2012年3月30日金曜日

2012.03.30 わが友に贈る

時間をつくり出し
会って語ることだ。
目と目を合わせ
心を通わせてこそ
信頼の花園が広がる!

佐渡御書 P957
肉をほしがらざる時身を捨つ可きや紙なからん世には身の皮を紙とし筆なからん時は骨を筆とすべし

◇希望の明日へ
いつもテレビを見ていたい、遊んでいたいと思うかもしれない。でも、それで人生の、本当の幸せが築けるわけではない。たとえていうなら、その喜びは、ホタルの光のように、はかないものである。少年時代、青年時代に、がまん強く自分に挑戦し、自分に負けなかった人が、大きく自分を広げていける。また、最高の人生の思い出、財産をつくることができる。
平2・3・20

☆若き君へ 新時代の主役に語る「人間を結べ!つながりは力」
──今月は、春季彼岸勤行法要が、全国の主要な会館、墓園・納骨堂などで厳粛に行われました。
震災で犠牲になった全ての方への追善とともに、被害を受けた方々の安穏、被災地域の復興を真剣に祈念する会座となりました。

名誉会長 「常彼岸」「常盆」と言われるように、私たちは毎日の勤行・唱題で、朝な夕なに、亡き家族も先祖も追善しております。これほど深い孝養はありません。
私と妻も、東北の同志の健康と長寿と勝利、そして1日も早い復興を強盛に祈り抜いています。
大聖人は、家族を亡くした門下に、温かな励ましを贈り続けてくださいました。
南条時光の弟である七郎五郎が16歳の若さで亡くなった時には、母の上野尼御前に真心の手紙を送り、共に悲しまれ、同苦された。亡くなってから1年以上、大聖人が、御自身の最期まで、一人の青年を追悼された御手紙は、分かっているだけで、十通近くになります。肉親を亡くした悲嘆、とりわけ、わが子を亡くした母の悲しみは、時とともに薄れたりはしないことを、ご存じだったと拝されてなりません。
最も苦しんでいる人、最も苦労している人の心に、ずっと寄り添う。これが御本仏のお心です。学会精神であり、東北の心意気です。
「上野殿母御前御返事」では『(七郎五郎殿は)南無妙法蓮華経と唱えて仏になられたのです』(P1570、通解)と断言されるとともに、こう綴られています。
悲母であるあなたがわが子を恋しくお思いなら、南無妙法蓮華経とお唱えになって、亡き夫の南条兵衛七郎殿、亡き子の七郎五郎殿と同じ一所に生まれようと願っていってください。(中略)三人が顔をお揃えになる時の、そのお悦びは、どれほどか嬉しく思われることでしょう』(P1570、通解)
妙法に生き抜いていくならば、生前、苦楽を共にした家族と必ず会えるとの仰せです。死をもってしても、妙法の家族の絆は断ち切れない。たとえ先立たれることがあっても、生命はつなかっています。三世永遠の妙法の絆で、親子一体、夫婦一体です。わが胸中に厳然と生きて、見守ってくれています。いつも一緒です。
夫の高橋殿を亡くした妙心尼には『ご夫君は、誰も訪れない草葉の陰で、この娑婆に残した幼子らの行方を聞きたがっているでしょう。しかし、あなたが唱えている題目の妙の文字が仏の使いとなり、娑婆のことを冥途に伝えているから大丈夫です』(P1483、趣意)とも仰せになっています。
ですから、御本尊を拝すれば、いつでも心の対話ができます。題目を唱えれば、"無線"のように生命は通じます。
亡くなった家族や友人のためにも、広宣流布のために生きて、生き抜いて、これまで以上に自分が幸せになっていただきたい。それが、最高の追善となるからです。

2012年3月29日木曜日

2012.03.29 わが友に贈る

新年度のスタートへ
万全なる準備を!
何事も最初が肝心だ。
目標を具体的に立て
勢いよく出発しよう!

最蓮房御返事 P1341
悪象の為に殺されては三趣に至らず

◇希望の明日へ
勉強は、自分にとって権利である。どんな環境でも、自分の努力しだいでいくらでも学ぶことができる。今、皆さんは、幸せにも、お父さん、お母さんに見守られながら、ゆうゆうと勉強できる。だからこそ、学びに学んでほしい。
平2・3・20

☆若き君へ 新時代の主役に語る「人間を結べ!つながりは力」
──東日本大震災から1年、被災地の同志は、池田先生が震災直後から贈り続けてくださった励ましを抱きしめ、苦難に耐えて、厳しい現実と戦ってきました。
東北は、聖教新聞の拡大でも全国模範の拡大を成し遂げました。
「師匠の大激励に、せめてもの恩返しを」との思いから、皆で頑張った結晶です。新入会の友も相次ぎ誕生し、東北から新たな広布のうねりが巻き起こっています。

池田名誉会長 東北の尊き同志の奮闘は、よく、伺っています。本当にありかたいことです。
先日(3月18日)、宮城県、岩手県、福島県を中心に行われた「青年教学1級」の追加試験にも、真剣に取り組み、実に立派な歴史を残してくれました。これも、「行学の二道」の鑑として、必ずや光り輝いていくでしょう。
日蓮大聖人は、『大難来りなば強盛の信心弥弥悦びをなすべし』(P1448)と言われました。
何ものも恐れない、何ものにも屈しない。どんな苦しみも喜びに変えられる──この信心こそ、究極の「心の財」です。
東北の同志は、未曽有の苦難に、"今こそ信心だ"と歯を食いしばって、不屈の魂で立ち上がられた。この金剛不壊の信心という「心の財」に、黄金の如くダイヤモンドの如く、無量の輝きが備わっていくのです。負けない心、たくましい生命力、広々とした境涯、豊かな福運、みずみずしい智慧、温かな人間性……要するに、風雪を越えた堂々たる人格です。
そうした人格に触れれば、皆がほっとする。安堵する。希望が湧いてくる。元気になる。
人に希望を贈ると、自分の希望は減るだろうか。相手が明るくなった姿に、自分もまた力をもらうはずです。それは、「心の財」を分かち合っているからでしょう。
「心の財」は、分かち合えば合うほど、増えるのです。
南米チリの大詩人ネルーダは、「人間とのつながりは、私を豊かにしてくれる大地」と謳っています。大地震で苦しんだチリの同志も、火山灰の被害が広がった隣のアルゼンチンの同志も、皆で手を携えて乗り越えています。
励まし合い、支え合い、分かち合うなかでこそ、「心の財」は、よりいっそう輝きを増すのです。
東北の同志は「心の財」の大長者です。人と人のつながりを一段と強め、さらに広げて大偉業の歴史を残しておられる。
大聖人が、どれほど誉め讃えてくださっていることか。
私の胸には、『未来までの・ものがたりなに事か・これにすぎ候べき』(P1086)との御文が、東北の団結への御賞讃として響いてきます。
「信心は東北に学べ!」という時代が来ました。
御聖訓には『蔵の財よりも身の財すぐれたり身の財より心の財第一なり』『心の財をつませ給うべし』(P1173)と仰せです。
「心の財第一」で生き抜かれてきた東北家族の福徳は無量無辺です。

2012年3月28日水曜日

2012.03.28 わが友に贈る

「御みやづかいを
法華経とをぼしめせ」
職場は自身を磨く
使命の舞台!
強盛な信心で勝て!

可延定業書 P986
命と申す物は一身第一の珍宝なり一日なりともこれを延るならば千万両の金にもすぎたり

◇希望の明日へ
何をするにも、大切なことはまず、"好きになる"ことである。"好きになる"ことから"よし、自分もやってみよう"という志も生まれる。そして、それが成功へのバネとなる。だから、何でもよい。本であれ、友人であれ、自分を伸ばすものを一つ、"大好き"になっていただきたい。
平2・3・20

☆中東地域の危機を乗り越えるために
1961年の「ベルリン危機」でも、その翌年に起こった「キューバ危機」でも、すんでのところで米ソ首脳は踏みとどまった。それはなぜか。一触即発の厳しい対峙が続く中で、両首脳が、その行き着く先にあるものを垣間見たからであろう。
翻って現在、イランの核開発施設への攻撃があれば、どれだけ混乱が広がってしまうのか−−。
攻撃が報復を生むことは確実であろうし 、それが政治的に大きな変動が起きている中東地域にどのような事態を引き起こすかは、予測困難であろう。
国際政治の次元では、不信が新たな脅威を呼ぶ負のスパイラル(連鎖)が続いているが、一方で、中東地域の一般市民のレベルでは「核兵器のない地域」の実現を望む声が少なくないことを、断じて見過ごしてはならないだろう。その一例として、昨年12月にブルッキングス研究所が発表した世論調査によると、イスラエル人の中では二対一の割合で、イランとイスラエルを含めた中東を非核地帯にする合意を支持する、という結果がでている。
こうした人々の率直な思いを現実の形にするために、本年開催が予定されている「中東の非大量破壊兵器地帯化」に関する国際会議を何としても成功させなければならない。両国と中東地域全体にとっても、それこそが、共通の安全保障の新たなステージを切り開く選択肢だ。現在、ホスト役を務めるフィンランドが懸命の努力を重ねているが、被爆国の日本も、対話のための環境づくりの旗振り役となるべきだ。
先の二つの危機を乗り越えたケネディ大統領は、「希望は歴史の慎重さによって鍛えられなければならない」との言葉を残した。
この言葉通り、「核兵器のない世界」への希望も、それを求める人々が様々な試練と危機を忍耐強く乗り越える中で着実に育まれてきた。非核地帯条約の先駆けとなった中南米のトラテロルコ条約も、キューバ危機をきっかけに構想が一気に進展したものだったのである。
"時間の無駄だよ。こんな条約は合意できるわけがない"との声もささやかれる中で、粘り強い交渉を重ねた人々の努力によってトラテロルコ条約は成立をみた。現在では、33カ国全てのラテンアメリカ及びカリブ諸国と5つの核兵器国全てが参加するに至っている。
今、中東地域の危機を乗り越えるために、国際社会に求められているのは、まさにこの「対話をあきらめない精神」と「不可能を可能に変える信念」ではなかろうか。厳しい現実の中で、それがどれだけ険しい隘路だったとしても、「希望」は営々たる平和的努力を通じてしか育まれないことを忘れてはなるまい。

2012年3月27日火曜日

2012.03.27 わが友に贈る

自ら御書を学び
語った分だけ
人材は育つ!
希望の大哲学を
皆が求めている!

撰時抄 P289
現に勝れたるを勝れたりという事は慢ににて大功徳なりけるか

◇希望の明日へ
世界には今も無数の苦しみがあり、不幸がある。だれかが立ち上がらねばならない。民衆の平和への悲願を抱きしめ、守り抜いて、だれかが懸命に走らねばならない。未来部は使命の人である。民衆の希望である。若くして、平和と幸福の大法を抱いた人たちこそ、人類の悲願を担い、背負って、立ち上がっていただきたい。
平1・5・5

☆中東地域の危機を乗り越えるために
今、イランの核開発問題をめぐって、中東地域で緊張が高まっている。その状況を前に私の胸に迫ってくるのは、核時代の下で世界が直面する課題について「ゴルディウスの結び目は剣で一刀両断に断ち切られる代りに辛抱強く指でほどかなければならない」(『現代が受けている挑戦』)との警鐘を鳴らした歴史家トインビー博士の言葉である。
緊張が武力紛争に転化することへの懸念も叫ばれる中、関係国を含めて政治指導者が、今こそ「自制する勇気」をもって、事態打開に向けて互いに歩み寄ることを強く望むものである。
軍事力などのハードパワーを行使して、根本的に解決できる問題など何もない。一時的に脅威を抑えつけることができたとしても、それ以上に大きな憎しみや怒りを生み出す禍根を残すだけだ。
緊張が高まると、相手を強い調子で威嚇したり、激しい非難の応酬が行われることは、残念ながら国際政治の常となってきた。
今から50年ほど前の「ベルリン危機」の際、ウィーンでケネディ大統領との会談に臨んだソ連のフルシチョフ首相が、「米国が戦争を望むならば、それは勝手だ。ソ連は受けて立つよりない。戦争の惨禍は同じように受けよう」(シオドア・C・ソレンセン著『ケネディの道』)と言い放ったことが思い出される。
しかし忘れてはならないのは、ひとたび戦争が起これば、一番苦しめられるのは無数の市井の庶民であるという現実だ。20世紀の戦争の時代を生きた世代は皆、同じような体験を共有している。私も戦争で兄を失い、家を焼かれた。空襲の中、幼い弟の手を引いて逃げ惑った記憶は、今も鮮烈である。まして、大量破壊兵器を用いるような事態に発展した場合には、取り返しのつかない甚大な被害をもたらしかねない。その非人道性の最たる兵器こそ、核兵器である。

2012年3月26日月曜日

2012.03.26 わが友に贈る

苦難の中で
人は鍛えられる!
真剣な信力・行力で
偉大な仏力・法力を
断固と湧き出せ!


南条殿御返事 P1578
釈迦仏は我を無量の珍宝を以て億劫の間供養せんよりは末代の法華経の行者を一日なりとも供養せん功徳は百千万億倍過ぐべしとこそ説かせ給いて候

◇今週のことば
後輩を自分以上の人材に!
これが創価の伝統だ。
新入会の宝の友に
真心こもる励ましを!
新鮮な成長の春を共々に!

