2019年11月23日土曜日

2019.11.23 わが友に贈る

中継行事に携わる
全ての役員の皆さま
寒い中ありがとう!
風邪をひかないように。
陰の労苦に福徳は燦然!

高橋殿御返事 P1467
『其の国の仏法は貴辺にまかせたてまつり候ぞ、仏種は縁に従つて起る是の故に一乗を説くなるべし』

【通解】
その国の仏法流布は、あなたにお任せする。仏種は縁によって起こる。その故に一乗(法華経)を説くのである。

名字の言 2019年11月23日
桜といえば春に咲き誇るソメイヨシノを思い浮かべるが、「四季桜」は春と秋に咲く。先日、総本部の四季桜が「11・18」を待っていたかのように淡い紅色の花を咲かせた▼「言葉の一語一語は、桜の花びら一枚一枚だと言っていい」と語ったのは詩人の大岡信である。爛漫と咲き誇る桜並木も素晴らしいが、一枚の桜の花びらも、いとおしく、美しい。言葉もまた、時に"真心の一言"が相手の胸を打つ▼フランス語で「贈り物」を意味する「カドー」はラテン語由来の言葉で、最初は「大文字」を意味したといわれる。「文字」を指していた単語が、「贈り物」へと変化していったことを通して、大岡は、贈り物と同様に、言葉もまた「心がこもっているかいないか」が大切と述べている(『ことばの力』花神社)▼日蓮大聖人は「言と云うは心の思いを響かして声を顕すを云うなり」(御書563ページ)と仰せだ。「心」は見えない。その見えない心を相手に届ける最良の手段の一つが言葉であろう。真心の言葉は、人間の絆を結び、地域・社会を潤していく▼世界聖教会館に設置された「聖教新聞 師弟凱歌の碑」に「仏法の真実と正義を叫ぶ、雄渾なる言葉の力なくして、創価の前進はない」と。自身の心を磨き、友に勇気をともす言葉を紡いでいきたい。(澪)

寸鉄 2019年11月23日
「広宣流布は一対一の膝詰めの対話からだ」恩師。師と共に黄金史を綴る時
東京・品川の日。友の胸に燃える創価源流の誇り!皆で拡大の最高峰を登攀
江戸川の日。信心の横綱が対話の大旋風。庶民の奮闘ありて広布は前進!
火災に要注意。たこ足配線やコンセントの埃等の点検・清掃を。用心重ねて
働く喜び知る人は幸福な人。使命の場所で自分らしく。今日、勤労感謝の日

☆11・18「創価学会創立記念日」特集(下) インタビュー 田原総一朗さん
◇民衆運動としての創価学会
11・18「創価学会創立記念日」特集(下)その社会的役割などについて語ってもらった。

◇学会は人間を励ます共同体
——高度成長期の時代から創価学会に注目してこられました。

僕が創価学会を初めて取材したのは、東京オリンピックのあった1964年(昭和39年)です。
当時、学会は、まさに破竹の勢いで伸びていました。謗法払いの厳格さなどもあって、世間の風当たりが強かったにもかかわらず、拡大している。このすさまじい勢いの要因は一体、何だろう? それが取材の動機です。
あの時は、ある会社員の女子部の方を紹介してもらい、彼女を中心に取材をしました。なぜ学会員になったのか、なぜそんなに一生懸命なのかといろいろ聞きました。
どうして女性に取材をしたかというと、今もそうですが、日本では女性への根強い差別がある。女性は弱者です。だから学会の中で女性がどう扱われているかに興味があったし、女性が不満を持つような団体ならだめだろうと思ったからです。でも学会は違いました。

