2021年1月21日木曜日

2021.01.21 わが友に贈る

空気が乾燥する季節。
火災に厳重注意!
屋外に可燃物を放置せず
コンセントの埃も点検。
"心に深き用心"を!

三世諸仏総勘文教相廃立 P564
『一人を手本として一切衆生平等なること是くの如し』

【通解】
この法門は、一人を手本として一切衆生に平等にあてはまるのである。

名字の言 夢をつかんだ北九州の壮年 2021年1月21日
北九州市の教員採用試験に、18回目の挑戦で合格した壮年がいる。挫折しかけた時、彼を支えたのは、亡き母の思い出だった▼雨漏りする古い長屋での貧しい生活だった昔。薄給の父を支えながら、母は懸命に働き、自分たち3人の子を育ててくれた。カップラーメン一つをおかずに、家族5人で空腹をしのいだことも。そんな時、母は「題目を染み込ませたけん、世界一うんまかラーメンやろ」と。いつも朗らかな笑顔で家族を包んでくれた▼「お前たちのために幸福の土台を築いておくからね」と仕事、家事、学会活動に全力で、毎日が運動会のようだった母。あの笑顔、あの姿を思い出すだけで勇気が湧いた。"母ちゃんの恩に報いるのは今だ。負けてたまるか!"。壮年は奮起し、昨年、教員になる夢をつかんだ▼人間、ここぞという時の底力は"あの人のため"という心から生み出される。どれだけの人に支えられ、今の自分があるのか。肉親、同志、そして人生の師……。祈り、励ましてくれた人たちへの感謝の心が、不屈の闘志を湧き上がらせる▼御聖訓「知恩をもて最とし報恩をもて前とす」(御書491ページ)をよくよく拝したい。恩人の労苦を、思いを忘れない。報恩感謝の心で進めば、人生勝利の道は必ず開かれる。(誠)

寸鉄 2021年1月21日
世界に平和の文化広げる学会に感銘—元軍縮担当核廃絶へ民衆の声を結集
練馬の日。何があっても勝つ。共戦の友は朗らか。大東京の模範の歴史綴れ
苦難があるから大きな宿命転換ができる—恩師。題目の師子吼で勝ち開け
ワクチンの予約金を請求する詐欺電話が相次ぐ。必ず周囲に相談。警戒を
除雪中の事故死が急増。8割が高齢者と。命綱を装着、作業は2人以上で

〈社説〉2021・1・21 あす「核兵器禁止条約」が発効
◇民衆の連帯で核なき世界を
「核兵器の終わりの始まりに」——核兵器禁止条約が採択された2017年のノーベル平和賞授賞式で、広島出身の被爆者であるサーロー節子氏は、同条約に懸ける思いをそう語った。被爆者をはじめ、核兵器廃絶を願う全ての人々の思いを乗せた条約が、あす22日に発効する。核兵器のない世界の実現に向けた重要な一歩を、心から歓迎したい。
拡散や実験の禁止等、核兵器を「部分的に」制限する条約は存在しているが、核禁条約は製造から保有、使用に至るまで、核兵器を「全面的に」禁止する初の国際法となる。17年7月に国連で122カ国の賛成を得て採択され、昨年10月24日にホンジュラスの批准によって発効に必要な50カ国の批准を満たしたことで、条約で規定された90日後のあす22日から効力を持つ。
核兵器の保有国が参加していないことから、同条約には"実効性がない"との批判もある。しかし、「核兵器は違法」という明確な規範が国際社会に打ち立てられた意義は大きい。既に核兵器に関連する産業から投資を引き揚げる金融界の動きも現れており、今後、政治的・経済的・社会的に、一段と厳しい目が核の存在へ向けられることが予想される。
国連軍縮担当上級代表を務めたセルジオ・ドゥアルテ氏は本紙のインタビュー(15日付)で、同条約の特色を明快に紹介している。これまでの条約は、核兵器そのものより、保有国か非保有国かなど現状の「国」の在り方に焦点を当てる色合いが強かった。しかし核禁条約は、核兵器の「存在自体」を問い直す初の枠組みであり、この条約ができたことによって「なぜ核兵器を保有するのか?」「正当な理由はあるのか?」を保有国に対して問い掛けることができる。それが、条約の発効がもたらす重要な議論の変化である——と。
池田先生は09年に発表した核廃絶提言で、「核時代に終止符を打つために戦うべき相手は、核兵器でも保有国でも核開発国でもありません。真に対決し克服すべきは、自己の欲望のためには相手の殲滅も辞さないという『核兵器を容認する思想』です」と訴えた。
核兵器を造り出したのが人間ならば、廃絶を決断するのもまた人間にほかならない。核兵器廃絶を不可逆の潮流とするには、制度面での規制とともに、一人一人の心に生命尊厳の思想を打ち立て、核を許さぬ土台を築く必要があろう。そこに、創価の日々の対話運動が核兵器廃絶の運動へとつながる理由もある。サーロー氏の言葉通り、核兵器禁止条約の発効は始まりである。核兵器のない世界へ、誓い新たに民衆の連帯を広げたい。