2012年03月26日

◇希望の明日へ
未来部の皆さんの行く手には、春の日差しのように暖かい、順調な日々ばかり続くわけでは決してない。むしろ多くの悩みにぶつかりながら、歯をくいしぼって耐えねばならない"冬"のような時が続くことも多くある。これが現実である。しかしどんなにつらいことも、長い人生から見れば必ず自分のためになり、成長へのバネとなっていくものである。この一点を知った人は強い。この一点を忘れた人は、どうしても弱々しい人生となってしまう。皆さんは未来の指導者となる人である。その意味で、どんな悩みがあろうとも、悠々と乗り越えていける強い信念と、強い勇気をもってほしい。
昭63・3・20

☆創価大学第38回・女子短大第26回卒業式へのメッセージ
最後に、「友情と信頼の道を世界に開きゆけ」と申し上げたい。
きょうは、フィリピンの気高き教育の母であられる、イースト大学のガルシア学長が、お懐かしいバタッド総長とご一緒に温かく皆さんを]守ってくださっております。ガルシア学長はご自身が大学時代に培ってきた"多彩な人々と仲良仲良く調和を創り上げていく力"を自在に発揮し、颯爽と全教育界をリードする指揮を執っておられます。
母校で磨き鍛えたコミュニケーションカ、人間力の真髄を示されているのであります。
わが創価同窓の連帯も、今や全世界の各地・各界で10万人を超えました。これからが、創価の生命尊厳の哲学と人間の信頼の絆を、乱世に赫々と光らせゆく時代です。
中国の青年をはじめ、世界と深い友情を結んだインドの大詩人タゴールは、「ぼくは、道をひらくために生まれてきた」と謳っております。
どうか卒業生の皆さんは、目先の毀誉褒貶を超え、いかなる悪戦苦闘も突き抜けて、世のため、人のために「私はこの道を勝ち開いた」「わが人生に悔いなし」と言い切れる勝利の劇を、一人ももれなく胸を張り、自分らしく飾っていただきたいのであります。
私は今も戸田大学の卒業生として、恩師と心の対話を続けながら戦っています。
皆さんと私も同じです。私の心には常に皆さんがいる。私はいつも皆さんの側にいます。
皆さんの幸福が私の希望であり、皆さんの栄光が私の勝利です。
私は人生を賭して、皆さんが躍り出る晴れ舞台を世界中に開いてきました。
いよいよ未来永劫に崩れざる「友情」と「信頼」の道を、共々に楽しく愉快に創り広げようではありませんか!
「わが愛する卒業生、万歳! 大切な大切な保護者の皆様、万歳! 尊きご来賓の先生方、万歳! そして人間教育の勝利、万歳!」と叫びつつ。

◎今日から「希望の明日へ」は未来部への指針です。
昨日、創価学会未来部「希望コンサート」に行ってきました。親戚が正義合唱団のメンバーとして頑張っている姿に尊敬と感動しました。
また、出演した「富士少年希望少女合唱団」「富士中学生合唱団」「正義合唱団」「希望オーケストラ」の素晴らしい合唱と演奏に大感動!
創価後継の逞しき人材の陣列を目の当たりにして、創価の未来は明るい!と実感、我が家の未来部もその一員になれとの思いを込めて。

2012年3月25日日曜日

2012.03.25 わが友に贈る

「友にあふて礼あれ」
誠実な振る舞いが
信頼の第一条件だ。
相手の幸福を願う
真心の一言一言を!

同生同名御書 P1115
心ざし大地よりもあつし地神定めてしりぬらん虚空よりもたかし梵天帝釈もしらせ給いぬらん

◇希望の明日へ
創価教育の父・牧口先生は、「羊千匹よりも獅子一匹」と言われた。本物の獅子を育てる。強き強き人間を育てる。それが創価教育である。学生部員は、本物の一人に育ってほしい。何物にも屈さず、紛動されず、二十一世紀の精神闘争の先頭に毅然と立つ「青年学者」「青年将軍」であっていただきたい。エスプリ(精神)の炎を掲げて進みゆく「平和の戦人」、民衆を守る「人権の闘士」として、強く、また強く進んでいただきたい。
平5・11・2

☆創価大学第38回・女子短大第26回卒業式へのメッセージ
第二にお願いしたいことは、「困難を勝利の力に変えよ」ということであります。
本日、私は光栄にも、フィリピンの名門・国立バターン半島大学の「名誉人文学博士号」を、尊敬するマグパンタイ学長から賜りました。まさしく、わが卒業生の皆さん方と一体不二で拝受した栄誉に他なりません。誠に誠に、ありがとうございます。
この麗しきバターンの天地に伝えられてきた、素晴らしい英知の箴言があります。
それは、「困難のあるところ、そこに勝利あり」という言葉であります。
つまり、「何も困難がないから、勝利できるのではない。大きな困難に立ち向かうからこそ、より偉大な力が湧く。より偉大な智慧を出せる。より偉大な団結も生まれる。そこにこそ、真に偉大なる勝利がもたらされる」というのであります。
何とたくましく、何と勇壮な、そして何と晴れがましい魂の宣言でありましょうか。
卒業生の皆さんは、ますます険しい苦難の時代の舵を取りゆく大使命を帯びています。ゆえに私は、「困難のあるところ、そこに勝利あり」を合言葉に、徹して強気で、賢く朗らかに前進しよう!−−と提案したいが、皆さんどうだろうか。

2012年3月24日土曜日

2012.03.24 わが友に贈る

交通事故に注意を!
時間に余裕を持ち
制限速度を守れ!
携帯電話の使用や
わき見運転は厳禁!

持妙法華問答抄 P467
寂光の都ならずは何くも皆苦なるべし本覚の栖を離れて何事か楽みなるべき、願くは「現世安穏後生善処」の妙法を持つのみこそ只今生の名聞後世の弄引なるべけれ須く心を一にして南無妙法蓮華経と我も唱へ他をも勧んのみこそ今生人界の思出なるべき

◇希望の明日へ
学生の一波は、未来の万波に通じる。学生の行動は社会を動かす。国を、また世界を動かす。権力者は自在に人を動かしているようにみえて、権力の魔性に動かされているだけにすぎない場合が多い。学生の行動は純粋にして善なる心の発露と信じる。
平5・5・28

☆創価大学第38回・女子短大第26回卒業式へのメッセージ
さて、きょうは、愛する卒業生の門出に、私は3点の指針を贈らせていただきたい。
第一に、「自らの持ち場で不屈の旗を振れ」ということであります。
あのアフリカの「人権の巌窟王」マンデラ元大統領も、わが創価大学の名誉博士の一人であり、創大に深い期待を寄せてくださっております。元大統領は、通信教育で大学を卒業された、わが「学光の友」の誉れの大先輩でもあります。
この元大統領の忘れ得ぬ叫びがあります。
すなわち−−「新しい世界は、どのような人間によって勝ち取られるのか」「それは、腕組みをして離れた場所から傍観している者ではない。戦いの途上で、嵐に衣服を裂かれ、深手を負いながら、それでも闘技場に身を置いて、戦い続ける者である」と言われるのであります。
これは、元大統領との語らいでも、強く一致した信念であります。
元大統領は27年半もの獄中闘争を余儀なくされました。牢獄で、最愛の母や息子の死も告げられました。
しかし、あまりに過酷な迫害で満身創痍となっても、一歩も退かずに、人類の正義と共生のために、新しい世界を勝ち取っていったのです。
人生の行路にあっては、思うにまかせぬ境遇に立たされる時が幾たびもあります。
その時が勝負です。嘆かず、腐らず、焦らず、「じっとこらえて今に見ろ」と不屈の旗を振り通していくことです。
必ず、そこから反転攻勢の流れを起こせるからです。
東北出身の哲人・阿部次郎が大切にしてきた人生哲学も、辛抱強く「自分の持場を本気に守り通す」(『残照』羽田琲店)、「自分の置かれた場所に於いて最善を尽す」(『秋窓記』)ということでありました。
ともあれ、いずこへ行っても、いずこにあろうとも、そこで自らの使命を見出し、そこで新たな価値を創造し、勝ち栄えさせ、発展させてみせる。ここに、我ら「創価」の心意気があると申し上げたいが、わが卒業生の皆さん、いかがでしょうか。

2012年3月23日金曜日

2012.03.23 わが友に贈る

さあ足取り軽く
友のもとへ!
私たちの対話は
全てが仏縁の拡大だ。
動けば歴史ができる!

上野尼御前御返事 P1580
法華経と申すは手に取れば其の手やがて仏に成り口に唱ふれば其の口即仏なり

◇希望の明日へ
学生部の本舞台は二十一世紀である。そのときのために、日夜、"うまずたゆまず"学問に励み、人格の錬磨に取り組んでいただきたい。人格と学問を兼ね備えた人が、真の人材である。国際人である。努力なき人は敗北者である。努力の人が勝つ人である。平凡なようであるが、私の人生経験の一結論である。
平4・5・4

☆創価大学第38回・女子短大第26回卒業式へのメッセージ
栄光のご卒業、誠におめでとうございます! 全卒業生の健闘を、私は心から讃嘆したい。
皆、私の創立した創大、短大に、よくぞ来てくれました。そして見事な価値創造の歴史と伝統を築き残してくれました。
ありがとう!
本当にありがとう!

本日は、フィリピンからも、中国からも、インドからも、最高峰の知性の先生方が、祝福に駆けつけてくださっております。創立者として、最大に御礼を申し上げます。また、教員の先生方、職員の方々にも、心より感謝申し上げます。
東日本大震災、また世界不況、さらに就職難等々、打ち続く試練の時代に、皆さん方がどれほど歯を食いしばって、学び抜き、戦い抜いてきたことか。
私は、一人一人を労い、讃えながら、直接、誇り高き学位記を授与させていただく思いで、心は一緒に式典に臨んでおります。
私がお願いしたいことは、この学位記を、大変ななか、大学へ送り出してくださった保護者の方に、後ほど皆さんから感謝を込めて捧げていただきたい。そして喜びを分かち合っていただきたいということであります。
皆さんが一家で初めて学位を取得されるというご家族も少なくないでしょう。わが創価の学位記は、お父さん、お母さんに最高の親孝行をし、大学へ行けなかった方々の味方となって、一生涯、民衆の幸福と平和のために貢献しゆく人間指導者の記別なのであります。
とともに、円高など幾つも厳しい条件が重なるなかで、真剣に頑張り通してくれた尊き留学生と、そのご家族の方々に、ここで賞讃と感謝の大拍手をお送りしたいと思いますが、皆さん、いかがでしょうか。

2012年3月22日木曜日

2012.03.22 わが友に贈る

リーダーは
友の報告・相談に
電光石火で対応を!
そのスピードに
誠実の心が表れる。

南条殿御返事 P1578
法妙なるが故に人貴し人貴きが故に所尊しと申すは是なり

◇希望の明日へ
もはや黙っている人が賢そうに見える時代は終わった。「民主の時代」は即「対話の時代」である。どんどん語り、対話を重ねていく時代である。決して引っ込み思案になってはならない。引っ込み思案は人生の負けである。青春の負けである。どうか、幅広い教養を深めつつ、青年らしく大胆に、さまざまな国のさまざまな人々と出会い、語り合いながら、くめども尽きぬ表現の泉を満々とわが胸中にたたえていただきたい。それができるためには、自分自身がしっかり勉学に励んでいかなければならない。
平2・4・4

☆御書とともにNo.72 永遠に学会員として誇り高く
もし・さきにたたせ給はば梵天・帝釈・四大天王・閻魔大王等にも申させ給うべし、日本第一の法華経の行者・日蓮房の弟子なりとなのらせ給へ、よもはうしんなき事は候はじ』(南条兵衛七郎殿御書、P1498)

〈通解〉
もし(兵衛七郎殿が口蓮より)先に亡くなられたならば、梵天・帝釈天・四大天王・閻魔大王等にも「日本第一の法華経の行者・日蓮房の弟子である」と名乗りなさい。よもや粗略な扱いはされないであろう。

◇同志への指針
妙法を弘め、広宣流布の大願に生き抜く人生は、なんと誉れ高く、なんと勝ち光ることか。
その福徳は、三世永遠に不滅である。生々世々、厳として守られる。御本仏直結の学会の信心には、無量無辺の功徳が燦然と輝くのだ。

2012年3月21日水曜日

2012.03.21 わが友に贈る

新しい出発の春だ。
縁した友人を大切に
良き出会いを結ぼう。
朗らかに誠実に
友情の光を広げよ!


南条殿御返事 P1578
法妙なるが故に人貴し人貴きが故に所尊しと申すは是なり

◇希望の明日へ
「学問に王道なし」と言う。そして学問は、かけがえのない自らの権利である。にもかかわらず、いつも義務としての勉強に追い詰められ、苦しめられているようでは、自分自身が大きな損をしてしまう。私は新しい学生生活の始まりにあたって、この意識の転換をお願いしたい。どうか「学問の王国に、いつでも好きな時に入っていける」という学生としての権利を思う存分行使していただきたい。
平2・4・4

☆創価学園の卒業式へ創立者のメッセージ
晴れの卒業、誠におめでとう!
私の創立した学園で、皆、本当によく学び、よく頑張り抜いてくれました。
勉学でも、クラブ活動でも、素晴らしい伝統を立派に築き上げてくれました。
私はうれしい。本当にありがとう!

