2019年11月5日火曜日

2019.11.05 わが友に贈る

勇気がない人はいない。
出していないだけだ。
できない理由を
並べ立てるより前に
まず行動する勇者たれ!

閻浮提中御書 P1589
『願くは我が弟子等は師子王の子となりて群狐に笑わるる事なかれ、過去遠遠劫より已来日蓮がごとく身命をすてて強敵の科を顕せ師子は値いがたかるべし』

【通解】
願わくは日蓮の弟子等は師子王の子となって、群狐に笑われることがあってはならない。過去遠々劫以来、日蓮のように、身命を捨てて強敵の過ちを顕しなさい。師子はあい難いのである。

〈名字の言〉 2019年11月5日
埼玉で開かれた座談会の「一人一言コーナー」。地区部長が手作りの大きな"マイク"を取り出すと、会場が一気になごむ。参加者は順番に回し、近況を語った▼これは、アルミホイルやラップの芯で地区部長が未来部員と一緒に作ったもので、名付けて「幸せのマイク」。いつもは発言を遠慮する人も、マイクを手に笑顔で話していたのが印象的だった▼体験発表、御書講義、学会歌の合唱、未来部や青年部のコーナー——充実した座談会のために準備すべきことは多い。内容や進め方など工夫したいことや改善したい点もあろう。しかし、"皆に喜んでもらいたい""皆に元気になってもらいたい"という心は、必ず伝わっていく▼池田先生は、座談会での先師の振る舞いを紹介している。「牧口先生は座談会となれば、自分が真っ先に行かれた。1人が来ると、その1人とじっくり語り合う。2人目が来れば2人と、3人来れば3人と語り合う。そうやって懇切丁寧に希望の人間学を話していかれた」。どこまでも"一人"のために——これが三代会長の心である▼「大白蓮華」今月号の巻頭言に「前進・人材の年は、新たなザダンカイ革命から出発だ!」と。準備する人も、参加する人も、皆が新たな心で創立の月の座談会に臨もう。(道)

〈寸鉄〉 2019年11月5日
難が大きい分、人を救う大境涯が開かれる—恩師「冬は必ず春」の実証を
男子部の日。広布の未来は君達の挑戦と成長に。闘魂燃やし正義を語れ!
御書「法華経は闇夜の月のごとし」。確信に満ちた"太陽の励まし"を同志に
レジ袋、来年夏から有料と。環境保護は意識の変革が不可欠。取組を皆で
国連・世界津波の日。防災への備えを再確認。震災の教訓を全員が命に刻み

☆ウズベキスタン国立大学「名誉博士号」授与式から 池田先生の謝辞 2019年11月1日
◇民衆と共に! 希望の未来の開拓を
◇全世界をわが心に見いだせ
◇対話と友情の根本は「生命への信頼」

一、貴国が誇るシルクロードの民衆詩人ナワイーは、呼び掛けました。
「東も西も、わが内におさめよ。全世界を、わが心に見いだせ」と。
500年の歳月を超えて、この大詩人のエールに応えゆく世界市民の学府が、わが創価大学であります。
貴国からお贈りいただいたナワイーの像も、きょうは、故郷からの知性の来学を、ことのほか喜び、見守っているように思われてなりません。
「源遠ければ流ながし」であります。
思えば、「創価教育の父」であり、「世界市民教育の先駆者」であった牧口常三郎先生が、1903年に発刊の大著『人生地理学』で、悠遠なる人類文明発祥の天地の一つとして注目していたのが、大河アムダリア川とシルダリア川の流域でありました。
この両大河に抱かれ育まれた貴国のオアシス都市タシケントに、中央アジア最古の大学として誕生した最高峰の名門こそ、貴ミルゾ・ウルグベク記念ウズベキスタン国立大学であります。
中央アジアの国々に、実に100を超える学術機関の創設をもたらしてこられた偉大な「教育の源流」でもあられます。
この11月で、牧口先生が平和と人道の信念に殉じて、満75年となります。
本日ここに、貴大学から賜りました最高の栄誉を、創価の源である先師に捧げさせていただけることは、私にとりまして、また、後継の世界市民一同にとりまして、この上ない光栄であり、何よりの励ましであります。
誠に誠に、ありがとうございました。

