2021年4月17日土曜日

2021.04.17 わが友に贈る

皆が桜梅桃李の人材だ。
互いの長所を生かし
支え合っていこう!
強き団結で
共に人間革命の実証を!

最蓮房御返事 P1341
『日蓮末法の初の五百年に生を日域に受け如来の記文の如く三類の強敵を蒙り種種の災難に相値つて身命を惜まずして南無妙法蓮華経と唱え候は正師か邪師か能能御思惟之有る可く候』

【通解】
日蓮が末法の初めの五百年に生を日本に受け、如来の予言の通り、三類の強敵による迫害を受け、種々の災難にあって、身命を惜しまずに南無妙法蓮華経と唱えているのは、正師であるか邪師であるか、よくよくお考えいただきたい。

名字の言 「イチャリバチョーデー」の由来 2021年4月17日
「袖振り合うも多生の縁」とは、道行く人と袖が少し触れ合った程度の関係でも、過去世からの宿縁があるとの考え方。出会いの多い新年度だが、袖すらも触れ合うのが難しい世情だからこそ、一つ一つの縁を大切にしたい▼沖縄の心を表す言葉「イチャリバチョーデー(行き会えば、皆、きょうだい)」には続きがある。「ヌーフィダティヌアガ(何の隔てがあろうか)」。起源は1800年に初演された琉球の歌舞劇・組踊「大川敵討」の台詞にある。第2次大戦後、与那原町出身の前川朝昭氏が民謡「兄弟小節」の囃子詞に用い、歌ったことで広く知られた▼氏は大戦を生き抜いた後、行方知れずになっていた友人と再会した。同民謡の歌詞には、その喜びが込められている。「嵐世ぬ中ん 漕じ渡てぃ互に 又行逢る節ん あてる嬉しゃ(嵐の世の中を漕ぎ渡って、互いにまた出会える時節があるなんてうれしい)」▼"混迷の世を生きる苦しさに、何の隔てがあろうか"——「行き会えば、皆、きょうだい」の精神とは「同苦の心」ともいえよう▼「仏種は縁に従って起る」(御書1467ページ)。古い友人を大切に、新しい仏縁を結ぶ。いつの時代も、友情は喜びを倍にし、悲しみを半分にしてくれる。(踊)

寸鉄 2021年4月17日
会長は「広宣流布」という世界平和の展望示した—博士。未聞の大民衆運動
山形県婦人部の日。語れば元気に。歓喜が広がる。使命の天地で一歩前進!
「煩悩即菩提」の仏法だ。悩みは成長の糧。祈り、勝った体験が友の希望に
国内の温室効果ガス排出量が6年連続減。地球を守る変革の思潮更に強く
違法な仕事等に大学生や高校生を巻き込む勧誘多し。悪縁に惑わされるな

☆世界広布のわが舞台 第11回 人材育成グループでの経験を生かす——ペルー サン・ミゲル地区
今回は、南米ペルーの首都リマにあるサン・ミゲル地区を紹介します。コロナ禍の厳しい状況が続く中、同地区ではリーダーが工夫を凝らして未来部・青年部の育成に励んでいます。(記事=木村輝明、山科カミラ真美)

◇団地の隣に古代遺跡
ペルーの首都にして、約1000万人が暮らす同国最大の都市リマ。その中心部から南西に5キロほど離れた場所にあるのが、43に区分されたリマの行政区の一つ「サン・ミゲル区」である。
太平洋に面した同区には、ショッピングモールや大学機関などのほか、高層団地に隣接した古代遺跡「ワカ・ワンティナマルカ」がある。悠久の歴史のロマンが薫る地域だ。
同区を舞台に活動するペルーSGIのサン・ミゲル地区では今、オンライン会合への青年部・未来部の参加者が70人を超えるなど、若い力が躍動している。

◇学校閉鎖の中の知恵
ペルーでは新型コロナウイルスの感染拡大が収まらず、昨年3月に発出された国家緊急事態令が今も続く。
その影響を最も受けている一つが教育機関である。同国では、コロナ禍が始まって以来、小・中学校等での対面の授業が一度も行われていない。
支部未来部責任者として、未来部員を見守ってきたサムエル・ロマンさんは言う。「学校に行けない。友達に会えない。家から出られない。窮屈な状況下で頑張る子どもたちに、少しでも楽しい時間を過ごしてもらえないかと、皆で真剣に話し合いました」
教員でもあるロマンさんは、月に1度の未来部員会を、メンバーの創造力や主体性を育む集いにしようと、女子部の同責任者であるアンドレア・ハラさんらと、ユニークな企画を考案した。
「心の財」をテーマに、ぬいぐるみのライオンが仏法を語り合う寸劇、切り絵の工作企画、さらには知人のマジシャンに頼み込み、マジックを披露してもらうなど、創意工夫を重ねた。
気付けば、懸命な行動が実を結んだ。集いは大反響を呼び、当初の2倍近いメンバーが参加するように。
「毎回、会合を終えると、『次の会合はいつなの?』と、子どもたちから電話やSNSのメッセージがたくさん来るようになりました」
コロナ禍にあっても、同地区の友は豊かな知恵に根差した取り組みで、未来っ子に笑顔の花を咲かせている。