・大切な家族に感謝の拍手を
私は、卒業生全員の頭に、尊き努力を讃える冠をかぶせ、そして、皆さん方一人一人と未来の勝利を誓う握手を交わす思いで、一切を間近で見つめております。
きょうまで育んでくださった先生方、職員の方々、また常曰頃より学園を支えてくださっているご来賓の皆様方、いつもいつも、ありがとうございます!
そして、世界的な不況、さらに、昨年の東日本大震災と、厳しい社会情勢の中で、保護者の皆様方が、どれほどのご苦労を重ねながら、最愛のお子さま方を、わが学園に送り出してくださっていることか。
その有り難さは、学園生の皆さんも自分が親の年代になった時に、身に染みてわかるでしょう。
卒業式とは、何にもまして、ご家族への尽きせぬ感謝を捧げる儀式であります。
皆で、親孝行への決意を込め、真心の限りを響かせて、お父さん方、お母さん方に、万雷の大拍手をお送りしようではありませんか!

・試練を勝ち越え
きょうは、新時代を照らす希望の太陽と輝く皆さんへ、はなむけとして、第一に「負けじ魂で『英知の光』を磨きゆけ」と申し上げたい。
先日、南アフリカのマンデラ元大統領から真心あふれるメッセージをいただきました。
元大統領は、人間の尊厳を踏みにじる非道な人種隔離の撤廃に立ち上がり、27年半もの投獄にも屈しなかった正義の大英雄です。
牢獄にあっても学び続け、通信教育の大学も誇り高く卒業しています。
その学び抜いた「英知の光」で、肌の色など問わず、人間が人間として皆で手を携え、共に平和に生きゆく、新たな人類の進路を、明確に示されてきたのです。
試練があればあるほど、いよいよ輝きを増すのが、真実の「英知の光」です。
私は、マンデラ元大統領が、ご一家の最もつらい逆境の中でわが子を励ました言葉を、わが負けじ魂の学園生たちに、そのまま贈らせていただきたい。
それは、「今まで以上に勉学に励み、困難や挫折にくじけず、絶望的なときでも闘うのを諦めてはならない」(長田雅子訳『ネルソン・マンデラ 私自身との対話』明石書店)との叫びであります。
うれしいことに、学問の探究を貫き通して、見事に博士号を勝ち取った学園出身の英才も、今や300人を優に超えました。
きょうは、その博士の代表の先輩も、皆さんの祝福に、東西の両校へ勇んで駆けつけてくれています。

・語学の翼広げよ
次に、「朗らかに『友情の光』を広げよ」と申し上げたい。
私は、創価学園を開校した1968年の秋に、日中国交正常化の提言をしました。
幾多の悪口も圧迫もありましたが、世界の青年たちの平和な未来のためには、お隣の中国とも絶対に友情を結び合わなければならないとの信念からであります。国交正常化が実現して、今年で40周年になります。
きょう、皆さんの代表が、現代中国の「文学の母」謝冰心先生のお名前を冠した「冰心青少年文学賞」を受賞されました。
私と妻の大切な友人であった、この冰心先生は言われております。
「友誼は大海の燈臺(とうだい)であり、沙漠のオアシスです」(倉石武四郎訳『お冬さん』)と。
皆さんも、学園で結んできた世界一の連帯を宝としながら、新しい生活の舞台でも、朗らかに誠実に、そして聡明に、良き友人をつくり、友情の光を広げていってください。
学園時代に磨いてきた語学の翼を一段と鍛えて、私か開いてきた世界との対話の道を、さらに大きく開いていってもらいたいと思うが、皆さん、どうだろうか。

・これからを問え
第三に申し上げたいのは、「たくましく『創造の光』を放ちゆけ」ということであります。
東西の創価学園に来校された、アメリカのデューイ協会の会長を務めたヒックマン博士が、味わい深い逸話を語ってくださったことがあります。
アメリカのフロンティア──開拓の最前線の町に、旅人がたどり着くと、最初に聞かれる質問がありました。
それは「どこから来たか?」ではありません。「これからどこへ行くのか? 何をするつもりなのか?」という一点だったというのです。
大事なのは、「これからどうするのか」ということです。
失敗しても、くよくよしない。思うようにいかなくとも、へこたれない。たくましく、辛抱強く、努力し、工夫し、苦労し、挑戦を続けることです。
そこに、必ず必ず、これまでにはなかった新しい価値を創造していくことができるからです。
わが学園生には汲めども尽きない創造力があり、開拓力があります。ヒックマン博士も、学園生の発する「創造の光」を誉め讃えてくださった一人であります。
どうか、皆さんは胸を張って、自分にしか発揮できない、偉大な「創造の光」を、自分らしく思う存分に輝かせていってください。
そして、苦しみ悩んでいる人々のために尽くし、この世界をより明るく前進させていっていただきたいのであります。

ともあれ、教育で結ばれた人間の絆は、不滅です。
なかんずく、創立者と学園生との絆は、いついかなる時も一体であり、未来永遠に不二であります。
私は妻と共に、毎日毎日、大事な大事な学園生の皆さんが、健康で楽しく、幸福と栄光の凱歌をあげゆく人生であれと、真剣に祈り抜いています。
ますます元気で、私の命であり、分身である学園生を、陰に陽に守り支えながら、一人一人の最高の大勝利のために、力の限り、エールを送り続けていく決心です。
学園生は、勝つために躍り出てきました。私と共に、母校と共に、何ものも恐れず、断固として生き抜き、学び抜き、そして勝ち抜いていこうではありませんか!
わが愛する誉れの学園生、万歳!
心はいつも一緒の学園生、万歳!
大切な大切なお父さん、お母さん、万歳!
そして、偉大なる勝利の歴史を創りゆく卒業生、万歳!

2012年3月20日火曜日

2012.03.20 わが友に贈る

儀典部の友に感謝!
真心で人に尽くす
皆様の振る舞いこそ
偉大な仏法の証明!
大聖人が御賞讃だ。

弥三郎殿御返事 P1450
若し恩を知り心有る人人は二当らん杖には一は替わるべき事ぞかし

◇希望の明日へ
"私は妙法の信仰者だ""広宣流布の先駆者だ""どんな権力者もおよばない、はるかに崇高な仕事を遂行しているのが我々である"と、いつも強い決意と大いなる誇りをもって生き抜いていただきたい。あらゆる権威や名声に対して、"何物ぞ"という気概を失ったならば、もはやそれは青年ではない。信仰者とはいえない。
平1・8・2

☆名誉会長と共に 今日も広布へ No.006「希望と喜びの種を蒔こう」
私たちの広宣流布は「人類を救う大運動」である。創価学会は最高の善の喜びをつくる世界だ。
しかも学会活動は、現実の社会に開かれて、力強い。

文化運動、教育運動、平和運動、人間革命運動、仏法運動、哲学の探究運動、そういう運動を全世界的に展開しているのである。

私たちの日々の努力、きょうの一歩。それは、足もとのわが地域とともに、人類社会にも、確実に影響を与えているのだ。
人と会い、人と語り、希望の種を蒔く。
ここに、偉大な歴史をつくる確かな道がある。
・地味のように見えても、将来、思いもよらぬ力になる。
・喜んで動けば、力は倍加する。
・誠実に戦いを進めたところが、最後に勝つ。
これが創価の方程式だ。
私か最初に、世界に平和と幸福の種を植えたのは、もう五十年以上も前である。それが今、現実に、大きな花を開かせ始めた。
地道に、新たな種を植えるのだ。そして、植えた種を無にはしないと、深き決意で祈るのだ。
誠実・根性・賢さ・忍耐強さがあってこそ、種は育ち、根を張り、壮大な勝利の花を咲かせる。

草創の学会は、無理解と中傷の中で拡大していった。しかし、今は世界が味方だ。
広宣流布のために、今、戦わなければ、後悔する。思い切って、大胆に、笑顔で、楽しく進んでいこう!
真面目な人、優秀な人、若い人材が、皆、伸び伸びと戦えるように、リーダーは心から讃え、励ましていくのだ。

2012年3月19日月曜日

2012.03.19 わが友に贈る

誰が見ていなくとも
使命の劇を
一人演じ抜け!
誠実こそ誉れ。
冥の照覧は厳然なり!

立正安国論 P21
悪侶を誡めずんば豈善事を成さんや

◇今週のことば
進学、就職、転勤など
新出発の友にエールを!
いずこも「常寂光の都」なり。
創価家族の誇りを胸に
勝利の旗を打ち立てよ!

2012年03月12日

◇希望の明日へ
権力をカサに着た言葉は怖い。言葉は、いかようにも捏造できる。それが妬みやウソであっても、その言葉で、いくらでも、罪ない人を陥れることができる。学生部員は、そうした事象の本質を見極める眼を培っていかねばならない。
平1・5・4

☆勝利の人間学第4回 学会は永遠に御書根本
・青年時代に教学を学べ
行学の二道をはげみ候べし』(P1361)である。大切なのは、学び続けることだ。学んだ通りに実践することだ。
たとえ、学んだことを忘れてしまっても、必ず何かが残る。命が忘れない。それが、いざという時、信心の底力になるんだ。
根本の一書を持つ人間は強い。一切の勝利の源泉は御書にある。だから青年部は、今のうちに、しっかり御書を学んでもらいたい。それが一生の幸福の土台となり、常勝の力となる。

・「その通りだ」と拝そう
一行でも一節でもいい。日々の生活と広布の戦いの中で、御書を拝していくことだ。御書を「わかろう、わかりたい」と一生懸命、努力することだ。真剣であれば、毛穴からでも入っていく。
戸田先生は「一行一行、御書を拝しながら、『その通りです。まったく、その通りです』と深く拝読していくんだ」と言われていた。 頭でわかるのと、信心でわかるのとは違う。
自らの身に当ててみて、「ああ、このことだったのか」と、わかる時が必ず来るのだ。

・講義担当者は師匠の代わり
御書を講義する際は、師匠の名代として、誠実に、堂々と臨んでもらいたい。私も、常に、戸田先生の名代という決意でやってきた。
御書には、何ものも恐れぬ師子王の心と、人々を救わずにはおかないという仏の大慈悲が脈打っている。
御本仏が直接、私たちを励ましてくださっているのだ。御書は励ましに満ちている。その励ましに、生命が感応しないはずがない。
御書から頂いた感動、勇気を、率直に語ることだ。話のうまい下手は関係ない。「断じて、この御書で友を励ますのだ」という一念で決まる。
学会がここまで発展したのは、なぜか。
それは、深い哲理に基づいた、力強い「励まし」があったからだ。これからも皆で、学んでは語り、語っては、また学ぶのだ。

2012年3月18日日曜日

2012.03.18 わが友に贈る

感謝の心は明るい。
報恩の人生は強い。
支えてくれた
あの人 この人に
応えゆく君であれ!

如説修行抄 P504
一期を過ぐる事程も無ければいかに強敵重なるともゆめゆめ退する心なかれ恐るる心なかれ

◇希望の明日へ
青年は、どこであれ、自分のいる場所、自分の部署で、"かけがえのない人"になっていただきたい。わが道に徹し、なくてはならない人物へと自己を練り上げていった人は、やはり人格のうえでも、社会人としての力量のうえでも、使命の人生の完成のうえでも、一つの達成をみている。そういう"実質的に偉い人""真実に偉い人"になってほしいというのが、学生部員へのお願いである。
平1・5・4

☆千葉日報 特別寄稿 「千葉は希望満開!」
「花は試練の時を堪える忍耐を教えてくれる」。未曾有の被害をうけた東日本大震災から1年。
いまだ震災の生々しい記憶を心に残しながらも、明日に向かって歩み続ける人々に語りかける池田大作名誉会長からの特別寄稿。今回は生命の象徴である「花」をテーマに、千葉と花の深い関わり、花がもたらした勇気や希望、人とのつながりなどを紹介しながら、春の訪れを待つ人々にメッセージを送る。「希望の春は、もう始まっている」

・花のごとく強く朗らかに
「今や冬去り春来り、梅も咲き、桜も笑わん」
房総が生んだ文豪・国木田独歩は、厳寒を勝ち越えた命の喜びを詠いました。
花は、試練の時を堪える忍耐を教えてくれます。
花は、自分らしく咲き切る誇りを示してくれます。
花は、皆を朗らかにする笑顔を広げてくれます。

「花の都」千葉には、人々の心を明るく力強く照らす光が宿っています。
苦難の時代だからこそ、大好きな千葉に満ちる、この「希望の光」を、私は大切にしたいと思う一人です。

