2019年11月19日火曜日

2019.11.19 わが友に贈る

波浪は障害にあうごとに
その頑固の度を増す。
困難・試練こそが
人間を鍛え 強くする。
不退の心で進みゆこう!

祈祷抄 P1345
『あやしの畜生なんども恩をば報ずる事に候ぞかし、かりと申す鳥あり必ず母の死なんとする時孝をなす、狐は塚を跡にせず畜生猶此くの如し況や人類をや』

【通解】
卑しい畜生であっても、恩を報ずるものである。かりという鳥は、母が死のうとする時は必ず孝行をする。狐は死ぬ時には塚に足を向けない。畜生でさえこのようである。まして人間は言うまでもないことである。

名字の言 2019年11月19日
画家の壮年部員と語らい、絵を描く心構えを伺った。壮年いわく、画像データや写真資料を参考にはしても、それに頼り過ぎた作品は、見る人の心に響かない。骨身を惜しまずに「実物を見に行くこと」が何より大事という▼例えば、描く花の構図を、しなやかな枝、青く茂る葉、彩り豊かな大輪と決める。それでも実際は、構図から外れた所には地面から伸びる茎があり、また地中には根が張り巡らされていると想像できる。「花は花びらだけでは咲けません。同様に物事には目に見えない"背景"があると、現場で見て感じる。これが大事です」▼その話に、ある地方新聞の社長がしみじみと語った言葉を思い出す。「新聞が衰退し始めるのは、記者が現場に行かなくなった時です」。いつの時代も"現場"にこそ、伝えるべき真実があることは変わらない▼今月12日から「聖教電子版」がスタートした。拡充された機能の中でも、読者に喜ばれている一つが動画「SEIKYO MOVIE」。映像は現場に足を運ばなくては取材できない。まさに臨場感あふれるニュースだ▼現場主義は「民衆と共に」を不動の信念とする人間主義でもある。本紙は広布の現場の躍動感を伝える「人間の機関紙」として、今後も前進していく。(代)

寸鉄 2019年11月19日
世界聖教会館開館の喜び溢れた幹部会。師と共に正義の師子吼をと心新た
山梨青年部の日。富士を仰ぐ君よ!新会館建設の槌音とともに拡大史綴れ
教主釈尊の勅宣を頂戴して此の国に来れり—御書誉れの天地で勝利の劇を
空き巣被害多し。外出時は施錠。短時間なら点灯など不在知られぬ工夫も
公明が幼保無償化の実態調査。耳傾けこまやかな手を更に。未来の宝守れ

☆創価学園「英知の日」への池田先生のメッセージ 2019年11月17日
◇「学びの道」継ぐ 青春の挑戦王たれ!
一、巡り来る11月18日は、私たち「創価教育」の「原点の日」であります。
この日は、創始者である牧口常三郎先生が、平和と人道の信念を貫き通して、軍部政府の不当な弾圧によって獄死された日でもあります。今年で75年。牧口先生は悲願であった「創価の学びや」で凜々しく成長する皆さん方の晴れ姿こそ、何よりの喜びとされるでしょう。先生の会心の笑顔が胸に迫ります。
牧口先生は、幼き日から青春時代、さらに最晩年まで一生涯、学んで学んで、学び抜かれました。きょうは、その偉大なご生涯を偲びつつ、先生が開き示してくださった三つの「学びの道」を、皆で受け継いでいきたいと思うのです。

