2021年4月20日火曜日

2021.04.20 わが友に贈る

師子吼とは「師弟共に
唱うる所の音声」。
時代の闇を晴らす
勇気の言論で
幸福勝利の大道を!

四条金吾殿御返事 P1192
『ただ心こそ大切なれ』

【通解】
ただ心こそ大切である。

名字の言 創刊70周年を迎えた本紙が伝え続けたいこと 2021年4月20日
名著『インドの発見』は、インド初代首相のネルーが書いた。独立前、9度目となる投獄の渦中、わずか5カ月で書き上げた▼同書は単なる"文化史"ではない。他国の圧制に苦しむ同胞が、インドの偉大な歴史と国民性を再認識して、自身の尊厳と祖国の誇りを取り戻してほしいとの思いが込められている▼きょう、創刊70周年を迎えた本紙は、日蓮大聖人の仏法の深遠さ、創価学会の偉大さ、師弟の世界の崇高さを伝え続けてきた。その真実を知り、自身の無限の可能性に目覚めた友は、信心で宿命を転換し、蘇生の人生を開いてきた▼先の本にネルーは記した。「生きた哲学は今日の問題に答えなければならぬ」(飯塚浩二訳)。この一文は、本紙に見る同志の人生勝利の姿が、創価の哲学の正しさを証明していることとも重なる▼中国・北宋の詩人、黄庭堅はうたった。「但だ観よ百歳の後 伝わる者は公侯に非ず」——百年後を見よ、伝えられて残る名は、今をときめく、地位ある公爵・侯爵ではない、と。「誰であるか」よりも「何を成したか」で人生の価値は決まる。本紙は創刊以来、三代会長と共に生きる庶民を紙面で紹介し、たたえ、広布史を刻んできた。この精神はこれからも変わらない。(白)

寸鉄 2021年4月20日
本紙、きょう創刊70周年。全読者、配達員、通信員、支えて下さる皆様に感謝
日本中の人にこの新聞を読ませたい—師弟共戦の誓い新たに紙面の充実へ
聖教電子版に206カ国から接続。世界的スケールの哲学運動。求道の志尊し
「千代田区婦人部の日」。東京に励ましの対話拡大友の心に希望の陽光を!
平和の術教えるのは女性の使命—偉人。一人を大切にする創価の連帯こそ

〈社説〉 2021・4・20 きょう聖教新聞創刊70周年
◇苦難に負けない哲学を発信
「聖教新聞には"人間に焦点を当てた希望のドラマ"がつづられており、毎日、安心して読むことができます」
「友人読者から『不安をあおる報道が多い中で、今一番知りたかった内容だった』と、感動と感謝の声が寄せられました」
コロナ禍の中で、聖教新聞は何を発信すべきか——この一年、「危機の時代を生きる」シリーズでは、各界の識者インタビューや学術部員による寄稿、青年部と医学者による会議の詳報など、確かな根拠に基づいた情報や知恵を伝えてきた。
また、各国・地域のリーダーに聞く、感染症と向き合う中での活動の模様を「世界の友は今」で紹介。エッセンシャルワーカー(社会の維持に不可欠な仕事の従事者)をはじめ、多様な人々の信仰体験を連日、掲載している。
紙面を通して、どうすれば友を元気づけ、笑顔にできるか、まさに試行錯誤の真っ最中ではあるが、多くの読者から反響をいただき、感謝に堪えない。
きょう20日、本紙は創刊70周年を迎えた。1951年(昭和26年)4月20日の創刊以来、聖教は着実に発展。今や海外の姉妹紙誌は90に及び、「聖教電子版」には世界206カ国・地域からアクセスがある。
この間、活字の大きさや画像の質の向上など紙面の改善を重ねてきた。
この13日付からは4カ面だったカラー紙面を8カ面に倍増。活字もさらに大きくなった。
早速、多くの好評の声が届いている。引き続き、紙面内容のいっそうの充実に力を入れていきたい。
池田先生は、昨年の創刊記念日に際し、聖教の使命について、こうつづっている。
「人類が未曽有の脅威に直面している今日、わが聖教には、『変毒為薬』と『価値創造』の英知を発信する大いなる使命がある。人間への『励まし(エンカレッジ)』と『内発的な力の開花(エンパワーメント)』を促す言葉を紡ぎ、苦難に負けない民衆の心と心をつなぐ柱とならねばならない」
本紙を配達してくださる「無冠の友」をはじめ、通信員、新聞長の皆さま、印刷、輸送、販売店など支えてくださる全ての皆さまに心からの感謝をささげつつ、これからも"人間の機関紙"として、苦難に負けない哲学、民衆をつなぐ希望の言論を発信しゆく使命を果たし抜いていきたい。

☆御書の旭光を 第20回 深き縁の同志と勝利を開け
〈御文〉
『一切の諸人之を見聞し志有らん人人は互に之を語れ』(法華行者逢難事、967ページ)

〈通解〉
全ての門下たちは、この書状を見聞きして、志ある人々は、互いにこのこと(=日蓮大聖人こそ経文通りの迫害を受けている末法の法華経の行者であること)を語りなさい。

〈池田先生が贈る指針〉
大難の中、佐渡の地から門下一同へ送られた御聖訓である。
御本仏直結の志で共に学び語り、共に祈り戦う。この信心の絆を世界中に結び、広布を断行してきたのが、創価学会である。
我らの地区は、宿縁深き同志が集う"さながら霊鷲山"だ。この最極の人間共和の会座から、人生に勝利の力を! 社会に安穏の光を!

