家庭と地域で奮闘する
ヤング・ミセスに
心からの感謝と賞讃を!
どうか健康第一で。
幸福の大道を共に!
松野殿女房御返事 P1395
『法華経は初は信ずる様なれども後遂る事かたし、譬へば水の風にうごき花の色の露に移るが如し、何として今までは持たせ給うぞ是偏へに前生の功力の上釈迦仏の護り給うか、たのもししたのもしし』
◇希望の明日へ
日蓮大聖人は、四条金吾に与えられたお手紙(「三種財宝御書」)で次のように仰せられている。『不軽菩薩の人を敬いしは・いかなる事ぞ教主釈尊の出世の本懐は人の振舞にて候けるぞ』(P274)−−不軽菩薩が人を敬ったのはいったいどういうことか。教主釈尊が、この世に出現された根本目的は、人間としての振る舞いを教えるところにあったのである−−と。要は、仏教とは人間への尊敬を根源的に教えた宗教である、との御指南と拝せよう。その核心が法華経である、と。また反対に人間を軽侮(軽んじ、あなどる)し、仏道修行を妨げようとするのは魔の働きであり、法華経の敵となる。ゆえに、仏と魔との戦い、広宣流布の戦いは、一次元からいえば、人間を尊敬する者と、人間を軽賤する者との勝負である。また「人間を、仏性をもった存在として礼拝する者」と、「人間を手段化し、"ロボット"のようにしようとする者」との闘争である。
平3・7・10
☆女性に贈ることば 十月二十二日
すべての努力は、人生の宝です。勝利の宝であり、幸福の宝です。
☆今日のことば 十月二十二日
岩に、さえぎられた苗木は、まっすぐに伸びることはできない。かといって、温室で育てられたものは、はやく生長するが、風雪に対する抵抗力が弱いものである。伸び伸びと、自由な空気のなかで、しかも、自然な試練のなかに、きたえられていくことが、本人にとって、最も幸せな道ではないだろうか。
☆学園抄第10回 情熱の汗
◇「真剣」は美しい
前身の創価女子学園の開校3年目、1975年(昭和50年)10月10日に行われた第1回健康祭。6日の前夜祭に、創立者・池田名誉会長が出席した。
応援合戦、玉入れ、リレー……。楽しくも真剣。最後は愛唱歌「星に誓います」
を歌い、踊った。
創立者は巣立ちゆくI期生を前に、卒業生のグループの名を「蛍会」と発表。
"娘"の幸福を願った。
「私は21世紀に一切の勝利をかけております。その21世紀に向かって頑張ってほしい」
「学園っ子に絶望という二字があってはなりません」
健康祭は関西校の伝統行事となった。男女共学に移行した82年から、新たに第1回として開かれた。
「おめでとう! 来たよ!」
グラウンドへ続く、長い上り坂を歩いてきた創立者。大歓声が起きたのは85年10月10日、第4回健康祭である。
創立者は本部席で熱戦に拍手を送り、カメラを構えた。
創立者賞レース・女子マラソンの時。
「私が"鉄砲"をやろう」
さっと前へ進み出て、ピストルを掲げた。
よーい、パン!。
創立者の号砲で一斉にスタート。その後の男子マラソンでもピストルを放った。
やがて選手が息を切らしてグラウンドに帰ってきた。ピストルを手に迎える創立者。ゴールするたび、パン! パン! 白煙が上がる。撃った後、ふらっと倒れる仕草。ユーモアに笑いが広がった。
走り終えた男子生徒たちが喝采を浴びる。しかし。
まだ1人、戻ってない!
中学2年生だった。脇腹が痛み、序盤から遅れた。長い一人旅。苦しい。でも、先生のところに帰るんや! 遠くからピストル音が聞こえるなか、黙々と走った。
会場では、皆が心配そうに入り口を見つめている。
「最後のランナーが戻ってまいりました!」
アナウンスに沸き立つ。走者は左手で腹を押さえ、懸命に右腕を振っていた。各梯団の旗を持つ生徒が一緒に走る。小さな体に集まる声援。
ファイト!
重い足。だが止まらない。
踏ん張れ!
第4コーナーを回り、ついにゴールテープを切った。待っていたのは、両腕をVの字に挙げて2丁のピストルを放つ、笑顔の創立者たった。
「胸章をあげよう!」
頬が赤い最終走者のゼッケンに、自身の白バラの胸章を付ける。
「本当によく頑張ったね」
振り続けた彼の右手を、がっちりと握った。
閉会式。創立者は台に勢いよく上り、語り始めた。
「勝った人も負けた人も、本当にご苦労さま」
「『真剣』という姿がどれほど美しいか、また、青春の光をたたえた、すばらしき姿に深い感銘を覚えました。英知と情熱に満ちた、諸君の成長の姿を見るとき、未来へ私の胸は躍ります」
立つたままのスピーチ。この日、体調は決して優れなかった。だが生徒たちに一切、そぶりを見せない。
その事実を学園生が知り、創立者の思いに心を打たれるのは、後のことである。