◇人に尽くす心を育む
ペルーでは、どのように師弟や信心の重要性を学んでいるのだろうか。
サン・ミゲル地区の男女地区リーダーに尋ねると、二人が挙げたのは「人材育成グループでの活動」だった。
エリダ・ベルナオーラ女子地区リーダーが白蓮グループの一員になったのは、2017年6月のこと。きっかけは、亡くなった父の存在だった。
創価教育の思想に感銘を受け、1969年に入会した父は、地域広布の草分けとして同志に尽くす人生を送っていた。「何があっても、広布の使命を果たすんだよ」と語っていた父の生前の姿を思い出し、彼女は同グループの一員になる。そして会館での任務や、中南米教学研修会などの役員に挑戦していった。
「白蓮の活動を通して、自分や家族など、身近な人のことしか考えなかった自分が、他者のために行動できるようになりました。何より、"友のために尽くす"という池田先生の心を体現できるようになったことが本当にうれしい。友人には、『私が笑顔でいられるのは、SGIの一員だからなんだよ』と、伝えています」
コロナ禍の現在も、白蓮グループではオンラインで、小説『新・人間革命』や御書の研さんを行い、人材育成に力を注いでいる。
4年前にSGIメンバーになったリカルド・レバサ男子地区リーダーは、入会から約1年後に創価班のメンバーに加わった。
「実は、自分から人に声を掛けるのが苦手だったんです。創価班の話を聞いて、そんな性格を変えたいと、志願しました」
同国では、創価班が会館警備や会合役員などを一手に担っている。
レバサ地区リーダーは研修期間に、先輩と共に任務に就く機会を得た。その際、彼の姿を目にした地域の同志が、さまざまな形で励ましてくれた。
こうした触れ合いの中で彼は、自分から周囲に声を掛けられるようになったという。「職場の同僚にも学会宣言をして、活動への理解を得ることができました。創価班で学んだ『一人立つ精神』を胸に、これからも会員厳護に尽くしていきたい」

◇青年の気概を忘れず
同地区の壮年・婦人部の友も、青年部時代の人材育成グループでの経験を、若い世代に語り継いでいる。
カルロス・ヨントップ地区部長が音楽隊に入隊したのは16歳の時だった。
「入隊間もない頃は、家計が厳しく、自宅から会館までの12キロの道のりを、学会歌を口ずさみながら、歩いて練習に通ったこともありました」
練習や指導会での研さんを通し、"人に勇気や希望を届けるために、何でもしよう"と心に決めた。
「責任を持って物事をやり遂げる大切さなど、社会で必要な力も音楽隊で鍛えていただき、逆境に負けず、最後の瞬間まで全力を尽くす生き方を学びました」
2002年には、東京でのSGI青年研修会に参加。池田先生に直接、ペルーの同志からの贈り物を手渡す機会を得た。「ペルーのメンバーからです」と品物を差し出すと、先生は"愛するペルーの同志によろしくお伝えください。どうかお元気で!"と、地区部長に万感の励ましを送った。
"何があっても先生の期待を裏切らない"と心に誓い、その後の人生を懸命に駆けてきたヨントップ地区部長。
一時は妻と別居し、離婚の危機に陥ったこともあるが、真剣に祈る中で状況は好転。再び一家和楽の家庭を築くことができた。後継の長男は昨年、音楽隊員になった。
バネッサ・アバント地区婦人部長は11歳で鼓笛隊に入り、フルートを担当した。
8年間の隊員生活で、最後の出動が忘れられない。3000人以上の観客の前で、池田先生の作詞した「母」のソロパートを演奏する大役を任せられた。
もともと人前に出ることも、演奏も苦手だった。だが8年間、懸命に先生の指導を学び、練習に励み抜く中で、一つ一つ克服することができた。集大成の舞台では、ノーミスで「母」を奏でた。
「鼓笛隊で先生の偉大さを学び、困難を恐れない自分に成長できました。このことが、私の人生の原点となっています」
人材育成グループでの活動を通し、師弟の精神を深め、宿命転換の実証を示してきた同地区の友。かつてない苦難の中にあっても、創価の励ましの連帯をたくましく広げている。