2021年12月10日金曜日

2021.12.10 わが友に贈る

「変毒為薬」の信心だ。
仕事で逆境に挑む友よ
労苦の中で培った体験は
人生勝利の礎となる。
忍耐強く朗らかに前へ!

妙密上人御消息 P1237
『人に食を施すに三の功徳あり一には命をつぎ二には色をまし三には力を授く』

【通解】
人に食物を施すことには三つの功徳があります。一には生命をたもつことができます。二には色艶を増します。三には力を与えるのです。

名字の言 横綱・照ノ富士が心に決めたこと 2021年12月10日
大相撲九州場所で全勝優勝を飾った横綱・照ノ富士。新横綱になってから2場所連続の優勝は大鵬以来、59年ぶりの快挙である▼23歳で大関に昇進するも、ひざのケガや内臓疾患などで休場が続き、一昨年には序二段まで番付を下げた。大関経験者が幕下以下に陥落するのは、昭和以降で初めてのこと。引退を考えたこともあった。それでも「一人でも『頑張っているな』と思ってくれる人がいるのならば、その人のために、もう一度土俵に立とう」と決めた▼復帰後は序二段や三段目、幕下、十両で負けることもあった。そのたびに敗因を分析し、課題を見つけては「その分、自分はまだまだ強くなれる」と、稽古を重ねた末の快進撃だった(『奈落の底から見上げた明日』日本写真企画)▼苦難に直面すると、人は往々にして"なぜ自分だけが"と思いがちだ。自分のことしか見えなくなり、心も小さく縮こまってしまう。"自分以外の誰かのために"と行動を起こせば、心は大きく広がり、新しい可能性が開けてくる▼池田先生は「人の『生きる力』を引き出した分だけ、自分の『生きる力』も増していく」と。あの友のために——きょうも挑戦の一歩を。自他共の幸福に生きる中に、人生勝利の道がある。

寸鉄 2021年12月10日
「青年よ 21世紀の広布の山を登れ」発表40周年。後継の誓いも新たに前進
青年教育など会長の行動に人類の方途が—教授。平和創造の確かな羅針盤
行動の奥に慈悲の心があれば必ず相手に通じる—恩師。強き祈りを根本に
世界人権デー。全ての生命が宝。人間主義の哲学を語り広げゆく使命は大
この1年で受動喫煙を経験—55%。路上での被害多く。配慮忘れぬ社会へ

〈社説〉 2021・12・10 きょう「世界人権デー」
◇一人を大切にする人権闘争こそ
本年、東京で開催されたオリンピック・パラリンピック大会で、競技種目を表す「ピクトグラム(絵文字)」が話題になった。起源は諸説あるが、1964年の東京での同大会をきっかけに広く普及したといわれ、言語的制約を超えた情報伝達手段として、現在も非常口やトイレの標識など身の回りで使用されている。あらゆる人に優しい先人の知恵である。
この"人への優しさ"の対極にあるのが、ヘイトスピーチ(憎悪表現)や移民排斥、新型コロナウイルスの感染者や医療従事者らへの差別など、人権を脅かす事例だ。対面では抑制される暴言が、容易にネット上に出る時代でもある。総務省によれば、昨年度のインターネット上の違法・有害情報は、相談だけでも5407件。2年連続で増えた。社会の分断は深い。亀裂を埋めるには、人権意識を高める努力が必要だ。
アムネスティ・インターナショナル日本の中川英明事務局長はかつて本紙で語った。「人権を守ることは、自分自身を大切にし、同じように他の人を大切にすること。人間はそれ自体が尊いのだという考えに立った時、日常の中でも、人権の大切さを実感できるようになるのではないでしょうか」
"人間は皆が尊極の存在"との仏法の視点に立って行動してきたのが、創価学会である。先月18日に施行された「創価学会社会憲章」。「目的及び行動規範」には、「創価学会は、人権を擁護し促進する。誰一人差別せず、あらゆる形態の差別に対し反対する」と明記されている。
学会はこれまで「人権教育ウェブサイト」の開設や展示の巡回などとともに、草の根の人権啓発を続けてきた。広布草創期から、苦悩にあえぐ"一人"を、徹底して励ましてきた。人権を、自分とはかけ離れた遠い場所にあるものではなく、身近なこととして捉え、人権意識の向上に貢献している。
池田先生は『青春対話』で「制度や法律で保障されていても、人権闘争を続けなければ空洞化してしまう」「『一人の人を大切にする』人権闘争です」と述べた。学びのみに終わらない実際の行動こそ、学会の魂である。
きょうは世界人権宣言の採択(1948年12月10日)を記念した「世界人権デー」。「人権の世紀」をつくる主体者との誇りを胸に、勇気の対話に一層励みたい。

