日女御前御返事 P1245
『石に矢のたつ是れ又父のかたきと思いし至信の故なり、何に況や仏法においてをや』
◇希望の明日へ
大事なことは「魔来り鬼来るとも騒乱する事なかれ」(P500)との仰せのごとく、いかなる事態に直面しても、信心の心だけは破ってはならないことである。むしろ、あらゆる苦難を成長への滋養として、自分自身の輝きを増していく、たくましき勇敢な信心であらねばならない。これが信心の証である。
☆随筆 我らの勝利の大道No.59 信心練磨の教学
東北の深さ魂が燃ゆる詩人・宮渾賢治は訴えた。
「われらは世界のまことの幸福を索ねよう 求道すでに道である」
民衆の幸福を築く智慧の宝典こそ、大聖人が残してくださった御書である。
恩師・戸田城聖先生は、広宣流布のために、会長就任直後の六月、真っ先に『御書全集』の刊行を発願された。私も、御書の発刊に向け、懸命に師の大偉業を支えた。
先生は烈々と叫ばれた。
「学会精神というものは、日本の国、世界の国を救わんがためにやっているのです」「民衆救済の大責務は、創価学会の肩にかかっている」
この大宣言のまま、私たちは御書を根本に、世界百九十二力国・地域へ大法を弘通してきた。明年で御書発刊から六十周年となる。
思えば、大聖人が民衆のために、わかりやすく「かな文字」で書き留められた御手紙を、見栄っ張りな五老僧らは軽視していた。
しかし、その御書が、いつの日か、必ず翻訳され、世界で拝読されていくことを展望しておられたのが、日興上人であられる。
その通りに、御書は今、英語、中国語、韓国語、スペイン語など、多くの言語で翻訳されている。
大聖人も、日興上人も、いかばかりお喜びくださることか。
黙々と陰徳を積むが如く、真剣に奮闘してくださっている、現代の羅什三蔵というべき尊き最優秀の翻訳陣・通訳陣の方々に、私は心から御礼を申し上げたい。
さらに教学試験も、本年は、日本の「青年部教学試験一級」、また、世界四十一力国・地域でも十五万人が受験して実施される予定である。