一番大変なところに
真っ先に駆け付ける!
一番苦闘している同志に
最大のエールを送る!
異体同心で進もう!
法門申さるべき様の事 P1271
『師子の中の虫師子をくらう、仏教をば外道はやぶりがたし内道の内に事いできたりて仏道を失うべし仏の遺言なり』
【通解】
師子の身中の虫が師子を食らうのであって、仏教を外道は破りがたい。仏教の内部に事が起こって仏教を滅ぼすであろう。これが仏の遺言である。
名字の言 強敵が人を成長させる 2021年6月12日
スポーツなどの勝負の世界で自陣の力量を的確に把握しているのは、自分よりもむしろ敵方かもしれない。自陣を評する場合、情が入り込む分、過大評価や過小評価をしがちだ。片や敵方はこちらを冷徹に分析し、弱点を突いてくる▼そんな手ごわい敵と相対することで、本物の力はつく。御書に「今の世間を見ると、人を良くするものは、味方よりも強敵が人をよく成長させる」(917ページ、通解)と。順風より、試練の逆風と向き合う中で、強い自分が鍛え上げられていく▼東北で寿司職人として働く壮年部員がいた。彼の腕の良さに店の客も増えた。一方で、先輩後輩の関係に厳しい修業の世界。いじめとも思える先輩の態度に苦しんだ▼それでも彼は"一流の職人になって、使命の道を歩み抜く"と黙々と精進を重ねた。信念を貫けば、本物の信用が残る。ある日、東京の一流店から「一番の職人をよこしてほしい」という申し入れが、店にあった。その際、彼を強く推したのは、かの先輩だった。厳しく接しながらも、その実力は認めていたのだ。壮年は新たな使命の舞台に進出した▼敵は憎悪では倒せない。相手をもうならせるほどの誠実と真剣の挑戦を重ねる中で、「勝利」への活路は開かれる。
寸鉄 2021年6月12日
「強言なれども人をたすくれば実語」御書。勇気の言は友の心に希望を灯す
調布・狛江が猛反撃!「まことの時」は今。電光石火の拡大で栄光の峰を登攀
豊島よ断じて勝ちゆけ!師子に恐れなし。攻めに攻めて痛快な大逆転劇を
昨年、保有国の核兵器への支出額増。感染禍でも。市民の監視と声絶やすな
接種予約代行などの詐欺続々。不安煽る嘘も多し。慌てずに公的情報を確認
〈社説〉 2021・6・12 苦難に光るユーモアの精神
◇笑いは人間関係の潤滑油
法華経の寿量品に、「未曽暫癈」と説かれている。仏は少しもたゆむことなく、人々を救い続けていくとの意味だ。
「未曽暫癈」について、戸田先生はこう語っている。「われわれに日曜日がありますが、御本尊様には日曜日がないんですよ。御本尊様が『今日は休みだ』なんていったら都合が悪いでしょう」
恩師の指導は分かりやすく、深く、ユーモアにあふれていた。
池田先生の識者との対話も、ユーモアに満ちた場面が多い。例えば、女性初の宇宙飛行士・テレシコワ氏との会見。旧ソ連時代で、国家体制の違いもあり、初対面の語らいは緊張が漂う時間もあった。
硬い雰囲気の中、先生は「一つ重大な質問をさせていただきます」と切り出した。身構える氏に、先生は、「(宇宙への)飛行中、恋人のことは考えましたか」と。すると、氏は「恋人を搭載せずに、地上に残したまま飛行してしまったにもかかわらず、私の心臓はいたって順調に鼓動していました」と応えた。このやりとりに、会見の場はどっと沸き、張り詰めた空気は和らいでいった。
笑いには冷笑やジョークなど、幾つかの種類がある。ユーモアは、人と人を結び合わせる、人間関係の潤滑油だ。それは、相手を包む広々とした心から生まれる生活の知恵であり、人格の力である。
哲学者アルフォンス・デーケンは、ドイツにおける「ユーモア」の定義は「にもかかわらず笑うこと」と述べている(『ユーモアは老いと死の妙薬』講談社)。彼によれば、自らが苦難の渦中にあっても、他者に少しでも喜んでもらおうと、ほほ笑みかける心遣いこそが、ユーモアの原点だという。
コロナ禍の今、日常生活で笑う機会が減少したといわれる。矛盾や分断を抱える時代だからこそ、「にもかかわらず」というユーモアの力強い精神が求められよう。
その根幹の力こそ宗教ではないか。日蓮大聖人は竜の口の法難の際、四条金吾に「これほどの悦びをば・わらへかし」(御書914ページ)と仰せになられた。苦難の極限すら笑い飛ばす大境涯を開いていく。危機の今こそ、人間革命の宗教の本領を発揮する時である。
社会の宿命転換のため、「未曽暫癈」の一念を燃やし、きょうも友と語り合おう。主客対話の書「立正安国論」の主人のように、柔和な笑顔をたたえつつ。
☆御書の旭光を 第33回 高等部こそ万代勝利の源流
〈御文〉
『根深ければ則ち条茂く源遠ければ則ち流長きが如し』(御義口伝、715ページ)
〈通解〉
根が深ければ、大木となって枝や葉は茂り、水源が遠ければ、川の流れが長いようなものである。
〈池田先生が贈る指針〉
若くして、妙法という最も深遠な哲理を持った生命は、必ず偉大な幸福勝利の大樹と育つ。今は地道に粘り強く努力の根を張り、未来へ英知の葉を、友情の花を、平和の実をもたらすのだ。
わが高等部の成長こそ、21世紀から22世紀までも潤す希望の源流である。ほとばしる生命力で試練の巌を越え、学び鍛えてくれ給え!
