2022年3月3日木曜日

2022.03.03 わが友に贈る

無限の可能性を持つ
宝の未来部の成長を
皆で支えていこう!
後継の友との絆も強く
盤石なる広布の道を!

上野殿御返事 P1561
『願くは我が弟子等大願ををこせ』

【通解】
願わくは、我が弟子らは、大願を起こしなさい。

名字の言 「平和」を願う「桃の節句」 2022年3月3日
本紙の連載「ストーリーズ」で先月、雛人形の前でカメラに納まる池田先生ご夫妻と、雛人形を囲んで歓談する関西創価学園の女子生徒の写真が掲載になった。2枚を見比べた読者から「男雛と女雛の並べ方が違います」との声があった▼理由は諸説ある。その一つに、日本では古くから「左方上位(向かって右側が上位)」と考えたことに由来しているとする説がある。平安時代の帝は向かって右側、妃は左側に座った。雛人形も同様に並べられ、関西の一部の地域ではその伝統が継がれている▼一方、関東では向かって左側に男雛を飾るが、それは明治の開国がきっかけという。国際的な儀礼では、向かって左側が上位とされる。この考え方が社会に広まり、雛人形の並べ方にも影響を及ぼしたという▼きょうは「桃の節句」。「桃」は木偏に「兆」と書く。未来を思わせる字だ。また、「桃」には古来、「不老長寿」の力があると考えられた。女の子の健やかな成長を願う「桃の節句」には、「生命の継続」とともに「平和」の願いが込められている▼世界ではいまだ戦火がやまない。その犠牲となるのは常に民衆であり、何より子どもたちである。全ての子らが希望の未来を心に抱ける日の到来を強く祈る。

寸鉄 2022年3月3日
「いよいよ強盛の御志あるべし」御聖訓。困難な時こそ祈り強く変毒為薬(新1690・全1221)
「華陽姉妹 誓春の日」。信仰は幸福になる為の権利。勝利の門開く拡大を
今日も太陽の心で希望の対話。春風の励ましを友に。先駆九州女性部の日
子どものネット利用時間増加—調査。生活リズム乱れぬよう親子で規則を
住居確保給付金等の生活支援策の申請延長—公明推進で。全力で庶民守れ

〈社説〉 2022・3・3 「女性の健康週間」に思う
◇自分の体と向き合う時間を
月経周期を管理するアプリ、経血を吸収するショーツ、自宅でできる卵巣年齢の検査キット——今、科学技術で生理・妊娠・出産・更年期などについて、女性の体の悩みを解決したり、ライフスタイルを支援したりする「Femtech」が話題になっている。これは、Female(女性)とTechnology(科学技術)を掛け合わせた造語で、昨年の新語・流行語大賞の候補に挙がった。
女性の体は、思春期、性成熟期、更年期、老年期とホルモンの分泌の増減により、心と体の変化が現れる。また、出産回数の減少により、昔の生涯平均月経数が50〜100回だったのに対し、現在は約450回と大幅に増加している。
2018年の日本医療政策機構の調査によると、月経周期や更年期に伴う心身の変化で、仕事の効率が半分以下になる、と回答した人は約半数に上る。多くの女性がこうした困難さを抱えている。
女性の健康課題に注目が集まる背景には、体調のコントロールが必要な中で、働き方や生き方が多様化し、活躍の場が増えていることがあるようだ。共働き世帯は専業主婦の2倍となり、女性の可能性や能力の発揮を目指すエンパワーメントも広がってきている。
「働き続ける」という選択肢をきっかけに、我慢してきた体のつらさの軽減や、出産・育児・キャリアなどの人生設計の主体的な選択のために、健康管理が大切だと認識され始めた。それとともに、不調の陰に病気が隠れていないかを知ることも重要だ。
産婦人科医師の高尾美穂さんは「小さな不調や違和感は我慢しがちですが、それが大きな病気につながることも多くあります。逆にいえば、小さな違和感を見過ごさなければ、大きな病気を回避することもできます」(『心が揺れがちな時代に「私は私」で生きるには』日経BP)と指摘する。自分の体の変化を知るとともに、健康診断や婦人科検診を受診し、病気の早期発見につなげたい。
3月1日〜8日は「女性の健康週間」。女性が生涯を通じて健康で明るく、充実した日々を自立して過ごすことを総合的に支援するために定められた。
前述の調査で、自分の体についての知識が豊富な女性は生活満足感が高いという。年代ごとの健康課題や対策を知り、今一度、自分の体と向き合う時間をつくりたい。

