◇今週のことば
全世界の希望と輝く
東北の負けじ魂に続け!
「妙とは蘇生の儀なり」
不屈の学会精神で
社会に勇気の復光を!
2016年03月07日
四条金吾殿御返事 P1186
『敵と申す者はわすれさせてねらふものなり、是より後に若やの御旅には御馬をおしましませ給ふべからず、よき馬にのらせ給へ』
☆四季の語らい
歴史とは、新しい一歩一歩の積み重ねである。遥かな未来も「今」という一瞬から始まる。「今」が旅立ちの第一歩となる。永遠なる平和絵巻を織りなすには、胸中に勇気の太陽を輝かせ、希望の虹を描いて「今」を勝つことだ。
☆女性に贈ることば 三月七日
強くあれ!
強くなれ!
希望は未来の勝利の旭日
幸福は自分自身の権利なり
☆今日のことば365 三月七日
諸君は今、はなばなしいことはできないかもしれない。コツコツ勉強しなさい。遊んでもいい。何をやってもいい。青年らしく少年らしく、自由奔放にやっていけばいい。
☆自分でできる高血圧対策! 第22回 白血病�
◇急性骨髄性白血病(AML)
「白血病」の四つの大きなタイプの中で、最も割合の多いのが、「急性骨髄性白血病(AML)」です。
骨髄の中の幼若な白血球である「骨髄芽球」が、がん化し、急速に増える病気です。
正常な血液細胞が減少することで、動悸や息切れなどの貧血症状のほか、細菌やウイルスへの免疫力が低下し、感染症を合併したりします。
また、血小板の減少により、皮下出血などの症状が現れます。
幅広い年代で発症しますが、高齢者に多い病気です。
血液検査で白血病を疑われた時は、骨髄検査(骨髄穿刺)などを行います。
たいていの場合は、腰の横にある腸骨に穴を開け、そこから骨髄を採取して詳しく調べ、その後の治療方針を決定します。
【治療】
〈寛解導入療法〉
基本は、他のがんのような手術や放射線治療は行わず、薬物療法(化学療法)を行います。
急性白血病では、複数の抗がん剤を併用した強力な治療が必要で、薬剤によって体内の白血病細胞を減らします。
最初の段階の治療は「寛解導入療法」といい、「シタラビン」と「イダルビシン」の2剤が用いられることが多いです。
治療は1週間程度で、骨髄中の白血病細胞がほとんどなくなる状態(5%以下)を目指します。この状態を「完全寛解」といいます。
〈寛解後療法〉
寛解になったからといって治療を中止すると、体内に残っている白血病細胞が再び増殖し、再発してしまいます。
従って、「寛解後療法」として、さらに抗がん剤による治療を行い、残っている白血病細胞をさらに減少させます。
「寛解後療法」が終了したら、外来での経過観察となります。
〈造血幹細胞移植〉
抗がん剤による治療で効果が得られない場合、あるいは寛解状態になっても再発の危険性が高い場合、あるいは再発してしまった場合などは、「同種造血幹細胞移植」を検討します。
血液のもととなる造血幹細胞をドナーから提供を受ける治療法です。
「骨髄移植」という言葉のほうがなじみがあるかもしれませんが、造血幹細胞は「骨髄」「末梢血」「臍帯血」から採取することができますので、これらをまとめて「造血幹細胞移植」といいます。
移植のためには「HLA型」の検査が必要です。
これは、白血球の血液型で細かく分類されており、患者さんとドナーさんで一致しないと移植ができなかったのですが、最近はHLA型の合わない移植方法も開発されています。
移植前には白血病細胞を完全に撲滅させるために、大量の抗がん剤の投与や全身放射線照射などの治療を行いますので、高齢の患者さんや内臓に障害のある患者さんには行うことができなかったのですが、使用する抗がん剤や放射線の量を減らす「ミニ移植」の開発によって70歳前後の高齢者でも移植が受けられるようになっています。
また、「急性骨髄性白血病」の一つのタイプである「急性前骨髄球性白血病」では、ほとんどの場合で特徴的な染色体異常が見られます。
「全トランス型レチノイン酸」を成分とする「ベサノイド」という薬を使った「分化誘導療法」で、8割以上の方が完全寛解となる治療効果が得られています。
◇急性リンパ性白血病(ALL)
成人では「急性骨髄性白血病(AML)」の方が「急性リンパ性白血病(ALL)」よりも多いのですが、小児では「ALL」が多く、「小児ALL」は化学療法によって根治できる可能性が高いので、しっかりと治療を受けてください。
【治療】
〈寛解導入療法〉
「ALL」も「AML」と同じように化学療法を行いますが、「AML」と比較すると治療期間が長くなります。
多剤を併用し、「寛解導入療法」では「エンドキサン」「オンコビン」「ダウノルビシン」「Lアスパラギナーゼ」「プレドニゾロン」などが一般的に使用されます。
〈寛解後療法〉
「寛解導入療法」の後は、さらに抗がん剤による「寛解後療法」を行って、体内に残っている白血病細胞の減少を目指しますが、再発の危険性が高いと判断された場合には、なるべく早期に「造血幹細胞移植」を検討します。
また、「ALL」では、「慢性骨髄性白血病(CML)」と同じように、通常は見られない「フィラデルフィア染色体」が見つかり、この染色体に由来する「BCR—ABL遺伝子」という異常な遺伝子が認められる場合もあります。
その場合は、分子標的薬である「イマチニブ」などの「チロシンキナーゼ阻害薬」が、高い効果を発揮します。
◇社会復帰も可能
治療法や薬の進歩はとても早く、かつては治療ができなかった病気が治癒できるようになった例も数多くあります。
特に「白血病」は、薬物治療の効果が高く、多くの方が「完全寛解」の状態を得て、社会復帰をされています。
決して治らない病気ではないのです。
大事なことは正しく診断して、正しい治療を行うことです。
基本的な治療法などについて述べてきましたが、病状や年齢などによって、さまざまな治療法がありますので、主治医ときちんと相談し、しっかりと病気に向き合っていくことが大切です。
現在は治療の副作用を軽減して、生活の質(QOL)を改善しようとする取り組みも進んでいます。