☆池田華陽会御書30編 一生成仏抄
◇生命を輝かせる挑戦を
今月は「一生成仏抄」を学びます。池田先生は語られました。
「厳しき現実のなかで、『人間らしく生きたい』『よりよく生きたい』と、心の奥底で願い、行動しているのが人間です。その『人間の祈り』への答えが宗教です。祈りが先にあって宗教が生まれたのです。
この人間の祈りに対する日蓮大聖人の答えは何か。人生に対するいかなる態度を教えられているか。それこそが、ひとことで言えば『一生成仏』です」
一人一人が、この一生において、自らの生命の底力を発揮し、最高に輝かせ切っていく「一生成仏」の信心を学び、師弟栄光の「5・3」へ、唱題根本に、幸福勝利を開いていきましょう。

◇本抄について
本抄は、建長7年(1255年)に著され、富木常忍に与えられたと伝えられています。建長5年(1253年)4月28日の「立宗宣言」から間もない御著作であり、日蓮仏法の根幹である「唱題行」の意義が法理と実践の面から述べられています。
題号の「一生成仏」とは、私たちが、この一生のうちに偉大な仏の境涯を開きあらわすことです。
日蓮大聖人は、「南無妙法蓮華経」の題目を唱え、広布に励むことが一生成仏の直道であると明かされ、深き信心と持続の唱題により、誰もが自分の中に、広大な仏の生命と智慧を輝かせていけることを教えられています。

◇御文
『譬えば闇鏡も磨きぬれば玉と見ゆるが如し、只今も一念無明の迷心は磨かざる鏡なり是を磨かば必ず法性真如の明鏡と成るべし、深く信心を発して日夜朝暮に又懈らず磨くべし何様にしてか磨くべき只南無妙法蓮華経と唱へたてまつるを是をみがくとは云うなり』(御書384ページ3行目〜5行目)

◇通解
たとえば、曇っている鏡も磨いたならば、輝く玉のように見えるようなものである。
今の私たちの一念が、無明におおわれて迷いの心である時は磨いていない鏡であり、これを磨けば必ず法性真如の明鏡となるのである。強く信心を起こして、日夜朝暮に怠ることなく磨いていきなさい。
では、どのようにして磨くのか。ただ南無妙法蓮華経と唱えること、これが磨くということである。

◇解説
いかなる時も、可能性は無限であるとの信念を失わず、勇敢に自らの人間革命に挑んでいくのが信心です。
日蓮大聖人は本抄の冒頭、人々が仏の最高の覚りである「無上菩提」(御書383ページ)を得て、揺るがぬ幸福を築く原理を示されました。そこで、私たちの生命の重要な真実である「衆生本有の妙理」(同ページ)を明かされています。
「衆生本有の妙理」とは「あらゆる人々に仏の生命が本来的に具わっている、という不可思議な真実」との意味です。一人の人間の「内」に、どんな苦悩も根本から解決する「法」、つまり、無限の力を発見したのが仏法です。
大聖人は、それを「観ずべし」、すなわち"あなた自身の生命に見ていきなさい"と述べられ、幸福を築く無限の力が"自分の中"にあることを教えられています。
さらに、この妙理こそ「妙法蓮華経」であると明かされ、題目を"唱える"ことが、「衆生本有の妙理を観ずる」、つまり、自身に具わる妙法の偉大な力を、見いだし、涌現させる実践であることを示されました。
掲げた御文の直前では、「衆生」と「仏」の違いに言及し、両者は別々の存在ではなく、一人の生命状態が、「迷い」であるか、「悟り」であるかの違いであると仰せです。そして、この迷いの生命を、覚りの生命へと変革する「唱題行」の在り方を示されるのが、今回の拝読御文です。
はじめに"曇って何も映らない鏡も、磨けば輝く"との譬えを示され、私たちの生命も同じであると述べられます。無明という根本の迷いに覆われた苦悩の生命は「磨かざる鏡」のようなものであり、"磨く"という実践によって、真実の覚りの生命である「明鏡」と輝くのです。
ここで、生命を磨く実践において大切な点を、二点挙げられています。
一つは「深く信心を発して」、つまり、自分の中に、仏の生命があるとの"深い信心"を起こすこと。もう一つは「日夜朝暮に又懈らず」、つまり、日々たゆむことなく、磨く実践を"持続"することです。
この二点を踏まえ、では、どうやって生命を磨くのか——。"ただ「南無妙法蓮華経」と唱える。これが磨くということである"と結論され、唱題し抜くことで、必ず無明を打ち破り、最高の智慧と生命力を発揮していけることを示されました。
自身の仏の生命を確信する——。それは、いつも「今よりもさらに成長できる」「さらに強くなれる」との希望の一念で御本尊に題目を唱え、自らの生命に最善の変化を起こしながら、挑戦の人生を歩むことです。日々の勤行・唱題で生命を磨き、朗らかに勝利を築いていきましょう。

◇池田先生の指針から
「一生成仏」とは、この現実の今世において成仏することです。
成仏と言っても、何か固定的な到達点のことではない。現実のまっただなかで苦闘する、その姿のままで、仏の境涯を開くのです。
苦悩する境涯から仏の境涯へ、そして仏の境涯から現実の変革へとつねに出発していく"信心の強さ"。戦い続ける"信心の強さ"。そこにしか仏界はない。(普及版『法華経の智慧』上)
◇ ◆ ◇
自分の可能性を大きく開花させるために大事なことは何か。
それは、「自分の持てる力を、全部、出し切っていこう」と情熱を燃やし、たゆまず努力を重ねることです。力を出し切れば、昨日の自分より必ず一歩前進できる。自分の可能性に気付くことができる。「やればできる」と自信がもてる。その源泉が、日々の勤行・唱題なのです。(中略)
唱題すること自体が、自分自身の「無限の可能性」を見つめ、引き出していく姿なのです。(『未来の翼』)

研さんのために
〇…「一生成仏抄」講義、『池田大作全集』第34巻所収(聖教新聞社)