2022年5月29日日曜日

2022.05.29 わが友に贈る

限界を決めるのは自分。
 勝つと決めるのも自分。
 生命の無限の可能性を
 強く確信して祈るのだ。
 信心で破れぬ壁はない!

松野殿後家尼御前御返事 P1393
『師子の声には一切の獣声を失ふ虎の影には犬恐る、日天東に出でぬれば万星の光は跡形もなし』

【通解】
師子のほえる声には他のいっさいの獣が声をひそめてしまい、虎の影を見ただけで犬は恐れる。太陽が東天に昇れば、万星の光は、跡形もなく消えてしまう。

名字の言 思いを込めた「文字」の力 2022年5月29日
ある家族の三男が、就職試験の面接を受ける日のこと。共働きの両親は早朝に、息子へのエールにそれぞれの名前を記した一枚のメモ用紙を食卓に残し、出勤した▼数時間後、出発前の三男から、両親に写真付きのメールが送られてきた。写っていたのは"朝のメモ"だった。そこには夜勤から帰宅した長男と、大学に登校する前の次男の2人分の名前が書き加えられていた。日頃から多忙な皆が、直接、顔を合わせることは少ない。それでも思いを込めた「文字」には、心を通い合わせる力がある▼戦争によって十分な教育を受けられなかった高齢の婦人。後年、結婚したものの、経済苦と家族の病気で苦しむ年月が長く続いた▼その婦人を、近所に住む学会員の女性が励ましに足しげく通った。婦人のもとには折々に、女性から聖教新聞が届いた。その紙面を飾る笑顔の写真に心を奪われた。"私もこんな笑顔になれるなら"と本紙を購読。日々、熟読する中で文字を覚えた。信心の確信に触れ、やがて入会する▼しばらくして、婦人は手紙をしたためた。「池田先生、こんにちは。○○村にくらす◎◎です。私は信心できて幸せです」——その飾り気のない一字一字に、感謝と報恩の心があふれていた。

寸鉄 2022年5月29日
「臨終只今にあり」御書 今の決意と行動が未来を創る。悔いなき日々を!(新1775・全1337)
激闘の兵庫。新たな力と関西魂で栄光峰へ登攀!圧倒的拡大を今日も皆で
正義の大神奈川が勇戦!平和広げる対話旋風を今こそ。総力で勝利を掴め
埼玉の友が力走。鉄桶の団結で民衆凱歌の劇を!勇気と執念で突破口開け
ストレス減の最高の薬は良き友人との会話—研究 友情は豊かな人生彩る宝

☆御書根本の大道 池田大作先生の講義に学ぶ 第11回 人間学の要諦
◇河合殿御返事
『人にたまたまあわせ給うならば、むかいくさきことなりとも、向かわせ給うべし。えまれぬことなりとも、えませ給え。』(新1952 ※新規収録)

◇勇気の指標
状況を良く変えるのも、悪く変えるのも、自らの一念から起こす行動いかんによって決まる。とりわけ、周囲との人間関係を大切にすることで、自分も守られる——。大聖人は、自分が苦手と思う相手にも、賢明に闊達に接していくことを教えられています。
◆◇◆
着実に一人一人と妙法の仏縁を結ぶことで、自身の環境を仏国土へと変えていくことができる。依報たる環境を変える主体者は、正報である自分の生命にほかなりません。
日本全国はもとより、世界の各地で、学会員は社会に、地域に勇んで幸の仏縁を広げてきました。立正安国の対話さながらに「主人咲み」(新34・全24)です。
同じように相手を笑顔で大きく包容し、一人また一人と味方にする努力を営々と重ねて、今日の壮大な世界広布の道が開かれてきたのです。
◆◇◆
今、慈折広布に生きゆく創価の地涌の陣列が、「世界市民」のモデルを提示していると多くの識者が語る時代になりました。
どこまでも、目の前の一人を敬い大切にしていく私たちの「人の振る舞い」が、実は、社会の基底部を変革していく漸進的、かつ確かな挑戦として期待されているのです。

