若い人を励ませば
自分も若wかしくなる。
青年と共に成長し
青年の息吹で進む。
そこに栄えの道が!
四条金吾殿御返事 P1143
『遊楽とは我等が色心依正ともに一念三千自受用身の仏にあらずや、法華経を持ち奉るより外に遊楽はなし』
【通解】
遊楽とは、われわれの色法と心法、依報と正報が、ともに一念三千の当体であり、自受用身(みずから広大な法の楽しみを受け用いる身)の仏であるということではなかろうか。(したがって)法華経を持つ以外に遊楽はない。
名字の言 2019年11月17日
一本の木を見るために、彫刻界の巨匠・平櫛田中の美術館(東京都小平市)に足を運んだ。入り口付近に置かれた直径約2メートル、重さ5・5トンのクスノキは圧倒的な存在感があった▼107歳まで生きた田中。この美術館は彼が晩年の10年間を過ごした旧宅が基になっている。彼の畢生の大作といえば、現在、国立劇場に展示されている「鏡獅子」。歌舞伎俳優の六代目尾上菊五郎をモデルに、完成まで22年を要した、高さ2メートル余りの木造彫刻だ。美術館のクスノキは、これに匹敵する作品を彫るために用意した原木という▼この木を調達した時、田中はすでに100歳だった。巨木は作品の素材という以上に、創作を通して自分自身を鍛え上げる"戦いの舞台"だったのかもしれない。重ねた長い歳月を礎とし、「今」に真剣勝負で臨んでいく生き方を垣間見た▼あす18日に学会は創立89周年を刻む。創立の精神を確認する日であるとともに、師と共に明90周年へ向かう「出発の日」でもある▼田中は「いまやらねばいつできる わしがやらねばたれがやる」と書にしたためた。使命の道を突き進む「時」は、"いつか"ではなく"今"。その道を歩み抜くのは、ほかでもない"自分自身"。明「前進・人材の年」の意義にも重なる。(白)
寸鉄 2019年11月17日
創価学園で「英知の日」の記念行事。庶民守る大樹と育て。創立の精神胸に
思い込みのブレーキを破れば無限の力が—文豪。今日より明日と一念強く
困った時には近隣と助け合いたい—6割。絆結ぶ普段の挨拶・声掛けが鍵
家族の日。感謝し尊敬し合う心が一家和楽を築く土台。わが振る舞いから
公明ありて福祉は政治の主流に—評論家。永遠に大衆と共に!結党55周年
☆池田先生の謝辞(代読)——長春師範大学「名誉教授」称号授与式から 2019年11月14日
◇地球に幸福平和繁栄の花を!
一、このたびは「教育の世紀」の都にそびえる、学問探究と人格育成の大城たる貴・長春師範大学より、誠に尊き名誉教授の称号を賜りました。
心より厚く御礼申し上げます。
貴大学の素晴らしき校歌を、皆さまとご一緒に歌う思いで、私も今、胸に響かせております。
「堅固なる基礎ありて
広き建築 初めてその輝きを増す
時代の庭師ありて
蕾は初めて 精彩なる花を咲かせる」と。
若き生命の栄光の大建設のためには、喜んで「基礎」となり、幸福の大開花のためには、勇んで「庭師」となる。
この誇り高き教育の真髄を、100年を超えて厳然と貫き通してこられたのが、貴大学であられます。
教育を生涯の事業と定めてきた私も、今日より、この貴大学の誉れある連帯に謹んで連ならせていただきます。誠に誠に、ありがとうございました。
◇常に「原点」に立ち返れ そこに人生と社会の蘇生の力
一、ここで私は、脈々と受け継がれてきた、貴・長春師範大学の崇高なる精神、すなわち「長師精神」から、地球社会の明日を照らす三つの心を学ばせていただきたい。
その第一は、「原点を忘れない心」であります。
現在、貴大学の先生方、学生方が制作し、熱演される舞台が、反響を呼んでいると伺いました。
そのテーマは、まさしく「原点」であります。
1920年代の激動の時代に、革命に生きた貴大学の先人を描く歴史劇であり、「師たる者は道を伝える」との長春師範の気概が込められています。
人生も、社会も、常に「原点」に立ち返るところに、みずみずしい蘇生があり、今再びの希望の前進が始まります。貴国との変わらぬ友好を信条とする私たちの「原点」は、いにしえからの計り知れない文化の大恩であります。
さらにまた、忘恩非道にも、日本の軍国主義が言語に絶する惨禍をもたらしてしまったにもかかわらず、ここ長春では、戦後、親を失った幾千人もの幼児たちが慈愛深く育まれた恩義も、決して忘れることはできません。
◇教育の目的は若人の幸福にあり
貴大学の劇「原点」の舞台では、冒頭に「経師は遇い易く、人師は遇い難し」との古典の名句が語られます。私も命に刻んできました。小学校時代の恩師の最晩年に、尽きせぬ深謝の思いで、この至言を記してささげたことも、懐かしい思い出であります。
