2021年2月23日火曜日

2021.02.23 わが友に贈る

「昨日より今日」
「今日より明日」へ
挑戦しゆく日々を!
その粘り強い歩みが
人間革命の大道を開く。

崇峻天皇御書 P1171
『彼等が柱とたのむ竜象すでにたうれぬ、和讒せし人も又其の病にをかされぬ、良観は又一重の大科の者なれば大事に値うて大事をひきをこしていかにもなり候はんずらん、よもただは候はじ』

【通解】
彼らが柱とたのむ竜象房も、すでにたおれてしまった。讒言した人々も、また同じ病におかされてしまった。良観はもう一層仏法上の大罪がある者であるから、大事件にあい、大事をひきおこして、法罰をこうむることにもなるであろう。よもやただではすまないでしょう。

名字の言 批評家・若松英輔氏が挙げた三つの「話す行為」 2021年2月23日
「どのような言葉にふれるかは、私たちの人生と人格に大きな影響を与える」とは、批評家・若松英輔氏の言葉。氏は、話す行為について次の三つを挙げる。一人で行う「独話」。誰かと言葉を交わす「会話」。そして、深いところでつながりながら、言葉や経験の深みを探る「対話」である▼多くの言葉を交わしても、互いの呼吸が合わなければ「会話」にとどまる。一方、「対話」は、自分の言いたいことを話すのではなく「相手の『おもい』を受け止めたところに始まる」と氏は言う▼さらに対話で人が伝えたい「おもい」とは、言葉にできる「思い」や「想い」だけではなく「言葉にならない『念い』なのではあるまいか」とも(『読書のちから』亜紀書房)▼対話の中で、相手が話してくれる「心情」が、常に偽りなき「真情」とは限らない。遠慮したり、相手に合わせたりして話しているかもしれない。心を開いてもらうには、まず自分がありのままを心掛け、繕わないこと。言葉の巧拙よりも、相手の幸福と成長を「念う」ことだろう▼日蓮大聖人は「意は心法・声は色法・心より色をあらはす」(御書469ページ)と仰せである。友を「念う」祈りは声となって必ず相手に通じる。自他共の人生を豊かに彩る語らいを、きょうも朗らかに。(銘)

寸鉄 2021年2月23日
妙法を唱え感激に燃えて戦うのだ—恩師。最高の師と同志と進む喜び胸に
「九州婦人部の日」。さあ希望と勝利の春へ先駆。友情対話をはつらつと!
「唯一の実り豊かな道は繰り返しの道」建築家。今日も行学の軌道を進め
顔合わせる数が多い程、相手は好感—研究。人材育成も粘り強い励ましで
核禁条約批准、54カ国に。人間が生んだ兵器、必ず廃絶できる。民衆の声を

☆「わが愛する青年に贈る」に学ぶ 第8回 人間学〈下〉 報恩の振る舞いに仏法の真髄 大串女子部長
◇池田先生の指導
万人を尊敬し、尊重する。
この最上第一の「人間学」を
持った創価の青年が
人類の新時代を勝ち開いていきます。

1 "同じ心"で友に励ましを
前回学んだ「師匠への報恩」について、池田先生は、さらに、「祈祷抄」に示される中国の故事を通して語られています。
ある国王が、身の危険を救ってくれた白烏に恩を返そうと、白烏を捜します。
しかし白烏は見つからず、賢臣の「代わりに全ての黒烏に"恩返し"をすれば、白烏の恩に報いたことになる」との進言により、黒烏へ恩を報じたとの故事です。

