2020年11月24日火曜日

2020.11.24 わが友に贈る

受け身の姿勢ではなく
自発能動の挑戦を!
"よし! やってみせる"
常に主体者の覚悟で
広布拡大を進めよう!

異体同心事 P1463
『一人の心なれども二つの心あれば其の心たがいて成ずる事なし、百人千人なれども一つ心なれば必ず事を成ず』

【通解】
一人の心であっも二つの心があれば、その心と心とが違って何事も成就することはない。百人や千人であっても一つの心であれば必ず物事を成就するのである。

名字の言 名二塁手・菊池涼介選手の実践とは? 2020年11月24日
野球の守備で一番難しいプレーは"正面のゴロを捕ること"——二塁手として、プロ野球史上初となるシーズン無失策の偉業を達成した菊池涼介選手(広島東洋カープ)が答えている▼守備の時、平凡なゴロが何かの拍子で跳ねることがある。急な変化のため、捕球が難しい。そこで試合前の練習で一つ一つ確認する。球場の特性、芝の状態、足の運び……。菊池選手は「単調でも毎日繰り返す。この『繰り返し』に全てが凝縮されている」と語る(『二塁手革命』光文社新書)▼広島の壮年部員は、2年前の西日本豪雨で自宅が床上浸水の被害に遭った。当たり前の日々が一変し、途方に暮れた。その中で、仏壇の中から泥まみれのノートを見つけた▼長年、激励を重ねてきた同志らの様子を記したものだった。魂の記録に、壮年は「失われた日常を取り戻す!」と奮い立ち、再び同志のもとへ。1年間で300人以上に訪問激励を重ねた。現在のコロナ禍でも、ノートへの書き込みは増え続けている▼スポーツの世界に限らず、どんな分野でも、大切なのは基本を「繰り返す」こと。私たちの信仰も、「月月・日日」(御書1190ページ)の「持続」が肝要だ。自他共の幸福を祈り、友の励ましに徹する中で、福徳の大境涯が開かれていく。(子)

寸鉄 2020年11月24日
人々の孤立防ぐ学会員の声掛けは更に重要—日本の識者。絆結ぶ誇り胸に
岩手支部結成から60年。燃える開拓魂で拡大へ!大東北の頼もしき人材城
障害は私を屈せしめない—偉人。これぞ青年の心。若師子よ山本伸一の如く
幸福の第一条件は健康—牧口先生。睡眠・食事・運動を賢く。根本は祈り
感染拡大の要因は基本の対策の欠如—専門家。マスク、3密回避など徹底

☆わが愛する青年に贈る」に学ぶ 第2回 勇気〈下〉 「今」を勝つ一念が一切を変える 志賀 青年部長
◇池田先生の指導
勇気は、遠くにあるのではない。
十界互具の
わが生命の中に、厳然とある。
誰でも勇気は出せるのです。

1 求道の炎を「今一重強盛に」
池田先生は、いかなる苦難にも屈することなく、厚き求道の志に生きた「乙御前の母」に送られた御書を通して、次のように講義してくださいました。

【御文】
『妙楽大師のたまはく「必ず心の固きに仮りて神の守り則ち強し」等云云、人の心かたければ神のまほり必ずつよしとこそ候へ、是は御ために申すぞ古への御心ざし申す計りなし・其よりも今一重強盛に御志あるべし』(乙御前御消息、御書1220ページ9行目〜11行目)

【現代語訳】
妙楽大師は、「必ず心の固きに仮りて神の守り則ち強し」等と言われている。心の堅固な者には神の守りが必ず強いということである。これは、あなたのために申すのである。あなたの前々からの御志は立派であり、とても言い尽くせない。しかし今、それよりもなお一重強盛な信心の御志に立ちなさい。

