのが大聖人です。
つまり法華経は、「南無妙法蓮華経の偉大さをたたえる経典」なのです。仏が賛嘆しているように、私たちも法華経を賛嘆すれば、功徳はいよいよ勝ります。
私たちの実践の上で、"法華経の功徳をほめる"とは何を指すのでしょうか。
具体的には、信心の喜びや功徳の体験を周囲の友に語っていくことです。また、広布に生きる同志を尊敬し励ましていくことです。
池田先生は、「法華経を行じている『人』をたたえることは、『法』をたたえることに通じる。広宣流布に戦っている学会員は、大聖人のお使いであり、『仏子』である。その学会員を、ほめれば、自分が功徳を受ける。自分の仏界が強まる。相手を、ほめているようでいて、じつは、かえって、自分の仏界をも讃嘆しているのである」と語っています。
本年を締めくくるに当たり、尊き創価の友と互いに健闘をたたえ合い、福徳豊かに、明「希望・勝利の年」を迎えていきましょう。
顕謗法抄 P448
『法華経の行者を悪口し及び杖を以て打擲せるもの其の後に懺悔せりといえども罪いまだ滅せずして千劫阿鼻地獄に堕ちたりと見えぬ』
【通解】
法華経の行者を悪口し、杖でもって打ったりした者は、その後に懺悔したとはいっても、罪はいまだ消滅しないで千劫の間、阿鼻地獄に堕ちたということである。
☆心に御書を 第94回 負けじ魂継ぐ正義の走者たれ
〈御文〉
『乙御前こそおとなしくなりて候らめ、いかにさかしく候らん』(乙御前御消息、1222ページ)
〈通解〉
乙御前は、さぞかし成長されたことでしょう。どんなに聡明になられたことでしょうか。
〈池田先生が贈る指針〉
大難の中、強盛な信心を貫き通した母と娘への仰せである。若き命を日蓮大聖人はこよなく慈しみ育まれた。そのお心は、学会の未来部育成に熱く脈打っている。
創価の人材城こそ世界の希望だ。コロナ禍に負けずチャレンジする正義の走者たちに励ましを。受験生をはじめ宝の一人一人の健康と勝利を、皆で祈ろう!
☆12月度座談会拝読御書 妙密上人御消息
◇拝読御文
『金はやけば弥色まさり剣はとげば弥利くなる・法華経の功徳はほむれば弥功徳まさる、二十八品は正き事はわずかなり讃むる言こそ多く候へと思食すべし』(御書全集1241ページ18行目〜1242ページ2行目、編年体御書873ページ18行目〜874ページ2行目)
◇[池田先生の指針から] 人をたたえる広布の"名優"に
(日蓮)大聖人は、こう仰せである。
「剣はとげば弥利くなる・法華経の功徳はほむれば弥功徳まさる」(御書1242ページ)——剣は、とげば、いよいよ鋭くなる。法華経は、ほめれば、いよいよ功徳が増えていく——と。
また「ほめられぬれば我が身の損ずるをも・かへりみず、そしられぬる時は又我が身のやぶるるをも・しらず、ふるまふ事は凡夫のことはざなり」(同1360ページ)——(凡夫というものは)ほめられたら、自分が損になることさえ忘れて(一生懸命、働き)、悪く言われた時は、また自分を害することも知らずに愚かな振る舞いをするものである——と仰せである。
弘教も、頑張っている人を、ほめたたえればたたえるほど、自分も功徳を受ける。組織にも功徳が充満してくる。勢いがついて、さらに弘教が進む。人材も出てくる。
経文も、仏と法とを、ほめたたえる言葉にあふれている。いわば「たたえる詩」であり、「合唱」である。釈尊も大聖人も「ほめたたえる人」であられた。
心で思っているだけではなく、口に出して、ほめなければいけない。
ある国の話。ある時、農家の主婦が、食卓の上に料理を並べずに、牛が食べる干し草をいっぱいに並べた。
食卓についた男たちは怒り出した。「俺たちは牛じゃないぞ!」
すると、おかみさんは、平然と言い返した。
「おや、牛じゃなかったのかい。私は20年間、お前さんたちのために料理をつくってきた。しかし、一度だって、お前さんたちが、牛と違って、何か言ったためしがあるのかい!」
牛は、干し草を黙々と食べる。それと同じで、「おいしい」とも「ありがとう」とも言わずに、黙って料理を食べてばかりいる男は、牛と一緒に干し草でも食べろというのである。
要するに、感謝も称讃も、「黙っていては、わからない」。
文殊菩薩は、ほかの人が見放した「手におえない衆生」を、ほめてほめて、ほめぬいて立派に教化したという。
私たちは、人をたたえ、人を奮い立たせる「名人」になりたい。それができる広布の"名優"になりたいものである。
(「2・11」記念代表者会議でのスピーチ、『池田大作全集』第88巻所収)
◇信心の歓喜を語り 福徳豊かに前進!
[キーワード1] 必ず諸天に守られる
混迷する時代の闇を照らし、苦悩を幸福へと転じる確かな人生への軌道を示すのが、日蓮大聖人の"太陽の仏法"です。
大聖人は「うれしきかな末法流布に生れあへる我等」(御書1439ページ)と仰せです。末法という広宣流布すべき「時」に生まれ合わせたことを喜ばれました。
私たちも今この時に、広布の陣列に連なることを誇りとしていきましょう。
建治2年(1276年)、本抄(妙密上人御消息)が著された当時は、蒙古からの再びの襲来が心配され、人々の心は不安に覆われていました。妙密上人も心細かったことでしょう。
拝読御文の前で大聖人は、法華経の肝心である南無妙法蓮華経を唱え弘めたゆえに、数々の大難を一身に受けられたことを述懐されています。さらに、大聖人門下も妙法の信仰ゆえに迫害されました。覚悟を定めて信心を貫くことは、いかに困難だったことでしょうか。
そうした時代にあって、妙密上人は、夫婦で純真に信心に励み、大聖人に御供養を届けました。大聖人は、その志は、日本国に法華経の題目を弘めていることと同じであり、その大功徳は身に集まり、諸天に守られていくと仰せです。
いまだ大聖人を信じる人が少なかった時代にあって、健気に信心を貫く門下を、どこまでも温かく包み、最大の称賛をされる御本仏のお心が本抄から拝されます。
[キーワード2] 同志を励ます功徳
大聖人は、「金は焼けばますます輝きが増し、剣は研げば研ぐほど強い剣になる」という例えを通して、「法華経の功徳はほめることで、さらに大きくなる」と御断言になっています。
そして、"法華経28品は、法理を説いたところよりほめる言葉の方が多い"ことを示されました。毎日、読誦している法華経方便品に記されている釈尊の第一声——「諸仏智慧甚深無量」(法華経106ページ)の一句に象徴されるように、法華経には「仏を賛嘆する言葉」や「法華経そのものを賛嘆する言葉」が数多く説かれています。
一方、法華経では法理そのものを説く箇所はわずかしかありません。成仏の根本法が、法華経の文底に秘められているからであり、その肝要を南無妙法蓮華経として顕されたのが大聖人です。
つまり法華経は、「南無妙法蓮華経の偉大さをたたえる経典」なのです。仏が賛嘆しているように、私たちも法華経を賛嘆すれば、功徳はいよいよ勝ります。
私たちの実践の上で、"法華経の功徳をほめる"とは何を指すのでしょうか。
具体的には、信心の喜びや功徳の体験を周囲の友に語っていくことです。また、広布に生きる同志を尊敬し励ましていくことです。
池田先生は、「法華経を行じている『人』をたたえることは、『法』をたたえることに通じる。広宣流布に戦っている学会員は、大聖人のお使いであり、『仏子』である。その学会員を、ほめれば、自分が功徳を受ける。自分の仏界が強まる。相手を、ほめているようでいて、じつは、かえって、自分の仏界をも讃嘆しているのである」と語っています。
本年を締めくくるに当たり、尊き創価の友と互いに健闘をたたえ合い、福徳豊かに、明「希望・勝利の年」を迎えていきましょう。
2020年12月13日日曜日
2020.12.13 わが友に贈る
◇今週のことば
和楽の座談会こそ
人生と社会の灯台なり。
「ほむれば弥功徳まさる」
明るく奮闘を讃え合い
希望と勇気の新出発を!
2020年12月13日
佐渡御書 P958
『世間の愚者の思に云く日蓮智者ならば何ぞ王難に値哉なんと申す日蓮兼ての存知なり父母を打子あり阿闍世王なり仏阿羅漢を殺し血を出す者あり提婆達多是なり』
【通解】
世間の愚者が思っているのには「日蓮が智者であるなら、どうして王難に遭うのか」などと言う。しかし、日蓮にはかねてからわかっていたのである。父と母を殺そうとした子がいた。阿闍世王である。阿羅漢を殺し、仏の身を傷つけ、血を出させた者がいた。提婆達多である。阿闍世王の六人の重臣はそれを褒め称え、提婆達多の弟子の瞿伽利らは喜んだ。
名字の言 牧口先生は「最高の人格者」——ある青年の日記 2020年12月13日
ある青年の日記を読んで驚いた。1943年(昭和18年)6月29日にこうある。「牧口氏の(中略)講義を聴きに行く。大いに価値あり。早速入信することにする」。牧口先生が治安維持法違反等の容疑で逮捕される1週間前のことだ▼3日後の7月2日、青年は牧口先生の著書『価値論』を買った。日記には「先生の言葉がまた味わわれるような気がする」と。「最高の人格者」と牧口先生に心酔した青年は、夫人にも信心を勧めた(『亡き山崎覚の形見の日記』文芸社)▼46年(同21年)、青年は結核を患い28歳で早世。夫人は大阪へ移り、洋裁店を開いた。夫と死別して8年後、店の客の誘いで座談会へ。夫の信仰と再び巡り合ったことに感激し、入会した▼その年、夫人は若き池田先生と出会いを結ぶ。「魔に負けない信心を一生涯、貫いてください」。この言葉を抱き締め、広布に駆けた。夫人は96歳で亡くなるまで、後輩の悩みに耳を傾け、いつも確信を込めて語ったという。「"負けじ魂"を貫けば、今の苦悩も必ず人生の宝になるわよ」▼牧口先生がまいた幸福の種は、池田先生によって育まれ、関西の地に花開いた。師の戦いは私たちに教えている。種をまくこと。語り動くこと。そこから偉大な人間革命のリレーが始まる——と。(嶺)
寸鉄 2020年12月13日
「蓮はきよきもの泥よりいでたり」御書。幸福の花は必ず。揺るがぬ確信で
岐阜・大正義の日。勇気の言論で勝利の突破口を!友の胸に共戦の魂は赤々
全力なら言葉一つもどんなに力強くなるか—哲人一瞬の出会いも真剣勝負
買い物でレジ袋辞退する人は7割超。皆の意識が環境守る。取り組み益々
悩みや不安は抱え込まずに話すと心は軽く—医師遠慮せず、聡明に相談を