☆御書の旭光を 第2回 "難こそ誉れ"と団結で勝利
〈御文〉
『未来までの・ものがたりなに事か・これにすぎ候べき』(兄弟抄、1086ページ)

〈通解〉
(池上兄弟が団結して苦難を乗り越える姿は)未来までの物語として、これ以上のものはないであろう。

〈池田先生が贈る指針〉
苦難の渦中にこそ偉大な歴史が創られる。寒風に怯まず、立正安国のために団結して先駆する勇者たちを、いかばかり御本仏は御賞讃か。
苦楽を分かち合い、地域社会に貢献しゆく異体同心のスクラムは平和と人道の柱だ。
この一年、青年を先頭に人類の宿命転換の十年を勝ち開き、未来まで輝く「勝利の物語」を!

☆「わが愛する青年に贈る」に学ぶ 第5回 後継<上> 誓願を持ち、貫き、果たし抜く一生を 樺澤学生部長
◇池田先生の指導
「よしにくまばにくめ」との
大精神で、信念の対話に挑む——
この「折伏力」「人間力」を、
皆さんは継承してもらいたい。

1 仏法の真髄は師弟の誓願
創価学会は、日蓮大聖人直結の信心で広宣流布を進める団体です。
学会創立100周年(2030年)へ"勝負の10年"の開幕となる本年。10年後、そしてその先の未来を思い描くとき、今の学生部の世代は、青年部、そして学会の中核として活躍していく使命があります。世界広宣流布をいかに受け継ぎ、発展させていくのか——。今回は「後継」の魂について学んでいきます。

■ 池田先生の講義
"私たちは、師匠のお心のままに、断じて、広宣流布を成し遂げます。師よ。ご安心ください。心配なさらないでください"
——これは、法華経の嘱累品で、仏弟子たちが三度、師匠の前で繰り返した、広宣流布の誓願です。
法華経、そして日蓮仏法の真髄は「師弟」の「誓願」にあります。法華経は、末法のための経典です。
(中略)
いずこの国においても妙法を持った若人が、「わが国の広宣流布は、青年部にお任せください!」「断じて、わが地域を仏国土にいたします!」との誓いに燃えて、尊き世界広布の大道を邁進してくれています。この姿自体が法華経の経文に通じる誓願の証であり、後継の誉れです。
—◆—
今の学生部は、池田先生にお会いしたことのないメンバーがほとんどです。そうした中で、いかに師弟の絆を強く結んでいくか——。私自身も、かつて悩んだことがありました。
その答えを教えてくれたのが、創価大学1年生の冬に、デンマークでの短期研修に参加した際に出会った、現地SGIのメンバーでした。
だれもが、先生にお会いしたことがなくても、師匠を求めて、生き生きと活動に励む姿に、私は大きな衝撃を受けました。ある男子部の方は私に、「題目を唱え抜き、広布を誓った時に、先生が隣にいると感じられるようになるよ」と語ってくれました。師弟の関係は直接、「会う」「会わない」で決まるのではない。師匠を求め、向き合い続ける姿勢こそが大事だと気付いた瞬間でした。以来、私はより真剣に、日々、信心の挑戦を重ねる中で、師の存在を心に強く持てるようになりました。
師弟とは何か。悩み、求め抜いていく中で、自身の成長もあったと実感しています。
師弟とは、空間も時間も超えて弟子の自覚で決まる——世界共通の後継の誓願に立ち上がる時こそ学生部時代であると確信しています。

