2021年12月6日月曜日

2021.12.06 わが友に贈る

◇今週のことば
麗しき妙法の世界は
「讃むる言こそ多く候へ」
陰の功労の宝友を讃え
歓喜と功徳を広げよう!
信心のサーチライトで。
2021年12月6日

唱法華題目抄 P4
『謗法と申すは違背の義なり随喜と申すは随順の義なり』

【通解】
謗法というのは(法華経に)背くことであり、随喜というのは、(法華経の教えに)したがうことです。

名字の言 創価大学が農業の研究発表で最優秀賞に 2021年12月6日
「創価大に栄冠」——11月29日付の日本農業新聞に驚いた。大学生が日本の農業や食、JAなどに関する研究発表を競うアグリカルチャーコンペティション(アグコン)の第5回大会で、創価大学が実践的研究部門の最優秀賞に輝いた報道だった▼創大経営学部のチーム「Ray」は、農家が運営する、野菜の無人販売所の利用促進に取り組んだ。販売状況や場所が分かるスマートフォン用アプリを考案し、試験運用では「消費者の購入頻度や購入量が向上することを確認」。大学のある東京・八王子市などと連携し、実用化を目指す▼農業は後継者不足が指摘されて久しい。また食料自給率は37%(カロリーベース)で、先進国の中では最も低い。だからこそ「これからの農業は、新しい発想によって、大きく変わっていく」(アグコンのHP)▼これは農業の世界に限らない。高齢化が進む都内のある地区では最近、池田華陽会の友が積極的に参加するように。彼女は今秋、小説『新・人間革命』を学ぶ大学校を卒業。自他共の幸福のために喜々として仏縁を広げる姿に地区全体が活気づき、今年の拡大目標は全て達成した▼新しい"風"を取り入れることで新たな可能性が広がる。そこに持続的発展の鍵がある。

寸鉄 2021年12月6日
学会ほど人類の幸福の為に行動する団体はない—識者。心結ぶ対話、今日も
協議会の充実が"団結"と"飛躍"の因。焦点定め価値的に。共に広布の山を
「誠実」の道をゆけ!—恩師。青年は世の毀誉褒貶見下ろし正義と信義貫け
事故が増える時季。多忙な時ほど規則の順守を忘れず。無事故が勝利の礎
低温・乾燥で感染リスク増—学者。マスク着用や換気、適度な湿度に注意

〈社説〉 2021・12・6 世界の友の体験談に反響
◇苦難を越えて自分らしく輝く
宿命転換のドラマに、国境も人種の差異もない。今日も世界のあの地で、この場所で、人間革命の勝利劇が生まれている。
SGIメンバーの信仰体験を紹介する、本紙12面の企画「My Drama」「TOMORROW」が好評だ。
同企画では、「持続可能性と革新」をコンセプトに、竹材を扱う建築家として注目を集める婦人部員(ブラジル)、コンテンポラリーダンスの振付師を務め、英ロイヤル・オペラ・ハウスで自身の作品が上演された男子部員(オーストラリア)など、多彩な分野で活躍する友を紹介してきた。
皆、病気や経済苦、家庭不和などの困難を信心根本に乗り越え、社会でも実証を示してきたメンバー。その姿に、「苦境の時代の思いが赤裸々に吐露されていて、感動しました」「自分らしく、ありのままに生きる姿に共感を覚えました」「『冬は必ず春となる』(御書1253ページ)の御文を胸に、私も病魔に負けず、勝って前進していきたいと決意しました」など、読者から反響が寄せられている。
7月に登場したアメリカの壮年部員は、テレビ局のニュースリポーターとして奮闘する一方、性的少数者の若者を支えるNPO団体に所属し、支援活動に従事する。彼自身も、男性同性愛者として、過去に辛苦を味わった。
父からは「お前はうちの子じゃない」と。父への強い怒りと憎しみがあったが、自身の悩みと真正面から向き合おうと、御本尊に祈り抜くようになった。地道に両親と交流の機会をつくり、ついには和解することができた。
同体験には「まさか同じ立場の人を扱ってくれると思わなかったので、これまでの苦しみや寂しさが少し癒やされたような気がしています」との声が寄せられた。
SGIメンバーの活躍は、どんな困難も必ず乗り越えられるということ、そして、どこまでも自分らしく輝くことの素晴らしさを教えてくれる。
かつて池田先生は、「一人の宿命転換のドラマは、仏法正義の証です。同じ苦悩を背負った全ての人々のために、人生勝利の突破口を開いたことになるのです」と語っている。
私たちもまた、わが舞台で苦難や悩みに打ち勝ち、周囲に希望を送る存在と光っていきたい。