〈社説〉 2020・12・13 12月は「地球温暖化防止月間」
◇身近な行動が世界への貢献に
12月は「地球温暖化防止月間」だ。例年、環境省の呼び掛けで、行政や事業者、国民が一体となって、温室効果ガスである二酸化炭素の排出量を減らす取り組みを推進してきた。
具体的には、空調や照明について、必要かどうか見直しながら無駄を省いていく。保温効果の高い肌着を着用したり、1枚多く羽織ったりする「ウォームビズ」で、暖房の設定温度を低めに保つ、等の取り組みが続けられている。
実践に当たって、新型コロナウイルス感染防止対策として、換気や手洗いの励行を心掛けたい。感染予防と温暖化防止の両立へ、工夫を重ねよう。
先月、国会で「気候非常事態宣言」が採択された。災害級の猛暑や、数十年に1度という規模の台風・豪雨が、毎年のように深刻な被害をもたらしている状況を「気候変動の域を超えて気候危機」とし、その克服に向けて「一日も早い脱炭素社会の実現」を訴える。
同宣言に先立ち、菅首相は所信表明演説で、2050年に国内の温室効果ガス排出を「実質ゼロ」にすると語った。
「実質ゼロ」とは、排出量を減らす技術改善と合わせ、二酸化炭素を吸収する森林を増やしたり、回収・圧縮して地中貯留したりすることで、差し引きで大気中の増加分をゼロにするというものだ。
報道によれば、約120カ国が同じく50年までの実質ゼロ達成を目標に掲げている。
実は、5年前に開催された国連気候変動枠組条約の第21回締約国会議(COP21)で採択された「パリ協定」で、今世紀後半の実質ゼロ達成は目標となっていた。国際社会がスタートラインに立つことができたことを評価したい。
池田先生は、本年の「SGIの日」記念提言で、こう訴えた。
「気候変動の問題に立ち向かうグローバルな行動の連帯を広げることで、人類史の新たな地平を開くパラダイムシフト(基本軸の転換)を推し進めるべきであると、私は強く呼び掛けたい」
先生は、気候変動の影響が、社会的に弱い立場にある人々に、より強く出ることに言及。国連が掲げる「誰も置き去りにしない」理念と深く共鳴し合う信念の行動を創価学会が貫いてきた歴史と、さらに、気候変動問題に取り組む創価の青年の連帯と実践を紹介している。
そして、初代会長・牧口先生の説く「他のためにし、他を益しつつ自己も益する」(『牧口常三郎全集』第2巻)という「人道的競争」の重要性を強調する。
提言に照らせば、ごみの分別や節電、節水など、環境を守る地道な取り組みは、世界の人々への貢献につながる。
地球の未来を開くため、一歩を踏み出そう。
☆創価大学 箱根駅伝への道(下)
◇最上級生の勢いがチームをけん引
午後5時半。広大な天然芝のグラウンドを8基のLED照明が照らす。トラックを駆ける選手たちの足音が小気味よく響き渡る。
この日のメニューは、九つのグループに分かれ、一定の距離を決められたタイムで走る「インターバル走」である。
「去年よりも設定タイムが速くなっています。チーム全体としてレベルが上がっている」と言うのは、久保田満コーチ。創価大学で指導を始めて今年で10年になる。
選手たちを間近で見てきたコーチは、箱根経験者が7人いる今年のチームに手応えを感じていた。「来年のシード権を取った『自信』が言動に表れています。"自分たちはやれる"という精神的な強さが、練習から垣間見えます」
◇"自分の走り"
夏に個人の月間走行距離「900キロ」を掲げ、徹底して走り込んだ創大駅伝部。その成果は秋からの駅伝シーズンで、すぐに発揮されるかに思えた。
10月に開催された「多摩川5大学対校長距離競技会」(4日)と「トラックゲームズ in TOKOROZAWA」(11日)。これらは、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で中止となった出雲駅伝の「代替試合」として位置付けられたもの。駒澤大学や早稲田大学といった来年の箱根駅伝のシード権を持つ大学と、トラックレースの合計タイムで競い合った。
創大は選手の半数以上が自己記録を更新。だが、チームとしての結果は振るわなかった。両レースとも、出場した相手は箱根の常連校ばかり。創大も順調に調整してきたとはいえ、各校も確実に力を伸ばしていた。
「上位校のプライドというか、経験値の差が出たように感じました。ただ選手たちは、この経験をどう生かすかを、すぐに考えていました」(榎木和貴監督)
レースを終えた選手たちは、結果から見るほど戦えない相手ではないと実感していた。練習に関しても、張り合えるだけの「質」と「量」をこなしてきた自信があった。
コロナ禍で"考えて走る"意識が強くなった彼らは、監督やコーチと話し合い、個々の課題点を洗い出した。そして、自分に足りない力を付けるためのメニューを日々の練習に取り入れた。その後、選手たちは試合を重ねる中で、次々と自己記録を塗り替えていく。
「相手に関係なく"自分の走り"ができるようになった。それが成長の証し」と榎木監督。加えて、今年のチームは「4年生の勢いが違います」と語る。
◇4年生の自覚
学生スポーツでは、最高学年である4年生の雰囲気が、そのままチームの"色"になる。4年生の目標や練習などへの意識の高さ次第で、チームの方向性も変わっていく。
「今年のチームはまとまりが強い。全てにおいて4年生が中心になって、皆をリードしているからです」(瀬上雄然総監督)
現4年生には、箱根を知る選手が5人も残った。
エース・福田悠一選手、石津佳晃選手は前大会で区間一桁の好走を見せ、鈴木大海選手は前々回の「関東学生連合チーム」での出場と合わせて2年連続で箱根路を駆けた。原富慶季選手は3区、右田綺羅選手は7区を前回任されている。
卒業した先輩と共に歴史を築いた最上級生の勢いは、チーム全体に波及している。
故障者が少ないのも、勢いを生んでいる要因の一つ。試合の再開以降、4年生は目標だった5000メートルでの14分30秒切りを全員が達成した。
さらに、今月21日に実施された「2020八王子ロングディスタンス」では、福田選手が1万メートルで創大の日本人歴代記録を更新する28分19秒26をマーク。「練習でも記録でも、後輩を積極的に引っ張っていきたい」と語る通り、自らの後ろ姿でチームをけん引する。
◇下級生の成長
先輩に負けず劣らず、後輩たちも着実に成長している。
「練習を引っ張る4年生に、下級生も必死に食らい付いている。チームとして、最高の流れができました」と榎木監督は語る。
3年生では、今年の箱根10区で区間新をマークした嶋津雄大選手が、10月に1万メートルの自己記録を更新。三上雄太選手は、標高差981メートルの坂を駆け上がる"仮想箱根5区"の大会「激坂最速王決定戦2020」で、堂々の優勝を果たした(今月21日)。
「同世代の競争意識がすごく高い」(久保田コーチ)という2年生の躍進も著しい。関西創価高校出身で今年の箱根6区を走った葛西潤選手、長野の名門・佐久長聖高校出身の濱野将基選手に加え、新家裕太郎選手、横山魁哉選手らも力を伸ばしてきた。
ケニア出身のムルワ選手(中)は1万メートルの自己記録を27分台に縮めた(今月21日、上柚木公園陸上競技場で。写真提供=瀬上滉夢)
同じく2年生でケニア出身の留学生、フィリップ・ムルワ選手は21日の試合で1万メートルを27分50秒43で走り、自己ベストをたたき出した。
昨年もそうだが、下級生のレベルアップによるチーム全体の底上げが、一段と競争意識を高め、選手層を厚くしている。
◇縁の下の支え
今年は、縁の下でチームを支えるマネジャーも例年以上に意識が高い。
マネジャーは2人が男性で、6人が女性。駅伝部初の女性主務である豊福妙香さん(4年)を中心に、8人が団結してチームをまとめている。
豊福さんが主務に就任以来、重視してきたのは「マネジャー同士のコミュニケーション」だという。定期的なミーティングの開催に加え、日々の報告・連絡・相談を去年よりも徹底。常に8人で話し合い、役割分担を明確にしながら、"どうすればチームが強くなるか"を真剣に考え、行動を起こしてきた。
タイムを計る豊福主務(中)ら女子マネジャーの声がグラウンドに響く。陰の力がチームを支える(創大池田記念グラウンドで)
毎回の試合後には、選手がまとめた報告リポートを、すぐにスタッフと共有。監督やコーチは、それを元に一人一人に具体的なアドバイスを送っている。
また、コロナ禍で試合が中止になった期間には「もう一花咲か創価プロジェクト」を立ち上げ、駅伝部のSNSで選手の情報を積極的に配信。応援してくれる人たちの目線に立って、チームの思いを伝えてきた。
「細かい所に目が届き、何をするにしても反応がよく、とにかく丁寧。誰一人、チームに欠かせない存在です」(渡部啓太コーチ)と、選手・スタッフからの信頼も厚い。
豊福さんは力を込める。
「選手たちが思う存分に実力を出せるよう、全力でサポートしたい。本番までの一日一日を大切に過ごしていきます」
朝の光が注ぐキャンパスを、選手たちが走り抜ける
創価大学は明年、開学50周年の佳節を迎える。その意義深い年の出発を飾るのが駅伝部だ。
初めての箱根駅伝は2015年。予選会を10位で通過してつかんだ初出場だった。
2度目の挑戦となった17年の大会では、総合12位に。
その後、2年連続の予選落ちを経て臨んだ前回大会は、記憶に新しい最終盤の大逆転でシードの栄冠に輝いた。
「天下の険」と呼ばれる箱根の難所を走り、歴代の先輩たちが汗と涙と歓喜でつないできた"魂のタスキ"。
創価の伝統は「先輩が後輩の道を開くこと」。そして「後輩が先輩を超えていくこと」だ。
選手たちは、たくさんの人たちの思いを背負い、未来へ"希望のタスキ"をつなぐ。
榎木監督は「創大の応援は、どこのチームよりも強いと選手たちは感じています。それを力に変えて、目標の『総合3位』を達成できるように頑張りたい」と意気込む。
瀬上総監督は決意する。
「創立者をはじめ応援してくださる全ての方々に、画面を通して『創価』の名前が入った姿を見てもらい、皆に勇気と感動を送る走りを披露します」
逆境を跳ね返し、一回りも二回りも強くなった創大駅伝部が、明年1月2日と3日、4度目の箱根路に挑む。
和楽の座談会こそ
人生と社会の灯台なり。
「ほむれば弥功徳まさる」
明るく奮闘を讃え合い
希望と勇気の新出発を!
