2021年4月7日水曜日

2021.04.07 わが友に贈る

御聖訓「すこしも・
をづる心なかれ」
何事も勝つと決めて
攻め抜いた方が勝つ!
法華経の兵法で前進!

報恩抄 P313
『正法を行ずるものを国主あだみ邪法を行ずる者のかたうどせば大梵天王帝釈日月四天等隣国の賢王の身に入りかわりて其の国をせむべしとみゆ』

【通解】
国主が正法を行ずるものに仇をなし、邪法を行ずるものの味方となって擁護するならば、大梵天王・帝釈天・日天・月天・四天等が、隣国の賢王の身に入りかわって、その謗法の国を攻めるであろうというのである。

名字の言 耐え難い逆境にも消えない心の灯 2021年4月7日
青年の夢は"五つ星"の高評価を得るホテルで働くことだった。だが病で視力の95%を失ってしまう。それでもわずかな可能性に懸けて就職に挑む。この実話は「5パーセントの奇跡」というタイトルで、4年前に映画化された▼物語では、挑戦に反対する周囲の「非現実的だ。夢を見るのは諦めろ」という声に対し、青年が言い切る。「夢は絶対に諦めません」。その信念を貫いた青年は見事、採用試験を突破する▼ある壮年部員は、2歳を前に大病を患った。医師からは「手術に体力が持つか」「成功しても生きる可能性は50%」と言われた。まず手術は成功した。次の闘いは"50%の壁"を破ることだった▼そんな折、池田先生から伝言が届く。「創価大学で待っています」。それは"家族の誓い"となった。家族の題目に包まれた幼い生命は"壁"を破った。病を克服した彼は、後に創大へ。青年部時代は、未来部育成のリーダーとして活躍。自身の体験を通し、多くの未来部員に負けじ魂の大切さを語り続けた▼耐え難い逆境にも消えない心の灯——それが「希望」だ。一家の希望は、師との誓いを果たすことだった。先生は「希望を無限に引き出していく力が、信心なのです」と。師弟の信心を貫く人生に、失望も絶望もない。(白)

寸鉄 2021年4月7日
一人立てば大勢の眷属が必ず現れる—戸田先生。この心で励ましを今日も
山梨婦人部の日。誓いは不動の富士の如く!対話拡大へ桜梅桃李の団結で
前人未到の道を征くには勇気が必要—識者。広布もまた。さあ友情を開拓
世界保健デー。命を守るドクター部・白樺の友に深謝。健康と福徳を祈る
消毒液が子どもの目に入る事故増。親は使用に要注意。入ったらすぐ洗眼

〈社説〉 2021・4・7 世界で躍動する新入会の友
◇宿命を使命に変え希望の人生を
新たな人材が陸続と躍り出てこそ、世界広布は前進する。仏法を実践する中で、悩みを乗り越え、自身の宿命を使命へと転換していった友の輝く姿こそ、信心の偉大さの証明である。
昨年11月から本紙で連載している「新メンバーが語るSOKA」に、読者から反響が寄せられている。同連載では、これまで5回にわたり、10カ国・20人の新会員の声を紹介してきた。キリスト教を基盤とする欧州や北南米の国々、上座部仏教が根付いているタイ、イスラム教徒が多数を占めるマレーシアやインドネシアなど、その国情は多彩だ。
取材を進める中で、文化や言語、社会状況などの差異を超え、どの国でも新会員が生き生きと活躍していることに改めて驚きと感動を覚える。
新メンバーが、信心を始めた大きな要因として挙げているのは、紹介者や座談会で出会った学会員の確信の言葉だ。
将来について悩んでいたフィリピンの青年は「真剣に祈れば、どんな苦しみも、宿命も、必ず乗り越えられる」との友人の言葉に心を動かされ、御本尊を受持した。その後、彼は有名タレントの専属スタイリストになるなど、ファッション業界で活躍するとの夢を実現している。
また、タイの婦人部員は「日蓮大聖人の仏法では、全ての人が尊い使命と、無限の可能性を持っていることを教えています。とても現代的であり、誰でも実践できる信仰であることが、大きな魅力」と。日蓮仏法の哲学の深さ、普遍性に感銘し、入会を決めたという人も多い。
地域の同志の粘り強い励ましも見過ごせない。4日付の「セイキョウ ギフト」でも紹介したチリのメンバーは、入会後、地区部長が毎日、一緒に唱題をしてくれたという。温かな激励を受ける中で一念発起し、かつて失敗した司法試験の受験を決意。再度の挑戦で見事、合格を果たした。
多くの新会員が、題目を唱える中で、「生きる力」「勇気」が湧いてきたと述べている。自分が変わることで環境も変わり、希望の人生を開くことができた——体験に裏打ちされた信仰の歓喜は、弘教の原動力ともなっている。
各国の新会員の姿を通し、私たちは日蓮仏法の世界宗教としての普遍性や魅力を再認識することができる。
新型コロナのパンデミックが長期化する中、どの国も経済・社会的な困難に直面している。新会員が置かれた状況も容易なものではない。そうした中で、どのメンバーも信心根本に奮闘を重ねている。
世界の友の尊き姿に学びながら、私たちも信心根本に、日々の課題に打ち勝っていきたい。