・「千」の戦いで勝つ
東日本大震災から1年。千葉の各地にも、深い被災の爪跡が残されました。
大災害にも怯まず、力強く復興を進めてこられた方々の尊き努力に、私は感動を禁じ得ません。
かつて、松戸や勝浦などを訪れ、千葉の風土を愛した歌人の与謝野晶子の詩が胸に迫ります。
関東大震災の翌年、自らの決意を託した「春の歌」です。
「新しく生きる者に
日は常に元日、
時は常に春。
百の禍も何ぞ、
千の戦いで勝とう」

県名に「千」の字を冠する千葉には、「百」の災禍にも「千」の応戦で勝ち越えゆく、不屈の負けじ魂が、なんと雄々しく脈打っていることでしょうか。

館山市から南房総市に続く「房総フラワーライン」は、鮮やかな花々に彩られた夢の街道です。
この房総の花の発祥地として名高い和田町(現・南房総市)で、わが郷土の発展を願って、花卉栽培を始めたのは、若き間宮七郎平です。創意を凝らして、日本で最初にストックの花の温室栽培を試み、新品種も育てました。花作りは町興しの大いなる力となって定着したのです。
ところが、戦争がすべてを一変させました。花畑を農地に変えるために、花卉栽培禁止令が出されて、花を作る人は「国賊」と見なされ、花の種や苗は焼却が命じられたのです。
しかし、花を愛で、平和を願う庶民の熱情までは消せませんでした。
戦争が終わると、和田の人々は、ひそかに取り置いていた球根や種を持ち寄って、再び間宮七郎平を中心に花の栽培に挑戦し、不死鳥のごとく「花の町」を再生していったのです。
私の妻が知る、館山市の花卉栽培農家のお母さんも、40年以上、房総の道を飾ってこられました。
若くして夫に先立たれ、3人の幼子を女手一つで育てながら、雨の日も、風の日も、畑に立ちました。「今年も頑張ろうね」と、種に、新芽に、蕾に、励ましの言葉をかけながら、尊き汗を流してきたのです。
昨年、大震災で出荷は激減しました。その分、夏の手入れから再起を期し、今、例年を上回る早生の出荷で賑わうと聞きました。
この母は微笑み、語ります。「花は、心を映す鏡です。笑顔を送り続ければ、笑顔を見せてくれ、悲しみを乗り越えた時には、凛とした強さで応えてくれます」
房総の花の街道は、何ものにも負けない母たちの「幸福平和の街道」です。

・信頼と励ましの絆を
千葉市・検見川(現・花見川区)で発見された「オオガハス」の種が、2千年の眠りから開花して、今年で60年です。
大賀一郎博士による「世紀の発見」も、思うにまかせぬ労作業の連続でした。
しかし、米が配給制の時代にあって、泊まり込みで発掘する作業者たちに食事を振る舞ってくれる母がいました。掘り出した土を篩(ふるい)にかけて手伝ってくれる小・中学生もいました。さらに、弱気になる大賀博士に"続けよう"と背中を押す友もいました。
2千5百人にも広がった麗しき連帯があればこそ、2千年の眠りから、命の光が蘇生したのです。
安房に誕生された賢哲は、人間自身の心の中に、最も強く最も清らかな生命が具わっていることを、「蓮は清きもの泥よりいでたり」と譬えました。
生命尊厳の希望の哲理に生きれば、泥沼のごとき現実社会であっても、信頼と励ましの絆を広げ、皆の心に蓮華の花を朕かせていけると示されています。

・皆が力を合わせて喜び光る故郷の春を
市民が結束して、逆境に立ち向かう。この千葉の連帯力を支える頼もしき翼は「女性」と「青年」です。
甚大な液状化の被害を受けた浦安市では、女性たちが手を携えて行政にも働きかけ、「被災者生活再建支援法」の適用に尽くしました。このボランティア活動に取り組んだ女性は清々しく語っています。
「目の前の一人のために、必ずできることがあります。大変な時こそ、皆が一つになれるチャンスだと思います」と。
浦安市では、再生可能エネルギーなどを活用した「環境共生都市」の構想も、各界の力を結集して推進されていると伺いました。
大津波に襲われた旭市をはじめ各地で、私が見守ってきた青年たちも、風評被害などと闘いながら、命を守り支える農漁業の復興に挑んでくれています。
希望は、若い世代です。
千葉の教育者の友人が、「全国体力・運動能力調査で、わが県の中学校は日本一です」と、健やかな成長ぶりを伝えてくれました。
千葉日報社では、今年から、県内の大学生が記者となり、紙面を創る「チバユニバーシティプレス」の企画を開始されています。
「メディア最前線の新聞づくりから人材育成につなげていきたい」との尊き志に、敬意を表します。

千葉は、アルファベットで「CHIBA」です。
千葉を愛する青年たちと、この五文字で、故郷の人間力をどう表現できるか、語り合ったことがあります。
一つの答えとして、
「Creative=創造的」
「Honert=誠実」
「Inteligent=知性的」
「Brave=勇敢」
「Amicable=友好的」
と挙げられました。
わが敬愛する千葉の友人たちの誇り高き心です。
千葉の子どもたちとも深い交流を結んだアフリカの環境の母ワンガリ・マータイ博士は、呼びかけられていました。
−−どんな状況でも精いっぱい、咲き誇る花のように、人問も希望に生きよう!
一人一人が変化を起こせるし、皆で力を合わせれば、不可能も可能にできる、
と。
この2月、いすみ市で、国際宇宙ステーション「きぼう」で保管されていた「宇宙菜の花」の種子が、黄金の花を咲かせました。
我らの千葉の大地から、創造の花、誠実の花、知性の花、勇気の花、そして、平和友好の花が、いよいよ咲き広がる希望の春は、もう始まっています。

2012年3月17日土曜日

2012.03.17 わが友に贈る

全国、全世界で
創価のスクラムが
大きく拡大!
男女青年部の奮闘に
心から喝采を!

異体同心事 P1463
日本国の人人は多人なれども体同異心なれば諸事成ぜん事かたし、日蓮が一類は異体同心なれば人人すくなく候へども大事を成じて一定法華経ひろまりなんと覚へ候、悪は多けれども一善にかつ事なし

◇希望の明日へ
学生部には、悠然と俯瞰(ふかん)し、的確に対処していけるスケールの大きな見識がいっそう望まれる。社会の現実を青年らしく正義の瞳で直視するとともに、悠久の歴史に心を澄ましながら、万年先の未来への壮大な構想を胸中深く練り上げていただきたい。それが、学問する者にとってもっとも大事なことの一つだと思う。その地道にして粘り強い研鑽の持続をお願いしたいのである。
平1・4・4

☆我らの勝利の大道No.69 東北福光の春
わが東北音楽隊は、大震災の翌月から、各地で演奏会を開き、避難所の方々に勇気と希望の曲で励ましを送ってくれた。あまりにも健気な、この若き楽雄たちの妙音の演奏の響きは、私の胸からも離れない。
「言葉が表現する力のなくなったところ、そこから音楽がはじまる。いうにいわれぬもののために、音楽が作られる」
本年、生誕百五十周年となるフランスの作曲家ドビュッシーの信念である。
苦難を前に絶望を希望に変える音楽の力、芸術の力は、まさしく偉大である。
結成五十周年を迎えた芸術部の友たちも、その真髄の大力を遺憾なく発揮して、被災地の支援にも先頭に立ってくれている。
民衆と苦楽を分かち合う、誠実一路の励ましの芸術家たちに、諸仏も諸天も、万雷の大喝采を送っているに違いない。

我ら創価の絆は、今世を超えて、三世をもつなぐ金剛不壊の絆である。わが胸中に湧きあがる仏の生命は、無限にして無窮の力を秘めている。
「負げでたまっか!」と不撓不屈の不死鳥の魂を持ちたる東北の友よ!
愛する皆様方の勝利が、『妙とは蘇生の義』(P947)の永遠に輝く証明であり、人類の希望の夜明けである。
さあ、今日も、明日も、私と共に進もう!
新生・東北の「福光」の春へ! 仲良く、共々に、勇み舞いゆくのだ!
久遠の師弟の誉れを胸に、世界が仰ぎ見る人材爛漫たる民衆勝利の大城を築きゆこうではないか!
これこそが、誰にもまして信頼する東北健児に、私が託した「広宣流布の総仕上げ」であるからだ。

三世まで
 共に共にと
  この世をば
 常楽我浄の
  無上の道ゆけ

2012年3月16日金曜日

2012.03.16 わが友に贈る

青年こそ希望。
未来を開く原動力。
さあ新たな挑戦の峰へ
誓いの大行進を!
栄光と勝利あれ!

土篭御書 P1213
法華経を余人のよみ候は口ばかりことばばかりはよめども心はよまず心はよめども身によまず、色心二法共にあそばされたるこそ貴く候へ

◇希望の明日へ
仮に試験がうまくいかなかったとしても、それで落胆することはない。歴史上の人物をみても、一度や二度の試験の失敗など、数多くある。失敗しなかったから、人間的に"偉い"とか、失敗したから"ダメだ"と決まるものではない。学ぶということは、そうした表面的な姿では測れない深さと広がりをもっている。"働きながら学ぶ"という方たちの向学の道には、人知れぬ苦労が大きいに違いない。しかし苦労が大きければ大きいほど、自らが体得する成果も大きいのである。
昭63・8・16

☆我らの勝利の大道No.69 東北福光の春
福島県のある女子部の友は、原発事故で散り散りになったメンバーと一人ずつ連絡を取り、希望の励ましを送り続けている。
宮城県の男子部の友は、自宅が流された敷地に、地域社会の皆に大いなる勇気を送る看板を打ち立てた。
"復興のシンボル"ともなった、この大看板の前に、三月十一日の朝、決意も新たに青年たちが集った。
その雄姿の写真を拝見し、私は胸を熱くした。
震災の日、岩手県の病院で、研修医としての最終日を迎えていた青年もいる。わが創価学園に学んだ彼は、幼き日に弟を亡くした経験から医師を目指した。被災地での医療活動に献身し、今、県内で小児科医として活躍している。
英語教師として東北に赴任していた、アメリカ創価大学(SUA)卒業の女性は、あえて被災地にとどまり、生徒を励ましながら、ボランティアとして尽力した。国際交流の仕事に携わる経験を生かし、通訳として在日外国人の支援に奔走した東北出身のSUAの同窓生もいる。
震災直後、東北各地はもとより、信越や関西からも、さらに北海道、東京、関東などからも、真心の救援物資が届けられた。学会本部がその支援の中軸となり、会館を拠点として、多くの青年部の勇者たちが献身的に奮闘してくれた。
かつて阪神・淡路大震災(一九九五年)や新潟県の中越地震(二〇〇四年)、中越沖地震(二〇〇七年)を乗り越えてきたからこその、迅速な行動であった。
さらに、全国、全世界の友から寄せられた、言葉に尽くせぬ励ましも、断じて忘れることはできない。
わが息子、わが愛娘である青年部の皆さんの不撓不屈の勇舞を、私は感涙とともに、最大の誇りをもって胸奥に刻みつけている。

青春に
 つみし福運
  生涯に
 薫るはたしかと
  今日も指揮とれ

自分も苦しい。悲しい。辛い。その涙も涸れるような悲嘆の中で、自分だけではない、自分は一人ではないと、周りに目を向ける。
「同苦」──それは、人間の最も強い生命の絆に気づかせ、蘇らせてくれる。苦しみを共にする。そこから、共に立ち上がる力が生まれるのだ。
今、被災地では、多くの青年部の友が、個人の悲哀を「人を支える力」「人を救う力」に変えて戦っている。幾重にも襲う生活の辛苦を、新たな社会を構築する力に変えゆこうと心を合わせている。
現実に向き合い、渾身の勇気で踏み出したその一歩こそが、新しい未来の道を開いていく。
アルゼンチンの人権の闘士であるエスキベル博士は厳然と語ってくださった。
「私は、この未曽有の危機のなかにあっても、こう強く叫びたいのです。
『希望』はある──と。それは、いったい何か。創価学会です。そして、師の薫陶を受けた青年たちです」
私は訴えたい。大震災を乗り越えゆくなかで、幾多の同志が地域の方々と共に紡いできた軌跡を、人類史、なかんずく、広宣流布の不滅の歴史に、断じて刻印すべきである、と。そして、永遠に語り継いでいくべきである、と。
東北の激闘を、青年の力闘を、創価の底力を、日本中、世界中の友の真心の支援を、尊極の宝として残していかねばならない。
この凛々しき青年たちが希望なのだ。この不撓不屈の民衆こそが希望なのだ。

2012年3月15日木曜日

2012.03.15 わが友に贈る

交通事故に厳重注意。
ルールを守ることが
自分も周囲も守る!
体調管理も万全に!
「前前の用心」を怠るな。



御義口伝巻上 P740
我等が生老病死に南無妙法蓮華経と唱え奉るは併ら四徳の香を吹くなり


◇希望の明日へ
どこの国でも、学生こそ社会変革への先駆の存在である。社会の悪を正し、より良き方向へと時代の先端を切り開いていくトップランナーこそ学生である。その使命感と行動あるところ、当然、何らかの波風はある。船も飛行機も、前に進んでいれば抵抗が生じるのと同じ道理である。ただ平々凡々と生き、社会の現状に迎合していく青春であれば、何の波浪も起こらないかもしれない。しかし、それでは自身の人生の価値はどこにあるのか−−と問いかけておきたい。
昭63・7・3