◇座談会の社会的な意義とは?
——座談会も取材されています。

僕が一番、関心があったのは座談会ですよ。何度も行きました。これが学会をどんどん発展させている要因だと思いましたね。
高度成長の時代、東京にいろんな地方の人がやって来る。大企業に入った人たちは労働組合もあるんだけど、そうじゃない人たちは組合もないし、友達もいない。だから孤立してしまう。そういう人たちを学会が受け入れ、励ましていったんです。
座談会は、だいたい20〜30人くらいの小さな集まりですよね。そこで、いろんな人が「信心して、こんなことがあった」とか「最初はうまくいかなかったけど、こうやって成功した」といった体験を、赤裸々にしゃべる。一種のコミュニティーです。何よりも、人と話し合うことができる。悩みの相談に乗ってくれる。こういう存在が大きいんです。
座談会に出ると気持ちが前向きになるんですね。学会の人って、皆さん、明るいですよ。とても素直で、ひねくれていない(笑い)。お題目をあげているから、すごく元気なんです。

◇宿命は変えられる
——座談会は"地域のオアシス"のような集いです。

今の日本社会で重要な問題の一つは、都会にコミュニティーがなくなってきていることです。だから、いわゆる「引きこもり」になってしまう人たちが増えている。300万人くらいいるんじゃないかともいわれています。
でも"下手に心を開いて人に話をすると、だまされるんじゃないか"と疑ってしまう。ところが、学会の座談会はそういう心配がいらない。何でも話せる。心から信頼できる相手がいる。これが大きいですね。
もう一つ、学会員を取材する中で「宿命転換」という考え方を知りました。死んでからじゃなくて、生きているうちに宿命を転換して、幸せになるという思想です。
人生、少なからぬ人たちが苦労している。貧乏だ。病気になる。仕事を失う。こうした悩みを乗り越えて、生きがいのある人生を送りたい。何のために生きているのかをつかみたい。信心することで、それを得ることができる。
しかも、そういうことを"上から目線"ではなく、座談会で皆が平等に語り合う。池田名誉会長も上からものを言うことは絶対にしない。これが学会の良さだと思う。

◇池田名誉会長への取材
——池田名誉会長に2度、取材されています。

大組織のリーダーだから、きっと近寄りがたい雰囲気で、理屈っぽいことを滔々と言われるんだろうと思っていたんです。
でも、実際にお会いすると、そんなことは一切なかった。偉ぶったところが全くなく、年下の僕の話をよく聞いてくれた。気が付いたら、僕ばかりが話していました。
この点は、パナソニックの松下幸之助さんやソニーの盛田昭夫さんなどとも共通しています。人の話を聞くのが非常にうまいんです。
僕は名誉会長に「なぜ創価学会に入ったんですか」と質問しました。
名誉会長は入信前、第2代の戸田会長(当時、理事長)の会合に参加します。戦後の本当に貧しかった時代です。
戸田会長は戦争中に国家神道に反対して不敬罪などの容疑で逮捕・投獄される。当時、政治・思想犯とされた人たちは、投獄されると転向する人も多かった。ところが戸田会長は、獄中で苦しい目に遭っても最後まで信念を貫き、転向しなかった。だから、この人の言うことなら信用できると思った、と言うんです。つまり、日蓮仏法の教義云々ではなく、戸田城聖という人物を信用して入信したんだ、と。
こうした率直な話に、僕は非常に感銘を受けました。名誉会長は、自分を良く見せようという下心がない。失礼な言い方かもしれませんが、本当に素直な方だと思います。

◇「三世の生命」はある?
三世の生命についても聞きました。多くの宗教では、前世があって、現世があって、来世があると説く。でも、前世も来世も見た人はいない。それなのに何で「ある」と言うんだ。証拠はないじゃないか、と。
そうしたら名誉会長は、分かりやすく、こう言われたんです。
「あるかどうかは、分かりません。でも、あると思った方がいい。来世がないと思って悪いことばかりして、もし、来世があったら大変だ。来世があると思って良いことをして、なかったとしても、いいじゃないですか」と。
なるほど、これは面白い。大事なのは生き方なんだと。理屈で僕をねじ伏せようなんて様子は、みじんもなかった。非常に好感を持ちましたね。
どうも世間では、学会員が名誉会長のことを教祖のように崇めている、と思っている人もいるようですが、全くそんなことはない。何でも本音で話せる、実に人間味のある方だなと、取材を通して強く感じました。