☆創価大学創立50周年記念特集 「創価大学50年の歴史」への池田先生の「発刊に寄せて」�
◇我らは平和共生の柱なり
我ら創価大学は、地球の平和共生の柱なり。
我ら創価大学は、生命の価値創造の眼目なり。
我ら創価大学は、世界市民の連帯の大船なり。

「人間教育の最高学府」たる創価大学を創立して最初の春夏秋冬を経た1972年の5月、私はイギリスの歴史学者、アーノルド・J・トインビー博士とベロニカ夫人のお招きをいただき、ロンドンのご自宅で対談を開始いたしました。
人類の諸課題を俯瞰し、21世紀を展望する語らいの中で、博士ご夫妻が創立まもない創大に深き理解と大いなる期待を寄せてくださったことが思い起こされます。
対話に前後して、夫人の母校であるケンブリッジ大学、博士の母校であるオックスフォード大学を表敬訪問したことも、ご夫妻は麗しい母校愛を光らせて喜んでくださいました。
両大学では、友情に満ちた首脳と学生から温かな歓迎を受けながら、12、13世紀にまで起源を遡る悠遠な歴史を心豊かに呼吸させていただきました。その折、同行の友と語り合ったことが、昨日のように蘇ります。
「わが創大は、まず50年が勝負である。50年先を目指して進もう!」と。
時は巡り、今ここに、誉れの創立50周年を晴ればれと「人間教育」の凱歌で迎えることができました。
私は何よりもまず、創価教育の創始者であられる先師・牧口常三郎先生と恩師・戸田城聖先生に、この半世紀で、まさに奇跡というべき大発展を遂げた晴れ姿をご報告申し上げたい。
そして、青春を懸け、人生を貫いて、私と共に創大城を建設してくださった、全ての学生、卒業生、保護者、教員、職員、支援者の方々、その一人一人に最敬礼して、満腔の感謝を捧げたいのであります。

