2022年5月30日月曜日

2022.05.30 わが友に贈る

◇今週のことば
「眼前の証拠」は雄弁だ。
我らの行動の足跡を
見てくれ給えと
胸を張って語り歩こう!
民衆の柱はここにあり。
(新1419・全1045)
2022年5月30日

佐渡御書 P957
『肉をほしがらざる時身を捨つ可きや紙なからん世には身の皮を紙とし筆なからん時は骨を筆とすべし』

【通解】
肉をほしがらない時に身を捨てるべきだろうか。紙のない時代には身の皮を紙とし、筆のない時には骨を筆とするべきである。

名字の言 プロ野球中継を見ていた父子の会話 2022年5月30日
父と息子がプロ野球のテレビ中継を見ていた。その日、初勝利を挙げた投手は、息子と同世代。インタビューで「この喜びを誰に伝えたいですか」との質問に、投手は「両親です」と答えた▼息子が「僕もそう言うかな」と共感すると、父が言った。「喜びや感謝の言葉は、母さんに伝えればいい。反対に、お前が"俺はもう駄目だ"と心が折れた時は、必ず、父さんに連絡をよこしなさい」と▼順調な時よりも、苦悶の渦中の時こそ、必要としてほしい——そう思い思われるかは、人間関係の深さを測る一つの物差しだろう。以前、ある壮年部員が心身の不調で職を辞した。言い知れぬ不安にさいなまれる彼が、真情を語りたいと連絡を取ったのは、学生部時代の先輩だった▼数十年ぶりの再会。自責の言葉を並べる彼に先輩は語った。「君が自分を諦めても、僕は絶対に諦めないよ」。2人は唱題を始めた。祈るほどに彼の声に張りが出てくる。心ゆくまで題目を唱えた後、「ありがとうございました」と涙する彼の肩を、先輩は無言でたたいた▼古代ローマの哲学者キケロは「(友情は)逆境を分かち担い合うことで軽減してくれる」(中務哲郎訳)と。苦難を共に勝ち越える創価の同志こそ、最高の友である。

寸鉄 2022年5月30日
浄土も穢土も「ただ我らがむねの間にあり」御書。希望の舞も心の変革から(新1832・全1504)
人に会うことが広宣流布だ—恩師。大誠実の対話で前へ。敵をも味方に!
正義を創り出す事によってのみ平和は存在—哲人アラン 生命尊厳の思潮を拡大!
今夏の電力供給厳しく—経産省。無理ない範囲で節電を。今から意識高く
ごみゼロの日。捨てる物でも、生かせば資源。持続可能な社会へ足元で行動

〈社説〉 2022・5・30 きょう「ごみゼロの日」
◇「5R運動」で地球を守ろう!
コロナ対策の象徴となった使い捨てマスクは、世界で毎月1290億枚使われ、深刻なごみ問題に発展しつつある。細かく砕いた使い捨てマスクと、解体された建築物の破片を道路の素材にすることで、大量の資源を埋め立てずにリサイクルすることが可能になるという研究結果が発表され、リサイクルへの関心が高まっている。
きょうは「ごみゼロの日」。また6月5日までを「ごみ減量・リサイクル推進週間」として、各地で啓発活動が行われる。環境省と日本財団は、増加し続ける海洋ごみ対策事業の一環として、全国一斉清掃キャンペーン「春の海ごみゼロウィーク2022」を開催。2019年から始まったこの取り組みは昨年度、全国440カ所で行われ、約15万人が参加した。
現在、国内でのごみ総排出量は年間4167万トン。1人1日当たりだと901グラムで、リサイクル率はわずか20%という(令和2年度、環境省調査)。リサイクルできなかったごみは、焼却などに回され、燃やした際に発生する二酸化炭素や、灰を処理する埋め立て地問題などが山積。ごみ削減に向けた運動は急務だ。
ごみ問題の対策として、「3R運動」は聞きなじみがあるだろう。リデュース(発生抑制)、リユース(再利用する)、リサイクル(再生利用)の三つ。最近はリフューズ(不要な物は買わない)、リペア(修理して使う)を加えた「5R運動」が推進され、ごみのもとになるものを使わずに減らすことが重要となっている。
学会青年部は気候変動問題への意識啓発を進める「マイ・チャレンジ10」のウェブサイトを立ち上げた。具体的な対策として、マイバッグやマイボトルを使用し、ごみを減らすなど、生活を見直す10以上の実践を呼び掛けている。
池田先生は気候変動など、山積する課題に対し、「一段と対話を繰り広げて英知を結集し、新たな価値創造の力を発揮していかねばならない。地涌の世界市民が先頭に躍り出て、人類の宿命転換への連帯を拡大するのだ」と随筆でつづられた。
大河の流れも一滴の水から始まるように、小さな一歩の積み重ねで現状を変えることができる。まず一人一人が身近なところからごみを減らす「5R運動」の実践で、ごみ削減という課題に挑み、この美しい地球を守っていきたい。