☆我らの勝利の大道No.69 東北福光の春
この三月十一日、東北六県の四十三会館での「福光勤行会」をはじめ、日本全国、全世界で、東日本大震災の全犠牲者の方々へ追善回向の祈りが捧げられた。
「御義口伝」には明確に仰せになられている。
今日蓮等の類い聖霊を訪(とぶら)う時 法華経を読誦し南無妙法蓮華経と唱え奉る時・題目の光無間に至りて即身成仏せしむ』(P712)
「題目の光」こそ、あらゆる人の生命を輝かせ、三世永遠に救いきっていく根源の「福光」である。
私たちが真心込めて送る追善回向の題目は、いかなる悲嘆の闇も打ち破り、亡くなられた方々を、必ずや赫々たる光で黄金に照らしゆくに違いない。
大聖人は、『悦ばしい哉一仏二仏に非ず百仏二百仏に非ず干仏まで来迎し手を取り給はん事・歓喜の感涙押え難し』(P1337)ともお説きになっておられる。
「千仏」に手を取られるとは、家族はもちろん、多くの同志の無数の題目に包まれ、守られる姿にも通じよう。


戸田先生は言われた。
──我々が題目を唱える会座は、そのまま寂光土であり、亡き家族や同志の生命も、そこに厳然と連なっている。かりにも苦しみの業火を浴びていようと、必ず必ず成仏の仏果を得ることができるのだ──と。
故人の成仏の証しは、目に見えて現れる。一つは、皆から惜しまれ偲ばれる。そして、もう一つは、後継の家族がますます明るく勝ち栄えていくことである。
その意味において、「福光勤行会」の会場に満ちあふれた東北家族の新生の息吹を、私は何より有り難く、何より嬉しく伺った。
復興の道のりは、まだまだ厳しい。今なお、避難者数は約三十四万人に上り、家族が離散して暮らす方々も数多くおられる。互いに支え合う人間の連帯が、今ほど求められる時はない。
だからこそ、創価のスクラムがいや増して光る。避難中の友とも心一つにつながり、励まし合う同志の絆は、何よりも強く温かい。
大震災の翌日(十二日)未明、震度六強の地震に襲われた長野県北部・栄村の友も、粘り強く、復興へ戦い続けておられる。
「負けじ魂」は、創価の全同志を結ぶ大精神だ。
今回、東北の被災地域の会館に、"福光桜"などが植樹された。未来部から多宝会まで、皆が勝利の大樹を育てゆく決意を託して、順々に土をかけ、水を注ぐ麗しい光景も見られた。
ご自身も津波で最愛の家族を亡くされながら、同志の激励に奔走し続けてこられた宮城県のある壮年リーダーは、当日の天気を祈ってくださった婦人部・女子部への感謝を込めて、こう報告してくれた。
──一年前のこの日は、寒く暗く、雪でした。
しかし、本日、雪から曇りになり、勤行会の時には晴れ、さらに植樹の時には陽光に包まれたのです。まさに『冬は必ず春となる』(P1253)の御金言を実感できる集いとなりました。必ず福光勝利して、お応えしてまいります──
と。


とにかくも
 共に唱題
  ひとすじに
 冬は必ず
  春の旅かな

2012年3月14日水曜日

2012.03.14 わが友に贈る

一人一人を尊重し
励ましの光を!
奮闘する友の
陰の労苦を讃えよ!
これが学会精神だ!

可延定業書 P986
命と申す物は一身第一の珍宝なり

◇希望の明日へ
学生部員は将来いかなる立場になろうとも、無名の庶民を尊敬し、悩める人、貧しき人、苦労している人をこそ、最大の真心で包んでいける人であってほしい。慈愛という現実の行動のなかにこそ、大聖人の仏法の精髄は躍如と輝くからだ。
昭62・7・21

☆御書とともにNo.71 従藍而青の人材の大河を
こ(故)うへのどの(上野殿)をこそ・いろ(色)あるをとこ(男)と人は申せしに・其の御子なればくれない(紅)のこ(濃)きよしをつたへ給えるか、あい(藍)よりもあを(青)く・水よりもつめ(冷)たき冰(こおり)かなと・ありがたし・ありがたし』(上野殿御返事 P1554)
(通解)
亡くなられた上野殿(兵衛七郎)こそ、情けに厚い人と言われていたが、(南条時光は)そのご子息であるから、父のすぐれた素質を受け継がれたのであろう。青は藍より出でて藍より青く、氷は水より出でて水より冷たいようであると感嘆している。ありかたいことである。ありかたいことである。
◇同志への指針
わが青年部の成長と奮闘を、大聖人はどれほどお喜びくださるであろうか。みな功徳は大きい。名誉ある「従藍而青」の弟子として、使命の道でさらに思う存分、活躍してくれたまえ!
恩師・戸田先生が「宗教界の王者なり」と宣言された学会を担い、威風も堂々と陣列を広げゆくのは、後継の諸君以外にない。

2012年3月13日火曜日

2012.03.13 わが友に贈る

私自身の勝利こそ
一切の勝利の要諦!
新たなる目標へ
歓喜の題目で前進だ。
愉快に勝ち抜こう!

南部六郎殿御書 P1374
誹謗の者に親近すれば所修の善根悉く滅して倶に地獄に堕落せん

◇希望の明日へ
自分の快楽や利益のために走りがちなのが現代の風潮である。そのなかにあって、仏法の研鑽に励み、自身を磨き深めながら、社会貢献の運動を進めている学徒の集いが他のどこにあろうか。その意味で、学生部は、他のものには代えがたい崇高な人生の道を歩んでいることに、誇りと誉れを忘れないでほしい。
昭62・7・21

☆我らの勝利の大道No.69 東北福光の春
日蓮大聖人は、「正嘉の大地震」を直接の契機に、「立正安国論」を著され、大難を覚悟の上で国主諌暁に打って出られた。大地震が起こった時、大聖人は御年三十六歳であられた。
打ち続く災難に苦しみ悩む民衆を救うために、若き師子王として、国家の宿命転換を担い立たれたのだ。
そして、この「立正安国」の大精神を現代に展開されたのが、我が恩師に他ならない。
「一人の人間における偉大な人間革命は、やがて一国の宿命の転換をも成し遂げ、さらに全人類の宿命の転換をも可能にする」
私が綴る小説『人間革命』の主題は、師から魂に打ち込まれた大哲理である。
世界が東西の冷戦に引き裂かれ、核戦争の危機さえ迫る中で、『人間革命』の執筆を開始した。とともに、戸田先生の不二の弟子として、民衆の幸福と人類の共生への誓願を込め、世界へ平和・文化・教育の連帯を広げていった。
その行動を見つめてくださっていたのが、大歴史家トインビー博士である。
博士は英語版『人間革命』に寄せて言われた。
「宿業転換が可能であるとの信念は、不屈の精神的努力への励みとなり、社会的に重大な結果をもたらすのである」と。
博士ご自身、戦争で多くの学友を失われている。最愛の子息にも先立たれた。
その博士が、仏法の「宿命転換」の法理に強き賛同を寄せられ、文明史的・世界史的な観点から論じられた意義は、まことに深い。
トインビー博士はかつて次のように示されていた。
「社会はその生涯において、つぎつぎにいろいろの問題にぶつかる、そして各成員はそれぞれ最善の方法でそれらの問題を解決してゆかなければならない」
東北の同志は一人ひとりが、いかなる難問にも屈しない、わが生命の智慧と力を発揮しながら、人間革命のスクラムを広げている。そして愛する郷土に襲いかかる「挑戦」に、真っ正面から「応戦」している。
トインビー博士ならば、必ずや新たな文明の夜明けを、この東北の雄渾の魂に見出されるであろう。
以前、東北青年部の有志たちが、トインビー博士の研究を重ね、素晴らしい展示を行ってくれたことも、感慨深く思い起こされる。

時代は大きな曲がり角にある。いな、現代の文明そのものの転換点に立っているといって過言ではない。
何のための国家か。
何のための政治か。
何のための経済か。
何のための科学か──。
 一切を根底から立て直すべき時が来ている。
「人間の幸福」第一の励ましの社会へ!
「民衆の安穏」第一の平和の世界へ!
「生命の尊厳」第一の共生の世紀へ!

そのために「立正安国」の不滅の大哲学を掲げて、東北の友と一緒に悩み、一緒に歩み、一緒に戦うのだ。

◎「希望の明日へ」は、今日から"先駆の学生部"への指導です。

2012年3月12日月曜日

2012.03.12 わが友に贈る

地域こそ
広布の舞台。
爽やかな挨拶
誠実な振る舞いで
信頼を広げよ!

兄弟抄 P1086
未来までのものがたりなに事かこれにすぎ候べき

◇今週のことば
「3・16」の魂光る
広布の誓いの座談会!
新たな勝利へ出発だ。
異体同心の絆も深く
福光広げる友好対話を!

2012年03月12日

◇希望の明日へ
確固たる生命観、人生観、社会観、宇宙観をもった"哲学のある女性"でなければ、本当の"女性の時代"は切り拓けない。社会にも貢献できない。周囲と一家を幸福へリードすることもできない。今は苦しくとも、一日一日、自分を磨き、人に尽くし、学び、使命の舞台で乱舞する青春を送ることだ。その人こそ、本末究克して、最後に「所願満足」の自分自身となっていく。その違いが表れるのは、大体、四十代からである。四十代が、女性のひとつの勝負である。それまでは、焦らず、着々と、崩れざる福運の土台を固めていくことだ。
平4・11・7

☆我らの勝利の大道No.69 東北福光の春
生命は永遠であり、生死は不二であるがゆえに、亡くなった家族は、わが胸に一体である。「後継者」として生きることは、亡き家族の志を、最も強く、最も尊き力に変えることである。そして広宣流布に邁進しゆく人の唱題こそが、故人への最大の追善回向となる。
御書には『同じ妙法蓮華経の種を心に・はら(孕)ませ給いなば・同じ妙法蓮華経の国へ生れさせ給うべし』(P1570)とも仰せである。
亡くなった我らの祖父母も父母も、我らの兄弟姉妹も、我らのいとし子も、そして大切な友人たちも、皆、生死を超えて、私たちと共に広宣流布の大陣列に連なっている。心と心で語り合いながら、常楽我浄の生命の旅を一緒に進めていけるのである。

福島出身の世界的な歴史学者・朝河貫一博士は、「われも世をてらす星とならむか」と詠じた。
愛する東北の同志は、勇敢に深い苦悩の闇に飛び込みながら、友を照らす金星と光り、明星と輝いてきた。

すでに半世紀前、私は「広宣流布の総仕上げは東北健児の手で!」と呼びかけていた。誰よりも誠実な東北同志の底力に全幅の信頼を込めて、師弟のバトンを託していたのである。
東北の皆様方は、あまりにも厳しき労苦の三百六十六日を、耐えて耐えて耐え抜いてこられた。誰もが、言い知れぬ艱難の昼と夜を一緒に歩んできた盟友であり、「負げでたまっか!」「頑張っぺ!」と励まし合ってきた仲間である。
「東北人」──その名は"不屈の人びと"として、永遠に世界を鼓舞し続ける光源となるに違いない。
その厳たる事実として、「新時代の二月闘争」を勝ち飾る栄光の実証を、東北各県が打ち立ててくれた。
なかでも、それは日本一の「聖教新聞」の拡大──勇気と希望の言論戦の広がりに顕著であった。
先駆を切ってくれたのは、私と共に三十年前に破邪顕正の勝利宣言を放った秋田の友である。
さらに被災の激しかった宮城が、岩手が、福島が大躍進を遂げてくれた。広布の理想郷・山形も、人材の森・青森も、大勝利の勝鬨を轟かせてくれている。
東北の友の尊き奮闘は、聖教紙上の連載「東北福光新聞」等の報道や同志の肉声を通し、多くの人びとに生き生きと伝わっている。
その聖教を、自らも苦難に遭いながら、避難所へ、被災者のもとへと配達し続けてくださった多くの"無冠の友"がおられる。温かい励ましの声を、近隣・地域の方々に届けてきた"庶民の王者"がおられる。
青年たちも立派に戦い、逞しく成長している。
全国の友、全世界の地涌の同志たちが、各地の座談会や折伏の現場で、東北の友の大活躍を、わが誇りとして讃え、語っている。
あれが本当の信心だ!
あれが人間の強さだ!
あれが師弟の戦いだ!

苦悩に負けない被災地の皆様の日々の姿そのものが、信仰の偉大さを何より雄弁に実証する力なのだ。
「一番つらいことを乗り越えた人こそが、皆を救っていけるのだ」との戸田城聖先生の言葉が蘇る。

猛吹雪
 胸に耐えゆき
  御仏の
 使い尊き
  君に幸あれ

2012年3月11日日曜日

2012.03.11 わが友に贈る

一番苦しんだ人が
一番幸せになれる!
友を幸せにできる!
それが信心だ。
さあ希望の一歩を!

