2019年11月2日土曜日

2019.11.02 わが友に贈る

「善き人」こそ
人生の最高の財産だ。
縁する全ての人々と
開かれた心で語り合い
強気絆を結びゆこう!

松野殿後家尼御前御返事 P1393
『釈迦仏の御身に入らせ給い候か』

【通解】
釈迦仏が、あなたの御身に入られたのでしょうか。

〈寸鉄〉 2019年11月2日
人を育てよ!それが未来に繋がる勝利の道—恩師励ましの慈光を幾重にも
創価班の日。師弟の大城を護る後継の丈夫。陰の奮闘に「冥の照覧」は必ず
「妙と申す事は開と云う事なり」御書。誓願の題目で進めば破れぬ壁はなし
書く力が子供の考える力育む—教育者。手紙など綴る習慣を。大人も挑戦
マダニ感染症が最多に。草むら等の作業は肌露出控え目に。しっかり対策

☆男子部大学校生大会への池田先生のメッセージ 2019年10月23日
男子部大学校生大会が、9、10月を中心に、列島各地で盛大に開かれている。大学校2期生は現在、記念期間「ブレイク・リミット(限界突破)11・18」をばく進中だ(11月18日まで)。自他共の幸福のため、一人でも多くの友と仏縁を結び、限界突破の拡大に挑んでいる。ここでは、池田先生が同大会に贈ったメッセージを紹介する。

さあ、また前進だ! 世界第一の青春の道を
わが男子部大学校の栄光輝く2期生の諸君、誠にご苦労さまです。
大事な宝の大学校生の君たちが、勇んで広宣流布に挑戦し、自身を磨き、大きく成長しゆく人間革命の姿ほど、頼もしく、うれしいものはありません。
地域の創価家族の皆さんも、どれほど喜んでいることか。また、世界の同志も、どれほど見つめていることか。
君たちは一人一人が、創価学会の希望であり、日本の希望、人類の希望の、かけがえのない存在なのです。
日蓮大聖人は、若き南条時光に仰せになられました。「法妙なるが故に人貴し・人貴きが故に所尊し」(御書1578ページ)と。
家族との死別や自身の病気などの試練の連続のなかで、雄々しく闘う時光を励まされての御聖訓です。
仏法は、世界第一の生命尊厳の大法則です。ゆえに、この仏法を学び行ずる君たちは、今いかなる境遇にあろうとも、まぎれもなく世界第一の尊貴な青年なのであります。
そして、最高の哲理によって、わが生命を最高に輝かせることで、自分が今いる家庭も職場も地域社会も明るく照らし、光らせていけるのです。ここに、世界第一の青春の道があります。
この仏法を友に語り、幸福を祈ることは、その人を最高に尊く輝かせていくことです。
どうか、愛する諸君は、断じて勇敢に、自信満々と、胸を張って、正しき青春勝利の仏法を語り抜いてもらいたい。一人また一人、この究極の幸福と正義と平和の大連帯へ糾合していってもらいたい。
何があろうと、断固と負けず、題目を唱えきって、「さあ、これからだ」「さあ、また前進だ」と、粘り強く走り抜いた青春が、最後は必ず勝ちます。あとから振り返れば、全ての労苦が、自分の黄金の歴史となります。
生涯の同志たる大学校の仲間と共々に励まし合い、一人ももれなく、仕事でも広宣流布の闘争でも、自分らしく大勝利してくれたまえ! 絶対に無事故、健康第一で、聡明に親孝行を頼みます。

☆開学20周年へ 未来を開くアメリカ創価大学 第4回 ネパールの人材山脈
◇「志」の高さが人を偉大にする
アメリカ創価大学(SUA)では400人の学生が学んでおり、その4割がアメリカ国外からの留学生である。最も多いのは「日本」。では、次に多い国は——。
本年5月に開かれた「寄付者の集い」でハブキ学長が出した"クイズ"である。
答えは……「ネパール」。
多くの参加者が、意外な解答に驚きの表情を見せた。
SUAには現在、14人のネパール人留学生がいる。教職員いわく、彼らはとても意欲的で、向学心に満ちあふれているとのこと。昨年度の卒業式で、最優秀の学生に贈られる「創立者賞」に輝いたのも、ネパール人の学生であった。
北海道の1・8倍の国土に、100以上の民族からなる約3000万の人々が暮らすネパール。全人口の実に半数以上が、24歳以下の若年層である。
大自然に抱かれたこの"青年の国"から、なぜ、多くの学生がSUAに進学してくるのだろうか——。
◇ 
「そもそもネパールの若者は、留学への意識が高いんです。より良い教育環境を求め、国外に目を向けています。アメリカで学ぶ留学生の出身国を見ると、ネパールは11番目に多い国なんです」
米国留学を支援する「Education USA」のネパール事務所で働く、セレナ・マラさんが教えてくれた。アメリカで学ぶ2017年度のネパール人学生は1万3000人となっており、16年度と比べて14%も増加しているという(17年度の日本人数は1万9000人)。
マラさん自身もネパールで生まれ育ち、留学で視野を広げた。祖国の"後輩"のために役に立とうと今の仕事に就き、日々、200人もの留学志願者をサポート。「南・中央アジアの国々の中では、ネパール事務所が最も忙しいですよ」
同事務所では、2011年から、経済的に厳しい地域や家庭で育った学生の支援プログラムがスタートした。毎年、全国から数百人の応募があり、厳正な審査で十数人が選出される。現在、SUAで学ぶネパール人学生の大半が、このプログラム出身の俊英たちである。マラさんは語る。「彼らの多くは、SUAの『理念』と『カリキュラム』、そして充実した『奨学金制度』に魅力を感じているようです。先輩たちの勧めもあり、ここ数年でSUAの人気が高まっています」