2020年12月13日
佐渡御書 P958
『世間の愚者の思に云く日蓮智者ならば何ぞ王難に値哉なんと申す日蓮兼ての存知なり父母を打子あり阿闍世王なり仏阿羅漢を殺し血を出す者あり提婆達多是なり』
【通解】
世間の愚者が思っているのには「日蓮が智者であるなら、どうして王難に遭うのか」などと言う。しかし、日蓮にはかねてからわかっていたのである。父と母を殺そうとした子がいた。阿闍世王である。阿羅漢を殺し、仏の身を傷つけ、血を出させた者がいた。提婆達多である。阿闍世王の六人の重臣はそれを褒め称え、提婆達多の弟子の瞿伽利らは喜んだ。
名字の言 牧口先生は「最高の人格者」——ある青年の日記 2020年12月13日
ある青年の日記を読んで驚いた。1943年(昭和18年)6月29日にこうある。「牧口氏の(中略)講義を聴きに行く。大いに価値あり。早速入信することにする」。牧口先生が治安維持法違反等の容疑で逮捕される1週間前のことだ▼3日後の7月2日、青年は牧口先生の著書『価値論』を買った。日記には「先生の言葉がまた味わわれるような気がする」と。「最高の人格者」と牧口先生に心酔した青年は、夫人にも信心を勧めた(『亡き山崎覚の形見の日記』文芸社)▼46年(同21年)、青年は結核を患い28歳で早世。夫人は大阪へ移り、洋裁店を開いた。夫と死別して8年後、店の客の誘いで座談会へ。夫の信仰と再び巡り合ったことに感激し、入会した▼その年、夫人は若き池田先生と出会いを結ぶ。「魔に負けない信心を一生涯、貫いてください」。この言葉を抱き締め、広布に駆けた。夫人は96歳で亡くなるまで、後輩の悩みに耳を傾け、いつも確信を込めて語ったという。「"負けじ魂"を貫けば、今の苦悩も必ず人生の宝になるわよ」▼牧口先生がまいた幸福の種は、池田先生によって育まれ、関西の地に花開いた。師の戦いは私たちに教えている。種をまくこと。語り動くこと。そこから偉大な人間革命のリレーが始まる——と。(嶺)
寸鉄 2020年12月13日
「蓮はきよきもの泥よりいでたり」御書。幸福の花は必ず。揺るがぬ確信で
岐阜・大正義の日。勇気の言論で勝利の突破口を!友の胸に共戦の魂は赤々
全力なら言葉一つもどんなに力強くなるか—哲人一瞬の出会いも真剣勝負
買い物でレジ袋辞退する人は7割超。皆の意識が環境守る。取り組み益々
悩みや不安は抱え込まずに話すと心は軽く—医師遠慮せず、聡明に相談を
〈社説〉 2020・12・13 12月は「地球温暖化防止月間」
◇身近な行動が世界への貢献に
12月は「地球温暖化防止月間」だ。例年、環境省の呼び掛けで、行政や事業者、国民が一体となって、温室効果ガスである二酸化炭素の排出量を減らす取り組みを推進してきた。
具体的には、空調や照明について、必要かどうか見直しながら無駄を省いていく。保温効果の高い肌着を着用したり、1枚多く羽織ったりする「ウォームビズ」で、暖房の設定温度を低めに保つ、等の取り組みが続けられている。
実践に当たって、新型コロナウイルス感染防止対策として、換気や手洗いの励行を心掛けたい。感染予防と温暖化防止の両立へ、工夫を重ねよう。
先月、国会で「気候非常事態宣言」が採択された。災害級の猛暑や、数十年に1度という規模の台風・豪雨が、毎年のように深刻な被害をもたらしている状況を「気候変動の域を超えて気候危機」とし、その克服に向けて「一日も早い脱炭素社会の実現」を訴える。
同宣言に先立ち、菅首相は所信表明演説で、2050年に国内の温室効果ガス排出を「実質ゼロ」にすると語った。
「実質ゼロ」とは、排出量を減らす技術改善と合わせ、二酸化炭素を吸収する森林を増やしたり、回収・圧縮して地中貯留したりすることで、差し引きで大気中の増加分をゼロにするというものだ。
報道によれば、約120カ国が同じく50年までの実質ゼロ達成を目標に掲げている。
実は、5年前に開催された国連気候変動枠組条約の第21回締約国会議(COP21)で採択された「パリ協定」で、今世紀後半の実質ゼロ達成は目標となっていた。国際社会がスタートラインに立つことができたことを評価したい。
池田先生は、本年の「SGIの日」記念提言で、こう訴えた。
「気候変動の問題に立ち向かうグローバルな行動の連帯を広げることで、人類史の新たな地平を開くパラダイムシフト(基本軸の転換)を推し進めるべきであると、私は強く呼び掛けたい」
先生は、気候変動の影響が、社会的に弱い立場にある人々に、より強く出ることに言及。国連が掲げる「誰も置き去りにしない」理念と深く共鳴し合う信念の行動を創価学会が貫いてきた歴史と、さらに、気候変動問題に取り組む創価の青年の連帯と実践を紹介している。
そして、初代会長・牧口先生の説く「他のためにし、他を益しつつ自己も益する」(『牧口常三郎全集』第2巻)という「人道的競争」の重要性を強調する。
提言に照らせば、ごみの分別や節電、節水など、環境を守る地道な取り組みは、世界の人々への貢献につながる。
地球の未来を開くため、一歩を踏み出そう。
☆創価大学 箱根駅伝への道(下)
◇最上級生の勢いがチームをけん引
午後5時半。広大な天然芝のグラウンドを8基のLED照明が照らす。トラックを駆ける選手たちの足音が小気味よく響き渡る。
この日のメニューは、九つのグループに分かれ、一定の距離を決められたタイムで走る「インターバル走」である。
「去年よりも設定タイムが速くなっています。チーム全体としてレベルが上がっている」と言うのは、久保田満コーチ。創価大学で指導を始めて今年で10年になる。
選手たちを間近で見てきたコーチは、箱根経験者が7人いる今年のチームに手応えを感じていた。「来年のシード権を取った『自信』が言動に表れています。"自分たちはやれる"という精神的な強さが、練習から垣間見えます」
◇"自分の走り"
夏に個人の月間走行距離「900キロ」を掲げ、徹底して走り込んだ創大駅伝部。その成果は秋からの駅伝シーズンで、すぐに発揮されるかに思えた。
10月に開催された「多摩川5大学対校長距離競技会」(4日)と「トラックゲームズ in TOKOROZAWA」(11日)。これらは、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で中止となった出雲駅伝の「代替試合」として位置付けられたもの。駒澤大学や早稲田大学といった来年の箱根駅伝のシード権を持つ大学と、トラックレースの合計タイムで競い合った。
創大は選手の半数以上が自己記録を更新。だが、チームとしての結果は振るわなかった。両レースとも、出場した相手は箱根の常連校ばかり。創大も順調に調整してきたとはいえ、各校も確実に力を伸ばしていた。
「上位校のプライドというか、経験値の差が出たように感じました。ただ選手たちは、この経験をどう生かすかを、すぐに考えていました」(榎木和貴監督)
レースを終えた選手たちは、結果から見るほど戦えない相手ではないと実感していた。練習に関しても、張り合えるだけの「質」と「量」をこなしてきた自信があった。
コロナ禍で"考えて走る"意識が強くなった彼らは、監督やコーチと話し合い、個々の課題点を洗い出した。そして、自分に足りない力を付けるためのメニューを日々の練習に取り入れた。その後、選手たちは試合を重ねる中で、次々と自己記録を塗り替えていく。
「相手に関係なく"自分の走り"ができるようになった。それが成長の証し」と榎木監督。加えて、今年のチームは「4年生の勢いが違います」と語る。
◇4年生の自覚
学生スポーツでは、最高学年である4年生の雰囲気が、そのままチームの"色"になる。4年生の目標や練習などへの意識の高さ次第で、チームの方向性も変わっていく。
「今年のチームはまとまりが強い。全てにおいて4年生が中心になって、皆をリードしているからです」(瀬上雄然総監督)
現4年生には、箱根を知る選手が5人も残った。
エース・福田悠一選手、石津佳晃選手は前大会で区間一桁の好走を見せ、鈴木大海選手は前々回の「関東学生連合チーム」での出場と合わせて2年連続で箱根路を駆けた。原富慶季選手は3区、右田綺羅選手は7区を前回任されている。
卒業した先輩と共に歴史を築いた最上級生の勢いは、チーム全体に波及している。
故障者が少ないのも、勢いを生んでいる要因の一つ。試合の再開以降、4年生は目標だった5000メートルでの14分30秒切りを全員が達成した。
さらに、今月21日に実施された「2020八王子ロングディスタンス」では、福田選手が1万メートルで創大の日本人歴代記録を更新する28分19秒26をマーク。「練習でも記録でも、後輩を積極的に引っ張っていきたい」と語る通り、自らの後ろ姿でチームをけん引する。
◇下級生の成長
先輩に負けず劣らず、後輩たちも着実に成長している。
「練習を引っ張る4年生に、下級生も必死に食らい付いている。チームとして、最高の流れができました」と榎木監督は語る。
3年生では、今年の箱根10区で区間新をマークした嶋津雄大選手が、10月に1万メートルの自己記録を更新。三上雄太選手は、標高差981メートルの坂を駆け上がる"仮想箱根5区"の大会「激坂最速王決定戦2020」で、堂々の優勝を果たした(今月21日)。
「同世代の競争意識がすごく高い」(久保田コーチ)という2年生の躍進も著しい。関西創価高校出身で今年の箱根6区を走った葛西潤選手、長野の名門・佐久長聖高校出身の濱野将基選手に加え、新家裕太郎選手、横山魁哉選手らも力を伸ばしてきた。
ケニア出身のムルワ選手(中)は1万メートルの自己記録を27分台に縮めた(今月21日、上柚木公園陸上競技場で。写真提供=瀬上滉夢)
同じく2年生でケニア出身の留学生、フィリップ・ムルワ選手は21日の試合で1万メートルを27分50秒43で走り、自己ベストをたたき出した。
昨年もそうだが、下級生のレベルアップによるチーム全体の底上げが、一段と競争意識を高め、選手層を厚くしている。
◇縁の下の支え
今年は、縁の下でチームを支えるマネジャーも例年以上に意識が高い。
マネジャーは2人が男性で、6人が女性。駅伝部初の女性主務である豊福妙香さん(4年)を中心に、8人が団結してチームをまとめている。
豊福さんが主務に就任以来、重視してきたのは「マネジャー同士のコミュニケーション」だという。定期的なミーティングの開催に加え、日々の報告・連絡・相談を去年よりも徹底。常に8人で話し合い、役割分担を明確にしながら、"どうすればチームが強くなるか"を真剣に考え、行動を起こしてきた。
タイムを計る豊福主務(中)ら女子マネジャーの声がグラウンドに響く。陰の力がチームを支える(創大池田記念グラウンドで)
毎回の試合後には、選手がまとめた報告リポートを、すぐにスタッフと共有。監督やコーチは、それを元に一人一人に具体的なアドバイスを送っている。
また、コロナ禍で試合が中止になった期間には「もう一花咲か創価プロジェクト」を立ち上げ、駅伝部のSNSで選手の情報を積極的に配信。応援してくれる人たちの目線に立って、チームの思いを伝えてきた。
「細かい所に目が届き、何をするにしても反応がよく、とにかく丁寧。誰一人、チームに欠かせない存在です」(渡部啓太コーチ)と、選手・スタッフからの信頼も厚い。
豊福さんは力を込める。
「選手たちが思う存分に実力を出せるよう、全力でサポートしたい。本番までの一日一日を大切に過ごしていきます」
朝の光が注ぐキャンパスを、選手たちが走り抜ける
創価大学は明年、開学50周年の佳節を迎える。その意義深い年の出発を飾るのが駅伝部だ。
初めての箱根駅伝は2015年。予選会を10位で通過してつかんだ初出場だった。
2度目の挑戦となった17年の大会では、総合12位に。
その後、2年連続の予選落ちを経て臨んだ前回大会は、記憶に新しい最終盤の大逆転でシードの栄冠に輝いた。
「天下の険」と呼ばれる箱根の難所を走り、歴代の先輩たちが汗と涙と歓喜でつないできた"魂のタスキ"。
創価の伝統は「先輩が後輩の道を開くこと」。そして「後輩が先輩を超えていくこと」だ。
選手たちは、たくさんの人たちの思いを背負い、未来へ"希望のタスキ"をつなぐ。
榎木監督は「創大の応援は、どこのチームよりも強いと選手たちは感じています。それを力に変えて、目標の『総合3位』を達成できるように頑張りたい」と意気込む。
瀬上総監督は決意する。
「創立者をはじめ応援してくださる全ての方々に、画面を通して『創価』の名前が入った姿を見てもらい、皆に勇気と感動を送る走りを披露します」
逆境を跳ね返し、一回りも二回りも強くなった創大駅伝部が、明年1月2日と3日、4度目の箱根路に挑む。
2020年12月12日土曜日
2020.12.12 わが友に贈る
人間革命という
幸福への「自転」
広宣流布という
平和への「公転」
この連動が栄光の軌道!