種種御振舞御書 P925
法華経を持つ者は必ず成仏し候、故に第六天の魔王と申す三界の主此の経を持つ人をば強に嫉み候なり

◇希望の明日へ
恋愛も結婚も自由であり、だれにも束縛する権利はない。だからこそ、自分がしっかりしなくてはならない。聡明に自分を律していかねばならない。特に、女子部は、まだ人生経験が少ない。ゆえに当然、そうした問題で迷うこともあろう。そのときには、一人で悶々と悩んでいてはいけない。必ず、親や信頼できる先輩、友人に相談していくべきである。多くの体験に照らして、そうした"良き友""良き人々"の輪のなかにいる女性は、大きく守られていく。このこと自体、大変に幸せなことなのである。また、この点、婦人部の方々にも"人生の先輩"として、遠慮なく女子部のメンバーに、温かなアドバイスと配慮をお願いしたい。
平2・10・10

☆我らの勝利の大道No.69 東北福光の春
断固して
 この世の使命と
  東北に
 凱歌の道を
  いざや開けと

苦難に耐え、前へ進み抜く青年の勇気が凛と光る。
喜びも悲しみも分かち合い、共に乗り越えゆく励ましの絆が幾重にも広がる。
そして試練の風雪にも、偉大なる信仰を貫き通す民衆の連帯が、未来を照らす希望の太陽と昇る──。

これこそ、我らが誇りと仰ぐ"東北の凱歌の人びと"である。
古代ローマの哲人セネカは不屈の人に感嘆した。
「苛酷極まる不幸にも雄々しく立ち向かって、他の人ならば屈服されるような災いを打倒する人は、その苦難そのものを、あたかも名誉の記章のように身に帯びているのです」と。
東北健児なればこそ、ここまで耐えられたのだ。
東北家族なればこそ、ここまで復興できたのだ。

真実の信心とは、何か。それは、難を越え、宿命を越え、さらに悠々と堂々と、広宣流布に前進しゆく負けじ魂のことである。
その真髄を、東北の同志が示し切ってくれている。
すべて御本仏・日蓮大聖人が、また三世十方の仏・菩薩が御照覧であることは絶対に間違いない。

厳寒の東北にも、まもなく春が来る。忍耐の冬を勝ち越え、満々たる「福光」の春が必ずやって来る。
三月十一日。東日本大震災から一年──。
あの日、午後二時四十六分、マグニチュード九・〇の大地震が起こり、大津波が続いた。東日本、特に東北の太平洋沿岸を中心に甚大な被害を受け、死者は一万五千八百五十四人、行方不明者は三千百五十五人(十日現在)に上った。さらに深刻な原発事故を併発した。
この震災で突然、愛する家族や友人を失った方々の苦衷はいかぽかりか。生活基盤を奪われた方々、避難生活の方々、故郷を離れざるを得なかった方々の辛労はいかぽかりか。筆舌に尽くすことはできない。
だからこそ、私も妻も、被災者の皆様方のことを、いつも、心の一番真ん中に置き、どこまでも、共に共に生き抜く決心である。
今、あらためて、亡くなられたすべての方々に哀悼の意を捧げるとともに、深く深く追善回向の題目を送らせていただきたい。
そして、苦闘されている皆様の健康を案じない日はない。諸天よ諸仏よ、わが宝の友を守りに護れと、強盛に祈り抜いている。

妙法の功徳は『生生に失せじ世世にくちざらむかし』(P968)と説かれる。
「心の財」は不滅である。妙法流布に戦い抜いた歴史は、何かあっても消えない。その福徳は一家眷属を包み、『冬は必ず春となる』との希望の法理が爛漫と証明されていくのだ。
宮城県石巻市のある母は、最愛の娘さんを津波で亡くされた。遺品を整理するたび、あふれる涙を止めることができなかった。
だが唱題を重ね、母は、やがてある結論に至った。
──自分は娘の「後継者」なのだ。人に勇気を贈れる明るい女性になりたいと語っていた娘の分まで、断じて生き抜くのだ、と。
日蓮大聖人は、わが子を亡くした母に、『南無妙法蓮華経と申す女人の・をも(思)う子に・あわずという事はなし』(P1576)と約束してくださっている。

2012年3月10日土曜日

2012.03.10 わが友に贈る

共に悩み
共に祈り
共に勝ち越えよう!
それが創価の
励ましの世界だ!


教行証御書 P1282
日蓮が弟子等は臆病にては叶うべからず

◇希望の明日へ
女子部の場合は"育てる"ということが基本になる。そこでおせじは必要ない。教学の研鐙など、人生の生き方や物事をきちんととらえていくための基準を、しっかりと心に刻むことが大事である。
昭63・2・28

☆名誉会長と共に 今日も広布へ No.005「歴史を創る時が来た」
・男子部の友に

自身の偉大な勝利の歴史を創りゆく、大切な時が来た。
君たちの青年時代にとっても、大事な勝負の時がある。その大きい山を勝ち越えれば、さらに前途洋々たる大発展が開けます。
日蓮大聖人は、強敵と戦い続ける門下に『いかなる事ありとも・すこしもたゆ(弛)む事なかれ、いよいよ・はりあげてせむべし』(P1090)と仰せになられました。君たちは、今、自分がいる使命の舞台で、一歩も退いてはならない。
妙法のために戦う勇気にこそ、厳然と諸天善神の守護も現れることを忘れまい。
大事な大事な諸君だ。私の宝の中の宝の君たちだ。
絶対無事故で、健康第一の一日一日であってもらいたい。一人一人の大勝利を祈り待っています。
・女子部の友に
わが人生の師・戸田城聖先生は言われました。
「悩みがあるから信心が深まる。自身の仏性を開き現せる。折伏をしたい、人を救いたい、この祈りが通じないわけがない」
信心の世界には、少しも無駄はありません。
広宣流布のために苦労したことは、全部、「心の財」となって、わが生命に積まれ、自分自身を光り輝かせてくれるのです。
さあ、苦しい時も楽しい時も、常に題目を唱えながら、朗らかに、また朗らかに、弾む命で勝ち進みましょう!
偉大な伝統を受け継いで、晴れ晴れと最高に充実した勝利の青春を飾っていってください。
強く生き抜け!
愉快に勝ちゆけ!

2012年3月9日金曜日

2012.03.09 わが友に贈る

冷え込みに注意!
気温の変化が
大きい季節だ。
万全の体調管理で
生き生きと前進を!

松野殿御返事 P1389
五の巻には我が末世末法に入つて法華経の行者有るべし、其の時其の国に持戒破戒等の無量無辺の僧等集りて国主に讒言して流し失ふべしと説かれたり、然るにかかる経文かたがた符合し候畢んぬ未来に仏に成り候はん事疑いなく覚え候

◇希望の明日へ
乙女にとっては、これからが長い一生である。目先のことで信心を見失い、御本尊から離れては絶対にならない。また広布へ進む良き友と離れては人生の損失である。
昭63・2・18

☆第15回農漁村ルネサンス大会へのメッセージ
東北の復興、そして日本の新生へ、全国を結んで、希望と勇気の光を贈りゆかれる農漁村のルネサンス体験主張大会、誠におめでとうございます。
寒い中、また御多忙のところ、各地の会場にお越しくださった御来賓の皆様、友人の皆様に、私からも心より感謝申し上げます。
役員として支えてくださっている皆様も、本当にありがとうございます。
発表される4人の方々の素晴らしい体験主張の内容を、私も心で感涙しながら伺いました。それぞれに、言葉に尽くせぬ試練に直面しながら、よくぞ戦い抜いてくださった。そして、よくぞ勝ち越えてくださった。
この尊い体験の中に、今の時代に最も大切な勇気も智慧もある。さらに、忍耐も人間の絆も、一切が含まれていると感ずるのは、私一人ではないでありましょう。
ロシアの大文豪トルストイは語りました。
「農作業を困難だと思えば、それは苦しみとなる。しかし、喜びだと理解すれば、それは喜びとなり、人間か得ることのできる最高の栄誉が贈られるであろう」と。
この4人の方々をはじめ、わが農漁光部の皆様が、あの地でもこの地でも、苦難に立ち向かって勝ち開いてこられた歓喜と信頼の実証こそ、まさしく、トルストイも讃える「人間の最高の栄誉」ではないでしょうか。
仏典には『少しも恐れる心があってはなりません。夏と秋と冬と春の四季の変わり目には、必ず、それまでとは異なることがあります。凡夫が仏になる時もまた同じことです。必ず三障四魔という障害が出てくるので、賢者は喜び、愚者は退くとは、まさにこのことなのです』(P1091、趣意)と説かれております。
賢者は喜び、愚者は退く』であります。
いかに分厚い壁が立ちはだかろうとも、喜び勇んで前へ進み、家族のため、友のため、地域のため、社会のため、未来のために、断固として打ち破ってみせる。
そして、いかなる苦しみも楽しみに変えながら、皆を幸福と安穏へ、平和と共生へ、厳然とリードしていく。

これが「賢者の中の大賢者」の生き方であります。
この「生きる喜び」と「絶対勝利」の原動力こそ、正しき生命尊厳の信仰なのであります。
デンマークの「復興の父」と讃えられる、教育者グルントヴィは詠いました。
「太陽は農民とともに起きて昇る……太陽はつま先から頭のてっぺんまで最良に照らす/外で働く者をいちばんに」小池直人訳『生の啓蒙』)
誇り高き農漁光部の皆様の生命こそが、太陽そのものです。
さあ、朗らかな「希望の太陽」「勇気の太陽」として、「私は負けない!」「我らは絶対に負けない!」と、愛する郷土の大地を照らし、大海原を照らし、人々の心を赫々と照らしながら、共々に前進していこうではありませんか!
終わりに、出席くださった皆様の御健勝と御多幸を心からお祈り申し上げます。
そして、東北の被災地の方々の一日も早い復興、さらに日本全国の豊作と豊漁を祈りに祈って、私のメッセージとさせていただきます。
戦う「農漁光部」の一員 池田大作

2012年3月8日木曜日

2012.03.08 わが友に贈る

青春の苦闘こそ
人生の原点となる。
決して諦めるな!
「いまだ こりず候」と
不屈の心で進みゆけ!

衆生身心御書 P1595
設いこうをいたせどもまことならぬ事を供養すれば大悪とはなれども善とならず

◇希望の明日へ
女子部時代こそ、人生の基礎を築きゆくときである。未来の成長と幸福のために、現在の大いなる労苦を避けてはならない。広布のため、法のため、また人々のための活動は、すべて自らを飾りゆく幸の冠となる。一時の人気や財産、華やかさなどを追う青春からは、人生の幸福の実像は絶対につかむことはできない。三世永遠に崩れることのない福運の王女の境涯を築くためにも、広布の庭で悔いなき青春乱舞の日々であっていただきたい。
昭62・12・19

☆勝利の人間学第3回 法華経の兵法--祈って勝つ!
・祈りから始めよ
まず祈ることだ。真剣に祈ることから始めるのだ。なぜ祈るのか。自分を最も強くし、自身の力を最大に出すためである。
日蓮大聖人は『法華経の剣は信心のけなげ(勇)なる人こそ用る事なれ鬼に・かなぼう(鉄棒)たるべし』(P1124)と仰せである。
手を抜いて楽をしようという油断や、自分の小手先で何とかなると思う慢心を排し、自らの壁を破って、一心不乱に戦う。「広宣流布のために必ず勝つ」という誓願の祈りほど、強いものはないのだ。
祈る青年には、後退はない。祈れば、勝利への前進が始まる。
最後は、祈って戦った者が勝つ!

・一番いい方向にいく
祈りの力用について、「顕祈顕応(けんきけんのう)」「顕祈冥応(けんきみょうおう)」「冥祈冥応(みょうきみょうおう)」「冥祈顕応(みょうきけんのう)」と説かれる(P1242)。直ちに祈りが叶う場合もあれば、はっきり見えない場合もあるだろう。どうであれ、疑うことなく題目を唱え抜いていくことだ。真剣に祈り抜き、祈り切ることだ。
たとえ叶わないように見えても、最後には、自身にとって、一番いい方向にいく。「頑張り抜いてよかった!」と、自らが叫べる大歓喜の人生を築くことができる。これが妙法の偉大なる力である。

・祈りは具体的に
弓矢だって、的を定めなければ当たらない。祈りも同じである。目標を明確にして、懸命に努力する──その延長上に祈りは叶う。
ただ拝んで、目先の幸運を欲するという浅い次元の信仰ではない。祈って努力し、努力して祈る──その時に、諸天善神は動くのだ。
戸田先生は言われた。
「一丈の堀を越えられないものが、二丈、三丈の堀を越えられるわけがない。一つ一つ、やりきっていくんだよ」と。
目標を忘れた時に空転は始まる。
今日の目標を具体的に祈るのだ。
そして、青年らしく、思う存分、ベストを尽くして行動するのだ!

2012年3月7日水曜日

2012.03.07 わが友に贈る

新入会の友を
皆で応援しよう!
根本は勤行・唱題だ。
最高の「仏界」を開く
大歓喜の日々を共に!