☆君も立て——若き日の挑戦に学ぶ 第11回 「地区講義〈上〉」
◇永遠に「御書根本」の大道を歩む
【「若き日の日記」1953年(昭和28年)3月9日から】
建設と、修行と、努力と、教学をば、生涯失ってはならぬ。

◇人を育てるんだ
「こんばんは!」
埼玉・川越駅の近くにある志木支部川越地区の会場に、池田先生の元気な声が響いた。
1951年(昭和26年)9月25日の夜、同地区で初めての「地区講義」が開かれた。23歳の若き先生が担当だった。
参加者は、不思議そうな顔をした。先生があまりにも若かったため、担当の講師だとは思わなかったのである。しかし、題目三唱を行うと、先生の全身からほとばしる気迫に、皆、思わず居住まいを正した。
この年の5月、戸田先生は第2代会長に就任。「講義部」の名称を9月1日から「教学部」に改め、教学の課程を一新した。
初信者に対しては、毎週水曜日、戸田先生が自ら法華経講義を行った。支部長らによる講義や地区講義などが、この課程の中に組み込まれた。一部のリーダーだけに頼るのではなく、庶民自身の手による本格的な教学運動のスタートである。
そこには、一人一人に広布の自覚を促そうとの、戸田先生の強い思いがあった。なにより"戦時中の弾圧で幹部が退転したのは、教学がなかったからだ"との反省があった。
8月末、戸田先生は池田先生に語った。
「御書を通して、深く信心を打ち込み、人を育てるんだ。組織を強化するには、人材の育成しかない。これは、地味だが、七十五万世帯達成のカギを握る大切な作業になる」
恩師の言葉は、御書根本の人材育成が広布推進の不変の鉄則であることを示していよう。池田先生は、川越地区ならびに鶴見支部市場地区の講義担当として派遣された。
"戸田先生の「名代」として講義に行くのだ""この御書講義は、師の願業を実現するための、突破口を開く戦いの一つなのだ!"
手探りの状況の中、戸田先生と池田先生の"師弟の実践"から形作られていった地区講義は、学会の教学運動の源流となった。
現在、地区座談会などで御書講義を行う形式が定着しているが、まさにこの51年の下半期から、地区を舞台にした御書研さんの流れが始まったのである。

◇師と同じ呼吸で
地区講義の担当が決まると、池田先生は仕事と学会活動の合間を縫って、講義を行う御書を何十回と拝読し、研さんを重ねた。
徹底して御書に向かう姿勢は、恩師から直接教え込まれたものであった。戸田先生は折あるごとに愛弟子に御書を講義した。
「『生死一大事血脈抄』の講義をして下さる。夜遅くまで、種々指導賜る」(『若き日の日記』、1950年12月10日)
池田先生は、御書講義での恩師とのやり取りを「私に少しでも真剣さが欠けた時には、先生は言下に叱咤された」と振り返っている。御書に刻まれた日蓮大聖人の精神を真剣勝負で心肝に染めていく——その「剣豪の修行」こそが、戸田先生と池田先生の"師弟の教学"であった。
池田先生は、「青春時代、師のもとで研鑽し抜いた『師弟の教学』が、すべての実践の根幹となっている」と述べている。
地区講義を通じて池田先生が伝えようとしたのも、戸田先生から教わった"師弟の教学"であった。
1951年(昭和26年)9月7日、池田先生は市場地区で講義を行った。
25日には、川越での講義に臨み、「佐渡御書」「聖人御難事」「日厳尼御前御返事」「治病大小権実違目」の4編を研さんした。
先生は「聖人御難事」の「各各師子王の心を取り出して・いかに人をどすともをづる事なかれ、師子王は百獣にをぢず・師子の子・又かくのごとし」(御書1190ページ)の一節を通してこう訴えた。
「師子王の『師子』とは、師匠と弟子であり、師弟を意味しています。つまり、弟子が師匠と呼吸を合わせ、同じ決意に立ってこそ、何ものをも恐れぬ、勇敢な『師子王の心』を取り出していくことができるんです」
師匠の「名代」の自覚をもって広布に進んでほしい——御書を通して、弟子の使命に奮い立つことを強く促した。
先生の川越地区講義は、足かけ3年で10回にわたって続けられた。"師弟の教学"に励む中で、受講者たちの心には、広布に生きる喜びが漲っていった。