☆学ぼう「黄金柱の誉れ」Q&A 第23回 「求道の人」の生き方とは
<前へ、前へと!>
「月月・日日につより給へ」(全1190・新1620)と仰せの如く、前へ前へと進むことだ。"進まざるは退転"であるとは、仏の遺言であるのだ。
本来、「退屈」という言葉も、仏道を求める心が退き、屈する意味であった。"もう疲れた、嫌になった"と求道心が挫けることであった。
一般的にも、前向きな向上心を失って、価値のない、張り合いのない一日一日の生活を送ることは、苦しく悲しいことである。
(中略)
退屈に流されず、自らを、人のために!
自らを、正義のために!
自らを、平和のために!
そして、自ら幸福への道を切り開いていく人が、人間として王者なのである。勝利者なのである。真実の指導者なのである。
(『池田大作全集』第137巻、「随筆 人間世紀の光」)

<皆から学ぶ謙虚な姿勢で>
「皆から学ぼう」という余裕をもっていただきたい。
"あの人の信心は立派だ。学ぼう""あの人の家庭生活はすばらしい。学ぼう""あの人の歩く姿は健康的だ""あの人のお化粧は、とてもうまい"(爆笑)——だれからでも何か学ぶものがある。つねに学ぶ謙虚さは、その人の大きさの表れである。
(中略)
リーダーは、立場が上になればなるほど、「皆から学ぼう」という姿勢を強くもっていただきたい。
(『池田大作全集』第83巻、「SGIアメリカ本部」開館記念勤行会でのスピーチ)

<行き詰まった時こそ"いよいよ"の心で>
誰人の人生にも、また、どんな戦いにも、必ず「行き詰まり」を感じる時があります。
しかし、行き詰まった時こそ、自身の信心が試されているのであり、「勝負の時」にほかならない。
大事なことは、常に前進の方向へ一念を定めることです。壁を乗り越える挑戦自体が、自身の境涯を確実に広げていく因となることは間違いありません。戦えば必ず生命は変わります。宿命は絶対に転換できる。
その意味でも、行き詰まった時こそが本当の勝負です。行き詰まりを打開する力こそ、「いよいよ強盛」の信心です。
これは、社会にあっても変わりません。
(『勝利の経典「御書」に学ぶ』)

☆紙上セミナー 仏法思想の輝き 美容師 野口登
◇人生を彩る「美」を提供
【プロフィル】のぐち・のぼる 東京・世田谷で美容室「エスポワール」を営む。1967年(昭和42年)入会。55歳。東京都世田谷区在住。地区部長。桂冠勇勝会中央委員。

◇自他共の幸福に尽くす
髪の手入れから遠ざかっていませんか? コロナ禍の影響で、美容室への来店を控え、手入れの間隔を空ける方も少なくありません。
そこでお勧めなのが、「ブラッシング」です。ブラッシングには、キューティクル(髪表面のタンパク質)を整え、頭皮の血行を促進する美髪効果があります。
髪が整えば気持ちも前向きになります。介護の分野では、美容を通して心身が健やかになり、認知症の予防・改善にも効果があるといわれています。
きょうは、日常の喧噪から離れて、私のサロンでくつろいでいるような気持ちで話をお聞きください。