四条金吾殿御返事 P1186
『敵と申す者はわすれさせてねらふものなり、是より後に若やの御旅には御馬をおしましませ給ふべからず、よき馬にのらせ給へ』
【通解】
敵というものは、その存在を忘れさせて狙うものである。今後もし旅に出られる際は、馬を惜しんではなりません。よい馬にお乗りなさい。
名字の言 同じ環境でも心のありようで見え方は異なる 2020年12月12日
こんな逸話がある。ある町に一人の旅人がやって来た。町の入り口の門に老人が座っていた。旅人は老人に「この町はどんな町?」と尋ねた。逆に老人は、あなたがいた町は、と問う。「ろくな町じゃなかった」との答えに、老人は"この町もあなたがいた町と同じです"と▼別の日に違う旅人が来て、同じように町のことを聞いた。すると老人は前と同様の質問を繰り返す。素晴らしい町だったと語る旅人に老人は告げた。"この町もあなたがいた町と同じです"(藤尾秀昭著『WEB版小さな人生論ノート』致知出版社)▼老人はこの町をどう捉えるかは、あなた次第だと伝えたかったのであろう。同じ環境でも心のありようで見え方は異なる▼群馬県のある女子部員は、勤務先で残業が多い部署へ異動になった。多忙のため退職者が相次ぐ職場だったが、"どんなに大変でも、まずは挑戦"と決意。真剣な姿勢が評価され、彼女を中心に業務の改善点が話し合われるように。やがて社員の意識が変わり、残業はほとんどなくなった。「皆が喜んで働ける職場になった。それがうれしい」と彼女は言う▼環境との関わり方は「我等が心の善悪による」(384ページ)と御書にある。全ては自分の一念で決まる。今ここが私の本舞台——この気概を忘れまい。(江)
寸鉄 2020年12月12日
生活の上に仏法の教えを顕現せよ—恩師。生命力満々と自身の課題に挑め
中部広布原点の日。希望・勝利開く一番星と輝け!友の心に励ましの光波を
静岡女子部の日。仲良く明るく誓いの青春の道を負けない志で幸福姉妹に
在宅勤務やストレスで姿勢が悪化と。全身の不調にも。運動等で賢く改善
感染性胃腸炎が増える時期。予防の基本は嗽・手洗い。感染対策も兼ね励行
☆忘れ得ぬ旅 太陽の心で 第11回 ネパール
月刊誌「パンプキン」誌上の池田先生の連載エッセー「忘れ得ぬ旅 太陽の心で」を紹介する本企画。今回は「ネパール——母は世界の宝 子は未来の宝」〈2013年9月号〉を掲載する(潮出版社刊の同名のエッセー集から抜粋)。世界で最も高い山・エベレストを仰ぎ、精神の最高峰の人・釈尊が生まれたネパール。相手を敬い、「ナマステ!」とあいさつを交わし合う同国には、釈尊の慈悲の心が今も息づいている。学会創立90周年から栄光の100周年へ!——人間主義という世界一の哲学を抱き、慈愛の連帯を広げながら、堂々とそびえる山々のような偉大な人生を築きたい。
山は 人間を高みに導く
そして 高みに達すれば
視野は広がる
視界をさえぎるものなき
最高峰の座において
すべての人は「友」となる
この地球上で最も天空に近く、人類を結び合う最高峰の座——それが、ヒマラヤ山脈です。
アジアの中央に位置する国、ネパール一帯には、白銀に輝く八千メートル級の山々が、王者たちの舞のごとく並び立っています。
なかでも最も高いエベレストは、ネパール語では「サガルマータ」(大空に届く頭)と呼ばれています。この大王の頭は、まさしく、天にも連なる高さを誇り、太陽も月も星々も親しき友としながら、厳寒に耐え、烈風にも勝ち、そして堂々と気高く、世界を見晴らしているのです。
ネパールの詩人デウコタが、詩歌に留めた、こんな問答があります。
——あなたと一緒に歩むのはだれですか?
「私と一緒に闊歩してくれるのは勇気です」
——あなたはどの国から来たのですか?
「私の故郷は地球全体です」
——行き先はどこで、どんなメッセージをもっていくのですか?
「心の都に、私は一つのメッセージを届けるのです。『人類の仲間に奉仕しなさい』と」
私たちも、自らの人生の使命の登攀にあって、「勇気」を道連れとし、「地球全体」を故郷とするような広々とした心で、自分らしく「人類の仲間」へ奉仕しゆく日々を、重ねていきたいものです。
◇人々のために
〈池田先生は、ネパールの人々との心の交流を通し、慈悲の心が脈打つ"釈尊生誕の国"に思いを馳せる〉
最高峰エベレストを、チベット語では「チョモランマ」(大地の母)と言います。
母の慈愛は、まさに山のごとく、幼い生命のなかにそびえ立って、一生を導いてくれるものです。
私が幾たびもお会いしたネパールの駐日大使で、名門トリブバン大学副総長(学長)も務めたマテマ氏は語られていました。
「私に人生の最高の価値観を教えてくれたのは、母です。私は母を、偉大な先生だと思っています」と。
氏の両親をはじめ親族は、独裁政権下の時代、民衆のために戦い、おじは処刑され、財産は没収されました。ご一家は、インドへ約三十年も亡命を余儀なくされ、この苦難の渦中に、氏は生まれたのです。
しかし母上は大いなる楽観主義者でした。苦労が絶えないなかで、祖国からの亡命者の面倒も見ました。口ぐせは「自分の幸せを考える前に、人の幸せを考えなさい」「他人の犠牲の上に、自分の幸せを築いてはいけない」でした。いつも忙しく働きながら、「権力やお金の力に、屈してはいけない」と励まし、氏を立派に育て上げたのです。
その後、ネパールの民主化が実現すると、氏は、世界銀行の職を辞して祖国建設の大事な使命を担ってくれるよう、リーダーから要請されます。それは、あえて試練の道を選ぶことでもありました。
けれども氏の母も、妻も、「国のため、人々のためになる仕事なのだからやりましょう。家庭のことは大丈夫です。安心して任せてください」と、力強く背中を押してくれたといいます。
人間の位の高さは、心にいかなる信念を抱き、人のため、社会のために、いかなる人生を生き抜いたかで決まるのではないでしょうか。
◇自分自身に生きよ
〈池田先生は、1995年のネパール初訪問の思い出を述懐。わが「希望」を高く掲げて、ヒマラヤのごとく偉大な人生を生き抜こうと、呼び掛ける〉
ネパールでの諸行事の合間、陰で尽力してくれていた友が、「条件がよければヒマラヤが見えるかもしれません」とカトマンズ近郊に案内してくれました。友の祈りに応えるように、荘厳な夕映えに雄姿を現してくれたヒマラヤに、私は「ナマステ!」と合掌する思いでカメラを向けました。
すると、近所の村の子どもたちが近づいてきました。三十人ほどいたでしょうか、初めは遠くから、不思議そうに見ているだけでしたが、私が招くと、瞳を輝かせ、人なつこい笑みを浮かべて集まってきます。
私は語りかけました。
「ここは仏陀(釈尊)が生まれた国です。仏陀は、偉大なヒマラヤを見て育ったんです。あの山々のような人間になろうと頑張ったのです。堂々とそびえる勝利の人へと自分をつくり上げたんです。皆さんも同じです。すごい所に住んでいるのです。必ず、偉い人になれるんです」
通訳の方が伝えてくださり、心と心が通い合う、和やかな語らいが続きました。皆、元気に手を振って、見送ってくれました。
子どもは未来の宝です。母は世界の宝です。そして、「希望」は、ヒマラヤのごとく、自分自身の人生をどこまでも高く、大きく広げていける生命の宝でありましょう。
ネパールのことわざに「息ある限り希望がある」とあります。「人生は希望、希望は人生だ」と語られているといいます。
子どもは、母の姿を見て育ちます。母が自身を信じ、皆を信じ、わが子を信じる生き方を貫けば、子どもの心から希望が消えることはありません。周囲や他人がどうあろうと、未来のため、子どものために、堂々と、快活に自分自身に生き切っていきたいものです。
私は、ネパールの若き友に贈りました。
偉大なる
ネパール国に
永遠の平和を!
ネパールの友に
栄光と和楽の日日を!
父母さまに
よろしく!
(『忘れ得ぬ旅 太陽の心で』第2巻所収)
幸福への「自転」
広宣流布という
平和への「公転」
この連動が栄光の軌道!
四条金吾殿御返事 P1186
『敵と申す者はわすれさせてねらふものなり、是より後に若やの御旅には御馬をおしましませ給ふべからず、よき馬にのらせ給へ』
【通解】
敵というものは、その存在を忘れさせて狙うものである。今後もし旅に出られる際は、馬を惜しんではなりません。よい馬にお乗りなさい。
名字の言 同じ環境でも心のありようで見え方は異なる 2020年12月12日
こんな逸話がある。ある町に一人の旅人がやって来た。町の入り口の門に老人が座っていた。旅人は老人に「この町はどんな町?」と尋ねた。逆に老人は、あなたがいた町は、と問う。「ろくな町じゃなかった」との答えに、老人は"この町もあなたがいた町と同じです"と▼別の日に違う旅人が来て、同じように町のことを聞いた。すると老人は前と同様の質問を繰り返す。素晴らしい町だったと語る旅人に老人は告げた。"この町もあなたがいた町と同じです"(藤尾秀昭著『WEB版小さな人生論ノート』致知出版社)▼老人はこの町をどう捉えるかは、あなた次第だと伝えたかったのであろう。同じ環境でも心のありようで見え方は異なる▼群馬県のある女子部員は、勤務先で残業が多い部署へ異動になった。多忙のため退職者が相次ぐ職場だったが、"どんなに大変でも、まずは挑戦"と決意。真剣な姿勢が評価され、彼女を中心に業務の改善点が話し合われるように。やがて社員の意識が変わり、残業はほとんどなくなった。「皆が喜んで働ける職場になった。それがうれしい」と彼女は言う▼環境との関わり方は「我等が心の善悪による」(384ページ)と御書にある。全ては自分の一念で決まる。今ここが私の本舞台——この気概を忘れまい。(江)
寸鉄 2020年12月12日
生活の上に仏法の教えを顕現せよ—恩師。生命力満々と自身の課題に挑め
中部広布原点の日。希望・勝利開く一番星と輝け!友の心に励ましの光波を
静岡女子部の日。仲良く明るく誓いの青春の道を負けない志で幸福姉妹に
在宅勤務やストレスで姿勢が悪化と。全身の不調にも。運動等で賢く改善
感染性胃腸炎が増える時期。予防の基本は嗽・手洗い。感染対策も兼ね励行
☆忘れ得ぬ旅 太陽の心で 第11回 ネパール
月刊誌「パンプキン」誌上の池田先生の連載エッセー「忘れ得ぬ旅 太陽の心で」を紹介する本企画。今回は「ネパール——母は世界の宝 子は未来の宝」〈2013年9月号〉を掲載する(潮出版社刊の同名のエッセー集から抜粋)。世界で最も高い山・エベレストを仰ぎ、精神の最高峰の人・釈尊が生まれたネパール。相手を敬い、「ナマステ!」とあいさつを交わし合う同国には、釈尊の慈悲の心が今も息づいている。学会創立90周年から栄光の100周年へ!——人間主義という世界一の哲学を抱き、慈愛の連帯を広げながら、堂々とそびえる山々のような偉大な人生を築きたい。
山は 人間を高みに導く
そして 高みに達すれば
視野は広がる
視界をさえぎるものなき
最高峰の座において
すべての人は「友」となる
この地球上で最も天空に近く、人類を結び合う最高峰の座——それが、ヒマラヤ山脈です。
アジアの中央に位置する国、ネパール一帯には、白銀に輝く八千メートル級の山々が、王者たちの舞のごとく並び立っています。
なかでも最も高いエベレストは、ネパール語では「サガルマータ」(大空に届く頭)と呼ばれています。この大王の頭は、まさしく、天にも連なる高さを誇り、太陽も月も星々も親しき友としながら、厳寒に耐え、烈風にも勝ち、そして堂々と気高く、世界を見晴らしているのです。
ネパールの詩人デウコタが、詩歌に留めた、こんな問答があります。
——あなたと一緒に歩むのはだれですか?
「私と一緒に闊歩してくれるのは勇気です」
——あなたはどの国から来たのですか?
「私の故郷は地球全体です」
——行き先はどこで、どんなメッセージをもっていくのですか?
