2012年3月2日金曜日

2012.03.02 わが友に贈る

青年の成長が
未来を決める。
君よ勇敢に一人立て!
悔いなき青春を
忍耐で勝ち飾れ!

治病大小権実違目 P998
結句は勝負を決せざらん外は此の災難止み難かるべし

◇希望の明日へ
宰相の権力も、大富豪の巨万の富も、青春の光の前には色あせる。その人生最大の富を青年はもっている。どう使うか、どう何十倍、何百倍の価値を生ぜしめるか、決めるのは自分自身である。
平3・2・17

☆わが教育者に贈る 教師こそ最大の教育環境なり
・全生徒から信頼される先生に
・全教職員から信頼される先生に
・全保護者から信頼される先生に

「教師こそ最大の教育環境なり」
──これは、私か教育本部の皆さん方と深く共有する信念です。
まもなく卒業の季節を迎えます。若き命は、学校から巣立つでも、お世話になった先生のことは、いつまでも忘れないものです。皆さんの中にも、そうした先生との出会いが教育者を志すきっかけとなった方がいるでしょう。
私も、この年代になってなお、小学校で担任してくださった先生方のことを、尽きることのない感謝を込めて思い起こします。手島先生、日置先生、竹内先生....先生方が着ていた服の色合いまで、鮮やかに記憶に蘇ります。
小学五、六年生の担任であった檜山浩平先生は、当時、二十五、六歳。今の皆さん方と同じく、情熱に溢れた青年教育者でした。
ある日の授業中でした。私のすぐ後ろに座っていた同級生が突然、具合が悪くなって嘔吐してしまいました。皆、びっくりして、教室中が大騒ぎになりかけました。その時、先生は、すばやくその子のもとへ駆け寄り、介抱しながら、凛とした声で呼びかけました。
「みんな静かに! 大丈夫だよ」
その声に安心して、クラスは落ち着きを取り戻しました。さらに先生は、ぞうきんを使って手際よく掃除してくださったのです。
先生は、とっさの出来事にも少しも慌てず毅然と、しかも、こまやかに、行動してくださいました。
「先生はすごいな!」
私の心に、深い感嘆とともに、リーダーの一つの手本が生き生きと刻みつけられました。
現在、私は、中国教育学会の会長を務められる大教育者・顧明遠先生と対談を進め、中国と日本の教育の課題、また人間教育の理念と実践などを巡り、意見を交換しています。
両国の教育交流に早くから尽力されてきた顧先生は、福島県にも度々訪問されており、東日本大震災にも心からのお見舞いを寄せてくださいました。
「福島県の美しい風景、文化教育を今も印象深く覚えております」と振り返られ、参観された模範的な環境教育への感銘も語っておられました。
私と同年代の顧先生は、戦争で苦しんだ少年時代に、厳として守り育んでくれた先生方への感謝を語られながら、「教育の大計は教師が根本です」と力説されておりました。

「子どもたちを愛し、正しい教育方法を常に探求し、知識と人格の両方を育てること」と指摘されるとともに、「教師の生徒への愛は、親子の血縁を超えて、民族への愛であり、人類の未来への愛の表現なのです」とも強調されています。
顧先生が大震災の被災を案じておられた福島でも、教育本部の方々が、まさに、わが子にも勝る愛情をもって、子どもたちを厳然と守り、育まれています。昨年秋の「東北人間教育フォーラム」で、代表の方が行った素晴らしい実践報告の内容にも、私は感動に胸を熱くしました。
東北をはじめ全国、全世界で、わが創価の若き人間教育のリーダーたちは、児童・生徒への慈愛を真剣な祈りに込めて、日々努力を重ねています。
祈りから朝をスタートし、満々たる生命力を湛えて、使命の最前線に颯爽と躍り出る。ここに「仏法即社会」「信心即生活」という日々の充実と勝利を開く根本があります。