☆アメリカ創価大学第18回卒業式への池田先生のメッセージ
◇創価の世界市民の真価を発揮し
◇使命の舞台から21世紀を晴らせ
一、使命深き18期生の皆さん、また、大学院新教育プログラムの7期生の皆さん、晴れのご卒業、誠におめでとう!
いつにもまして、ご苦労の多い中、勝利の日を共に迎えられたご家族にも、心よりお祝い申し上げます。
人類の宝たる英才たちを支え育んでくださった教職員をはじめ、全ての関係者の方々、誠にありがとうございます!
今この時、まさに試練の時代に旅立つ皆さんへ、私ははなむけとして「創価の世界市民の真価を勇気凜々と発揮せよ」と贈ります。
世界市民にとって普遍の規範というべき「世界人権宣言」——その作成に重要な役割を果たされたブラジル文学アカデミーのアタイデ総裁の最晩年、私はご一緒に対談集『21世紀の人権を語る』を発刊し、採択までの尊き歴史を留めました。
東西冷戦下の当時、政治情勢、思想・信条の相違などから議論は激しく対立し、紛糾する中で、最も力を注いだことは何であったか——。
それは、「世界の各民族の間に"精神的なつながり"を創り出すこと、すなわち、"精神の世界性"を確立すること」であったといいます。
皆が同じ「人間」という原点に立ち返り、「共通の目標」へ粘り強く語り合う中で、やがて対立を乗り越え、ついに世界人権宣言が採択されたのです。
私には、この奮闘の昇華が、コロナ禍にも負けず、世界から集った友と熱い議論を交わしながら、共に学び抜き、「平和の建設者」として力を磨き上げてきた卒業生の皆さんの青春と、深く重なるように思えてなりません。

◇差異を超えて「人間尊敬」の道を
一、本日、来賓としてお迎えしたシリン・エバディ先生は、投獄など命にも及ぶ迫害にも屈せず、人権と人道の信念の闘争を貫いてこられました。
先生は2003年、ノーベル平和賞受賞記念のスピーチで、「世界人権宣言」の精神に触れつつ、"21世紀を暴力から解放する唯一の道は、人種、性別、宗教、国籍、社会的な立場の違いを超えて、全ての人々の人権を理解し、擁護する実践にある"と叫ばれました。
生命尊厳の哲学を体し、価値創造の力を蓄え、人間尊敬の連帯を培ってきた皆さんは、創価の世界市民の真価を、いよいよ賢くたくましく朗らかに発揮し、自らの使命の舞台から21世紀を明るく晴らしていただきたいのです。
かけがえのない皆さん一人一人と、私はこれからも陽光きらめく「平和の池」の畔で語らう思いで、健康幸福と栄光勝利を祈り抜いてまいります。
最後に「君よ、あなたよ、地球民族を照らす"希望の光"と輝け!」と申し上げ、お祝いの言葉とします。

☆勝ちゆく君へ 第29回 創価の信仰は宿命転換の直道
◇苦難こそ青春の誉れ
「難を乗り越える信心」とは、学会永遠の指針です。
仕事、家庭、勉学など、悩みは尽きなくとも、妙法を持った青春は、全てを必ず勝ち越えていける。そのための信仰です。
私も、闘病や事業の艱難、冤罪との戦い等、一つ一つ越えてきました。
戸田先生は言われました。
「問題があるから、力がつく」「そう達観して、大きく強く生き抜いていくことだ」と。
険しい試練の坂に挑む若人には、富士のごとく何ものにも揺るがぬ境涯が開かれます。
悩みの深い人こそ使命も深い。大確信で題目を唱え抜き、難を乗り越えてくれ給え!

◇j試練に挑む「賢者」の歩みを
「君が愁いに 我は泣き
我が喜びに 君は舞う」
(大阪高等学校全寮歌、作詞=沼間昌教。JASRAC 出2203823-201)
これが創価家族の絆です。
英才の男女学生部も、宝の新入生を迎え、心の通い合う、麗しい兄弟姉妹のスクラムを強めていただきたい。
ともあれ、広布のリーダーは、苦難と戦う友に寄り添い、温かな激励を送ってください。
日蓮大聖人は、池上兄弟に、「必ず三障四魔と申す障りいできたれば、賢者はよろこび愚者は退く」(新1488・全1091)と仰せです。
共々に励まし合い、喜び勇んで「賢者の信心」に立つ中に、人材育成はあります。
それぞれの誓いの檜舞台で、前進勝利の名指揮を頼みます。