☆四季の励まし 魂の独立から30年——「人間革命の宗教」の道を 2021年11月28日
◇池田先生の言葉
一人の人間の
蘇生と歓喜の人生こそ、
宗教本来の目的であり、
根本である。
したがって、
真に求められるのは、
生命の尊厳を説き明かし、
一人の人間を強く、
賢くする宗教である。
そこに、
「宗教のための宗教」
ではない、
「人間のための宗教」の
機軸がある。

日蓮仏法は、徹頭徹尾、
「人間のための宗教」だ。
一番重視すべきは、
どこまでも
眼前の一人を救い、
幸福にしていく実践だ。
苦しみ、悩んでいる人を
助けようとする、
慈愛の奉仕に徹する
「行動」にこそ、
宗教の価値がある。

悩みや苦しみを抱え、
いつも「救われる側」にいた
民衆が、
いつしか人々を支え、
「救う側」に回り、
「柱」「眼目」「大船」と
なっていく宗教である。
世界中に、
「民衆の柱」
「幸福の眼目」
「希望の大船」たる
人材を生み出しているのが
創価学会なのだ。
ここに
「人間革命の宗教」の
一大実証がある。

わが創価学会には——
民衆の苦悩の暗闇を破り、
勇気と希望を与えゆく
慈悲の大光がある。
敢然と邪悪を打倒し、
正義を叫び抜く
師子吼がある。
宿命を転換し、
自他共の幸福を築きゆく、
信心の大確信がある。

広宣流布という
末法万年にわたる大願の
戦いに終わりはない。
それは、全人類を
平和へと導いていく
間断なき行動と対話の
連続闘争であるからだ。
この粘り強き勇猛精進に、
私たち自身の
人間革命があり、
宿命転換がある。

【写真説明】赤、黄、青の鮮やかなバラに目を奪われる。2010年(平成22年)11月、創立記念日を寿ぐ「三色」の花々に、池田大作先生がレンズを向けた(都内で)。
きょう11月28日で邪宗門と決別した「魂の独立」から30年。人間を隷属させる宗門の呪縛を断って、創価学会は世界宗教へ飛躍した。地涌のスクラムは192カ国・地域に広がり、あの国、この地域に三色旗が翻る。
人間の可能性を開花させ、民衆を結び、地球文明の存続を可能にする新たな哲学を、世界は求めている。嫉妬や中傷など見下ろし、「世界広布」即「世界平和」の道を、威風も堂々と歩み抜こう。

☆12月度座談会拝読御書 聖愚問答抄
『されば一遍此の首題を唱へ奉れば一切衆生の仏性が皆よばれて爰に集まる時我が身の法性の法報応の三身ともに・ひかれて顕れ出ずる是を成仏とは申すなり、例せば籠の内にある鳥の鳴く時・空を飛ぶ衆鳥の同時に集まる是を見て籠の内の鳥も出でんとするが如し』(御書全集498ページ8行目〜10行目、編年体御書292ページ5行目〜7行目)