■ 池田先生の講義
この故事で「白烏」は聖人、「黒烏」は衆生ととらえることができます。
すなわち、私たちの立場でいえば、自分が師匠から受けた恩を、今度は人々に返していくことと受け止めていくことができます。
師への報恩について「若し法を伝えて衆生を利せば、畢竟、恩を報ずるなり」(「報恩抄文段」)とあります。大法弘通慈折広宣流布に生き抜くことこそ、究極の報恩なのです。
—◆—
師と同じ心で、縁する友に励ましを送ることが、全ての友の幸福を心から願われている仏法の師への報恩となります。
コロナ禍にあって、師との誓いを胸に「全世界の安穏」そして「全世界の一切の会合の無事故」を祈り続けているのが、白蓮グループのメンバーです。
普段は会館で任務に就く白蓮グループですが、今は多くの会合がオンラインです。ある地域では「オンラインでも、皆のためにできることをしたい」との思いから、白蓮メンバーが会合開始まで、画面上で「ようこそ」「ご参加ありがとうございます」などのカードを掲げ、参加者を歓迎しています。"オンライン着任"と称し、司会や音響、映像操作などで、会合を支えている地域もあります。こうした取り組みは海外でも広がっています。
「師匠ならばどうされるか」との"白蓮精神"で、友のための行動を貫く、世界中の白蓮姉妹の姿は皆の希望です。
日蓮大聖人は「あらゆる人々の苦悩は、ことごとく私の苦悩である」(御書587ページ、通解)と述べられました。門下一人一人に寄り添い、全魂を傾けて励ます——この慈愛溢れる精神を受け継いできた創価三代の師に連なり、目の前の友のため、自分だからこそできる一歩を踏み出し、報恩の道を前進し続けたいと思います。

2 「当起遠迎当如敬仏」
師への報恩を胸に人々に尽くすことは、仏法が示す「万人尊敬」の振る舞いに通じます。池田先生は「御義口伝」の一節を通し、こう教えてくださっています。

【御文】
『此の品の時最上第一の相伝あり、釈尊八箇年の法華経を八字に留めて末代の衆生に譲り給うなり八字とは当起遠迎当如敬仏の文なり』(御義口伝、御書781ページ9行目〜10行目)

【現代語訳】
この普賢品の時に、最上第一の相伝がある。釈尊が八年にわたって説いた法華経を八文字に留めて、後の悪世の人々に譲り与えられたのである。
その八文字とは「当起遠迎当如敬仏(当に起って遠く迎うべきこと、当に仏を敬うが如くすべし)」の文である。

■ 池田先生の講義
「仏子」を尊敬する。「人間」を尊重する。この「振る舞い」の中にこそ、仏法の真髄が脈動するということです。
(中略)
未来を担い立つ後継の皆さんも、この人間主義の系譜に直結して、どこまでも人々を尊敬し、誠心誠意の「振る舞い」を貫き通していただきたい。これこそ末法万年に輝きわたる、誉れの創価の「人間学」だからです。
—◆—
私が小学生だった時のことです。池田先生が海外の来賓と会見し、お見送りされる場で、合唱団の一員として歌を披露する機会がありました。懸命に歌った私たちに、優しく何度も「ありがとう」と語り掛けてくださり、また、お客さまを見送られた後も、私たちの方を振り返り、深々とお辞儀をしてくださった先生の姿が、脳裏に焼き付いています。
小説『新・人間革命』に描かれているのも、万人を抱きかかえるように励ます山本伸一の「行動」であり「心」です。
ある女子部のメンバーは、『新・人間革命』全30巻を学び、先生のように、縁する人を大切にしていける自分になりたいと決意。職場での振る舞いが評価されて最年少の中間管理職に抜てきされました。さらに、同僚が心身ともに健康で働けるようにと、彼女が真心込めて取り組んだ環境改善のプログラムが、県知事賞に輝いたのです。
先生が誠実な振る舞いを貫かれる姿に、私たちが実践すべき「人間学」の真髄があると感じます。師の生き方を受け継ぎ、信頼を大きく広げていく決意です。

3 一人一人が広布の勇者
縁する友の幸福を願い、広布に尽くす一人一人がどれほど尊いか。
池田先生は「身軽法重」(身は軽く法は重し、不惜身命で法を弘める姿を表現)との言葉でたたえられています。

