情報を伝えるだけでは
納得は生まれない。
丁寧な訪問・激励で
相手の思いに耳を傾け
共に決意の一歩を!
治病大小権実違目 P998
『結句は勝負を決せざらん外は此の災難止み難かるべし』
【通解】
結局は、仏法の正邪についての勝負を決する以外には、この災難はやまない。
名字の言 石垣島の気象観測の礎を築いた岩崎卓爾氏 2021年12月15日
100年以上、同じ場所で気象観測を続ける「百年観測所」に、国内で初めて世界気象機関から認定されたのが沖縄・石垣島地方気象台である。そこには、島の気象観測の礎を築いた岩崎卓爾氏の胸像が立つ▼赴任当初は苦難の連続だった。荒天や日照りで被害が出ると、気象観測を理由に住民から非難された。台風の観測中、飛んできた石が当たり右目を失明する。試練に遭うたび、氏は挑戦の心を燃やした▼気象観測の精度向上に努める一方、台風に強い住宅建築の推奨やハブの被害対策を実施。島の案内記や童謡集を著す郷土研究のほか、図書館の創設等にも尽力した。氏の情熱は人々の心に届き、気象観測の発展につながった▼石垣島を中心とした八重山に妙法の火がともった1955年。無理解の壁に苦しみながらも、草創の友は島の繁栄を祈り、対話に歩いた。広布の裾野を広げる中、74年に池田先生が石垣島へ。全国初の中学校への図書贈呈や、地元の名士らを招いての諸精霊追善法要が行われ、学会理解は大きく拡大した▼先生は、仏法を社会に開くのは「"地域のために尽くそう。社会に貢献しよう"という強い一念」と訴える。その確信と行動こそが、万代にわたる信頼と友情の礎となる。
寸鉄 2021年12月15日
「強盛の信力こそありがたく候へ」御書。題目の人は無敵。今日も祈り強く
神奈川・川崎の日。広布の心臓部から拡大の先陣を 師子王の心取り出し前進
「人材を発掘せよ」戸田先生。地道な励ましで人は育つ。皆に宝の使命が
暖房器具が原因の火災増える時季。消毒液の引火も注意。「前前の用心」で
コロナも流感もマスク着用・手洗い・嗽が予防の基本。換気も小まめに励行
☆世界を照らす太陽の仏法」に学ぶ 第19回 師弟直結の教学
◇上野殿後家尼御返事
『法華経の法門をきくにつけて・なをなを信心をはげむを・まことの道心者とは申すなり、天台云く「従藍而青」云云、此の釈の心はあいは葉のときよりも・なをそむれば・いよいよあをし、法華経はあいのごとし修行のふかきは・いよいよあをきがごとし』(御書1505ページ8行目〜10行目)
◇池田先生の講義から
教学を深めることで、疑問が納得に変わり、「そういうことだったのか」と分かれば、さらに強盛な祈りとなります。
「本当にすごい仏法だ」と感じれば、祈りに感謝が生まれます。
「叶わないわけがない」と腹が決まれば、祈りは歓喜に包まれます。
「学」によって「信」が強くなれば、歓喜と感謝の祈りが生まれ、御本尊の功徳力を存分に強く引き出していくことができるのです。
◆◇◆
「学」の道にゴールはありません。
学べば学ぶほど、「学」が深まり、「信」も「行」も深まるのです。永遠に前進し、向上していく健気な信心の人こそ、本当の求道者として、自由自在の境涯に生ききっていける。
学会活動もそのためにあるのです。
悩みや困難に直面した時など、会合へ向かう足が重い場合もあるでしょう。しかし、そういう時こそ、仏の集いである学会の会合に足を運び、教学を学び、体験を聞くことで、生命が躍動します。信心が磨かれ、境涯を開いて、足取りも軽く前進していけるのです。
(『信仰の基本「信行学」』から)
小泊摂 女性部教学部長
◇永遠に前進する求道者に!