◇最高の哲学を学ぶ喜び
子どもを背負って川越地区の講義に通ったある女性は、折伏に励むものの、塩をかけられたり、追い返されたりした。そんな時、先生の講義で「哲学」という言葉を初めて聞く。
「生命の境涯から言うならば、皆さんは大学で学ぶよりも立派なんです。それくらいすごい最高の哲学を学んでいるんですよ」
先生の言葉に、彼女の心は躍った。"最高の哲学"を実践する喜びを抑え切れず、帰り道、思わず学会歌を鼻歌で口ずさんだ。
入会後初めて参加した会合が地区講義だった女性もいた。彼女は病を抱えていたが、先生の講義を聞くと、温かい気持ちに包まれ、"病を治せる"との確信が湧いた。
その後、病は回復し、弘教に励めるように。夫も信心を始め、夫妻はそろって先生の講義を受けるまでになった。地区講義では、御書を学び終えるごとに「修了証書」が渡された。証書が大切な"家宝"となった。
川越地区での最後の講義の日、先生は日記に認めた。「埼玉、川越地区に講義。——『佐渡御書』。受講者、約五十名。次第に、人材、人物が、輩出して来た様子」(同、53年2月10日)
スタート時、10人に満たなかった受講者の数は約6倍に膨れ上がり、同地区は一変。弘教の力も増し、地区が大きく生まれ変わったのである。川越地区の躍動によって、志木支部も大支部に発展していくことになる。
池田先生は、55年の「札幌・夏の陣」、56年の「大阪の戦い」「山口開拓指導」等でも、常に御書を根幹にした実践で勝利の金字塔を打ち立てた。"師弟の教学"とは"実践の教学"であり、師匠から教わった通りに、弟子が"勝利の証しを示す戦い"でもあった。
今月18日、『日蓮大聖人御書全集 新版』が発刊された。コロナ禍で混迷する世界で、"太陽の仏法"が、いっそうの希望の輝きを放っていくに違いない。
先生は、御書新版の序文に寄せた。
「我ら創価学会は、永遠に『御書根本』の大道を歩む」
「この一書とともに、『立正安国』『立正安世界』へ、『万年の外未来までも』、地涌の宝友が師弟誓願の不二の旅を歓喜踊躍して進みゆかれることを、私は心から願う」

☆2030年へ 後継の正義の走者に贈る 名著に触れて心の世界を広げよう 2021年10月1日
Expand Your Inner World Through Literature

木々の葉が色づき、夏から秋へ、季節もページをめくります。「読書の秋」到来です。
戸田先生は青年に読書を強く勧めました。お会いするたびに「大作、今日は何の本を読んだか」と鋭く聞かれました。学ばずして、先生の前には行けなかったのです。この青春の挑戦が、後に世界中の識者たちと語らい、心を結び合う力になりました。
文豪ビクトル・ユゴーの『レ・ミゼラブル』に、「天空よりも壮大なる光景、それは実に人の魂の内奥である」(※)とあります。皆さんの若き魂は、無限に強く大きく気高くなれます。読書は内なる世界を広げゆく旅です。
妙法は「活の法門」であり、全てを活かしていける力です。皆さんが今、一冊一冊、名著に触れ学んだことが、地球の未来を明るく照らす光になります。
今日も、心躍る一ページを!