■ 池田先生の講義
現代で、この師弟不二の魂を実践しているのは、一体誰か。まさしく世界へ妙法を弘めている私たち学会員にほかなりません。
たとえ人前でうまく話せなくとも、弘教がなかなか実らなくとも、広宣流布を願って御本尊に必死に祈り、地道に活動している人こそが「身軽法重の行者」です。自分の大切な時間を使って、法のために、人のために、行動している勇者なのです。
だからこそ私は、陰に陽に広布に戦う同志の学会員を、仏のように敬い、大切にしてきました。
—◆—
対話に挑戦するなかで、悩む友を前にしても、掛ける言葉が見つからなかったり、必死に語ったけれども、うまく伝わったのか不安になったり——このような思いをした経験が、誰しもあるのではないでしょうか。私自身もこれまで、話そうと思っても、なかなか勇気が出ないという場面が多々ありました。
女子部になってすぐの頃、あるお店の店主の女性と知り合い、「ぜひ、この信心の素晴らしさを知っていただきたい」と祈りはじめました。
しかし、いざ語ろうと思うと緊張し、お店の前で引き返したことも。それでも「私は師子王である先生の弟子じゃないか」と勇気を奮い起こし、再度、お店に向かい、語ることを繰り返してきました。
そのようにして、数年、対話を重ねる中、聖教新聞をお店に置いてくれるようになり、信心や学会のことも、深く理解してくださるようになりました。
店主さんからは「最初はあなたも緊張していたけど、最近はちゃんと話せるようになったわね」と言われ、今ではそのことを思い出しながら、二人で笑い合っています。
そして、こうして一歩ずつ、勇気を出して挑戦をしてきたこと、また、挑戦しようとしている心を、女子部の先輩たちは、いつもたたえ、励ましてくれました。
その一言一言が、どれほどうれしく、自身の力になったか計り知れません。
勇気の行動全てが、何よりも尊い広宣流布の行動であると確信し、同志を尊敬し、互いをたたえ合いながら、前進していきたいと思います。

4 新たな平和の大航海を
先生は、仏法の哲学を持つ創価の青年は世界平和を担う一人一人であると、限りない期待と信頼を寄せられています。

■ 池田先生の講義
釈尊から大聖人、そして創価学会に「最上第一の相伝」として、確かに継承されているのが「当起遠迎当如敬仏」の実践です。
一人ももれなく等しく仏なり。ゆえに、万人を尊敬し、尊重する。
この最上第一の「人間学」を持った創価の青年が、人類の新時代を勝ち開いていきます。
分断から結合へ! 孤立の冷たき闇を、協和の温かな光へ! 悪世の修羅闘諍を、立正安国の世界平和へ!——人類の宿命を転換する本門の地涌の青年が、いよいよ新たな平和の大航海を始めたのです。
—◆—
新時代を開く「人間学」といっても、何か特別なことではありません。目の前の一人を敬い、誠実を貫く日々の地道な行動が、世界平和へとつながっていくことを、先生は、私たち青年に幾度となく教えてくださっています。
私が胸に刻む先生の指導があります。
「苦楽を分かち合って祈る。共に笑い、共に歌い、共に進む。ここに、孤独や不安を深める現代社会にあって、かけがえのない連帯がある。草の根の対話は、地味であり、地道である。しかし、草創の女子部のリーダーたちとも、私は語り合った。——世界広布といっても全ては足元から始まる。足元のできることから一つ一つ着実に積み重ねれば、必ず道は開ける」(2017年1月22日付、「池田先生と共に 新時代を進む」)
この言葉の通り、今、女子部は華陽姉妹との一対一の励ましを積み重ね、地域、社会においても、信頼を一歩ずつ勝ち得ていく対話拡大の挑戦をしています。
その原動力は、師匠の励ましです。
コロナ禍において、聖教新聞や「大白蓮華」等を通して送ってくださる言葉に触れ、何度、生命に勇気の炎をともしていただいたことか。感謝の思いが溢れてきます。
世界中の華陽姉妹が歌う、池田華陽会歌の最後の歌詞は"報恩の「華陽の誓い」喜び果たさむ"。私たち池田華陽会は、師匠への感謝を行動に変えて、自分にしか描けない師弟不二の「人間革命」の歴史をつづり続けていきます。

■ 池田先生の講義
戸田先生は、「大法弘通慈折広宣流布大願成就」の御本尊の御前で、青年たちを紹介して讃えられました。
「皆さん、この青年男女諸君に、どうか期待してください。この若者たちが、この大法戦をやり遂げる人びとです。この青年たちがいる限り、学会は絶対に盤石であります」
私も恩師と同じ心で宣言したい。
「わが愛する創価の青年たちがいる限り、世界の広宣流布は末法万年尽未来際まで絶対に盤石であります!」

さらなる研さんのために
本連載で学ぶ『わが愛する青年に贈る』は、「大白蓮華」に連載中の池田先生の講義「世界を照らす太陽の仏法」の中の、男女青年部への御書講義を収録した書籍です。