2021年4月4日日曜日

2021.04.04 わが友に贈る

限られた時間の中で
最大の価値創造を!
一瞬一瞬を大切にすれば
一日を何倍にもできる。
勢いよく今日を勝とう!

上野殿御返事 P1539
『大魔のつきたる者どもは一人をけうくんしをとしつればそれをひつかけにして多くの人をせめをとすなり』

【通解】
大魔のついた者達は、一人を教訓して退転させたときには、それをきっかけにして多くの人を攻め落とすのである。

名字の言 厳しい環境でも成長できる——サッカー元日本代表・明神氏 2021年4月4日
「どれだけキャリアを積んでも、自分の『成長』を求め、もっとやれることはないか、変化させられることがないかと追求し続けた」と語るのは、サッカーのJ1リーグ・ガンバ大阪でユースチームのコーチを務める明神智和氏▼日本代表でも活躍した氏は現役最後の3年間、J3リーグで戦った。トップチームに比べ、決して恵まれているとは言えない環境。だが、トレーニングルームがなければ街のスポーツジムを活用するなど、「変えられないもの」に不満を持つより「変えられること」を考えたという▼氏は「いつの時代も、今日より明日、明日より明後日と進化を求め続けなければ『成長』はない」と強調する。「環境が整っていなくても、ステージは低くても、学べること、成長できることは必ずある」(『徹する力』KADOKAWA)▼できない理由を外の厳しい環境に求めることはたやすいが、そもそも順風ばかりの人生航路などあり得ない。だから、どんな状況であろうが負けないと、まず決めることだ▼池田先生は「真に強く豊かな心は、どんな環境にも希望を見つけ、喜びを生み出す」と。この強い心を磨くために、私たちの日々の学会活動もある。成長する、挑戦すると決めた人には、そのための舞台が無限に広がっている。

寸鉄 2021年4月4日
会長ほど忍耐強く対話してきた人はいない—識者真心は通ず。この信念で
御書「一もかけなば成ずべからず」。我らは久遠の同志。励まし合い前進
心に確かな宝を持つ人生は明るい—詩人。信心は希望の泉。祈りから出発
虚偽報道は真実より早く広く伝播—研究。拡散で嘘は増長。出所確認必ず
感謝できる人は穏やかで人間関係にも良い影響—心理学。報恩の道に仏法

☆世界広布のわが舞台 第10回 小説「新・人間革命」とともに——インド・グルグラム メイフィールド地区
「アイ アム シンイチ・ヤマモト」の合言葉を掲げ、小説『新・人間革命』の研さんを推進するインド創価学会。メンバーは日々、どのように小説を学んでいるのでしょうか。首都ニューデリー近郊のグルグラム(旧称グルガオン)のメイフィールド地区を取材しました。

◇コロナ禍で35人が入会
グルグラムは、ここ10年で「砂漠の街」からインド有数の「経済都市」へと変貌を遂げた、首都ニューデリーの衛星都市である。
外資系企業のオフィスビルや大型ショッピングモールが次々と建設され、人口が急増している。また南部には広大な創価菩提樹園もあり、学会員の数は約10年で9倍に増加した。
特にメイフィールド地区は、コロナ禍の中でも発展が目覚ましく、この1年で96人の友人が会合に参加するようになり、すでに35人が入会。本年初頭から始まった、広布後継の「3・16」に向けた活動では、地区として100人を超える青年世代の友人に仏法を語り広げてきた。
こうした広布伸展の原動力こそ、小説『新・人間革命』の学習である。

◇悩みに即した学習
インド創価学会では毎月、小説の研さん範囲を指定し、資料を配信。それをもとに各地域で月に1度、壮婦男女の部別で学習会を行う。
メイフィールド地区では、毎月の地区座談会、御書学習会、そしてこの小説学習会を軸に、一丸となって「オンライン家庭訪問(テレビ電話等による個人激励)」に取り組んできた。
昨年、厳しいロックダウン(都市封鎖)を経験したグルグラムの人々の生活も、少しずつ通常に戻りつつある。だが家族の問題や経済苦など、それぞれが抱える悩みは多様だ。
どうやって一人一人に励ましを送っているのか。リトゥ・コウシック地区婦人部長が教えてくれた。「いつも事前に"同盟唱題"をした後、オンライン家庭訪問を行っています。まず近況をじっくり伺い、小説『新・人間革命』を学び合います。研さんする箇所は、相手の悩みに即して選ぶんです」
リーダーたちは常に連携を密にし、オンライン家庭訪問の日程を調整。「個人激励」と「小説の学習」を一体化させることで、地区全体に広布の息吹がみなぎるようになったという。
コウシックさんが息子、娘と共に入会したのは9年前。息子は2歳で病気を患い、左半身に不自由が残っていた。
「もともと信仰心はあつかったのですが、いざ苦難に直面した時、乗り越えられるか自信がなく、いつも不安でした。でもこの仏法は、一人一人が、どんな困難にも負けない勇気を出していける。そう教えています。池田先生の指導を学び、題目をあげると、心の底から力が湧くのを感じます」

