2022年5月13日金曜日

2022.05.13 わが友に贈る

局地的な大雨の発生に
十分に警戒しよう!
"私は大丈夫"と油断せず
災害時への備えを万全に。
安全第一の行動を!

四条金吾殿御返事 P1136
『大難来れども憶持不忘の人は希なるなり、受くるはやすく持つはかたしさる間成仏は持つにあり』

【通解】
大難が来ても、この法華経を常に思い持って忘れない人はまれである。法華経を受けることはやさしく、持ち続けることは難しい。そして、成仏は持ち続けることにある。

名字の言 「北九州市平和のまちミュージアム」の企画展を見て 2022年5月13日
長崎の原爆投下は当初、福岡の小倉陸軍造兵廠が目標だった。その跡地に今春、命の尊さや戦争の実態を伝える「北九州市平和のまちミュージアム」が開設された▼同館で「模擬原爆」を解説する企画展を見た。核物質の代わりに火薬の入った模擬原爆は丸みを帯びた形からパンプキン(かぼちゃ)と呼ばれた。終戦直前、日本各地に49発も投下され、甚大な被害をもたらした。いわば民間人を大量殺戮する実験であり、予行演習である▼事実に衝撃を受けた来館者が語気を強めた。「戦争がどれほど人間を狂わせ、残酷にするか。絶対に起こしてはならないし、起こさせてもならない!」▼第2代会長・戸田城聖先生は北九州の地で「原爆などを使う人間は最大の悪人だ」と語った。そして65年前の1957年9月8日、「原水爆禁止宣言」を神奈川で発表した。核兵器は存在自体が絶対悪だ。それを正当化する思想の奥にひそむ生命軽視の魔性の爪をもぎとり、人類の生存の権利を断じて守る。この烈々たる宣言に触れると、平和構築への闘志が湧く▼御聖訓に「ちかいし願いやぶるべからず」(新114・全232)と。戦争と核の時代に終止符を打つまで祈り、動き、対話に挑む。それが我らの誓いである。

寸鉄 2022年5月13日
小事つもりて大事となる—御書。一日一日挑戦を。その積み重ねが勝利開く(新2046・全1595)
同志の一歩前進を皆で称えよう!互いに喜び進めばわが地区の勢いは倍加
社会の為に活躍する若人を育てるのが学会の目的—恩師。共に戦い、成長!
自転車事故増加と。感染禍で通勤利用や新サービスも多く。絶対無事故で
3回目接種を終えた人は重症化率と致死率が低下—厚労省。賢明に検討を

☆共生の地球社会へ〜仏法の英知に学ぶ テーマ:識字率の向上
登場人物
【娘・ミライさん】好奇心旺盛な女性部員。世の中の出来事について、父・ホープ博士と語り合うことを楽しみにしている。
【父・ホープ博士】勉強熱心な壮年部員。毎月1回、家族と一緒に教学を研さんしている。「博士」はニックネーム。本業は会社員。

◇教育で"内なる尊厳"を開花
ミライ コロナ禍によって進んだオンライン授業。捉え方はさまざまあるけれど、子どもたちにとって、より良い教育環境を整えていかないとね。

ホープ 世界には、貧困や紛争のせいで、また、学校が近くにない等の理由で、学校に行けない子ども(6〜14歳)が約1億2100万人いるとされているんだ。
さらに、教育を受ける機会がないまま大人になったために、世界には文字の読み書きができない人が、15歳以上の7人に1人の割合でいるんだよ(約7億7300万人=国連教育科学文化機関〈ユネスコ〉)。

ミライ 文字の読み書きができない生活なんて、想像したことがなかった。

ホープ 自給自足の伝統的社会では大きな問題とはならないけれど、科学技術が発達し、グローバル化が進む今日では、深刻な問題となっているよ。
例えば、薬の説明書きを理解することができないから、農薬を薬と間違えて飲んでしまうといったケースもあるんだ。
内容が理解できないまま、契約書にサインをしてしまい、悪意のある人に騙されてしまう場合もある。
読み書きを身につけることは、命や生活を守ることに直結するんだ。また、将来の夢に向かって学び、貧困を克服する第一歩にもなるんだよ。
池田先生は、「識字は『人間』らしさを支える核の一つ」と言われているよ(『21世紀の人権を語る』)。

◇学べる喜び
ミライ 現在の日本は識字率の高い国になっているけど、日蓮大聖人の御在世当時はどうだったの?

