仕事に奮闘する友よ
今いる場所で勝て!
大変な時こそ
信頼を築く好機だ!
人間革命の王者たれ!
開目抄上 P191
『外典三千余巻の所詮に二つあり所謂孝と忠となり忠も又孝の家よりいでたり、孝と申すは高なり天高けれども孝よりも高からず又孝とは厚なり地あつけれども孝よりは厚からず』
◇希望の明日へ
だれが見ていようと、見ていまいと、つねに人間として正しい行動を貫いている。いっさいに恥ずるところがない。ゆえに心は青空のごとく晴ればれとし、悠々としていられる。これも、優れた人物に共通する楽しみであり、また誇りである。
平3・5・5
☆女性に贈ることば 三月二十二日
部屋を片付けないと「なんて、だらしのない子!」 と言う。言うたびに、そういう否定的な自画像が子どもに刷りこまれてしまう場合がある。むしろ、「あなたなら、きれいにできるよ」と励ましてあげたい。
☆今日のことば 三月二十二日
第一にも確信
第二にも確信
第三にも確信をもって
朗らかに逞しく すべてを建設していこう
☆100文字の幸福抄
年をとるにしたがって
内奥から輝き出る美しさを発揮する人こそ、
本当の美人というものだろう。
そうした自分なりの美しさを知り、
それを存分に強調していくことが、
清々しい身だしなみの
ポイントではなかろうか。
☆千葉日報特別寄稿 「千葉は希望満開!」
「花は試練の時を堪える忍耐を教えてくれる」。未曾有の被害をうけた東日本大震災から1年。
いまだ震災の生々しい記憶を心に残しながらも、明日に向かって歩み続ける人々に語りかける池田大作名誉会長からの特別寄稿。今回は生命の象徴である「花」をテーマに、千葉と花の深い関わり、花がもたらした勇気や希望、人とのつながりなどを紹介しながら、春の訪れを待つ人々にメッセージを送る。「希望の春は、もう始まっている」
◇花のごとく強く朗らかに
「今や冬去り春来り、梅も咲き、桜も笑わん」
房総が生んだ文豪・国木田独歩は、厳寒を勝ち越えた命の喜びを詠いました。
花は、試練の時を堪える忍耐を教えてくれます。
花は、自分らしく咲き切る誇りを示してくれます。
花は、皆を朗らかにする笑顔を広げてくれます。
「花の都」千葉には、人々の心を明るく力強く照らす光が宿っています。
苦難の時代だからこそ、大好きな千葉に満ちる、この「希望の光」を、私は大切にしたいと思う一人です。
◇「千」の戦いで勝つ
東日本大震災から1年。千葉の各地にも、深い被災の爪跡が残されました。
大災害にも怯まず、力強く復興を進めてこられた方々の尊き努力に、私は感動を禁じ得ません。
かつて、松戸や勝浦などを訪れ、千葉の風土を愛した歌人の与謝野晶子の詩が胸に迫ります。
関東大震災の翌年、自らの決意を託した「春の歌」です。
「新しく生きる者に
日は常に元日、
時は常に春。
百の禍も何ぞ、
千の戦いで勝とう」
県名に「千」の字を冠する千葉には、「百」の災禍にも「千」の応戦で勝ち越えゆく、不屈の負けじ魂が、なんと雄々しく脈打っていることでしょうか。
館山市から南房総市に続く「房総フラワーライン」は、鮮やかな花々に彩られた夢の街道です。
この房総の花の発祥地として名高い和田町(現・南房総市)で、わが郷土の発展を願って、花卉栽培を始めたのは、若き間宮七郎平です。創意を凝らして、日本で最初にストックの花の温室栽培を試み、新品種も育てました。花作りは町興しの大いなる力となって定着したのです。
ところが、戦争がすべてを一変させました。花畑を農地に変えるために、花卉栽培禁止令が出されて、花を作る人は「国賊」と見なされ、花の種や苗は焼却が命じられたのです。
しかし、花を愛で、平和を願う庶民の熱情までは消せませんでした。
戦争が終わると、和田の人々は、ひそかに取り置いていた球根や種を持ち寄って、再び間宮七郎平を中心に花の栽培に挑戦し、不死鳥のごとく「花の町」を再生していったのです。
