2022年5月20日金曜日

2022.05.20 わが友に贈る

受け身の姿勢では
本当の力は出ない。
何事も主体者の自覚で
自発能動の挑戦を!
そこに喜びと充実が!

金吾殿御返事 P999
すでに年五十に及びぬ余命いくばくならず、いたづらに曠野にすてん身を同じくは一乗法華のかたになげて雪山童子薬王菩薩の跡をおひ仙予有徳の名を後代に留めて法華涅槃経に説き入れられまいらせんと願うところなり

【通解】
すでに年も五十近くになった。残された寿命もいくばくもない。いたずらに広野に捨てる身であるならば、同じくは一仏乗を説く法華経の方に投げて雪山童子や薬王菩薩の跡を追い、仙予国王や有徳王がその名を後の時代にとどめたように、日蓮もその名を後の時代にとどめて、末法の法華経・涅槃経に説き入れていただこうとら願うところである。

名字の言 竹が成長するスピードの秘密 2022年5月20日
兵庫県を訪れた際、旬のタケノコとサンショウのつくだ煮を食した。シャキシャキとしたタケノコの食感と、サンショウの香りが見事に調和し、ご飯が進んだ▼タケノコとは、竹の地下茎から出てくる若芽のこと。地上に顔を出すか出さないかの時に掘り出すのが、一番の食べ頃。薄い皮に幾重にも覆われているのは、イノシシなどの外敵から身を守るためのようだ▼竹の成長は早く、ピーク時には1日1メートル以上伸びた記録も。その秘密は「節」にある。一本の竹には約60個の節があるといわれるが、その一つ一つの節に成長点があり、それらが"同時に"成長するのだ。それでいて倒れないのは地下茎でつながっているからである▼人間社会も同じだろう。立場や状況などは人それぞれ異なる。それでも心を一つにして同じ目的に立ち、一人一人が時を逃さずに行動することで、全体として天を突く勢いで真っすぐに成長できる。信仰の世界で言えば、異体同心の前進である▼矛盾するようだが、異体同心の前進のためには「たとえ一人になっても私は進む」という「一人立つ」強さが不可欠となる。竹のようにしなやかに、一人一人が強く、支え合う。そこに真の団結が生まれ、勝利の快進撃につながる。

寸鉄 2022年5月20日
皆で座談会の大成功を。体験あり決意あり。歓喜の会座から勝利の頂へ!
岩手「女性部の日」「青年部の日」。今日も広布へ。尊き奮闘を諸天も賛嘆!
新潟県女性部の日。誓願の祈りで勇敢に対話拡大 地域を照らす希望の太陽
壮年部・男子部が力を合わせれば広布は加速。互いに励まし清々しい命で
課題の明確化がストレス減の近道—医師。何事も挑戦は具体的に一歩ずつ

〈社説〉 2022・5・20 東京スカイツリー開業から10年
◇歴史をつくる主体者の自覚で
2012年5月22日、墨田区・押上の地に、自立式電波塔として世界一の高さ(634メートル)を誇る東京スカイツリーが開業した。
この10年、来場者数は「天望デッキ」で4000万人に達し、商業施設などが人気の東京スカイツリータウンでは3億人を突破。
近年は、新型コロナの影響で集客に苦労しているものの、緊急事態宣言中に、都内の小中高生を対象にした天望デッキの貸し切り営業を行うなど、地域を大切にする姿勢も当初から貫いている。
節目ごとに実施する特別なライトアップも定着し、東京の新たなシンボルとして日夜、温かな光を放っている。
建設当時、これだけの巨大な建造物を造ることは大きな挑戦だった。
延べ約58万人もの技術者や職人が携わり、数々の困難に直面したが、特に鉄材の仕入れ、管理、溶接は困難の連続だったという。
作業には複数の鉄骨加工メーカーが参加していたため、細かい連携を取ることが重要だった。
そこで、携わる複数社が集まり「鉄骨ワーキンググループ」を結成することに。毎週のように議論を積み重ね、多くの課題を解決する意見や提案が生まれる場となった。
当時、鉄骨の管理を担当した大林組・大塚英郎さんは振り返る。
「結成当初は、皆どこか腰が引けているところがありました。しかしながら、すぐにこのプロジェクトはメンバー全員が一致団結しないと実現できないということに気付きました。その瞬間から、メンバー全員の結束力が一気に強まっていきました」(山田久美著『東京スカイツリー 天空に賭けた男たちの情熱』マガジンハウス)。
「世界一のタワーをこの手で造る」——。その主体者としての自負と誇りが、偉業を成し遂げたといえまいか。
池田先生は、かつて「偉大なる仕事というものは、自ら責任を担い立つ、勇敢なる人間によって為されていくということである。嫌々ながら、人に『やらされている』という暗い意識があるかぎり、本当に一流の仕事は、絶対にできるものではない。(中略)われらの広宣流布という"仕事"は、本質的に深き使命感と責任感に発する崇高な戦いだ」とつづった。
我らの"立正安国、立正安世界"への戦いは日々、続く。一人一人が広宣流布の歴史をつくる主体者としての誇りを胸に、師弟の月・7月を目指し進もう。