2 私たちの「如説修行」とは
大聖人が佐渡の門下・千日尼(阿仏房の夫人)に送られたお手紙を通して、池田先生は法華経の行者の実践について教えてくださっています。

【御文】
弥信心をはげみ給うべし、仏法の道理を人に語らむ者をば男女僧尼必ずにくむべし、よしにくまばにくめ法華経・釈迦仏・天台・妙楽・伝教・章安等の金言に身をまかすべし、如説修行の人とは是れなり(阿仏房尼御前御返事、御書1308ページ4行目〜5行目)

【現代語訳】
ますます信心に励んでいきなさい。仏法の道理を人に語っていく者を、男女僧尼が必ず憎むにちがいない。よし、憎むなら憎むがよい。法華経・釈迦仏・天台・妙楽・伝教・章安などの金言に身を任せなさい。如説修行の人とは、こういう人をいうのである。

■ 池田先生の講義
「如説修行」とは法華経の文であり、「仏の説の如く修行する」、すなわち、仏の説かれた通りに実践するとの意味です。
(中略)
折伏行を貫いている大聖人とその門下こそが、末法における「如説修行の行者」にほかならないと断言されているのです。
—◆—
今、青年部で取り組んでいる「新・人間革命」世代プロジェクトは、この「如説修行」の道を進むことと一体であると思います。
というのは、小説『新・人間革命』には、創価の師弟が、大聖人の御精神を胸に刻み、岩に爪を立てるごとく苦闘を勝ち越え、日蓮仏法を現実社会に広めていく姿が描かれているからです。とりわけ、世界広布という大聖人の未来記の実現へ指揮を執り、世界の同志を励まし続ける主人公・山本伸一の振る舞いは、"「如説修行」の模範"です。
そこには、伸一の戦いを通して、創価の青年にとって最も重要な「誓願」、また、心の内面の葛藤を乗り越えていく勇気が描かれています。それを学び、私たちの身に当てていくことが肝要であると思います。
私自身、胸に刻んでいる一節があります。伸一がデンマークを訪れた際、仕事が多忙で思うように学会活動に参加できずにいた男子部員に贈った言葉です(第4巻「大光」の章)。
「人生は長いようで短い。ましてや、青年時代は、あっという間に過ぎていってしまう。今、学会は、未来に向かって、大飛躍をしようとしている。広宣流布の大闘争の『時』が来ているんだ。時は『今』だよ」——悩みに心が負けそうになった時、この一節を励みにし、折伏などの学会活動に挑んできました。
『新・人間革命』を自身の軸に据えて行動し、悩むなかでも小説を通して師匠と"対話"しながら生きていく日々は、「如説修行」の道を共に進む師弟の黄金の歴史なのです。