「心の都に、私は一つのメッセージを届けるのです。『人類の仲間に奉仕しなさい』と」
私たちも、自らの人生の使命の登攀にあって、「勇気」を道連れとし、「地球全体」を故郷とするような広々とした心で、自分らしく「人類の仲間」へ奉仕しゆく日々を、重ねていきたいものです。
◇人々のために
〈池田先生は、ネパールの人々との心の交流を通し、慈悲の心が脈打つ"釈尊生誕の国"に思いを馳せる〉
最高峰エベレストを、チベット語では「チョモランマ」(大地の母)と言います。
母の慈愛は、まさに山のごとく、幼い生命のなかにそびえ立って、一生を導いてくれるものです。
私が幾たびもお会いしたネパールの駐日大使で、名門トリブバン大学副総長(学長)も務めたマテマ氏は語られていました。
「私に人生の最高の価値観を教えてくれたのは、母です。私は母を、偉大な先生だと思っています」と。
氏の両親をはじめ親族は、独裁政権下の時代、民衆のために戦い、おじは処刑され、財産は没収されました。ご一家は、インドへ約三十年も亡命を余儀なくされ、この苦難の渦中に、氏は生まれたのです。
しかし母上は大いなる楽観主義者でした。苦労が絶えないなかで、祖国からの亡命者の面倒も見ました。口ぐせは「自分の幸せを考える前に、人の幸せを考えなさい」「他人の犠牲の上に、自分の幸せを築いてはいけない」でした。いつも忙しく働きながら、「権力やお金の力に、屈してはいけない」と励まし、氏を立派に育て上げたのです。
その後、ネパールの民主化が実現すると、氏は、世界銀行の職を辞して祖国建設の大事な使命を担ってくれるよう、リーダーから要請されます。それは、あえて試練の道を選ぶことでもありました。
けれども氏の母も、妻も、「国のため、人々のためになる仕事なのだからやりましょう。家庭のことは大丈夫です。安心して任せてください」と、力強く背中を押してくれたといいます。
人間の位の高さは、心にいかなる信念を抱き、人のため、社会のために、いかなる人生を生き抜いたかで決まるのではないでしょうか。
◇自分自身に生きよ
〈池田先生は、1995年のネパール初訪問の思い出を述懐。わが「希望」を高く掲げて、ヒマラヤのごとく偉大な人生を生き抜こうと、呼び掛ける〉
ネパールでの諸行事の合間、陰で尽力してくれていた友が、「条件がよければヒマラヤが見えるかもしれません」とカトマンズ近郊に案内してくれました。友の祈りに応えるように、荘厳な夕映えに雄姿を現してくれたヒマラヤに、私は「ナマステ!」と合掌する思いでカメラを向けました。
すると、近所の村の子どもたちが近づいてきました。三十人ほどいたでしょうか、初めは遠くから、不思議そうに見ているだけでしたが、私が招くと、瞳を輝かせ、人なつこい笑みを浮かべて集まってきます。
私は語りかけました。
「ここは仏陀(釈尊)が生まれた国です。仏陀は、偉大なヒマラヤを見て育ったんです。あの山々のような人間になろうと頑張ったのです。堂々とそびえる勝利の人へと自分をつくり上げたんです。皆さんも同じです。すごい所に住んでいるのです。必ず、偉い人になれるんです」
通訳の方が伝えてくださり、心と心が通い合う、和やかな語らいが続きました。皆、元気に手を振って、見送ってくれました。
子どもは未来の宝です。母は世界の宝です。そして、「希望」は、ヒマラヤのごとく、自分自身の人生をどこまでも高く、大きく広げていける生命の宝でありましょう。
ネパールのことわざに「息ある限り希望がある」とあります。「人生は希望、希望は人生だ」と語られているといいます。
子どもは、母の姿を見て育ちます。母が自身を信じ、皆を信じ、わが子を信じる生き方を貫けば、子どもの心から希望が消えることはありません。周囲や他人がどうあろうと、未来のため、子どものために、堂々と、快活に自分自身に生き切っていきたいものです。
私は、ネパールの若き友に贈りました。
偉大なる
ネパール国に
永遠の平和を!
ネパールの友に
栄光と和楽の日日を!
父母さまに
よろしく!
(『忘れ得ぬ旅 太陽の心で』第2巻所収)
2020年12月11日金曜日
2020.12.11 わが友に贈る
「火をきるに・
やすみぬれば火をえず」
持続こそ壁を破る力だ。
どんな状況にあっても
不退の信心を貫こう!
松野殿御消息 P1378
『又法華経の薬王品に云く能く是の経典を受持すること有らん者も亦復是くの如し一切衆生の中に於て亦為第一等云云』
【通解】
また法華経の薬王品にいうには「よくこの経典を受持すること有る者も、また、このようであって、すべての衆生の中において、これまた第一である」と。
名字の言 聖教俳壇の選者を務めた有馬朗人さんを偲ぶ 2020年12月11日
国際的な物理学者で、東京大学学長や文部大臣などを歴任した有馬朗人さんの訃報に接した。心からご冥福をお祈りしたい▼有馬さんは俳人でもあられた。句誌を主宰し、国際俳句交流協会会長を務め、俳句のユネスコ無形文化遺産登録を目指す運動に精力的に取り組んだ。1986年3月から約12年半、聖教俳壇の選者を務めていただいた▼選者の時期は、ちょうど20世紀末。有馬さんは89年の新春随想「世紀末と俳句」で、こう訴えている。「豊かな社会を反映して、俳句も短歌もうまく楽しく作ることが流行している。厳しさ真剣さよりも芸の巧みさが評価される。しかし私は俳句という庶民の文学は、もう一度真剣な生きざまを表現する手段となるべきであると思う」▼別の文章では「自らの生き方を問う形での俳句があるべきであろう」(92年の随想「深みのある俳句を」)と。自分とは何か。本当の幸せとは何か。いかに生きるべきか……。長年、有馬さんが聖教俳壇の選者を引き受けてくださったのは、投稿される句が「真剣な生きざま」に満ちていたからではないだろうか▼「豊かな時代の裏に、あまりにも浅い精神生活がある」(「世紀末と俳句」)——有馬さんの31年前の警鐘は、21世紀を生きる私たちの胸に今も新鮮に響く。(革)
寸鉄 2020年12月11日
「成は開く義なり」御書。広布の為の祈りは、自身の限りない可能性を開花
東京・墨田の日。師直結の庶民の王国。澄み切った信心で勝利の共戦譜を!
笑顔と明るい声に人は引きつけられる—識者。心の扉開く励ましの名手に
電子レンジの火災増加。過剰な温めなどで。電化製品は必ず使用法を厳守
反射材着用の歩行者は2倍以上手前で車が発見。薄暮や夜は"光"が命守る
〈社説〉 2020・12・11 職場のハラスメント撲滅月間
◇主体者としてより良い環境に
「子どもを叱る時と褒める時は、同じトーンで。叱る時に声を荒らげるのは"威嚇"です。それは、おかしいです」
以前、子どもを塾に通わせていた時に、塾の先生から教えてもらったことだ。簡潔な言葉だったが、とても大事な問題だと思った。「正しいこと」を教える親心から発するのであれば、諄々と諭しても思いは通じるはずである。おどすような言い方は必要ない。
社会人が生活時間の多くを過ごす職場でも、同じことが言える。実際、教育的な注意や叱責が「威圧的」である必要は全くない。ましてや他人の前で、大声での叱責を繰り返すのは、精神的な「攻撃」にほかならない。
今年6月、改正労働施策総合推進法、いわゆる「パワハラ防止法」が施行された。パワハラなど、さまざまなハラスメント(嫌がらせ、いじめ)の防止措置が「事業主の義務」(中小企業は2022年4月から)となったのが、大きなポイントだ。
同法で定義が明確となったパワハラに関しては、パワハラを防止する方針を明確にして就業規則等に規定する、相談窓口を定めて適切に対応する、事実関係を迅速・正確に確認してプライバシー保護も含め必要な措置を講じる、相談等を理由とした解雇やその他の不利益な取り扱いがされない旨を定めて労働者に周知・啓発するなど、労働者の心身を守る詳細なルールを規定。セクハラや、妊娠・出産・育児休業等に関するハラスメントへの対策も、同様に強化するように求めている。公明党は一貫して、あらゆるハラスメントを許さない社会の実現を目指し、改正法の成立を推進してきた。
今月は「職場のハラスメント撲滅月間」。改めて同法の意義を確認し、各種のハラスメントが個人の尊厳・人格を不当に傷つける、「人権に関わる許されない行為」(厚生労働省資料)であることを銘記したい。
今月3日付本紙の、創価学会学術部編「危機の時代を生きる」第4回は、日蓮大聖人と弟子の実践に焦点を当てた内容。「仏法と申すは道理なり」(御書1169ページ)、「御みやづかい(仕官)を法華経とをぼしめせ」(同1295ページ)との御金言を拝し、「職場や地域の信頼を得て社会に貢献することが仏法の道理であり、それは勇気ある祈りを通して勝ち取っていくもの」と確認している。
職場環境は一方的に与えられるものではない。信心根本に自らが主体者となって、より良い方向に変えていけるものである。同僚や上司・部下も含め、職場から不幸な人を一人も出さないとの決意で、「人生の道場」を見つめ直したい。
☆心に御書を 第93回 「用心」こそ人生勝利の肝要
<御文>
『かまへて・かまへて御用心候べし』(主君耳入此法門免与同罪事、1133ページ)
<通解>
心して用心に用心を重ねていきなさい。
<池田先生が贈る指針>
御本仏は幾度も「用心せよ」と誡められた。「信心即生活」の賢者として、日々、無事故を勝ち取るのだ。
年末は火災や交通事故が頻発し、悪質な詐欺も多い。"自分は大丈夫"との油断と傲りに隙が生ずる。朝晩の強盛な祈りを根本に、細心の点検、声の掛け合いなど具体的な行動で魔を打ち破り、善友を守り抜こう!
☆みんなで学ぶ教学 第12回 内薫外護
◇未来は必ず開ける!
いよいよ、今日から「師走」。何かと慌ただしい時期だからこそ、勤行・唱題を根本に、一日一日を勝利していきましょう。今回の「みんなで学ぶ教学」は、強盛な信心に諸天の加護が必ず現れるという「内薫外護」の法理について学びます。仕事での失敗から立ち直りかけている新会員のカツヤくん。出勤の途中にユタカ支部長に出会ったようです。
ユタカ カツヤくん、おはよう! ずいぶん早い時間に出勤するんだね。
カツヤ おはようございます。再び仕事を任せてもらえるようになったんです。だから信頼を勝ち取るために、早い時間から頑張ろうと思って。
ユタカ カツヤくんにとって、今が一番大事な時だね。私も陰ながら祈っているよ。
ところで、四条金吾のことは覚えているかな?
カツヤ たしか、日蓮大聖人の門下ですよね。
ユタカ その通り。金吾は主君の江間氏を折伏したことで、機嫌を損ねてしまい、遠ざけられてしまったんだ。
さらに、嫉妬していた同僚たちのウソで、江間氏から信仰を捨てるように迫られ、領地までも取り上げられそうになるなど、ピンチに立たされ続けていた時期があるんだよ。
カツヤ そ、それは大変な状況ですね。
ユタカ それでも、大聖人の仰せの通りに、人が見ていようがいまいが、誠実に主君に仕えていた。そして主君が病になった時、医術の心得のあった金吾が看病することになったんだよ。主君の期待に応えることになった時、大聖人は金吾に「仏法の中に、『内薫外護』という大変に大事な法門があって、それは仏法の要です。(中略)目に見えない徳が、はっきりと現れた徳となるのです」(御書1170ページ、通解)と激励されているんだ。
カツヤ 「内薫外護」……。初めて聞く言葉です。
ユタカ そうだよね。「内薫外護」とは、私たちが生命に具わる仏性を内から薫らせていく、つまり現すことによって、外から自分を守り助ける働きが起こることをいうんだ。
どんな状況や環境であっても、強盛な信心を貫き、自身の仏性を呼び現していけば、必ず守られ、現実を変えていけるという教えなんだよ。
カツヤ すごいですね。
ユタカ 真剣な人や必死な人、まじめな人を見たときに、"何とかしてあげたい"と思ったことはないかな?