私の妻が知る、館山市の花卉栽培農家のお母さんも、40年以上、房総の道を飾ってこられました。
若くして夫に先立たれ、3人の幼子を女手一つで育てながら、雨の日も、風の日も、畑に立ちました。「今年も頑張ろうね」と、種に、新芽(しんめ)に、蕾に、励ましの言葉をかけながら、尊き汗を流してきたのです。
昨年、大震災で出荷は激減しました。その分、夏の手入れから再起を期し、今、例年を上回る早生の出荷で賑わうと聞きました。
この母は微笑み、語ります。「花は、心を映す鏡です。笑顔を送り続ければ、笑顔を見せてくれ、悲しみを乗り越えた時には、凛とした強さで応えてくれます」
房総の花の街道は、何ものにも負けない母たちの「幸福平和の街道」です。
◇信頼と励ましの絆を
千葉市・検見川(現・花見川区)で発見された「オオガハス」の種が、2千年の眠りから開花して、今年で60年です。
大賀一郎博士による「世紀の発見」も、思うにまかせぬ労作業の連続でした。
しかし、米が配給制の時代にあって、泊まり込みで発掘する作業者たちに食事を振る舞ってくれる母がいました。掘り出した土を篩にかけて手伝ってくれる小・中学生もいました。さらに、弱気になる大賀博士に"続けよう"と背中を押す友もいました。
2千5百人にも広がった麗しき連帯があればこそ、2千年の眠りから、命の光が蘇生したのです。
安房に誕生された賢哲は、人間自身の心の中に、最も強く最も清らかな生命が具わっていることを、「蓮は清きもの泥よりいでたり」と譬えました。
生命尊厳の希望の哲理に生きれば、泥沼のごとき現実社会であっても、信頼と励ましの絆を広げ、皆の心に蓮華の花を朕かせていけると示されています。
◇皆が力を合わせて喜び光る故郷の春を
市民が結束して、逆境に立ち向かう。この千葉の連帯力を支える頼もしき翼は「女性」と「青年」です。
甚大な液状化の被害を受けた浦安市では、女性たちが手を携えて行政にも働きかけ、「被災者生活再建支援法」の適用に尽くしました。このボランティア活動に取り組んだ女性は清々しく語っています。
「目の前の一人のために、必ずできることがあります。大変な時こそ、皆が一つになれるチャンスだと思います」と。
浦安市では、再生可能エネルギーなどを活用した「環境共生都市」の構想も、各界の力を結集して推進されていると伺いました。
大津波に襲われた旭市をはじめ各地で、私が見守ってきた青年たちも、風評被害などと闘いながら、命を守り支える農漁業の復興に挑んでくれています。
希望は、若い世代です。
千葉の教育者の友人が、「全国体力・運動能力調査で、わが県の中学校は日本一です」と、健やかな成長ぶりを伝えてくれました。
千葉日報社では、今年から、県内の大学生が記者となり、紙面を創る「チバユニバーシティプレス」の企画を開始されています。
「メディア最前線の新聞づくりから人材育成につなげていきたい」との尊き志に、敬意を表します。
千葉は、アルファベットで「CHIBA」です。
千葉を愛する青年たちと、この五文字で、故郷の人間力をどう表現できるか、語り合ったことがあります。
一つの答えとして、
「Creative=創造的」
「Honert=誠実」
「Inteligent=知性的」
「Brave=勇敢」
「Amicable=友好的」
と挙げられました。
わが敬愛する千葉の友人たちの誇り高き心です。
千葉の子どもたちとも深い交流を結んだアフリカの環境の母ワンガリ・マータイ博士は、呼びかけられていました。
──どんな状況でも精いっぱい、咲き誇る花のように、人問も希望に生きよう!
一人一人が変化を起こせるし、皆で力を合わせれば、不可能も可能にできる、と。
この2月、いすみ市で、国際宇宙ステーション「きぼう」で保管されていた「宇宙菜の花」の種子が、黄金の花を咲かせました。
我らの千葉の大地から、創造の花、誠実の花、知性の花、勇気の花、そして、平和友好の花が、いよいよ咲き広がる希望の春は、もう始まっています。