一切の勝利の要諦!
新たなる目標へ
歓喜の題目で前進だ。
愉快に勝ち抜こう!
南部六郎殿御書 P1374
『誹謗の者に親近すれば所修の善根悉く滅して倶に地獄に堕落せん』
◇希望の明日へ
自分の快楽や利益のために走りがちなのが現代の風潮である。そのなかにあって、仏法の研鑽に励み、自身を磨き深めながら、社会貢献の運動を進めている学徒の集いが他のどこにあろうか。その意味で、学生部は、他のものには代えがたい崇高な人生の道を歩んでいることに、誇りと誉れを忘れないでほしい。
昭62・7・21
☆我らの勝利の大道No.69 東北福光の春
日蓮大聖人は、「正嘉の大地震」を直接の契機に、「立正安国論」を著され、大難を覚悟の上で国主諌暁に打って出られた。大地震が起こった時、大聖人は御年三十六歳であられた。
打ち続く災難に苦しみ悩む民衆を救うために、若き師子王として、国家の宿命転換を担い立たれたのだ。
そして、この「立正安国」の大精神を現代に展開されたのが、我が恩師に他ならない。
「一人の人間における偉大な人間革命は、やがて一国の宿命の転換をも成し遂げ、さらに全人類の宿命の転換をも可能にする」
私が綴る小説『人間革命』の主題は、師から魂に打ち込まれた大哲理である。
世界が東西の冷戦に引き裂かれ、核戦争の危機さえ迫る中で、『人間革命』の執筆を開始した。とともに、戸田先生の不二の弟子として、民衆の幸福と人類の共生への誓願を込め、世界へ平和・文化・教育の連帯を広げていった。
その行動を見つめてくださっていたのが、大歴史家トインビー博士である。
博士は英語版『人間革命』に寄せて言われた。
「宿業転換が可能であるとの信念は、不屈の精神的努力への励みとなり、社会的に重大な結果をもたらすのである」と。
博士ご自身、戦争で多くの学友を失われている。最愛の子息にも先立たれた。
その博士が、仏法の「宿命転換」の法理に強き賛同を寄せられ、文明史的・世界史的な観点から論じられた意義は、まことに深い。
トインビー博士はかつて次のように示されていた。
「社会はその生涯において、つぎつぎにいろいろの問題にぶつかる、そして各成員はそれぞれ最善の方法でそれらの問題を解決してゆかなければならない」
東北の同志は一人ひとりが、いかなる難問にも屈しない、わが生命の智慧と力を発揮しながら、人間革命のスクラムを広げている。そして愛する郷土に襲いかかる「挑戦」に、真っ正面から「応戦」している。
トインビー博士ならば、必ずや新たな文明の夜明けを、この東北の雄渾の魂に見出されるであろう。
以前、東北青年部の有志たちが、トインビー博士の研究を重ね、素晴らしい展示を行ってくれたことも、感慨深く思い起こされる。
時代は大きな曲がり角にある。いな、現代の文明そのものの転換点に立っているといって過言ではない。
何のための国家か。
何のための政治か。
何のための経済か。
何のための科学か──。
一切を根底から立て直すべき時が来ている。
「人間の幸福」第一の励ましの社会へ!
「民衆の安穏」第一の平和の世界へ!
「生命の尊厳」第一の共生の世紀へ!
そのために「立正安国」の不滅の大哲学を掲げて、東北の友と一緒に悩み、一緒に歩み、一緒に戦うのだ。
◎「希望の明日へ」は、今日から"先駆の学生部"への指導です。