2022年5月23日月曜日

2022.05.23 わが友に贈る

◇今週のことば
「極楽百年の修行」に勝る
我らの「一日の功」だ。
今日も勇気に燃えて
広布と人生の開拓を!
黄金の日記文書を綴れ。
(新261・全329)
2022年5月23日

上野殿御消息 P1527
『父の恩の高き事須弥山猶ひきし母の恩の深き事大海還つて浅し、相構えて父母の恩を報ずべし』

【通解】
父の恩の高いことは須弥山さえもなお低いほどであり、母の恩の深いことは大海もかえって浅いほどである。心して父母の恩を報ずべきである。

名字の言 座談会で行われた即席の表彰式 2022年5月23日
学生時代から剣道の鍛錬を重ねる地区部長は、今も武術関連の本を読み、心と頭を鍛える日々。「法華経の兵法が最強だけどね」と笑顔で語る▼そんな彼の座右の銘は「構はありて構はなき」。宮本武蔵の『五輪書』にある「有構無構」の教え。彼は自分流に"型にはまらず、固執せず、自在の心で目的達成へ突き進む"と捉えている。それを感じさせる場面を、彼の地区の座談会で見た▼一人の少女部員が、出品した絵画展の主催団体から賞状が郵送されてきたと報告。その場で開封すると、中身は全応募者に贈られる「参加賞」だった。少女は複雑な表情を浮かべた。そこで地区部長は即席の表彰式を開催。会場の皆が"わが地区の未来部員が、頑張ったことがうれしくて"と笑顔で喝采を送った▼会場には新来の友人もいた。デザイン事務所を営む女性だった。その場では、彼女は「努力で築いた技巧と実力でやっていけます」と、信心することはなかった▼だが後日、苦難に直面した彼女は、座談会での情景を思い出し、"まず心を鍛錬したい"と入会した。一人の少女を励ましたいという地区部長の一念は、自然な振る舞いに表れ、別の女性をも信仰に導いた。強き信心こそ、自他共の幸福を生む源泉である。

寸鉄 2022年5月23日
「常に南無妙法蓮華経と唱えさせ給うべし」御書 題目第一で活路は開ける(新533・全941)
「自分が責任を持つのだ」戸田先生。自分発の気概で戦えば全てが歓喜に!
創価の人々には嘘のない率直な対話がある—識者 真っすぐな言葉は伝わる
会議・打ち合わせは要点定め価値的に。全幹部が最前線に飛び込み波動を
定年後も働きたい人」が6割超。豊かな経験は社会の宝。広布の舞台でも

☆ミネソタ大学「名誉人文学博士号」授与式 池田先生の謝辞
◇大学は尽きない"精神の水源" 英知と活力で新たな価値創造を
一、最初に、コロナ禍等の幾多の試練を勝ち越えて、晴れの門出を迎えられた誇り高き卒業生の皆さんに心からのお祝いを申し上げます。
誠に誠に、おめでとうございます!(拍手)
大学と共に人生の年輪を重ね、毎年、万感の思いで、卒業生を送り出してきた一人として、同窓の友たちと大切にしている仏典の言葉があります。それは、「去って去らず」「去らずして去る」と。
たとえ、「身」は離れても、「心」は自在です。
ミネソタ州内に源を発し、貴大学のキャンパスを貫くミシシッピ川は、たゆまず流れ去りつつ、しかも、どの水もつながり合って、広大な大地を潤し続けていきます。
それと同じように、大学という尽きることのない精神の水源に融合する卒業生一人一人の生命は、満々たる英知と活力を湛えて、学友たちと絶妙なる連携をとりながら、社会へ、世界へ、未来へ、新たな価値を創造していけるのではないでしょうか。