四条金吾殿女房御返事 P1135
又三十三のやくは転じて三十三のさいはひとならせ給うべし、七難即滅七福即生とは是なり、年はわかうなり福はかさなり候べし

◇希望の明日へ
大聖人の仏法は「行学の二道」に尽きるゆえに、青年部は、「有解有信」でなければならない。理屈だけの「有解無信」の人が多くなれば、それは"信心の仏法"である大聖人の仏法の骨髄から離れていくことになる。反対に教学を軽視し、御書に真剣に取り組まないようなリーダーは、本当の指導力も確信も身につかない。結局、多くの後輩を伸ばすことができない。それでは無責任である。「有解有信」の実践者が、時代をリードできる指導者となる。
平4・10・21

☆新時代第56回本部幹部会へのメッセージ
わが全同志の偉大な奮闘によって、明るい明るい、希望に燃えた「青年勝利の春」。そして「華陽爛漫の春」を迎えることができました。
青年部、おめでとう!
新時代の2月闘争を見事に飾ってくれました。ありがとう!
海外の尊きりリーダーの皆さん方も、寒い中、本当にようこそ、おいでくださいました。
これからの世界広宣流布を担い立つ皆さん方のことは、一人一人、うかがっていますし、よく分かっております。
皆さんありて、SGI(創価学会インターナショナル)の未来は盤石なりと、私は声を大にして叫びたいのであります。重ねて歓迎申し上げます。

わが愛する東北家族の皆さん!
大震災より1年。本当に、よくぞよくぞ戦い抜いてくださいました。

最大の苦難にあって、最大の勇気を奮い起こして、人のため、地域のため、未来のために尽くし続けてこられた、あまりに崇高な皆さん方を、日蓮大聖人も、また三世十方の仏菩薩も、いかばかり讃嘆しておられることでありましょうか。
そのお心を心として、私たちは、誉れの東北の全同志に、万雷の大拍手をお贈りしようではありませんか!
私も元気で、皆さん方を守るために、祈り、戦っています。法華経の行者として、世界の広宣流布のために、悠然と指揮を執っています。
昨日(2日)は、アフリカの人権の巌窟王・マンデラ元大統領からも、真心あふれるお便りをいただきました。
今年、94歳になられる元大統領は、私より10歳先輩です。
共々に全世界の青年たちのため、さらに大きく道を開き切っていこうと、連携を取り合っております。
元大統領の獅子吼を、私は壮年部の戦友たちに伝えたい。
「栄光とは、現実が暗く冷酷に見える時でさえ真実を貫き、何度も挑戦し続け、中傷や屈辱、そして敗北にも決して屈しない人々に備わるものである」と。
わが壮年部に、栄光あれ! 勝利あれ! と祈ります。

きょう、私は、皆さん方と一緒に宣言したいことがあります。それは、「幸福は励ましの絆から広がる」ということであります。
大聖人は、最愛の家族を亡くして悲しむ一人の母に、『法華経をたも(持)ちたてまつるものは地獄即寂光とさとり候ぞ』(P1504)と励まされました。
いかに深い苦しみの暗闇も、幸福の光り輝く世界に変えることができる。これが妙法の大哲学です。
この妙法を唱え弘めながら、一人一人に「どんな宿命も必ず転換できる」「どんな人も絶対に幸福になれる」と言い切って、励まし抜いてきたのが、我ら創価の師弟であります。
この励ましの拡大こそが、大聖人から託された「立正安国」の理想を実現する道でもあります。
民衆の励ましの絆がある限り、いかなる災難も共に乗り越え、共々に幸福と平和の社会を勝ち開いていけるからです。
今、出口の見えない長いトンネルのような時代であるからこそ、私たちは、いよいよ、はつらつと、励ましの対話に打って出て、あの友にも、この友にも、仲良く朗らかに、勇気と希望の光を贈っていこうではありませんか!

励ましの名優であり、大歓喜の笑顔を広げてくれる芸術部の皆さん、いつもいつも、ありがとう!
晴れの結成50周年、誠におめでとう!
心より感謝し、お祝い申し上げます。
かつて、苦悩を突き抜けて魂の凱歌を奏でたベートーベンは、晩年、自らのもとを訪ねてきた一人の少年を、抱きかかえて励ましました。
「ほかの人たちをたくさん幸福にしてやりなさい。これ以上に立派で気高いことはないのだよ」(佐々木斐夫・原田煕史訳、『ロマン・ロラン全集25』)と。
この少年は、やがて、大音楽家リストとして活躍し、ベートーベンの励ましに報い、応えていったのです。
大好きな大好きな未来部の皆さんも、大いに学び鍛えて、お父さん、お母さんに親孝行し、大勢の人々を幸福にできる力をつけてください。
未来部の皆さん、よろしくお願いします。
ともあれ、いつでも、どこにあっても、永遠に師弟は一体であります。
私も力の限り戦い続けていきます。不二である皆さん方も、一生成仏のため、広宣流布のために、悔いなく戦い抜いてください。そして、師弟の大勝利の歴史を、晴れ晴れと飾っていきましょう!
大切な大切な皆様方、万歳!
広宣流布の大闘士であられる皆様方、万歳!

2012年3月6日火曜日

2012.03.06 わが友に贈る

宿命を使命に!
困難を飛躍の力に!
変毒為薬の仏法だ。
大確信の祈りで
人生勝利の劇を綴れ!

十字御書 P1492
法華経を信ずる人はさいわいを万里の外よりあつむべし

◇希望の明日へ
一生は長い。青年期は短い。だからこそ、この、かけがえのない青年時代に本格的に仏道修行を積んでいただきたい。社会と生活のなかで一日一日を勝ち抜いてほしい。その盤石な土台のうえに、一生涯、悠々と、民衆の幸福と平和と安穏のために、戦い抜いてもらいたい。青年部は、そうした栄誉ある、使命ある、探き仏意仏勅を受けたリーダーである。その永遠にして無上の誇りをもって進んでいただきたい。
平3・7・10

☆わが教育者に贈る 教師こそ最大の教育環境なり
第三に「全保護者からの信頼」です。
御聖訓には『大悲とは母の子を思う慈悲の如し今日蓮等の慈悲なり』(P721)と仰せです。
教育の起点が、子を育む母の慈愛にあることは、あらためて申し上げるまでもありません。
子どもの幸福の大地は、家庭から広がります。子どもたちを学校へ送り出してくれる保護者の方々との信頼と連携は、誠に重要です。
ある女性教育者の奮闘を伺いました。
担当のクラスは荒れていました。一人の男子児童が中心となって乱していたのです。この子さえいなければと思いつめるまで、気持ちが追い込まれたこともあるといいます。
しかし、祈りを重ねるなかで、問題を抱えた家庭に育ち、そのストレスのために学校で暴れていた、児童の心が痛いほど伝わってきました。
一番苦しんでいるのは、その児童自身であることに気付いたのです。
「よし! 私自身が、あの子の一番の安全地帯になろう。すべてを受け止めていこう」と決心し、毎朝、自分から声をかけ、できたことはすぐにほめるようにしたそうです。帰る際には、どんなことがあっても笑顔で見送ったといいます。
また、その子の良い面を見つけては、一つ一つ、親御さんにも伝えるようにしました。当初、子育てに自信を失っていましたが、明るくなって、学校にも相談に来るようになりました。
すると、その児童は目に見える形で変わっていきました。友だちに謝れるようになり、仲良く過ごせるようになつていきました。親御さんも、「息子はこの一年間で本当に変わりました。たくさんお手伝いしてくれ、笑顔が増えました。本当にありがとうございました」と、涙を流し語ってくれたそうです。
教育は、学校制度の中だけで行うものではありません。
家庭、地域、社会……子どもたちを取り巻く環境を、その子の教育のために、最善の環境にしていくこと──私は、それを「教育のための社会」の一側面として提言してきました。
学校と家庭、学校と地域、それぞれが声を掛け合い、力を合わせて、子どもたちを守り、育んでいくこと。そのチームワークが、‐今ほど要請される時代はありません。良識豊かに学校と教師を支えていく9護者の協力も、ますます大事になっています。
保護者から教師への信頼は、教師が安心して子どもたちのために尽くせる自信となります。
一般社会に、いわゆるクレーム(苦情)が渦巻いている世相のなかで、学校に寄せられる声にも、さまざまなものがあることでしょう。
教師の人知れぬ苦労を、保護者をはじめ社会全体が理解し、温かくサポートしていくことを、忘れてはならないと私は思います。
そのうえで青年教育者の皆さん方に、お願いしたいのは、一つ一つが勉強であると心を定めて、誠実に、聡明に、毅然と、そして忍耐強く、「子どもの幸福」のため、家庭と共に前進していくことです。
また、若い教育者である皆さんには、自分自身が一人の子どもとして親孝行をしていただきたい。その努力は、保護者の心の機微を理解し、汲み取ることにも通ずるはずです。「親を思う子の心」と「子を思う親の心」は響き合わないわけがないからです。
ある時、第一線で苦労を重ねる先生方と、語り合ったことがあります。
──仏法の"水遠の生命観"から見れば、今世で出会う人は、すべて何らかの宿縁がある。うんと手のかかる子や、難しい保護者の方などは、自分がきっと過去世に何かでお世話になった方と思い、その恩返しと決めて、真心込めて接していこう。それくらい、大らかな悠々たる気持ちで、人間教育の聖業を断行していこうではないか、と。
御書には、こう仰せであります。
一度妙法蓮華経と唱うれば一切の仏・一切の法・一切の菩薩・一切の声聞・一切の梵王・帝釈・閻魔・法王・日月・衆星・天神・地神・乃至地獄・餓鬼・畜生・修羅・人天・一切衆生の心中の仏性を唯一音に喚び顕し奉る功徳・無量無辺なり』(P557)
私たちの唱える題目には、ありとあらゆる人の生命から、仏性という最極の善性を呼び覚ましていく響きがあります。朝の強盛なる祈りから、「子どもの幸福」という大目的に向かって、全生徒、全教職員、全保護者の力を引き出し、結集しゆく、希望の回転が着実に始まるのです。
大事なことは、毎日毎日、太陽のように、たゆまず、我慢強く持続していくことでしょう。
どうか、「祈りとして叶わざるなし」の信心を根本に、大仏法の「勇気の力」「忍辱(忍耐)の力」「随縁真如の智慧」を光らせ、一つ一つ"勝利の実践記録"を打ち立てていってください。
青年教育者のはつらつたる挑戦が、みずみずしい教育環境を創造します。ここにこそ未来を照らす偉大なる旭日があると、私は確信してやみません。

2012年3月5日月曜日

2012.03.05 わが友に贈る

対話に挑む友を
皆で讃え合おう!
一文一句でも
仏法を語る人は
「如来の使」なり!

四条金吾殿御返事 P1143
法華経を持ち奉るより外に遊楽はなし現世安穏後生善処とは是なり、ただ世間の留難来るともとりあへ給うべからず

◇今週のことば
「軍には大将軍を魂とす」
壮年部が動けば
勝利の大回転が始まる。
励ましは「万」の「力」
勇士の陣列を幾重にも!

2012年03月05日

◇希望の明日へ
男子青年部は、大切な"広布の母"を断じて守る使命があることを、忘れてはならない。いかなるときも、広宣流布の敵、仏子である学会員の敵を見破り、さんざんに、蹴散らし、こらしめていく勇将、闘将であらねばならない。またつねに、婦人、女子を優しく守りゆくナイト(騎士)であってほしい。
平3・5・3

☆わが教育者に贈る 教師こそ最大の教育環境なり
現在、自分の夢たった新聞記者として活躍する青年の話を聞きました。
転機は小学四年生の時です。当時は、勉強が大の苦手でした。担任の先生は、宿題の出来具合にそって、"花丸"の印を付けてくれたといいます。よくできたら一個、さらに三個、五個と。花丸が多い人の宿題は、みんなが見えるところに掲示されました。
他人との比較ではなく、子ども一人一人の頑張りを受けとめて、讃えてくれたのです。掲示されるのがうれしく、誇らしくて、どんどん宿題をするようになり、気がつけは学力が伸び、勉強が好きになっていたといいます。
本来、子どもたちは、皆、わかりたい、知りたいという向学の心を持っています。その思いを、どう引き出し、どう応えていくか──ここに、経験を積み、創意を重ねながら、鍛え上げていく教育技術があります。
よき先輩教員からも大いに吸収し、よき同僚と大いに切磋琢磨していくことです。開かれた向上の姿勢があってこそ、周囲の教職員から信頼を勝ち取ることができるのです。

2012年3月4日日曜日

2012.03.04 わが友に贈る

「行動」こそ
日蓮仏法の魂。
友のために走れ!
誠実に迅速に
真心を尽くそう!