◇次の50年へ創大の「宝」を託したい 人間教育の尽きせぬ慈愛の水脈
この50年を通し、創大の建学精神に連なる尊き友の奮闘の結集によって、磨き上げられた3つの宝があります。
ここで確認し合い、次の50年、すなわち創立100周年へ、さらには22世紀、23世紀へと託していきたいと思うのであります。
第1の宝は、「人間教育」の尽きることなき慈愛の水脈であります。
1930年の11月18日を期して、牧口先生は愛弟子の戸田先生と共に、「子どもの幸福」こそを根本の目的とする創価教育を宣言されました。
国家主義の教育に社会が覆われる中で、目の前の若き命に最も幸福な人生を断じて歩ませたい、一人たりとも絶対に不幸にしてはならないという溢れるばかりの大慈愛から一切を出発されたのです。
それは、あらゆる人の生命に最極の価値創造の智慧が具わっており、その智慧を開き、示し、悟らしめ、入らしめていくという、人間への信頼と尊敬に満ちた深遠なる教育哲学に立脚しておりました。
この心を受け継いで、民衆立の大学の建設に尽くされ、学生を励まし、慈しんでくださった方々のことは、私の胸奥に焼き付いて決して離れることはありません。
遡れば、まだ切り株なども残った広大な建設用地の石拾いや整備に、人知れず奮闘してくださった陰徳の有志の献身がありました。
また、戦争で自らは教育の機会を奪われた世代の方々を中心に、汗と涙の浄財を「平和のフォートレス(要塞)」の建設へ寄せてくださった熱い篤い庶民の真心を、どうして忘れることができるでしょうか。
さらに、何としても、わが子を、わが後進を創大へと、苦労を惜しまず送り出し、常に温かく見守ってくださっている父母たち、地元・八王子市をはじめ日本全国・全世界の宝友たちの祈りに包まれてきました。
そして、建学の精神に勇み集った共戦の同志たる教員、職員は、「わが子にもまして学生を大切に!」との心を分かち合い、創大の誇り高き「学生第一」の伝統を築いてくれたのです。
トインビー博士は「教育を受け、知性を磨いた人は"ヒポクラテスの宣誓"を行うべきである」と語られておりました。教育の恩恵によって得た力と英知を人々への奉仕のために使う誓いであります。
なかんずく、「大学は大学に行けなかった人のためにある」との信条を共有する創価大学には、民衆への報恩の一念が脈打っております。
この励ましと恩返しの麗しき連鎖は、絶え間なく続いていきます。自分が受けた温かな激励や薫陶を同じように友人や後輩たちに、縁する人々に送ろうという息吹が漲っているのです。
就職活動や各種難関の国家試験等においても、草創期から先輩たちが、あとに続く友のために道を開き、自分以上に立派に活躍できるようにとの心で貢献してくれています。これほど美しく、これほど有り難い母校愛の世界はどこにもないでありましょう。
1期生をはじめとする卒業生が、母校の教員と職員の要となり、私の心を心として「学生第一」を貫いてくれていることも頼もしい限りです。
大先哲が示した人間教育の譬喩を、私は若き日から命に刻んできました。
「たとへば根ふかきときんば枝葉かれず、源に水あれば流かはかず、火はたきぎ・かくればたへぬ、草木は大地なくして生長する事あるべからず」(御書900ページ)
創価教育の大地に、青年を愛し、信じ、励まし、共に学びゆく慈愛の水脈が滔々と流れ通う限り、人材の大樹は限りなく林立し、計り知れない平和と文化の華と果を成就することを、私は確信してやまないのであります。

◇苦難を勝ち越えゆく創造的生命
第2の宝は、いかなる苦難も勝ち越えゆく「創造的生命」の太陽です。
創価大学の誕生は、「大学」自体の「解体」さえも叫ばれている渦中でありました。大学の在り方そのものが本源的に問い直される中で、新たな人間教育の地平を開拓しゆく出発であったといってよいでありましょう。
とともに、東西冷戦に引き裂かれ、ベトナム戦争が泥沼化する世界にあって、平和創造の黎明を告げんと建学の志を高く掲げたのであります。
開学の前から、偏見や憶測の歪んだ批判が浴びせられたことは、もとより覚悟の上でありました。草創のパイオニアたちは、その烈風に毅然と胸を張り、「正義の負けじ魂」を燃え上がらせて学び抜き、どんな圧迫もはね返す真正の実力を鍛え抜いてくれたのです。
トインビー博士とともに、創価の人間教育に深い期待を寄せてくださった一人に、著名な医学・細菌学者のルネ・デュボス博士がいます。
20世紀の開幕の年に生まれた博士は、感染症をはじめ人類を苦しめる病と戦い、「シンク・グローバリー、アクト・ローカリー(地球規模で考え、地域で行動する)」との標語も発案されました。
博士は、力強く語られています。
「常に変化を続ける環境に対して、人間は自ら適応しようと闘ってゆかねばならない」「これは生きものすべての宿命であり、生命の法則でありまた本質そのものである」(『生命の灯』長野敬・新村朋美訳、思索社)と。
それは、牧口・戸田両先生が「創価」の2文字に込められた精神と響き合っております。すなわち、いかなる試練の挑戦にも逞しく応戦し、新たな価値創造を成し遂げゆく生命であります。