新聞休刊日
諸法実相抄 P1358
『釈迦仏は我れ等衆生のためには主師親の三徳を備へ給うと思ひしに、さにては候はず返つて仏に三徳をかふらせ奉るは凡夫なり』
◇希望の明日へ
時代は"慈悲"の心を失い、だんだんと"冷酷さ"を増しているように思える。経済的な繁栄の水面下で、さまざまな問題が深刻化している。また世界的にみても、人類と文明に忍び寄る危機を痛感するのは、私一人ではない。こうしたなかにあって、「慈悲の行動」に徹し、最高の妙法を人々に教えゆく創価学会の存在と使命が、どれほど大切であり、偉大であるか。−−御書に仰せのごとく、慈悲の行動によって、国や社会を守護しゆく諸天善神の働きに力を与えていくことができるのである。その意味で学会員こそ、国土・社会の永続的な繁栄を決定づけていく人たちである。
平1・7・27
☆女性に贈ることば 九月九日
いかなる困難があろうが、ひとつひとつ地道に努力し、そして待つことである。
希望を決して失わずに、時を知り、時をつくり、時を待つことです。必ずや、勝利の時は訪れる。
☆今日のことば 九月九日
いずれの人、いずれの国でも、哲学をもたないものはない。思想をもたない人生は、舵のない船のようなものである。
☆学園抄第8回 勉学第一の校風
◇守ってあげたい
より良い教育環境のため、創立者は校内視察を重ねる。
78年(昭和53年)4月8日、初の入学式を翌日に控えた東京創価小学校を訪れた。
1年I組の教室。黒板に
「さいた〜さいた さくらが さいた」と記す。
音楽室で「月の沙漠」をピアノ演奏。理科室、図書室、放送室、工作室など全施設を確認。翌日の準備で来ていた新入生と出会う。
「皆、頭が良くなるよ」
入学前から、児童への激励は始まっていた。
関西創価小学校では82年4月12日、第1回入学式の2日後に各教室で授業参観。以降も訪問のたび、下校後などの静かな教室に入った。
「池田先生 おかえりなさい」「記念撮影ありがとうございました」
黒板に児童の喜びの言葉、天真爛漫な絵が躍っている。
チョークを握る創立者。
「がんばれ がんばれ 三年一組」
「ごくろうさま。パパ、ママによろしくね!」
「ありがとう! 今日も元気でね!!」
富士山や桜、松、船の絵を描いたこともある。
教室に入り、黒板を見た児童たち。先生の字や! 歓声を上げた。
創立者の励ましは、学問と人生の原点となる。
大学受験へ懸命に勉強していた関西校の生徒。創立者がそっと頬に手を当てた。
「顔色が悪いよ。勉強をするのはいいけれども、勉強に負けてはいけない」
生徒は海外の博士課程へ。難病に襲われたが、長年の闘いの末、寛解を勝ち取る。
会食で「成績が上がらないんです」と悩みを打ち明けた東京校の生徒には。
「努力は決して無駄にはならない。頑張れ!」
彼は法学博士となり、国立大学教授になった。
医学部の受験に失敗した関西校の生徒。
「人生は"山あり、谷あり"だよ。良い時もあれば、悪い時もある。あなたには、必ず乗り越えていける力があるんだよ。頑張っても結果が出なかった時は、もっといい方向に行くためのステップなんだ」
浪人中も励ます。
「苦労し抜くからこそ、人の心が分かるんだよ」
翌年、難関大学に合格。
「おめでとう! まずは第一の人生は勝ったね。でもこれからは第二の人生だよ!」
彼女は内科医として活躍し、博士号も取得した。
創立者は真情を語る。
「私は、学園生を、かばってあげたい。ただ一人、私だけは、たとえ皆がどんな人生になっても、抱きかかえるように守ってあげたい」
9月、2学期がスタート。
夏休みに部活動で頑張った生徒。読書や家の手伝いに挑戦した児童。一回り大きくなって学園に帰ってきた。
「健康第一であれ! 勉学第一であれ! そして親孝行第一であれ!」
創立者の期待のもと、新たな学びの日々が始まる。