二つの学校を設立
13期生のプラカッシュ・ビスタさんは「Education USA」の支援を受け、SUAに進学した最初の学生。今から6年前のことである。
彼は入学前に、自身が生まれ育ったネパール西部のカリコット郡の村に学校を設立していた。辺地にある村は、水道や電線も十分に整備されていない。さらに、約10年続いたネパール内戦で、家や学校が破壊されていた。ビスタさんは、一人また一人と村民のもとを訪ねて教育の必要性を訴え、資金を集めた。そして土地を耕し、廃虚を校舎に変え、無償で授業を行えるシステムを築いたのである。
そんな彼が、さらなる学識を得ようと、数千に及ぶアメリカの教育機関から選んだのがSUAだった。
「SUAが掲げる『平和』『人権』『生命の尊厳』といった理念を目にした時、ここで学びたいと思ったんです」
SUAに在学中も、出身地の隣村に二つ目の学校を設立。卒業後は、イギリスの大学院で社会起業の分野の修士号を取得した。昨年から母国に戻り、自身の学校の責任者として、経営基盤を固め、カリキュラムの充実に努めている。
「SUAで学び、教育観が大きく変わりました」と語るビスタさん。創立者・池田先生の「大学は大学に行けなかった人のためにある」との言葉を胸に、現在、自身の学校で「価値創造」をテーマにした授業を実施中。知識や技術を、いかに人のため、社会のために活用し、還元していくか——その"目的観"を深め、人間性を磨くことに力点を置いているという。
取材中、ビスタさんが「今度、SUAの卒業生が来校してくれるので、楽しみです」と声を弾ませた。12期生のキンバリー・モロネックスさんが、近日、教育研究の一環でビスタさんの学校に滞在するとのこと。
早速、モロネックスさんにも話を聞いた。彼女は現在、自身の地元サンディエゴで教員を務める傍ら、シカゴにあるデポール大学のオンラインの修士課程「世界市民育成のための価値創造教育」を受講している。〈編集部注=同大学には「池田大作教育研究所」があり、複数のSUA出身者たちが研究員・学生として在籍している〉
彼女は決意する。「ネパール訪問では、貧困と教育の関係性について研究します。そしてプラカッシュさんと一緒に、創価の教育哲学を、どう現場で実践していけるかを模索していきたいです」
ネパールの村々の一角で、創価教育の同窓生たちの連帯がいよいよ光り始める。

"真の豊かさ"とは
霧がかかる山々と、夕餉の煙が上がる小さな集落。あかね色の空のかなたに、白い秀峰が浮かぶようにそびえ立つ——。
SUAの「池田図書館」には、大きな「ヒマラヤ」の写真が掲げられている。
1995年11月、ネパールを初訪問した創立者が撮影したもので、4期生の入学の折に贈呈された。この写真に託した思いを、創立者はこう語っている。
「ヒマラヤは、激しき烈風に吹かれながら、天を目指して厳然と、そびえ立っております。この堂々たる"山の王者"の如く、皆さんも、最高峰の人生を生き抜いていただきたい。アメリカ創価大学は、その最高峰の知性と人格と信念を鍛え上げゆく、人間教育の殿堂であります」
◇ 
ネパールからの留学生たちは、この写真を仰ぐたびに向学心を湧き立たせているという。
「自然の純粋さ、気高さを感じる写真です。どんな嵐にも動じない、このヒマラヤのような堂々とした人間に、私もなりたいです」
チトワン郡の貧しい村で生まれ育ったスビナ・タパリヤさん(2年)。幼い頃、父親が友人とつくった学校に通い、雨漏りがする簡素な教室で懸命に学んだ。全国模試で成績上位者に選ばれた時、村中の人々が祝福してくれた。
彼女には、"教育のおかげで今の自分がある。村の希望の存在になれた"という誇りがある。「この恩を返すにはどうしたら良いか。そう考える中で、『貢献的人生』というSUAの指針に心が引かれました」
現在、「核兵器廃絶」などをテーマに勉強会やシンポジウムを開く学生団体「平和の文化」で、中心者の一人を務めている。「村にいた時は、世界が直面する核兵器問題の深刻さを知ることはありませんでした。もっと視野を広げていきます」
一方、さまざまな社会人経験を経て、「学び直したい」とSUAにやって来た学生もいる。
ビカッシュ・グプタさん(4年)は、かつてネパールの政府機関で働き、経済苦を抱える女性の支援に携わっていた。
「将来は、貧困解決や経済発展の分野で活躍したい。夢をかなえるために、SUAの『国際研究』専攻を選びました」
2年前には、社会起業の精神や政策分析などを学び合うSUAの学生団体を創設した。現在、各国出身の学友と活動に励んでおり、近日、初の学生ジャーナルも発刊する予定だという。
「"より良い世界を築こう"と私たち青年を触発してくださる創立者に、心から感謝しています。将来は、ネパール社会を担い立つ人になります」
◇ 
95年のネパール初訪問の折、創立者は行く先々で強調した。
「一国の豊かさは、人々の『心』の光で決まる。これが、私の変わらざる信念であります」と。
何のために学ぶのか——その「志」の高さこそ創価教育の魂であり、国の発展を目指すネパールの留学生たちが、心の奥底で追い求めているものにほかならない。
彼らの「理想」が創価教育を通して「形」となり、ネパール社会、ひいては国際社会を照らす日は遠くないだろう。
SUAで育まれるネパールの"人材山脈"に、各界の関心が集まりつつある。