2021年12月16日木曜日

2021.12.16 わが友に贈る

誰もが尊き使命の人だ。
一人一人の長所を見つけ
信頼して励まし抜こう!
桜梅桃李の人材城を
わが地域 わが地区に!

妙心尼御前御返事 P1479
『病あれば死ぬべしといふ事不定なり』

【通解】
病になったから必ず死ぬとは限りません。

名字の言 今年を象徴する漢字一字 2021年12月16日
年の瀬が近づくと、一年を振り返るテレビ番組や新聞紙面などが増える。年末恒例ともなった"今年を象徴する漢字一字"に「金」が選ばれたとのニュースもあった▼東京オリンピック・パラリンピックでは日本のメダルラッシュに沸いた。米大リーグの大谷翔平選手はMVP獲得、将棋界では藤井聡太棋士が最年少4冠達成……。数々の金字塔が打ち立てられたことが「金」の理由である▼御書には「信の一字」という言葉が数多く見られる。「一念三千も信の一字より起り三世の諸仏の成道も信の一字より起るなり」(725ページ)、「元品の無明を対治する利剣は信の一字なり」(751ページ)……。日蓮大聖人は「信は仏道の源であり、功徳の母である」(97ページ、通解)と教える▼いわば今年の漢字一字は、世相が"どう見えたか"という表れである。一方、仏法の「信の一字」は、信心の眼で世相を"どう見るか"というまなざしである。さらには、そこに見いだした意味をどのように周囲や環境に連動させ、変革していくか、という意思にも昇華していく▼時代も社会も、人間の生命を映し出していると仏法では見る。ならば、わが人間革命を起点に、いかようにも開いていけると捉え、新しい年に臨みたい。

寸鉄 2021年12月16日
感激し合って帰る座談会に—戸田先生。健闘称え合い、明年へダッシュ!
御書「今日蓮が時に感じて此の法門広宣流布するなり」。青年が先駆し拡大
朝ごとに世界は新しく生まれ変わる—作家。一日の勝利は爽快な祈りから
がんは早期発見が重要—医師。感染落ち着く今が検診の時。先延ばしせず
ごみ収集車の火災多発。スプレー缶や充電池等が原因と。ルール守り廃棄

☆ペルナンブコ連邦大学「名誉博士号」授与式から——池田先生の謝辞
◇価値創造の英知で人類を結べ
一、はじめに、貴・ペルナンブコ連邦大学の栄光の創立75周年、誠におめでとうございます。
「人類の変革と発展」という遠大なビジョンを掲げ、長年にわたり、民衆に英知と希望の光を送ってこられた、偉大なる最高学府の晴れの佳節を、世界192カ国・地域のSGIの友を代表して、心よりお祝い申し上げます。
とともに、ひときわ厳しいコロナ禍の中で、地域の医療に多大なる貢献を果たされ、未曽有の試練を越えて、大学の再開に尽力された、全ての皆さま方の尊き奮闘に、満腔の敬意を表するものであります。
さらに、本年は、貴大学の誉れの卒業生であり、20世紀を代表する偉大な教育思想家である、パウロ・フレイレ博士の生誕100周年でもあります。
この祝賀の折に、博士の名を冠した記念の野外音楽堂で、貴大学からの名誉博士号を賜りますことは、この上ない光栄であります。
私は、この栄誉を、地元ペルナンブコ州はじめ貴国の発展に長年にわたり、誠実に献身を続けてきた、敬愛するブラジルSGIの同志、また、わがブラジル創価学園に学ぶ英才をはじめ後継の若人たちと心一つに、謹んで拝受させていただきます。ゴメス総長はじめ諸先生方、誠に誠に、ありがとうございます。