☆心に刻む御書 2021年の要文� 御義口伝
【御文】
『今日蓮等の類い南無妙法蓮華経と唱え奉るは生死の闇を照し晴して涅槃の智火明了なり(中略)煩悩の薪を焼いて菩提の慧火現前するなり』(御義口伝、710ページ)
【通解】
いま日蓮と門下が南無妙法蓮華経と唱え奉る時、生死の闇を照らし晴らして、涅槃(悟り)の智慧の火が明るく輝くのである。
(中略)煩悩という薪を焼いて、菩提(悟り)という智慧の火が現れるのである。
【池田先生の指針】
<伸一は、学生部への「御義口伝」講義で真実の仏法の哲理と学会精神を伝える>
「ここでは、その煩悩を燃やしていくなかに、仏の悟り、智慧があらわれると言われている。ここに大聖人の仏法の特質がある。真実の仏法は、決して、欲望を否定するものではないんです。
(中略)その欲望をバネにして、崩れざる幸福を確立していく道を説いているのが、大聖人の仏法です。
みんなが大学で立派な成績をとりたいと思うのも、よい生活をしたいというのも煩悩であり、欲望です。また、この日本の国を救いたい、世界を平和にしたいと熱願する。これも煩悩です。大煩悩です。煩悩は、信心が根底にあれば、いくらでも、燃やしていいんです。むしろ大煩悩ほど大菩提となる。それが本当の仏法です」
(第6巻「若鷲」の章、357〜358ページ)
☆みんなで学ぶ教学 第17回 下種仏法
◇自分らしく喜びを語り広げよう
今回の「みんなで学ぶ教学」は、「下種仏法」がテーマです。私たちが友人に妙法を語り聞かせることは、友の心に"幸福の種"をまく下種であり、仏の振る舞いを実践することです。どうやら、新入会者のリホさんが、友人との語らいが弾んだことを、地区女性部長のユリコさんに話しているようです。
リホ ユリコさん、こんにちは。多くの友人と触れ合う中で、最近、気が付いたことがあるんです。
ユリコ あら、リホさん、どうしたの?
リホ 学会活動で、元気をもらうことが多いので、友人にも自然と笑顔で接するようになっていたんです。そうしたら、いろんな友人から「話していると元気になる」と、感謝されるようになっていました。
学会の中で当たり前に実践していることは、すごいことなんだと思って。私が入会したことを知って、創価学会に興味を持つようになった友人もいるんです。
ユリコ すごいことね! リホさんの振る舞いや言葉は、そのまま友人を仏法に縁させる「下種」の実践にもなっているのね。
リホ 下種……。たしか友人に仏法の話をすることでしたっけ?
ユリコ そうね。仏法では、仏が人々を成仏へと導く過程を、稲などの植物の「種まき・育成・収穫」に譬えられているの。
日蓮大聖人は、万人成仏の根本法である、南無妙法蓮華経こそが「仏種」であると明かし、末法の民衆に妙法を弘められたの。全ての人々が妙法に縁することで、仏界の生命を開く道を築いたから、大聖人の仏法を「下種仏法」というのよ。
リホ なるほど。だから学会の会合では、下種という言葉をよく聞くんですね。
ユリコ 友人は、信心に励んでいるリホさんの"蘭の香り"のような人格に触れて、学会に興味を持ったんじゃないかしら。それも立派な下種になっていると思うわ。
リホ そ、そうなんでしょうか。
ユリコ 自信を持って! 大聖人は「仏種は縁によって起こるものです。ですから、一仏乗の法華経を説くのです」(御書1467ページ、通解)とつづられているの。だから、どんな形であれ、妙法に縁させていくことが大事なの。その実践が、"幸福の種"をまいていくこととも言えるわね。
リホ なるほど。でも、対話しても、なかなか聞いてもらえない場合もあるし……。
ユリコ もちろん、全く興味を持ってもらえないこともあるわ。だけど、御書に「仏になる法華経を耳に触れさせるならば、これを種にして必ず仏になる」(552ページ、通解)とあるように、一度でも仏法に縁することができたら、"幸福の種"がしっかりとまかれていて、必ず花開く時がくるの。
大聖人は「力あらば一文一句なりともかたらせ給うべし」(御書1361ページ)と、力の限り仏法の素晴らしさを語っていくよう呼び掛けられているのよ。
リホ でも、私はまだ勉強中で、よく分かっていないことも多いし、しっかりと語ることができるか、自信がないです……。
ユリコ 大丈夫よ。池田先生は「日蓮仏法は『下種仏法』である。一言一句でも仏縁を結ぶなら、友の胸には、何があろうと消えない成仏の種子が植えられる」と語られているわ。
自分に力があるから語るんじゃないのよ。たった一言でも、自分らしく信心の喜びを伝えていけばいいのよ。
リホ たった一言でもですか。それならできそうです。今度、自分が感動した小説『新・人間革命』の言葉を友人にも送ってみます。
ユリコ 偉い! 私もリホさんを見習って、友人に励ましを送っていくわ。