「経師」——知識を伝える教師にとどまらず、「人師」——正しき人間の道、豊かな生命の道を伝えゆく教育者たれ。IT(情報技術)が急速に発展する時代だからこそ、ここに見失ってはならない「人間教育」の原点があるのではないでしょうか。
わが創価教育の創始者であり、平和の信念に殉じた牧口常三郎先生も、教育の目的は、教育を受ける若人の幸福にありと宣言し、「知識の切り売りや注入」ではなくして、自ら「知識の宝庫を開く」智慧の鍵を授けることと教えられました。
実力と人間性を兼ね備えた「人師」を育成されゆく貴大学と共々に、幸福と平和の価値を創造しゆく人間教育の道を、私たちもさらにまい進しゆく決心であります。
◇生き生きと学び 民衆への奉仕を
一、第二に、学び続ける心です。
貴大学は校訓に、「学問に果てなく 行動は師として模範たれ」と掲げられています。
思えば、人民の父・周恩来総理もまた、徹底して学び続ける指導者でありました。若き日から「活動と学習は切り離すことができない」(『周恩来選集(1926年〜1949年)』日本語版≪周恩来選集≫翻訳室訳、東方書店)と、常に学ばれながら、たゆみなく人民への奉仕を積み重ねてこられたのであります。
総理として、長春はじめ吉林省を訪問された折にも、銀行や自動車工場、撮影所など行くところ向かうところで現場の声に耳を傾けられ、村落では民族の風俗習慣を尊重されるなど、一貫して民衆と共に学び、民衆への尊敬の振る舞いを示されました。
実は私が周総理とお会いした翌1975年の春、創価大学にお迎えした、新中国最初の日本への国費留学生の英才たちも、その多くの方がここ長春の出身でした。
異国の地で、まさに開拓者として真剣に大情熱を燃やして学問に取り組む姿を、私は思い起こすのであります。その向学の気高き青春に、今、貴国をはじめ世界の幾多の留学生たちが続いてくれています。
生き生きと学び、自他共に高めゆくことが、良き教育者たる大前提なり——貴大学の師範育成の伝統が、世代を重ねるごとに、百花繚乱の人材の園を開かれゆくことを、私は確信してやみません。
◇一人また一人と 生命の燭光点せ
一、そして第三に、生命の燭光を点しゆく心です。
貴大学は、歴史文化学院を拠点として、多くの民族が共生する中国東北地域の民族文化の研究に先進的な挑戦をされております。
校歌には——
「生命の燭光点し
前進の方向を明るく照らす 長師人
民族の希望を点し 人生の夢を解き放ち
懸命の努力
大地の桃李を芳しめ 光を実現せしめる」と歌い上げられております。
多様な民衆一人ひとりに寄り添い、その可能性を引き出しながら、生命の燭光を点しゆく労作業が、社会に、世界に、どれほどの価値を生むことでしょうか。
さらに貴大学では、本年、女性の教員や学生が学識修養を培うための女子書院を設立され、女性たちの生命の燭光が、より一段と光彩を増しております。
私と妻が忘れ得ぬ出会いを結ばせていただいた�穎超先生は、女性教育の先駆者でありました。
◇人民の母・�穎超夫人「我々が信念を固めれば困難は乗り越えられる」
�先生は、「教育は人生の根本であると共に、全民族の文化的素養を高める重要な一環でもあります」と語られていました。
地球的課題が山積する現代世界にあって、平和で持続可能な未来を築くためには、あらゆる差異を超えた、多彩な人材の育成と連帯が、ますます求められております。それは容易ならざる道でありましょう。
�先生は、毅然と言い切られました。「何を為すにしても、困難にぶつかるのは必至です。しかし我々が決心をくだし、信念を固めさえすれば、困難は乗り越えられるのです」と。
まもなく、長春の地は晩秋から、氷点下の厳しい冬を迎えられます。しかし、「冬は必ず春となる」であります。凍てついた冬を勝ち越えるからこそ、いずこにもまして爛漫と花咲き香る春を飾られます。
光栄にも、このほど、私の名前まで付していただき、新たな研究所が設立されました。この長春の天地から、一人また一人と生命の燭光を点しながら、地球民族に「幸福の花」「平和の花」「繁栄の花」を咲かせゆく、人間教育、人間文化の春が広がりゆくことを、私は終生、祈り抜いてまいります。
結びに貴・長春師範大学の万古長春の栄光と、貴大学の同窓生をはじめ、全ての関係者の皆さまの限りない健勝を心より祈念申し上げ、私の謝辞とさせていただきます。謝謝!(中国語で「ありがとうございました!」)(大拍手)