◇他者と手を携え
一、本日ここに、栄えある貴大学の一員とさせていただいた私は、紋章にある「獅子」と「松明」、そしてラテン語で印された「恐れなき美徳」とのモットーを胸に刻みつつ、先生方と共に、また青年たちと共に、教育ルネサンスの新たな飛躍をと、期しております。
その飛躍への翼は、第一に「民衆へのたゆまぬ貢献」であります。
「教育の獅子」であられたフレイレ博士は、「たゆまぬ正義のたたかいによって、献身的で倦むことを知らぬ闘争によって、世界をつくりかえることが可能だ」(パウロ・フレイレ著『希望の教育学』里見実訳、太郎次郎社エディタス)と叫ばれました。
この獅子吼は、私の恩師であり、民衆教育の大指導者であった戸田城聖先生の教えと響き合っております。
第2次世界大戦中、日本の軍部政府の弾圧による2年の投獄を厳然と勝ち越えた恩師は、私たち青年に「人間革命」という希望の哲理とともに、民衆の幸福勝利のための闘争を示されたのであります。
私が恩師に初めて出会ったのは、奇しくも貴大学が創立された翌年であり、このたゆまぬ師弟旅も、明年で75星霜となります。
私が感嘆してやまないのは、貴大学が常に民衆の側に立ち、世界が抱える社会格差や貧困や環境破壊など、難題の解決に向けて、力強く「持続可能なブラジルの発展」をリードされてきた伝統であります。
フレイレ博士が体現されていた通り、教育は知識の詰め込みではなく、この世界を人々と共に見つめ、「他者と手をたずさえ」、そして「希望と共に闘う」ことによって、「人間としての尊厳」を勝ち光らせていく営みでありましょう。
青年のエンパワーメント(内発的な力の開花)は、民衆奉仕の実践の中で、深く成し遂げられていきます。
その意味において、今、さまざまな苦難を耐え忍びながら懸命に学び抜き、民衆への貢献に挑んでいる、貴国をはじめ世界の若人たちが、必ずや逞しく飛躍を遂げ、人類史の新章節をもたらしてくれることを、私は確信してやまないのであります。

◇多様性こそ
一、次に、第二の翼は「多様性の尊重から生まれる価値創造力」であります。
「多様性なくして、多様な視点もなし。多様な視点なくして、卓越した発展もなし」——このゴメス総長の断固たる信念とリーダーシップのもと、社会の幅広い層の若者に差別なく教育の機会を広げる「アファーマティブ・アクション」(積極的格差是正措置)を推進されてきたのが、貴大学であります。
わがブラジルの誉れの友人たちも、いずこにもまして多様性に富む社会にあって、「桜梅桃李」という、それぞれの個性を最大に尊重し、生かし合っていく、人間共和と万物共生の連帯を織り成しています。
この大らかにして、麗しい寛容の大地ブラジルから、多彩なる価値創造の英知と力が尽きることなく、湧き出ずることでしょう。ここにこそ、人類を結び、自然環境とも調和しゆく地球文明の希望を、私は見いだす一人であります。
さらに、第三の翼は「対話によって共に学ぶ喜び」であります。
「対話は人間の存在の根幹にかかわる希求である」(同著『被抑圧者の教育学』三砂ちづる訳、亜紀書房)とは、フレイレ博士の鋭き洞察でありました。
実は、私たちの創価教育の創始者であり、戦時中、平和と正義の信念に殉じて獄死した牧口常三郎先生はフレイレ博士に先立つこと半世紀の1871年生まれで、今年が生誕150周年となります。
「教師は、自身が尊敬の的となる王座をくだって、王座に向かう者を指導する公僕となり、手本を示す主人ではなくて、手本に導く伴侶となるべきである」
この信念に立つ牧口先生が重視したのも、フレイレ博士と同じく、一方的な知識の伝達ではなく、対話によって学び合う知恵の啓発でありました。