■ 池田先生の講義
大聖人の御在世も、また今日においても、この「乙御前の母」の如く「強盛の御志」を燃え上がらせた勇気ある母たちが、広宣流布の道なき道を切り開いてきました。
そして"師匠が戦った如く!"と不二の心で立ち上がった庶民の父母たちによる勇気の継承劇は、時を超えて、国境を超えて、世界の友に広がっていきました。だからこそ、妙法は世界に流布したのです。
—◆—
大変な時こそ、「今一重強盛に」求道の炎を燃やせるかどうか。そこに、信仰者としての真価が現れます。その不屈の志を最も強く燃え上がらせるのは、"師匠にお応えしたい"との報恩の一念である。このことを私は、祖母に学びました。
幼い頃、私は祖母から数々の信仰体験を聞きました。大正生まれの祖母は、人に尽くす生き方を求めていました。折伏を受けた時、「理想の世界があった」と即座に入会を決意。しかし、嫁ぎ先の親族に反対され、最初は月明かりが照らす馬小屋で勤行をしたそうです。
宗門僧が謀略の限りを尽くした第1次宗門事件で、最も苦しんだ地域の一つが大分です。祖母はこの地で、同志と共に歯を食いしばって戦い抜きました。1981年(昭和56年)12月、池田先生が大分・竹田市の岡城址を訪問。祖母は当時2歳の私を抱え、駆け付けました。苦難を勝ち越えた同志の皆さんと共に、先生と晴れやかに記念写真に納まったことが、わが家の信心の原点となりました。先生は、この出会いを小説『新・人間革命』の中で「民衆凱歌の魂の絵巻」と綴ってくださいました(第30巻<下>「勝ち鬨」の章)。広布の険難の山を登攀してこられた全ての父母への限りない励ましだと確信しています。
私は祖母に、「なぜ宗門事件でも退転しなかったのか」と聞いたことがあります。祖母は「先生に本当の人生を教えてもらったから」と即答しました。短い言葉ですが、師恩を忘れない人は永遠に成長できるのだと命に刻みました。

2 地道な実践の中に広布がある
先生は、勇気とは臆病との戦いであること、そして、それがリーダーとして必須の戦いであることを教えられています。

■ 池田先生の講義
同じ「乙御前御消息」には、「軍には大将軍を魂とす大将軍をくしぬれば歩兵臆病なり」(御書1219ページ)と仰せです。牧口常三郎先生も線を強く引かれていた一節です。創価のリーダーは断固たる勇気を持たねばならない。「勇将の下に弱卒無し」です。
大聖人は、何度も弟子に教えられています。
「日蓮が弟子等は臆病にては叶うべからず」(同1282ページ)
「ふかく信心をとり給へ、あへて臆病にては叶うべからず候」(同1193ページ)
臆病に勝ち、深き信心の志に立つことが勇気です。偉大な人生の勇者の道です。
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勇敢なるリーダーであってはじめて、同志を勇気づけられる。人々を守ることができる。先生は常々、若き日のご自身の振る舞いを通して、広布拡大の要諦はリーダー率先の行動だと指導されています。リーダー自らが臆病の心を克服して動けば、風が起こり、波動が広がります。
私はその一つとして、人との出会いを大切に、勇んで対話の場に飛び込んできました。社会人になってから9度転居しましたが、そのたびに地域友好を祈り、近隣へのあいさつや声掛けに取り組んでいます。その中で学会の会合に参加し、理解者になられた方、転居後もお付き合いが続く方もいます。また、都内で行われる県人会の集いに顔を出し、幅広い世代の方々と交流してきました。地道な積み重ねによって、人の縁に恵まれてきたと感じています。
池田先生は「大切なのは、実際に何をしてきたかです。日々、心を砕いて、身近な人びとに仏法を教え伝えていく——その地道な実践のなかに、世界広布もあるんです」と教えてくださっています(『新・人間革命』第29巻「力走」の章)。
先生が貫かれる誠実一路の「行動」を、弟子の立場で重ねていくことが、師の生き方を「学ぶ」ことであり、そこに自身の人間革命もあるのだと実感します。

3 勇気と慈悲は表裏一体
池田先生は、勇気と慈悲の関係性について、こう指導されています。

■ 池田先生の講義
勇気は、遠くにあるのではない。十界互具のわが生命の中に、厳然とある。老若男女を問わず、誰でも勇気は出せるのです。題目の師子吼で自身の弱い心を打ち破るのです。諦めの壁を乗り越えて戦っていくのです。
そして自他共の幸福を願って勇気の対話を実践していくことが慈悲に通じていくのです。
戸田先生は教えてくださいました。
「凡夫には慈悲など、なかなか出るものではない。だから慈悲に代わるものは『勇気』です。『勇気』をもって、正しいものは正しいと語っていくことが『慈悲』に通じる。表裏一体なのです。表は勇気です」と。
「勇気ある信心」、それ自体が、仏界に通じます。我ら創価の師弟は、永遠に、この「勇気の力」をもって戦い、勝っていくのです。
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菩薩とは、他者のために行動する人です。とはいっても、最初から慈悲に厚く、利他の振る舞いに徹することは、なかなかできません。しかし題目によって自身の中から勇気を引き出せば、慈悲の行動を起こすことができます。何も恐れることなく、題目根本に「勇気の力」を発揮する。これが青年の原動力です。
忘れられない金の思い出の一つに、私が区男子部長時代に、ヤング男子部の同志と共に挑戦した折伏があります。若い部員たちには、大きな信仰体験はありませんでした。しかし"強い自分に成長したい""友人を幸せに!"との純粋な思いと勇敢な行動がありました。
そんな中に、入会間もない東北出身の部員がいました。彼は、東日本大震災で最愛の父親を失いました。悲嘆に沈む彼に、希望の光を送り続けたのが創価家族の皆さんでした。同苦の心で寄り添い、力強く励ましてくれました。そのおかげで彼は前を向き、少しずつ悲しみの淵から立ち上がっていきました。"自分も友に同苦できる人間になりたい"と祈るように。同志の温かさを語り、友人を相次ぎ入会に導いていきました。彼の蘇生した姿と勇気の行動にヤングメンバーが奮い立ち、次々と弘教を実らせていったのです。
自他共の幸福のドラマは、一人一人が「師子王の心を取り出して」いくことから始まると確信しています。