◇読書は希望の力
一、第一に「学びの道」は朗らかな「希望の道」なり、ということであります。
新潟県柏崎市の荒浜(現在)に誕生した牧口先生は、幼くして実の父母と別れて、逆境の中で成長していきます。家の仕事の手伝いをせねばならず、小学校に思うように通えない日もありました。でも、そういう時は、仲の良い友だちに授業の内容を砂浜に書いてもらって教わりました。どんな境遇でも、学ぼうという情熱を燃やし、たくましく前へ前へ進んでいったのです。共に学ぶ仲間とは、朗らかに一生涯の友情を結んでいきました。
13歳の頃、北海道へ渡り、警察署で給仕として働きながら、暇があれば、本を開き、一心不乱に勉強していきます。「勉強給仕」と呼ばれるほど尊い努力の日々は4年間。今の中学生・高校生の年代に当たります。
そして、その姿に心を打たれた人たちからの支援に応え、学校の先生を養成する師範学校へ進学を勝ち取っていったのです。
牧口先生には、いつ、いずこにあっても、一緒にいる大切な親友がいました。それは「本」です。「読書」こそを、「希望の力」とされたのです。
女性教育の先駆者でもあった先生は、日本で最初の少女雑誌を編集された折、苦労して学ぶ乙女たちを激励して呼び掛けました。
"我らは書物のおかげで、いながらにして世界万国の人々と話をすることもでき、また千年前の人の教えも受けることができます"と。
そして良書という、楽しく面白く、しかも親切に真実の力になってくれる親友を、生涯、そばから離さないようにしようと、訴えておられました。
ですから、わが学園の読書の伝統を、牧口先生はさぞかしたたえてくださっているでしょう。今、皆さんが時間を工夫して読み進める一冊一冊が、心の天空を広げ、英知の大地を耕し、創造力の大海原を豊かにしてくれるのです。

◇勇気の一歩を!
一、第二に「学びの道」は不屈の「勇気の道」なり、ということであります。
日本の軍国主義が吹き荒れる時代にも、牧口先生は民衆の大地に飛び込んで、苦悩の庶民を励ましながら、生命尊厳の平和の哲学を互いに学ぶ対話を広げていかれました。人間が人間として学び合い、励まし合い、高め合う権利は、誰人たりとも奪うことはできません。先生は迫害の牢獄でも、悠然と、たゆまず読書に励み、最後の最後まで、断じて哲学の探究をやめなかったのであります。
この偉大な牧口先生に続く創価の青年にとって、学ぶことは即、正義の戦いです。ゆえに、苦しみながら、悩みながら、もがきながらでいい。自分らしく学びの一歩を、日々、踏み出していく。この勇気を忘れないでいただきたいのです。
第三に「学びの道」は世界市民の「連帯の道」なり、ということであります。
牧口先生は、若き日から、地球全体の自然環境、人類全体の生活文化を研究され、「世界市民」の教育に先駆けて取り組まれました。小学校の校長として、直径2メートルもの大きな地球儀を教材に、児童の心を世界に広げたこともあります。さらに、自らも激務の中で生き生きと英語の習得に挑まれていました。
私の師匠・戸田城聖先生の「地球民族主義」というビジョンも、この牧口先生から継承されたものです。
創価の大理想を断固と実現し、両先生の偉大さを世界中に宣揚すると決めて、私は戦い続けてきました。学園の創立者として皆さんの先頭に立って、世界市民が学び合う平和・文化・教育の大連帯を築き上げてきました。一切は、弟子で決まる。後継の勝利こそ、先人の勝利だからです。

◇「負けじ魂」で進め
一、世界の知性との対談集も、トインビー博士をはじめ80点に及びます。
その一人、中国教育学会名誉会長の顧明遠先生の言葉が思い起こされます。
「この瞬間も大きく変化している社会において、ただ学ぶということだけが、新しい創造を生み、不敗の地(決して敗れないという天地)に立つことができるのです」と。
これから皆さんは、ますます変化のスピードが激しくなる時代に直面します。だからこそ、「さあ何でも来い!」と立ち向かい、勇敢に学び抜いてください。悔しい失敗や敗北からさえも学んでみせるという「負けじ魂」で、大胆かつ聡明に前進していただきたい。「常勝不敗の英知の大城」で学ぶ旭日の学園生は、どんな闇も晴らして、新たな価値創造の暁を告げてくれたまえ!
牧口先生、戸田先生とご一緒に、私はいつも、奇しき縁で結ばれた、わが命の学園生を一人一人、見守っています。皆、健康第一で、青春の挑戦王たれ!(大拍手)