3 折伏で開く自他共の幸福
池田先生は、折伏の要諦について次のように教えてくださっています。

■ 池田先生の講義
私たち学会員が行う折伏とは、一人の友と一緒に人間革命していく聖業です。
それは、人間の可能性を信じ抜く「励ましの対話」です。そして、真の楽土の建設のため、生命尊厳の思想を広げる運動です。
今、全世界に拡大したSGI(創価学会インタナショナル)のスクラムも、その源流をたどれば、偏見や悪口罵詈にも負けない、無名の庶民の粘り強い対話によって創り上げられてきたものです。
「よしにくまばにくめ」との決定した大精神で、信念の対話に挑む——この「折伏力」「人間力」を、青年の皆さんは継承してもらいたい。
折伏精神の根本は、民衆救済の慈悲です。それは、眼前の一人の宿命の鉄鎖を断ち切らんとする、わが勇気の心から起こるものです。
大事なことは、まず「悩んでいる人を折伏させてください」と祈り抜くことです。
そして、自身が縁する人々に、勇敢に誠実に仏法を語り切っていくことです。
—◆—
私の折伏の原点は、小学校時代の友人との対話です。
彼の父が失業したことをきっかけに、彼は家計を支えるためにアルバイトの日々を送り、大学の授業に出席できない状況にありました。
はじめは折伏の真の意味を理解できていなかった私でしたが、心身ともに疲れ果てていた彼のことを深く知るうちに、「彼を絶対に幸せにしたい」と本気で祈れるまでに変化。7カ月間、対話を重ね、友人も"一家の宿命を自分が変える"と決意し、入会しました。
この経験を通して、折伏は"目の前の一人の幸福を開くとともに、自分自身も強く鍛える"ことだと実感しました。
そうして自身の境涯が、より大きく変われば、悩みを見下ろしていける自分になれます。
ゆえに、友人の反応がどうであれ、友のことを祈り、語り、折伏を重ねていくという、自身の信念を貫く中にこそ、自他共の真の成長があります。
この信念の強さこそ、"にくまばにくめ"の「折伏力」「人間力」なのではないでしょうか。
自分の幸福も、目の前の友人の幸福も、この瞬間の私自身の強盛な信心と地道な実践から開いていける——今後も、この確信を胸に進んでいきます。

4 一生の土台を作る時は今
また、池田先生は、戸田先生の指導を紹介し、青年時代を振り返られています。

■ 池田先生の講義
戸田先生は折伏の要諦について、「自分自身が南無妙法蓮華経で生きているということです」「ただただ、自分は南無妙法蓮華経以外になにもない! と決めることを末法の折伏というのです」と語られていました。
このご指導のままに、私も若き日から折伏に挑戦し抜いてきました。それが、自分自身の揺るぎない信心の土台となりました。
—◆—
折伏をはじめとする学会活動や、勉学、就職活動において、なかなか思い通りの結果が出ないことがあります。壁にぶつかった時に「もう無理だ」という諦めの心を打ち破り、どこまでも自分の可能性を信じて挑戦していく——。その実践の中でつかむのが「自分自身が南無妙法蓮華経で生きている」との確信であると思います。
ある地域の学生部リーダーはかつて、他者に興味を持てず「勉強さえしていればいい人生を送れる」と考えていました。
しかし、学生部員になり、目の前の一人のために全力を尽くす学生部の友の姿に触れ、「人と深く関わり、人のために働く自分になりたい」と、人の中へ飛び込んでいく経営者を志すようになりました。
彼は、所属していた農学部での研究をはじめ、化学やマーケティングなど、さまざまな分野で力をつけるとともに、折伏や人材育成に挑戦。友への弘教も実らせる中で、人間を深く知ることの楽しさと大切さを学びました。
そして昨年、ついに夢をかなえ、父親と事業を起こし、若くして会社役員として奮闘しています。
その原動力は信心の確信であり、自身の可能性を信じることであったと彼は語っています。
まさに、「折伏力」「人間力」で、「自分自身が南無妙法蓮華経で生きている」ことを感じさせる姿そのものです。
一人一人の学生部員の未来には、無限の可能性が広がっています。それを大きく開く土台をつくるための学問であり信心です。このことを皆と確かめ合いながら、本年も対話拡大に勇んで挑んでいきます。

■ 池田先生の講義
たとえ相手がすぐに信心しなくても、この末法で妙法を語った功徳は計り知れません。また、その相手を思う一念の行動から、深い生命の絆が結ばれます。
どこまでも朗らかに仏縁を広げていく——この積み重ねの中でこそ、真の友情が築かれるのです。
そして必ず最後は、賞讃と感謝へと変わり、「よかりけり・よかりけり」(御書1173ページ)と謳われていくのです。

◇さらなる研さんのために
本連載で学ぶ『わが愛する青年に贈る』は、「大白蓮華」に連載中の池田先生の講義「世界を照らす太陽の仏法」の中の、男女青年部への御書講義を収録した書籍です。本社刊。713円(税込み)。全国の書店で発売中。聖教ブックストアへの電話でも注文できます(0120-983-563、平日9時〜17時)。コンビニ通販サイト「セブンネットショッピング」「HMV&BOOKS online」での注文、受け取りも可能。