2020年7月4日土曜日

2020.07.04 わが友に贈る

師弟の月・7月を
男女青年部が力走!
真心の励ましを
朗らかに広げ
誓願の大道を進もう!

聖人等御返事 P1455
『各にはおづる事なかれ、つよりもてゆかば定めて子細いできぬとおぼふるなり』

【通解】
あなた方は、恐れてはならない。いよいよ強く進んでいくならば、必ず、正しい経緯が明らかになると思います。

名字の言 映画界の巨匠・黒澤明監督にとって「傑作」とは? 2020年7月4日
映画界の巨匠・黒澤明監督が、ある表彰式で質問を受けた。「あなたの作った映画で何が一番傑作ですか?」。「羅生門」「七人の侍」……"候補"は数え切れない。だが黒澤監督は答えた。「傑作はありません」▼うまく伝わらなかったのかと、同じ質問が繰り返された。監督は再び答えた。「芸術家にとって、傑作というものはありません。あるとすれば、それは未来の作品です」▼この有名な逸話を通して、哲学者の梅原猛氏は語る。できあがったものに満足せず、いつも未来に傑作があると思う——これが本当の芸術家、学者の偽らざる心である、と(『学ぶよろこび』朝日出版社)▼"次こそ"という心を持つ人は、常に向上していく。福島県のある多宝会の婦人部員は、信心根本に経済苦、大病を克服。悠々と人生の総仕上げをと思った矢先、原発事故の影響で避難生活を強いられた。だが婦人は負けなかった。「まだまだ! 私の人生、ここからが本番よ」。震災後、婦人は2人の友を入会に導いた。今、本紙を携え、生き生きと仏縁を広げる▼池田先生は「仏法者とは、永遠の求道者であらねばならない。そこに、人間革命の道がある」と。今日より明日へ、前を向く心から"人生の劇"は生まれる。自分らしく挑戦を重ねる"名優"でありたい。(閃)

寸鉄 2020年7月4日
信心を貫けば「善根として動かざる事なし」御書。唱題第一で勇敢に前進!
家庭や職場で慕われる事が指導者への道—恩師。慈愛と信頼光る灯台たれ
忍耐はあらゆる困苦に対する最上の治療—作家。共々に負けじ魂燃やして
食糧不足の人、世界で倍増と。国際社会の協力急務。共生の時代創出こそ
天候の急変に注意。「前前の用心」で外出前に予報を確認。行動は無理なく

☆6月度「座談会拝読御書」 曾谷殿御返事(輪陀王御書) 森中教学部長「SOKAnet」の講義から
◇強盛な祈りで安穏な社会を
◇はじめに
本抄は、別名に「輪陀王御書」とあるように、輪陀王と白馬の有名な故事が描かれている御書として知られています。
——昔、輪陀王という王がいました。この王は、白馬のいななきを聞くことで生命力を高め、その力で国も栄えていました。
この白馬は、白鳥を見て、いなないていたのですが、ある日、白鳥が突然いなくなってしまい、白馬は鳴かなくなります。すると、王の生命力が弱まり、国は衰え、外国からの侵略も始まりました。
さまざまな人が祈りましたが白鳥は戻りません。そこに馬鳴菩薩が現れて、祈ったところ、たちまち白鳥が現れ、白馬は喜び、いななきます。王は以前の百千万倍の力に満ち、人々も活気を取り戻し、国に安穏が戻った——というお話です。
日蓮大聖人が、この故事を通して、何を仰せられているのかを、念頭に置いて学んでいきましょう。
※SOKAnetで配信されている「白馬のいななき」は、こちらから視聴できます。

◇背景と大意
本抄は、弘安2年(1279年)8月、日蓮大聖人が、曾谷教信の子息である曾谷道宗に送られたとされているお手紙です。
この当時、"蒙古が再び攻めてくるのではないか"と懸念されており、人々は、恐怖におびえていました。
1度目の蒙古襲来の後、その恐ろしさを知り、日本中が騒然としている中で、戦乱の危機に加えて、飢饉や疫病が日本中に広がり、天候不順も続いていました。誰もが、「死」という現実を目の当たりにしている状況だったのです。
反対にいえば、武士から庶民に至るまで、誰もが「生きる意味」について、何らかの問い掛けをしていた時代であったとも考えられます。
本抄を頂いた曾谷道宗について、詳細は分かりません。しかし、父・教信は、富木常忍や大田乗明と並んで、下総国(現在の千葉県北部など)で活躍した門下です。
この御書を頂いた2年後の弘安4年(1281年)7月には、教信は、蒙古との戦闘に備えて筑紫(現在の九州北部)に行くことになります。まさに、こうした時代の動乱の中で、大聖人は、曾谷殿親子に信仰の本質を教え、希望を送られます。