◇仏縁の拡大で広布に先駆 平井由里子 総福岡女性部長
今回拝する「河合殿御返事」は、御書の新版に新たに収録された御文です。
私たちが職場や地域で出会う人の中には、性格的に合う人もいれば、そうではない人もいます。
日蓮大聖人は御文の中で、"苦手だなと思う人に、たまたま出会ったなら、勇気をもって向き合っていきなさい。笑顔になれないことであっても、笑顔を向けていきなさい"と御教示になっています。
池田先生は、「大白蓮華」3月号で本抄を講義してくださいました。
その中で、「自らの環境をより良く築き、困難な状況を打ち破るために、自分から人に接する態度を変えていきなさいとの仰せと拝されます」「着実に一人一人と妙法の仏縁を結ぶことで、自身の環境を仏国土へと変えていくことができる」と教えてくださっています。
どんな時も、どんな人とも、カラッと笑い、聡明に仏縁を結び広げていく。この「人間学の要諦」を胸に刻み、いよいよの心で仏国土の建設へと先駆していきたいと思います。

◇出会いを大切に
環境ではなく、あくまで自分自身の一念と振る舞いこそ、全てを変革していく源泉——私自身、元来、人と接することが苦手でしたが、学会活動の中で、このことを学ばせていただきました。
10年前には脳梗塞を発症。母も同じ脳の病で亡くなっていました。幸い、後遺症はなく投薬での治療に。しかし、子どもたちのことを思うと言い知れない不安に駆られました。
先輩に相談すると、"信心は不安との戦いだよ"と力強い励ましを。その言葉に勇気を奮い起こし、"絶対に生き抜いてみせる。使命を果たさせてください"と祈りに祈り、広布に駆けました。
病魔との闘いを通して、変化したことがあります。それは、訪問・激励にせよ、友人との対話にせよ、一回一回の「出会い」にかける一念です。
"これが最後かもしれない"と、たとえ自分の心が悩みに覆われている時でも、真心を込めて、笑顔で、接することを心掛けてきました。自身の闘病の体験も率直に打ち明けながら語り合うと、「実は……」と悩みを打ち明けてくださる方もおられ、固い絆を結び合うこともできました。
発病から10年がたち、師匠と共に元気に戦ってこられたことに感謝は尽きません。
一つ一つの出会いと、その出会いを大切にしていく祈りと誠実さが、自他共の人生を豊かにしてくれると深く実感します。

◇労苦を誇りと
女性部発足から1周年を刻み、世代を超えた励ましの絆で、新しい人材が各地で輝いています。
博多総県の、あるヤング白ゆり世代の友は、多忙な仕事に疲れ、将来を思い悩むように。持病も悪化し、苦しい日々を送っていた時、女性部の先輩が彼女の話をじっくり聞いてくれました。池田先生の言葉を通して励ましてもらい、希望を取り戻した彼女は、その日から信心根本に人生を切り開こうと決意。真剣に唱題し、学会活動にも挑戦しました。
また、職場で信心に無理解な人から、心ない批判を浴びることもありましたが、同志の励ましを胸に、学会の真実を語り抜きました。
そうした中で、重要な役職に就くことに。女性では初、史上最年少での抜てきでした。異動先でも変わらずに笑顔で業務に当たる彼女に対して、上司から、"あなたのように誠実で心がきれいな人は初めてだ"と信頼を寄せられています。彼女は「温かな地区の中で励ましていただいた感謝を胸に、自分らしく仏縁を広げていきます!」と決意に瞳を輝かせていました。
1967年(昭和42年)7月9日、先生は「常に先駆の九州たれ」との永遠の指針を発表してくださいました。今夏で55周年を刻みます。
かつて先生は、こう語られました。
「先駆とは、挑戦を使命とすることです。先駆とは、労苦を誇りとすることです。そして先駆とは、一番弟子の栄光です」
今こそ、師匠のあふれんばかりのご期待に応える時!
創価の三代会長、なかんずく池田先生に、不惜身命で打ち込んでいただいた「先駆の魂」を燃え上がらせる時です。
目指す広布の最高峰へ、あの友、この友に勇気の対話を広げ、立正安国のスクラムを勝ち広げていきましょう!

◇メモ
「河合殿御返事」は、弘安3年(1280年)4月19日の著作と考えられる。御文は、手紙の末尾の一紙か、もともとこの一紙のみの手紙である可能性もある。河合殿は、西山氏の一族と考えられているが、詳細は不明。