◇創造的知性の錬磨
一、マラヒモフ総長は誇らかに宣言されております。「私たちの未来は大学にある」と。
ここで、貴国と貴大学の歴史に学びつつ、大学が起点となって目指すべき未来の指標を3点、確認し合いたいと思います。
第一に、「創造的知性の活力みなぎる未来」であります。
貴大学は、15世紀の大教育者にして、先進的な大指導者であったウルグベクの名前を冠しておられます。
ウルグベクは、当時、世界最高水準の天文台をサマルカンドに建設し、画期的な天文表を完成させた第一級の天文学者、数学者でもありました。
無窮の大宇宙を探究するとともに、小宇宙たる人間自身の無限の英知を自他共に開発していった先哲であります。
私が対談したトインビー博士は、このウルグベクを高く評価するとともに、同時代のジャーミーとナワイーの師弟などの功績にも光を当て、この時代、この地域に、「知的活力の爆発」が見られたと刮目されておりました。
そして、この「知的活力」を現代に蘇らせてこられたのが、まさしく貴大学なのであります。
貴大学では、1918年の創立の年に、いち早く大学新聞が発刊されました。
創刊の日は「4月20日」で、くしくも私自身が発刊に携わった聖教新聞と同じ日付であります。
この新聞「国民大学」には、貴大学の理念の一つとして、「各人が人生で直面する全ての問題を解決できるよう支援する」と明快に示されていました。
まさしく、その通り、創立より100年、第2次世界大戦等の試練を幾つも乗り越え、人生と社会のあらゆる難問に立ち向かう創造的知性を錬磨してこられたのであります。
牧口先生も、「創価教育」の意義として、社会の波乱に打ち勝ち、いかなる方面にでも、活路を開拓して前進していく人材を育てたいと願ってやみませんでした。
AI(人工知能)の進展が加速する現代だからこそ、若き創価の世界市民は、一切を人間の幸福と社会の繁栄、そして人類の平和のために生かし、リードしていく創造的知性を、いやまして鋭くたくましく、磨き鍛え上げていっていただきたいのであります。

◇「最良の人物」とは
一、第二に申し上げたいのは、「民衆の勇気と希望あふれる未来」であります。
「最良の人物」とは、どのような存在であるか。
ナワイーの師であるジャーミーの洞察は明快でありました。
それは「民衆のために困難にも負けない人」であるというのであります。
弟子ナワイーもまた「他の人々に同苦して初めて、汝は人間となることができる」との信条を貫きました。そして、これは、わが敬愛するクジーエフ博士が父君から受け継いで大切にしてこられた精神なのであります。
半世紀ほど前、貴国の首都タシケントが大地震に見舞われた折、貴大学の学生たちは、市民と力を合わせて、がれきの撤去に尊い汗を流しました。
「揺れても負けない」と書いたプラカードを掲げ、大変であればあるほど笑顔で励まし合い、助け合った様子が、当時の女子学生の回想で感動的につづられております。
今、打ち続く台風や大雨で大きな被害が出た日本各地の被災地で、わが創価の友たちは懸命に奮闘を続けています。
その健康と安穏、そして復興を、私は真剣に祈る毎日です。
ここにお越しくださった作家のアグザム先生も、貴大学の誉れの卒業生であられます。
民衆の中に善と人間性への希望を見いだされ、暴力に屈しない人間主義の闘争、また精神の自由をうたい上げてこられました。その名作は、広く世界で愛読されております。
私の大好きな貴国のことわざに、「民衆と共に歩む先に幸福あり。民衆を離れた先に破滅あり」とあります。貴国の先生方と手を携えて、私たちは、どこまでも民衆と共に、民衆の中で、民衆の勇気と希望あふれる未来を創り開いていきたいと思うのであります。

◇生命を慈しむ心
一、第三に、「人類の友情と信頼光る平和な未来を」と申し上げたい。
私の恩師・戸田城聖先生は、戦後いち早く、「地球民族主義」の理念を提唱しました。
全ての人には最極の尊厳なる生命が具わっている。あらゆる差異を超えて、この生命への信頼を失わずに、私たちは、地球という星に同じ人間として対話を重ね、友情を結び広げていくのだと、私たち青年に教えられたのです。
その意味において忘れてならないことは、生命を慈しみ、平和を願ってやまない母たちの祈り、女性たちの智慧こそを、希望の光源としていくことでありましょう。
総長のご夫人は、慈愛の医師として多くの生命を守り、救ってこられました。
貴国の格言に「良き女性は常に春のようだ」とあるごとく、生命尊厳の太陽の母たち・女性たちを最大に大切にして、平和の春を、この地球に広げていこうではありませんか!
最後に、私が、創価大学をはじめ、人材育成に励む人間教育の全ての同志たちと分かち合いたい、総長の信条があります。
すなわち、「教師にとって最高の喜びとは何か。それは、教え子が自分を超えたと実感できることである」と。
敬愛してやまない貴国の永遠のご隆昌と、貴大学の永遠のご繁栄を心よりお祈り申し上げ、私の御礼といたします。
カッタ・ラフマット!(ウズベク語で「ありがとうございました!」)(大拍手)