◇[池田先生の指針から]己心の御本尊を讃嘆
南無妙法蓮華経と唱えることは、日蓮大聖人の顕された御本尊を最高に讃嘆することです。
それは同時に、わが己心の御本尊を讃嘆することであり、わが仏界の生命を讃嘆することです。そうすれば、みずからの名を呼んで讃えられた仏界の生命が、顕れて出てくるのです。
「よびよばれて」と仰せです。呼ぶ側も自身、呼ばれる側も自身です。外から与えられるのではない。自分のなかから呼び覚ますのです。御本尊との感応です。
その声の響きに応じて、全宇宙の諸天善神が動くのです。そして、われわれの生命を守ってくれるのです。
また、あらゆる仏も菩薩も歓喜するのです。「歓喜とは法界同時の歓喜なり」(御書735ページ)です。宇宙全体が歓喜に満ちあふれるのです。(『池田大作全集』第32巻所収、「御書の世界」)
       ◇ ◇ ◇
唱題に励むとき、大宇宙の根本の法則である妙法と、わが生命が融合する。小宇宙である自身の生命の扉が大宇宙に向かって全開し、全宇宙の頂点から一切を広々と見わたすことができる。宇宙に包まれていた小宇宙が、大宇宙を包みかえしていく——これが我らの祈りです。
悠々と大宇宙を旅しながら、生命を浄化できる。そして十界のあらゆる衆生の境涯を深く知って、幸福に導く「慈悲」と「智慧」が、こんこんと湧き上がってくるのです。
この祈りの大きさこそが、広宣流布の真髄です。(中略)
なかんずく、広宣流布の師匠と心のギアを合わせ、師弟の魂に燃える祈りを貫くならば、わが生命の奥底から、仏の力が発光していくことは間違いありません。(『御書と師弟』第2巻)

◇広布の祈りこそ 一切の原動力
[キーワード�]題目の偉大な功力
私たち学会員が日々、御本尊に向かって実践する一遍の祈りに、どれほど偉大な功力があるか。本抄で日蓮大聖人は、その題目の力用について、"妙法を唱えることで、自他共の仏性を呼び顕していくことができる"と教えられています。
拝読御文の後段で「法華一部の功徳は只妙法等の五字の内に籠れり」(御書498ページ)と仰せの通り、妙法蓮華経の五字の内に、法華経28品の一切の功徳が納まっています。
だからこそ、妙法を唱える功徳は無量無辺であり、ありとあらゆる衆生の仏の生命を呼び覚ますことができます。たとえ一遍の題目であっても、計り知れない功徳があるのです。
ほかにも、題目の偉大な功徳については、御書の随所で示されています。
「妙法蓮華経の五字を唱うる功徳莫大なり」(同13ページ)
「一度妙法蓮華経と唱うれば一切の仏・一切の法・一切の菩薩(中略)一切衆生の心中の仏性を唯一音に喚び顕し奉る功徳・無量無辺なり」(同557ページ)
題目を唱え抜き、仏の大生命力を湧き出す人に、断じて行き詰まりはありません。いかなる苦難に直面しようと、全てを悠々と乗り越えていくことができるのです。
偉大な妙法と、世界一の師匠に巡り合い、思う存分、御本尊に題目を唱えることができる——。人間として、これ以上の幸福はありません。そのことへの感謝の心を原動力に、自分自身と広布のさらなる飛躍を、共々に成し遂げていきましょう。

[キーワード�]わが生命の変革から
偉大な功徳のある妙法の題目であっても、その功力を十全に引き出していけるかどうかは、御本尊に向かう私たちの信心によって決まります。
第2代会長・戸田城聖先生は、そのことを、分かりやすく次のように教えられました。
「釣鐘を、楊枝でたたくのと、箸でたたくのと、撞木(鐘を鳴らす棒)でつくのとでは、音が違うだろう。同じ釣鐘だが、強く打てば強く響き、弱く打てば弱く響く。御本尊も同じだ。こちらの信力(信じる力)・行力(行じる力)の強弱によって、功徳に違いがあるのだよ」
日蓮仏法は、「おすがり信仰」でも「他力本願の祈り」でもありません。自ら誓い、願いを立て、戦いを起こす「誓願の宗教」です。わが目標を率先して定め、"必ず成し遂げてみせる"と御本尊に強盛に祈る時、不可能を可能にする無限の力を涌現することができます。
そして、私たちの祈りには、自らの生命の変革だけにとどまらず、あらゆる人々の仏性を呼び覚まし、周囲の人々の生命をもダイナミックに変革していける偉大な力があります。
真剣な祈りを根本に、自らが人間革命し、その連帯を広げることで、地域社会を明るく照らしていく——。これこそ永遠不変の世界広布の方程式です。
本年の総仕上げに当たり、私たちは広布の誓願を一段と燃やして、自他共の幸福を強く祈りながら、一人また一人と仏縁を結び、人間革命の連帯を大きく広げていこうではありませんか。