ホープ 当時の正確な記録は残されていないけれど、多くの民衆は文字が読めなかったようだよ。
だけど大聖人は、文字が読める、読めないで、門下を差別なんかされなかった。たとえ、文字が読めなくても、不退の信心を貫いた門下が何人もいたんだ。
大聖人は、そうした門下を思いやり、御自身が認めたお手紙の読み聞かせを、周囲に勧められていたよ。武士や一般の庶民など、幅広い人々が読みやすいように、仮名交じりのお手紙を数多く書かれたんだ。

ミライ 門下に対する、大聖人の深い御慈愛が拝されるね。

ホープ 創価学会もまた、庶民の団体であり、同じだよ。草創以来、戦争や貧しさゆえに、教育を受けられなかったが、御書などの研さんを通して、読み書きを学んだという人も多くいたんだ。
御書は現在、10言語以上で翻訳・出版されているよ。各国の人たちが、慣れ親しんだ言語で仏法の哲理を学ぶことができ、喜びが広がっているんだ。

ミライ 日本では昨年、御書新版が発刊されて、一段と仏法を学ぶ機運が高まっているね。
仏法を"学べる"ということは、決して当たり前ではないんだね。

◇四仏知見
ホープ ブラジルSGI(創価学会インタナショナル)教育本部では、1980年代から識字教育のボランティアを始めたんだ。
当時のブラジルは、15歳以上の非識字率が約18%。長年続いた軍事政権による支配や、経済危機を背景に、教育が虐げられてきた歴史を改革しようと取り組んできたんだよ。

ミライ 読み書きは、社会の基盤を形作る、最重要の分野だよね。

ホープ ブラジルSGIの教育運動には、創価学会初代会長・牧口常三郎先生が掲げられた「子どもの幸福のための教育」との理念が流れている。
牧口先生は、法華経方便品(別掲)に説かれる「四仏知見」に、教育の鍵を見いだされたんだ。

ミライ 詳しく聞かせて!

ホープ 「仏知見」とは、「仏の智慧」のことだよ。仏法では、万人の生命には偉大な智慧が秘められていて、かけがえのない尊厳性を見いだしている。
仏知見を「開」かせ、「示」し、「悟」らせ、仏道の道へ「入」らしめる——このことを「開示悟入の四仏知見」というんだ。
池田先生は、「四仏知見」について語られているよ。
「『開く』とは、その無限の智慧を『開発』すること、『示す』とは『顕示』、教え顕し示すことです。さらに『悟らせ』とは、具体的な活動を通して、その智慧を実感、体得させることです。そして『入らせる』とは、あふれでる智慧を自由自在に使って、自ら幸福の大道へと入らせるようにしていくことなのです。これが、仏法の究極の目的であり、『教育』の目的とも完全に軌を一にしています」(『明日をつくる"教育の聖業"』潮出版社)

ミライ 教育の大切さが改めてよく分かったよ。識字率の向上も含め、教育を通して、人生の選択肢が広がり、誰もが"内なる尊厳"を開花できる社会にしていきたいね。

◇法華経から
諸仏世尊は衆生をして仏知見を開かしめ、清浄なることを得しめんと欲するが故に、世に出現したまう。衆生に仏知見を示さんと欲するが故に、世に出現したまう。衆生をして仏知見を悟らしめんと欲するが故に、世に出現したまう。衆生をして仏知見の道に入らしめんと欲するが故に、世に出現したまう。(妙法蓮華経並開結121ページ)

◇メモ
法華経方便品では、あらゆる衆生に本来、具わっている仏知見(仏の智慧)を開かせ、示し、悟らせ、その境地に入らせることが、諸仏が世に出現する根本目的(一大事因縁)であると明かされています。
"あらゆる人を幸福に""すべての人を救いたい"という、慈悲の実践こそ、尊き仏の振る舞いなのです。

[コラム:"いま"を知る]読み聞かせ
大型連休は目前。幼い子どもとのコミュニケーションとして"読み聞かせ"はどうだろうか。子どもに絵本を読み聞かせることは、子どもの感情表現や想像力、国語力を豊かにするといわれている。
英国の大歴史学者トインビー博士は、小学生の時の授業より、母による歴史の読み聞かせがおもしろかったので、歴史への関心を持つようになった。
池田先生は、「良書に親しむことから得られる心の滋養は計り知れません。とくに幼年期から、本になじむ習慣を身につけることの意義は大きい」と語っている。
「子にすぎたる財なし」(新1753・全1322)——家庭にとっても、地域・社会にとっても、子どもは未来を開きゆく宝であり、今を生きる存在だ。
コロナ禍で生活の制約が続いても、子どもの可能性を狭めてはならない。
大人も一緒になって良書との触れ合いを心から楽しみ、有意義な時間を刻んでいきたい。