カツヤ たしかに、スポーツでも、仕事でも、本気の人の姿からは、何か胸に迫るようなものが伝わってきて、心を動かされたことがあります。
ユタカ 同じように、誠実に信心に励んでいる人には、その生命の薫りに引き寄せられるように諸天善神が現れ、守る働きが起こるんだ。その後、金吾は大聖人の御指導のままに実践を貫き、主君からの信頼を回復することができたんだ。
さらには、従来の領地の3倍の広さに当たる、新たな領地を賜ったんだよ。「人の目につかないところで積んだ徳」が、「目に見える報い(結果)」になっていったんだね。
カツヤ そうなんですね。僕も守られていくのかなあ……。
ユタカ 池田先生は「妙法を実践すること自体が勝利の道程を歩むことであり、すべての徳が目に見える形に必ず現れてくることは間違いない。そう深く強く確信し、進むときに、自身の未来は予想だにもしない形で大きく開けます」と語られているんだ。大丈夫。大変な時だと思うけど、信心根本に共に進んでいこう!
カツヤ はい! 家でしっかり題目を唱えてきました。聖教新聞の配達も、いつもありがとうございます。
今日も頑張ってきます!
ユタカ (感謝を言葉で表せるようになったなんて、カツヤくんも成長したなあ)
やすみぬれば火をえず」
持続こそ壁を破る力だ。
どんな状況にあっても
不退の信心を貫こう!
松野殿御消息 P1378
『又法華経の薬王品に云く能く是の経典を受持すること有らん者も亦復是くの如し一切衆生の中に於て亦為第一等云云』
【通解】
また法華経の薬王品にいうには「よくこの経典を受持すること有る者も、また、このようであって、すべての衆生の中において、これまた第一である」と。
名字の言 聖教俳壇の選者を務めた有馬朗人さんを偲ぶ 2020年12月11日
国際的な物理学者で、東京大学学長や文部大臣などを歴任した有馬朗人さんの訃報に接した。心からご冥福をお祈りしたい▼有馬さんは俳人でもあられた。句誌を主宰し、国際俳句交流協会会長を務め、俳句のユネスコ無形文化遺産登録を目指す運動に精力的に取り組んだ。1986年3月から約12年半、聖教俳壇の選者を務めていただいた▼選者の時期は、ちょうど20世紀末。有馬さんは89年の新春随想「世紀末と俳句」で、こう訴えている。「豊かな社会を反映して、俳句も短歌もうまく楽しく作ることが流行している。厳しさ真剣さよりも芸の巧みさが評価される。しかし私は俳句という庶民の文学は、もう一度真剣な生きざまを表現する手段となるべきであると思う」▼別の文章では「自らの生き方を問う形での俳句があるべきであろう」(92年の随想「深みのある俳句を」)と。自分とは何か。本当の幸せとは何か。いかに生きるべきか……。長年、有馬さんが聖教俳壇の選者を引き受けてくださったのは、投稿される句が「真剣な生きざま」に満ちていたからではないだろうか▼「豊かな時代の裏に、あまりにも浅い精神生活がある」(「世紀末と俳句」)——有馬さんの31年前の警鐘は、21世紀を生きる私たちの胸に今も新鮮に響く。(革)
寸鉄 2020年12月11日
「成は開く義なり」御書。広布の為の祈りは、自身の限りない可能性を開花
東京・墨田の日。師直結の庶民の王国。澄み切った信心で勝利の共戦譜を!
笑顔と明るい声に人は引きつけられる—識者。心の扉開く励ましの名手に
電子レンジの火災増加。過剰な温めなどで。電化製品は必ず使用法を厳守
反射材着用の歩行者は2倍以上手前で車が発見。薄暮や夜は"光"が命守る
〈社説〉 2020・12・11 職場のハラスメント撲滅月間
◇主体者としてより良い環境に
「子どもを叱る時と褒める時は、同じトーンで。叱る時に声を荒らげるのは"威嚇"です。それは、おかしいです」
以前、子どもを塾に通わせていた時に、塾の先生から教えてもらったことだ。簡潔な言葉だったが、とても大事な問題だと思った。「正しいこと」を教える親心から発するのであれば、諄々と諭しても思いは通じるはずである。おどすような言い方は必要ない。
社会人が生活時間の多くを過ごす職場でも、同じことが言える。実際、教育的な注意や叱責が「威圧的」である必要は全くない。ましてや他人の前で、大声での叱責を繰り返すのは、精神的な「攻撃」にほかならない。
今年6月、改正労働施策総合推進法、いわゆる「パワハラ防止法」が施行された。パワハラなど、さまざまなハラスメント(嫌がらせ、いじめ)の防止措置が「事業主の義務」(中小企業は2022年4月から)となったのが、大きなポイントだ。
同法で定義が明確となったパワハラに関しては、パワハラを防止する方針を明確にして就業規則等に規定する、相談窓口を定めて適切に対応する、事実関係を迅速・正確に確認してプライバシー保護も含め必要な措置を講じる、相談等を理由とした解雇やその他の不利益な取り扱いがされない旨を定めて労働者に周知・啓発するなど、労働者の心身を守る詳細なルールを規定。セクハラや、妊娠・出産・育児休業等に関するハラスメントへの対策も、同様に強化するように求めている。公明党は一貫して、あらゆるハラスメントを許さない社会の実現を目指し、改正法の成立を推進してきた。
今月は「職場のハラスメント撲滅月間」。改めて同法の意義を確認し、各種のハラスメントが個人の尊厳・人格を不当に傷つける、「人権に関わる許されない行為」(厚生労働省資料)であることを銘記したい。
今月3日付本紙の、創価学会学術部編「危機の時代を生きる」第4回は、日蓮大聖人と弟子の実践に焦点を当てた内容。「仏法と申すは道理なり」(御書1169ページ)、「御みやづかい(仕官)を法華経とをぼしめせ」(同1295ページ)との御金言を拝し、「職場や地域の信頼を得て社会に貢献することが仏法の道理であり、それは勇気ある祈りを通して勝ち取っていくもの」と確認している。
職場環境は一方的に与えられるものではない。信心根本に自らが主体者となって、より良い方向に変えていけるものである。同僚や上司・部下も含め、職場から不幸な人を一人も出さないとの決意で、「人生の道場」を見つめ直したい。
☆心に御書を 第93回 「用心」こそ人生勝利の肝要
<御文>
『かまへて・かまへて御用心候べし』(主君耳入此法門免与同罪事、1133ページ)
<通解>
心して用心に用心を重ねていきなさい。
<池田先生が贈る指針>
御本仏は幾度も「用心せよ」と誡められた。「信心即生活」の賢者として、日々、無事故を勝ち取るのだ。
年末は火災や交通事故が頻発し、悪質な詐欺も多い。"自分は大丈夫"との油断と傲りに隙が生ずる。朝晩の強盛な祈りを根本に、細心の点検、声の掛け合いなど具体的な行動で魔を打ち破り、善友を守り抜こう!
☆みんなで学ぶ教学 第12回 内薫外護
◇未来は必ず開ける!
いよいよ、今日から「師走」。何かと慌ただしい時期だからこそ、勤行・唱題を根本に、一日一日を勝利していきましょう。今回の「みんなで学ぶ教学」は、強盛な信心に諸天の加護が必ず現れるという「内薫外護」の法理について学びます。仕事での失敗から立ち直りかけている新会員のカツヤくん。出勤の途中にユタカ支部長に出会ったようです。
ユタカ カツヤくん、おはよう! ずいぶん早い時間に出勤するんだね。
カツヤ おはようございます。再び仕事を任せてもらえるようになったんです。だから信頼を勝ち取るために、早い時間から頑張ろうと思って。
ユタカ カツヤくんにとって、今が一番大事な時だね。私も陰ながら祈っているよ。
ところで、四条金吾のことは覚えているかな?
カツヤ たしか、日蓮大聖人の門下ですよね。
ユタカ その通り。金吾は主君の江間氏を折伏したことで、機嫌を損ねてしまい、遠ざけられてしまったんだ。
さらに、嫉妬していた同僚たちのウソで、江間氏から信仰を捨てるように迫られ、領地までも取り上げられそうになるなど、ピンチに立たされ続けていた時期があるんだよ。
カツヤ そ、それは大変な状況ですね。
ユタカ それでも、大聖人の仰せの通りに、人が見ていようがいまいが、誠実に主君に仕えていた。そして主君が病になった時、医術の心得のあった金吾が看病することになったんだよ。主君の期待に応えることになった時、大聖人は金吾に「仏法の中に、『内薫外護』という大変に大事な法門があって、それは仏法の要です。(中略)目に見えない徳が、はっきりと現れた徳となるのです」(御書1170ページ、通解)と激励されているんだ。
カツヤ 「内薫外護」……。初めて聞く言葉です。
ユタカ そうだよね。「内薫外護」とは、私たちが生命に具わる仏性を内から薫らせていく、つまり現すことによって、外から自分を守り助ける働きが起こることをいうんだ。
どんな状況や環境であっても、強盛な信心を貫き、自身の仏性を呼び現していけば、必ず守られ、現実を変えていけるという教えなんだよ。
カツヤ すごいですね。
ユタカ 真剣な人や必死な人、まじめな人を見たときに、"何とかしてあげたい"と思ったことはないかな?
カツヤ たしかに、スポーツでも、仕事でも、本気の人の姿からは、何か胸に迫るようなものが伝わってきて、心を動かされたことがあります。
ユタカ 同じように、誠実に信心に励んでいる人には、その生命の薫りに引き寄せられるように諸天善神が現れ、守る働きが起こるんだ。その後、金吾は大聖人の御指導のままに実践を貫き、主君からの信頼を回復することができたんだ。
さらには、従来の領地の3倍の広さに当たる、新たな領地を賜ったんだよ。「人の目につかないところで積んだ徳」が、「目に見える報い(結果)」になっていったんだね。
カツヤ そうなんですね。僕も守られていくのかなあ……。
ユタカ 池田先生は「妙法を実践すること自体が勝利の道程を歩むことであり、すべての徳が目に見える形に必ず現れてくることは間違いない。そう深く強く確信し、進むときに、自身の未来は予想だにもしない形で大きく開けます」と語られているんだ。大丈夫。大変な時だと思うけど、信心根本に共に進んでいこう!
カツヤ はい! 家でしっかり題目を唱えてきました。聖教新聞の配達も、いつもありがとうございます。
今日も頑張ってきます!
ユタカ (感謝を言葉で表せるようになったなんて、カツヤくんも成長したなあ)
2020年12月10日木曜日
2020.12.10 わが友に贈る
陰で奮闘する友を
見つけ出して称えよう!
「よくぞ、ここまで」と
思われるほど光を当て
勇気を送るのが仏法者!