「女性部の皆さんは、何があっても題目を唱え抜き、一人も残らず『幸福の天使』として、また『平和の天女』として、『歓喜の中の大歓喜』の舞を、楽しく仲良く伸びやかに繰り広げていってください」
過日の本部幹部会へのメッセージで、池田先生は女性部の新出発を最大に祝福してくださいました。時を同じくして、『日蓮大聖人御書全集 新版』が発刊され、誰よりも深く身読していく使命が女性部にあると襟を正す思いです。
各地の同志からは「現代仮名遣いが用いられていて理解しやすい」「自分に頂いたお手紙のように感じられる」など、早速喜びの声が届いています。
これまで、女性部では「グループ学習・懇談」で御書の一節を拝し、励まし合う中で、実践の教学を心肝に染め、女子部では"教学で立て"との永遠の指針のもと「池田華陽会御書30編」の読了に挑戦し、共に幸福勝利の軌道を歩んできました。
「この一書とともに、『立正安国』『立正安世界』へ、『万年の外未来までも』、地涌の宝友が師弟誓願の不二の旅を歓喜踊躍して進みゆかれることを、私は心から願うものである」——先生が御書新版に寄せられた序文を心に刻み、より多くのメンバーが御書を開き"師弟直結の教学"を身に付けていけるよう、研さん運動の新たな波を起こしてまいります。今回は、「上野殿後家尼御返事」を拝し、「信行学」の「学」についてつづられた先生の講義を学び合っていきましょう。
◇仏界で染め上げる
大聖人は本抄で、藍を何度も重ねて染めれば鮮やかな青となるように、信心をどこまでも深めていくよう、御教示されています。このことについて先生は次のように講義されています。
「信心も、日々、自身の願いや目標に向かって、実践に励み、努力していくからこそ、祈りが強くなり、信心が深まるのです。御書を拝していく意義も同じです。戦いの中で何度も何度も拝していくことによって、自身の生命に、大聖人の勇気と正義のお振る舞い、弟子を思う大慈悲、何より妙法流布への大情熱を焼き付けるのです。そして、わが生命を仏界で染め上げるのです」
尼御前は、困難に遭遇したからこそ、御指導が命に響き、信心を深めていったと考えられます。それは私たちにも通じる原理ではないでしょうか。
コロナ禍により生活は一変し、それぞれが思いがけない苦悩を抱えました。対面が制限される中、私たちは、オンラインで御書を拝読したり、先生の講義を学んだりと、工夫を凝らして励まし合ってきました。これまで親しんできた御書を読み返し"この御文は今の自分への指針だ""今こそ自身の発迹顕本を"など、新たな感動と決意が湧いてきた人も少なくないと思います。
こうした触発のネットワークが一人一人の地涌の底力を呼び覚まし、対話の大波となって、民衆勝利の歴史を開くことができたのです。
わが家も、昨年夏、夫が突然の病で倒れ、救急搬送されて、九死に一生を得ました。同時期に、同居している姑の老化が急激に進み、日常生活に支障を来すように。葛藤の日々が続きました。「開目抄」の「我並びに我が弟子・諸難ありとも疑う心なくば自然に仏界にいたるべし」(御書234ページ)を何度も口ずさみ、必ず変毒為薬してみせると祈り、戦いました。
その結果、夫は1カ月で職場に復帰し、食生活などを見直して健康管理に気を配っています。姑は周囲の方々の応援も得て介護施設に通い始めたことで元気になり、卒寿(90歳)を晴れやかに迎えることができました。今、広布に全力投球できる日々に感謝でいっぱいです。
◇"1期生"の誇り高く
「一流の学者を凌駕する深き研さんと、みずからの成長をはかりゆくものであってほしい」——1987年(昭和62年)、先生のお心を体して、男女青年部による御書研さん運動が全国で巻き起こりました。各地で一つの御書を徹底して学び、"真の人間主義とは?""真の幸福とは?"と時のたつのも忘れて語り合いました。この時、十大部を始め、各地の研究論文が先生のご監修をいただいて、聖教新聞や「大白蓮華」等に掲載されていったのです。
運動の女子部の責任者として、各地の研さんメンバーと、懸命に学び抜いたことが、自身の信心の土台となっています。"青春の誓いを果たす時は今!"との決意で、女性部の教学運動に全力で取り組んでまいります。
新出発した女性部は、年齢の幅が広がり、ライフスタイルもさまざまです。だからこそ学び合えることがたくさんあります。池田華陽会、ヤング白ゆり世代、そして、多宝会の先輩も、皆、地涌の使命に生きる池田門下生です。
「此文を心ざしあらん人人は寄合て御覧じ料簡候て心なぐさませ給へ」(同961ページ)の通り、嬉しい時も、苦しい時も、師に心を合わせて、共に御書を拝し「行学の二道」を朗らかに歩んでいこうではありませんか。"女性部1期生"の誇りも高く、学び、語り、幸のスクラムを幾重にも広げていきましょう。
◇メモ
「上野殿後家尼御返事」は、南条時光の母・上野尼御前に与えられたお手紙。日蓮大聖人は本抄で、夫・南条兵衛七郎を若くして病気で失い、悲しみに耐えながら子どもたちを育てる尼御前を、抱きかかえるように励まされている。法華経の行者であった夫は必ず成仏しており、妙法で結ばれた夫婦は、死によって隔てられることなく、いつも一緒であると強調される。孤軍奮闘する尼御前は、師の一言一言を真っすぐに受け止めて立ち上がり、子どもたちに信心を伝えていった。