☆Switch——共育のまなざし 池田先生の励ましの言葉から 家庭教育の根本とは?
◇「負けない」「真剣」の姿を見せること
21世紀は「女性の世紀」——これは、池田先生が一貫して訴えてきた信念です。ゆえに先生は、地域や家庭、職場で社会で懸命に献身する全ての女性をたたえ、温かなエールを送ってきました。今回は、子育てに奮闘する友への励ましの言葉を『21世紀への母と子を語る』(『池田大作全集』第62巻所収)の中から抜粋して紹介します。

◇生き方の骨格
<母ゆえの悩みがある。苦しいことも多いかもしれない。しかし、「そこで負けないで、子どもや家族を、そして自分に縁した人々をすべて『幸福の大道』へと導いていく——これほど尊貴な存在はありません」と、池田先生はたたえます>
日蓮大聖人の時代にも、夫を失いながら、懸命に子どもを育てた女性の信仰者が何人もいました。
大聖人は、そのなかの一人の方を「日妙聖人」とまで呼ばれ、「信心の心を強くして生きていきなさい。そうすれば、諸天は必ずやあなた方を守っていくでしょう」(新1689・全1220、趣意)と励まされている。この御指南のままに、日妙聖人は純粋な信心を貫き、娘を立派な信心の後継者に育てあげ、勝利の人生を見事に開いたのです。

<女性リーダーが子どもの頃の思い出を述懐しました。母は自宅で折あるごとに御書を開いていたそうです。その母の姿を見て、"御書はそんなにすごいものなのか"と心がひかれ、お小遣いやお年玉を貯めて"自分の御書"を購入。母子で机を挟み、御書を一緒に読み合ったことが忘れられないと語ります>

それはすばらしいね。子ども時代の思い出は、一生の財産になっていくものです。まして、親子が一緒になって築いた信心の思い出は、なおさらでしょう。
親の役目の一つは、子どもが人生を生きていくうえでの"骨格"をつくってあげることです。試験の科目みたいに、これとこれだけ教えておけばよい、というわけにはいかない。たんに話をして言い聞かせればよいというものではないし、いくら親が気負ったところで、子どものほうが心を向けてくれなくては"空まわり"になりかねない。
そうではなく、真剣に何かに打ち込む親の姿を見ながら、子どものほうがしぜんに興味や関心をいだいていく。その姿から、何かを学んでいく——それが「家庭教育」の根本となるものです。
「われわれが内に向かってわれわれのなすべきことをしたら、外に向かってなすべきことはおのずとなされるでしょう」(『ゲーテ格言集』高橋健二編訳、新潮文庫)とはゲーテの言葉ですが、子育てにも通じる人生の極理と言ってよいでしょう。
"どうして、お母さんはあんなに一生懸命なのだろう?""ああしている時のお母さんは、本当に楽しそうだな"と、母親の表情や声の調子から、子どもは敏感に感じ取って、知らずしらずのうちに、「生き方」の骨格が築かれていくものなのです。

◇自ら善縁となって
<先生は、かつて対談したニューヨーク市立大学クイーンズ・カレッジの学長のエピソードを紹介します。物理学者でもあった学長にとって、幼少時代に「科学への目」を開いてくれたのは、母親でした>

家でかんたんな「科学実験」を見せたりして、子どもが「知識」を肌身で感じられるように、努力をしてくれたというのです。学長は、当時を振り返り、こう述懐しておられた。
「母は、何が良いとか悪いとか決めつけたり、優劣をつけたりもせず、ともかく『知的なもの』に接するようにしてくれたのです。そのためなら、私たちが何をやろうと、母は怒りませんでした。
"科学実験"のおかげで、家の中をめちゃくちゃにしたり、眠ったふりをして、ふとんの中に懐中電灯を持ちこんで、明け方の4時まで本を読んだりしていても、見て見ぬふりをしてくれました。なんでもいいから、学んだほうがいい——そういう考えだったのです」と。