◇互いを敬う
「鏡に向かって礼拝をなす時、浮かべる影また我を礼拝するなり」(御書新版1071ページ・御書全集769ページ)という仏典の美しい譬喩があります。
人間教育の真髄の喜びも、互いに尊厳なる生命を敬い、共に語らい、学び合う中にこそ、あるのではないでしょうか。
この喜びを、老若男女を問わず向学の世界市民が漲らせながら、牧口先生もフレイレ博士も志向された「教育の世紀」へ、貴大学の誇り高き校歌の一節さながらに、共々に飛躍していきたいと思うのであります。
「信念を貫き そして高みを目指すのだ!
我らも 変わらぬ青年の息吹で!
到来する光彩を 我が魂に一層輝かせ!
天空の青は その明るさを増し 生命は 太陽に向かって 幸の微笑みを送るのだ」
ご列席の皆さま方の益々のご健勝と貴大学の限りなき栄光、そして敬愛するペルナンブコ州はじめ、ブラジル連邦共和国の永遠の安穏と繁栄を心より祈って、私の謝辞とさせていただきます。
ムイト・オブリガード!(ポルトガル語で「大変に、ありがとうございました!」)

☆池田先生と共に 希望・勝利の師弟旅 心の財を 富士のごとく 2021年12月6日
白雪の
 富士も讃えむ
  凱歌かな

晴れわたる師走の青空を衝いて、白雪の富士が王者の風格で、ひときわ堂々と聳え立っていた。
この一年、広布と人生の見事な凱歌を飾った全同志を労い讃える英姿なりと、総本部から八王子市の東京牧口記念会館へ向かう車中、仰ぎ見た(12月2日)。
57年前、沖縄で小説『人間革命』を書き起こした日でもあり、平和への共戦譜を綴ってきた愛する沖縄の宝友の大健闘が偲ばれた。
◇ ◆ ◇ 
東京牧口記念会館には、殉教の牧口先生が常に拝されていた御書(霊艮閣版)が保管されている。私は、このほど完成した「新版」の御書全集を御宝前に供え、報恩謝徳の祈りを捧げた。
今日に至るまで牧口共栄会をはじめ地元の方々の真心で、会館は美しく整備されている。
日本全国、世界の各国・各地の広宣の法城を守り、荘厳してくださっている尊き同志へ、感謝は尽きない。
◇ ◆ ◇ 
邪宗門の鉄鎖を断ち切った1991年11月28日。この日を期して、日本中、世界中から燃え上がる地涌の誓願の署名簿などが、多数、届いたことが蘇る。
その一つに、私は贈った。
「独立記念日、万歳!
皆様の幸福記念日、万歳!」と。
日蓮大聖人は「妙法受持の人を賞め讃える者は、福を須弥山のごとく積み」(御書新版209ページ・御書全集291ページ、趣意)と引いておられる。
この三十星霜、創価家族の「心の財」は、いやまして須弥山のごとく、富士のごとく、高く揺るぎなく積み上げられているではないか。
まさしく「魂の独立記念日」は、正義を貫く学会員の「幸福記念日」なのである。
戸田先生は、よく言われた。「自分が幸福になるぐらいは、なんでもない。他人まで幸福にしていこうというのが信心の根底です」と。
女性部の新出発とともに、一段と「桜梅桃李」の多彩なスクラムで明るく楽しく、人間革命の幸と歓喜の波動を起こしていただきたい。
◇ ◆ ◇ 

富士仰ぎ
 富士のごとくの
   学びたれ

創立50周年を迎えて、ますます発展しゆく創価大学のキャンパスが本当にうれしかった。
紅葉が冴え彩る構内を巡った。
コロナ禍でも、力を合わせ、工夫して、探究と価値創造の挑戦を止めなかった誇りが伝わってくる。
教職員と関係の方々のたゆまぬ尽力に深謝したい。
使命深き創大生、短大生、そして留学生の健康と成長を心から祈った。ご家族をはじめ、送り出してくれている全ての方々に、安穏と幸福と勝利あれと念願せずにはいられない。
建設中の駅伝部の新「学生寮」も視察できた。
深き友情と信頼で結ばれた、わが"創価のメロス"たちよ、一人ももれなく、栄光凱歌の青春を走りゆけ!