強仁状御返事 P184
身命を仏神の宝前に捨棄して刀剣武家の責を恐れず昼は国主に奏し夜は弟子等に語る

◇希望の明日へ
誠実の行動もなく、深き学識もない人ほど、倣怪に人を見下すものだ。青年は、"世界の一流"の高さをめざしていただきたい。そして"無名の民衆"のなかに、深く心の根をおろして生き抜いていただきたい。中途半端では、光輝ある人格は築けない。
平3・3・12

☆わが教育者に贈る 教師こそ最大の教育環境なり
学校全体の調和と発展を願う青年教育者の祈りは、児童・生徒を包み、さらに、その子どもたちに関わる教職員にも広かっていくものでしょう。
祈りの第二の項目は、「全教職員からの信頼」です。
教育現場は、教育という「総合芸術」の舞台です。共に働く教員の方はもちろん、とくに、学校を陰で支えてくださる職員の方を大切にすることを心がけていきたい。
学校は、ともすれば教員が主、職員が従になりがちです。しかし、職員の方々の尊き陰徳の支えなくして、子どもたちの健やかな学校生活も、学校の確かなる運営もできません。陰の人を大切にする感謝の心こそ、学校という世界を信頼で結合し、麗しき人間教育の園とする力ではないでしょうか。
二〇〇一年、カリフォルニア州オレンジ郡に開学したアメリカ創価大学(SUA)も、実に多くの方々の真心があればこそ、目覚ましい大発展を遂げることができました。
学生生活の一切の原動力である食事を担当する学内食堂のスタッフも、食習慣の異なる世界の各国から集った学生たちのためにと、それはそれは真剣に心を配り、工夫を凝らしてくださっています。
その中に、"SUAのお母さん"と慕われる調理スタッフの婦人がいました。「わが命である学生を、よろしくお願いします」との私の心に応えて、五十代から大学の調理科で学び磨いた料理の技と、心づくしの”おふくろの味"で学生たちを力づけてくれたのです。体調を崩して寮で心細く寝込んでいる時、このお母さんの温かな差し入れに感涙した学生など、エピソードは枚挙に暇がありません。
昨年、SUAの卒業生たちは、このお母さんの十年間の勤務に最大の尊敬と感謝を込めて、同窓生の総意として、真心からの賞を贈呈したと聞いています。
最先端の学識への旺盛なる探究とともに、お世話になった方々の恩義に報いていこうとする豊かな人間性の涵養が、SUAの誇り高さ伝統となって光っています。
SUAを訪問した多くの世界の識者の方々も、この点に注目しておられました。連載の第一回でご紹介したデューイ協会のガリソン博士は、学生や教授陣が、大学の職員と親しく心を通わせ、対話を交わす姿を見て、「これだけでも私は、SUAが実に素晴らしい学舎だと感じました」と、私との対談で語っておられました。
ともあれ、それぞれの学校に、目立たなくとも、なくてはならないスタッフがいます。そうした方々と共に手を携えていく中で、多くのことを学び、自らを省みることができます。
とともに学校は、どの職場にもまして、朝が勝負です。「朝に勝つ」こと、そして「清々しい挨拶」から一日を出発していきたいものです。
御書に『釈尊の出世の本懐は人の振舞にて候けるぞ』(P1174)とあるように、仏法では「人の振る舞い」を重視します。善き人間としての善き「振る舞い」ができてこそ、真実の人間教育は可能となりましょう。
さらにまた、自らの教育技術の向上に徹して取り組むことです。
牧口先生は「いわゆる劣等生とは、みんなが勝手にいっているにすぎない。子どもたちに、考える基本をしっかり教えたうえで、その能力を発揮させれば優等生になるのだ」と主張されました。教授法を徹底して研究し、発展させることを、教師の本分とされたのです。教師の努力と知恵によって、子どもたちの学力は大いに伸ばしていくことができるからです。

2012年3月3日土曜日

2012.03.03 わが友に贈る

平和の世紀を開く
創価の女性こそ
最高に尊貴なり!
その美しき心に
福徳の花よ咲け!

上野殿御消息 P1528
法華経を持つ人は父と母との恩を報ずるなり、我が心には報ずると思はねども此の経の力にて報ずるなり

◇希望の明日へ
法のため、人のため、社会のために。そして人類の永遠の幸福と安穏のために尽くしゆく青春−−。青年部は、その偉大にして崇高なる使命に立ち上がったのである。これほどのロマンと充実と喜びに満ちた青春が、ほかのどこにあるだろうか。断じてないであろう。
平3・2・17

☆わが教育者に贈る 教師こそ最大の教育環境なり
ある年の春、大学を卒業して教育者としてスタートする学生部の友に、私は、朝の勤行の時に三つの具体的な祈りを心がけるよう、アドバイスをしたことがあります。
第一に「全生徒から信頼される先生にさせてください」
第二に「全教職員から信頼される先生にさせてください」
第三に「全保護者から信頼される先生にさせてください」

−−以上の三点です。
心は自在です。祈りも自在です。
たとえ新任の教員であっても、祈りを通して、「生徒」「教職員」「保護者」という三つの次元から、学校全体のことを、わが一念に納めながら、力強く新風を起こしてもらいたい−−そうした願いを託した指針です。
今回は、この三点を敷衍しながら、今春から教壇に立つフレッシュマンをはじめ、青年教育者の皆さんの何らかの参考になればとの思いで、所感をつづらせていただきます。
第一は「全生徒(全児童)からの信頼」です。
子どもからの信頼を勝ち取るには、まず、自分が子どもを信頼することです。すなわち、一個の人格として尊敬し、その可能性を信じ抜くことです。どんな子どもに対しても、公平にこの姿勢を貫いていく時、「一人」の心と、信頼の絆が結ばれる。それが「全生徒からの信頼」に広がります。
私が共に対談集(『明日をつくる"教育の聖業"』潮出版社刊』を刊行したデンマークの著名な教育者・ヘニングセン博士が、教師として心掛けるべきことの第一に挙げておられたことがあります。それは、「才能、能力、考え方に関係なく、あらゆる学生を人間として尊重しなければならない」という点です。
現代社会は、効率が優先される社会です。いわゆる"優勝劣敗"の原理が働き、さまざまな格差が増幅されてしまう面があります。
学校も、そうした現実社会の冷たい風波から免れることはできないかもしれません。
しかし、教育者の慈愛が脈打つ教育現場には、一切を超克して、凍えた子どもたちの心を抱きかかえて、温める人間の情熱があります。
それこそが「信頼」の力ではないでしょうか。
創価教育の父・牧口常三郎先生は、若き日、辺地で貧困に苦しみ、恵まれない境遇の子らの教育に体当たりで取り組みました。
当時、最も光の届かない家庭の子どもたちでした。
だからこそ、若き熱血の教員・牧口青年は叫んだのであります。
「等しく生徒なり、教育の眼より視て何の異なる所かある」
「彼等の唯一の庇蔭(ひいん=庇ってくれる存在)は教師あるのみ」

世間の眼差しがどんなに冷酷であろうとも、「教育者の眼」は子どもの尊厳と可能性を信じ抜いていくのです。
社会の烈風がどんなに荒れ狂おうとも、「教育者の慈愛」は子どもを断固として守り、未来への道を開き切っていくのです。
自分のことを見捨てず、信じ抜いてくれる先生がいる−−そう思えることが、子どもたちにとって、どれほど生きる勇気となり、伸びゆく力となるか、計り知れません。
学校には、勉強の成績という大きな物差しがあります。もちろん学びの場である以上、大事な基準であることは間違いありません。
ただし、未来への無限の創造力を秘めた若き生命の全体に光を当てるならば、それは、あくまでも現時点での一つの物差しに過ぎない。
創価学園に一期生が入学した年の師走、私は成績が伸び悩んで、進級が危ぶまれる高校生たちと面談し、励ましを贈ったことがあります。
当初、生徒たちは、叱られるのではないかと緊張してやってきました。私は、その心をほぐしながら、体調や通学時間のこと、家の状況など、具体的に尋ねていきました。何か勉強の妨げになっている問題があれば、できる限りの応援をしたかったからです。その中で、本人たちが自分から「勉強、頑張ります!」と決意を語ってくれました。
私は、
「成績が悪かったからといって、卑屈になってはいけない。今度こそ、今度こそと、挑戦していくんだよ」
「得意科目をつくろう」
「一ミリでも、ニミリでもいい。決してあきらめずに努力して、前進していくことが大事だよ」
と勇気づけました。
一人一人が、それを一つの転機として発奮してくれました。猛勉強を重ねて、やがて堂々たる大学教授となった友もいます。
しかも、何より嬉しいことは、わが学園生たちが、そうした社会的な肩書に傲るのではなく、悩み苦しむ庶民の人間群に飛び込んで、世のため、人のために、泥まみれになって戦い続けてくれていることです。
私は、学園生や創大生、また学園・創大を受験してくれたメンバーをはじめ、若き友を一人また一人と見守り、その成長と勝利を祈り抜いてきました。ゆえに、大確信をもって言い切れることがあります。
それは、
「どの子も必ず伸びる」
「人間はみな成長できる」
「生命はもっともっと光り輝かせることができる」
ということです。そして、ここにこそ人間教育の希望があり、ロマンがあると、私は信じています。

2012年3月2日金曜日

2012.03.02 わが友に贈る

青年の成長が
未来を決める。
君よ勇敢に一人立て!
悔いなき青春を
忍耐で勝ち飾れ!

治病大小権実違目 P998
結句は勝負を決せざらん外は此の災難止み難かるべし

◇希望の明日へ
宰相の権力も、大富豪の巨万の富も、青春の光の前には色あせる。その人生最大の富を青年はもっている。どう使うか、どう何十倍、何百倍の価値を生ぜしめるか、決めるのは自分自身である。
平3・2・17

☆わが教育者に贈る 教師こそ最大の教育環境なり
・全生徒から信頼される先生に
・全教職員から信頼される先生に
・全保護者から信頼される先生に

「教師こそ最大の教育環境なり」
──これは、私か教育本部の皆さん方と深く共有する信念です。
まもなく卒業の季節を迎えます。若き命は、学校から巣立つでも、お世話になった先生のことは、いつまでも忘れないものです。皆さんの中にも、そうした先生との出会いが教育者を志すきっかけとなった方がいるでしょう。
私も、この年代になってなお、小学校で担任してくださった先生方のことを、尽きることのない感謝を込めて思い起こします。手島先生、日置先生、竹内先生....先生方が着ていた服の色合いまで、鮮やかに記憶に蘇ります。
小学五、六年生の担任であった檜山浩平先生は、当時、二十五、六歳。今の皆さん方と同じく、情熱に溢れた青年教育者でした。
ある日の授業中でした。私のすぐ後ろに座っていた同級生が突然、具合が悪くなって嘔吐してしまいました。皆、びっくりして、教室中が大騒ぎになりかけました。その時、先生は、すばやくその子のもとへ駆け寄り、介抱しながら、凛とした声で呼びかけました。
「みんな静かに! 大丈夫だよ」
その声に安心して、クラスは落ち着きを取り戻しました。さらに先生は、ぞうきんを使って手際よく掃除してくださったのです。
先生は、とっさの出来事にも少しも慌てず毅然と、しかも、こまやかに、行動してくださいました。
「先生はすごいな!」
私の心に、深い感嘆とともに、リーダーの一つの手本が生き生きと刻みつけられました。
現在、私は、中国教育学会の会長を務められる大教育者・顧明遠先生と対談を進め、中国と日本の教育の課題、また人間教育の理念と実践などを巡り、意見を交換しています。
両国の教育交流に早くから尽力されてきた顧先生は、福島県にも度々訪問されており、東日本大震災にも心からのお見舞いを寄せてくださいました。
「福島県の美しい風景、文化教育を今も印象深く覚えております」と振り返られ、参観された模範的な環境教育への感銘も語っておられました。
私と同年代の顧先生は、戦争で苦しんだ少年時代に、厳として守り育んでくれた先生方への感謝を語られながら、「教育の大計は教師が根本です」と力説されておりました。

「子どもたちを愛し、正しい教育方法を常に探求し、知識と人格の両方を育てること」と指摘されるとともに、「教師の生徒への愛は、親子の血縁を超えて、民族への愛であり、人類の未来への愛の表現なのです」とも強調されています。
顧先生が大震災の被災を案じておられた福島でも、教育本部の方々が、まさに、わが子にも勝る愛情をもって、子どもたちを厳然と守り、育まれています。昨年秋の「東北人間教育フォーラム」で、代表の方が行った素晴らしい実践報告の内容にも、私は感動に胸を熱くしました。
東北をはじめ全国、全世界で、わが創価の若き人間教育のリーダーたちは、児童・生徒への慈愛を真剣な祈りに込めて、日々努力を重ねています。
祈りから朝をスタートし、満々たる生命力を湛えて、使命の最前線に颯爽と躍り出る。ここに「仏法即社会」「信心即生活」という日々の充実と勝利を開く根本があります。

2012年3月1日木曜日

2012.03.01 わが友に贈る

弥生3月が開幕!
いよいよの信心で
自身の花を咲かせよう!
誓いに生き抜く
誉れの人生を共に!

顕謗法抄 P452
後世を願はん人は一切の悪縁を恐るべし一切の悪縁よりは悪知識ををそるべしとみえたり

◇希望の明日へ
青年部の"成長"が、そのまま広宣流布の伸展につながる。学会の後継につながる。ゆえに、青年の活躍をもっとも楽しみにしているし、将来の大成を心から念願している。そのためには徹底して苦労してもらいたい。
平2・12・9

◇新・人間革命 「薫風」26
広宣流布という大使命を果たそうとする時、わが身に地涌の菩薩の生命が現じる。そして、依正不二ゆえに、大宇宙をも動かしていくのである。広宣流布に生き抜く生命の大地にこそ、功徳の百花は開く。