暴風雨や土砂災害
河川の増水などに
最大の警戒を!
配達員の皆さまは
無事故・安全第一で!
種種御振舞御書 P917
『釈迦如来の御ためには提婆達多こそ第一の善知識なれ、今の世間を見るに人をよくなすものはかたうどよりも強敵が人をばよくなしけるなり』
◇希望の明日へ
何をさしおいても、人々を救うために行動していく−−この人道主義の生き方こそ、仏法者の道であり、真の人間としての道といえよう。また、学会員は、人々を生命の根底から救い、絶対の幸福境涯を確立させていける妙法を信じ、日々行動している。人々の宿命の鉄鎖を解き放ち、苦悩と不幸の闇を晴らしていく信仰活動には、人道主義の根本の生き方がある。そして法のため、人々のために尽くした行動は、必ずや自身の生命を飾る無量の福運となって輝いていくのである。
平1・6・26
☆女性に贈ることば 十月九日
親の恩は深い。親を苦しませたり、悲しませたりしてはならない。親を喜ばせ、楽しませてあげよう、と努力できる人は大人である。その努力はまた、自分自身の勝利に直結していく。
☆今日のことば 十月九日
浅はかな
感情の人生を生きるよりも
自分らしく
ひとつの深い理由と
信念のために生きゆく
青春であってもらいたい
☆池田国際対話センター設立20周年記念セミナーへのメッセージ
本日は、各分野を代表される傑出した学識者の先生をはじめ、素晴らしき英知のリーダー方がお集まりくださり、誠に誠にありがとうございます。
お懐かしい、また忘れ得ぬ多くの友人の皆さま方にご列席をいただき、これほどうれしいことはありません。
本来であれば、私も馳せ参じて、直接、尽きせぬ感謝をお伝えしたい思いでいっぱいであります。今、私の心も、世界の知性の首都たるボストン近郊のケンブリッジに、皆さまと共にあります。
20世紀から21世紀への大転換の20年、わがセンターは、「地球市民のネットワークの要たれ」「『文明の対話』の懸け橋たれ」「『生命の世紀』を照らす灯台たれ」との遠大なモットーを掲げて、一歩また一歩と前進をしてまいりました。
世界の多彩な文化や思想を結び、新たな価値を創造しゆく「対話のセンター」として、教育界・学術界に寄与してこられたのも、ひとえに、ここにおられる諸先生方のご支援・ご協力の賜であり、あらためて厚く御礼を申し上けます。
また、私が深く信頼してやまない優秀なスタッフをはじめ、常日頃より、センターを温かく見守り、支えてくださっている全ての皆さま方に深謝申し上げます。
◇人類のために
発展しゆく、わがセンターの姿を、そして、きょうのこの晴れの集いを、ぜひとも、ご覧いただきたかつたと思う先哲の一人が、イギリスの歴史家アーノルド・トインビー博士であります。
40年前(1973年)の5月19日−−。
ロンドンの博士のご自宅にて、2年越しで続けてきた対談の最終日のことを、私は鮮烈に思い起こします。
ちょうど、この日、ニュースでは、当時のソ連共産党のブレジネフ書記長が西ドイツを訪問し、ブラント首相と会談したことが大きく報じられていました。その話題に及んだ時、トインビー博士は毅然と語られたのであります。
「政治家同士の対談に比べ、私たちの対談は地味かもしれません。しかし、私たちの語らいは、後世の人類のためのものです。このような対話こそが、永遠の平和の道をつくるのです」と。
深い信念に満ちた凛乎とした声の響きを、私は忘れることができません。
対談を終える際、博士は私の手を握りしめながら言われました。
「私は、対話こそが、世界の諸文明、諸民族、諸宗教の融和に、極めて大きな役割を果たすものと思います。人類全体を結束させていくために、若いあなたは、このような対話を、さらに広げていってください。ロシア人とも、アメリカ人とも、中国人とも……」
この時、トインビー博士は84歳。私は45歳。
博士は慈父の如く、若い私に、人類の未来を開く「文明の対話」「民族の対話」「宗教の対話」のバトンを託してくださったのだと感じ取りました。
◇不信から信頼ヘ
私は「行動」の人間です。博士との約束を果たすためにも、仏法者として、いな一人の民衆代表、青年代表として、東西の冷戦下にあって、中国へ、ソ連へ、新たな対話の旅を開始しました。
戦争と暴力の20世紀を生きた一人として、私か祈るのは、ただ平和、ただただ世界の平和であります。
五大州を巡り、敵視から共感へ、憎悪から理解へ、不信から信頼への転換を願い、ひたすらに対話を重ねてきました。
いかなる国であれ、いかなる立場にあれ、人間は人間です。
共に「生老病死」という根源的な苦悩に立ち向かいゆく仲間であります。等しく生命の内奥に最極の「善性」を抱いた、かけがえのない宝の存在であります。同じ時代に、平和を願う「母」という大地から生まれ出でた地球民族の一員なのであります。
胸襟を開いて、率直に語り、誠実に耳を傾けていけば、魂と魂の共鳴音を奏でられないわけがありません。
心広々と、それぞれの差異から学び合えば、互いの人生をどれほど大きく豊かに高めていくことができるでしょうか。
対話こそ、平和と共生への価値を創造しゆく源泉であります。この「対話」の持つ偉大なる可能性への確信こそ、わがセンターの理念の柱であり、永遠の原点なのであります。
◇「橋」を架ける
できることならば、きょうの集いにもお越しいただきたかった、もう一人の先哲は、経済学の巨人ジョン・ガルブレイス博士であります。
20年前の9月、ハーバード大学で、私が「21世紀文明と大乗仏教」と題して講演を行った際にも、ユーモアを交え、誠に温かな講評をしてくださいました。
博士とは、その後も対談を重ね、「21世紀をどのような時代にしていくべきか」をめぐって、「『殺』ということがなくなる時代」「人々が『この世界で生きていくのが楽しい』と言える時代」というビジョンを語り合ったことが蘇ります。
生命の尊厳を謳い上げた仏法では、真実の喜びとは、自他共に「智慧」と「慈悲」があることをいうと示されております。
その喜びの連帯を広げ、「殺」のない、生きていくのが楽しい世界を創りゆく力もまた、「勇気ある対話」でありましょう。
一、ともあれ、「暴力」か「対話」か−−。東西冷戦が終結した後も、世界の各地では、今なお熾烈な紛争が続き、憎悪と暴力の連鎖が続いております。
だからこそ、私たちは「対話」を決して手放してはなりません。
断固たる「対話の選択」こそ、「平和の選択」となり、必ずや人類の「生への選択」に通じていくと、私は信じます。
きょうはうれしいことに、未来を託す若き英才たちも集ってくれています。
このセンターを舞台に、異なる文化、異なる宗教、異なる学問分野に橋を架けゆく対話が、さらに若々しく、縦横無尽に繰り広げられる新たな10年、20年を思う時、私の胸は高鳴ります。
そうした対話の一つ一つが、これからの千年紀を生きる人類の汲めども尽きぬ共生の思想の泉となり、新しき生命のルネサンスの希望の光源となりゆくことを、心から念願してやみません。
最後に、本日、ご列席を賜りました、全ての皆さま方のますますのご健勝とご長寿、そして、ご一家のさらなるご繁栄をお祈りし、私のお祝いのメッセージとさせていただきます。誠に誠に、ありがとうございました。