◇心を整える場
美容の世界に入って35年。美容師として最も大切な技術は、「お客さまの希望を的確に聞き取る」ことだと思っています。どんなにカットやカラーリングの技術が優れ、流行を取り入れても、お客さまの希望に沿わなければ、仕事をしたことになりません。
「ちょっと短く」「少し明るめに」——微妙なニュアンスをつかみながら、ハサミを動かし、お客さまが望むスタイルをデザインするのが美容師です。
来店する理由は、"伸びてきたから切る"だけではありません。
"仕事でアイデアが浮かばないから気分転換に""抗がん剤で髪が減ったので"——。お客さま一人一人の声に、じっくり耳を傾けてみると、店を訪れるに至った「ストーリー」が浮かび上がってきます。
だから、常連のお客さまにも「きょうは、どうされますか?」と声を掛けるようにしています。人生に"いつも同じ"はないからです。
忘れられない出来事があります。親しくしていたお客さまが亡くなり、私が弔問に訪れた際、故人の髪の生え際に白髪が目立っていることに気付きました。
"最期も美しい姿で、送りたい"——ご遺族に提案し、丁寧に白髪を染めると、とても喜ばれました。
ほかにも、成人式や結婚式など、一生に一度の晴れ舞台を迎える方と接する中で、私も清新な気持ちに包まれます。
人生の大切な節目に、身も心も整えることで新たな一歩を踏み出すことができます。美容の仕事を通して、そんな場面に立ち会えることが、何よりの喜びです。
日蓮大聖人は、「『喜』とは、自他共に喜ぶことなり」(新1061・全761)と仰せです。自分も、他者も共に喜ぶ。そこに真の喜び・幸福があるとの意です。
池田先生は、つづられています。
「幸福とは、各人が自らつかむものであり、自身の生命で感得するものです。しかし同時に、自分一人だけの幸福もありえません。自分さえ幸せなら後は関係ない——それでは、利己主義です。だからといって"自分はいいから、他の人が幸せに"というのも、仏法の理想とは異なります。そうではなく、"自分も人も一緒に!""自他共の幸福を目指す"というのが、本当の幸福でしょう」
創価学会で学んだ、自他共の幸福のために尽くす生き方を大切にしてきました。

◇救われた命
美容界に飛び込んだ20歳の時、交通事故に遭い、両肺がつぶれ、一時は仮死状態に。両親は、私の蘇生を懸命に祈ってくれました。治療も奏功し、2日後に意識が回復。以来、"救われた命を大切に使おう"と心に定めました。
30歳で、業界激戦地の東京・吉祥寺に美容室をオープン。2年後には、「カリスマ美容師」ブームが到来し、有名雑誌に"カラーのカリスマ"と掲載されてから、関東近県からも客足が増えました。
しかし、浮き沈みの激しい業界です。売り上げが低迷した時には、桂冠勇勝会(壮年部の美容師のグループ)の同志が心の支えになりました。
本来なら、利害で対立するライバルです。それでも、同志として互いに支え合い、同業者だからこそ苦労を分かち合い、勝利を喜び合うことができます。この温かな絆に、何度も立ち上がる勇気をもらいました。
その後、17年間続けた店舗を移すことになるも、条件を満たす物件が見つかりません。
さらに輪を掛けて、父が、がんを発症。母は慢性血栓塞栓性肺高血圧症という難病の診断を受け、両親共に介護が必要になったのです。
桂冠勇勝会の先輩からアドバイスを受け、自宅の一部を店舗に改装することを決断。3年前から、一対一で施術を行う「プライベートサロン」として再スタートしました。
仕事の合間に両親の様子も見られるので安心です。介護を通じて両親との心の距離がぐっと近くなりました。近くなりすぎたためか、けんかをする時もありますが、穏やかな時間を過ごしています。
振り返れば、結果的に一番良い方向に進んでいることに気付きました。信心に一切無駄はないと実感しています。
これからも、お客さま一人一人の人生を彩っていきます。

[視点]生命を磨く
野口さんは"建設は死闘、破壊は一瞬"との池田先生の指針を胸に刻んでいました。美容師は人と直接向き合う仕事。油断や手抜きは、即、伝わってしまうといいます。「信用こそ宝」——美を提供する上で、野口さんも、技術はもちろん、絶えず心を磨くため、信心に励んでいました。
日蓮大聖人は、門下に対して自分自身の生命を「日夜朝暮にまた懈らず磨くべし」(新317・全384)と教えられ、題目を日々、唱えていくことが生命を磨くことになると示されています。唱題し抜くことで仏界が現れ、仏の智慧と生命力を発揮することができるのです。
学会員は、たゆまぬ信心の実践で生命を磨き、それぞれの場所で信頼と友情を広げているのです。