<"自らが善縁となり、子どもの豊かな可能性を育んでいく使命が親にはある"と、先生は訴えます。その使命と役割は、母親であれ父親であれ、変わりません>

わずかな時間であったとしても、ともに語りあったり、何かを一緒に体験したり、感動しあった時間というのは、子どもの心に深く残っていく。今は社会も豊かになり、親がなんでもしてあげられる環境が整ってきていますが、何か形にとらわれたり、特別なことを追い求める必要はありません。親から子へ、子から親へと通いあう「心の時間」こそが大事なのです。

◇飛行機のように
<一方で、この「心の時間」が近年、持ちづらいのも実態です。自宅という"同じ場所"にいても、それぞれ別々に食事をとり、それぞれが好きなことをして、別々の部屋で自由に過ごし、別々の時間に休む……ある調査では、子育てをつらいと感じている女性が、その理由として最も多く挙げたのは「自分の自由な時間がなくなること」でした。
共働き世帯が増加した現代では、そのつらさを抱える人も一段と増えているでしょう。また親だけでなく、"自分の好きなように時間を過ごしたい"と考える子どもも多いようです>

家族の団欒が大事といっても、生活形態や生活リズムがこれだけ多様化しているのだから、すべてが昔と同じようにいかないのも現実でしょう。また、お母さん方の「自分の自由な時間がほしい」という気持ちも、ある面で分かります。いまだに育児は母親の負担が重く、とくに精神面で周囲がどう支えていくかは、大きな社会的課題と言えます。
とはいっても、家族がたがいのことを思いやる気持ちだけは失ってはいけません。めいめいが別々の方向を向いて生活している"ホテル"ではなく、たとえ離れた席に座っていても、同じ目的地に向かって進む"飛行機"のように、心あわせて「家庭」を築いていくことが大切ではないでしょうか。
◆◇◆
飛行機といえば、戸田先生が、ある時、こんな話をされたことがあった。「昔、私は仙台から飛行機で東京へ帰ってきたことがあるが、その途上、阿武隈川の川下のあたりで、烈風にあった。そのころの飛行機は、今どきのと違って、6人乗りのかんたんな飛行機だから、上下に激しく振動して、なかなか前には進まない。仙台から東京までの間、飛行機が気流と闘争していたが、その闘争は見ていてじつに立派な闘争であった」と。
具体的な話を通して、すべては闘争だという本質を教えてくださる師でした。子育ても家庭のことも、すべて現実との格闘です。もとより楽なはずはないし、思いどおりにならないことのほうが多いかもしれない。しかし、目的地に向かって心を定め、苦悩の乱気流を突きぬければ、そこには澄みきった希望の青空が広がっている。
仏法では、「苦」と「楽」は表裏一体であり、「労苦」のなかにこそ「遊楽」はあると説きます。大事なことは、負けないことです。あきらめないことです。飛行機も飛び続けてこそ、目的地にたどりつけるように、人生の醍醐味は、深い労苦を勝ち越えてこそ満喫できるのです。

◇母は世界の希望
<家族全員を"幸福"へと運ぶ"名操縦士"にと願い、先生は重ねて励ましを送ります>

ヨーロッパ統合の推進者であったクーデンホーフ=カレルギー伯と対談したことがあります。その中で、「女性の幸、不幸の姿こそ、一つの社会、一つの国が安泰であり、健全であるかどうかの具体的な表れである」と述べた私に対し、クーデンホーフ=カレルギー伯はこう語っておられた。
「女性がより大きな役割を果たす機会が与えられれば、それだけ世界が平和になるということです。なぜなら、女性は本来、平和主義者だからです」「世界中で女性が議会と政府の半分を占めるようになれば、世界平和は盤石になるだろう」——と。
忘れることのできない、含蓄深い言葉でした。

<ガンジーやタゴールをはじめアルゼンチンの人権の闘士エスキベル博士など、世界一級の知性の人々も、"平和の世紀を築くのは女性である"と訴えています。ガンジーの弟子として非暴力闘争を貫いた女性ウシャ・メータ氏の言葉を、先生は紹介しました。「ガンジーは『勇気をもって、正義のために戦え。真実を語れ』と教えてくれました。また『女性が心の平和を確立することによって、社会の平和は築き上がる。その時、女性のもつ平和の力は爆発的な偉大な力となり、社会は変えられる』と教えてくれました」>

皆さま方は、みずからの行動をもって、その時代の最先端を切り開かれている。世のため人のため、懸命に活動しておられる。本当に尊いことだ。合掌する思いです。
皆さん方が、世界の希望です。人類が皆さんの未来への行動を見つめています。一つ一つの行動は目立たないかもしれないが、着実に、社会を世界を、「幸福」の方向へと導いている。その行動は、そのまま、お子さんたちの「希望の未来」を開いていることにもなるのです。
誇りをもって進みましょう。
「平和の世紀」を築くために!
「使命の人生」を勝ち取りながら!