諸法実相抄 P1360
『此くの如く思ひつづけて候へば流人なれども喜悦はかりなしうれしきにもなみだつらきにもなみだなり涙は善悪に通ずるものなり』
【通解】
このように思い続けていると、流人ではあるが喜悦は測り難いものである。うれしいことにも涙を落とし、辛いことにも涙をおとすものである。涙は善悪に通じているものである。
名字の言 「航海」と「漂流」の違い 2020年12月10日
人生を「航海」に例えた名言は多い。松下幸之助氏もこんな言葉を残している。「風が吹けば波が立ち、波が激しければしぶきを受ける。波を受け、しぶきをかぶっても、舵取りさえ確かなら目的の港に入ることができる」(『松翁論語』PHP研究所)▼ある壮年部員の話。彼を襲ったのは烈風と言ってもいいだろう。コロナ禍により業績が悪化した勤務先で、200人の希望退職者を募る発表があった。59歳の彼は該当者にされた。"40年間、真面目に働いた結果がこれか"と落胆した▼だが彼は、どうなろうとも最後まで「信心根本に職場で実証を示しきる」との自身の信念を貫くと決意した。後日、工場長に呼ばれた。「あなたには、いてもらわないと困る」。嵐の中でも、人生のかじを手放さなかった彼は、波浪を乗り越えた▼池田先生は「航海」と「漂流」の違いとして"明確な航路があるかないか""出発点に帰ってくるか否か"を挙げる。学会という"生命の母港"から船出し、時代と社会の荒波が猛る大海原を、師匠という羅針盤を抱いて進み、母港に帰る。これが希望・勝利の航海である▼満足な装備もない、いにしえの大航海時代。船乗りたちを未知の海に挑ませたのは、何より、彼らの「勇気」だったという。(代)
寸鉄 2020年12月10日
人一倍、後輩を育てよ—恩師。広布へ人材の流れ強く。共に動き、共に成長
「世界人権デー」。大仏法の智慧は差異超え人間の尊厳照らす。学び語ろう
人々の孤立防ぐ学会員の声掛けは益々重要—識者我らの手で共生の時代を
マスク着用で飛沫吸入が3分の1に—計算。手洗い・換気含め基本を徹底
途上国への供給枠組みに日本が参加、公明の功績大—教授。国際協調更に
☆「わが愛する青年に贈る」に学ぶ 第3回 負けじ魂〈上〉 何度でも立ち上がる勝者たれ! 林女子学生部長
◇池田先生の指導
私は青年を信じます。
たとえどんなことがあっても、
必ず、立ち上がってくれることを、
私は祈り、待ち続けます。
1 他人と比べなくてもいい
新型コロナウイルスとの闘いが続く中、大学では授業をはじめ、さまざまな活動もオンラインを活用して取り組まれています。
現在は感染症対策をしながら、対面授業を少しずつ再開しているところもありますが、大学生活の大きな変化のなかで、将来への不安や焦りを感じている学生も少なくありません。
しかし、こうした中でも、私たち女子学生部は、一人一人が自ら希望をつくりだしながら、懸命に前進しています。その姿には、「負けじ魂」の心が輝いています。
今回は、この「負けじ魂」の要諦について学んでいきます。
■ 池田先生の講義
日蓮大聖人は、偉大な師子王であられた。この「師子王の心」を受け継いだのが、わが創価学会です。ゆえに、創価後継の男女青年部は、御本仏直系の「師子王の集い」です。
(中略)
師子は何ものにも負けない。断じて勝つ。師子とは「不敗」の異名です。「負けじ魂」とは、この王者の大境涯を端的に示した言葉とも言えましょう。
(中略)
「負けじ魂」を貫く上での第一の要諦は「自分自身を信じ抜く」ことです。自身の本有の仏性を、何があっても疑わず信じ抜くこと。これが「負けじ魂」を持つ信仰者の根本条件です。
—◆—
「自分自身を信じ抜く」——。
今の青年世代にとって、とても大切なテーマだと思います。
現代は、デジタル化が進み、さまざまな情報が溢れている時代です。この「情報社会」の中で、SNSなどによって、簡単に情報発信ができる半面、さまざまな人の生活などが見えやすくなる分、常に他人と自分を比べてしまう環境におかれる傾向があるといえます。
ともすれば、「あの人はいいな」とうらやましく思い、「自分なんて」と卑下してしまうこともあります。
このような環境だからこそ、自身の中に無限の可能性があることを説く「太陽の仏法」が、いやまして重要であると感じられてなりません。
生き方の芯を築く大切な青年部の時代に、信心の実践を通し、何があっても負けない心を磨いていきたいと思います。
2 幸福は自分自身の中に
池田先生は、「一生成仏抄」の一節を通して、自身の可能性を確信して祈っていく大切さを次のように指導してくださいました。
【御文】
『妙法蓮華経と唱へ持つと云うとも若し己心の外に法ありと思はば全く妙法にあらず糞法なり』(一生成仏抄、御書383ページ6行目〜7行目)
【現代語訳】
妙法蓮華経と唱え持っているといっても、もし、自身の生命の外に法があると思ったならば、それはまったく妙法ではなく、糞法(不完全な法)である。
■ 池田先生の講義
大聖人の仏法は、"自分の中に偉大なる仏の生命がある"と、自覚するところから出発します。
ゆえに、私たちの祈りとは、何かに助けてもらうというような、"おすがり信仰"ではありません。どこまでも自分自身の可能性を信じ抜く戦いです。自らの生命に具わる仏界の生命を涌現していくのです。その「月月・日日」(御書1190ページ)の勝負なのです。
大聖人は、「己心の外」に法を求めるならば、どんなに題目を唱えていても成仏は叶わず、むしろ無量の苦行になってしまうとまで仰せです。
「己心の外」に法を求めるとは、自分の外に、幸・不幸の原因と結果を求めることです。"あの人が悪い""条件が悪かった"といった、責任転嫁もそうでしょう。
—◆—
とりわけ学生時代は、未来に向かって大きく羽ばたいていくための土台を築く時だといえます。だからこそ、悩みも多様です。
勉強のこと、友人や家族のこと、恋愛のこと、将来の進路や夢……。
こうした悩みに直面した時、その悩みをどう捉え、乗り越えていくか——。
"「己心の外」に法を求める"とは、私たちで言えば、悩みと向き合うことを避けたり、"自分には無理だ"とあきらめたり、"なぜ自分がこんなふうに悩まなければいけないのか"と嘆いたりすることと言えます。
このように思った経験は、誰しもあるのではないでしょうか。
しかし、幸・不幸の原因を自分の外に求めていては、苦難を乗り越えることはできません。
悩みと真正面から向き合い、御本尊に向かって題目を唱えていくなかで、自分自身の無限の可能性を引き出し、未来を大きく開いていくことができるのです。
私たちは、日々の勤行・唱題のなかで「この悩みを絶対に乗り越えてみせる!」「必ずこの信心で幸福をつかむ!」と確信の祈りを重ね、勝利の青春を歩んでいきたいと思います。
3 師匠はあなたを信じている
ひとたび確信をもって挑戦しても、思い通りにいかない苦境に直面することもあります。そんな時、大切なことはなんでしょうか。先生はこう語られています。
■ 池田先生の講義
たとえ、人生の途上で、自身の思い願った通りにならなくとも、「負けじ魂」の人に決して悲観はありません。
戸田先生は、女子部の友に語られました。
「もったいなくも、御本仏と同じ生命を持っている自分自身に誇りをもちなさい。気高い心で、人生を勝ちぬくことです。自分自身を卑しめていくことは、絶対にあってはならない」
"自分なんてだめだ""自分には無理だ"など、さまざまな人生の落胆や感傷に流されず、悠々と乗り越えていけるのが日蓮仏法です。
本来、尊極な自身の生命を矮小化させようとする「元品の無明」を決然と打ち破るのが、妙法の功力なのです。
いわば、唱題とは自分自身が仏であることを覆い隠す、胸中の無明との闘争です。ゆえに真剣勝負です。唱題で不信をねじ伏せ、小さな自分の殻を打ち破ることです。題目こそ、悲哀さえも創造の源泉に変えゆく根源の力なのです。
大聖人は、「妙法と唱へ蓮華と読まん時は我が一念を指して妙法蓮華経と名くるぞと深く信心を発すべきなり」(御書383ページ)と仰せです。深く信心を起こし、一念を定めて祈ることで、本来の自分に立ち戻り、元初の生命を奮い起こす戦いこそが唱題行という仏道修行なのです。
—◆—
私が「負けじ魂」の生き方を学んだのは、学生時代に、友人への折伏に挑戦した時です。
女子部の先輩に「折伏は人間革命への一番の近道だよ」と励ましていただき、挑戦を決意。それでも当初は「何のために折伏するのか」とばかり考え、難しく捉えていました。しかし、小説『新・人間革命』を学ぶ中、池田先生の一人を徹底して大切にされる真心に触れ、「目の前の一人の幸福のための折伏なんだ」と心から納得し、挑戦を開始しました。
ところが、語っても語っても対話は実らず、「私には折伏はできないのでは」と自身の使命を信じられなくなる時もありました。そんな時、必死に祈る中で思い起こしたのは、自分の使命と勝利を、自分以上に信じてくださる師匠の存在でした。
「自分を信じることは難しいけれど、師匠が信じてくださっている自分なんだ」——。そう思うと無限の勇気が湧き、友人へ粘り強く対話を重ねるなか、折伏を実らせることができました。
この体験を通し、師匠を心に思い浮かべ、題目を唱え抜いていくなかで、自身の小さな殻を打ち破り、悩みを悠々と見下ろしていける自分に成長できるのだと心に刻みました。
4 "創価家族"の輪の中で成長
今の女子学生部メンバーの多くは、生まれた時から信心が身近な環境で育ってきています。そんな私たちへの期待を先生はこうつづられています。
■ 池田先生の講義
"自分自身が妙法の当体なり"と心定めた人生に恐れるものはありません。
忘れ得ぬ1982年(昭和57年)1月の「雪の秋田指導」の折、青年部総会にも出席し、誉れの父母たちに続く若き後継の弟子たちに私の思いをそのまま語りました。
「自分が思うと思わざるとにかかわらず、諸君をわが門下生と信頼しています!」
今も、この思いは、いささかも変わることはありません。誰がなんと言おうと、誰もが、偉大な広布の使命を担った、かけがえのない宝の一人です。その人にしか広げることのできない仏縁を持った、貴き宝友です。
—◆—
日々、女子学生部のメンバーと語り合う中で「信心の体験がない」「お題目の確信がまだつかめていない」といった声を聞くことがあります。
そうした悩み自体が、本当に素晴らしく尊いことであると励ましながら、私はよく「当たり前に感じる日常の中で、お題目の体験をつかんでいくことが大切だよ」と伝えています。
私自身も、"学会3世"として創価の庭で育つなか、どんな小さな願いや悩みも祈りに変えて、信心の体験をつかむ大切さを学びました。
そのきっかけは、両親をはじめ、創価家族の「信心の確信」に触れたことです。
未来部時代、うれしい時も、悩んでいる時も、「全部叶うんだから、まず祈ることだよ。祈りで開いていくんだよ」と励まされ、幼いながらに「そんなにすごい力があるなら祈ってみよう」と御本尊の前に座り始めました。
「明日晴れるように」「友達と仲直りができるように」など、日常の中で叶えたいことを一つ一つ書き起こし、祈りが叶うたびに、線を引き、お題目の力を実感。その一つ一つの積み重ねが、今の自分自身の信心の確信になっています。
女子学生部時代は、福智を磨き、幸福の土台を築く大切な時。私たちは、師匠のご期待を胸に、信心を根本に負けない青春を歩んでいきます。
■ 池田先生の講義
私は青年を信じます。たとえどんなことがあっても、必ず、立ち上がってくれることを、私は祈り、待ち続けます。
人の毀誉褒貶に振り回される必要などない。自分らしく、学会っ子らしく、創価の若人らしく、桜梅桃李の使命の道を朗らかに、堂々と歩んでいけばいいのです。
見つけ出して称えよう!
「よくぞ、ここまで」と
思われるほど光を当て
勇気を送るのが仏法者!