◇実践で得た「体験」を話そう
地区のメンバーは、いつも小説を肌身離さず携え、日々の課題に挑んでいる。
「『新・人間革命』を開くと、現実の生活に関わる指針が必ず見つかるんです。メンバーと会った際には、先生の指針を実践する中で得られた、自分自身の体験を語っています」
そう強調するのは、ディビヤ・バルガバ支部副婦人部長。子育てをしながら、コンサルティング会社を営む。
昨年6月、腎疾患が見つかり、突然、医師から人工透析の生活になると告げられた。思いがけない試練に、何度も読み返した小説の一節がある。
「私たちは、難を受け、魔と戦い、信心を貫くことによって、自身の宿命を転換し、堂々たる幸福境涯を開くことができます。いわば、難と戦うことこそ、自己の生命を磨き、境涯を高めゆく直道であり、人間革命のための飛躍台なんです」(第11巻「暁光」の章)
当初、透析の際にアレルギー症状が多発したが、題目を唱え抜く中で不思議と緩和。同じ病の患者を励まし、看護師にも仏法を語った。そして、通院、家事、仕事の合間を縫い、小説の勉強会を継続してきた。
「生活は大変ですが、心は負けていません。この病は、まさに"諸天の計らい"です。病に挑む私自身の姿で、仏法を証明し、みんなを勇気づけたい。悩みがないことが幸福なのではなく、悩みに勝つことが幸福ですから」

◇「勝つ知恵」がここに
インテリアデザインの会社を経営するサンジェイ・カンナ地区部長は、小説への思いをこう力説する。
「人生における全ての問題の解決策が記されています。師に指導を受ける思いで、真剣勝負で読んでいます」
新型コロナの影響で、一時は顧客が途絶えるも、唱題に励む中、思わぬ形で新規事業の道が開けたという。
以前は短気な性格で、事業破綻も経験。入会後は小説を通し、池田先生が思想の異なる人々にも誠意を尽くし、粘り強く語り合う姿に感動を覚えた。以来、どんな仕事相手にも誠実に応じ、信頼を培う中で事業を伸ばした。
「今では心も穏やかで、血圧も下がりました(笑い)。『新・人間革命』は知恵の泉です。書かれていることを実践に移せば、何事も成就できます」
こうした壮年・婦人部の求道の息吹は、青年部にも伝播している。
「今は第30巻を読み進めています。今年は、学習資料もしっかり読み込みたいです」とさわやかに言うのは、女子学生部のタニシカ・ミシュラさん。
かつて、いじめで悩んだ時期もあった。だが先生の指導を胸に学校生活を送り抜き、最後は自分をいじめた相手とも友情を深めることができた。
「小説を読むと、池田先生の温かい心を感じるんです。自分も、どんな人にも慈愛をもって接しようと決意できます。若くして正しい哲学に出あう。これほど幸せなことはありません」
このコロナ禍で、デザインに関わる夢の実現へ一歩を踏み出したミシュラさん。ある友人は、「なぜ、そんなに前向きなの?」と彼女の生き方に関心を寄せ、対話の末に入会を決意した。

◇子どもたちの模範
メイフィールド地区では、多くの未来部員が喜々として信心に励んでいる。また、自身は未入会にもかかわらず、わが子の学会活動を心から応援する親が多いそうだ。
インドでは、社会の急速な変化に伴って価値観が多様化し、真に豊かな人生を築くための哲理が求められている。そうした中で、自他共の幸福を実現する哲学を学び、実践する未来部員は、子どもたちの模範なのだという。
先月21日、地区のオンライン座談会を取材した。その折、ひときわ印象的だった場面がある。
高校生のジャニットさんが、こんな質問をした。
「僕は今、3人の友達に仏法の話をしています。次は、一緒に会合に参加できればと思うんですが、どうしたらいいでしょうか?」
彼は、コウシック地区婦人部長の息子。体の不自由をものともせず、幼少時から池田先生の指導を学び、たくましく成長してきた。
リーダーたちはジャニットさんに拍手を送り、こう確信を込めて語った。
「池田先生の指導を実践し、何を感じたか。何が変わったのか。自分自身の体験を話していきましょう! きっと友達の心に響きますよ」
師匠の指導を学び、実践する中で、勝利の人生は必ず開ける——その信仰体験の熱量が、"幸福の拡大"の連鎖を生んでいる。
地区の友のまぶしい笑顔に、インド広布の実像が光っていた。