◇人間教育の大河を悠々と広げ 生命尊厳と人道の世紀を共に
一、貴ミネソタ大学の紋章には、「あらゆる学術のための共通の絆」という、誠に素晴らしきモットーが刻まれております。
この最高峰の名門学府より、光栄にも、本日、私は「名誉人文学博士号」を賜りました。
最も誉れある人間教育の大河の「絆」に連ならせていただいた栄誉を、共に「生命尊厳と人道の世紀」を目指して行動する、貴国アメリカをはじめ、192カ国・地域の創価の世界市民と分かち合わせていただくことができ、これほどの喜びはございません。
心から御礼を申し上げます。誠に誠にありがとうございます(拍手)。

一、貴大学との尊き「絆」は、実は、私にとりまして、ちょうど50年前(1972年)の5月に対話を開始した、20世紀を代表する歴史学者アーノルド・J・トインビー博士との忘れ得ぬ縁にもつながっております。博士との対話は翌年も行い、合計40時間に及びましたが、その中で、全米各地をはじめ世界中を旅された思い出も伺いました。
博士は1955年11月、貴大学で重要な講演をされております。
すなわち、人類が破滅を避ける唯一の道は、世界が社会的融合を成し遂げ"一つの家族"となっていくことだと訴えられました。
そして"人類が、必要としているものは、互いの差異から学び、差異を人類共通の未来の宝と認識して、異なる人々の生き方に学んでいくことである"と語られたのであります。
40歳も若い私を、西洋と東洋を結ぶ対談に招いてくださったのも、博士がこの信念を体現されていたからであると、今、あらためて感謝が込み上げてまいります。
博士が託してくださった、この「差異から学び合う」対話の道を、私も報恩と後継の一念で、半世紀にわたり貫き通してまいりました。

◇ミネソタ大学出身のノーベル賞受賞者 ボーローグ博士
◇「飢えと悲惨のない世界へ 競争から協力の時代に!」
「インド近代農業の父」と仰がれるM・S・スワミナサン博士も、共に対談集を発刊した一人です。
くしくも、その一書の中で、満腔の敬意をもって偲んだのが、貴ミネソタ大学の出身で、世界の民衆を食糧危機から救い、ノーベル平和賞を受賞されたノーマン・ボーローグ博士だったのであります。
ボーローグ博士は、若き日に貴大学で結んだ師弟の絆を原点とし、そして「あらゆる学術のための共通の絆」を世界中に広げながら、「ネバー・ギブ・アップ」の不屈の努力で、奇跡の小麦を生み出し、「緑の革命」を成し遂げられました。
この博士が、「飢えと悲惨がある限り、平和な世界を築くことはできない」と喝破し、「時代の流れは、競争ではなく、協力に向かわなければならない」(レオン・ヘッサー著『"緑の革命"を起こした不屈の農学者 ノーマン・ボーローグ』岩永勝監訳、悠書館)と叫ばれていたことが、私の胸に、ひときわ深く強く迫ってならないのであります。

一、東洋には、「源遠ければ流れながし」という箴言があります。
貴ミネソタ大学は、1851年、「全ての人間は、知の力によって豊かになる」との崇高な理念を掲げて創立されました。まさしく、かけがえのない「知の力」の源たる貴大学から、迸る勢いで危機の時代に立ち向かっていく卒業生の皆さん方の使命が、どれほど偉大か。
かの民衆詩人ホイットマンが「地上で最も重要な流れ」(『ホイットマン自選日記〈下〉』杉木喬訳、岩波書店)と謳い上げたミシシッピ川の流れのごとく、悠々と、また堂々と、地球民族の明日へ、幸福と栄光の花々を爛漫と咲かせていかれることを、私は念願するとともに確信してやみません。
私も、わが後継の世界の青年たちと共々に、貴大学の絆に勇んで連なりながら、平和と文化と教育の大河を、いやまして未来へ流れ通わしていくことを、固くお誓いするものであります。
結びに、貴ミネソタ大学の無窮の発展と、ご臨席の全ての方々のご健勝を心から祈念し、御礼のスピーチとさせていただきます。
サンキュー・ベリー・マッチ!(大拍手)