諸法実相抄 P1360
『此くの如く思ひつづけて候へば流人なれども喜悦はかりなしうれしきにもなみだつらきにもなみだなり涙は善悪に通ずるものなり』
【通解】
このように思い続けていると、流人ではあるが喜悦は測り難いものである。うれしいことにも涙を落とし、辛いことにも涙をおとすものである。涙は善悪に通じているものである。
名字の言 「航海」と「漂流」の違い 2020年12月10日
人生を「航海」に例えた名言は多い。松下幸之助氏もこんな言葉を残している。「風が吹けば波が立ち、波が激しければしぶきを受ける。波を受け、しぶきをかぶっても、舵取りさえ確かなら目的の港に入ることができる」(『松翁論語』PHP研究所)▼ある壮年部員の話。彼を襲ったのは烈風と言ってもいいだろう。コロナ禍により業績が悪化した勤務先で、200人の希望退職者を募る発表があった。59歳の彼は該当者にされた。"40年間、真面目に働いた結果がこれか"と落胆した▼だが彼は、どうなろうとも最後まで「信心根本に職場で実証を示しきる」との自身の信念を貫くと決意した。後日、工場長に呼ばれた。「あなたには、いてもらわないと困る」。嵐の中でも、人生のかじを手放さなかった彼は、波浪を乗り越えた▼池田先生は「航海」と「漂流」の違いとして"明確な航路があるかないか""出発点に帰ってくるか否か"を挙げる。学会という"生命の母港"から船出し、時代と社会の荒波が猛る大海原を、師匠という羅針盤を抱いて進み、母港に帰る。これが希望・勝利の航海である▼満足な装備もない、いにしえの大航海時代。船乗りたちを未知の海に挑ませたのは、何より、彼らの「勇気」だったという。(代)
寸鉄 2020年12月10日
人一倍、後輩を育てよ—恩師。広布へ人材の流れ強く。共に動き、共に成長
「世界人権デー」。大仏法の智慧は差異超え人間の尊厳照らす。学び語ろう
人々の孤立防ぐ学会員の声掛けは益々重要—識者我らの手で共生の時代を
マスク着用で飛沫吸入が3分の1に—計算。手洗い・換気含め基本を徹底
途上国への供給枠組みに日本が参加、公明の功績大—教授。国際協調更に
☆「わが愛する青年に贈る」に学ぶ 第3回 負けじ魂〈上〉 何度でも立ち上がる勝者たれ! 林女子学生部長
◇池田先生の指導
私は青年を信じます。
たとえどんなことがあっても、
必ず、立ち上がってくれることを、
私は祈り、待ち続けます。
1 他人と比べなくてもいい
新型コロナウイルスとの闘いが続く中、大学では授業をはじめ、さまざまな活動もオンラインを活用して取り組まれています。
現在は感染症対策をしながら、対面授業を少しずつ再開しているところもありますが、大学生活の大きな変化のなかで、将来への不安や焦りを感じている学生も少なくありません。
しかし、こうした中でも、私たち女子学生部は、一人一人が自ら希望をつくりだしながら、懸命に前進しています。その姿には、「負けじ魂」の心が輝いています。
今回は、この「負けじ魂」の要諦について学んでいきます。
■ 池田先生の講義
日蓮大聖人は、偉大な師子王であられた。この「師子王の心」を受け継いだのが、わが創価学会です。ゆえに、創価後継の男女青年部は、御本仏直系の「師子王の集い」です。
(中略)
師子は何ものにも負けない。断じて勝つ。師子とは「不敗」の異名です。「負けじ魂」とは、この王者の大境涯を端的に示した言葉とも言えましょう。
(中略)
「負けじ魂」を貫く上での第一の要諦は「自分自身を信じ抜く」ことです。自身の本有の仏性を、何があっても疑わず信じ抜くこと。これが「負けじ魂」を持つ信仰者の根本条件です。
—◆—
「自分自身を信じ抜く」——。
今の青年世代にとって、とても大切なテーマだと思います。
現代は、デジタル化が進み、さまざまな情報が溢れている時代です。この「情報社会」の中で、SNSなどによって、簡単に情報発信ができる半面、さまざまな人の生活などが見えやすくなる分、常に他人と自分を比べてしまう環境におかれる傾向があるといえます。
ともすれば、「あの人はいいな」とうらやましく思い、「自分なんて」と卑下してしまうこともあります。
このような環境だからこそ、自身の中に無限の可能性があることを説く「太陽の仏法」が、いやまして重要であると感じられてなりません。
生き方の芯を築く大切な青年部の時代に、信心の実践を通し、何があっても負けない心を磨いていきたいと思います。
2 幸福は自分自身の中に
池田先生は、「一生成仏抄」の一節を通して、自身の可能性を確信して祈っていく大切さを次のように指導してくださいました。
【御文】
『妙法蓮華経と唱へ持つと云うとも若し己心の外に法ありと思はば全く妙法にあらず糞法なり』(一生成仏抄、御書383ページ6行目〜7行目)
【現代語訳】
妙法蓮華経と唱え持っているといっても、もし、自身の生命の外に法があると思ったならば、それはまったく妙法ではなく、糞法(不完全な法)である。
■ 池田先生の講義
大聖人の仏法は、"自分の中に偉大なる仏の生命がある"と、自覚するところから出発します。
ゆえに、私たちの祈りとは、何かに助けてもらうというような、"おすがり信仰"ではありません。どこまでも自分自身の可能性を信じ抜く戦いです。自らの生命に具わる仏界の生命を涌現していくのです。その「月月・日日」(御書1190ページ)の勝負なのです。
大聖人は、「己心の外」に法を求めるならば、どんなに題目を唱えていても成仏は叶わず、むしろ無量の苦行になってしまうとまで仰せです。
「己心の外」に法を求めるとは、自分の外に、幸・不幸の原因と結果を求めることです。"あの人が悪い""条件が悪かった"といった、責任転嫁もそうでしょう。
—◆—
とりわけ学生時代は、未来に向かって大きく羽ばたいていくための土台を築く時だといえます。だからこそ、悩みも多様です。
勉強のこと、友人や家族のこと、恋愛のこと、将来の進路や夢……。
こうした悩みに直面した時、その悩みをどう捉え、乗り越えていくか——。
"「己心の外」に法を求める"とは、私たちで言えば、悩みと向き合うことを避けたり、"自分には無理だ"とあきらめたり、"なぜ自分がこんなふうに悩まなければいけないのか"と嘆いたりすることと言えます。
このように思った経験は、誰しもあるのではないでしょうか。
しかし、幸・不幸の原因を自分の外に求めていては、苦難を乗り越えることはできません。
悩みと真正面から向き合い、御本尊に向かって題目を唱えていくなかで、自分自身の無限の可能性を引き出し、未来を大きく開いていくことができるのです。
私たちは、日々の勤行・唱題のなかで「この悩みを絶対に乗り越えてみせる!」「必ずこの信心で幸福をつかむ!」と確信の祈りを重ね、勝利の青春を歩んでいきたいと思います。
3 師匠はあなたを信じている
ひとたび確信をもって挑戦しても、思い通りにいかない苦境に直面することもあります。そんな時、大切なことはなんでしょうか。先生はこう語られています。
■ 池田先生の講義
たとえ、人生の途上で、自身の思い願った通りにならなくとも、「負けじ魂」の人に決して悲観はありません。
戸田先生は、女子部の友に語られました。
「もったいなくも、御本仏と同じ生命を持っている自分自身に誇りをもちなさい。気高い心で、人生を勝ちぬくことです。自分自身を卑しめていくことは、絶対にあってはならない」
"自分なんてだめだ""自分には無理だ"など、さまざまな人生の落胆や感傷に流されず、悠々と乗り越えていけるのが日蓮仏法です。
本来、尊極な自身の生命を矮小化させようとする「元品の無明」を決然と打ち破るのが、妙法の功力なのです。
いわば、唱題とは自分自身が仏であることを覆い隠す、胸中の無明との闘争です。ゆえに真剣勝負です。唱題で不信をねじ伏せ、小さな自分の殻を打ち破ることです。題目こそ、悲哀さえも創造の源泉に変えゆく根源の力なのです。
大聖人は、「妙法と唱へ蓮華と読まん時は我が一念を指して妙法蓮華経と名くるぞと深く信心を発すべきなり」(御書383ページ)と仰せです。深く信心を起こし、一念を定めて祈ることで、本来の自分に立ち戻り、元初の生命を奮い起こす戦いこそが唱題行という仏道修行なのです。
—◆—
私が「負けじ魂」の生き方を学んだのは、学生時代に、友人への折伏に挑戦した時です。
女子部の先輩に「折伏は人間革命への一番の近道だよ」と励ましていただき、挑戦を決意。それでも当初は「何のために折伏するのか」とばかり考え、難しく捉えていました。しかし、小説『新・人間革命』を学ぶ中、池田先生の一人を徹底して大切にされる真心に触れ、「目の前の一人の幸福のための折伏なんだ」と心から納得し、挑戦を開始しました。
ところが、語っても語っても対話は実らず、「私には折伏はできないのでは」と自身の使命を信じられなくなる時もありました。そんな時、必死に祈る中で思い起こしたのは、自分の使命と勝利を、自分以上に信じてくださる師匠の存在でした。
「自分を信じることは難しいけれど、師匠が信じてくださっている自分なんだ」——。そう思うと無限の勇気が湧き、友人へ粘り強く対話を重ねるなか、折伏を実らせることができました。
この体験を通し、師匠を心に思い浮かべ、題目を唱え抜いていくなかで、自身の小さな殻を打ち破り、悩みを悠々と見下ろしていける自分に成長できるのだと心に刻みました。
4 "創価家族"の輪の中で成長
今の女子学生部メンバーの多くは、生まれた時から信心が身近な環境で育ってきています。そんな私たちへの期待を先生はこうつづられています。
■ 池田先生の講義
"自分自身が妙法の当体なり"と心定めた人生に恐れるものはありません。
忘れ得ぬ1982年(昭和57年)1月の「雪の秋田指導」の折、青年部総会にも出席し、誉れの父母たちに続く若き後継の弟子たちに私の思いをそのまま語りました。
「自分が思うと思わざるとにかかわらず、諸君をわが門下生と信頼しています!」
今も、この思いは、いささかも変わることはありません。誰がなんと言おうと、誰もが、偉大な広布の使命を担った、かけがえのない宝の一人です。その人にしか広げることのできない仏縁を持った、貴き宝友です。
—◆—
日々、女子学生部のメンバーと語り合う中で「信心の体験がない」「お題目の確信がまだつかめていない」といった声を聞くことがあります。
そうした悩み自体が、本当に素晴らしく尊いことであると励ましながら、私はよく「当たり前に感じる日常の中で、お題目の体験をつかんでいくことが大切だよ」と伝えています。
私自身も、"学会3世"として創価の庭で育つなか、どんな小さな願いや悩みも祈りに変えて、信心の体験をつかむ大切さを学びました。
そのきっかけは、両親をはじめ、創価家族の「信心の確信」に触れたことです。
未来部時代、うれしい時も、悩んでいる時も、「全部叶うんだから、まず祈ることだよ。祈りで開いていくんだよ」と励まされ、幼いながらに「そんなにすごい力があるなら祈ってみよう」と御本尊の前に座り始めました。
「明日晴れるように」「友達と仲直りができるように」など、日常の中で叶えたいことを一つ一つ書き起こし、祈りが叶うたびに、線を引き、お題目の力を実感。その一つ一つの積み重ねが、今の自分自身の信心の確信になっています。
女子学生部時代は、福智を磨き、幸福の土台を築く大切な時。私たちは、師匠のご期待を胸に、信心を根本に負けない青春を歩んでいきます。
■ 池田先生の講義
私は青年を信じます。たとえどんなことがあっても、必ず、立ち上がってくれることを、私は祈り、待ち続けます。
人の毀誉褒貶に振り回される必要などない。自分らしく、学会っ子らしく、創価の若人らしく、桜梅桃李の使命の道を朗らかに、堂々と歩んでいけばいいのです。
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