4 人間革命の思想を時代精神へ
先生は、創価の師弟が歩んだ最極の勇気の道こそが、広布を拡大する大道であると強調されています。

■ 池田先生の講義
「猶多怨嫉・況滅度後」の嵐を突き抜け、権力にも財力にも、権威にもよらず、創価三代の師弟は、勇気の松明を掲げ、仏教史に燦然と輝く地涌の民衆の連帯を築き上げてきたのです。
わが創価の師弟の歩んだ道は、一生成仏の信心という最極の勇気の道であり、広宣流布と立正安国への不朽の勇気の道です。
今、この勇気の大道を、世界中の地涌の青年たちが、力強くスクラムを組みながら大行進してくれている。牧口先生、戸田先生が、いかばかり喜ばれていることでしょうか。
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新型コロナウイルス感染症の拡大をきっかけにして、政治経済の混乱、人種問題や格差社会といった、さまざまな形での「分断」や「対立」が顕在化しています。
こうした中、私たちが日々の地道な対話で、励ましのネットワークを広げていくことは、どれほど価値のあることでしょうか。仏法の平和と平等の思想、創価学会の友情と連帯の運動が、危機の時代を乗り越える希望なのだと改めて確信します。
池田先生は、世界青年部総会へのメッセージで「一人一人の生命から『智慧』と『慈悲』を湧き出し、友情を結び、喜びあふれる励ましの絆を築いてきたのが、創価の世界です。この奇跡ともいうべき麗しき『地球民族の連帯』を、どこまでも大切に守り広げ、我らの青き地球を何としても『立正安国』、そして『立正安世界』の大歓喜の星に輝かせていきたい」と綴り、青年に期待を寄せてくださいました。
また米コロンビア大学での講演では、戦争や環境破壊など、地球規模の問題群の底流にあるものを「あらゆる分野において、『人間』を見失い、『人間の幸福』という根本の目的を忘れてきた失敗である」と鋭く洞察されています。
師匠・池田先生が生涯を懸けて自ら実践し、示されてきた「人間革命」の思想が、世界で求められる時代です。今こそ、私たち池田門下の弟子が、人類の宿命転換を懸け、この「人間革命」の思想を「時代精神」にまで高めていきたい。「新・人間革命」世代として、希望あふれる地涌のスクラムを、世界へ未来へ広げていきます。

■ 池田先生の講義
世界192カ国・地域で地涌の友が躍動する、絢爛たる地球広布の黄金時代を迎えました。我ら創価の師弟は断固と勝ったのです。
これからも創価学会は、勇気また勇気で前進していこう! 
勇気は決意を生む。行動を生む。歓喜を生む。勇気は希望の源だ。勇気は壁を破る。勇気は道を開く。勇気は勝利を約束する。そして、勇気は勇気を広げるのです。
わが愛する世界の青年たちよ、勇気あれ! どこまでも勇気あれ! 断じて勇気あれ! 徹して勇気あれ!
青年の心を抱く地涌の全同志よ、いざ勇猛精進だ! 勇気凜々と栄光の勝ち鬨を轟かせようではないか!

◇さらなる研さんのために
本連載で学ぶ『わが愛する青年に贈る』は、「大白蓮華」に連載中の池田先生の講義「世界を照らす太陽の仏法」の中の、男女青年部への御書講義を収録した書籍です。本社刊。713円(税込み)。全国の書店で発売中。聖教ブックストアへの電話でも注文できます(0120-983-563、平日9時〜17時)。コンビニ通販サイト「セブンネットショッピング」「HMV&BOOKS online」での注文、受け取りも可能。電子書籍でも好評発売中。