◇拝読御文
『白馬のなくは我等が南無妙法蓮華経のこえなり、此の声をきかせ給う梵天・帝釈・日月・四天等いかでか色をましひかりをさかんになし給はざるべき、いかでか我等を守護し給はざるべきと・つよづよと・をぼしめすべし』(御書全集1065ページ3行目〜5行目、編年体御書1204ページ15行目〜17行目)

◇諸天を動かす
日蓮大聖人は、「白馬のなくは我等が南無妙法蓮華経のこえなり」と仰せです。"白馬のいななき"を、大聖人門下の「南無妙法蓮華経の声」に例えられています。
続いて、題目の声によって、梵天・帝釈をはじめとする一切の諸天善神の色つやが増し、威光が強くなると仰せです。
諸天善神とは、法華経の行者や国土を守る、あらゆる善の働きです。
そして、大聖人は門下に「いかでか我等を守護し給はざるべきと・つよづよと・をぼしめすべし」と呼び掛けられます。
この御文を拝して、曾谷氏が、"全ては信心が根本だ""強く強く信心を深めていこう"と、一切の不安や困難に力強く立ち向かい、立正安国の闘争を誓ったことは間違いないでしょう。

◇題目の意義
池田先生は、本抄を講義した『勝利の経典「御書」に学ぶ』で、私たちが唱える題目の意義を三点にわたって講義しています(別掲)。
�「題目は、『宿命転換の根源力』です。いかに強固なる宿命の鉄鎖も、わが生命の根源の力を呼び現す題目の妙用で断ち切っていけるのです」
�「題目は、『人間革命の源泉』です。わが生命に本来具わる仏の命を題目で呼び現し、その自由で晴れ晴れとした生命力を満喫するとき、『歓喜の中の大歓喜』と言うべき大境涯を開くことができるのです」
�「題目は、『立正安国の原動力』です。題目でわが生命に開かれた歓喜の波動は、全宇宙へと瞬時に広がっていきます。それゆえ、必ず、一切衆生の歓喜の波動を呼び起こし、わが家庭、わが地域、わが国土が歓喜で包まれていくのです」

◇難を乗り越える
さらに、先生は「師弟誓願の題目」を訴えています。
本抄で大聖人が曾谷殿に教えられているのは、"師弟が共に誓願に立つこと"です。
拝読御文の直前に、「白馬は日蓮なり・白鳥は我らが一門なり」(御書1065ページ)とあります。
弟子である白鳥の声で、白馬が元気になる——白鳥と白馬の声が国を変えるのです。
つまり、師匠と弟子が心を合わせた「師弟誓願の題目」が原動力となって、一人一人が悩みや苦難を乗り越え、一国、そして人類の宿命をも転換することができるのです。
あらためて、師弟の宿縁がどれほど強い絆であることか。本抄には、「しかるに日蓮が一るいいかなる過去の宿じうにや法華経の題目のだんなとなり給うらん」(同ページ)と仰せです。
私たちで言えば、創価学会の師弟に連なることが、どれほど意義深いことか。
池田先生は、「大白蓮華」6月号の巻頭言で述べています。
「御本仏とご一緒に、牧口先生が命を賭して示し遺してくださった、何ものにも負けない『師子王の心』こそ、我ら師弟の不滅の原点といってよい。
広布と人生の途上において、いかに先の見えない苦境に追い込まれても、殉教の先師の忍難弘通の姿を思えば、何を嘆くことがあろうか。何を惑うことがあろうか」
「人類が一丸となって試練に立ち向かう今、『生命尊厳』の信念と『変毒為薬』の英知輝く、若き創価の世界市民の連帯は何と頼もしいことか」
私たちは、ますます「生命尊厳」の旗を掲げ、世界に地涌の連帯を強め、人類の境涯を高めていく——師弟誓願の唱題で、一切の困難をたくましく乗り越えていきましょう。