民衆の前進あるところ
決意と歓喜の歌あり!
誉れの同志と
学会歌を響かせながら
感激の劇を共々に!
佐渡御書 P957
『正法は一字一句なれども時機に叶いぬれば必ず得道なるべし千経万論を習学すれども時機に相違すれば叶う可らず』
◇人生の座標
女性は、偉大なる現実主義者である。現実に敏感なのは、身近な家庭のこと、子育てのこと、家計のやりくりなど、ことに女性の双肩にかかってくるからであろう。時代の激動に苦しむのも女性であり、社会の激浪を日常的にかぶるのも女性に違いない。
それだけに、正しいものを正しいと見定め、美しいものを美しいと直感していけるのは、女性の特質たる智慧である。こうした「真の教養」を備えた女性が二十一世紀の主役になったとき、「平和と文化の新時代」が訪れるのであろう。
☆100文字の幸福抄
深い愛情で結ばれた
家庭の絆は、何ものにも崩されない。
人間を強くし、正しき方向へと導いてくれる。
その家庭の絆こそが、
人生におけるどんな試練も耐え抜いて、
夢や理想を実現しゆく
勇気を贈ってくれる心の大地となる。
☆創価学園入学式へのメッセージ
今朝も、私のことろへ、日本全国の多くの友から、また世界の教育界をはじめ識者の方々から、わが創価学園の入学式に祝福の声が寄せられています。
世界のいずこの学校にもまして、希望に燃え、決意をみなぎらせて、学びの門をくぐられた新入生の皆さん、ご入学、本当におめでとうございます。
私は、皆さん一人ひとりの凛々しき瞳を見つめ、熱い血潮の手を握りしめる思いで、晴れの門出をお祝いしております。
かけがえのない宝の英才のお子様を、深い深い志をもって学園に送り出してくださった保護者の皆様、ご家族の皆様方、誠に誠に、ありがとうございます。
そして、私の心を心として、一段と清新なスクラムで学園生を育んでくださる教員の先生方、職員の方々、新年度も、どうか、万事よろしくお願いいたします。
温かく見守ってくださっている、ご来賓の皆様にも、心より御礼を申し上げます。
私が、師匠である戸田城聖先生の後を継いで、一切の指揮を執り始めたのは、1960年のことです。
私が真っ先に手を打ったことは何か。それは、創価学園の創立です。未来へ限りない人材の流れを創ることこそが、何より重要だからです。
この年の4月、私は妻と学園の建設候補地を視察し、準備を進めました。
それから55年——。かくも堂々たる創価学園の大発展を、いったい誰が想像できたでしょうか。文部科学省からの「スーパーグローバルハイスクール(関西校)、「スーパーグローバルハイスクール アソシエイト」(東京校)の選出も、皆さんの学びの環境が、ますます充実していく象徴です。
この誉れの学園で学ぶ秀才の皆さんに、三点、はなむけの言葉を贈ります。
第一に、「若き正義の太陽と勝ち光れ」と申し上げたい。
私は、ブラジルの天文学者・モウラン博士と、人間は誰もが宇宙の星々のように、自分の生命を輝かせ、社会を照らしていく存在であると、語り合いました。
その偉大な光を放つために、無限のエネルギーを蓄えるのが、学園生活です。
モウラン博士は、「たくさんの知識をもっていても、何のためにその知識を使うのかという理念、つまり知恵がなければ、人びとに幸福をもたらすことはできません」と強調されました。
東西両校を訪問された博士が讃えてくださっているように、わが学園には「何のために」という明確な正義の理念があり、人びとを幸福に導く知恵があります。
私が毎日、必ず聞いている東西学園の校歌にも、「英知をみがくは 何のため」「君よ正義を 学びゆけ」と歌われている通りです。
正義の軌道をまっしぐらに進みゆく時、青年の生命は、最も明るく、最も強く、輝きます。
皆さんは学びに学び、朗らかな正義の太陽と勝ち光っていただきたい。そして、人類に幸福を、世界に平和をもたらしゆく、大いなる英知の光を赫々と放つ存在になっていただきたいのであります。
第二に、「身近な足元から努力の一歩を踏み出せ」と呼びかけたい。
"身近な足元から実践を""大地を踏みしめて一歩一歩進め"——これは、私たち創価教育の父である牧口常三郎先生の教えでした。
皆さんの心にも、さまざまな夢や目標がふくらんでいることでしょう。だからこそ大事なのは、一日一日、地に足の着いた、一歩前進の努力を続ける勇気です。
努力は決して裏切らない。頑張ったのに思うような結果が出ない、悔しい時もある。しかし、それでも努力をやめない人が必ず勝つ。もがきながら1ミリでも前に進む。苦しくても、あと5分、努力する。その人が最後の勝利をつかみます。
第三に申し上げたいのは、「失敗を恐れず負けじ魂で朗らかに」ということです。
目と耳と口の三重苦を乗り越えて人類に貢献した女性ヘレン・ケラーは、恩師・サリバン先生の教えを抱きしめて、挑戦を貫きました。"何が起こっても、何度失敗してもいいから、また始めることです"と。
学園の負けじ魂も、また同じです。
ちょうど戦争が終わった年、今の皆さんと同じ年代の私は、部屋に二つの言葉を書いて飾りました。
一つは「波浪は障害にあうごとに、その頑固の度を増す」。そして、もう一つは「艱難に勝る教育なし」です。
私は、この不撓不屈の負けじ魂で、「戦争と暴力の世紀」から「平和と生命尊厳の世紀」を目指し、70年間、走って走って走り抜いて、全世界に道を開いてきました。この道に躍り出るのが、私の後継の世界市民である君たち学園生です。
あと2年で、創価学園は創立50周年という、大きな佳節を迎えます。その時、新入生の皆さんは、それぞれ、中学・高校の最上学年の3年生となっています。皆さんの3年間は、いやまして未来永劫に輝きわたる歴史となるのです。
さあ、今日から、共々に、新たな学園の黄金時代を築く大行進を開始しよう!
私は「負けじ魂ここにあり」の歌を、いつも皆さんと一緒に口ずさんでいます。毎日毎日、皆さんの健康と無事故、そして大成長と大勝利を祈り抜いています。
どうか、聡明な皆さんは、親孝行を忘れずにお願いします。
終わりに──
正義王
また努力博士と
きみ光れ
私の命よ
世界の希望よ
と贈り、私のメッセージといたします。