◇一人一人とのつながり
——学会にはこれまで、いくつもの試練がありました。

僕はね、言論・出版問題(1970年頃)の時などは、申し訳ないが、創価学会は潰れるんじゃないかと思いましたよ。でも、そうはならなかった。
その理由を探ろうと、婦人部の皆さんに話を聞きました。「なぜ、学会は潰れなかったんでしょう?」「なぜ、学会員は池田会長を信用するんでしょう?」と。
そうしたら、「池田先生は教祖でも、単なる指導者でもないんです」という。そして、口を揃えて「私と池田先生のつながりなんです」と答えるんです。
"池田先生は私たちを「一対一」で大事にしてくださる。その振る舞いを見れば、自分のことなど全く考えておらず、皆が幸せになるにはどう励ませばいいかしか考えていないことが分かる"と。
学会員一人一人が、リーダーとしての名誉会長じゃなくて、「私の池田先生」と捉えている。この答えが圧倒的に多かった。僕は改めて、「これは、すごいことだ」と思いました。だから、乗り越えられた。
「大阪の戦い」といわれる1956年(昭和31年)の参議院選挙もそうです。誰も勝てると思っていなかったのに勝っちゃった。なぜだろう?
あの時、名誉会長は大阪中を回り、一人一人に会って、一人一人と、どうやったら大阪が良くなるのかを語り合った。そして、一人一人が名誉会長を信じ、あんなに大きな輪になった。そして、予想を覆して勝利したんです。

◇世界で共感呼ぶ「宿命転換」の思想
——今、創価学会は世界宗教へと進み始めています。

創価学会では今、「他宗」という言葉を使うようになりましたね。これが大きいと思う。海外には当然、キリスト教やイスラム教などがある。名誉会長は他宗の人たちとも積極的に対話をし、友好を広げてこられました。
もう一つは「宿命転換」の思想が共感を呼んでいると思う。宿命は決まったものではなく、現世で転換できると教えている。これが世界で伸びている大きな要因でしょう。
それを広げるための座談会です。皆が心を開いて話をして、コミュニティーをつくる。"いろいろと失敗したけど、こうやったら、うまくいった"といった前向きな話が聞ける。すると"それなら自分にもできる"と、皆が人生に希望を持てるんです。これには、人種や言語の違いは関係ない。

◇青年の指標となる「新しい言葉」を
——今後の学会への期待をお願いします。

もうかつての「貧・病・争」はなくなりました。これからは、別の意味で難しい時代になります。人口が減る一方で、人が100歳以上生きる時代です。
そんな今の社会を日本人は「黄昏」だと思っている。たとえば経済も1989年(平成元年)、日本の企業が時価総額で世界のトップ50社の中に32社も入っていた。「ジャパン・アズ・ナンバーワン」ですよ。でも昨年、トップ50社の中で残っているのは1社だけ。あとは全部、落ちちゃった。中国にも韓国にも負けている。
僕はね、新しい時代には「新しい言葉」が必要だと思っています。黄昏だなんて思っちゃいけない。今こそ、100年、200年、持続可能な社会を築くためにどうすればいいか、ビジョンを示さなければいけない。
だから、学会には「新しい言葉」を発信してほしい。夢を持てるような言葉です。それが青年の指標になり、未来を創造する力になります。
人生100年時代には、生きる意味が問われます。人々がその答えを見いだすためにも宗教の力が重要です。僕は創価学会に、それを期待するのです。

たはら・そういちろう 1934年、滋賀県生まれ。早稲田大学卒業後、岩波映画製作所を経て、東京12チャンネル(現テレビ東京)に入社。77年、フリーに。テレビ朝日系「朝まで生テレビ!」等でテレビジャーナリズムの新しい地平を開く。98年、城戸又一賞を受賞。著書に『日本の戦争』(小学館)、『日本人のための新「幸福論」』(三笠書房)、『ヒトは120歳まで生きられるのか』(文春新書)など多数。